2024年も1人で、お湯が良くて食事もおいしい宿に泊まりたい
全国旅行支援などのコロナ禍にまつわる観光需要喚起施策も終了し、インバウンドも増加して、すっかりコロナ禍以前に戻ったような印象を受ける昨今。
大幅な割引きキャンペーンなどで観光需要が高まると、1人客の受け入れを止めてしまう宿が増える傾向にありますが、現在は「外国人観光客がものすごく多いエリア・宿」を避ければ、一人旅も比較的しやすい状況ではないかと思います。
そんな2024年も「1人で」泊まれる温泉宿に絞って、47都道府県から1軒ずつ、1番泊まりたい宿を選びました。
このリストはもともと私が「次の休みにどこに行こうかな?」と考えたときに、選択肢を絞りやすくするために作っているリストです。昨年もピックアップした47軒の宿の中から7軒の宿に実際に泊まりました。
私は食事は宿で食べたいタイプなので、今回も基本的に「1人でも2食付きで泊まれる宿」を選んでいます。
また、私自身土日休みの会社員で、土日を中心とした旅の予定を立てることがほとんどのため、1人で泊まれるのは平日のみか、土曜日などの休前日でも1人で泊まれるかについても明記するようにしています。
自分のためのリストではありますが、多くの方の旅のきっかけになりましたらうれしいです。
2024年5月8日追記
noteメンバーシップ会員向けに、本稿の裏話的な記事を公開しました。
「1人で泊まれる温泉宿探し」の難易度が高い県では、どのあたりのエリアを探せば宿が見つかりやすいかなど、一人旅の計画に役立つ情報を掲載しています。
また、手前味噌ですが、私なりの「一人旅に優しい温泉宿」の選び方については著書にも詳しく書いていますので、ご興味のある方は手に取っていただけたらうれしいです。
温泉宿や登山についてのブログには書けなかった情報や本音、日記などが読めます。
- 2024年も1人で、お湯が良くて食事もおいしい宿に泊まりたい
本稿は2018年から毎年公開している記事で、今回が7回目になります。 過去6回の記事は以下です。
2024年宿選びのテーマ
2024年も「お湯が良くて食事がおいしくて1人で泊まれる宿」ということでシンプルに選びました。
私自身電話が苦手で、できる限りネット予約できる宿に泊まりたいので、選んだ宿はすべてインターネット予約が可能な宿です。「ネットでは1人泊のプランは出ていないけど、電話して空室があれば予約できる」宿はわりとありますが、今回の選定の対象からは除外しています。
また、登山やトレッキング、ハイキングと「温泉宿への宿泊」を組み合わせた旅は、今年もおすすめしていくつもりです。
過去に宿泊した「絶景+温泉宿」「登山+温泉宿」をまとめた記事はこちら↓です。
宿泊料金の表示について
「1人泊で1泊2食付きで泊まったときの最低料金」の税込価格を表示しています。なので、素泊まり、あるいは朝食のみのプランならもっと安く泊まれる場合もあります。
また「1人泊の場合は素泊まり・朝食付きのプランしか提供しない」という宿もわりと多いのですが、私自身は宿で2食食べたい人なので、今回選んだ宿はすべて1人泊でも2食付きのプランが選べる宿です。
チェックインしたらもうどこにも出かけたくないので、1人で泊まるお客にも普通に夕食提供してほしいなと、切に願っています。近場に飲食店がたくさんあるような立地なら泊食分離も良いとは思うのですが、そうは言っても選択肢が多いとありがたいですよね……。
47軒の宿はさまざまな価格帯の宿から選んでいますが「値段の高い宿が多い」と感じる方もいるかもしれません。
「今年泊まりたい宿」という、夢・希望・抱負を語る記事ですからある程度ご容赦いただきたいのですが「高い宿ばかりで参考にならない」あるいは「実際泊まった宿を紹介するんじゃないの?」と思われた方には以下の記事がおすすめです。
私が過去に泊まったことのある、土曜日でも2食付きでリーズナブルに1人泊できる温泉宿をまとめています。
前置きが長くなりましたが、ここからはいよいよ2024年に泊まりたい宿のご紹介です!
北海道・東北で一番泊まりたい宿
記事公開日時点で、7軒中4軒の宿が「休前日1人泊可能」な宿です。
また、7軒中3軒は、以前にも泊まったことがあって「またぜひ泊まりに行きたい!」と思っている宿です。(1軒は昔すぎてあまり記憶にないのですが……)
北海道:丸瀬布温泉 マウレ山荘
休前日も1人泊OK・1泊2食付き25,000円~(2023年は豊富温泉 川島旅館を選出)
昨年選んでいた豊富温泉 川島旅館には宿泊が叶い、石油のような香りのする油分たっぷりのお湯と、バターづくしの食事を2泊してめいっぱい楽しむことができました。
2024年は、道東エリアの遠軽町にある丸瀬布温泉 マウレ山荘を選びました。
道南(函館)、道央(札幌・登別)、道北(旭川・稚内・利尻)にはこれまで行ったことがあるのですが、実は道東エリアはまだ未訪なのでエリア内で最も気になった宿を選んだ次第です。
新千歳空港利用だとちょっと便の悪そうな道東エリアですが、丸瀬布温泉マウレ山荘の最寄り駅である「丸瀬布駅」は旭川駅から特急で1時間40分ほど。昨年選出の豊富温泉よりは若干便が良さそうな感じです。丸瀬布駅からは宿の送迎を利用できます。
全25室の中規模な宿で、かけ流しの温泉が楽しめる、スコットランド風リゾートホテル。露天風呂付きの大浴場が2箇所あり、清掃時間以外は夜通しの入浴が可能です。
食事は北海道産食材をふんだんに使った和洋折衷のコース料理。これがなかなか評判がよく、大変おいしそうなのも選んだポイントの一つです。
シングルルームはありませんが、ツインのシングル利用で土曜日も1人泊可能です。
グレードの高い温泉浴室付きの部屋にも1人泊可能(現時点では土曜日も!)なのはうれしい限り。
ちなみに、楽天トラベルからだと予約できる客室の種類が限定されるようでしたので、じゃらんからの予約をおすすめします。
青森県:谷地温泉
休前日も1人泊OK・1泊2食付き14,960円~(2022年は福祉健康保養センター つがる富士見荘を選出)
2024年は青森県十和田市の八甲田山麓にある秘湯、谷地温泉を選びました。
酸性泉のぬる湯がすばらしい宿で、酸ヶ湯温泉と蔦温泉の間にある立地で一応バス便も通じているため、何度か日帰り入浴でおとずれてすばらしい湯屋とお湯を楽しんだことがあります。
しかし、足元湧出の「下の湯」が女湯になる時間帯は日帰り入浴の時間外となるため、まだ入ったことがなく、いつか泊まって楽しみたいと思っていました。
谷地温泉は山奥ゆえ携帯電話が圏外、Wi-Fiはロビーのみで通じると聞いており宿泊するにはそこがネックだなと思っていたのですが、口コミなどをチェックするとどうやら2023年に全館Wi-Fiが導入され、客室内でもインターネット利用が可能になったようです。予約サイトのプラン案内のところにはまだ
当館は山奥に位置するため、携帯電話は圏外となります。
インターネット環境もございませんので予めご了承ください。
と表示されているので、もしかしたら一部非対応の部屋があるのかも?とも思いますが、確認がてら今年は谷地温泉に泊まってみたいなあと。
食事は、川魚やきのこ、山菜などを使った山の宿らしい料理で、岩魚料理のフルコースが気になります。(しかし、岩魚の骨酒はちょっと苦手……)
以前は同じエリアにある蔦温泉によく泊まっていたのですが、最近は1人泊のプランがあまり出ておらず(現時点ではド平日のみで客室も限定されている)1人では泊まりにくくなってしまいました。
その点谷地温泉はシングルルームがあって土曜日も1人泊可能ですし、平日であれば2食付き1万5千円以下で宿泊可能です。
バスの便が少なくアクセスはあまり良いとは言えませんが、ありがたいことに春から秋までは青森駅もしくは新青森駅から、冬は八戸駅から1日1便のみ送迎があります。
谷地温泉って以前は伊東園グループの傘下だったようなんですが、現在の運営会社は沖縄県の西表島にある会社なんですね……。送迎や設備投資などがんばってくれているように思いますし、応援したいです。
秋田県:後生掛温泉
休前日も1人泊OK・1泊2食付き20,900円~(2023年は小安峡温泉 旅館 多郎兵衛を選出)
2023年は、湯沢市の景勝地である小安峡の近くにある小安峡温泉 旅館 多郎兵衛を選んでおり、昨年春に宿泊が叶いました。旅館多郎兵衛は土曜日は1人で泊まれない宿ですが、シーズン前で景観がやや寂しい時期は直前予約で土曜日1人泊プランが出ることがあるようです。
2023年は秋田県に何度か足を運び、すばらしい宿にも出会うことができました。2024年泊まりたい宿に選んだのは、その中でも再訪したいと思っている後生掛温泉です。
大浴場は山小屋をモチーフにしているという木造の湯屋で雰囲気抜群。すべて源泉かけ流しで、露天風呂もあり、蒸気サウナや泥湯も楽しめます。
大浴場のほかに宿泊者専用の内湯(時間帯によって有料で貸切可能)やオンドルもあり、宿泊者は無料で利用できます。
料理には実はそんなに期待していなかったのですが、山の宿らしい食材が使われたコース料理を楽しめました。
日本酒の品揃えがなかなか良く、入手困難な新政も常時数種類用意しているようで、グラスでオーダー可能です。
秋田の地酒のみで構成された利き酒セットもオーダーし、大変おいしくいただきました。
1人泊可能なシングルルームはきれいに改装された洋室で、ソファとライティングデスクもあり。
エアコンがない&温泉の熱を使った暖房がかなり暖かいので、泊まるなら10月以降~GW前ぐらいまでがいいかなと思っています。
ちなみに昨年は10月中旬、バスの運行が終了する直前に八幡平トレッキングと組み合わせて宿泊しました。例年だと既に紅葉は終わっている時期なのですが2023年はちょっと遅れていたようで、宿の周りがちょうど紅葉の盛り!
