温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

山と温泉のきろく


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フレンチやイタリアンがおいしい温泉宿16軒 風呂上がりに浴衣でワインも楽しい

和食より洋食、日本酒よりワイン気分のときに泊まりたい温泉宿

温泉宿の夕食と言えば、お刺身、焼き魚、煮物、鍋料理、陶板焼きのお肉や蕎麦が入ったりしながら最後はご飯とお味噌汁でしめるという和食のコース料理が一般的です。

日本酒が好きなので和食のコース料理はもちろん大歓迎なのですが、実を言うとフレンチもワインも好き……。なので温泉付きオーベルジュ的な宿には心が躍りますし、温泉のあるホテルの夕食で和食か洋食を選べる、と言われたら洋食を選ぶことが多いです。

いつか「フレンチやイタリアンを食べれる温泉宿」についてまとめようと思っていましたが、クリスマス前のこの時期がちょうどいいかなと思い、公開することにしました。

本当は先週末ぐらいに公開するつもりでまとめていたのに、気がつけば3万字近い文字数になってしまい、クリスマスに間に合わせるには直前すぎるタイミングになってしまいましたが……。執筆時点でクリスマスの空室がある宿もありましたので、直前予約でいける宿もあるのではないか……?と思います。

ちなみに私はすべての宿に1人で泊まっていますが、フレンチやイタリアンの場合、部屋食や個室食対応がある宿はかなり少なく、ダイニングでの夕食となることがほとんどです。

1人泊にはハードル高めではありますが「私はここで1人で夕食楽しんでますよ」ということで1人で行ってみたい方へのエールになればと思います。(クリスマスはやめておいたほうがいいかもしれませんが)

また、温泉宿と言えば「浴衣で夕食」をイメージされる方も多いと思いますが、フレンチを提供している宿の場合「レストランは浴衣スリッパNG」ということもけっこうあります。記憶・記録している限りでその点についてもご紹介していきたいと思います。

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青森県「酸ヶ湯温泉 八甲田ホテル

八甲田ホテルは、千人風呂で有名な酸ヶ湯温泉旅館と同系列のホテルです。酸ヶ湯温泉旅館からは徒歩15分ぐらいの場所にあり、青森駅から同じ送迎バスを利用できます。

宿泊レポートを公開しており、現地への交通についてもまとめています。

酸ヶ湯の近所で、姉妹館でもありますが、食事内容、泉質、雰囲気などまったく異なる、ログハウス風建築のリゾートホテルです。

土曜日も1人泊OK!酸ヶ湯温泉にも入れる山のリゾートホテル

お部屋は洋室中心で、数室だけ和室や和洋室があります。シングルルームはなくツインからですが、土曜日でも1人泊可能なありがたい宿です。

山のリゾートホテルといった雰囲気のツインルーム。館内の雰囲気もとても素敵なので、ぜひ宿泊レポートを見ていただきたいです。

八甲田温泉の館内には、夜通し利用可能な温泉浴室があります。

徒歩15分の場所にある酸ヶ湯温泉は白く濁る強酸性の硫黄泉ですが、八甲田ホテルの源泉は、酸性泉ですが濁りなく透明です。

内湯のみですが脱衣所や洗い場、シャワーなどの設備も整っており、快適な浴室でした。また、滞在中はいつでも酸ヶ湯温泉旅館のお風呂にも入りに行くことができ、行きたいときにフロントに申し出れば特に予約の必要などもなく送迎してもらえるのもありがたいサービスです。

館内の施設で気に入ったのは、日中はカフェ、夜はバーとして営業しているバーラウンジ「PLATTO」です。

ここでケーキなど食べたかったので、お昼をしっかり食べずにチェックインしました。

夜も22時まで営業しているので、ソファでオリジナルのカクテルをいただきつつ、夜の時間を楽しみました。

レストラン「MeDeau(メドー)」でいただくフレンチフルコースの夕食

八甲田ホテルでは予約時に、夕食・朝食共に「和食」か「洋食」を選びます。ネット予約の場合備考欄に希望を書くことになっており、何も書かずに予約してしまうと朝夕共に和食になってしまうそうなので、注意が必要です。

夕食で洋食を選んだ場合は、夕食会場は本棟1階にあるレストラン「MeDeau(メドー)」になります。広々としていてシャンデリアの灯りが美しいログハウスのレストランです。そして、こちらのレストランのある本棟は浴衣・スリッパNGです。

ちなみに、和食を選んだ場合の夕食会場はD棟1階にある「寒水」になりますが、こちらは浴衣・スリッパOKだそうです。

ワインレッドのクロスのかかったテーブルにナイフやフォークがセッティングされ、本日のコース料理のメニューが置いてありました。

グラスワインは赤・白が3種類ずつと、グラスのシャンパン1種。シャンパンを使ったオリジナルのカクテルもありました。

食前酒としてシャンパンベースのカクテル「キール八甲田」と、白ワイン、赤ワインを1杯ずついただきました。

赤は、ミディアムボディのフレッシュなタイプをお願いしたところ「次に来る肉料理にはフルボディのほうが合いますよ」という助言をいただき、フルボディに変更。いずれも大変おいしいワインでした。

料理は、前菜1品目のキャビアを添えたまぐろのタルタルに始まり……青森県産の食材がたっぷり使われています。

2品目の前菜は「下北半島風間浦産生ウニ野菜ジュレ掛け」

肉料理の「倉石牛フィレ肉のグリル サマートリュフ添え」は焼き加減が絶妙!

デザートの「トロピカルフルーツのナージュ」は見た目にも美しく、大満足のフレンチフルコースでした。

朝食も同じレストランで。和食を選んだ場合も、朝食はレストラン「MeDeau(メドー)」での朝食になります。(つまり浴衣スリッパは不可なのでご注意を)

洋朝食と和朝食、両方のメニューが置いてありました。

朝食はわりと普通な感じでした。卵料理を選べたらうれしかったかもしれません。りんごジュースがおいしかったです。

宮城県「遠刈田温泉 ホテル蔵王メッツ

蔵王山の宮城県側に位置する温泉地、遠刈田温泉の別荘地にたたずむ「ホテル蔵王メッツ」。

ご夫婦で営まれている家庭的なおもてなしの小ホテルですが、ご主人の手によるフルコースのフレンチは本格的な味わいでした。

宿までのアクセスは、東北新幹線の白石蔵王駅からバス利用か、あるいは1日往復1便のみですが、仙台駅から予約制の送迎車が運行しています。1名から無料で利用可能なのがありがたいですね。

土曜日も1人泊OK!風呂も料理も良い、素朴な雰囲気の温泉ホテル

こちらの宿に泊まったのは実は5年ほど前のことなので、館内は変わっている部分もあるかもしれません。

和室と洋室があり、予約の際に選びます。すべての部屋がトイレ付きで、洋室にはユニットバス付きのお部屋もありました。

このときは和室を選びました。実は10年ぐらい前に洋室に泊まったこともあるのですが、レトロな雰囲気のツインルームでそちらも素敵でした。

浴室は内湯と露天風呂がそれぞれ2つずつあり、時間帯で男女が交換になります。

清掃が徹底されていて清潔でした。加水加温なしの源泉かけ流しにこだわっているそう。

2つの露天風呂はどちらも開放感抜群。

はるか昔に初めて泊まったときは紅葉シーズンで、露天風呂に浸かりながら見事な紅葉を眺めることができました。

蔵王山麓で雪も降る場所ですから、これからの季節は雪見露天が楽しめる日もあると思います。

夕食はフレンチフルコース、洋朝食も野菜たっぷりでパンもおいしい

夕食はダイニングで18時から。こちらの宿は浴衣ではなく作務衣のような部屋着なんですが、ダイニングも部屋着とスリッパでOKだったと思います。

前菜は「カツオのカルパッチョ グリーンマスタードソース」
野菜たっぷりで鰹はくさみがまったくなくすばらしいお味。

パンはシンプルなバゲット。皮パリパリ、中しっとりでおいしい。

宿泊当時はワインがあまり飲めなくて日本酒をお願いしたんですが、次に行くときはワイン飲みたいなあ。

紙に包まれて提供されたのは「伊達いわなのカルトッチョ」

「カルトッチョ」は「紙包み焼き」のことなんですね。キノコやかぼちゃ、貝などが一緒に蒸し焼きにされています。

お口直しのマンゴーのグラニテのあとは、牛フィレのソテー、マデラソース。
メインの牛肉を山形牛にアップグレードしたプランもあり、どちらにするか迷ったのですが、アップグレードなしでも大変おいしかったです。

朝食は和食と洋食から選べるのですが、洋食を選びました。

たっぷりのサラダに、具沢山なスープ。

スープの中に入っているキノコは、何でも珍しい貴重なキノコだそうで……煮こむ前のものも見せていただきました。

でかいキノコで驚きました。

朝食はパンの種類も豊富でおいしい!

