温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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別府鉄輪温泉 サリーガーデンの宿 湯治柳屋宿泊記 せいろ蒸しの朝食が絶品の極上湯の宿に一人泊

地獄蒸しを体験できてお湯も極上!そして1人で泊まりやすい湯治宿

別府八湯の一つである鉄輪温泉(かんなわおんせん)は、別府駅周辺の繁華街からは離れているものの、周辺には「別府地獄めぐり」をはじめとした観光スポットも多く、大小さまざまな温泉施設が軒を連ねる温泉地です。観光客もたくさん歩いていますが、湯治場の雰囲気が今も残る地域でもあります。

そんな鉄輪温泉にある「サリーガーデンの宿 湯治柳屋」は、イタリアンレストランが併設された湯治宿です。

食事は、朝食については宿に用意してもらうこともできますが、夕食は併設のレストランを予約するか、宿の外で外食するか。あるいは館内に設置された「地獄釜(温泉の蒸気で簡単に蒸し料理を作れる釜)」で自炊するなど好みに合わせて計画します。

私は、温泉宿には2食付きで宿泊するのが好きなんですが、鉄輪には気になる飲食店もあるので外食してもいいなと思ったのと、柳屋さんの評判がとても良いので以前から気になっており、今回初めて宿泊しました。

泊まってみると、すばらしい浴室と過不足ないサービスで朝食も大変おいしく、評判どおりの宿だったので、レポートしたいと思います。

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鉄輪バス停からいでゆ坂を徒歩5分、観光客で賑わう通りを眺めて歩く

湯治柳屋に行くには、別府駅からバスに乗って20分前後の「鉄輪」バス停で下車して徒歩5分。

ちなみに、別府駅から鉄輪バス停に向かうバスはさまざまなルートの路線があり、最短だと17分で着きますが、30分近くかかる路線もあります。時刻表はGoogleマップに対応していますので、所要時間を確認してから乗るバスを決めると良いかと。

バスの便が良いのは別府の良いところですね。

鉄輪バス停から湯治柳屋までは「いでゆ坂」というゆるやかな坂を下っていきます。

途中「地獄蒸し工房」の前を通ります。地獄蒸し料理が気軽に楽しめるそうですが、土曜日とは言え既にお昼時を過ぎた14時近い時間だというのに「40分待ち」の札がかかっていて驚きました。

地獄蒸し工房の営業時間は「10時から20時」ですが、翌日の日曜の10時過ぎに通りかかったときはまったく混んでいなかったので、行くなら午前中が狙い目なのかもしれませんね。私は、旅先では料理欲が湧かない人なので、もちろんここに入ることもないのですが……地獄蒸しをやりたいなら、今日泊まる宿にも釜がありますしね。

石畳の通りを歩いて、迷うことなく湯治柳屋さんに着きました。

チェックイン可能な14時になったのでさっそく!
格好いい暖簾をくぐって、チェックインしたいと思います。

ウェルカムスイーツのシフォンケーキがものすごくおいしい

フロントで受付を済ませると、シフォンケーキとほうじ茶が提供されます。

このシフォンケーキが、ウェルカムスイーツにしてはかなりボリュームもあり、ふわふわだけどしっとり感もあり、大変おいしいのです。ほうじ茶も香ばしくて「きちんと淹れたお茶だな」と驚いたのですが、部屋に案内されてから宿の成り立ちについて書かれたものを読んだら、現在のオーナーはもともとはシフォンケーキと焼き菓子のお店を営んでいた方なんですね。

そのお店が「サリーガーデン」で、だからこの宿の名前は「サリーガーデンの宿」なのです。「『サリーガーデンの宿』って何なんだろう」と思っていたので、謎がとけました。

後ほどご紹介しますが、宿の隣には「アルテノイエ」というカフェがあり、そちらでもシフォンケーキをいただくことができます。

【部屋】★★★★ 本館客室は音がやや響くことを除けば、至極快適に過ごせる

湯治柳屋は全18室の宿ですが、部屋の種類は10種類以上あります。快適度や広さによって宿泊料金が異なります。館内図はこちらです。

客室は大きく分けて4種類あります。

寝具がベッドでバストイレ付きの部屋がある「新館・旅館部」
書斎やミニキッチンがついた「ネスト」
温泉内湯付きの「離れ」
そして、最もリーズナブルに泊まれるトイレ洗面共同の「本館・湯治部」です。