熊鈴を鳴らしながら(私は自前で持っていたが宿でも貸してくれる)宿周辺を散歩して楽しみました。紅葉散歩についてはnoteの日記に掲載しています。
また、後生掛温泉は公共交通機関利用では不便な場所ですが、冬季はJR花輪線 鹿角花輪まで、春から秋までは「盛岡駅から八幡平山頂バス停」「田沢湖駅からアスピーテライン入口バス停」まで送迎があります。
行きは盛岡駅から八幡平経由で、帰りはアスピーテから田沢湖経由で帰りましたが、アスピーテからのバスは玉川温泉や新玉川温泉を経由しますし、本数も多少はあるので、途中下車して玉川・新玉川温泉で日帰り入浴してくるのもアリだなあ、などと考えたり。
2023年はまっすぐ田沢湖駅に向かい、盛岡で下りて焼肉を食べてから帰ったのですが……。
工夫すればバス利用でもいろいろ楽しめそうに思ったので、次回は挑戦してみたいなと。
土曜日の1人泊は既に空室が少ないですが、現時点で10月までのプランが既に出ているので、先に予約しておくのが良いかなと思っています。
岩手県:須川高原温泉
休前日も1人泊OK・1泊2食付き15,730円~(2023年は湯川温泉 萬鷹旅館を選出)
栗駒山の登山口にある高原の宿「須川高原温泉」を2024年は選びました。2023年に栗駒山登山後に宿泊してすばらしいお湯に感動したので、今年もまた登山と絡めて泊まりにいけるといいなと思っています。
東北新幹線の一ノ関駅から宿の目の前まで、6月中旬から10月下旬まで岩手県交通のバスが1日2往復運行しています。運行開始日やダイヤについてはまだ発表されていませんが、おそらく2024年も運行してくれるのではないかと。
紅葉が美しいことで知られる栗駒山の登山口の目の前にある宿で、朝イチの新幹線で一ノ関駅についてバスに乗ると、例年どおりのダイヤであれば10時30分ごろに須川高原温泉に着きます。
それから宿に荷物を預けて栗駒山へ。
須川高原温泉からの往復ルートは標準コースタイム4~5時間で歩けて危険箇所も特にないので、登山初級者の方でも無理なく楽しめるコースです。
下山後は宿にチェックイン。
チェックイン開始は16時からと少し遅めです。それよりも前に下山してしまったのですが、周囲は散歩するぐらいで時間を潰せる場所もないので部屋の準備が整うまでロビーで待たせてもらいました。
チェックイン後は3箇所ある浴室をハシゴして楽しみます。適温で露天風呂も付いている「大浴場(小露天風呂付き)」と45度ほどの熱くて濃いお湯が楽しめる「中浴場」は、夜通し利用可能です。
解放感抜群の大露天風呂は1度外に出て湯小屋に移動する必要があるため、6時から21時までの利用となります。
宿のすぐ隣を源泉が川になって流れているというすばらしい立地なので、お湯の鮮度は抜群です。また、浴室ごとにお湯の個性が少しずつ異なるので湯めぐりがとにかく楽しい。
食事は、川魚や山菜を使った山の宿らしい料理で、食堂で一気出しでした。
食事には過度に期待しないほうがいいですが、天ぷらなど冷めるとおいしくない料理はなく、味は悪くありません。「地元の特別純米酒飲み比べ」があったのもうれしかったですね。
特記事項としては、須川高原温泉はスマホの電波が弱いです。私はドコモですが、ロビー周辺では問題なくつながったものの客室ではまったく電波なし。他の方のレポートなど調べてみたところ、電波状況については近年改善されつつありロビーでは各社つながるものの、客室の位置によっては電波がないこともある、という状況のよう。
昨年、須川高原温泉に宿泊した日の日記をnoteに公開しています。私は缶ビールを飲みつつ、iPadにダウンロード済みの電子書籍を読んでのんびり過ごしました。
客室にテレビやWi-Fiがないなど、登山をされる方やとにかくお湯重視の宿選びをされる方以外にはおすすめしにくい宿ですが、接客は山小屋的ではなくきちんとしていましたし、客室も各部屋トイレ付きで山の宿としては快適な部類と思います。
5月から10月までの季節営業の宿ですが、9月中旬ごろまでは既にじゃらんなどでプランが出ており、土曜日やお盆、連休でも1人泊が可能です。
9月中旬以降の紅葉シーズンはかなり混み合うためWeb予約は受け付けておらず、宿に直接電話予約のみとなります。個人的には紅葉シーズンは道路や登山道も渋滞しますので、初夏の高山植物が美しいころに泊まりにいければなと思っています。
山形県:山形座 瀧波
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き51,425円~(2023年は湯田川温泉 湯どの庵を選出)
2023年は湯田川温泉 湯どの庵を選び、宿泊してきました! 客室や浴室の雰囲気もすばらしく、料理も大変おいしい宿でした。2024年は設備メンテナンスのためしばらく休館されるとのことで、営業再開されたらまた伺いたいです。
2024年は赤湯温泉の「山形座 瀧波」を選出しました。
全室客室温泉付きの押しも押されもせぬ高級宿。以前から1度泊まってみたいと思っていましたが、なかなかのお値段なので一歩が踏み出せずにいました。
客室風呂の雰囲気も、客室の雰囲気も大変良さそうで、きっとお値段以上の体験ができるんだろうなと思いつつ何年も経ってしまったのですが、昨年、Xでフォローしている方が瀧波に泊まっている投稿を見て、食事がなんておいしそうなの!と。
いつも、間違いのない素敵な宿にばかり泊まっている方なので瀧波もきっとすばらしいに違いない!憧れを憧れのままで終わらせたくない……と思い、2024年はなんとか泊まりにいければ……と考えを巡らせています。
1人泊できるのは2024年4月現在は平日のみ。1人泊だと2食付き6万円オーバーの宿ですが、ちょっとした裏ワザで……。一休で「ポイント即時利用」を選択すれば税込5万ちょっとで泊まることができます。普段はあまり一休を使わないのですが、お高めの宿に泊まるときは便利です。
宮城県:鳴子温泉郷 旅館大沼
休前日も1人泊OK・1泊2食付き15,180円~(2023年は鎌先温泉 時音の宿 湯主一條を選出)
2024年は「鳴子温泉郷 旅館大沼」を選びました。2023年にチェックした際は1人泊での予約が少し取りにくい状況でしたが、現在は2022年以前と同様に戻っているようなので今年こそは!と。
旅館大沼で特に気になっているのは、離れにある貸切露天風呂「母里の湯」です。
宿泊者限定、それも「母里の入浴付き」のプランで予約した人しか入れないという貸切露天風呂で、雰囲気もお湯もすばらしいとのこと。
泉質は、まるで化粧水のような「重曹泉」で美肌効果が高いとのこと。
食事は、プランによって湯治向けの一汁五菜プランから霜降り牛タンがつく一汁九菜プランまで、胃の容量と用途に応じて選択可能です。
ちなみに、1人泊の場合は旅行サイトではプランが出ていなかったり、選択できるプランが限られているようなので、公式サイトからの予約をおすすめします。
福島県:飯坂温泉 青葉旅館
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き20,900円~(2023年は猪苗代沼尻温泉 沼尻高原ロッジを選出)
2024年は「飯坂温泉 青葉旅館」を選びました。
実はこちらの宿には私がひとり温泉旅を始めるよりも前に、友人と一緒に泊まったことがあるのですが、昔過ぎるのと旅の経験値が低いころだったのもあってあまりよく覚えていなかったのです。
しかし最近、Xでこちらの宿に宿泊した方の投稿を見かけて「こんないい宿だったっけ?」と驚いたので、1人で再訪してみたいなと思い、2024年の泊まりたい宿に選出しました。
源泉かけ流しのお湯が楽しめる浴室は内湯が1箇所と露天風呂が2箇所あり、空いているときに内側から鍵をかけて貸切で利用します。夜通し入浴可能なのもうれしいですね。
露天風呂には宿オリジナルの日本酒「青葉」が置いてあり、好きにいただいて良いというサービスが。飲み過ぎ注意ですが、オリジナルの日本酒があるあたり、酒食へのこだわりが感じられて食事への期待が高まります。
朝夕共に部屋食なのも一人旅にはうれしいですね。
青葉旅館の最大の特徴は、自家菜園の野菜をたっぷりと使った「百菜百味」と呼ばれる夕食です。
小さな小鉢がずらりと並ぶ様子は圧巻で、この光景だけはなんとなく覚えています。
春は山菜、夏は夏野菜、秋はきのこで冬はなぜかしゃぶしゃぶが出るのが特徴だそうで、春か秋に泊まれるといいなと思っています。
一人泊可能なのは平日のみですが、飯坂温泉駅から徒歩8分と交通の便もいいので、ひさびさに飯坂の熱いお湯に入りに行きたいです。
関東で一番泊まりたい宿
2024年4月時点では、7軒中5軒の宿が「休前日1人泊可能」な宿です。
また、7軒中1軒は、以前にも泊まったことがあって「また泊まりたい!」と思っている宿です。
群馬県:小野上温泉旅館 きくむら
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き13,530円~(2022年は万座温泉 万座亭 を選出)
2024年は「小野上温泉旅館 きくむら」を選びました。
草津温泉や伊香保温泉、四万温泉など有名温泉地がいくつもある群馬の中では「小野上温泉(おのがみおんせん)」は聞き慣れない地名かもしれません。開湯も1975年ごろと新しい温泉地でもあるのですが「まるで化粧水のようなとろとろのお湯」を楽しめることで、温泉好きの間ではよく知られています。
そんな小野上温泉で、2024年4月現在はおそらく唯一(お隣のサンおのがみが3月に休館してしまったため)の宿泊施設である「きくむら」では、加水・加温・循環ろ過すべてなしのかけ流しのお湯を楽しむことができます。
浴室は、以前は男女別だったようですがコロナ禍以降は、空いているときに貸切で利用する方式になりました。全6室の宿で浴室が2室なので混み合う時間帯は待ち時間が発生することもあるかもしれませんが、夜通しの利用が可能なので、早朝などに1人でゆったりと湯浴みを楽しみたいですね。
食事は、上州地鶏や上州牛、群馬の湧き水で育ったニジマスなど地物食材をめいっぱい使った創作料理で、大変評判が良いようです。
一人泊できるのは平日のみ、かつ人気の宿で空室は少なめではありますが、2食付きスタンダードプランが13500円と、料理もお湯も良いのにかなり良心的なお値段です。これは休みを取ってでも泊まってみたいなと。2024年4月時点で、7月であれば金曜や日曜の空きがあるので1日休みを取れれば宿泊が可能そうです。
アクセスも良く、JR吾妻線の小野上温泉駅から宿まで徒歩2分です。
栃木県:塩原温泉 塩原山荘
休前日も1人泊OK・1泊2食付き17,550円~(2023年は塩原温泉 創作料理と源泉掛け流しの宿 本陣を選出)
昨年は塩原温泉の日本酒の利き酒セットが魅力的な宿「塩原温泉 本陣」を選んでいましたが、宿泊が叶い、宿泊レポートも公開しています。