オムレツも良い焼き加減でした。

この宿は「だいこんの花」という有名な宿のすぐ近くにある宿でして。だいこんの花にもだいぶ前に1度泊まったことがあるのですが、私はだいこんよりこちらの宿のほうがずっと好きです。また泊まりたい。

福島県「猫魔温泉 裏磐梯レイクリゾート 迎賓館 猫魔離宮

福島県の裏磐梯エリアにある温泉付きリゾートホテル「裏磐梯レイクリゾート」。

何度か経営が変わっており、少し前は星野リゾートの宿でしたが……現在はグランベルホテルグループの運営となっているようです。

宿までのアクセスは、最寄り駅の猪苗代駅から予約制の送迎バスが1日4~5本あるほか、猪苗代駅から路線バスも通年運行しています。また、予約時に「東京駅発着の往復送迎バスプラン」を選択した場合は、東京駅から宿までバスで直行することもできるようです。

土曜日も1人泊OK!五色沼にも近い、桧原湖畔の温泉付きリゾートホテル

裏磐梯レイクリゾートは「本館・五色の森」と「迎賓館・猫魔離宮」に分かれており、建物はつながっているのですが、公式サイトも別々にあり、じゃらんなどでも別のホテルとして登録されています。

本館のほうは「最近きれいに改装した休暇村」という感じでわりと庶民的な雰囲気なんですが、猫魔離宮は雰囲気が違います。

「大人のラグジュアリーリゾート」がコンセプトだそうで……ロビーも客室も、ラグジュアリーというかゴージャスと言うか……。

温泉宿付きホテルであまりこういう部屋に泊まることはないので、写真を見てどういう部屋か知ってはいたものの、慣れないのでちょっと緊張したり。

お茶菓子のダックワーズがおいしかったです。

本館ではなく猫魔離宮を予約した理由の1つは、猫魔離宮宿泊者限定の浴室があるからでした。

裏磐梯温泉にある宿の中では、こちらの宿はお湯も浴室のロケーションもいいと評判を聞いていたのですが、本館の大浴場はわりと長時間日帰り入浴を受け付けているので、夕食前の時間など混み合っているんですよね。

猫魔離宮宿泊者限定の「虹の森温泉」では、混雑もなく、メタケイ酸豊富な源泉をゆったりと楽しむことができました。

大浴場をはじめ、本館の施設は猫魔離宮に泊まっても利用可能です。
売店はホテルオリジナル商品をはじめ、福島の地酒などもかなり充実しており、楽しめました。

本館1階にある「裏磐梯カフェ」では軽食やスイーツなどを楽しむことができます。

ちなみに……裏磐梯レイクリゾートは県内でも有数の景勝地である「五色沼」からすぐの場所にあり、そのこともこちらの宿に宿泊を決めた理由の一つでした。

遊歩道もしっかり整備されており、アップダウンもほぼないので、宿から少し散歩するだけで、磐梯山の噴火によってできた色鮮やかな湖沼を眺めることができます。

こちらの記事↓でもご紹介しました。

福島県産食材、特にフルーツを使ったフレンチが楽しい

猫魔離宮に宿泊する場合、夕食は「フレンチ」「和食」「本館でのバイキング」からの選択となります。

実は、猫魔離宮を予約したもう1つの理由が、夕食でフレンチを選びたかったからでした。本館宿泊の場合も1日数組はフレンチの枠があるものの、週末などはわりとすぐに売り切れてしまい、バイキングか和会席になってしまいます(そして本館は朝食もバイキング)。猫魔離宮宿泊のほうがフレンチの夕食を選びやすいのです。

フレンチの食事会場は猫魔離宮3階にあるレストラン「メイプル」です。シャンパンゴールドのクロスがかかっていて華やかな雰囲気。フレンチレストランのダイニングはテーブルの間の感覚が広いので、隣を気にせずゆったり食事ができるのはいいですね。

ちなみに、館内でこのレストラン「メイプル」のみがスリッパ・浴衣NGです

グラスでいただけるワインは10種類以上あり、1人でもいろいろと楽しめます。

食事に合わせてスパークリング・白・赤を1杯ずついただきました。

料理は「冷たい『福島の桃』のクリームスープ」や「甘鯛のポワレ パッションフルーツ風味」など、フルーツソースを使った軽やかな味わいの料理が多かった印象です。

メインの「サーロインのグリエ」はローズマリー風味のフォンドボーソースで。

デザートは「フルーツと白ワインのジュレ 焼きメレンゲのパルフェ」
もう少し飲めそうだったので、気になっていたデザートワインを一緒にオーダーしてしまいました。おいしかった!

朝食も、洋朝食を選んだので同じレストランで。

わりと普通な感じの洋朝食でしたが、フルーツの盛り合わせがしっかりあったのがうれしかったです。

福島県「裏磐梯 ホテリ・アアルト 

ホテリ・アアルトは先にご紹介した裏磐梯レイクリゾートと近いエリアで、五色沼近辺にあります。「アアルト」はフィンランド語で「波」を意味するそうで、インテリアなどは北欧風で統一された温泉付きホテルです。

最寄り駅の猪苗代駅からは予約制で送迎バスが運行しているほか、猪苗代駅から裏磐梯高原駅行きの路線バスに乗っていくこともできます。最寄りのバス停は「秋元湖入口」です。

土曜日も1人泊OK、オールインクルーシブの高原のリゾート

ホテリ・アアルトの全17室の客室はすべて趣が異なり、予約時にどの部屋に泊まるかを選びます。

滞在中の飲み物などが宿泊料金に含まれる「オールインクルーシブ」の宿ということもあり、宿泊料金はお安くはありませんが、休前日の料金アップもなく、土曜日も1人で泊まれるので、土日休みの勤め人にはありがたい宿だと思います。

私が宿泊した204号室はダブルルームで、ホテリ・アアルトの中では最もリーズナブルなお部屋です。広くはないものの、日当たりの良い窓辺に置かれたチェアの座り心地が良く、寝具の寝心地がすばらしく良かったです。

ライティングデスクもあるのでPC作業も捗りますね。(こんないい宿に泊まってまで仕事するのか?という気もするけれど……)

館内着の作務衣とパジャマが別に用意されていました。客室外に出るときはパジャマではなく作務衣で、とのこと。

そして冷蔵庫の中の飲み物も無料です。

広い敷地の中には池があり、天気が良ければ散歩に出かけるのも楽しいです。

浴室は、本館に男女別の大浴場と、別館にも浴室が1つあり、こちらは時間帯で男湯と女湯が入れ替わります。

チェックアウトが12時なので、朝食後もゆっくりお風呂に入れるのがうれしいですね。すべてかけ流しの源泉はほんのり硫化水素臭の香る、つるつる感のあるいいお湯でした。

お風呂あがりにうれしいお茶やコーヒー牛乳もすべてフリー。

ラウンジでは22時までドリンクサービスがあり、お酒も含めてさまざまな飲み物をいただくことができます。ちょっとしたおつまみもありました。

ロビーでいただけるドリンクのメニューは、実は夕食時にレストランでいただけるドリンクメニューとまったく同じものです。「夕食では何を飲もうかな」と考えつつ、夕暮れどきの1杯にはキールロワイヤルをいただきました。

お箸で食べるジャパニーズフレンチはワインにも日本酒にも合う

夕食はダイニングで。こちらのダイニングは館内着の作務衣とスリッパでOKです。

「お箸で食べるジャパニーズフレンチ」と銘打たれたコース料理。ナイフやフォークなどのカトラリーはなく、箸だけが置いてあります。

お酒は、ラウンジでいただけるものと同じメニューなんですが、地酒が6種類あってどれもいいお酒なのがうれしい!フルーツジュースもいろいろありますね。

ワインは、スパークリングワイン、白3種、赤3種をグラスでいただくことができます。

このほかに、別料金でクラフトビールもあるようでしたが、これだけいろいろ飲めるのだから今回は日本酒かワインでいきたいなーと思い、まずは前菜と共に白ワインを1杯。

秋鮭のグリエ、脂がのっていておいしかったです。

白ワインのあとは「会津ほまれ」の純米大吟醸を。酒器が素敵だなと思ったら、なんとスウェーデンの作家さんの作だそう。

牛ロースのポワレは会津産のりんごと生姜のソースでいただきました。
箸で食べることもあって、そこまで「フレンチ!」感はなかったですが、ワインにも日本酒にも合うコースだったと思います。