ありがたいことに、1名宿泊でも温泉内湯付きの離れも予約可能という宿なのですが、もちろんそれなりにお値段は張りますので今回は、本館2階にある4.5畳の和室「椿」の部屋を予約していました。

こちらが椿の部屋です。

本館4.5畳の部屋はすべての部屋タイプの中で2番目に安い部屋タイプです。さらに安いお部屋として1人泊限定の「3畳」の部屋があります。3畳の部屋はホームページに写真が掲載されておらず様子がわからないのですが、共同トイレの目の前の部屋だという話なのでドアの開閉音が気になってしまうかも……と思い、4.5畳の部屋を選びました。

ちなみに、4.5畳の部屋は素泊まりで7700円から、3畳の部屋は4950円から宿泊可能です。旅行サイトでの予約よりも公式サイトからの予約のほうが1000円前後お安い設定となっています。

シンプルな和室ですが光がよく入る明るい部屋ですし、客室内もしっかり手を入れられていて古びたところはありません。

浴衣と帯と歯ブラシ、お風呂に行く際に持ち運べるかごバッグ、ミネラルウォーター、バスタオルとフェイスタオル。基本的なものは揃っています。

客室内に冷蔵庫と金庫もあり。

布団は自分で敷きますが、新しいシーツやカバーがかかった状態で畳んであるので、ただ広げて並べればいいだけで楽です。

テレビと虫除けグッズ、扇風機。もちろんエアコンもありますよ。

洗面所・トイレはついていませんが、鏡はあるのでメイクをしたりコンタクトの付け外しはお部屋でできますね。
Wi-Fiも利用可能で、速度も問題ありませんでした。

一般的な旅館の部屋にはあるけどこちらにはなかったのは、ポットとお茶セットです。
後ほどご紹介しますが、建物内のコワーキングスペースとしても利用可能な「アンテルーム」で、9時15分から22時までコーヒーやお茶をいただけるので不要ということなんでしょう。私は真夜中に起きてコーヒーを淹れたりするので、室内にポットはあったほうがうれしいのですが、深夜早朝に活動する人でなければ特に不自由ないと思います。

それから、この部屋がある「本館」は古い建物で、すぐ近くに共同のキッチンがあったりするのでどうしても音は響きます。キッチンの利用時間は7時~21時までなので夜間は問題ないと思いますが、夜以外でも音が気になる!という方は別のタイプの部屋を選んだほうが良いかもしれません。

トイレ・洗面所は共同、キッチンと洗濯機もあり

洗面所とトイレは共同で、洗面所は部屋を出て階段を数段上った場所にありました。

紙コップとハンドソープ、ペーパータオルが設置してあります。

トイレは部屋の前の廊下の突き当たりにあります。廊下の雰囲気もなかなか素敵。

トイレもウォッシュレット付きで清潔でした。
本館の客室は、玄関やフロントと同じ棟の2階にありますが、玄関から客室前までの廊下はスリッパ不要です。

ただし、自炊室や地獄釜、浴室に行く際はスリッパを履く必要があります。
自炊室の前にスリッパ置き場があり「客室の名前が書いてある棚のスリッパを使ってくださいね」と言われたのですが……あんまり気にせず手に取りやすい場所のスリッパを履いてしまう人が多いようで。

私が泊まっていた椿の部屋のスリッパは、いつも誰かが履いていってしまっていて、棚にありませんでした……。このあたりは、宿のせいではないので致し方なし。スリッパ棚の橫にも洗面所と、洗濯機があります。