本陣の日本酒の品揃えが本当にすばらしかったのでまたぜひ泊まりたい……と思いつつも、塩原温泉にもう1軒気になる宿があり、2024年は「塩原温泉 塩原山荘」を選びました。
塩原温泉のバスターミナルから徒歩5分と交通の便も良い、全5室の小旅館で、土曜日も一人泊が可能です。
2箇所ある浴室は内湯のみですが、古町温泉の源泉をかけ流しで楽しめます。夜通しの利用が可能なのもうれしいですね。
塩原山荘はお湯も良さそうですが、洋食コースの食事が大変おいしそうなのです。
かつて「フレンチとイタリアンがおいしい温泉宿」というまとめ記事を公開したこともありますが、温泉宿でワインと共に洋食コースが楽しめる温泉宿が私は大好き。
夕食コースの内容は「前菜2皿、スープ、パスタ、魚・肉料理、ご飯とお味噌汁、デザート」とのことで、じゃらんに掲載されている食事を見る限りでもかなりおいしそう!もちろん口コミでの評価も高く、じゃらんの夕食評価の平均は4.9です。
オーナーは元有名ホテルのホテルマンでソムリエの資格もお持ちとのこと。ドリンクメニューも恐らく充実しているはず……とかなり期待しています。
茨城県:五浦観光ホテル本館/別館大観荘
休前日も1人泊OK・1泊2食付き25,300円~(2023年も同じ宿を選出)
2024年は昨年と同じ、北茨城市の海沿いの宿「五浦観光ホテル」を選びました。
常磐線の大津港駅から車で5分の場所にあり、事前に連絡しておけば駅から送迎してもらえます。水戸駅から約1時間と交通の便も良く、土曜日も1人で泊まれるので気軽にふらっと旅に出るのに良さそうです。
海沿いのホテルなので、海を眺められる露天風呂などももちろんあるのですが……茨城にこんないいお湯が湧いていたのか!と驚くほどお湯が良いそうで。
うっすら緑色に濁った、泉温70度近いナトリウム・カルシウムー塩化物泉にぜひ浸かってみたいなと。2人以上で泊まるときと比べると、1人泊はまあまあ料金アップしますが、それであってもちょっと気になるお湯です。
また食事は、茨城の海の幸を使用した会席料理で「かにグルメプラン」「あわびグルメプラン」などもあるようですが、個人的には冬限定のあんこう鍋の付く「あんこうグルメプラン」が気になりました。
冬限定で3月下旬までのプランだったので今年はもう終わってしまったのですが……次の冬にでも計画してみたいです。
千葉県:亀山温泉ホテル
平日のみ1人泊可能・1泊2食付きで20,900円~(2023年は小湊温泉 自家源泉の宿 豊明殿を選出)
2024年は、房総半島の真ん中あたり「亀山湖」というダム湖の側にある「亀山温泉ホテル」を選びました。平日のみ1人泊可能な、全14室の温泉付きホテルです。
千葉県内では珍しい茶褐色の源泉を楽しめる宿で、源泉は泉温27度の冷鉱泉。大浴場では加温循環していますが、実は男湯にだけ冷鉱泉をそのまま楽しめる源泉浴槽があり、女湯にはそれがなかったのです……。
しかし、最近になって「冷鉱泉の源泉と加温浴槽がセットになった兎亀乃湯」という貸切露天風呂がオープンしたと聞き、これは行ってみたい!と思った次第です。
亀山湖を目の前に眺められる、ロケーションもすばらしい貸切露天風呂です。
しかもこちら「貸切でゆっくり楽しんでほしい」とのことで、利用できるのは1日2組のみ。利用するためには予約時に「兎亀乃湯貸切付き」のプランで予約し「15時~20時」か「21時から翌朝8時」のどちらかの時間帯を選びます。
1人でも兎亀乃湯の貸切プランで予約できるので、これは泊まってみたいなあと。
房総のおいしい魚を楽しめる食事も評判が良いようです。
アクセスは、東京駅か渋谷駅から高速バス利用が便利そうですが、木更津駅からJR久留里線でも1時間ぐらい。電車でもバスでも都内から2時間少々で着きますし、わりと気軽に出かけられるのではないかと思います。
埼玉県:小鹿野温泉 須崎旅館
休前日1人泊OK・1泊2食付き15,200円~(2023年は和銅鉱泉薬師の湯 ゆの宿 和どうを選出)
2024年は埼玉県秩父郡の小鹿野町にある小鹿野温泉 須崎旅館を選出しました。
小鹿野町には日本百名山の両神山のほか、四阿屋山、二子山などハイキング・登山を楽しめる山がいくつもあり、その前後に泊まるのに良さそうな宿です。
西武秩父駅から小鹿野町町営バスの「西武秩父駅線」で「小鹿野町」停留所で降りて徒歩1分。土曜日も一人泊可能な宿です。
浴室は男女別の大浴場と、50分無料で利用できる貸切露天風呂があります。
大浴場は温泉ではなく、露天風呂でのみメタケイ酸豊富な源泉(18度ほどの冷鉱泉を加温)を楽しむことができます。
須崎旅館は食事の評判が大変良く「鹿肉のロースト」など山間部の宿らしい肉料理や、「原木しいたけ」など秩父産の食材を使った郷土料理がおいしそう。
食事は朝夕部屋食となり、1人でのんびり楽しめるのもうれしいですね。
東京都:青梅石神温泉 清流の宿おくたま路
休前日も1人泊OK・休前日1人泊23,000円(2023年は奥多摩の風 はとのす荘を選出)
2024年は「青梅石神温泉 清流の宿おくたま路」を選びました。青梅線石神前駅から徒歩10分の場所にある全20室の温泉宿です。
はとのす荘や荒澤屋旅館など、奥多摩エリアの温泉宿にはコロナ禍で遠出しにくかった時期に何軒か泊まってみて、近場で気軽に楽しむ旅もいいものだなと思っていたのですが、当時気になりつつもまだ足を運べていないのがこちらの宿です。
浴室は男女別の大浴場があり、奥多摩湖の地底から湧き出る鶴の湯源泉を使用しています。奥多摩はそんなに源泉豊富なエリアというわけではないので、温泉の評判についてはそこそこと言った感じですが……。
食事の評判はなかなか良いようです。
ヤマメや地鶏、こんにゃくなど、奥多摩産食材を使用したコース料理が楽しめます。これまで泊まった奥多摩の宿と比べると一番「温泉宿らしい」料理を提供している宿のように思います。
また「清流の宿・おくたま路」の特徴は、ドリンクオールインクルーシブであることでしょう。チェックインからチェックアウトまでドリンクバー形式でソフトドリンクやお酒が楽しめ、お茶うけのお菓子やアイスクリームなども食べ放題で用意されています。
夕食時は青梅の地酒「澤乃井」をはじめとしたアルコールも飲み放題となります。
土曜日も1人で泊まれる奥多摩エリアの宿ということで、登山やハイキングと組み合わせて計画したいですね。
神奈川県:湯河原温泉 加満田
休前日も1人泊OK・1泊2食付き31,800円~(2023年は塔ノ沢温泉 福住楼を選出)
2024年は「湯河原温泉 加満田」を選びました。
こちらの宿、過去に何度も泊まっているお気に入りの宿で、宿泊レポートも既に公開済みなのですが……。
実は2023年の5月に、加満田の女将が引退されて運営体制が変わっているのです。
後継者がいないため、女将の引退よりも数年前に事業譲渡して既にオーナーは代わっていたそうなのですが、昨年からいよいよ新体制で営業を始めたということで……。
大好きな宿でこれまでもおすすめの宿として何度もご紹介しているのですが、体制変更で大きく変わったところがあるのかも……?と思うとご紹介しにくいなあと思い、今どんな感じなのか泊まりに行かねば!と思っている次第です。
広々と清潔で気持ちのよい大浴場。
空いているときにいつでも利用可能な貸切風呂。
部屋のお風呂にも温泉が引かれていて、好みの温度に調節していつでも浸かることができるのもうれしい。
風の気持ちいい縁側で飲むビールもおいしかったですね。
プランをチェックすると、料金設定や食事内容などは以前と特に変わっておらず。朝夕共に「温泉旅館の食事の見本」のような料理を楽しめそうです。
現在も土曜日も1人で泊まれるので、今年は1度どこかで泊まりに行きたいなと思っています。
甲信越・北陸で一番泊まりたい宿
2024年4月時点では、6軒中4軒の宿が「休前日1人泊可能」な宿です。
また、6軒中2軒は、以前にも泊まったことがあって「また泊まりたい!」と思っている宿です。
山梨県:湯村温泉 弘法湯
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き12,980円~(2023年は船山温泉を選出)
2024年は「湯村温泉 弘法湯」を選びました。
以前から泊まってみたいと思っていた宿で2023年に初めて宿泊が叶い、宿泊レポートも公開しています。
男女別の内湯(交換はなし)と、空いているときにいつでも利用可能な貸切風呂があり、すべての浴室を夜通し利用可能です。
38度ほどのぬるめで泡付きたっぷりの源泉が常時ざばざばとかけ流されています。
貸切風呂も広めで、浴槽、洗い場共にゆったりとした作りです。
以前は冬場は加温していたそうなのですが、現在は冬でも源泉そのまま。ぬるめのお湯をじっくりと楽しむスタイルになっています。そのため、予約サイトの口コミではたまに「お湯がぬるい」という理由で減点されていたりもするのですが……ぬる湯好きとしては冬も加温なしでぜんぜんOK!むしろありがたい!と思っていますので、このままのスタイルを貫いてほしいですね。
なので弘法湯には、特別ぬる湯好きではない方は夏に行かれたほうが良いと思います。
ぬる湯好きで、こちらの記事↓で紹介されている宿が好きな方でしたら冬でも大丈夫だと思います。私も晩秋の寒い時期に泊まりました。
また、弘法湯は食事も大変おいしい宿です。食事は朝夕お部屋に運んでいただきます。
夕食は「グレードアップ(馬刺し付き)」「スタンダード」「リーズナブル」の3つのプランから予約時に選びます。私はグレードアッププランを選んで馬刺しをいただきましたが量もたっぷりあり、地酒の七賢と共に楽しめました。
少し品数が少ないリーズナブルプランを選べば1泊2食付き1万3千円以下で泊まれるのもうれしいですね。
長野県:釜沼温泉 大喜泉
休前日も1人泊OK・1泊2食付き17,900円~(2023年はSpa Lodge Redwood Innを選出)
2024年は木曽郡木曽町にある「釜沼温泉 大喜泉」を選出しました。木曽福島駅から車で15分ほどの場所にあり、1日1往復のみですが送迎もあります。土曜日も1人泊可能な宿です。
浴室の写真については公式サイトを参照いただきたいのですが、飲泉も可能な13度の冷鉱泉の源泉を持ち、浴室では源泉そのままの浴槽と加温浴槽で交互浴が楽しめます。交互浴大好きなので非加熱の源泉浴槽がある点に魅力を感じました。
食事は「懐石風薬膳料理」で、地アマゴや信州サーモン、むかごやワラビなど地物食材がふんだんに使われていてレビューの評価もかなり高いようです。
スタンダードプランの料理写真を見て物足りなそうに感じた際は、プラス2000円ほどで「信州プレミアム牛」付きのプランにグレードアップも可能です。
