温泉ブログ 山と温泉のきろく

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【2食付き2万円以下】2021年に1人で泊まったコスパ最強の温泉宿ベスト10を今更ながら発表する

1泊2食付き2万円以下の宿で、コスパ重視の総合ベスト10を選出した

2022年も終わりに近づくタイミングでの公開となり恐縮ですが、本稿は「2021年に泊まった温泉宿」の振り返り記事です。

2021年に泊まった宿の中から「2食付き2万円以下で1人で泊まれる」比較的リーズナブルな宿限定でご紹介しています。

先に公開済みの「2021年に泊まった温泉宿で「部屋」「風呂」「食事」が良かったおすすめ宿ランキングを発表する」では、2021年に泊まった宿の中で「部屋・建物」「風呂」「食事」の3項目について「突出して良かった宿」のベスト3をそれぞれ選定しました。

「食事」や「部屋」部門では特に、宿泊料金の高い宿が上位に入りやすい傾向がありますが、私自身、たまにいいお値段の宿に泊まることもあるとは言え、普段は1泊2食付きで1万円台で収まる宿を中心に宿泊しています。なので「すごく印象が良かったけど項目ごとのランキングには入らなかった」宿がいくつもあるのです。

そこで、2021年に泊まった宿の中から「1泊2食付で2万円以内で泊まれる」宿に限定して「コスパも重視していろんな要素を総合的に見た」ランキングを作成しました。

また、一人旅で利用しやすい温泉宿については、発売中の著書でもたくさん紹介していますので、ぜひ、お手に取っていただけますと幸いです。

「部屋」「風呂」「夕食」「朝食」「サービス」「コスパ」を5点満点で採点し、平均点を出した

ランキングの選出方法としては、下記の6項目を★5つを満点として採点し(☆は0.5とする)平均点がより高かった宿を1位としました。

たとえばこんな風に。

部屋  :★★★ 3
風呂  :★★★★ 4
夕食  :★★★★★ 5
朝食  :★★★★★ 5
サービス:★★★★ 4
コスパ  :★★★★☆ 4.5
---------------------------

平均:4.25

この場合、この宿の得点は「4.25点」ですが、小数点第2位以下を四捨五入して、4.3点とします。
また「4.3点」の宿が複数あった場合は、今回は「コスパ重視のランキング」ですので、2食付きの宿泊料金が安いほうの宿を上位とします。*1

このやり方で2020年に宿泊した「1泊2食付き2万円以下で宿泊できるすべての宿」を採点し、上位10位までを発表したいと思います。

★の数について

★★★★★ すばらしい!
★★★★  文句ない
★★★   普通
★★    これはちょっと……
★     ありえん!

これまでも同様の採点方法で毎年ランキングを発表しており、今回が4回目です。
2019年までは「2食付き2万円までの宿」という縛りは設けていなかったのですが、2020年以降は「リーズナブルに泊まれる宿」によりスポットを当てたいという思いから2万円以内で泊まれる宿のみを選定対象としています。

↑こちらの記事です。以下、採点基準については昨年までと同様になりますが、転載します。

「部屋」の採点基準

「居室や共有部分の清潔感」「居心地の良さ」「宿泊料金に見合った設備があるか」などを総合的に判断しています。あとは、私の好みです。

「部屋」に関する私の好みに関しては、こちらの記事に書いています。

「風呂」の採点基準

「泉質が良いか」「浴室や脱衣所の清潔感」「宿泊料金に見合った設備・アメニティがあるか」「湯温の調節は適切か」などを総合的に判断しています。
あとは好みですが……私がチェックしがちなポイントについては下記記事をご参照ください。

「夕食」「朝食」の採点基準

「味」「料理の提供温度・スピード」「飲み物の種類の多さや、スムーズに注文できるか」「盛り付けがきれいか」などを総合的に判断しています。
あとは「鍋にいきなり火を点けないか」とかですかね……、まあ、私の好みです。

「サービス」の採点基準

過剰なサービスが好きなタイプではないので、いわゆる「旅館らしい接客」を良しとするわけではありません。たとえば、チェックイン後はスタッフと顔を合わせることがほぼなかったとしても、必要な案内書きがきちんと部屋に置いてあったりで滞在中に困ることがなければ、それはそれで「サービスのいい宿だな」と思います。
空気を読んでくれるか、気を利かせてくれるか、普通に接客が丁寧か。
公共交通機関利用なので、最寄り駅・あるいは最寄りのバス停まで遠い宿なら送迎してくれるか、は加味している気がします。

明確な基準を設けているわけではないですが、ある程度の本数、近くまで路線バスが通っている宿であれば「バスを使ってください」で、問題ないと思っています。路線バス、使う人がいなくてなくなるのは困りますもんね……。

「コスパ」の採点基準

「この値段でこれはすごいなー」と思える部分があったら、点を上げています。

平均点がまったく同じだった場合は、2食付きの宿泊料金が安いほうの宿を上位とします。
採点基準については以上です。

では、泊まって良かったコスパ最高の温泉宿ベスト10を発表!

表示している価格についてはすべて「1人で泊まった場合の税込価格」になります。
今回のランキングには「1人で予約できない宿」は含まれていません。

ただし「土曜日など休前日は1人泊の設定がない宿」もありますので、それについては各宿の説明に付け加えています。

第10位 4.2点:山梨県 日の出温泉

【部屋】★★★★4【風呂】★★★★4
【夕食】★★★★☆4.5
【朝食】★★★★4
【サービス】★★★★4【コスパ】★★★★☆4.5

山梨県の日の出温泉は、中央線の石和温泉駅から、石和温泉の温泉街と反対方向に10分ほど歩いた場所にある宿です。

10年以上前に1度泊まったことがあって、2021年が2度目の宿泊でした。
初めて泊まった際もぬる湯のお湯はすばらしいなと思ったのですが、リーズナブルな宿の宿命かもしれませんがスポーツの大会らしき学生がたくさん泊まっていて、館内がやや落ち着かない雰囲気だったんですよね。でもお湯は良かったからいつかまた泊まってみたいと思っていたのです。