こちらが自炊室。利用時間は7時から21時までなので、深夜早朝の利用はできません。

食器の種類はかなり揃っており、包丁やまな板などもありますが、コンロや電子レンジ、オーブントースターなどはありません。あくまで「地獄釜を使って調理するための自炊室」なんですね。

大きな冷蔵庫で食材を冷やしておくこともできますし、ポン酢は自由に使って良いそうです。

自家源泉の蒸気で地獄蒸し!広々談話室で食事を楽しめる

自炊室の前にある勝手口を開けると階段があり、下りると浴室と地獄釜があります。

階段を下りた中庭に「地獄釜」があります。

使い方はお部屋に案内していただくときに教わりました。釜の下に蒸気を出したり止めたりするためのスイッチ?レバー?があるんですね。

それぞれの食材について、何分ぐらい蒸せば食べ頃になるかの所要時間の目安が書いてありました。

朝食は宿で、夕食をいただくお店は予約済みだったので地獄蒸しをする予定はなかったんですが、さつま芋とかじゃがいもなんか蒸して、バターでも付けて食べたらおやつに良かったかもしれないですね。

1人なのでそんなにたくさんの食材を買っても仕方ないし、現地で「さつまいも1個だけ」とか「じゃがいも1個だけ」とか、調達するのが難しいんですよね……。

地獄釜の近くに、源泉を汲みあげるポンプがありました。

敷地内から湧出する源泉に浸かって、温泉の蒸気で蒸した食材をいただけるって、贅沢なことですよね……。

地獄釜のすぐ近くには飲泉所もあります。ほのかに塩味とミネラル分を感じさせる、出汁のような味わいの源泉です。

その隣には、宿併設のイタリアンレストランが。いつかこちらのレストランでも食事してみたいですね。

中庭からは、本館中2階にある「談話室」に直接向かうことができます。

談話室は飲食OKです。地獄釜で調理したものはもちろん部屋で食べることもできますが、広々とした談話室で中庭を眺めながら食事を楽しむのも良さそうです。

コワーキングスペースとして利用可能な「アンテルーム」

1階には宿泊者専用のカフェコーナー&コワーキングスペースの「アンテルーム」があります。

白い壁で明るい雰囲気のこちらでは、9時15分から22時までの間、コーヒーやお茶などの飲み物をフリーでいただけます。

カウンター席とテーブル席があります。

ドリンクカウンターにはコーヒーメーカーとポットとティーパック、そして、左側にあるストライプ柄の陶器の瓶の中身は……?

梅酒でした!甘さ控えめでおいしかったです。

こちらのスペースは宿の裏口に通じていますので、玄関を通らずにアンテルームの横にある戸口から直接外に出ることができます。

裏口から出ると目の前に「ことぶき屋」という商店があるのですが……実は、16時までにチェックインすると、ことぶき屋さんで販売しているソフトドリンクか缶ビール、缶チューハイ、アイスクリームのうちいずれか1つを貰える、というサービスがありました。

