「海地獄」と同じ色の湯に浸かれる!別府鉄輪の全室温泉浴室付きの宿
別府鉄輪温泉は、温泉街のあちこちから湯煙が立ち上る湯量豊富な温泉地です。
周辺には「別府地獄巡り」なる特徴的な源泉を観覧できる観光スポットがあり、別府観光の中心地でもあります。
地獄のうちの1つ、青い色の「海地獄」は鉄輪温泉街のすぐ近くにあります。ということは鉄輪の源泉も青いのか?と思いきや、実は鉄輪温泉のお湯はうっすら色づいているお湯がたまにあるぐらいで、ほとんどは透明な食塩泉や単純泉です。
しかし、そんな鉄輪に「まるで海地獄」のような鮮やかな青い源泉に浸かれる宿があるのです。
それが「山荘 神和苑(さんそう かんなわえん)」です。
ずっと前から1度泊まってみたいと思っていた宿でしたが、宿の建て替えで何年か休業していたこともあり、機を逃していました。
2022年に初めて宿泊が叶いましたので、レポートしたいと思います。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。
- 「海地獄」と同じ色の湯に浸かれる!別府鉄輪の全室温泉浴室付きの宿
インバウンドが戻ってくる前に!別府の名湯の宿に慌てて予約を入れた
別府・由布院エリアには青い色の温泉に入れる宿や入浴施設が数軒あります。たとえば、明礬温泉の岡本屋旅館。
現在は1人泊の受付がないようなのですが、以前は平日のみ1人で泊まれたので何度か宿泊しました。このほかにも、いちのいで会館や、由布院温泉束ノ間(旧 庄屋の館)などが有名でしょうか。
青い温泉と言ってもさまざまで、中には「源泉に蒸気をあてて青くしている」宿もあるそうなのですが、神和苑のお湯は湧出後に時間が経つと自然に青くなり、近所にある「海地獄」さながらの鮮やかな色のお湯に浸かれる宿です。
もともとお値段高めの宿でしたが、2016年ごろに全館を建て替えてリニューアルオープンしました。かつては広い日本庭園が自慢の純和風の旅館だったようなのですが、建て替え後は宿の規模も大きくなり、全室温泉浴室付きのインバウンド需要を意識した宿になったようです。宿泊料金も、リニューアルオープン当初は部屋風呂付きとは言え高額だなと感じました。
宿泊して青湯にのんびり浸かってみたいと思っていたけど……インバウンド向けの宿になったのなら、もう泊まることはないかもしれないなあ。
そう思っていたところにやってきたコロナ禍。外国人観光客がいない今なら?と思ってチェックしてみると、1人泊のプランも出ており、以前見たときよりかなり値段も下がっていました。
とは言え安い宿ではないですし、なかなか踏ん切りがつかなかったのですが、10月から水際対策が暖和されるというニュースを聞き「やはり1度は泊まってみたい!」と思って慌てて予約を入れたのです。
別府はコロナ禍前から韓国人観光客の多い街でした。現在は全国旅行支援も始まり、韓国人観光客が戻って来たこともあって山荘神和苑には1人泊のプランが出ていませんが、2022年9月の段階では1人でも2食付きで予約できました。
今後また1人泊のプランが復活するかはわかりませんが……とりあえず、滑り込みで宿泊できて良かったと思っています。宿泊料金も、現在出ている2名1室の1人分の料金よりだいぶ安い値段で泊まることができました。
鉄輪バス停から徒歩6分、海地獄バス停の目の前にある
山荘 神和苑は、別府駅からバス便の多い「鉄輪」バス停から徒歩6分、運行数は少し減りますが「海地獄」バス停からすぐの場所にあります。
宿の送迎もあることはあるらしいのですが、私は「特別セール」と銘打たれたプランで予約しており、このプランには
こちらのプランは無料送迎がついておりません。
お客様ご自身で当苑までお越しくださいませ。
という但し書きがありました。
まあ、これだけバスが便利な場所なら何も問題ないよねと思い、鉄輪バス停から歩いて宿に向かいます。
「海地獄」のすぐ近く。「鉄輪地獄地帯公園」の裏側にある大きな建物が神和苑です。
ゲートをくぐっても、建物がまだ見えません。
少し坂を上っていき、ようやくたどり着きました。
入口でドアマンの方に予約の名前を告げると「月山さま1名さま 徒歩でお越しです」と無線でフロントに連絡され、なんとなく恥ずかしい・笑
あまり徒歩で来る人はいないでしょうね……そんな気はしましたけども。
チェックインは「本館」のフロント前のラウンジで行います。バブリーな雰囲気のソファで、日本語堪能な外国人スタッフと相談して食事の開始時刻などを決めました。
チェックイン時に温かいウーロン茶が提供されました。こちらの宿では中国茶にこだわりがあるようで……おいしいお茶でした。
【部屋】★★★★☆ 宙館客室は高級感はあまりないが、客室風呂もすばらしい青湯!