久々に宿泊が叶い、今度は落ち着いた雰囲気の中泊まることができたのですが、やはりお湯の印象は非常に良く、食事も以前泊まったときよりも洗練されたように思いました。

2食付き13200円から1人泊可能で、土曜日でも1000円程度の料金アップのみで宿泊が可能です。

バストイレ付きの快適な部屋に1人で泊まれて、休前日に2食付きで泊まっても1万5千円を超えないのはかなり良心的で、また必ず泊まりに来よう!と思いました。中央線の駅から徒歩圏内にあり、交通の便がいいのも魅力の宿です。

宿泊レポートはこちら↑に公開しています。

【2食付き13,200円~】自家源泉のぬる湯と甲州ワインを楽しめる

宿泊したのは2階の和室です。客室は2階と3階に7室ずつある全14室の宿ですが、エレベーターがあるので階段の上り下りの必要はありません。

布団は先に敷かれていましたがそれでも広々。日当たりが良く暖かい部屋でした。敷き布団2枚重ねで敷いてあったので腰が痛くなることもありません。

浴室は1階にあり、夜通しの入浴が可能です。日帰り入浴をわりと遅い時間まで受け入れているようで、夕食の時間帯ごろまで日帰りのお客さんがいることも多いですが、深夜から翌朝にかけてはのんびり浸かることができます。

脱衣所も浴室も清潔です。昔泊まったときは露天風呂も利用できたのですが、少なくともここ数年は、利用できるのは内湯のみのようです。

露天が利用できないとなるとがっかりされる方も多いと思いますが、この宿はもともと、内湯のぬる湯の自家源泉がいいんですよね。私は、前に来たときも内湯にばかり入っていたので問題なしです。

左側の浴槽は石和温泉の共同源泉で湯温は41度ほど。右側の浴槽がこの宿の自家源泉で、36度前後の人肌のぬる湯です。このぬる湯がとにかく気持ちよくて……。泡つきもあり、41度のお湯と交互浴でいつまでも浸かっていられます。

食事は朝夕共に食事処でいただきます。

煮魚、刺身、馬刺などは最初から卓上にセットされていました。

山梨の宿らしく甲州ワインの新酒も。赤ワインの「アジロン初しぼり」を注文したら、白の「デラウェア初しぼり」もお猪口に一杯、おまけで付けていただきました。

天ぷらは後から熱々を持ってきていただき、〆がざるうどんなのもちょっと変わっていて楽しい。

デザートは果物王国の山梨らしく、季節のフルーツの盛り合わせでした。

朝食も品数豊富で、熱々の卵焼きや大ぶりな焼き鮭がおいしい。

朝食にもシャインマスカットとパイナップルが添えられていたのもうれしかったです。

駅まで10分と歩ける距離なのですが、この日は朝から雨が降っていたので宿の車で送っていただきました。

2食付き1万円台前半で泊まれる宿としては満足度が高く、また訪れたい宿です。

第9位 4.2点:群馬県 草津温泉 綿貫ペンション

【部屋】★★★3【風呂】★★★★4
【夕食】★★★★★5【朝食】★★★★4
【サービス】★★★★4【コスパ】★★★★★5

草津温泉のバスターミナルから徒歩10分、小規模な宿や別荘が多くあるエリアにたたずむ綿貫ペンションは、1969年に創業した温泉付きのペンションです。宿の前にある看板に「日本で初めてのペンション」である旨の説明書きがありました。

イタリアンレストラン「アルロドデンドロ」を併設し、食事が大変おいしかったことも印象に残っている宿なのですが、2食付きのスタンダードプランで1人で泊まって1万円以下とかなりリーズナブル。しかも、土曜日も1人で泊まれて、年末年始などの特定期間を除いて休前日の料金アップもなしという1人泊に優しい宿でもあります。

宿泊レポートも公開しています↓

2食付き9,350円~】洋食ベースの夕食がとにかくおいしい!

1人泊で予約可能な部屋は、予約サイト上では「ツインルーム」となっているのですが、案内いただいた部屋にはベッドが1台。

部屋の奥にベッドにもなりそうなソファがあったので、2名で泊まる際はベッドとして使うのかもしれません。古いビジネスホテルという雰囲気の洋室で、トイレは共同ですが客室内に洗面台があるので歯磨きや身支度の際は便利です。部屋の古さが気になるタイプの人にはおすすめしませんが、2食付き1万円以下で泊まれることを思えば十分快適な部屋だと思います。回線速度はやや遅めですが、Wi-Fiも利用可能でした。

浴室は夜通し入浴可能な男女別の内湯があり「万代鉱源泉」というメタケイ酸豊富なお湯を楽しむことができます。

正直広くはないので、他のグループと一緒には入りたくない感じですが、深夜早朝も入浴可能ですし、少し待って人がいないタイミングで入るのが良いと思います。

そして実は、綿貫ペンションに泊まると、徒歩5分の場所にある姉妹館の「ホテルヴィレッジ」の大浴場も入浴可能なのです。

ホテルヴィレッジは客室数162室の大きなホテルなので、大浴場もひろびろ。

画像:じゃらんnet提供 

広い浴槽には、草津温泉らしい白濁硫黄泉の「湯畑源泉」がかけ流されています。綿貫ペンションの「万代鉱源泉」とはまた異なるお湯を楽しめるのもうれしいですね。

画像:じゃらんnet提供

ホテルヴィレッジには露天風呂もあります。
チェックインの際に「フロントで入館証を借りてホテルヴィレッジのお風呂に入りに行ける」旨を案内いただけるのですが、おそらく夕食前に広いお風呂に入りに行く人が多いのでしょう。混み合うことの多い夕食前の時間帯、綿貫ペンションの浴室は誰もいませんでした。