引き換えは18時まで。夕食前に飲み過ぎたくない私は、炭酸水をいただきました。

【風呂】★★★★☆ 夜通し利用可能な自家源泉の浴室

柳屋さんには1階と2階に1箇所ずつ浴室があり、時間帯で男女が交換になります。

源泉は敷地内から湧出している1種類のようでした。温泉分析書はこちらです。

泉温99.6度!の熱々の源泉。ph3.3、酸性のナトリウムー塩化物泉です。メタケイ酸が豊富なようですね。

露天風呂・蒸し風呂付きの2階浴室

まずは、チェックインから当日の23時まで女湯となる、2階の浴室へ。

地獄釜のある中庭に浴室ののれんがあります。浴室入り口にはスリッパの取り違え防止のためのクリップが置いてありました。

脱衣所は左手に洗面所、右手に脱衣棚というシンプルな作り。フェイスタオルは脱衣所に用意がありますが、バスタオルは部屋にあるものを持ってくる必要があります。

洗面所にはアメニティ類も揃っています。ドライヤーは業務用のもの。

コーム、綿棒、カミソリ、シャワーキャップなど。

化粧水と乳液は、無印良品の「敏感肌用・しっとりタイプ」が置いてありました。

では、浴室へ。日当たりが良く、天井が高くて気持ちいいですね。

浴槽もなかなか広い。

洗い場のシャワーの水圧も問題なく、シャンプー&コンディショナーとボディシャンプーが設置されています。EM石けんシャンプーとポーラのものと2種類ありました。

体を洗ってから浴槽へ。

やや熱めですが熱々ではなく、心地よく入れる温度です。100度近い高温の源泉のはずですが、そんなに加水している感じもしないですね。

湯口からは少量ずつ、熱い源泉が投入されています。

温泉分析書には源泉利用状況の記載はありませんでしたが、加水しているのか、投入量で調節しているのか、熱交換などで冷ましているのか……。

いずれにしてもとてもいいお湯です!

2階の浴室には温泉の蒸気によるミストサウナの「蒸し風呂」もあります。

板張りで、湯気がもうもうと立ち込めていました。

試しに入ってみましたが、長時間入っていたいようなものではないけど、熱すぎずなくてなかなか気持ちよかったです。

そして露天風呂も。

内湯ほど広くはないですが、青空を眺めながら湯に浸かれる、気持ちのいい露天風呂でした。

ちなみに、14時にチェックインして部屋で一休みしてからお風呂に行きましたが、16時半ごろまで浴室に誰も来ず独占状態でした。土曜日の宿泊で、恐らく満室だったと思うのですが……場所柄、周辺で観光や湯めぐりなどしてから来る方が多いのかもしれません。早めにチェックインして宿のお風呂をのんびり楽しもう!という人は少数派なのかも。

私は、観光はまったくせず、湯めぐりも1日何ヶ所も回ることはほとんどない、とにかく温泉宿でのんびりしたいタイプなので、宿のお風呂が空いているのはありがたかったです。

シンプルな内湯の1階浴室

浴室は23時からの30分間が男湯と女湯の入れ替え時間となり、23時30分からチェックアウトまでは1階の浴室が女湯となります。

こちらの浴室は、フリードリンクコーナーのある「アンテルーム」の向かい側にあります。

中に入ると目隠しのカーテンがあり、貴重品ロッカーと靴棚があってスリッパ用のクリップが置いてありました。

脱衣所は2階よりもややコンパクトですが、ドライヤーやアメニティは同じものが揃っています。

1階の浴室は、シンプルに内湯のみ。

シャワー付きの洗い場は5箇所ありました。

女性は朝風呂はこちらの浴室で入ることになりますが、露天風呂はないものの、浴室内に朝のひんやりとした風が入ってきて気持ちよかったです。

1階の浴室も同じ源泉です。

湯口には温泉成分の結晶がついていました。

1階の浴室もすばらしいお湯でしたが、露天風呂と蒸し風呂のある2階のほうがバラエティに富んでいるのは間違いないので、女性は早めにチェックインして、夕食前に2階の浴室をじっくり楽しんでおいたほうが良さそうですね。

近所にある「すじ湯」には、柳屋の浴衣を着ていれば無料で入浴できる

鉄輪にはたくさんの共同浴場があり、柳屋の数軒隣にも「すじ湯温泉」という、昔ながらの共同浴場があります。

入浴料金は100円ですが、柳屋の浴衣を着て伺えば無料で入浴可能だそうです。
ちなみに私は「無料なら行ってみようかな」と思ったものの、チェックインすると出かけるのが面倒になってしまい、行かずに終わってしまいました。

それから、柳屋から徒歩2分のところに「鉄輪むし湯」という、服を着たまま入る蒸し風呂もあり、こちらは別料金(700円、レンタル浴衣220円)ですがおすすめらしく、客室に置いてあった小冊子に案内書きがありました。