朝食は、サラダや温泉卵のプレート以外のものはバイキングで好きなものをいただくという、ハーフバイキング形式でした。

たっぷりのサラダ、ソーセージも温泉卵もおいしくてまずこのお決まりの1プレートがとてもすばらしいのですが、お粥も、きのこたっぷりのお味噌汁も、牛すじの煮込みもおいしかった……。

スパークリングワインやフレンチトーストもいただけて、贅沢な朝食でした。

栃木県「日光中禅寺温泉 中禅寺金谷ホテル

栃木県日光市の、中禅寺湖畔の温泉付きリゾートホテル、中禅寺金谷ホテル。

宿までのアクセスは、東武日光駅からシャトルバスが運行しているほか、日光駅から東武バスの湯元温泉行きで向かうこともできます。路線バスはSuicaなどの交通系ICカードも利用できますが、乗降自由・2日間有効のフリーパスを購入しておくとお得に楽しめます。

土曜日も1人泊OK!中禅寺湖半の温泉付きリゾートホテル

中禅寺金谷ホテルはツインルームのシングルユースで土曜日でも1人泊が可能です。

客室のベランダからは、少し距離はありますが中禅寺湖を眺めることができました。

館内は「伝統ある高原のリゾートホテル」らしい造りで、フロント前にある大きな暖炉のあるスペースが個人的にお気に入りです。

温泉は、湯元温泉から引き湯しており、緑がかったほぼ中性の硫黄泉を楽しむことができます。

「空ふろ」と呼ばれる露天風呂は開放感があり、晴れた夜は湯に浸かりながら星を眺めることができます。

夕食は栃木県の食材をふんだんに使ったフレンチ、洋朝食もおいしい!

食事は「ダイニングルームみずなら」でいただくフレンチディナーです。

ちなみにこちらは浴衣・スリッパNGです。
中禅寺金谷ホテルでは浴衣OKなのは客室と浴室を行き来するときのみ。その他の館内施設を利用する際は服を着て靴を履く必要があります。とは言え、ダイニングも特に厳しいドレスコードがあるわけではないので、たとえば登山後の宿泊などでアウトドアウェアを着ていたとしても、浴衣でなければ問題はないと思います。

真っ白なテーブルクロスがかけられ、木の温もりが感じられるダイニングです。

グラスワインは泡が2種類、赤と白がそれぞれ4種類ほど。

ホテルオリジナルラベルのロゼワインもあり、こちらもグラスでいただくことができます。

栃木の地酒やノンアルコールワイン、県内のワイナリーで作られたぶどうジュースなど、ソフトドリンクも揃っています。

まずはスパークリングワインのロゼ、それから白・赤と1杯ずついただきました。白は北海道の鶴沼ワイナリーのもの。赤は栃木の農民ロッソです。

料理は見た目にも美しく、栃木県産の食材がめいっぱい使われています。

魚料理はサーモンが2切れあり、皮をパリッと焦がしたグリエしたものと低温調理したもので1切れずつ味わいが異なるのがおもしろかったです。サーモンの周りを囲んでいるのは香り高いトリュフのソース。

肉料理は、焼き加減が絶妙で肉も柔らかく、たっぷりの温野菜がついているのもうれしい。

ちなみに中禅寺金谷ホテルのディナーでは、肉料理と一緒にサラダを出してくれるのですが、このトマトサラダがしっかり量もあっておいしい!

金谷ホテルは「金谷ホテルベーカリー」なるベーカリー部門があるだけあって、パンもおいしいです。この日はバゲットと、丸いのはいちごのパン。ほのかに甘くもちもちしていて大変おいしかったんですけど、このいちごのパン、ベーカリーで買えないのかしら……。

デザートは「紅あずまのモンブランとスカイベリーのアイス」でした。フルーツたっぷり。

そして、中禅寺金谷ホテルは朝食もおいしいんですよ。「朝食がおいしい温泉宿」にも選んでいます。

基本の朝食は「ジュース」「卵料理」「肉料理」を好みのものから選べて、パンとサラダとコーヒーか紅茶がつく、いわゆるアメリカンブレックファスト。

もちろん、基本の朝食のみでも満足度はかなり高く、パンはやっぱりおいしい(重要)し、オムレツの焼き加減もすばらしいです。

しかし、このすばらしい朝食にさらに、600~1000円の追加料金でシチューやポタージュスープを追加できたり、カットフルーツや温野菜を追加できると知り……さらに、+200円でサラダを「季節の野菜サラダ」にグレードアップできるというので、つい、サラダとフルーツを追加オーダーしてしまいました。

夕食のときから「野菜がおいしいなあ」と思っていたので、サラダのグレードアップは正解だったと思います。朝から贅沢な気分を味わい、お腹いっぱいだけど健康になった気がする朝食でした。次回はスープを頼みたいな……。

群馬県「伊香保温泉 松本楼 洋風旅館ぴのん

伊香保温泉の「洋風旅館ぴのん」は、すぐ近くにある「松本楼」という温泉ホテルの姉妹館にあたる、全20室の洋風旅館です。

かつては「ぴのん」の館内には温泉浴室はなく、松本楼の大浴場に入りに行く方式でしたが、現在は小規模ながら温泉浴室も備えた宿に進化しています。

都内からのアクセスは「上州湯めぐり号」などの直行の高速バスを利用するほか、JRの渋川駅から関越交通のバスを利用する方法もあります。

私は、途中の渋川駅や高崎駅で寄り道したいタイプなので、いつも渋川駅経由ですね……。ぴのんの最寄り停留所は「見晴下」というバス停で、そこから徒歩5分ぐらいです。伊香保温泉の中心街である石段街からは少し距離があって、10分少々歩きます。

土曜日も1人泊OK!姉妹館の松本楼の風呂にも入れるプチホテル

ありがたいことにぴのんには「シングルベッドルーム」が5室あり、休前日でも1人で泊まることができます。

客室は明るい色の壁紙が使われ、ファブリックの色合いも鮮やかで素敵なお部屋です。部屋に置いてあるお茶うけのクッキーもおいしい。

館内には伊香保温泉の「黄金の湯」が楽しめる男女別の浴室と、「白銀の湯」が楽しめる貸切浴室が2室あります。

コンパクトですが清潔な浴室です。

広いお風呂に入りたければ、徒歩2~3分の松本楼の大浴場もいつでも利用可能です。ぴのんについては宿泊レポートもまとめています。

フレンチと中華を融合させた、グレードアップメニューがお気に入り

ぴのんの夕食は「スタンダード」「ぴのんセレクト」「ぴのんプレミアム」の3種類あり、フレンチと中華からいいとこ取りしたメニューを楽しめます。

食事は1階のダイニングで。こちらは浴衣スリッパでOKです。

ドリンクメニュー。若干居酒屋っぽくもあるけど写真付きでわかりやすいです。

幅広く何でも揃っているメニューですが「群馬県産コーヒーのお酒」がちょっと気になる……。

ワインは、フルボトルが2000~3000円台のリーズナブルな価格帯が中心です。

グラスワインは白・赤のほかに「今月のおすすめ3種ワイン」があり、この3種のセットが1760円だというのでこちらをオーダーしました。おすすめ3種ワインは白・ロゼ・赤の組み合わせで、詳しい解説があるのもうれしい。

料理の進み具合に合わせて1杯ずつ提供されるのかなと思っていたら、日本酒の利き酒セットのように3種類同時に提供されてちょっと驚いたけど、これはこれで好きなタイミングで飲めていいかもしれません。

スープと一緒に提供された中華風の蒸しパンが、ふわふわもちもちで甘みがあってめちゃくちゃおいしいです。

魚料理は「魚のムースのクレープ包み」とフレンチ寄りなメニュー。

肉料理は「上州牛のロースト オニオンソース」でした。2食付き1万円台前半で泊まれる宿なんですが「前菜、スープ、魚料理、口直しのグラニテ、肉料理、デザート」ときちんとフルコースで提供されます。

デザートの盛り合わせには小さなブッシュドノエルが。実はこの日はクリスマス当日(25日)でした。イブではないけどクリスマスに1人、温泉旅館でフレンチか……と思われるかもしれませんが、ぴのんはシングルルームが5室あるので、ほぼ間違いなく他にも1人のお客さんがいます。だから何だと言うわけではないですが「自分以外は全員がグループやカップル」という状況よりは気が楽ですよね。