チェックインを担当してくれたのは外国人スタッフでしたが、部屋への案内は日本人の男性スタッフが担当されていました。
山荘 神和苑には「本館」「別館」「離れ」「宙館」などいくつもの棟があり、私は今回「宙館」の部屋を予約していました。
正直、館内マップを見ても、入り組んでいて何が何だかわからなかったです。とは言え総部屋数は「50室」だそうなので、そこまで大型旅館というわけではないのですが……。
「宙館」は最も新しく建てられた棟だそうで、大浴場やプール、バー、夕食会場などはすべて宙館にあったので迷わずにすみましたが、翌朝の朝食会場だけは別の棟だったので、見事に迷いました。
チェックインした後、1度本館の玄関から外に出て別の棟に向かい、エレベーターを乗り換えて宙館へ。
宙館には宙館専用のフロントもあり、以前はチェックイン・アウトもこちらで行っていたようですが、現在はフロント機能は本館に集約されているようで、誰もいませんでした。
誰もいない宙館フロントの前には、以前はチェックイン時に利用されていたのであろうラウンジ的なスペースが。
山荘 神和苑は高台の上に立っていて見晴らしが良いのですが、中でも宙館は高層階にあるため、見晴らしはとても良いです。
今回宿泊したのはこちらのお部屋。温泉内湯付きの和洋室、202号室です。
山荘 神和苑は、じゃらんや楽天トラベルなどの口コミでは概ね高評価なのですが、Google map上の口コミでは辛い点がついていることもあり、理由に「宙館の部屋に高級感がない」という人が複数いました。
部屋に入って手前からベッドルーム、リビング、奥に和室と広さは十分。
壁などの材質はたしかに、高級感があるとは言えないかもしれません。Googleのレビューでは「ベニヤ板に囲まれているよう」などと評している人もいて、そこまでではないかなと思いましたが……たしかに高級感はないです。
ベッドの向かい側にはクローゼットがあり、金庫やアイスペールなどもこちらに置いてあります。
引き出しにはそれぞれにサイズの異なる浴衣と作務衣が入っています。
冷蔵庫も、冷凍庫付きの2段のもの。
部屋に案内いただいたとき「こちらにある飲み物は無料ですので」と言われましたが、冷蔵庫に入っていたのはミネラルウォーターが2本でした。
あとは、棚の中に電気ポットとコーヒーメーカー(UCCのカプセルタイプDRIP POD)があり、コーヒーが4杯分置いてありました。DRIP PODはわりとおいしいのでこれはうれしい。
こちらがリビングスペース。液晶テレビが壁掛けで設置してあり、革張りのソファがあります。
そして1番奥に和室。和室にも小さいですがテレビがありました。
部屋にいるときはだいたい、和室でノートPCを使っているか、お風呂に入っているか、寝ているか……という感じでした。
卓上にはお茶うけのお菓子と、こちらにも中国茶が。
お茶は淹れるのが面倒で、DRIP PODのコーヒーばかり飲んでいましたが。お菓子はおいしかったです。
和室からはベランダに出ることができます。
この日は天気が良かったので、眺めはすばらしいですね。別府の街並みと別府湾を一望することができます。
ベランダにはデッキチェアとテーブルも設置してありますが……。
椅子に座ると景色がガラス越しになってしまうし、そこまで広いベランダではないので、なんだか窮屈そうに見えますね。
部屋に戻り、洗面所・バス・トイレコーナーへ。
トイレは洗面所の手前にあります。タンクレスタイプ。
客室風呂の脱衣所も兼ねた洗面所は広く清潔です。
棚の中にドライヤーと、浴室に行くときに利用するカゴが入っていました。
Panasonicのイオニティと、カールドライヤー。
ちなみに、大浴場にはタオルが用意されていないので部屋からタオルを持っていくように、と言われていたのですが、洗面所の引き出しにはホテル仕様の分厚いタオルが何枚も入っていました。
これならタオルを使い回す必要もなくていいですね、と思ったものの、持ち運ぶカゴがちょっと小さめで、バスタオルとフェイスタオルを入れると他に何も入らなくなってしまうんですよね。もっと大きいカゴだと便利なんだけどな。
洗面所にはハンドソープではなく固形せっけん。