もちろん、今回は鉄輪むし湯にも行かないでしまったので、次回こそはぜひ、足を運びたいものです……。

【食事】★★★★★ 朝食のみだがせいろ蒸しの洋食がすばらしくおいしかった

朝食付きのプランで予約していたので、朝は1階の「アンテルーム」へ。
チェックインの際に朝食の開始時間を「7時30分」と「8時15分」から選んでいました。

中に入るとまずはドリンクコーナーへ。

お水やお茶やコーヒー、ハーブティの他に、紙パックのりんごジュース、オレンジジュース、牛乳、バターやジャム、クリームチーズ、そして地獄蒸し卵が置いてあり、好きなものを好きなだけいただきます。

飲み物を持って空いている席に座ると、宿のスタッフの方が朝食のトレイを持ってきてくださいました。

サラダとスープと蒸し大豆、ヨーグルト、そして、朝食の開始時間に合わせて蒸し上げた蒸籠です。

ちなみにこちらはフリーのコーナーから取ってきたもの。赤いのはローズヒップとハイビスカスのハーブティです。

蒸籠を開けると……蒸したての野菜とソーセージ、そしてパンです!

アスパラやブロッコリーのベーコン巻き、じゃがいも、かぼちゃ、さつまいも、ミニトマト。

ソーセージはハーブががっつり入った本格的な味わいのもの。
パンは、併設のレストランで焼いたものだとのことで、もともとおいしいパンなのだと思いますが、ふわふわ、しっとり、そしてもちもち感が増してめちゃくちゃおいしかったです。

さつまいもにはバターをのせてみたり。

爪楊枝に刺してあるのはなんだろう?と思ったら、ドライフルーツでした。

蒸気で蒸されたドライフルーツはしっとりして、クリームチーズと一緒にパンにのせていただくと、これまで食べたことのない感動的な味わいでした。

ちなみに、柳屋さんの朝食は「蒸籠蒸し」が基本で、今回は「洋食」でしたが点心とスープで中華風だったり、蒸しちらし寿司の和風だったりと日によって内容が異なるそうです。洋食がものすごくおいしかったのでまた食べたい気持ちもあるけど、他のメニューも気になりますね。

1人で地獄蒸しを楽しむならセットを予約しておくのもあり

私は、旅先で自分で料理をしたいと思うことがなくて、正直に言うと「自炊湯治」にはあまり惹かれないタイプです。家では普通に料理するんですけど、調理道具や調味料が借り物だとおいしく作れなかったりするんですよね……あまり器用じゃないので。

なので今回も、朝食付きのプランで予約して夕食は近所のレストランを予約していました。ただ、柳屋さんは地獄蒸しができる宿なので、少しだけ、やってみたい気持ちもありました。

ところが1人で、しかも公共交通機関利用なので買い出しに困るんです。「徒歩&バス移動」なので、少し遠目のスーパーで買い物したとすると、食材を宿まで持ってくるのも大変です。
また、1人だとどうしても、食材を余らせてしまいそうで。肉も魚介も野菜も、1種類は少しで良くていろいろ食べたいのだけど「地獄蒸しセット」のようなものでも買わない限り、ひたすらじゃがいもを食べ続けるようなことになりそうだなあと。

それで最初から地獄蒸しをすることは諦めていたのですが、客室に置いてあった小冊子を見たら、宿泊前日までの予約が必要ですが「地獄蒸しセット」なる食材セットを、柳屋さんで用意してくれることを知りました。

野菜10種と鶏肉豚肉魚などの基本のセットが1名ぶん1980円。
基本のセットにおにぎり2個と漬けものがついて2310円だそうです。

1名からでも予約可能なので、これを利用すれば1人でも気軽に地獄蒸しを楽しめそうですね。

夕食は徒歩3分の一軒屋薬膳レストラン「蒸士茶楼」を予約しました

そんなわけで今回は地獄蒸しはやらず、夕食は近所のレストランを予約していました。
客室内に置かれた小冊子にも、別府市内や宿周辺の食べ物屋さん一覧があって参考になります。