ぴのんの朝食は「洋食」「中華粥」「姉妹館松本楼でバイキング」から選ぶことができますが、私は初めて泊まったときに選んだ洋朝食が最高に気に入り、以来毎回洋朝食です。

「朝食がおいしい温泉宿」の記事でも、洋朝食がおいしい宿として紹介しています。

スープとパン、サラダ、大ぶりなオムレツにフルーツ、そしてジュースやコーヒーなどの飲み物はお好きにどうぞ……というシンプルと言えばシンプルな内容なのですが。

パンとオムレツが抜群においしく、それぞれボリュームもあるので満足度が非常に高い。シンプルながら洋朝食のお手本のようなおいしい朝食でした。

東京都「奥多摩の風 はとのす荘

東京都西多摩郡奥多摩町にある温泉付きホテル「はとのす荘」は、もとは「国民宿舎 鳩ノ巣荘」という名前の宿泊施設でしたが、2015年に建て替えられて現在の形になりました。

青梅線鳩ノ巣駅から徒歩4分と交通の便も良く、周辺には「川乗山」などの登山口もあり、登山前後の宿泊にも便利な宿です。

土曜日も1人泊OK!都内有数の景勝地「鳩ノ巣渓谷」至近の温泉ホテル

はとのす荘は、都内有数の景勝地である「鳩ノ巣渓谷」を見下ろす場所に建っており、すべての部屋から鳩ノ巣渓谷を眺められることも売りの一つになっています。

シングルルームやダブルルームはありませんが、ツインルームのシングルユースで土曜日でも1人泊可能なありがたい宿です。

ツインルームは「洋室」と「和洋室」があり、私はたまたま空室のあった和洋室を予約しました。座卓などないのであまり和室っぽくないですが、部屋の奥のほうに琉球畳が敷かれた四畳半ほどのスペースがあり、テーブルと椅子が置いてあります。Wi-Fiも完備でテーブルと椅子があるので、ワーケーションも捗りそうですね。

窓を開けるとベランダに出ることができます。

ベランダには椅子とテーブルが設置してあるので、天気が良ければここでコーヒーなど飲みながら鳩ノ巣渓谷を眺めるひとときが楽しめますね。

浴室は1階にある男女別の大浴場です。
単純泉なのであまり温泉らしさはありませんが、自家源泉と奥多摩湖近辺から引湯している「鶴の湯源泉」が内湯と露天風呂にそれぞれ投入されています。

脱衣所や洗い場の設備もしっかり整っていて新しく、特にドライヤーが、脱衣所に設置されているものも客室内にあるものもPanasonicのナノイーなのがとてもうれしかったです。

宿泊レポートも以下に公開しています。

グラスワイン豊富でうれしい!奥多摩産の食材を活かした絶品イタリアン

食事は、朝夕ともに1階のレストランでいただきます。はとのす荘のレストランは浴衣スリッパOKです。

白いテーブルクロスで、内装はシンプルですが清潔感があります。

私ははとのす荘に1人で2度泊まっているのですが、2度とも衝立があって少し目立ちにくい席でした。完全に人目を避けられる席はないのですが、1人客には多少、席位置の配慮をしているのかなと感じました。

ドリンクメニューは、1杯1000円以下のリーズナブルなグラスワインが、赤・白・泡と合わせて10種類ほどあるのがうれしいポイント。

クラフトビールのタップマルシェもあります。

ソフトドリンク、日本酒、ウィスキーや焼酎もありますが……まずはお風呂あがりの1杯ということで、タップマルシェの「オンザクラウド」を。

それからスパークリングワインのグラス、白ワインのグラスを料理に合わせていただきました。桜海老とツナとキャベツのペペロンチーノ、おいしい。

肉料理は「牛肉のタリアータ、ローズマリー風味」
焼いた牛肉を薄切りにしたものにたっぷりの野菜が添えてあります。焼き加減ちょうど良く、野菜もおいしい。

朝食も同じレストランでいただきましたが、パンが「牛乳のパン」「竹炭のパン 」「さつまいものパン」の3種類あり、焼きたてで味もバラエティに富んでいておいしい。

パン以外にも、卵料理やペンネ、ラタトゥイユなどを盛り合わせたプレートとコーンスープ、サラダにジュース、コーヒーなど種類豊富で楽しい朝食でした。

神奈川県「湯河原温泉 オーベルジュ湯楽

神奈川県湯河原温泉の「オーベルジュ湯楽」は、館内にあるレストランで本格的なイタリアンをワインと共に楽しめる温泉付きのオーベルジュです。

食事がすばらしいだけでなく、すべて源泉かけ流しのお湯もすばらしい宿で、2019年に初めて宿泊してから既に4度宿泊。年に1度のペースで再訪しています。

湯河原駅からはタクシーで6分。あるいは奥湯河原駅のバスに10分ほど乗り、「公園入口」というバス停で下車して徒歩5分ほどです。

土曜日も1人泊OK!湯も極上、予約制の貸切露天風呂は眺めも良し

人気の宿で最近は予約が取りにくくなってはいるものの、トイレが室外にある8畳の和室が1室、1人泊専用の部屋として設定されています。そのため、前々から予約しておけば土曜日でも1人で泊まることができるのがうれしいですね。館内は階段がかなり多く、エレベーターはないのでその点だけはあらかじめご承知おきください。

夏に泊まったときはお茶うけも涼しげなゼリーでした。

浴室は、時間帯で男女が交換になる大浴場と、貸切で利用する露天風呂、半露天風呂が1つずつあります。

貸切風呂は、年末年始などの特定期間を除いて、無料で1回利用できます。露天風呂は広く開放感があり、ゆったりと浸かることができました。

和食とイタリアンを融合させたコースと、イタリアンフルコースどちらも絶品!

実は、2019年と2020年に「1年間で泊まった宿で食事が良かった宿」の1位に、2年連続でオーベルジュ湯楽を選んでいます。

食事は館内のレストラン「ピノクラーレ」でいただきます。こちらのレストランは浴衣・スリッパOKです。

テーブルセッティングはナイフやフォークなどのカトラリーのほか、箸も置いてありました。

オーベルジュ湯楽の夕食は、和食とイタリアンを融合させた「湯楽特選コース」「シェフ特選コース」と、イタリアンを楽しむ「イタリアンコース」の3つのコースから予約時に選びます。

オーベルジュ湯楽の名物メニューである「イタリア産トリュフ御飯」は「シェフ特選コース」でのみ選べるのですが、私は最近は「イタリアンコース」がお気に入りで直近2回はイタリアンコースで泊まっているので、そちらをご紹介したいと思います。

ドリンクメニューはグラスワインの種類が多くてうれしい。常時10種類以上、その時期のおすすめワインを含めると15種類ほどグラスでいただけるので、1人で泊まっても、一緒に泊まる相手がワインを飲めなくても、かなりの種類のワインを楽しむことができます。

ノンアルコールドリンクやカクテルも充実。実は、ここに載せた以外に日本酒のメニューもありますので詳しくは宿泊レポートでご確認ください。

この日は泡・ロゼ・白ワインをグラスでいただきました。ちなみに1杯目のスパークリングワインは、イタリアンコースの特典としてコースに含まれています。

見た目の美しさと味の良さの両方を満たす皿が次々と。
地魚のカルパッチョは、海藻や食べられる花と一緒に繊細に盛り付けられ、食べるのがもったいない!と思ってしまいました。しかしもちろんおいしいので食べ始めるとあっという間になくなります……。

自家製のパンは3種類の盛り合わせで提供されました。真ん中の「セッポリーニ」という海藻を練り込んだ揚げパンがとても気に入り、毎回お替わりをお願いしてしまうほど……。

色鮮やかな赤じそのグラニテで口の中がさっぱりした後は、とろけるような柔らかさのリブロースのカポナータ添え。

そしてこの日は、リピーター限定のお誕生日特典を利用しての宿泊だったので、デザートに誕生日用のデコレーションが施してありました。

誕生日特典の有効期限は、誕生日前後の数ヶ月間(コロナ禍を配慮して以前よりも期間が長くなっていた)とけっこう幅があったので、誕生日を迎えたのはけっこう前だったのですが……とは言え祝っていただけるのはうれしいものです。

ちなみに、誕生日特典を使ってもバースデーソングが流れるような演出はなく、デコレーションされたデザートがそっと提供されるだけなので、1人泊でも恥ずかしくはありません。(もし大げさに祝われたら恥ずかしいと思って、初めて特典を使うときに確認してしまいました)