広いお風呂に入りにいくこともできるし、タイミングをずらして館内のお風呂をゆっくり楽しむこともできるので、気分や好みでいろいろと楽しめます。

そして、綿貫ペンションのすばらしいところはなんと言っても夕食です。

朝夕共に1階の食堂でいただきます。

洋食ベースで季節の食材がふんだんに使われた料理の数々。
スパークリング日本酒の「水芭蕉」を飲みつつ、ゆっくりといただきました。

丹波の黒豆の枝豆や、バター醤油味でいただくキノコのホイル焼き。

私は「ヒレステーキ100g」がつくプランで予約したのですが、これで100g?と思うほど厚みがあって食べごたえがあるステーキ。ディジョンのマスタードソースでいただきました。

最後のご飯は栗ご飯!
デザートは梅のシャーベットと煮梅と、すべて手作りのおいしい夕食でした。
綿貫ペンションはイタリアンレストランを併設しているので、夕食をつけずにレストランを予約しておくこともできるようですが、宿の夕食も十二分においしかったです。と言いつつ、イタリアンレストランの食事も気になるのでいつか食べてみたい……。

朝食も同じ食堂で。和食か洋食から選べるので洋食をお願いしました。
パン(トーストとフォカッチャ)とコーヒーはおかわり自由。

パンには自家製のブルーベリージャムと杏ジャム、バターをつけていただきます。フォカッチャがもちもちでおいしかったので、おかわりをいただいてしまいました。ゆで卵の殻をむくのがちょっと面倒だったのですが、卵料理は日によってスクランブルエッグだったりと変わるようです。

草津温泉には1人で泊まれる宿もわりと多いですが、これほどおいしい食事をリーズナブルに楽しめて、かつ1人で泊まれる宿はかなり貴重だと思います。

第8位 4.2点:長野県 上諏訪温泉 ラルバ諏訪湖

【部屋】★★★★4【風呂】★★★★4
【夕食】★★★★☆4.5
【朝食】★★★☆3.5
【サービス】★★★★4【コスパ】★★★★★5

8位は長野県上諏訪温泉にあるラルバ諏訪湖です。
上諏訪温泉には毎年のように訪れていますが、ラルバ諏訪湖には初めて宿泊しました。

最寄り駅の上諏訪駅からは徒歩20分ほどの距離があり、送迎はありませんが、たとえ駅からタクシーを使ったとしても、お得感を感じられるほどリーズナブルな良宿です。
私は、行きは早く着きたかったので上諏訪駅からタクシーを利用し、帰りは天気も良かったのでのんびり歩きました。

ラルバ諏訪湖のすばらしいところは、滞在時間と食事の内容を用途に合わせて選ぶことができるところです。
「14時チェックイン11時チェックアウト」で21時間のんびり滞在するプランと「16時チェックイン9時30分チェックアウト」の滞在時間が短いプランがあり、さらにそれぞれ「通常の2食付き」「2食付きで夕食軽め」「朝食付き」「素泊まり」のプランがあります。

もちろん、滞在時間が短ければそのぶんお値段は安くなりますし、2食付きでのんびり滞在したり、外食を楽しんだりと、旅の目的に合わせてさまざまなプランが用意されているのは全8室の小規模な温泉宿としては珍しく、ありがたいことだなと思いました。

宿泊レポートもこちら↓に公開しています。

【2食付き6,980円~】諏訪湖が目の前!料理少なめやレイト・アーリーチェックインプランあり

ラルバ諏訪湖は、じゃらんの客室情報によれば「和室8室」の宿なのですが、この日案内いただいたのは琉球畳の和室に2ベッドのついた和洋室でした。

「空室があったので」とのことでご案内いただいたようなのですが、広々使えてうれしい。畳は新しいしベッドの寝心地も上々、とても快適な部屋です。

ユニットバス付きで、ウォッシュレットもしっかり。
ちなみにラルバ諏訪湖は「トイレ付きの部屋」と「ユニットバス付きの部屋」があるようで、全室トイレは客室内にあります。2食付き1万円以下で泊まれる宿だというのに、かなり快適でうれしいですね。

ちなみにこちらの部屋は諏訪湖に面してはいないのですが(予約時に「諏訪湖側」の部屋を指定することもできる)ラルバ諏訪湖は諏訪湖の目の前にある宿です。諏訪湖に面した部屋に泊まれば部屋の窓から花火が見れるかもしれないですね。

諏訪湖の花火は夏が有名ですが、他の季節でも週末などにあがることがあるようで、この日も「月山さまのために今日は花火があがりますよ」とお茶目な女将に言われたので、宿からちょっと外に出て見てきました。

晩秋の宿泊だったので、花火を見た後は温泉浴室で自慢のお湯に浸かります。
浴室は内湯のみで広くはありませんが、上諏訪温泉のシンボル的存在の「片倉館」と同じ源泉を常時かけ流しているそうです。

熱めで気持ち良いお風呂でした。
ちなみに、ラルバ諏訪湖の浴室は男湯と女湯の内湯2つなのですが、19時から23時までの時間帯で45分、チェックイン時に予約して貸切で利用することができます。

私は特にどちらの風呂に入りたいとか希望しなかったので貸切時間帯も女湯に入ったんですが、実は男湯のほうが広いそうなのです。もし、広いお風呂に入りたい女性は「貸切時間帯は男湯に入りたい!」と伝えたほうが良いと思います。

さて夕食です。ラルバ諏訪湖では「しっかり夕食」と「軽めの夕食」を選べるのですが、登山後の宿泊だったのでもちろん「しっかり夕食」を。

食事は朝夕共に1階の食堂でいただきます。

刺身が2種類、鍋、肉料理、ざる蕎麦などかなりしっかり夕食でした。2食付き1万円以下でこの夕食はすごい。

「真澄」のぬる燗をいただきつつ、脂がのった大鱒のお刺身を。

肉料理の「ローストポーク」も柔らかくて、トマトベースの味付けもおいしい。会席料理じゃないので和食一辺倒じゃないほうが楽しいですよね。

鍋料理の豚しゃぶは、ちょうどいい塩梅に味のついた出汁で野菜と豚肉をいただきます。

ざる蕎麦はしっかり1人前。かなり満足度の高い夕食でした。

朝食は焼き魚や卵焼きなどが盛り合わせられたおかずのプレートとポテトサラダ、なめ茸など。

優しいお味の料理で朝からお腹いっぱい。

朝食時は「水」「ウーロン茶」「ミニッツメイドオレンジ」「ミニッツメイドグレープフルーツ」「コーヒー」が、セルフで好きなだけいただきます。

レイトチェックアウトプランで予約していたので、食後も部屋で、11時までのんびりと過ごせました。これで土曜日に2食付きで泊まって1万円以内におさまるなんて……すごい宿です。