木曽福島駅から近い宿ということ、御嶽山登山の後に泊まれるといいなと。2022年、2023年と2年連続で計画した日の天気が悪くて登れなかったので。ちなみに以前御嶽山登山を計画した際に予約していた、釜沼温泉からも近い場所にある棧温泉もいい宿でした。
新潟県:魚沼の隠れ温泉 くつろぎ庵
休前日も1人泊OK・1泊2食付26,400円~(2023年は越後松之山温泉 凌雲閣を選出)
2023年は「越後松之山温泉 凌雲閣」を選んでいましたが、宿泊が叶い、レポートも公開しています。
凌雲閣、春に泊まったんですが山菜料理がおいしかったのでまた春に再訪したい宿です。2024年の春はおそらく北陸応援割の影響で一人泊の予約がしにくかったので、来年以降ですね……。
2024年は六日町温泉の1日3組限定の隠れ家的温泉宿「くつろぎ庵」を選出しました。実は昨年秋に初めて宿泊したのですが、お湯・食事・サービス共にすばらしく、特に食事が大変気に入ったので別の季節に再訪したいなと考えています。
露天風呂と内湯がセットになった浴室が2箇所あり、22時までは希望の時間帯で予約して貸切利用、22時以降チェックアウトまではそれぞれ男湯・女湯となってチェックアウトまで夜通しの利用が可能です。また、すべての浴槽が源泉かけ流しです。
宿泊した日は宿泊客が私ともう1組だけだったので、なんと22時のタイミングで浴室が入れ替わっただけでチェックアウトまでずっと貸切利用になりました。
脱衣所に冷蔵庫があり、露天風呂でお酒やソフトドリンク、アイスなどをいただけるサービスがあるのもうれしいポイントです。(お酒・ソフトドリンクは無料でいただけるものと有料のものがあり、アイスは有料)
食事もすばらしかった!お酒は新潟の地酒がずらりと並び、飲み比べセットが3種類用意されていました。
山の宿ですがお刺身が新鮮でおいしい……。
メイン料理は猪肉を使ったジビエ料理で、秋らしくたっぷりのきのこと一緒にいただく料理なのも良かったですね。
〆のお粥も、これまで食べたことがないようなおいしさで感激しました。中華粥は好きなんですけど、白いお粥ってあまりおいしいと思ったことがなかったのですが、これまでの常識を覆されました。
スタッフは若い方が多く、サービスもがんばっている宿だなと思います。最寄り駅は六日町駅ですが新幹線駅の越後湯沢・浦佐駅までの送迎サービスがあるのもありがたいですね。土曜日も1人で泊まれますので、料理を楽しみにまた別の季節に訪れたい宿です。
石川県:休暇村 能登千里浜
休前日も1人泊OK・1泊2食付き16,500円~(2023年も同じ宿を選出)
2024年は昨年と同じ、羽咋(はくい)市にある「休暇村 能登千里浜」を選びました。金沢からJR七尾線で約1時間の羽咋駅(はくいえき)が最寄りで、駅からは送迎バスがあります。
2024年年初の地震で大きな被害のあった能登エリアですが、こちらの宿は幸い大きな被害がなく、現在も営業を続けられているようです。
能登千里浜に面した立地で、近所には海水浴場やオートキャンプ場もあるので夏に賑わう場所でしょうね。
「国民休暇村」というとそんなにいいイメージがない方もいらっしゃるかもしれませんが、休暇村岩手網張温泉や休暇村指宿のように、お湯が良くてサービスや食事もがんばっていて、それでいてリーズナブル、という宿も実は多いです。
休暇村 能登千里浜は「自家源泉かけ流し温泉とのどぐろの宿」が売り文句で、露天風呂もある浴室では、かけ流しのお湯が楽しめます。
泉温52度、毎分416Lと湧出量も豊富で、お湯も期待できそうです。
休暇村の夕食はバイキングなところが多いですが、能登千里浜の夕食はバイキングではなく魚介メインの会席料理なのも個人的にはうれしいポイント。
のどぐろのお造りと塩焼きの付く「里海会席のどぐろスペシャル」や「天然能登ふぐ会席」など、食事をグレードアップしたプランを1人でも予約可能。そして土曜日も1人泊可能な宿です。
宿泊プランをチェックすると、GW以降7月までは1人泊に限らず宿泊プランが出ていないようなので、もしかしたら工事などを予定されているのかもしれません。8月以降であれば平日はもちろん、土曜日も1人泊のプランが出ていました。
8月は海水浴客などで賑わうシーズンでしょうから、9月以降少し静かになってから訪れるのが良いのかなと思います。
富山県:庄川温泉郷 鳥越の宿 三楽園
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き25,300円~(2023年は日本の名湯 金太郎温泉を選出)
2024年は「庄川温泉郷 鳥越の宿 三楽園」を選びました。
砺波市の庄川温泉郷にある宿で、北陸新幹線の新高岡駅からJR城端線に乗り換えて砺波駅で下車。駅からは宿の送迎バスが出ています。送迎を利用する際は事前の電話予約が必要です。
炭酸水素塩泉と炭酸鉄泉の源泉を持ち、露天風呂ではそれぞれの源泉をかけ流しで楽しめます。
炭酸鉄泉に含まれる炭酸ガスなどの成分を使用したビオファンゴ(温泉泥)のエステも館内で受けることができるようです。
食事は富山湾で獲れる魚介がメインの会席料理。
「のどぐろ」や「白えび」、夏は「鱧のお吸い物」や地元名産の「鮎の天ぷら」などをいただけるプランも用意されています。グレードアッププランを1人泊でも予約できるので、どうせなら富山湾の海の幸を目一杯楽しみたいですね。
一人泊のプランが出ているのは平日のみですが、日曜や金曜も予約可能なので、比較的計画は立てやすそうです。
福井県:鷹巣温泉 鷹巣荘
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き17,800円~(2023年は越前あわら温泉 つるやを選出)
2024年は「鷹巣温泉 鷹巣荘」を選びました。
福井駅から京福バスの越前海岸ブルーライン 波の華行きに乗って50分ほどの「鷹巣公民館前」停留所で下車して徒歩6分。土曜日も1時間に1本程度バスの運行があるので、アクセスは悪くなさそうです。
「国民宿舎」と呼ばれる公共の宿で、1人で泊まれるのは平日のみ。2食付きでも比較的リーズナブルに泊まれますが客室は全室オーシャンビュー。天気が良ければ日本海に沈む夕日を眺めることもできるようです。
また鷹巣荘は福井では貴重なかけ流しの宿です!
アルカリ性単純泉ですが、地下1000メートルから湧出する源泉を加水・加温・循環ろ過・消毒すべてなしのかけ流しで提供しているとのこと。また、目の前に日本海を望むロケーションのため、天気が良ければ浴室から夕日を眺めることもできそうですね。
夕食はスタンダードなコース料理の「越前コース」か、メイン料理を鮑ステーキか和牛ステーキから選択できるグレードアップコースの「極みコース」から選択できます。
海が目の前にある宿なのでお刺身は期待できそうですね。
2名以上の宿泊だと、海鮮の網焼きやお寿司を含むプランも選べるので、一人泊だと選択肢が2つになってしまうのは少し残念ですが、どちらのプランでも平日2食付き2万円以下で泊まれるのはうれしいポイントです。
北陸新幹線が福井駅に停車するようになり、福井にも行きやすくなりましたのでこの機に計画してみたいです。
東海で一番泊まりたい宿
2024年は4軒中4軒とも泊まったことのない宿を選びました。
また、2024年4月時点では4軒中3軒が「休前日に1人泊能」な宿です。
静岡県:伊豆熱川 自家源泉 おもてなしの宿みはるや
休前日も1人泊OK・1泊2食付き22,000円~(2023年は天城湯ヶ島温泉 白壁を選出)
2023年は比較的リーズナブルに温泉浴室付きの部屋に泊まれる「天城湯ヶ島温泉 白壁」を選んでいましたが、気になっていた露天風呂付き客室で一人泊が叶いました!
宿泊レポートはまだ公開していませんが「1人でもかけ流し温泉付きの部屋に泊まれて食事もおいしい宿厳選10軒」という記事でご紹介しています。
2024年は「伊豆熱川 自家源泉 おもてなしの宿みはるや」を選びました。
伊豆急行伊豆熱川駅から徒歩1分という便の良い場所にあり、土曜日も2食付きで1人で泊まることができます。
自家源泉を持つ宿で、浴室は全部で4箇所。
大浴場2箇所は男女の入れ替え時間以外は夜通しの利用が可能です。
雰囲気のいい「南国野天風呂」は、チェックインから夕食までは男湯、7時から9時30分までは女湯となりますが、19時40分~翌朝7時までは予約制で貸切で利用できます。
そのほかにはなれに15時~22時まで予約制で貸切利用が可能な浴室があるほか、自家源泉の熱を利用した砂蒸し風呂まで用意されているという充実ぶりです。
また食事は、金目鯛を「刺身」「煮付け」「寿司」「しゃぶしゃぶ」の4つの調理法でいただける「伊豆金目鯛会席」など、伊豆らしさとオリジナリティが共存した料理の評判も大変良いようです。
1人で泊まれるお部屋は「10畳の和室」と「小さめ半露天風呂付きの10畳和室」の2種類。価格差は6000円ぐらいなので、自分へのご褒美にちょっと贅沢して、半露天風呂付きの部屋に泊まるのも良さそうだなと思っています。
岐阜県:奥飛騨温泉郷 新穂高温泉 リゾートインちろり庵
休前日も1人泊OK・1泊2食付き16,280円~(2023年は山の旅舎 中尾平を選出)
2024年は登山前後の宿泊にも便の良い、奥飛騨温泉郷の「新穂高温泉 リゾートインちろり庵」を選びました。
昨年選んでいた「山の旅舎 中尾平」と同じ新穂高温泉エリアの宿ですが、リゾートインちろり庵はたしか昨年チェックした際は一人泊のプランは出ていなかったと思うのです。しかし2024年は、楽天トラベルで土曜日のみ(プランは飛騨牛ステーキプランのみ)と、じゃらんでは平日も含めて8月のみ、1人でも予約可能となっています。
プランの出方がちょと不思議なので、もしかしたら何かの手違いで出てしまっているのかも……?とも思ったのですが、土曜日も泊まれますし、西穂高岳などの登山後に便利な立地にありますから、今のうちに泊まってしまいたいな!と。
リゾートインちろり庵の魅力は、3つあるいずれも開放感抜群の露天風呂を、空いているときにいつでも貸切利用できることでしょう。
また、露天風呂は深夜は利用できませんが、男女別の大浴場は夜通しの利用が可能なのもうれしいですね。
食事は和洋折衷のコース料理で大変評判が良いようです。
奥飛騨の宿にはあちこち泊まっているので、飛騨牛はお馴染みの食材で。しゃぶしゃぶや陶板焼き、朴葉焼きやローストビーフなどさまざまな調理法でいただいたことがあるのですが、洋風のステーキで提供してくれる宿にはまだ泊まったことがないので、こちらも楽しみです。
愛知県:湯谷温泉 はづ別館
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き18,700円~(2023年はまるは別邸 はずのほしを選出)