そしてオーベルジュ湯楽は朝食も抜群においしい!
「朝食がおいしい温泉宿」の記事でも、もちろん「洋朝食がおいしい宿」としてピックアップしています。

朝食にもお品書きがあるのもうれしい。

この日は、焼きたての自家製パン「パンドミー」の橫に「パセリとクリームチーズの塩ケーキ」が。しっかりと塩気のある濃厚な味わいが、季節野菜のクリームスープによく合います。

「地鶏の自家製ハム」や「富士山サーモンのマリネ」、生ハムにオリーブなど朝からワインが飲みたくなるラインナップ。自家製パンナコッタのデザートもおいしかった……。

何度でもおとずれたい、大好きな宿です。

新潟県「松之山温泉 酒の宿 玉城屋

新潟県十日町市にある松之山温泉の「酒の宿 玉城屋」は、日本三大薬湯の一つに数えられる松之山温泉のすばらしいお湯と、夕食では本格的なフレンチのフルコース、朝食では魚沼産コシヒカリが楽しめる、酒食と温泉を楽しみつくせる宿です。

露天風呂付きの客室も多く、宿泊料金もそれなりにするので、特別な日に「自分へのご褒美」として泊まりたい宿だと思っています。

松之山温泉の最寄り駅は北越急行ほくほく線のまつだい駅で、まつだい駅から松之山温泉まではバスで20分少々です。

平日のみ1人泊可能、日本三大薬湯とお酒をとことん楽しめる温泉宿

玉城屋さんは1人泊できるのは平日のみですが、露天風呂付きのお部屋にも1人で泊まることができます。

私はこれまで2度泊まっているのですが、露天風呂がつかないお部屋でもまあまあいいお値段しますし、どうせなら……と思って2度とも露天風呂付きの部屋で予約しました。

チェックイン時のウェルカムドリンクは「クラフトジンのソーダ割り」です。

ノンアルコールのものもあるそうですが、気になったのでアルコール入りでお願いしました。柑橘系の良い香りがして、味も爽やか。これから宿で過ごす時間への期待が膨らみます。

露天風呂付きの部屋で1番コンパクトな8畳の和室を予約していたのですが「空室があったので、ぜひこちらの部屋を体験していただきたい」とのことで、最近リノベーションしたばかりの「虹」という広めのお部屋にグレードアップしていただきました。

部屋全体がアートになっているという一風変わったお部屋ですが、ベッドの寝心地も良く、ごろんと橫になれるソファもあって快適に過ごせました。部屋付きの露天風呂も広めで、松之山温泉のすばらしい源泉をゆったりと楽しむことができます。

ちなみに、以前泊まった8畳の和室についてはこちらの記事でご紹介しています。

露天風呂付きの部屋が多いからか、男女別の大浴場はいつもわりと空いているような気がします。

ちょっと石油っぽい、癖になる香りのする濃厚な塩化物泉。よくあたたまります。

大浴場の前には湯上がりのお休み処のようなスペースがあるのですが、ここにちょっとしたお楽しみが。

水分補給用のお茶やお水と一緒に、冷蔵庫にお酒が何本か入っており、こちらも自由に飲んでOKなのです。

開栓して少し時間が経ってしまったお酒で、レストランでは出せないけど、細かいことを気にしなければおいしくいただけるのでご自由にどうぞ、とのこと。少しいただきましたが、おいしいお酒ばかりでした。

呑兵衛にはありがたいし、開栓して時間が経ったお酒は夕食時は出さないように管理してるんだな……と感心もし、ますます夕食への期待が高まります。

フルコースのフレンチと日本酒やワインとのペアリングプランが魅力!

食事は1階のレストランで。浴衣・スリッパでOKです。

玉城屋さんの夕食は「料理のみで飲み物は含まれない」スタンダードプランと「日本酒ペアリング」「ワインペアリング」「地酒のんべえプラン」などお酒付きのプランがあります。

私は、これまで2度とも「日本酒ペアリング」プランで泊まっているので、実は玉城屋さんではワインは飲んでいないのですが……料理はフレンチですし、ソムリエ資格を持つ方がいらっしゃるとのことなので、ワインも間違いなく楽しめる宿だと思います。

壁一面にお酒の瓶や酒器が並び、中央のセラーではお酒たちが出番を待っているのが見えます。どのお酒を飲めるのだろうとワクワクするひとときです。

「里山キュイジーヌ」と銘打たれた料理は、地元産の食材がふんだんに使われており、器も凝っています。木の切り株みたいなお皿とか、里山っぽい。

ペアリングプランということで、一皿ごとに料理に合うお酒が提供されます。日本酒ペアリングがあまりにもすばらしくてリピートしてしまったのですが、ワインペアリングもいつか試してみたい……。

アミューズから始まり、デザートの盛り合わせの後にコーヒーとお茶菓子が出る、本格的なフルコースディナーでした。

朝食は、同じレストランで和食をいただきます。

なんと言っても魚沼産コシヒカリが驚くほどおいしく、野菜中心で濃い味のおかずは少ないにも関わらず、ご飯のおかわりをせずにはいられないすばらしい朝食でした。

新潟県「赤倉温泉 赤倉観光ホテル

新潟県の妙高高原赤倉温泉にある赤倉観光ホテル。クラシックな雰囲気の高原のリゾートホテルです。

館内にはレストランが複数あり、イタリアンや和食をいただくこともできますが、私はメインダイニングルーム「ソルビエ」でいただくフレンチが好きで、これまで2度、こちらでフレンチのディナーをいただいています。

最寄り駅のしなの鉄道「妙高高原駅」から送迎がありますので、公共交通機関利用の場合は送迎を予約しておくといいでしょう。

土曜日も1人泊OK!雲海を眺められる極上湯の露天風呂を持つ高原リゾート

赤倉観光ホテルはシングルベッドルームがあり、土曜日でも1人で泊まることができます。

クラシックな雰囲気の「本館」と、2016年に新築された「PREMIUM棟」にこれまで泊まっていますが、個人的には少し空間に余裕があって落ち着いた雰囲気の「本館」が好みでした。ただ、どちらも快適度は変わらないし、大浴場にはPREMIUM棟のほうが近いので好みの問題かなと。

本館のロビーでは、14時から17時までフリードリンクサービスがあります。

コーヒーやお茶などのソフトドリンクのほか、ワインが白・赤・泡、生ビールもあり、かなり充実しています。

チーズや柿の種などちょっとしたおつまみも。生ビールが新潟限定の「風味爽快ニシテ」なのもうれしい。

赤倉観光ホテルは標高1000メートル以上の高所にあるため、露天風呂からの眺めもすばらしいです。

遠くに野尻湖が見えました。お湯も源泉かけながしで、つるっとした浴感のある良いお湯です。

内湯のみのコンパクトな浴室ですが、貸切風呂もあり。

予約制ですが無料で利用できます。人気なので早めの予約が吉です。

宿泊レポートも以下に公開しています。

メインダイニングルーム「ソルビエ」でいただくクラシックフレンチ

夕食はメインダイニングルームの「ソルビエ」でいただきました。ちなみにこちらは浴衣NGですがスリッパはOKです。赤倉観光ホテルのドレスコードについては宿泊レポートのこちらにまとめています。

椅子やカーテン、じゅうたんなどは深い赤で統一され、真っ白なテーブルクロスがかけられたクラシックな雰囲気のダイニングルーム。

お酒は、フレンチレストランの定番メニューのほか、ホテルオリジナルの日本酒なども取りそろえています。

ノンアルコールスパークリングワインを使ったカクテルもおいしそう。

ボトルワインについては別にリストがあり、グラスワインもメニューには詳しく書かれていないのですが、料理に合わせていろいろと用意があるようでした。

私は、3グラスのワインペアリングでお願いしました。

食事の進み具合に合わせて、料理に合うスパ、白ワイン、赤ワインを提供いただけます。

この日は4月下旬ということで、春と初夏を感じさせるアスパラとホタルイカのサラダが。

ホテル内のベーカリーで焼いているパンはどれもおいしく、買って帰りたくなりました。

氷水の上にガラスのスープボウルが載せられた、見た目にも美しい「冷製スープ パリ・ソワール」は、つまりはヴィシソワーズスープですけどびっくりするほどなめらか。

魚料理は面をパリパリに焼いたイシナギのロースト。

肉料理の「仔牛ロース肉とリードヴォーのポワレ ブルーチーズのソース」は仔牛のロース肉をベーコンで巻いてあり、お肉の下にはごぼうのフリットもあってボリュームたっぷり。肉料理の盛りが良いのが肉好きとしてはうれしいし、ブルーチーズのソースとベーコンが、あっさりとした仔牛肉に変化をつけてくれて素敵です。

デザートまですべておいしく、ボリュームもしっかりあるどっしりとしたクラシックフレンチで大変好みでした!