第7位  4.3点:山形県 白布温泉 湯滝の宿西屋

【部屋】★★★☆3.5【風呂】★★★★☆4.5
【夕食】★★★★☆4.5
【朝食】★★★★4
【サービス】★★★★☆4.5【コスパ】★★★★☆4.5

第7位に選んだのは、白布温泉の茅葺き屋根の建物が印象的な宿「湯滝の宿 西屋」です。

以前は「1名での宿泊は平日で空室があるときのみ」だったと思うのですが、現在は1名用のベッドルームが3室あり、土曜日でも1人で泊まれるようになりました。

2022年10月時点では、全国旅行支援の影響か1名での宿泊予約はかなり取りにくくなっているようですが……1人泊のプランは現在もありますので、ご紹介したいと思います。

【2食付16,500円~】大ボリュームの米沢牛すき焼き・しゃぶしゃぶとドリンクインクルーシブ

昔ながらの木造建築に手を入れながら大切に使っている西屋さん。

客室の建物は古いのですが、快適に過ごせるよう工夫が凝らされているのが感じられます。

湯わかしポットや冷水ポットは客室内にありますし、洗面所はないけど鏡台はあるので身支度の際も問題ありません。冷蔵庫は各部屋にはありませんが、階ごとに共同の冷蔵庫があって冷やしたいものがあれば入れられるようになっていました。

お茶菓子は、西屋さんの看板猫の足跡を模したクッキー。かわいい。

洗面所の雰囲気は昔ながらな感じですが、ちゃんとお湯も出ます。共同のトイレも、ウォッシュレット付きの洋室の個室もありますので問題ありません。

浴室は男女別の内湯である「湯滝風呂」と、空いているときにいつでも利用可能な貸切風呂があります。

まずは湯滝風呂へ。

白布温泉の源泉はかなり熱いのですが、西屋では井戸水と混ぜて適温に冷ましたお湯を、ものすごい勢いでかけ流しています。源泉が投入される様子が滝そのものなので「湯滝風呂」という名前がついているようです。

お湯も雰囲気もすばらしく、40度ぐらいのやや温めに調整されているので、いつまでも浸かっていたくなります。

貸切風呂は源泉を薄めずにそのままかけ流しており、入るときに水を足して入る方式です。

こちらはなるべく水を足さずに、熱々の状態で入るのが良いです。源泉の濃さが感じられ、しゃきっと目が覚めます。

食事は2階にある会場でいただきます。テーブルとテーブルの間に衝立があるので、1人でも気になりにくいのはうれしいですね。

西屋さんでは夕食時の飲み物が料金に含まれており、銘柄は限られるもののだいたい何でも飲めます。

日本酒は2種類。ワインも赤白と揃っています。ソフトドリンクやチューハイもいろいろありました。ちなみにビールは別料金です。

食事は「米沢牛すき焼きプラン」か「米沢牛しゃぶしゃぶプラン」を予約時に選ぶのですが、2食付きドリンク込み2万円以下で泊まれる宿とは思えないほど、米沢牛がたっぷりついているのです。

お料理は基本的には最初からすべてテーブルに置いてあり、すき焼きやしゃぶしゃぶは、好きなタイミングで自分で火をつけていただきます。

夕食時は「おばんざいバイキング」もあり、10種類ほどのおかずが取り放題になるのですが、これがつまみになるおかずばかりなのでつい、食べ・飲み過ぎてしまいそうになります……。

こちらがたっぷりのすき焼き。

美しくサシの入った上質な米沢牛をお腹いっぱいにいただきました。

朝食も同じ会場で。

ご飯と飲み物はセルフでいただきます。

西屋さんは2食付き1万円台後半で泊まれる宿なので、今回ご紹介した宿の中では宿泊料金は高めの部類ですが、米沢牛がこれだけたっぷりついてくることを考えると、かなりお安く感じます。2021年に初めて泊まり、実は既にリピートしてしまったのですが、お気に入りの宿が1つ増えました。

願わくば今後も、1人泊のプランを週末も出し続けてくれるといいなあと思っています。

第6位 4.3点:岐阜県 新平湯温泉 藤屋

【部屋】★★★★4【風呂】★★★★★5
【夕食】★★★★★5
【朝食】★★★★☆4.5
【サービス】★★★☆3.5【コスパ】★★★★4

第6位に選んだのは、岐阜県奥飛騨温泉郷 新平湯温泉の藤屋さんです。

奥飛騨温泉郷は、首都圏から便がいいとは言えませんが、上高地や新穂高温泉を起点とした登山前後の宿泊に便が良い温泉地です。松本から平湯温泉バスターミナルまで1時間30分ほどバスに乗り、新穂高ロープウェイ行きのバスに乗り換えて向かいます。

奥飛騨温泉郷は、数ある温泉地の中でもかなり好きな温泉地なので、さまざまな宿に泊まっているのですが、中でも藤屋さんは2食付き2万円以下で泊まれて、湯も食事もすばらしいので、何度もリピートしているお気に入り宿です。

宿泊レポートはこちらです。

また、以前公開した「好きな温泉地10選」の記事の中でもご紹介しています。

【2食付き16,200円~】飛騨牛朴葉焼きが絶品!ぬる湯と熱湯の交互浴が楽しめる

1人で泊まれるお部屋は、8畳ほどの2階にある和室です。

建物は新しくはありませんが、室内の畳などは新しく、お部屋も清潔です。

今回案内いただいた部屋は、道路側ではなく庭に面していたので、広縁の窓からの眺めもなかなか。

各部屋に洗面所とトイレが付いており、Wi-Fi利用も可能で速度も十分。快適に過ごせるお部屋です。

浴室は、男女別の大浴場(露天風呂付き)と、空いているときに鍵をかけて入れる貸切露天風呂が2つ。いずれも夜通しの利用が可能です。

中でも私はこちらの、内湯が大好きです。

温度の異なる源泉が3種類あり、混ぜ合わせて適温にしているそうなのですが、手前にある小さな浴槽が人肌のぬる湯になっており、これが気持ち良いのです!