2024年は「湯谷温泉 はづ別館」を選出しました。
東海道新幹線を豊橋駅で下車し、JR飯田線に乗り換えて1時間少々行った湯谷温泉駅が最寄り駅です。駅からは徒歩2分。
温泉地の少ない愛知県内では湯谷温泉は笹濁りの特徴ある源泉が湧く温泉地です。「はづグループリゾート」の系列宿が4軒あってそれぞれ個性が異なる宿なのですが、宿の雰囲気や食事や施設の内容、一人での泊まりやすさなどから、中では「はづ別館」に泊まってみたいなと思いました。
浴室は「露天風呂+内湯」と「内湯のみ」の大浴場が2箇所あり、時間帯で男女が入れ替えとなります。露天風呂は渓流を間近に眺められるなかなかのシチュエーション。夜通しの利用が可能です。
35度ほどのぬるめの源泉なので加温していますが、循環せずにかけ流しで提供しているようです。
食事は、一人泊だと「スタンダードプラン」のみとなってしまいますが、川魚や鳳来牛しゃぶしゃぶをメイン料理とした山の宿らしい料理で評判も良いようです。
一人泊可能なのは平日のみですが、2023年秋にリニューアルしたばかりの温泉付き客室にも宿泊可能です。2食付き3万円以下で温泉付き客室に泊まれるので、ごほうび宿としての利用もありかもしれません。
三重県:榊原温泉 神湯館
休前日も1人泊OK・1泊2食付き23,600円~(2023年は湯の山温泉 湯元グリーンホテルを選出)
2024年は「榊原温泉 神湯館」を選出しました。
榊原温泉は「枕草子」第117段に「湯はななくりの湯、有馬の湯、玉造の湯」と記され「三名泉」の1つに数えられた歴史ある温泉です。以前から1度泊まってみたいと思っていて、湯元榊原舘を「泊まりたい宿」に選んでいたこともあったのですが、現在は湯元榊原舘は1人泊のプランが出ていないようです。
同じ榊原温泉の神湯館は土曜日も2万円代前半で泊まれて食事も良さそうだったので、2024年はこちらの宿を選出しました。
最寄り駅の榊原温泉口駅から車で10分ほどですが、予約制で送迎を利用できます。
湯上がりは肌がツルツルになる美肌の湯です。
浴室は男女別の大浴場(内湯のみ)とシンプルなのですが、特筆すべきは「1人でも宿泊可能な和洋室のバスルームに温泉が配湯されている」ことです。浴室はユニットバスですが、大浴場は深夜は利用できませんのでいつでも温泉に浸かりたいなら和洋室を予約するのも手ですね。
食事は、スタンダードな会席料理のほか、松阪牛のすき焼きやしゃぶしゃぶ、ステーキをメインにしたコース料理から予約時に洗濯可能です。
松阪牛のサイコロステーキ付きプランは、サイコロステーキとは言えボリュームもしっかりありそうで気になっています。
関西で一番泊まりたい宿
関西エリアでは6軒とも、これまで泊まったことのない宿を選びました。
また、2024年4月時点で6軒中4軒が「休前日も1人泊能」な宿です。
和歌山県:白浜温泉 長生庵
休前日も1人泊OK・休前日1泊2食付き30,800円~(2023年は南紀勝浦温泉 熊野別邸 中の島を選出)
2023年は南紀勝浦温泉「熊野別邸 中の島」を選んでいましたが、宿泊が叶いました。「勝浦湾に浮かぶ島がまるごと一つの旅館になっていて、専用の船で行き来する」というロケーションと、海が目の前にある露天風呂はなかなかすばらしかったです。
実は↑この記事のアイキャッチに使用している夕日の海を目の前にした露天風呂は「熊野別邸 中の島」の貸切露天風呂の写真でした。ちょうど夕日のきれいな時間に貸切風呂の予約ができてうれしかったです。
2024年は「白浜温泉 長生庵」を選出しました。白浜温泉の中では珍しい、自家源泉を持つ宿です。
浴室は、時間帯で男湯と女湯が交換になる「岩湯」「檜湯」と、予約制の貸切風呂が「半露天風呂」と「つぼ湯」の2箇所あり、いずれの浴室でもかけ流しの源泉を楽しむことができます。
また、隣接する日帰り温泉施設「長生の湯」も利用可能で、こちらには開放感たっぷりの露天風呂も設置されているようです。
食事は、南紀白浜の伊勢海老や鮑などの海産物を使用した会席料理。
食事の口コミ評価が非常に高く、2024年4月現在じゃらんでは「朝食」「夕食」共に★5。楽天トラベルでも食事の評価は★5です。
南紀白浜空港やアドベンチャーワールドからもタクシーで10分ほど。
白浜駅からは三段壁方面行きのバス(1時間に2~3本出ている)に乗って15分ほどの古賀浦バス停で降りてすぐと交通の便もよい宿です。白浜まで行くのはなかなか大変ではありますが、土曜日も1人で泊まれますし、泊まってみたい宿です。
奈良県:長谷寺 湯元 井谷屋
休前日も1人泊OK・1泊2食付き15,400円~(2023年は十津川温泉 静響の宿 山水同じ宿を選出)
2024年は「長谷寺 湯元 井谷屋」を選出しました。
昨年までは十津川温泉の宿を選んでいたのですが、公共交通機関利用だとたどり着くまでに時間がかかって計画しづらいので、2024年は比較的アクセスの良い宿から選んでみました。
近鉄大阪線長谷寺駅で下りて徒歩15分、電話で申し込めば駅まで送迎もしていただけるようです。長谷寺からは徒歩5分。長谷寺の門前町の宿として160年の歴史を持つ宿です。
長谷寺は牡丹の名所として知られており、牡丹の季節である4月下旬から5月上旬、ちょうど今頃はかなり混雑しているのだろうと思います。湯元井谷屋さんもGWまでは満室続きのようですが、GW空けからは空室もあり、少し先の日程であれば土曜日も一人泊が可能です。
特に温泉地のイメージはないエリアですが、湯元井谷屋さんは地下600メートルから湧出する自家源泉を持つ宿です。
源泉は泉温21度の冷鉱泉ということもあり、加温循環していますが、温泉浴室は広々としており、ゆったりと湯浴みを楽しめそうです。
食事は、奈良のブランド合鴨を使用した「倭鴨鍋」が名物料理。個室または部屋食でいただけるそうで、一人でもゆったりと楽しめそうです。
滋賀県:須賀谷温泉
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き27,500円~(2023年はレジーナリゾートびわ湖長浜を選出)
2024年は、長浜市の小谷城跡からすぐのところにある「須賀谷温泉」を選出しました。
最寄り駅は東海道新幹線の米原駅から北陸本線で5駅の河毛駅。駅からは当日到着時刻がわかったところで宿に電話すれば送迎してもらえます。平日のみ一人泊可能な宿です。
須賀谷温泉の特徴は、なんと言っても含鉄泉の源泉です。
2箇所ある浴室はそれぞれ露天風呂付き。
湧き出てすぐのときは透明で、時間が経つと赤茶色の濁りが出る「ヒドロ炭酸鉄泉」なる源泉を深夜以外の時間帯楽しむことができます。
あまり源泉に特徴のある温泉地がない滋賀県内で、須賀谷温泉の源泉はかなり貴重だと思います。また、コロナ禍前は21時まで日帰り客を受け入れていましたが、現在は日帰り利用は11時~15時に制限されているようなので、宿泊利用の際はいつでもゆったりと温泉が楽しめそうです。
食事は、近江牛をメインとした季節の会席料理。
1人泊でも「グレードアップ会席」のプランでも予約可能です。
実は数年前にも、含鉄泉の源泉に惹かれて須賀谷温泉に行きたいと思っていたことがあったのですが……昨年「どうする家康」を見ていて、浅井長政とお市の方も湯治に通ったと伝わるこちらの湯に入ってみたい気持ちが再燃してきました。
伊吹山への登山口行きのバスが出る長浜駅からも便が良い場所なので、登山後の宿泊にも良さそうだなと考えています。
京都府:奥伊根温泉 油屋別館和亭
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き48,510円~(2023年は大原温泉 大原の里を選出)
2024年は「奥伊根温泉 油屋別館和亭」を選出しました。
京都府北部にはいくつかの温泉地が点在していますが、泉質自慢の宿は多くはありません。その中で油屋別館和亭は「ナトリウムー炭酸水素塩温泉」の自家源泉を持ち、かけ流しで提供しています。
ちなみに油屋別館和亭は「全室客室露天風呂付き」の宿。
すぐお隣にある「油屋本館」のほうが少しお安く泊まれるのですが、本館のお風呂は循環あり、かつ一人泊のプランが出ている日が少なめなのです。
少し値は張るものの別館和亭は、平日ならコンスタントに1人泊のプランが出ていますし、大浴場も客室露天風呂もかけ流し!これは割り切って別館を「ご褒美宿」として利用するのが良さそうだなと考えています。
海に近い宿なので、客室露天風呂からも、大浴場の露天風呂からも海を眺めることができるようです。
大浴場も15時から翌日9時まで夜通しの利用が可能です。全室客室風呂付きの宿なので、恐らくそこまで混み合うこともないでしょう。
食事は「ブランド和牛」や「地魚会席」「伊根の岩牡蠣」「かに」「河豚」など、予約時にメインとなる料理を選ぶ方式。一人泊でもプランが限定されず、いろいろなプランから選べるのはありがたいです。これからの季節だとやはり岩牡蠣が気になりますね。
ちなみに交通は、京都駅から天橋立駅まで特急で2時間ほど。天橋立駅から路線バス伊根線に乗り約1時間、伊根停留所で下車するとそこから宿の送迎があります。
交通の便の良い場所ではありませんが、温泉も食事も良さそうなので、京都市内を観光するよりはこちらのほうに惹かれますね。
大阪府:能勢温泉
休前日も1人泊OK・1泊2食付き19,800円~(2023年は伏尾温泉 不死王閣を選出)
2024年は、大阪府北部の京都府との県境近く、豊能郡能勢町にある「能勢温泉」を選出しました。
聞き慣れない地名ですが、阪急池田駅・能勢電鉄山下駅から予約制で送迎があるので公共交通機関利用でも問題ありません。
剣美山という大阪府内では登山客に人気の山の登山口近くにある宿で、3時間ほどで登れる山のようなので、宿泊翌日、チェックアウト後に登山して午後の送迎バスで帰るというプランが良さそうだなと考えています。
温泉は「単純弱放射能温泉」で、泉温が34度のぬる湯です。
基本的に加水はしておらず、加温循環ありですが「加温なしの源泉浴槽」もあるそうで、交互浴が楽しめそうなのもいいですね。
大浴場には雰囲気の良い露天風呂も設置されています。
食事は会席料理でいくつかのプランから選ぶことができます。スタンダードなプランのほか、ズワイガニが丸ごと一杯付くプランや、天然鯛や鮑を使用した「季節の特別会席 極」など。
一人泊でも食事プランの選択肢が多いのはうれしいですね。
また、1人で泊まれるのは洋室のツインルームのみですが、土曜日も一人泊が可能な宿です。
兵庫県:有馬温泉 ホテル花小宿
休前日も1人泊OK・休前日1泊2食付き41,600円~(2023年は七釜温泉 安楽荘を選出)
2023年は、蟹のプランが好評な七釜温泉の宿を選出していましたが、選んでいた宿とは別の宿ですが、七釜温泉に泊まって蟹を堪能することができました!