女性用の化粧水などのアメニティは「マーガレットジョセフィン」というシリーズ。石けんとシャンプー&コンディショナー、ボディシャンプー類は「ACCA KAPPA」というイタリアのブランドのものでした。
ボディタオルやヘアバンド、コットン、ブラシ、ヘアゴムなど、アメニティ類は一通り揃っています。
では、お楽しみの浴室へ!
おお!青い!部屋風呂のお湯も青いよ!
これほど鮮やかな青い湯に入るのは初めてかも。
体を洗って湯に身を浸すと、ちょっとぬるめです。
右側にある白木のボックスの中に湯口があるのですが、湯口から出るお湯はかなり熱めです。ただ、投入量をしぼってあるようでほんの少しずつしか出ていないんですね。
ドバドバ投入しすぎて、せっかくの源泉を水で薄めなければならなくなるのはもったいないし、濃い源泉にのんびり浸かれていいのですけど、冬の朝とかにこの温度だと湯冷めしそうです。フロントに連絡すればもっとお湯を出してもらえるのだろうか……?
とは言え、この日は晴れていて暖かい日だったので大きな問題はなく、ぬるめのお湯で湯浴みを楽しみました。
青湯の宿って大抵「青みがかった白濁湯」なんですけど、濁り少なめなのに青いというのが何とも不思議で、貴重ですよねー。あー入れてよかった!
館内は迷路のようだけど、別府湾を望む眺望はすばらしい
宙館の玄関前にはなんだかやたら広いスペースがあって、ここから眺める景色がきれいでした。
部屋のベランダからの眺望とそんなには変わらないかな……。
大浴場に行くときにここを通るので、その度につい足を止めて写真を撮っていました。
チェックイン日は快晴でしたが、翌日は雲が出ていたので天使の梯子が海に下りていて、きれいでしたね。
館内には庭園や能楽堂があり、どこかに茶室もあるらしく「ぜひ散策してみてくだあい」と案内係の方に言われたのですが、出歩くと迷いそうなので、お風呂と食事会場以外で出歩いたのはこのぐらいでした。
ちなみに宙館にはプールの設備もあるそうですが、利用には予約が必要だそうです。もともと利用する気はなかったのですが、案内の方にも「普通の水のプールですので」と言われ、特におすすめはしていないようでした。
夏休みの家族連れ、あるいは外国人観光客にはプールの需要があるのかもしれません。
【風呂】★★★★☆ 広々とした露天風呂&内湯で海地獄さながらの青湯を楽しめる
神和苑には男女別の大浴場と、宙館の3階に女性専用の泥湯があります。
大浴場は広々としていて空いており1人で青湯三昧できた
大浴場に行くには宙館のフロント前の案内板に従い、数十メートル歩いていった場所にあります。館内の案内図によれば大浴場は「宙館6階」に位置する、ということになっているようです。
宙館と他の棟を行き来するのはエレベーターを乗り換えたりとけっこう面倒だったので、宙館以外に宿泊すると、大浴場には行きにくそうですね……。
大浴場に向かう途中に自動販売機がありました。
ペットボトルが120円、その他の缶ジュースや缶コーヒーが100円と、微妙に安い。
旅館内の自動販売機は市価より高いのが相場ですが、サービスで安くしているのでしょうか。
大浴場は、建物も数年前に新しく建てられたものなのでしょう。とてもきれいです。
大浴場の利用時間は「15時~23時」と、翌日の「7時~10時」です。
朝がちょっと遅い気がしますが、すべてのお部屋に温泉浴室がついている宿なので、早朝から大浴場に入れなくても特に不便はない、ということなんでしょう。
最近はスリッパのはき違え防止のためにクリップなどを用意している宿も多いですが、そういうものは特にありませんでした。
脱衣所は、混雑防止のために脱衣カゴを減らしているようです。
アメニティやドライヤーは、客室の洗面所と同じものが置かれていました。
冷水機と紙コップ。
湧出温度98.1度、ほぼ沸騰してる感じの熱湯ですね。
ph7.9のナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉。青湯なのでメタケイ酸が多く含まれているようです。
浴室入り口に積まれているのはタオルではなく、蒸し湯を楽しむときに敷くマットです。私は蒸し湯そんなに好きじゃないので利用しませんでした。
では中へ。
おお!青い!