内湯の大浴槽と露天風呂は42度ほどの熱めのお湯なので、交互浴でいつまでも入っていられます。

貸切露天風呂は、一度宿の外に出た場所にあります。数十メートルの距離ですが……女性は深夜に1人では行かないほうがいいと思います。

貸切露天風呂は洗い場などなく浸かるのみですが、やや熱めの源泉を1人でじっくりと楽しむことができました。

夕食は、各テーブルに囲炉裏のある食事処で朝夕共にいただきます。

お酒の種類はあまり多くありませんが、高山の地酒「久寿玉」の冷酒がおいしいので問題なし!

岩魚の刺身は臭みなどまったくなく、新鮮そのもの!

山菜がたくさん並ぶ小鉢のおかずも個人的にとても気に入っています。

ちょうど良くサシの入った飛騨牛は、朴葉と呼ばれる良い香りのする葉の上で焼いていただきます。味噌ベースの甘みのあるタレもおいしく、お酒にもご飯にも合いますね。

天ぷらは後から熱々のものを持ってきていただけるし……。

鍋料理は「カモ鍋」「地鶏鍋」「ボタン鍋」「クマ鍋」から予約時に選びます。何度も泊まっているので全部食べましたが、こってり味が好きなら味噌ベースの「ボタン鍋」で、あっさりが好きなら「カモ鍋」「地鶏鍋」でしょうか。熊も意外とおいしいですよ!

翌日の朝食も同じテーブルでいただきます。

奥飛騨名物の「朴葉味噌」をはじめとしたご飯の進むおかずが並び、ご飯もおいしかったです。毎年泊まりたいぐらい大好きな宿です。

第5位  4.3点:長野県 しもすわ温泉 三代目おくむら旅館

【部屋】★★★★4【風呂】★★★★☆4.5
【夕食】★★★★☆4.5【朝食】★★★★4
【サービス】★★★★4【コスパ】★★★★☆4.5

5位に選んだのは、下諏訪温泉の三代目おくむら旅館です。
8位のラルバ諏訪湖がある上諏訪のお隣、下諏訪駅から徒歩7分と、公共交通機関利用でも便の良い場所にあります。

こちらの宿は以前は「旅館おくむら」として現在とは別のオーナーが運営されており、その時代から低料金なのに快適で食事がおいしい宿として知られていました。前オーナー時代も何度か宿泊しており「2018年に泊まったコスパの良かった宿ランキング」の記事では6位に選んでいます。

前オーナーが引退されるということで、2020年の12月より現オーナーに代替わりして営業を開始されたのですが、宿の名前や館内の雰囲気は先代の面影を残しつつ、脱衣所を改装するなど進化も遂げています。

食事やサービスは試行錯誤中とのことでしたので、ここでご紹介する内容と現在のサービス内容が異なることもあるかもしれませんが、2021年に宿泊した時点でも十二分にいい宿でした。そして、シングルベッドルームがあり、土曜日はもちろん連休や年末年始なども1人で宿泊可能な宿です。

【2食付き11,650円~】冬はこたつでくつろげる!実家のような部屋と馬肉の鍋が絶品

客室は先代の頃からの雰囲気をそのまま残しています。以前から「実家のようにくつろげる部屋」と思っていましたが、そのすばらしさは変わっていません。

冬はこたつでくつろげますし、寝具も実家のベッドのようで……懐かしくも暖かく過ごすことができます。下諏訪温泉はお湯の温度が熱めですし、これからの寒い季節に特におすすめしたい宿ですね。

浴室は、昔ながらの美しいタイル張りの内湯です。この浴室が大好きなので変わらなくて良かった!

下諏訪温泉の暑いお湯が常時かけ流されており、寒い日は特に、しびれるような気持ち良さがあります。

ちなみに、浴室は以前と変わっていませんが、以前はやや狭くて暗い雰囲気だった脱衣所が、広く明るく新しくなっており、これはうれしい変化でした。

浴室の前には冷蔵庫があり、お茶やスポーツドリンクのサービスが。

夕食は、以前は部屋食でしたがオーナーチェンジ後は個室食事処でいただく方式に変わりました。

1人なのにめっちゃ広い個室でびびりましたが、人目は気にならないし、寝る部屋に鍋のにおいがついたりもしないので、個人的には良い変化だったと思います。

ちなみに食事は「リーズナブル」プランと「スタンダード」プランがあり、紹介している2食付きの最低料金「11,650円」は鍋料理のつかないリーズナブルプランの料金です。

スタンダードプランはまあまあ量が多いので、小食の方ならリーズナブルプランでも十分満足できるのではないかと思います。スタンダードプランで予約した場合の料金は「14,300円から」となります。

お酒は地酒を1合オーダー。

お刺身は脂ののった馬刺しです。

メインの桜鍋(馬肉の鍋)は、八ヶ岳レタスをはじめとした地物野菜がたっぷり!添えられ、味噌仕立ての出汁でいただきます。

鍋でお腹いっぱいになりましたが、〆のご飯が炊き込みご飯だったのでつい、いただいてしまいました。

朝食には大ぶりな焼き鮭と卵焼き、たっぷりのお味噌汁に、箱膳に入ったたくさんのおかずが並びます。

現時点でも、少し先の日程なら土曜日の宿泊予約ができるようですので、私も近々また、泊まりに行きたいです。

第4位 4.4点:栃木県 中禅寺温泉 湖上苑

【部屋】★★★★4【風呂】★★★★★5
【夕食】★★★★★5
【朝食】★★★★★5
【サービス】★★★☆3.5【コスパ】★★★★4

4位に選んだ中禅寺温泉の湖上苑は、2021年に初めて宿泊した宿です。
中禅寺湖を間近に望むすばらしいロケーションにあり、食事がおいしいとの評判も高く以前から泊まってみたかった宿でした。