というわけで蟹には満足したので2024年は「有馬温泉 ホテル花小宿」を選出しました。
有馬温泉は六甲山の麓にある温泉地なので、実はこれまで4軒の宿に泊まっているのですが……大変申し訳ないのですが「値段のわりに食事やサービスが良くないな」と思うことが多いのです。コスパが悪いと言いますか……。
外国人観光客に人気の温泉地ということもありますし、宿泊料金が高騰気味で。実は1軒だけ「ここはちょっと高めだけど良いな!」と思った宿があったのですが、その宿は紹介する前に、2食付きで一人泊ができなくなってしまいました。
今回選んだ「ホテル花小宿」は、実は以前にも「兵庫県で泊まりたい宿」に選んだことのある宿です。土曜日も1人で泊まれますし、きっとここはいい宿だ!という予感がするのですが、少し宿泊料金がお高いな……と思って、予約をためらっていたところがあります。しかし、これまで4軒泊まってみて、きっと有馬温泉はこのぐらい出さないといい宿に泊まれないんだな、という結論にいたり、2024年は再度、花小宿さんを泊まりたい宿に選びました。
浴室は館内に貸切風呂が2箇所あり、空いているときに鍵をかけて利用する方式です。いかにも有馬温泉らしい、茶色の濁り湯を貸切で楽しむことができます。
全9室の宿なので、夕食前や朝食前は混み合う可能性もあります。早めにチェックインしたり早起きして早朝に入るのが良いかもしれませんね。
このほかに、徒歩3分の場所にある姉妹館「御所坊」の大浴場も、チェックインから20時まで利用可能です。
また、こちらの宿は食事の評判が非常に高く、自家栽培のお米や野菜、良質な但馬牛や神戸牛、明石浦漁港から直接仕入れた魚介を使用した料理を、割烹スタイルで楽しむことができます。
何度も足を運んでいるのになかなか「この宿は紹介したい!」という宿に巡り会えていない有馬温泉。2024年はこちらの宿をご紹介できるといいな……と思っています。
中国・四国で一番泊まりたい宿
中国・四国地方で選んだ9軒の宿のうち、3軒が「休前日の1人泊プラン」が販売されている宿です。
土曜日に1人で泊まれる宿が少ないラインナップになってしまいましたが「以前から泊まってみたいと思っていたけれど1人では泊まれなかった」宿が2軒、今年は1人泊プランを出しているのを見つけました!
鳥取県:三朝温泉 旅館大橋
休前日も1人泊OK・1泊2食付き47,300円~(2023年は鳥取温泉 観水庭こぜにやを選出)
2024年は「三朝温泉 旅館大橋」を選出しました。
鳥取の温泉と言えば三朝温泉。最寄り駅の倉吉駅まで予約制で宿の送迎があります。
実は旅館大橋さんは以前から泊まってみたいと思い続けていた宿でして……三朝温泉の別の宿に泊まった際に何度も日帰り入浴でお邪魔しているのですが、昨年までは1人泊のプランが出ていなかったのです。
もうずいぶん前に、日帰り入浴記も公開していました。
自著「ひとり酒、ひとり温泉、ひとり山」の第4章「ひとり旅」の中の「飛行機で1泊旅行するならどこへ?鳥取へ!」の中でも、以下のように紹介しています。
いつもならこの後は宿のお風呂を楽しむところですが、今回はどうしても日帰り入浴したい宿があるので、出かけることに。
木屋旅館から10分ほど歩いて向かったのは「旅館大橋」です。前回、三朝温泉に来たときに立ち寄った「巌窟の湯」という浴室がすばらしかったので、宿泊客で混み合う前の早めの時間帯にお邪魔しました。
洞窟のような雰囲気の内湯には岩造りの浴槽が3つあり、それぞれに異なる源泉が足元からぷくぷくと湧き出ています。しかも3つの源泉はいずれも貴重な「ラジウム泉(下の湯・中の湯)」と「トリウム泉(上の湯)」で、雰囲気も湯力も抜群でした。建物も趣があり、いつか泊まってみたい宿ですね。
いつか泊まってみたい……しかし一人泊のプランが出ていない……何卒!!
と思い続けていたのですが、2024年4月現在は平日のみ一人旅プランが出ています!予約したい!!
旅館大橋は自家源泉を5本も持つ宿で、しかもそのうち3本が汲み上げる必要のない自噴線。洞窟風呂は浴槽の底から源泉が湧いてくる、いわゆる「足元湧出」です。
日帰り入浴で何度かお邪魔した「巌窟の湯」は、湯も雰囲気もすばらしい浴室ですが、宿泊すれば三徳川のせせらぎを聞きながら極上の湯を楽しめる露天風呂ももちろん、利用可能です。
食事は、一人泊だとプランが限定されるため基本の会席料理になりますが、旬の魚や地元の野菜を使用した料理長おまかせ会席を楽しめます。
一人泊できるのは平日のみですが、5月いっぱいは客室露天風呂付きの部屋も予約可能なようです。
プランが出ているうちに予約して泊まりに行きたいけれど、三朝温泉はお湯が熱いので寒い季節に行きたい気もして、なかなか悩ましいのですが。長いこと泊まってみたいと思っていた宿なので、この機に泊まれるといいなと思っています。
島根県:湯の川温泉 湯宿 草菴
休前日も1人泊OK・1泊2食付き36,800円~(2023年はさぎの湯温泉 さぎの湯荘を選出)
2024年は「湯の川温泉 湯宿 草菴」を選びました。
群馬県の川中温泉、和歌山県の龍神温泉らと共に「日本三大美人の湯」の一つに数えられる湯の川温泉にある、土曜日も1人泊可能な宿です。
JR山陰本線荘原駅から徒歩10分ですが駅まで送迎もあり。また出雲空港からはタクシーで5分の近さなので、飛行機利用ならタクシーでそのまま向かうのも便利ですね。
全16室の宿ですが、そのうち6室は温泉浴室付きの客室で、少し値段は張りますが温泉付きの部屋に一人での宿泊も可能です。
また館内には5箇所の貸切風呂があり、浴室が部屋にない客室に泊まる場合は、空いているタイミングで貸切で利用します。
5箇所の貸切風呂は加水・加温・循環なしのかけ流しで、チェックインからチェックアウトまで夜通し利用可能です。それぞれの浴室の雰囲気も良さそうですね。
食事は、島根県の三大グルメだという「のどぐろ」「しまね和牛」「しじみ」を楽しめるコースが基本ですが、グレードアッププランとして「山陰の岩牡蠣」までも楽しめるプランや、1人に1杯の紅ずわいガニが付くプランも用意されていました。
お湯も良く、食事も良く、サービスも良さそうでしかも1人で泊まりやすい。出雲大社など島根県の観光地への便も悪くありません。大人の一人旅にぴったりの宿として、覚えておきたいですね。
岡山県:湯原温泉 我無らん
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き24,000円~(2023年は美作三湯奥津温泉 池田屋河鹿園を選出)
2023年に選んでいた「奥津温泉 池田屋河鹿園」には宿泊が叶いました。38.5度のぬる湯は思った以上にものすごい泡付きがあり、心配していた公共交通機関での移動(津山駅からバスを乗り継ぐ)も意外とスムーズで楽しい滞在になりました。
2024年は「湯原温泉 我無らん」を選出しました。まだ行ったことのない湯原温泉に行ってみたいと思い、湯原温泉で1人で泊まれる宿の中で1番心惹かれた宿です。
全6室の小旅館、我無らんは全6室の小旅館で、全室にかけ流し露天風呂が付いている宿です。
客室・浴室はバリ風のテイストで揃えられているというちょっと個性的な宿ですが、湯原温泉は循環している宿も多いので、客室露天風呂でいつでもかけ流しのお湯が楽しめるのはかなりうれしいですね。
また、我無らんには大浴場はないのですが、滞在中は徒歩2分の場所にある「本館 湯の蔵つるや」大浴場を利用可能です。
湯の蔵つるやは1人泊のプランが出ていないのですが、大浴場はかけ流し。移動は少し面倒ですが、我無らんに泊まれば部屋風呂もかけ流しの大浴場も利用できるのはありがたいですね。
また、1人で泊まれるのは平日のみですが客室露天風呂付きの宿としては宿泊料金がお安いです。スタンダードな2食付きのプランで24000円から1人泊可能なのはだいぶお得に感じます。
食事は、季節の食材を使用した創作会席のコース料理。
スタンダードなコースのほか、黒毛和牛のステーキや、創作鍋をプラスしたグレードアッププランも選択可能で、食事の評判もかなり良いようです。
ただし、公共交通機関でのアクセスだけはやっぱりけっこう面倒です……。
岡山駅からだと、高速バスかJRで「中国勝山駅」まで出て「コミュニティバスまにわくん」の「蒜山久世ルート(2時間に1本程度運行)」に乗って30~40分の「湯原温泉」で下車。
岡山空港からだと、前日17時まで宿を通して「乗合タクシー」を予約することができるようですが、料金など詳細は宿に問いあわせが必要そうです。
広島県:えたじま温泉 江田島荘
休前日も1人泊OK・休前日1泊2食付き30,800円~(2023年は宮島 離れの宿IBUKU別邸を選出)
2024年は「えたじま温泉 江田島荘」を選出しました。
広島県内で温泉というと、だいたいが宮島周辺の宿になりまして、宮島は大好きなのでそれはそれでいいのですけど、別のエリアにいい宿ないのかな……?と思って探してみたところ、ちょっと気になる宿を見つけた次第です。
江田島荘のある江田島市は、広島湾に浮かぶ江田島や能美島といくつかの島からなる市です。交通アクセスは、車であれば広島駅から1時間30分ほどで着くことができますが、公共交通機関利用の場合はバスか広島電鉄で広島港に向かい、高速線「瀬戸内シーライン」に30分ほど乗って中町港で下船。中町港から宿までは徒歩12分か、到着時刻を連絡しておけば送迎もしてもらえるようです。
ちょっと時間はかかりますが、高速線は1時間に1~2本は運行していますし、晴れていれば道中も楽しそうなルートだと思います。
江田島荘の源泉は泉温31度の「含弱放射能 – ナトリウム・カルシウム – 塩化物強塩温泉」です。源泉温度が低いので加温していますが、うれしいことにぬる湯の源泉をそのまま楽しめる浴槽も設置されており、交互浴が楽しめるとのこと!