浴室に足を踏み入れた瞬間に青い源泉が目に入って興奮しますね。
洗い場は1箇所ごとのスペースが広く、仕切りもあって使いやすそう。
シャンプー&コンディショナー、ボディシャンプーは「Waphyto」という、客室にあったのとはまた別のブランドのものでした。
そして内湯……青い!
大きな浴槽だと、いっそう色が鮮やかになるんですね。お湯の温度も41~42度の熱めの適温です。
青空よりも青が濃いお湯。
内湯はもう1つ浴槽があります。こちらは少し濁っていてミルキーブルー。
そして、露天風呂もあります!
ちなみに、露天風呂の手前に写っているのが「箱蒸し風呂」です。箱を開けてマットを敷いて中に座るらしいです。
露天風呂!
広い!そして滝のように注がれる源泉はかなり熱いです。これが本来の熱さなんでしょうね。
湯口の反対側では、景色が見れそうですね。
別府の街並みと別府湾を眺めつつ、青い湯に浸かる幸せ……。
ああ、いいお湯!迷ったけれどやっぱり来てよかった!泊まれてよかった!
1時間以上浸かっていましたが、その間誰も来ず。
露天風呂のお湯は42度ほど、やや熱めですが気持ちよく入れる熱さです。
浴槽内に腰掛ける段差もあり、極上の湯にゆったりと浸かれる、すばらしい浴室でした。こんないいお風呂なのに誰も来ないのも最高ですね!
宙館3階には女性専用の「泥湯」がある
宙館の3階に、もう1つ「泥湯」という浴室があります。女性専用で、15時から23時までの間無料で利用できます。
女性専用で泥湯、ということで、鹿児島の霧島温泉で見かけるような泥パックのような感じなのかな……と思い、一応覗いてきました。エレベーターで3階に下り、長い廊下を歩いていきます。
中に入ると、なんだか広いスペースに冷水機。
脱衣所は大浴場に比べるとだいぶコンパクトですが、アメニティなどは同じものが用意されていました。
では、いざ泥湯へ。
白っぽい濁り湯の浴槽が一つ。
洗い場が4箇所。
入ってみるとややぬるめのお湯で、浴槽の底に砂のような泥のようなものが少したまっており、かき混ぜると濁りが濃くなりました。
しかし、これで肌がきれいになりそうとかそういう感じは特にせず……泥湯の効能や入り方などの説明もありません。おそらく大浴場とは違う源泉だと思いますが、温泉分析表が掲示されている様子もなく。
ちょっと不思議というか、よくわからない浴室でした。少なくとも「すごくいいまた入りたい!」という感じではないので、すぐあがってしまいました。インバウンドにはこういうのが受けるのでしょうか……?