翌日の朝食は館内の日本料理レストラン「旬菜ダイニング白樺」でバイキング。

ドリンクコーナーにはスパークリングワインがあったり、焼きたてのフレンチトーストをいただけたりとなかなか楽しいです。カレーもおいしかったですね。

正直に言うと、夕食のすばらしさと比べるとバイキングの朝食はやや普通かなとは思うのですが、次回は「アクアダイニング」でアメリカンブレックファストをいただいてみたいかなと。

温泉もすばらしいですし、フレンチ好きな方にぜひ泊まっていただきたい、お気に入りのホテルです。

長野県「泊まれるレストラン ペンションピラタス

ペンションピラタスは、長野県の茅野市にある北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅近くのペンション村にある、温泉付きのペンションです。

「泊まれるペンション」と銘打っているだけあって、洋食メニューの食事は朝夕ともにかなりおいしかったです。1万円台前半で2食付きで1人で泊まることができます。

茅野駅から北八ヶ岳ロープウェイ行きのバスに乗り、終点北八ヶ岳ロープウェイで下車して徒歩10分ほど。道は少しわかりにくくてGoogleマップを見てたどり着くことは難しく、途中で宿に電話して道を聞きました。迷ったら宿に電話したほうが確実だと思います。

平日のみ1人泊可能、北八ヶ岳ロープウェイ近くの山のペンション

宿泊したのは1人泊だけど3つベッドがある3ベッドルーム。

さすがに空間を持て余してしまいますが、これより狭い部屋はおそらくないのでしょう。季節や予約状況によっては土曜日も1人泊を受け付けており、私も土曜日に宿泊しているのですが、現在は1人泊のプランは平日のみ出ているようです。

温泉浴室が2室あり、空いているときに貸切で利用します。

お湯は加温循環ありですが、アルカリ性のややぬめりのある源泉です。
大きな窓があって浴室も清潔ですし、寒い季節は夕食前に温泉に浸かりたいですよね。

日暮れの時間には、お湯に浸かりながら夕日を眺めることができました。

ちなみに、こちらの宿は浴衣は部屋に置いておらず、歯ブラシやタオル・バスタオルは有料になりますので、行かれる際はそのつもりでお願いします。

グラスワイン4杯セットが2500円!欧風コース料理がおいしい

食事は朝夕共にレストランで。

家庭的な雰囲気ですが、ちょっと風格を感じさせるような古い家具などもあります。

ドリンクメニューはシンプルな内容ですが、ワインはメニューは書かれていないものの、かなりの種類が置いてあるようでした。見せていただかなかったけれど、ボトルワインのリストは別にあったのかもしれません。

私はと言えば、もちろん「ワインセット2500円」をオーダー。

白2杯、赤2杯の4杯で2500円はお安く感じます。どれも個性があっておいしいワインでした。

山の中の宿ですが、前菜の「海老、帆立、鰤のカクテル」は魚介のうまみがぎゅっと詰まった驚きのおいしさ。焼きたてパンも長野県産全粒粉を使った自家製です。

魚料理の「海老のベーコン焼き、帆立、鯛の香草トマトソース」も、海老とトマトソースがよく合います。

肉料理のビーフシチューも間違いないおいしさで、パンにつけて残さずきれいに平らげてしまいました。

デザートの「いちごのティラミス ラズベリーアイス」はデコレーションも美しく。おかわり自由のコーヒーをいただきつつ、ゆっくりと楽しみました。

朝食も同じレストランで。

たっぷりのサラダとスープ、パンにヨーグルトというシンプルな構成ですが、自家製のパンがやはり甘みがあっておいしく、スープに浸していただくと絶品でした。

コーヒーやジュースは好きなだけいただけるのもうれしいですね。「泊まれるレストラン」という名前は伊達ではなく、リーズナブルな宿泊料金ですばらしい料理をめいっぱい楽しめる宿でした。

長野県「乗鞍高原温泉 プチホテルアルム

乗鞍高原温泉のプチホテルアルムは、乗鞍高原の観光の拠点となる「乗鞍観光センター」のすぐ隣にある、温泉付きのプチホテルです。

観光センターの近辺には日帰り温泉の湯けむり館やお土産屋さんなどが集まっていますし、乗鞍岳の畳平方面に向かうバスは観光センターが始発停留所です。その隣にあるということでかなり便が良い宿だと思います。

宿までの交通は、松本市内からアルピコ交通のバスに乗り、観光センターで下車します。

現在は1人泊不可、乗鞍観光センター至近の温泉付きプチホテル

1人泊のプランは出ているときと出ていないときがあり、現時点では出ていませんでした。常連のお客さんが多く、年間通して人気の宿ですが、冬はスキー客で賑わうようです。

シングルルームはなく、ツインベッドルームのシングルユースで宿泊しました。ゆったりとした空間があり、小さなベッドもあってくつろげるお部屋です。ただ、エアコンがないので真夏の日中は少し暑いかもしれません。夜になれば夏でも涼しいのですけどね。

乗鞍高原にはペンションが多く、リーズナブルな宿泊施設はペンションか民宿が多いのですが、プチホテルアルムは家族経営の宿ではあるものの、客室の雰囲気はホテルらしさがありました。

客室にポットなどの用意はありませんが、共有スペースにポットや冷蔵庫があり、コーヒーやお茶を淹れたり、冷たい麦茶を飲めるようになっています。1階のレストランから吹き抜けになっている、この共有スペースの雰囲気も素敵でした。

浴室は貸切露天風呂が1箇所あり、予約制で時間を指定して利用します。

やや茶褐色の源泉100%で満たされた貸切露天風呂では、木々の緑を眺めつつ湯浴みを楽しめます。

また、宿泊客は歩いてすぐの場所にある湯けむり館の割引チケットもいただけます。すぐ近所なのに宿のお風呂とまったく性質の違う、乳白色の硫黄泉に浸かれる日帰り入浴施設です。

私がこちらの宿に泊まったのは、深夜に出発する「ご来光バス」に乗って、乗鞍岳で日の出を見るためでした。

幸い天気に恵まれてご来光を見ることができてうれしかったです。

プチホテルアルムの宿泊レポートはこちらに公開しています。

パンやジャムも自家製、自家栽培の野菜をふんだんに使った洋食コース

夕食は1階のダイニングで。

カジュアルな雰囲気なので、きっと浴衣でも大丈夫だったはず……。

ドリンクメニューはビール、ワイン、自家製果実酒、焼酎、日本酒など基本的なものはすべて揃っています。

ワインリストも別にあり、フルボトルでも3000円台が中心でお手頃価格のラインナップ。ハーフで飲めるものもけっこうあったので、普段なら「信州メルローのハーフボトル」とかいっちゃうところなんですが……。

この翌日は午前3時に起きてご来光バスに乗る予定だったので、深酒は危険!

というわけで、地ビールの穂高ビールにしました。上高地や乗鞍高原周辺ではお馴染みの地ビールですね。

食事は洋食のコース料理で、たっぷりのサラダの中には鴨のローストが入っていました。

紺スープもなめらかでおいしい。

魚料理は、薄い衣をつけてかりっと揚げた金目鯛にラタトゥイユが添えてあります。

肉料理のビーフシチューは大きな牛肉の塊がどーんと3切れ入っており、味がいいのはもちろんのこと、ボリュームもたっぷりです。ビールを飲み終わったし、これ以上酔いたくないのでビーフシチューと一緒にご飯をもらいます。付け合わせの野沢菜漬けも良い浸かり具合。

デザートの「ブルーベリーのタルト」は材料のブルーベリーまで自家製だとか……。
ブルーベリーとクリームチーズの濃厚なタルトで夕食を締めくくりました。

本当においしかったので、もう1度泊まって次はワインと一緒に楽しんでみたいです。

夕食の後は早寝して3時に起き、ご来光バスに乗って日の出を眺めてから帰ってきて朝食をいただきました。

こちらの宿も「朝食がおいしい温泉宿」の記事でピックアップしていますが、手作りのジャムと自家製のパンが本当においしかったです!