1人泊のプランは一応休前日も出ているのですが、現時点では休前日の空室はなし。
平日なら1人での予約も可能という状況です。私が宿泊したときは、恐らく直前でキャンセルが出たのではないかと思うのですが、数日前に土曜日の空室を見つけて予約しました。12月で、紅葉もすっかり終わってオフシーズンだったからかもしれません。

どちらかと言えば冬の奥日光は空いているので、これからの季節は狙い目かもしれないですね。

【2食付き14,300円~】客室から中禅寺湖を間近に眺められる!食事と日本酒の品揃えも良い

1人で宿泊可能なのは、1階にある「訳あり部屋」のみです。
「訳あり」というほど悪くないと思うのですが……他の部屋はすべてトイレ付きの部屋だけど、この部屋のみトイレが付いていないから「訳あり」としているようです。

コンパクトな6畳の和室で、チェックイン時から布団が敷いてありました。

1人なら十分な広さですが、2人で泊まるには少し窮屈かな……という広さですね。一応、2人でもこの部屋を予約することもできます。宿泊時はエアコンが付いておらず「夏は暑いかも」と思ったのですが、2022年にエアコンも設置されたとのこと。

実はこの「訳あり部屋」は他の部屋よりも中禅寺湖の湖面に近い場所にあるそうで、テラスに出ると目の前に湖がどーんと!

布団に寝そべっていても中禅寺湖が見えるという、眺望がすばらしいお部屋です。
中禅寺湖周辺には星野リゾートの宿やリッツカールトンもありますが、これほどすばらしい眺めを楽しめる宿は他にはないと思います。他の宿はこんなに湖に近くないですからね……。

浴室は男女別の共同浴室と、空いているときにいつでも利用可能な貸切風呂が1つあります。こちらが女湯の内湯です。

浴槽の周辺はガラス張りになっていて光がよく入る、明るく雰囲気のいい浴室。

お湯は、日光湯元温泉から引湯された、美しいエメラルドグリーンの硫黄泉です。
硫黄泉は時間が経つとにごり湯になることが多く、湯元温泉や中禅寺温泉はにごり湯のイメージでしたが、湖上苑は浴槽が小さめで常に新鮮な源泉で満たされているからか、すべての浴室で透明な源泉を楽しめました。

そして、露天風呂からは中禅寺湖を間近に眺めることができます!
ちなみに女湯には「遊覧船やボートが通るときに見えちゃうのではないか」というときのために「浴槽の蓋を目隠しにできます」と書いてあったのですが、12月上旬、シーズンオフのこの日は遊覧船もボートも通ることはなく、すばらしい眺めとお湯をのんびり楽しむことができました。

そして、空いているときに鍵をかけて入る貸切風呂。

1人入ればいっぱいのコンパクトな浴槽ですが、エメラルドグリーンのお湯を1人きりでのんびり楽しめます。窓を開ければ中禅寺湖もすぐそこに。

そして、なんと言っても湖上苑は食事がおいしいのです!

朝夕共に1階の食堂でいただきます。特に仕切りなどはなく1人客も自分だけ(1人泊できる部屋が1室のみなので)なので、私は平気だけど気になる人は気になるかもしれませんが、とにかく料理もお酒もおいしいので、気にしないでいきたいところです。

利き酒セットが4種類あり「90ml×3杯」と「60ml×3杯」から選べます。「栃木の地酒セット」と「オーナーおすすめセット」をオーダーしました。全部いいお酒でうれしい!

洋食のコース料理ですが、随所に日光名物の湯葉や地物食材が使われています。
「きのこの洋風茶碗蒸し」は舞茸をはじめとしたきのこが使われているんですが、なぜかトリュフのような濃厚な風味がします。生クリームを使っているんだろうか……。

魚料理は「ニジマスのから揚げ 湖上苑風オレンジソース」で、2度揚げしてあり、頭からしっぽまで食べられます。

サーロインステーキも量しっかり、肉もやわらかく玉ねぎのソースもいいお味。

デザートはバニラアイスフランボワーズソースと、自家製のとちおとめのパウンドケーキでした。

朝食は和食と洋食から選択できるんですが、私は洋食を選びました。

トーストにミネストローネ、オムレツ、サラダ、ソーセージ、ヨーグルトなどシンプルなメニューですがどれもおいしい!

和食を選んだ方には「虹鱒の甘露煮」などが出ていたようでした。洋食がかなり気に入ったので次泊まるとしても洋食を選んでしまうと思いますが、和食もおいしそうでしたね。

朝食の際は「ホットコーヒー」「カフェオレ」「紅茶」「牛乳(温・冷)」「オレンジジュース」から飲み物を選べるのですが、何種類選んでもいいし、お替わりもOKとのこと。

コーヒーがおいしかったので、食中と食後に2杯いただきました。

予約は正直取りにくいですが、このおいしい食事と景観、すばらしいお湯を15000円前後で楽しめるのですから、かなりコスパの良い宿だと思います。

第3位 4.4点:秋田県 水沢温泉郷 駒ヶ岳温泉

【部屋】★★★★4【風呂】★★★★☆4.5
【夕食】★★★★★5
【朝食】★★★★4
【サービス】★★★★4【コスパ】★★★★★5

第3位に選んだ秋田県水沢温泉郷の駒ヶ岳温泉は、もう10年以上前から繰り返し泊まっているお気に入りの宿です。2021年の夏、最も安いトイレ無しの部屋の空室があったので宿泊しました。

ブログでも何度もご紹介している宿で、またこの宿かと思われた方もいるかもしれませんが、本当に何度も泊まりたい、いい宿なので仕方ない……。

2019年に泊まった宿のコスパ重視ランキングでも1位に選んでいる宿です。

実は今回1位~3位に入ったのは、これまでのランキングでも上位に選んだことのあるこのブログではお馴染みの宿です。

2021年は「新しい素敵な宿を見つけるよりも、応援したい大好きな宿に泊まりたい」気持ちが強かったのでこういう結果になったように思います。でも、すべて自信を持っておすすめできる良い宿です。

駒ヶ岳温泉の宿泊レポートはこちらです↓

1人泊でも1泊2食付き9500円から宿泊可能で、土曜日でも1人で泊まれます。

【2食付き9,500円~】室内きれい!食事もおいしく、宿泊者専用貸切露天風呂もあり!

