温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

山と温泉のきろく


※当サイトのリンクにはプロモーションが含まれます

妙見温泉 きらく温泉宿泊記 1泊2990円~で格安に泊まれる!極上湯の素泊まりの宿に一人泊

鹿児島空港から便の良い妙見温泉にある素泊まりの宿で快適な湯治体験

鹿児島空港から直通バスで30分弱、タクシー利用なら15分ほどという便の良い場所にある温泉地、妙見温泉。

以前「私の好きな温泉地10選」という記事でも10の温泉地のうちの1つに選んでいるお気に入りの温泉地ですが、今回ご紹介する「きらく温泉」は、妙見温泉にあって1泊2990円からという格安な料金で宿泊可能な素泊まりの温泉宿です。

内湯も露天風呂もすばらしいので、これまで何度も日帰り入浴でおとずれていました。

車の運転ができないので、徒歩圏内に外食できるお店がほぼない温泉地で素泊まりの宿に泊まるのは気が進まなかったのですが、2022年4月にきらく温泉の目の前に食事のできるカフェができたと知り「それなら泊まれる!」と思い宿泊してきました。

古い宿ですがやはりお湯はすばらしく、お部屋は1番安い部屋ではなく冷暖房ありの部屋を選んだところ快適で、カフェの食事もおいしく、思った以上にすばらしい宿泊体験となりましたので、レポートしたいと思います。

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。 一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。

 

鹿児島空港からバスで30分弱、早めに着いて湯めぐりしたい

妙見温泉まで公共交通機関で行く場合、鹿児島空港あるいはJRの国分駅、隼人駅などからバス利用になります。

妙見温泉線の時刻表をご参照ください。鹿児島空港発着は1日3本のみで少ないのですが、空港からならタクシー利用でも15分ほどです。

私は、朝早い飛行機で鹿児島空港に着き、11時過ぎに空港を出るバスに乗って11時30分ごろに妙見温泉に着いてしまうことが多いです。チェックインできるのはきらく温泉は15時から。他の宿に泊まる場合も14時からか15時からのことが多いのですが、妙見温泉では多くの宿が日帰り入浴を受け入れているので、チェックイン時間まで湯めぐりを楽しむことができます。

交通の便が良く、使い勝手が良く、お湯が良い温泉地ということで「私の好きな温泉地10選」という記事でも選出していました。

ただ一つだけ……「湯上がりにビールやコーヒーを飲める気軽に入れる飲食店があればもっとすばらしいのに!」と以前からの願っていたのですが、カフェができたことでさらに温泉地としての充実度がアップしたと思います。

河畔に温泉宿が建ち並ぶ、天降川の流れも美しいです。

今回宿泊するきらく温泉は、昔ながらの浴室でシャワーがありません。なのでチェックイン前に、シャワーが使える宿で日帰り入浴して頭を洗っておきました。お湯を桶で汲んでシャンプーするのは、何度やってもなかなか慣れないので……。

妙見温泉は、すべての宿が自家源泉を持つ温泉地なので、どこに行っても満足度は高いのですが、個人的にお気に入りなのはぬる湯と熱湯の交互浴が楽しめて、シャワーなどの設備も整っているおりはし旅館山水荘です。

15時になったところできらく温泉にチェックイン。

道路沿いにならぶこの2つの建物がきらく温泉です。手前の「中村タクシー」と看板の出ている建物が旧館で、奥の「きらく温泉」の看板が見える建物が本館です。チェックイン手続きや日帰り入浴の受付は、本館1階の受付で行います。

気さくなご主人が受付してくださり「夕食はどうするの?」と聞かれたので「向かいのカフェで食べるつもりです」と答えたところ「ここはあのカフェしかないからねえ」とおっしゃっていました。

実際には不定期営業の食堂や、惣菜を売っている鮮魚店もあるのですが、定休日と営業時間がしっかり決まっている飲食店があるのは、心強く、ありがたいことです。
(後でカフェの方と話したら、きらく温泉の社長もカフェにしょっちゅういらしているとのことでした・笑)

【部屋】★★★☆ エアコン有りの本館なら特に不便なく快適に過ごせる

きらく温泉の客室は4種類あり、宿泊料金が安いほうから「旧館4.5畳」「旧館6畳」「本館6畳」「本館8畳(トイレ有り)」となります。

最もお安い旧館4.5畳のお部屋なら、宿泊日の2週間以上前の予約で2990円で泊まることができます。しかし、旧館の部屋には冷暖房がなく、夏は扇風機、冬はこたつで凌ぐことになるとのこと。

宿泊したのは9月中旬のまだ暑い時期でしたし、扇風機はつらいな……と思い、今回は本館の6畳の部屋を予約しました。それでも、土曜日1人泊で4390円と格安です。(平日なら通常料金で3990円、2週間前の予約で3600円で宿泊可能)