男女別の大浴場の他に半露天の貸切風呂(50分2200円)もあり、お湯目当てで泊まっても十分楽しめそうです。
また、食事は江田島産の食材をふんだんに使用した「えたじま御膳」と「えたじまフレンチ」から予約時に選択可能です。
「えたじまフレンチ」に、日本酒やワインのペアリングが付いたプランも予約可能で、かなり気になっています。
山口県:川棚温泉 小天狗さんろじ
休前日も1人泊OK・1泊2食付き19,800円~(2023年は湯田温泉 ユウベルホテル松政を選出)
2024年は山口県下関市の奥座敷と呼ばれる川棚温泉の「小天狗さんろじ」を選びました。
山陰本線川棚温泉からタクシーで5分。本数は少ないようですが駅から川棚温泉までバスも出ており、また下関駅から川棚温泉まで直通のバスもあるため交通の便は良い温泉です。
小天狗さんろじは全8室、全客室に温泉露天風呂付きの小旅館。12歳未満のお子さんは宿泊不可の大人のための隠れ家のような宿です。
それぞれの客室に付いている露天風呂も、ゆったりと足を伸ばして入れる大きさがあり、もちろん源泉かけ流し。
小天狗さんろじには大浴場がないのですが、実はこちらの宿、川棚温泉の元湯として昭和4年に創業した歴史ある温泉宿「旅館小天狗」の姉妹館で、2つの旅館は通路で繋がっています。そして小天狗さんろじに滞在中は旅館小天狗の大浴場にも自由に入ることができるのです。
旅館小天狗のほうがお安く泊まることができるものの、残念ながら一人泊のプランは出ていないのですが……小天狗さんろじ泊まれば旅館小天狗の趣ある大浴場にも入れるのはうれしいですね!
食事は朝夕共に個室食事処でいただきます。
下関と言えばやはりふく(ふぐ)!
小天狗さんろじでは、通常の会席料理にふく刺しが付くプランや、ふく刺しやふくチリ鍋などふくを目一杯楽しめるプランなど、1人で泊まっても食事プランの選択肢がいろいろあるのも魅力的です。山口県の名物「瓦そば」がいただけるプランもあるようですね。
1人で泊まれるのは平日のみですが、あまり混まない平日に、旅館小天狗の大浴場も合わせてゆったりと楽しんでみたいです。
香川県:夕凪の湯 HOTEL花樹海
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き18,480円(2023年は湯山荘 阿讃琴南を選出)
2024年は「夕凪の湯 HOTEL花樹海」を選出しました。
JR高松駅からタクシーで10分と便の良い場所にあり、事前予約制で送迎もあり。交通の便が良い温泉付きのホテルです。
高台の上に位置し、展望パノラマ大浴場からは高松市内と瀬戸内海を見渡すことができます。
お湯は「ナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉」を加温して使用しており、夜景を眺めながら楽しめる足湯もあり。
食事は、香川のプレミアム黒毛和牛「オリーブ牛」を使用したコース料理が楽しめます。
1人で泊まれるのは基本的に平日のみで、休前日の1人泊は直前に空室があるときのみプランが出るようです。
1人で泊まる際もプランの選択肢が広く、食事の内容や客室の種類を好みに合わせて選べるのはうれしいポイントです。天然温泉の露天風呂付きの部屋も1人で予約可能ですし、早割などの割引きプランも予約できます。
都内からだと四国に向かう交通機関は飛行機が第一の選択肢となりますが、HOTEL花樹海は高松駅から交通の便が良いので、寝台特急のサンライズ瀬戸を利用する旅を計画するのも良さそうです。
愛媛県:山の手別邸葉隠れ
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き55,000円~(2023年は道後温泉 ふなやを選出)
2024年は「山の手別邸葉隠れ」を選びました。
聞いたことのない宿だなと思いましたが、2023年2月にオープンした新しい宿です。道後温泉駅から徒歩5分の場所にあります。
全7室、すべての客室が離れで、一棟に1室しかないプライベートな空間となっている、いわゆる「一棟貸しの宿」です。同じ道後温泉内にある「道後山の手ホテル」の系列宿のようですね。
広々とした客室は琉球畳が敷かれており、ウッドテラス付き。
すべての客室に檜風呂があり、道後温泉の源泉がかけ流されています。
個室食事処でいただく食事は愛媛県産の食材にこだわった創作会席です。
新しい宿とあってまだ知名度が低いこともあり、現在は休前日でなければ1人でも予約しやすいですが、口コミ評価が非常に高いので、人気宿になる前に1度泊まってみたいな……と思っている次第です。
徳島県:和の宿 ホテル祖谷温泉
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き32,600円(2023年は宍喰温泉 はるる亭を選出)
2024年は「和の宿 ホテル祖谷温泉」を選出しました。
徳島県の温泉と言えば祖谷温泉!と、温泉好きの間では圧倒的に有名な宿ですが、実は2023年にチェックした際は旅行サイト経由でも公式サイトからでも1人泊の予約ができなかったのです……。
外国人観光客も戻ってきて賑わっているのかな……と思っていましたが、今回チェックしたところ、じゃらんと公式サイトでは平日のみ一人泊のプランが出ていました!(じゃらんと楽天のみチェックしましたが、2024年4月時点で楽天では1人泊のプランが出ていません)
最寄り駅の大歩危駅まで予約制で送迎がありますが、四国交通バスの祖谷線も1日3本ほど運行しています。送迎利用だと宿に滞在する時間が少し短くなってしまうので、宿でゆっくりしたいならバス利用のほうが良いかもしれません。
温泉は、祖谷温泉と言えば……の、ケーブルカーで下りていくかけ流しの露天風呂。
泡付きたっぷりと噂に聞くぬる湯の源泉を、川の音を聞きながら楽しむことができます。
夕食は地元産の野菜や鮎を使った「祖谷会席」、朝食は洋食と和食から選択可能です。
1人泊できるのは平日のみで、食事や部屋の選択肢もなく、正直に言うと一人旅に優しい宿というわけではありません。ですがずっと泊まってみたいと思いながら機会を逃し続けていた宿なので、1人で泊まれるこのタイミングで泊まれるといいなと。ぬる湯なので春から秋までの宿泊が良いかと思うのですが、2024年4月の時点で9月までの予約が可能です。
高知県:ホテル 松葉川温泉
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き13,000円~(2023年も同じ宿を選出)
2023年は高岡郡四万十町にある「ホテル 松葉川温泉」を選出しました。
四万十川の源流の渓谷沿いにある宿で、JR窪川駅から 四万十交通の路線バス「窪川ー松葉川温泉線」で35分ほど。2時間に1本程度は運行しているようです。宿泊3日前までに予約すれば最寄り駅の窪川駅からの送迎も可能とのこと。
温泉は、2つの異なる泉質の源泉があり、露天風呂と内湯でそれぞれに注がれてます。
露天風呂で使用しているのは単純硫黄冷鉱泉。泉温10度ほどなのでもちろん加温していると思いますが、ph9.6と高アルカリなのに硫黄泉というちょっとめずらしい源泉ですね。露天風呂では四万十川源流のせせらぎの音を聞きながら、湯浴みが楽しめます。
こちらの宿の魅力はなんと言っても食事です。
「四万十鰻」や「四万十川の天然鮎」を使用した料理プランを、1人泊でも選択できます。鰻のかば焼きがおいしそうです……。
1人泊できるのは平日のみですが、せっかく行くなら「四万十天然鮎!四万十鰻!四万十極上黒毛和牛!四万十自慢の食材が揃った贅沢の極みプラン!」で泊まってみたいものです。
九州・沖縄で一番泊まりたい宿
九州・沖縄地方で選んだ8軒の宿のうち6軒は、2024年4月現在「休前日の1人泊プラン」が販売されている宿です。
福岡県:原鶴温泉 延命館
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き18,700円~(2023年は原鶴温泉 旅館 佐藤荘を選出)
2024年は「原鶴温泉 延命館」を選出しました。
実は以前から「泊まってみたい!」と思っていた宿で、2021年に「福岡県で泊まりたい宿」にも選んでいたのですが、その後Web予約には一人泊のプランが出なくなってしまいました。電話して空室があれば1人でも泊まれる、という情報も得てはいたのですが、この記事ではネットから予約できる宿を紹介することにしていたので、2022年、2023年は別の宿を選んでいました。
しかし、現在はじゃらん・楽天トラベルで平日のみ1人泊のプランが出ています!この機にぜひ泊まってみたい!と2024年泊まりたい宿に選びました。
アクセスは、高速バスもしくはJRで。
最寄り駅はJR久大本線の筑後吉井駅から車で10分。
高速バスは博多から日田行きの高速バスで50分ほどの「杷木」停留所で下車し、車で5分ほど。駅とバス停までは送迎してもらえます。
延命館の源泉は、ph8.6のアルカリ性の単純硫黄泉で、泡がびっしりと体につくほどの炭酸泉とのこと。源泉温度は39.4度とちょうど泡付きが楽しめそうなぬるめの湯で、加水も加温もしていないかけ流しにこだわっているそうです。
筑後川を一望できる露天風呂からは、晴れていれば星空も眺められるそう。
食事は、福岡県産の食材にこだわった和洋折衷のコース料理です。自家菜園で育てた野菜も並ぶそうです。
ドリンクメニューにもこだわりがあり、日本酒、カクテル、ワインなどさまざまなメニューの用意があるとのこと。湯も食事もよく2食付き2万円以下で泊まれるので、今年こそ泊まりにいきたい!と思っています。
佐賀県:武雄温泉 湯元荘 東洋館
休前日も1人泊OK・1泊2食付き16,500円~(2023年も同じ宿を選出)
2024年は昨年と同じ武雄温泉の「湯元荘 東洋館」を選びました。
武雄温泉は博多駅から特急で1時間少々と交通の便の良い温泉地で、湯元荘東洋館は武雄温泉駅から徒歩10分。創業400年の歴史を持つ宿で、写真を見た感じでは建物にも風情があります。
浴室は1階と4階に内湯が2箇所ずつあって24時間入浴可能です。男女交代制ではなく、2箇所ずつあるのはうれしいポイントです。
武雄温泉は循環している宿がけっこう多いのですが、東洋館の1階浴室はかけ流しで提供されています。4階の展望浴室は眺めは良いけれど循環しているそうなので、眺望重視の方と泉質重視の方が別々の浴室に分かれることになりそうですね。
食事は夕食のみ部屋食ですが、洋室のシングルルームなど一部部屋食不可のお部屋があるので、部屋食を希望する場合は予約時に注意が必要です。
食事プランは1人で泊まっても2人以上で泊まっても「季節のおまかせ会席」1種類のみ。選択肢はないですがいっそすがすがしいですね。朝食は1階の喫茶室で和朝食になります。
また、湯元荘東洋館は1人泊の料金アップもなく、2人以上で泊まるときと同じ宿泊料金で泊まれる一人旅に優しい宿です。客室も、シングルルームから広めの和室までどの部屋であっても1人で泊まることができますが……特に「温泉付き」など設備が良い部屋があるわけではないので、コンパクトな和室で十分かもしれません。
食事の評判も良いようですし、2食付き1万円台半ばから泊まれて、休前日の料金アップもない、非常に良心的な宿だと思いますので1度泊まってみたいです。
大分県:久住温泉 フリューゲル久住
休前日も1人泊OK・1泊2食付き42,900円~(2023年は湯平温泉 奥ゆのひら 花灯りを選出)
2023年に選んでいた「湯平温泉 奥ゆのひら 花灯り 」には、2024年に入ってからのタイミングではありますが、宿泊が叶いました。
宿泊時の旅日記をnoteに公開↑しています。客室はこたつがあってくつろげるし、客室にあった寝間着の寝心地が非常によくて、1人でゆったりと過ごすのに良い宿でした。
2024年は久住温泉の「フリューゲル久住」を選出しました。別府北浜に「ホテルエール」という温泉付きホテルがあり、居心地の良いホテルで夜の便で別府に着いたときなどに何度か利用しているのですが、フリューゲル久住はそのホテルエールと同じ系列のホテルです。
宿のコンセプトは街中のホテルであるホテルエールとはまったく異なり、久住高原の1万2千坪という敷地の中にある、全室スイートルームの離れ10棟の温泉付きリゾートホテルです。
土曜日は1人で泊まれない月もあるようですが、現時点で6月中の日程であれば土曜日1人泊のプランも出ていました。
アクセスは、豊後竹田駅から予約制で送迎があります。
1人で泊まれる客室は「ムーンライトルーム」と名付けられた広々としたスイートルーム。
すべての客室にテラスがあり、夜は星を眺めたり、久住の自然を部屋にいながら満喫することができます。
大浴場はありませんが、全客室に内湯と露天風呂が付いており、かけ流しの炭酸水素塩温泉を滞在中いつでも楽しめます。
露天風呂も広く、自然の中での湯浴みが楽しめそうです。
夕食は、県産野菜をふんだんに取り入れた洋食のコース料理。
朝食も洋朝食だそうで、洋食好きなのでこちらも楽しみです。
長崎県:雲仙観光ホテル
休前日も1人泊OK・1泊2食付き20,000円~(2023年は雲仙温泉 雲仙スカイホテルを選出)
2024年は「雲仙観光ホテル」を選出しました。
温泉付きのクラシックホテルで、以前から憧れていた宿でしたが、実は2023年に宿泊が叶いました。宿泊レポートはまだ書けていませんが、2023年の旅をまとめた記事で少しご紹介しています。
外観も建物の中も想像以上にすばらしく「ここに泊まれるんだ!」とテンションのあがるホテルでした。
宿泊したのは比較的お安く泊まれる「スーペリアツイン」で、客室内に限らず壁紙がとにかく素敵なのですが、ウィリアム・モリスのデザインだそうです。
温泉大浴場も、雲仙温泉の他の宿に比べると加水量が多めなのかややあっさりしたお湯ですが、かけ流しで楽しめます。
ドーム型の屋根やステンドグラスをあしらった窓など、クラシックホテルにふさわしいデザインの浴室でした。
食事はダイニングでフレンチをいただきました。繊細かつ新しさを感じる軽やかなタイプのフレンチで、見た目にも美しく味もすばらしかったです!