駒ヶ岳温泉の客室は2階にあり、シンプルな和室ですがきれいな部屋です。

高原なのでエリア内にはエアコンがない宿もありますが、駒ヶ岳温泉はちゃんとエアコン完備。蒸し暑い真夏の宿泊も安心です。

1番お安い、2食付き1万円以下で泊まれる部屋はトイレこそついていませんが、洗面台とドライヤーはちゃんと客室内にあります。

浴室は大浴場と、空いているときに利用可能な2つの貸切露天風呂。

大浴場は、内湯は広々、露天風呂は開放感抜群でどちらも雰囲気が良いです。

お湯は、ほのかに青みがかって硫化水素臭の感じられる「含硫黄カルシウム・マグネシウム・ナトリウム・硫酸塩・塩化物泉」です。

貸切露天風呂は2箇所あり、16時~22時と翌日6時~9時までの間、宿泊客限定で空いているときに利用可能です。

こちらも、とろみを感じさせるようないいお湯で、自然の中での湯浴みを楽しめます。

さらに……実は駒ヶ岳温泉は、有名な乳頭温泉郷の「鶴の湯」の姉妹館なのですが、宿泊者特典で夕食後に、鶴の湯への送迎を行っています。一般の日帰り入浴の方がいない時間帯に鶴の湯のすばらしいお湯を、無料で楽しむことができます。

これまで宿泊した際はいつも、鶴の湯での入浴も楽しんでいたのですが、実は2021年は送迎を利用せず部屋でのんびりしていました。鶴の湯の入浴に関しては過去の宿泊レポートにも書いていますので、気になる方は参照いただければと思います。鶴の湯への送迎は素敵なサービスですが、駒ヶ岳温泉の浴室だけでも本当にすばらしいので、十分楽しめました。

そして駒ヶ岳温泉は、食事もすばらしいんです!

朝夕共に1階の食堂でいただきますが、テーブルとテーブルの間に仕切りとなる簾のようなものがあり、視線が遮られるので1人でもあまり気になりません。

また、1人で泊まっている方が自分以外にも大抵は誰かいますので、そういう意味でもリラックスして食事しやすい宿だと思います。

地酒の利き酒セットが楽しめるのもうれしい。

2食付き1万円以下で泊まれる宿ですので、効果な食材を使っているわけではありませんが「八幡平ポーク」や「比内地鶏」など、地物食材をふんだんに使った料理が楽しめます。

さらに、駒ヶ岳温泉ではランチタイムは蕎麦屋さんを営業している宿ですので、食事の後半に登場する十割蕎麦は、香り良く、のどごし良く、大変おいしいお蕎麦です。

郷土料理の「山の芋鍋」
山芋をすりつぶして団子状にしたものを、豚肉や野菜と一緒に味噌仕立ての鍋にした料理です。素朴な味わい。

鍋と一緒にあきたこまちのご飯と、いぶりがっこを始めとした漬けものをいただきます。漬けものの種類が多いのうれしいポイントですね。

朝食は、大皿に盛り合わせたおかずと肉豆腐と、地鶏の生卵。

生卵は、前日の夕食のときに「朝食で生卵が出ますが苦手ではないですか?」と聞いてくれます。

卵かけご飯がおいしい、立派な卵でした。

豪華で至れり尽くせりな宿ではないですが、お湯が良くて料理も気が利いていて、1人でも泊まりやすく、しかもリーズナブル。あまり人に教えたくないぐらい大好きな宿です。

第2位 4.5点:宮城県 青根温泉 湯元不忘閣

【部屋】★★★★4【風呂】★★★★★5
【夕食】★★★★★5
【朝食】★★★★☆4.5
【サービス】★★★★☆4.5【コスパ】★★★★4

2位に選んだ宮城県青根温泉の湯元不忘閣も、毎年のように泊まっている大好きな宿で、過去にいくつもの記事でご紹介しています。

最近では「私の好きな温泉宿10選」という記事でご紹介しました。

宿泊レポートはこちらです↓

基本的には1人で泊まれるのは平日のみですが、チェックしていると空室が多いタイミングや直前予約などで土曜日に1人で予約できることも度々あります。2021年もそんな感じで空室を見つけて、土曜日に宿泊しました。

【2食付き18,700円~】個室でいただく食事がおいしく、風呂は湯も雰囲気も絶品

湯元不忘閣で1人で泊まれるのは「不忘庵」という棟にある部屋です。エレベーターはなく浴室や食事処はすべて階下にあるため、滞在中は何度も上り下りすることになりけっこう大変です。

この階段の上り下りが「あり得ない!」という感じでしたらもう、この宿は候補にしないほうがいいと思います。個人的には「良い運動になってちょうどいい」と思っているのですが……。

階段は多いし建物は新しいとは言えませんが、室内はきれいに手を入れられています。

空気清浄機や冷蔵庫など、客室内の設備はしっかり揃っていますし、トイレと洗面所も各部屋にあります。

以前は、見るからに古いタイプのトイレの部屋もありましたが……最近はどの部屋もウォッシュレット付きなので、きっと交換は終わったのでしょう。

また、宿泊する不忘庵とは別の棟ですが、浴室などがある「本館」などのいくつかの棟は登録有形文化財に指定されています。湯上がりのお休み処となっているスペースなど、館内の雰囲気はとても素敵です。

浴室は館内のあちこちに点在しており、1泊ではすべて巡るのが大変なほどです。

土蔵の中にある、その名も「蔵湯」は、貸切で利用します。

独特の雰囲気があり、木の良い香りが漂う中、1人きりで広々とした浴槽に浸かります。

もちろん湯も極上で、なかなか得がたい体験です。

蔵湯もすばらしいですが、個人的に1番お気に入りなのは「大湯」です。

伊達家の御殿湯だった当時の、石風呂の素材を生かして建て直したこちらの浴室は、時間帯で男湯と女湯が入れ替わりますが、女湯になっている時間帯は、ほぼ大湯に入っているほどお気に入りです。