本館の廊下はこのような感じで、建物は古めなもののきちんと掃除されていて清潔感があります。

6畳の客室はこちら。

エアコン完備で、テレビもあります。布団は自分で敷きますが、洗濯済みのカバーがかかった布団と枕がセットしてあり、広げれば良いので楽でした。

内線電話もテレビの下にあります。ポットは湯わかし機能がない魔法瓶タイプですが、共同のキッチンがあってお湯を湧かすこともできるので問題なし。

鏡の前に箱ティッシュと浴衣などが置いてありました。

浴衣と羽織、歯ブラシ、フェイスタオルが2枚。バスタオルはありませんが、フェイスタオルが2枚あれば個人的には十分です。

それから客室内ではWi-Fiも利用可能です。速度はそこまで速くはありませんが、回線は安定していてブログ執筆やネット閲覧は問題なく行うことができました。

共同の洗面所・トイレ

客室内に洗面所とトイレはないので、共同のものを利用します。

洗面所はトイレの前に1箇所と、廊下にありました。廊下の洗面所には使い捨ての紙コップあり。ドライヤーも設置してあります。

共同トイレは男女別です。和式か!と思いきや……。

奥のほうの個室はウォッシュレット付きの洋式でした。

共同のキッチンには大きな冷蔵庫もあり

外食したので自炊はしませんでしたが、共同のキッチンもあります。

ガスコンロと電子レンジ、フライパンや鍋などの調理器具や大きな冷蔵庫もあるので、食材を買ってきて調理もできますし、お弁当やお惣菜を買ってきて温めて食べても良さそうです。

食器棚には食器も揃っていました。

キッチンは広くないので、自炊する人が複数いた場合は譲り合わないと大変そうでしたが、宿泊した日はキッチンを使っている人はいなそうでした。がっつり自炊する人はそんなに多くないのかもしれません。

【風呂】★★★★★ シャワーはないがお湯も露天風呂の開放感もすばらしい

きらく温泉には内湯と露天風呂がありますが、別々の場所にあってつながっておらず、それぞれに脱衣所があります。滞在中は、夜通し利用可能です。

ただし、浴槽のお湯を1日おきに入れ替えるため、火・木・土曜日の8時30分~11時30分は利用することができません。

また、後ほどご紹介しますが、日帰り入浴をする際も内湯と露天風呂に入る際はそれぞれ別に料金がかかりますので、どちらに入りたいのかを伝える必要があります。

旧館にある内湯はものすごい勢いで源泉がかけ流されている

内湯は旧館の入口付近にあるので外から日帰り入浴する際は出入りしやすいのですが、本館からだとちょっと遠いです。

案内に従い、冷暖房のない本館の廊下を通って大浴場に向かいます。

階段を下りると、その両側に男湯と女湯があります。

こちらが、旧館の入口を外から見たところ。

消えかけている看板の絵や、古い源泉分析表が、何とも言えない味がありますね。

脱衣所の前で靴を脱いで中へ。

女湯は脱衣所の壁がピンク色です。

脱衣カゴが並ぶシンプルな脱衣所ですが、コインロッカー(100円で利用可能)やPanasonicのイオニティのドライヤーが設置してあるので、日帰りでお邪魔したときも不便はありませんでした。

比較的新しい温泉分析表がこちら。

源泉温度54.2度、ph6.5の弱酸性のナトリウム・カルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩温泉です。