シンプルな朝食なんですが、それだけにパンとジャムのおいしさが際立ちました。
1人泊のプランが復活したら、きっとまた泊まりたい宿です。

静岡県「伊東温泉 マストランプ

伊東温泉の「マストランプ」は、伊東駅から徒歩19分ほどの高台に位置する全4室の小規模なホテルです。

実は、私が宿泊した2022年の3月には全8室の宿だったのですが、ログハウスコテージの3室の営業を終了し、他にも改装中のお部屋もあるのか現在稼働しているのは4室のようです。2023年には露天風呂付きの離れの客室が2室オープンする予定で、現在工事中のようです。

駅からは少し距離がありますが、15時~17時30分までの時間帯であれば駅から送迎していただけます。

平日のみ1人泊可能、浴室はすべて貸切利用のプチホテル

基本的には平日のみ1人泊可能な宿ですが、たまに直前予約で土曜日1人泊のプランが出ていることもあるようです。

宿泊したのは和洋室。お部屋も快適だし、客室に置いてあったお菓子がおいしく、ハーブティなどさまざまなお茶のティーパックが置いてあったのがうれしかったです。

和洋室のお部屋の目の前に、貸切利用できる内湯が2室ありました。

どちらの浴室も清潔でお湯も良く、窓を開けて半露天風呂にして入ることもできるのがうれしい。

そして、もう1ヶ所の浴室、露天風呂は開放感たっぷりで広々。

「加水・加温・循環・消毒」すべてなしのパーフェクトなかけ流しのお湯を、心ゆくまで楽しみました。

宿泊レポートも以下に公開しています。

伊勢海老のブイヤベースが絶品のフレンチコース。朝食もおいしい

食事は朝夕共に1階のダイニングでいただきます。

こちらは朝に撮った写真ですが、光がよく入り、広々としていて明るいダイニングでした。ちなみにマストランプではダイニングは浴衣NGでした。お風呂など他の館内施設を利用するときは浴衣でOKです。

夕食時にいただけるドリンクメニューはこちら。グラスワインは泡・白・ロゼ・赤と4種類。

「山ももスパークリング」「いよかんカクテル」「ブランデースプリッツァー」など、女性が好みそうなカクテル系のメニューもありました。

最初の1杯はキールロワイヤルっぽい感じの「山ももスパークリング」を。山ももの爽やかな香りがします。

コース料理は、前菜からスープから、伊豆の魚介が目白押しです。

スープは「伊勢海老のビスク」で、早くも伊勢海老が登場!温泉卵と伊勢海老がクリームスープの中にはいっており、温泉卵をくずして味を変えながらいただくというもの。焼きたてパンにもよく合う!

2杯目にグラスの白ワイン(シャブリでした)を注文して、魚料理を迎えます。

「金目鯛の鱗焼き ふきのとうとナッツのソース」という春らしいメニュー。ふきのとうにナッツを加えたソースがほろ苦くて絶妙な味わいで、付け合わせの野菜もすべておいしくいただきました。

そして、マストランプの名物料理「ブイヤベース」です。

伊勢海老が半身まるまる入っており、その他にも白身魚やムール貝などかなり具だくさん。+550円でブイヤベースのスープをリゾットにできると言うので、もちろんお願いしました。

そして朝食もおいしかったです!マストランプも「朝食がおいしい温泉宿」にピックアップしています。

トマト味の「白インゲン豆と野菜のスープ」や、雑穀が入ったサラダもおいしいし、あとはなんと言ってもパンが!
「クロワッサン」「レーズンパン」「海洋深層水を練り込んで作った柔らかいパン」「チョコデニッシュ」の4種類が焼きたてで用意され、好きなだけいただけるというすばらしさ……。クロワッサンとレーズンパンしか食べれなかったけど、本当は全部食べたかったので、きっとまた泊まりに行きたいです。

静岡県「伊豆北川温泉 吉祥CAREN

伊豆北川温泉の吉祥CARENは、2本の自家源泉を持つ湯量豊富な温泉宿で、かけ流しの露天風呂からは海が間近に眺められる、海辺の温泉リゾートホテルです。

もとは昔ながらの温泉旅館だったと思われるのですが、アフタヌーンティーサービスやスパなど女性向けのサービスを多く取り入れてがんばっている宿だと思います。

最寄り駅の伊豆熱川駅からは予約制で送迎バスが運行しているので、電車利用の場合は予め連絡しておく必要があります。

現在は1人泊不可、ドリンクやおやつサービスが充実の海沿いの温泉ホテル

実は、吉祥CARENはコロナ禍以前から「1度泊まってみたいな」と気になっていた宿でした。お安い宿ではないですし、1人で泊まれるのは平日のみだったのでなかなか叶いませんでしたが、今年の9月に念願の宿泊が叶いました。

しかし、現在は1人泊のプランが出ていないようです。9月までは大丈夫だったので、おそらく全国旅行支援の影響でしょうね。1人で泊まりたい方は旅行支援が終わるタイミングを待ちましょう……。

宿泊したのは広縁付きのシンプルな和室です。客室は、特に変わったところはないですが設備の整った快適な部屋です。

こちらの宿の特筆すべきポイントは大浴場からの眺望でしょうか。時間帯で男女が交換となる露天風呂付きの大浴場が2ヶ所あり、露天風呂からは海を眺めることができます。

ということは、早朝の時間帯に入れば、海から上る朝日を露天風呂から眺められるのでは……?と思い、早起きして行ってみたところ……。

すばらしい朝日を眺めることができました。このときは9月だったので早朝でも涼しくてちょうど良かったですけど、冬の朝は寒そうですね……。

吉祥CARENの魅力の1つに、ドリンクやおやつ、おつまみの無料サービスがいろいろとあり、全部楽しむのが大変なぐらい大盤振る舞いだということです。

中庭ではグラスワインかノンアルコールカクテルのサービスが。

大浴場の前の湯上がり処ではところてんと生ビールが。

そして焼きたてのパンケーキとお茶をいただける「アフタヌーンティーサービス」まで。

すべて、サービスされる場所や時間が異なるので、きちんと計画しないとすべてを楽しむことはできないという……。実は私も、夕食後にロビーで行っていたはずの「夜のお菓子とお茶のサービス」はお腹いっぱいで無理でした。

あんまり全部を楽しもうとすると時間にも胃にも余裕がなくなるので、ほどほどに楽しむのが良いのでしょうね。

伊豆の食材をいただく鉄板焼きコースかフレンチ懐石を選べる

夕食は「鉄板焼き」か「フレンチ懐石」を選べるのですが、私は鉄板焼きを選びました。

鉄板焼きをフレンチやイタリアンと一緒に紹介していいのか?は悩ましいのですが、ワインに合うし、和食と言うよりは洋食だし、フレンチも選べるわけだし、何よりおいしかったし!ということでご紹介することにしました。

鉄板焼きは、目の前の鉄板でシェフが焼いてくれるので、カウンター席になります。1人の食事はカウンターのほうが気楽なので、1人泊向きかもしれませんね。この日も私以外にも女性1人客が鉄板焼きの会場にいました。

実は、このとき予約した「ひとり旅プラン」に「スパークリング」「赤or白ワイン」「カクテル」の3杯ぶんのドリンクがセットがついていたので、ドリンクメニューは見せてもらえずちょっと残念。ですが、近くの席の方のオーダーを聞く限り、ワインの種類はけっこういろいろありそうでした。

スパークリングワインと一緒にまずは前菜3種「パテドカンパーニュ」「スペイン風オムレツ」「焼酎豆腐」といろんな国が混ざってる感じですが全部おいしいです。

次は白ワインをいただきつつ魚料理を。

金目鯛と伊勢海老です。金目鯛にはアボカドと枝豆のソースが。伊勢海老にはアンチョビと冬瓜のソースがかかっていました。目の前で焼いてくれる演出だけでなく、ソースにもこだわりが感じられて良いですね。

コースについているドリンクは、あとは「カクテル」だったのですが、お肉の前に白ワインがなくなったところで「カクテルは赤ワインに変更しても大丈夫ですよ」と言っていただけたので、ありがたく赤ワインでお願いしました。

メイン料理は「牛サーロイン」「牛ヒレ」「鹿肉」から1種選ぶのですが、ハーフサイズで2種盛り合わせでもOKとのことだったので、サーロインとヒレの盛り合わせにしてもらいます。

鉄板焼きと言えば!のフランベサービスもあり、提供されたヒレとサーロインは焼き加減も絶妙。魚料理は凝ったソースでいただきましたが、肉はシンプルにわさび醤油でいただきます。山葵の産地である伊豆らしくていいですね。

このワサビ(鮫肌のおろしで直前におろす)が本当においしくて。

実はそんなにワサビが得意ではなく、蕎麦の薬味にも使わないぐらいなのですが……。

シェフの方に「ワサビはご飯のおかずにしてもイケる」と言われて「そんな馬鹿な」と思ったのですが、恐る恐るやってみると、甘みがあってご飯にのせて食べても本当においしかったです。
ちなみにご飯は「タコの炊き込みご飯」でした。

デザートに「桃のムースと抹茶アイス」をいただいて、ごちそうさまでした。

そしてこちらの宿、朝食もすばらしかったです。和食と洋食を選べますが私は洋食を。会場は前日の夕食と同じ鉄板焼き会場でした。

オムレツは焼きたてで、ソースも「マッシュルームクリーム」「デミグラス」「ハーブ」「ハラペーニョ」の4種類から選ぶことができます。オムレツと一緒に皿にのっているソーセージは「わさび」と「明日葉」が練り込まれているという伊豆らしい一品。

そして、朝食の後半には鉄板で焼き上げたばかりのフレンチトーストが!