お湯のすばらしさはもちろんですが、立ち上る湯気まで美しく、雰囲気が良いのです。

この他にも、空いているときに貸切利用可能な「亥之輔の湯」や、唯一シャワーを使える「御殿湯」、差し込む自然光が美しい「新湯」など、館内で湯巡りが楽しめます。

お風呂の後のお待ちかねの食事は、登録有形文化財に指定されている本館2階の、個室食事処でいただきます。

個室なので、1人でもゆったり楽しめます。

料理は見た目にも美しく、洗練されています。

酒器も素敵だし、お酒の品揃えは多くはないですが、お勧めいただいた「青根温泉限定の日本酒」は大変おいしかったです。

 

刺身も新鮮で、仙台牛の鍋は上品なお味。

酢の物や蒸し物も季節の食材が使われていて、デザートまですべておいしくいただきました。

朝食は、旅館の朝食の見本のようなラインナップで、温泉卵やサバの塩焼きが並びます。宮城県なので笹かまぼこがありました。

この記事でご紹介している10の旅館の中では、2食付きの宿泊料金は1番高い宿なんですが、すべてにおいて満足度が高く、お値段以上の喜びが得られる宿だと思います。

第1位 4.5点:長野県 白馬八方温泉 まるいし

【部屋】★★★4【風呂】★★★4
【夕食】★★★★★5
【朝食】★★★★★5
【サービス】★★★★4【コスパ】★★★★★5

第1位の白馬八方温泉まるいしも、このブログ内では何度もご紹介している、お馴染みの宿です。2021年も泊まってきました。(そして2022年も泊まっています……)

実は、2017年から毎年更新している「1年間で泊まった宿でコスパ最強の宿ランキング」の記念すべき第1回でも1位に選んでいる宿です。

記事を確認して驚いたのですが、2食付きの料金が5年前と変わっていないのもすごいですね……。

基本的には1人で泊まれるのは平日のみですが、空いているときは土曜日に1人泊のプランがスポット的に出ていることもありますので、いつもまめにチェックしています。

宿泊レポートはこちらにまとめています。レポート書いた後も何度も泊まっているので、更新したいですね……。

【2食付き11,000円~】お値段以上、どころではない朝夕共にすばらしい食事

お部屋はシンプルな和室ですが、広いし、清潔だし、きちんと手入れされているのがわかるお部屋です。

洗面所もトイレも部屋に付いており、冷蔵庫や電気ポットなどの設備もすべて揃っており、快適に過ごせます。

浴室は内湯のみですが、シンプルで美しい浴室で、いつも清潔に整えられています。

お湯は、八方では実は珍しい源泉かけ流し!
湯口ではほんのり硫化水素臭が感じられるすばらしいお湯を楽しめます。

脱衣所にあるドライヤーが、Panasonicのナノイーなのもうれしい!(女湯だけかもしれません)

そして、まるいしと言えば食事!そしてお酒です!

窓に面している、外を眺められる席に案内いただいたので人目も気になりにくいですね。ボリュームたっぷりな前菜の盛り合わせと一緒に、さっそくお酒をオーダーします。

まるいしの素敵なところがここにも1つ。日本酒の「酒三昧」です。
メニューにある日本酒から好きなものを3種類選んで、オリジナルの利き酒セットを楽しめるというもの。

注文すると「どのお酒を選んだか」が記入された紙がお酒と一緒に提供されるのですが、この紙を10枚集めると酒三昧が1回無料で楽しめる、というおまけまでついてきます。

何度でも泊まりに来たくなるわけです……。

料理のお品書きを詳しく書いてくれるところも素敵……。
お品書きを読んでいるだけで食欲が湧いてきます。

変わり鉢は「白馬の豚とトマトのミルフィーユ風」、煮物は「新じゃがのお饅頭」。

いずれも白馬の野菜がたっぷり使われていて、優しいお味です。

お刺身は「信州サーモンとシナノユキマス」で、鍋料理は「信州牛の青朴葉味噌焼き」

焼き物、揚げ物は熱々を後から持ってきていただけます。

デザートまですべて手作り!のすばらしい夕食をいただいた後は、別室でコーヒーサービスが。2食付き1万ちょっとの宿とはとても思えない、いたれりつくせりぶりです……。

まるいしのすばらしさはここで終わりじゃないのです。
朝食が、この規模の温泉旅館にしては珍しくバイキングなのですが、他では見たことがないようなすばらしい内容なのです。

おかずはもちろん、パンもジャムも、すべて手作り。
料理は少量ずつ皿に載せられ、少なくなるとすぐに足してくれます。

ちなみに、お米も自家米、味噌まで自家製だそうです……単に「手作りにこだわっている宿」ではなく、全部がすばらしくおいしいのが本当にすごいと思います。

2021年に宿泊した際は「炊き込みご飯」があったので、和総菜を中心にいただきました。

そして……ここの手作りジャムが最高においしいので、デザート代わりに手作りパンとジャムをいただいてしまいました。

サラダもおいしいし、洋惣菜とパンの朝食にするのも楽しいだろうと思います。

実はこちらの宿、先日公開した「朝食がおいしい温泉宿15選」という記事でもご紹介しています。

大好きな宿なのであまり混みすぎて予約が取れなくなっては困る……と思いつつも、白馬のオフシーズン(登山もしにくくスキーもできない時期)は空いていることもけっこうあります。

ぜひ、この宿に泊まることを目当てに白馬に足を運んでいただきたく、白馬八方温泉まるいしを1位に選びました。

以上、2021年のコスパ重視ランキングでした!

関連記事:年別の泊まってよかった温泉宿まとめ

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。

*1:公平にするために「1人で1泊2食付き・食事内容がスタンダードなプランで泊まったとき」の最低料金で比較しています。