では、浴室へ。

大きな浴槽がどーんとあり、浴槽の奥に打たせ湯があります。

浴室の端のほうにはかけ湯がありますが、シャワーやカランがないので体を洗うときはこちらの湯を手桶ですくって使いました。

シャンプー類などは何もないので、使用する場合は持参する必要があります。固形石けんだけあったような気もする……。

打たせ湯。すごい勢いでお湯が落ちてきます。

浴槽の湯口周辺には、源泉成分が結晶となってこびりついています。

泉温が高いので加水はしていると思いますが、それでも十分に湯力のあるお湯です。

41~42度に調節された源泉は熱すぎず温すぎず、よく温まります。
わずかに金気臭がする炭酸水素塩泉を、ゆったりと楽しむことができました。

開放感抜群の広い露天風呂

露天風呂は内湯とはまったく別の場所にあります。案内に従って歩いていくと、外に出ました。

階段を上っていくと、左側が女湯、右側が男湯です。

脱衣カゴが並ぶシンプルな脱衣所の向こうに見えるのは……。

緑の木々に囲まれた、開放感抜群の露天風呂です。

きらく温泉の外観からは、このようなすばらしい露天風呂があるとは想像がつかないのですが……奥行きは10メートルぐらいはあるでしょうか。とにかく広いです。

浴槽も清潔ですし、お湯も新鮮さが感じられます。

場所によってやや熱めだったりぬるめだったりするので、ちょうどいい場所を探すのも楽しい。

屋根がないので天気が悪いとつらそうですが、晴れた日の開放感は抜群です。

真夏は日差しが暑そうでもありますが……これからの季節はひんやりとした風を感じながら湯浴みを楽しめる、至福の時間が過ごせそうです。

日帰り入浴の営業時間と入浴料金

きらく温泉の日帰り入浴の営業時間は11時から19時。
入浴料金は、内湯は300円、露天風呂は500円です。

受付の際、単に「日帰り入浴をしたい」とだけ伝えると内湯に案内されるので、露天風呂に入りたいときは「露天風呂に入りたい」と伝えたほうが良いと思います。

また、火・木・土曜日の8時30分~11時30分は浴槽のお湯の入れ替えを行っているため、日帰り入浴の営業開始も遅れるのではないかと思います。

食事は向かいにあるCafeすが商店でいただきました

きらく温泉は素泊まりの宿なので、食事は向かいにある「Cafeすが商店」でいただきました。

定休日が水曜・木曜で、営業時間は9時~20時まで。遅めの朝食からランチ、風呂上がりの1杯、夕食まで、さまざまな用途で利用できます。

きらく温泉の向かいにあり、バス停からもすぐなのでバスの待ち時間にお茶やソフトクリームをいただくのも良さそうです。

大きな窓から中が見えるので入りやすいのも良いですね。

店内も清潔感があり、不揃いな木製の家具が雰囲気あって素敵です。このほかに靴を脱いで利用できる小上がりのような席もありました。

メニューは、2022年9月に伺った際のものなので、現在とは異なる場合もあると思います。ご参考まで。

コーヒー、紅茶、フラペチーノ、フルーツソーダ、ソフトクリーム。お酒もビール、ハイボール、焼酎、ワインと基本的なものは揃っています。

お酒についてはメニューに載っている定番のもの以外にも用意があり、ガラス扉の冷蔵庫に入っているお酒を注文できました。

11時から14時まではサラダとスープが付くランチメニューも提供しています。

ランチを注文すると、プラス150円でコーヒーか紅茶、ジュースを付けることができるので、つい長居してしまいますね。

夕食はビールとピザをいただく

きらく温泉に宿泊した日は、18時30分ごろに夕食を食べにCafeすが商店に伺いました。

とりあえず生ビール!をオーダーしたら、お通しとしてでしょうか、トルティーヤチップスとサルサソースがついてきました。

この日は、ランチメニューではオーダーできない「ピザ」があると聞き、ピザをオーダーしました。

ピザを焼いている間、セットのサラダ、ミニグラタン、キャロットラペ、スープが並びます。ピザ以外にもいろいろついてくるの、なかなかうれしい。

そして、玉ねぎとハムがたっぷりのった焼き立てのピザ!
生地はもちもちで、味付けもちょうど良く、おいしい……。

ピザのボリュームがけっこう多かったのと、おいしくてビールが進んでしまったので……冷蔵庫の中にハイネケンの瓶ビールがあるのを見つけてオーダーします。

ハイネケンひさびさに飲んだな……。
ボリュームたっぷりのピザに、炭酸強めのハイネケンで、かなりお腹いっぱいになりました。

翌日はブランチにたらこスパゲッティ

夕食のピザがボリュームたっぷりだったので翌日の朝もあまりお腹はすかず……。

チェックアウト後にまたすが商店にお邪魔して、まずはコーヒーをオーダー。午前中はお店も空いていて、Wi-Fiが利用できるので執筆が捗ります。

そして、ランチタイムが始まったところで、ランチの中から明太子スパゲティをオーダー!

こちらもサラダとキャロットラペ、じゃがいものグラタン、スープがついてきました。

そして明太子スパゲティには、バターが塗ってこんがり焼いてあるおいしいバゲット付き。ボリュームも味も大満足のブランチになりました。

ちなみに、カフェのメニューがあまり好みでない場合は、道沿いに数分歩いた場所にある「田代鮮魚店」でお惣菜を購入するのも有りだと思います。

【再訪したい度】★★★★☆ 長期滞在や、長めの度の途中に泊まって気分を変えるのにも良さそう

私は温泉宿には食事付きで泊まるほうが好みではあるのですが、実はきらく温泉に泊まったのは、長期休暇中で温泉宿に2食付きで数泊した後のことでした。
まだ旅は続けたいけど、毎日温泉宿の食事はさすがに胃にもたれるなあと思っていたところだったので、胃腸に休息を与えるのにちょうど良く、きらく温泉に泊まったことで一息入れて、また新たな気持ちで旅を続けることができました。

妙見温泉は湯めぐりが楽しい温泉地なので、きらく温泉に泊まってさまざまな宿のお風呂に入りに行くような旅も楽しいだろうと思います。

宿の向かいにカフェができたことで食事の選択肢も増えて、本当に良かったです。長く営業続けてほしい……。(きらく温泉のレポートなのに、カフェのレポートのようになっていますが)

【1人旅に優しい度】★★★★☆ 誰かと泊まるよりもむしろ1人旅推奨の宿のように思う

泊まりやすさ 20/20
土曜日でも連休でも1人泊可能。

プランの選択肢 20/20 
1人で泊まっても2人で泊まってもプランの選択肢は同じ。

フリーWi-Fi完備 10/20
客室内でWi-Fi利用可能。速度はそんなに速くはないけど普通に使える。

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。s