駅周辺の「ろばた仁」「大和田鮨」「とよ常」などには行ったことがありますが、いずれもいいお店でした。

今回選んだのは鉄輪温泉街にある一軒屋レストラン「蒸士茶楼」です。別府温泉の蒸気で蒸した食材を使用した薬膳料理をコースでいただくことができます。

現在はランチもディナーも前日までの予約のみで営業しています。電話予約ですが対応もとても優しくて、つい1番高いコースを予約してしまいました・笑

柳屋さんからは徒歩4分の場所にあります。観光客で賑わう「いで湯坂」から1本奥に入った場所です。

18時30分から予約していました。昼間は観光客で賑わっていた通りですが、すっかり静かに。

道のあちこちから湯けむりが立ち上る、別府らしい光景を眺めつつ蒸士茶楼へ。

左の写真は、昼間下見に来たときに撮影したもの。一軒屋レストランです。

入口に専用の蒸気蒸しがありました。

店休日多めなので、営業してる日に来れてよかった!

ランチもディナーもコース料理です。ディナーの1万円コースは4名からなので、この日は6000円のコースを予約していました。電話で伺った際は、4500円と6000円のコースのほかに、5500円?か5000円のコースもあったと思います。

1杯目は台湾ビールをいただき、2杯目は日本酒を。器も凝っています。大分の地酒も揃っていたけど、佐賀の「鍋島」を注文してしまった……好きなので。

いかにも薬膳料理然とした、地鶏のスープ。

6000円のコースについてくるフカヒレと鮑!

色とりどりの料理が数多く並び、デザートも3種類も!

かなり品数の多いコースだったのに胃がまったく重くならないところはさすが薬膳料理……と唸りました。

ほろ酔いでいで湯坂を歩き、宿に戻りました。

チェックアウト後は宿の隣にあるカフェ「アルテノイエ」へ

柳屋さんのすぐお隣には、シフォンケーキとお茶をいただけるカフェとギャラリーを兼ねた「アルテノイエ」というお店があります。

宿泊当日(チェックアウト日を含む)に限り割引きがあります。
外から見た印象より店内は広くて、奥のほうにある目立たない席でつい、長居してしまいました。

シフォンケーキはテイクアウトも可能です。

シフォンケーキをテイクアウトするお客さんが多かったのですが、カフェも雰囲気が良く、コーヒーもおいしくて素敵なお店でした。

【再訪したい度】★★★★★ 次回は併設のレストランで夕食をいただいてみたい!

食事付きで宿泊もできるし、部屋の種類も1人でもどの部屋にでも泊まれるし、宿の方の対応も良く湯も極上!朝食もおいしい。

評判が良いのも頷ける、すばらしい宿でした。

観光しないし、湯めぐりもそんなに積極的ではなく(1日1~2軒で十分)とにかく宿でのんびりしたいタイプなので、観光客が多いエリアである鉄輪にはあまり来ておらず、明礬にばかり行っていたのですが……。柳屋さんというすばらしい宿に出会えたので、これからは鉄輪に来る機会も増えそうです。

次回は、併設のイタリアンレストランで食事してみたいなと考えています。

【1人旅に優しい度】75点:1人でも気楽にゆったり楽しめる宿

泊まりやすさ 20/20
どの部屋でもいつでも、1人で宿泊可能。
離れの1棟を土曜日に1人で貸し切ることもできる。

食事場所の配慮 10/20
今回は朝食のみ宿でいただいたが、席はフリーで好きなところで食べる方式。
部屋に持っていってもいいと書いてあるので、人目が気になるならお部屋で食べれば良いのかもしれない。階段あるし部屋には運びにくい気はしたが。

プランの選択肢 20/20 
1人で泊まっても2人以上で泊まっても選べるプランの数は同じ。
1人で広い部屋に泊まることも可能。

ドリンクオーダー  10/20
宿で夕食を取っていないため、夕食時のドリンクの種類については不明。深夜早朝以外は、コーヒーやお茶をフリーでいただけるのは素敵。

フリーWi-Fi完備 15/20
Wi-Fi提供あり。速度も問題ないレベル。

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2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。