少なくとも「女性だけ泥湯に入れてうらやましい!」とか「入れてうれしい!」とかいうものではなかったです。何か効能があるなら掲示するなりしておいてくれたら、もうちょっと価値が高まりそうな気がするんですけどね。せっかくの設備なのに、少しもったいない気がしました。
【食事】★★★★ 普通においしい鉄板焼きコースと、普通においしい洋食
神和苑の夕食は「鉄板焼き」か「和食」を予約時に選びます。
和食は普通の会席料理ぽいのですが、感染症対策のためか「一品ずつの提供ではなく壱の膳、小鍋、弐の膳で提供する」と書かれており、それなら鉄板焼きのほうがいいかなあと思って鉄板焼きを選びました。
鉄板焼きレストランの夕食時のドリンクメニューと追加料理メニュー
鉄板焼きレストランは館内に2箇所あり、本館宿泊の場合は本館で、宙館宿泊の場合は宙館の鉄板焼きレストランでいただきます。
以下にご紹介するのは、宙館の鉄板焼きレストランのドリンクメニューと追加料理メニューです。
食前酒として生ビールや梅酒、ハイボールや果実酒が用意されていました。
ソフトドリンクには「別府かぼすサイダー」がラインナップされています。
大分県の日本酒が10種類ほどあるのはうれしいですね。こちらは1合瓶での用意になるようです。
グラスワインも白3種、赤3種の用意があり、そつの無い感じ。
このほかにボトルワインのメニューが。
スパークリングワインやシャンパンはハーフボトルでのオーダーになるようです。
また、コースとは別に黒毛和牛や帆立、焼き野菜や伊勢海老、鮑などを追加オーダーすることも可能です。
夕食は鉄板焼き「豊後コース」プランで予約
私は今回、鉄板焼きの「豊後コース」で予約していました。
特に伊勢海老や鮑などの高級食材は含まれない、スタンダードなコースです。
鉄板焼きなので目の前に鉄板があるカウンター席です。隣は韓国人ファミリーでしたが、私が1番端の席だったのでちょっと気楽な感じ。
お品書きはこちら。前菜、蒸し物、海鮮、スープ、焼き野菜、メイン、食事、デザートという流れ。十分ですね……。
ドリンクはまず、生ビールのブラウマイスターをお願いしました。
グラスも冷え冷えでおいしい!
前菜の「生キハダマグロ」と「鶏胸肉の特製ソースかけ」をつまみつつ、ビール。
「本日の鉄板焼きの食材です。どうぞ写真などお撮りください」と並べていただきました。
鉄板焼きはパフォーマンスも料理のうち、みたいなところがあるからか、写真撮影にお気遣いいただけるのはいいですね。
サラダと蒸し物の洋風茶碗蒸しをいただいたところでビールがなくなったので、日本酒の「西の関」をいただきました。大吟醸!
1合瓶なので、口開けしてすぐいただけるのはいいですね。ほんのり甘みがあり、軽めで柔らかいお酒です。
野菜のブイヨンスープ。
魚料理は「鰆のパン粉焼き」です。バター風味でカリカリに焼かれています。
焼き野菜4種盛りはイタリアの塩ともろみ味噌が添えてありました。この味噌が日本酒が進む味で……特になすにつけると大変おいしかったです。
メイン料理の黒毛和牛のステーキを焼くタイミングでは、フランベで盛り上げてくれました。
肉も柔らかくておいしい。やはり、ステーキは自分で焼くよりも焼いてもらったほうがちょうどいい焼き加減で食べれるからいいですね。
ご飯と赤だしと、お茶は台湾のウーロン茶でした。
デザートのバニラアイスはちょっと固い……けどおいしかったです・笑
朝食はチェックイン時に洋食か和食を選択可能
翌日の朝食は、チェックイン時に和食か洋食を選びます。
「おすすめは和食です!」と力強く言われたのですが、口コミで和朝食を酷評している方が多く、写真を見ても洋食のほうがおいしそうだったので洋食にしました。
朝食会場は本館の1階にあります。チェックイン後初めて本館に行きました……。
途中、エレベーターを乗り換えるのですが、右側のソファの奥にエレベーターがあるのに気がつかず、左の自動ドアから外に出てしまって「ここはどこ?」状態に。
5分ほど遅れて朝食会場に着きました。
ちなみに夕食で「和食」を選んだ場合の会場もこちらだそうです。なんとなく、鉄板焼きを選んで正解だったような気がします。
洋朝食は席に着いた時点ではテーブルに何も置かれておらず、席についてからどんどん料理が運ばれてきました。
おお!普通においしそうです。
飲み物はりんごジュース(たしか何種類かのジュースから選べた)と牛乳とかぼすの果汁。
牛乳にかぼすの果汁を入れて混ぜると、ヨーグルトみたいになるんだそうです。やってみたら本当にとろみが出て、柑橘風味の飲むヨーグルトになっておもしろかったです。
ワンプレートに盛り合わせになったおかず。
クリームスープ、サーモンマリネ、シリアルと牛乳、サラダ、フルーツヨーグルト。
どれも普通においしく「これはちょっとなー」というものはありません。シリアルとか普段食べないけどこれはわりとおいしくて食べてしまいました。
卵料理はチェックイン時に「オムレツ、スクランブルエッグ、目玉焼き」から選びました。もちろんオムレツを!