ワインのペアリングもあり、1人でもいろいろと楽しめるのもうれしかったですね。
雲仙岳にも登ってみたいし、今年もまた雲仙温泉に行けるといいなと思っていたのですが、雲仙温泉は外国人観光客に人気のエリアのようで、一人泊のハードルがかなり高くなってしまいました。
1人では泊まれない宿も増え、泊まれても価格は高騰している中で、雲仙観光ホテルは土曜日も1人で泊まれますし、宿泊料金も以前とあまり変わっていない(もともとお安い宿ではない&物価高騰もあって多少の値上げはあるものの)ので、相対的に泊まりやすい宿になりました。
1年前は客室数を絞って営業されていたようで、なぜかJTBにしかプランが出ていなかったりもしたのですが、現在は他の予約サイトからでも予約可能ですので、また泊まりに行ければと思っています。
熊本県:人吉温泉 芳野旅館
休前日も1人泊OK・1泊2食付き37,950円~(2023年は日奈久温泉 浜膳旅館を選出)
2024年は「人吉温泉 芳野旅館」を選出しました。
人吉温泉は以前から好きな温泉地で、公共交通機関だと特に便は良くないのですが、これまで何度も足を運んでいる温泉地です。
2020年7月の豪雨災害で大きな被害を受けて長期休業した宿が多かったのですが徐々に復興を遂げ、2022年には以前からお気に入りだった人吉旅館に宿泊してレポートを書いています。
人吉温泉でもう1軒、気に入っていて何度か泊まったことがあったのが「芳野旅館」です。こちらも徐々に復興を遂げて2022年11月にリニューアルオープンされたと聞いたので、泊まりにいければと思っています。
登録有形文化財に指定された趣ある建物も豪雨で大きな被害を受けましたが、面影はそのままに、リニューアルされているようです。
浴室は、以前伺ったときは昔ながらの浴室でしたが、かなりきれいになり、貸切風呂も増えたようです。
以前は男女別の大浴場のほかに、空いているときに利用可能な貸切風呂が1箇所という構成でしたが、現在は離れに3箇所と本館に1箇所の貸切風呂がある模様。予約制か、空いているときに利用できる方式かはわかりませんでしたが、トロトロ浴感のお湯は以前からすばらしかったので、新しい浴室も楽しみにしています。
また、もともと料亭からスタートした宿ということもあって料理が大変おいしい宿です。
人吉と言えば鮎が有名です。私は空いているオフシーズンを狙って泊まりに行くタイプなので、実はこれまで鮎の季節の人吉には伺ったことがなかったのですが、芳野旅館の鮎料理は大変おいしいと噂に聞くので、鮎の季節に行けるといいなと考えているところです。
ちなみに交通についてですが、公共交通機関利用の場合は鹿児島中央駅、あるいは鹿児島空港を経由する予約制の高速バス「きりしま号」を利用して人吉インターで下車するのが便利です。バス停からの送迎は特になかったと思うので、歩くかタクシー利用になります。人吉市内にはタクシーアプリのGOに対応しているタクシー会社がありますので、タクシーを利用する場合は入れておくといいでしょう。
宮崎県:湯の宿 周山
休前日も1人泊OK・1泊2食付き12,500円~(2023年は京町温泉 玉泉館を選出)
2024年は「湯の宿 周山」を選出しました。
京町温泉駅から徒歩10分とアクセスも比較的良く、土曜日も2食付きで1人で泊まることができます。
大浴場ではナトリウム・炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物温泉の源泉をかけ流しで楽しめるようです。
別料金(1時間1200円)で、貸切の家族湯の利用も可能とのこと。
食事は、料亭「和料理 周山」でいただきます。お酒の種類をかなり揃えているそうで、地元産にこだわらず、料理に合うお酒を取りそろえているそうです。
夕食は「一汁三菜プラン」「極み鮨会席」「スタンダード会席」の3つのプランから予約時に選びます。シンプルな一汁三菜プランであれば2食付き1万2500円~で宿泊可能なのもうれしいですね。
個人的には熟成魚を使用しているという鮨会席が気になっています。
鹿児島県:妙見石原荘
平日のみ1人泊可能・1泊2食付き50,000円~(2023年は四季の杜 紫尾庵を選出)
2023年に選んでいた「四季の杜 紫尾庵」は、2024年に入ってからのタイミングになりますが宿泊が叶いました!トロトロ浴感の源泉を部屋風呂で思う存分楽しめて食事もすばらしく、また泊まりたいお気に入りの宿になりました。
2024年は妙見温泉の「妙見石原荘」を選びました。
「私の好きな温泉地10選」という記事で、10の温泉地のうちの1つに選んでいる妙見温泉。高級旅館から素泊まりの湯治宿までさまざまな温泉宿が軒を連ねているのが妙見温泉の大きな魅力ですが、石原荘はその中でもグレード高めの宿です。
実は、コロナ禍に入る直前の2020年の2月に初めて宿泊しまして、お値段はお高めではあるもののお湯も食事もすばらしい宿でした。
広々とした大浴場にはすごい勢いで源泉が投入され、貸切露天風呂の雰囲気も良く、川のすぐ側での湯浴みが楽しめる野天風呂もあって1泊では楽しみきれないほど。
食事も、器、あしらい、味、サービスなどすべてがすばらしく。
竹筒に入って提供いただける日本酒と共に、すべておいしくいただきました。
〆のご飯にたっぷりの山菜の天ぷらがのっていたのもうれしかったですね……。
朝食の釜炊きご飯に削りたての枕崎産のかつお節をかけていただいたのも忘れられない味わいでした。
宿泊後、コロナ禍で宿泊レポートの公開を控えていたのできちんと紹介できないまま時間が経ってしまった宿です。もう1度泊まって、すばらしいお湯と食事を楽しんでから今度こそレポート公開したいなと思っています。
沖縄県:ホテルモントレ沖縄 スパ&リゾート
休前日も1人泊OK・1泊2食付き35,600円~(2023年はロワジールホテル那覇を選出)
2024年は「ホテルモントレ沖縄 スパ&リゾート」を選びました。
那覇空港から車で1時間ほどの場所にありますが、リムジンバス利用でアクセス可能です。
全国各地でスパ付きのホテルを営むホテルモントレ。沖縄のモントレはもちろん、オーシャンビューでプールとスパが楽しめるステイ型リゾートホテルです。
スパではかけ流しの温泉を楽しめるとのこと。
スパ施設を備えているホテルモントレでも、かけ流しで提供しているところは多くないと思うので、ちょっと気になっています。
また、一人泊でも2食付きでの滞在が可能です。
「ディナービュッフェ」「和食会席」「洋食フレンチ」から選ぶことができます。
4月1日以降プールが営業開始したので宿泊料金が高くなってしまいましたが、プールにこだわらず海辺のホテルでスパと景色を楽しむのなら、オフシーズンに計画すると1人でももう少しお安く泊まれるはずです。
47軒の選出を終えて
今年最初に公開した記事にも書きましたが、2024年は「安くていい宿を積極的に探していきたい!」という思いを例年よりも強く持っています。そのため、毎年公開しているこの記事とは別に「お安く泊まれる宿限定で2024年泊まりたい宿」というテーマの記事も後日公開予定です。
そういった事情から、例年であれば宿泊料金が安い宿も47軒の中にいくつか混ざるのですが、今回は後日公開予定の記事のほうに掲載するためにあえて選外としています。
もっと安い料金の宿の情報が欲しかった!という方には、そちらの記事の公開をお待ちいただきたいのですが……ただし、安い温泉宿には「安い理由」があることが多いものです。そして「安い理由」は泊まってみなければわからないこともよくあるので、初めて宿泊する際は私も緊張します。
本稿に掲載した宿であれば冒険的要素は少ないと思いますので、特に女性の方はこの記事を参考にしていただいたほうが良いかもしれません。
安い宿なら不便なことがあってもぜんぜん平気!という方にはぜひ、後日公開予定の記事を楽しみにお待ちいただけますと幸いです。
関連記事:過去に泊まってよかった宿のまとめ記事はこちら
2023年に泊まった宿についても、今後執筆・掲載予定です。
好きな温泉地10選と好きな宿10選
温泉宿や登山についてのブログには書けなかった情報や本音、日記などが読めます。