トマトクリームソースが添えられておりおいしい……。ソーセージやベーコンも悪くないです。
パンは3種類ついていましたが、どれも「めちゃくちゃおいしい!」というわけではないけれど普通においしくて全部食べれました。最後にフルーツ盛り合わせを。
コーヒーはお替わりでき、こちらもおいしいコーヒーでした。
神和苑の食事、あまり良くなかったというレビューも見かけるのですが「夕食鉄板焼きで洋朝食」という組み合わせで言えば、めちゃくちゃおいしい!というほどではないけど普通においしい食事でした。
ただ、私は「特別セールプラン」料金で泊まっていたので料金的にも納得ですが、正規の料金だと+1万円以上するはずなので、それだとちょっと「食事内容が料金に見合っていない」と思ったかもしれません。
今回の宿泊で言えば、普通に満足のいく食事でした。
【再訪したい度】★★★★☆ 3万円台で泊まれるならまた泊まりたい
リニューアルオープン後はインバウンド向けの宿になったらしい……と聞いて、いろいろ心配していたのですが、覚悟して泊まったせいもあってか、普通に楽しい宿泊でした。
日本の高級温泉旅館!と思うとちょっと違うなと思う部分もあると思うので、いっそ外国に来たと思えばいいのかもしれません。すばらしい青い湯が湧いている、異国の宿に泊まったのだと。
そう思えば、スタッフもみんな優しかったし、いい宿だったわ。
チェックイン時に「お帰りの際はタクシーを呼ばなくて大丈夫ですか?」と聞かれたので、いやすぐそこにバス停あるのにと思ってお断りしたのですが、チェックアウトの時間帯には玄関前にタクシーが何台も停まっていました。
そんな光景を横目で見ながら歩いて鉄輪バス停に向かいます。
ちなみに私は今回「特別セール」ということで、税込3万円台で泊まっています。
この値段であれば、客室風呂付きであることも含めればまあ、納得できるかなと思いますし、その値段で泊まれるなら再訪も検討するかなという印象でした。ご参考まで。
【1人旅に優しい度】50点:1人泊のプランが復活すれば、1人でもまあ楽しめる宿
泊まりやすさ 5/20
2022年9月までは、平日は1人で予約できました。
現在は1人泊のプランが出ていないようなのですが、全国旅行支援が終わる頃には、状況が変わるかもしれません。
食事場所の配慮 10/20
鉄板焼き会場では端の席、朝食会場では壁際の席に案内いただき、おそらく、1人客ということで配慮いただいたのではないかなと。
プランの選択肢 10/20
2022年9月までで言えば、1人泊であってもセール料金の適用もあり、プランの選択肢は2人以上で泊まったときと同様にありました。
ドリンクオーダー 10/20
グラスワインの種類が赤白3種類ずつ、日本酒も1合瓶での提供が10種類近くあり、1人でもそれなりにいろいろなお酒を楽しめる。
フリーWi-Fi完備 15/20
Wi-Fi提供あり。速度も問題ないレベル。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。