これが、ジューシーかつもちもちで、朝から大満足&お腹いっぱいでした。

静岡県「修善寺温泉 五葉館

修善寺温泉の五葉館は、リノベーションされた温泉旅館らしからぬ外観・内装が特徴的な、温泉街の中心部に位置する宿です。

伊豆箱根鉄道修善寺駅よりバスで8分ほど。修善寺観光の拠点としても便利な宿です。

1人泊はおそらく直前予約のみ、美術デザイナーがデザインを手がけた館内が特徴的

こちらの宿には2022年9月の平日に1人で泊まりました。
修善寺で宿を探していたところこちらの宿がヒットし、調べると1人泊は直前に空室があるときのみの対応のよう。
じゃあ、次に泊まりたいと思っても泊まれるかわからないし、食事もおいしそうだし泊まってみようかな……ということであまりよく調べずに来ました。

リノベーションされた館内は美術デザイナーさんがデザインし、遊郭をイメージしているそう。いわゆる温泉旅館の内装とはかなり趣が異なり、館内を眺めて歩くのは楽しかったです。

案内いただいたお部屋も、ダークカラーの琉球畳という、なかなか他では見たことのない内装でした。デザインがおもしろいだけでなくお部屋は快適ですし、お茶うけのお団子(これもちょっと珍しい)もおいしかったです。

浴室は3ヶ所あり、時間帯で交換となる内湯の大浴場が2ヶ所と、半露天風呂の貸切風呂が1ヶ所。

貸切で利用した半露天風呂はコンパクトですが、循環消毒なしの源泉かけ流しで、修善寺温泉のぴりっと熱めのお湯をゆっくり楽しむことができました。

大浴場は循環消毒ありなのでお湯の個性はやや弱めですが、新しくきれいな浴室で、岩風呂はデザインも凝っていて楽しかったです。

浴槽の中に金魚が泳ぐ姿が描かれていました。

春夏(3~9月)限定!釜揚げシラスのパスタが絶品の修善寺キュイジーヌ

こちらの宿、実は春夏と秋冬で夕食の料理メニューががらりと変わるようです。

「修善寺キュイジーヌ」と銘打たれたイタリアンベースの洋食コースがいただけるのは3月から9月までの間。10月から2月の間はメインが「伊豆牛すき焼き」になるそうで、おそらく和食ベースのコースになるのだと思います。

食事は夕食朝食共に、掘りごたつの食事処でいただきます。仕切りがあり、内装はやはり遊郭をイメージされているようでした。

ドリンクメニューはそこまで種類豊富ではないですが、ビール、日本酒、焼酎、サワー、ワイン、と一通りのものは揃っています。イタリアンということで、他のお酒よりワインは少し種類が豊富です。

それから「山もも酒」「白びわ酒」などフルーツ系のお酒がかなり揃っているのが特徴でしょうか。

実はこの日は前日にちょっと飲み過ぎていまして……少し控えめにしようかなと思い、ビールにしました。

トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼやマグロのカルパッチョなどの前菜と一緒にカゴに山盛りのパンが!

こんなに食べられるかな……と思いましたが、このパンがとてもおいしくて。クロワッサン、ホワイトロールパン、バゲットというわりと普通の組み合わせなんですけど、どれも生地がしっとりと柔らかめで大変おいしいパンでした。卓上に置かれたときに焼きたての熱々、ではなかったのですが、熱々でなくてもおいしくいただけるパンなんですね。

魚料理は「金目鯛の香草焼き、チャービル添え」
骨を取らずに食べれる魚料理は楽でいいですね!味もおいしい。

肉料理は伊豆牛のステーキをわさび醤油で。付け合わせはポテトサラダでした。

そして〆は、釜揚げしらすの和風パスタ!これでもかと言うほどしらすがのっていて、スープをかけたりわさびで味変しながら楽しめます。これはかなりおいしかったです。

デザートに柚子のシャーベットをいただいて、ごちそうさまでした。

朝食はがらりと変わって和食でした。

伊豆の朝食の定番鰺の干物はもちろん、静岡県産コシヒカリのほかに古代米のおかゆがあったり、揚げ蕎麦などちょっと珍しいメニューも並びました。揚げ蕎麦は出汁の味がおいしくてクセになるおいしさでした。

鹿児島県「SHIROYAMA HOTEL kagoshima

西郷隆盛最期の地として有名な城山に建つ大型温泉ホテル、城山ホテル鹿児島。

数年前まで「城山観光ホテル」という名前でしたが、地元では知らない人のいない有名なホテル(だと鹿児島出身の人が言ってました)であり、結婚式場なども併設されているほか「城山ブルワリー」という醸造所も施設内にあります。

私はだいぶ前からこの「城山ブルワリー」のビールのファンで、鹿児島に行くたびにこちらのホテルに寄って、ラウンジやカフェなどでビールを楽しんでいました。また、朝食バイキングでも有名なホテルです。

交通アクセスは、鹿児島中央駅や天文館を経由するシャトルバスが1時間に2本運行しており、予約不要で宿泊客はもちろんビジターでも利用可能です。

休前日も1人泊OK!館内の飲食店で城山ブルワリーのビールが飲める

大型ホテルなのでもちろんシングルルームもあり、土曜日でも1人で泊まることができます。

お部屋はシンプルな内装ですが設備はしっかり整っており、特に寝具の寝心地が良かったです。

館内にはバーやレストランが多数あり、早めにチェックインしてお風呂に入った後に、風呂上がりの一杯をいただくのも楽しみの一つ。

もちろん、ここでいただくのは城山ブルワリー!

私は、ここの桜島小みかんを使ったベルギーホワイトが大好きなのです。

浴室は男女別の温泉大浴場があり、お湯は循環しているものの露天風呂からの眺めはすばらしいです。


画像:じゃらんnet提供

また、城山観光ホテルでは客室内に浴衣の用意はありますが、浴衣とスリッパで移動可能なエリアはかなり限定されています。

一応、客室と大浴場の間は浴衣とスリッパで行き来できるのですが「浴衣のときはこのルートを通ってください」としっかり指定されていました。ちょっと面倒なので、服で行ったほうが楽かもしれません。

最上階のレストラン「Le Ciel」でいただくフルコースフレンチ

さて、夕食は最上階にあるフレンチレストラン「LeCiel」でいただきました!
宿泊客以外も大勢来るレストランなので、もちろん浴衣スリッパはNGです。

内装なども高級感あるレストランなので、紹介したレストランの中で、1人で入るのに1番緊張したお店です。服も、いつもは私服でもわりと楽な格好なのですが、このときはワンピースを持っていきました……。まあ、飲んでしまえば気にならなくなるのですけどね。

ドリンクメニューはわりとシンプルで王道な感じ。このほかに別途ボトルワインのリストもあります。

やはり、城山ブルワリーのビールがいただけるのがポイントではありますが、ここはワインかなーということで。

グラスのシャンパーニュとロゼワイン、白ワインをグラスでいただきました。

食器も料理も非常に美しいフレンチフルコース。

魚介のマリネは、真鯛とサーモン、車エビにビーツとパプリカのソースが添えられています。

パンにはオリーブオイルを付けます。個人的にはバターのほうが好みなのですが、ここのパンはオリーブオイルに合うパンでした。

魚料理は真鯛のコンフィ。

肉料理は鹿児島県産黒毛和牛の牛フィレステーキ、ジャポネーゼソース。生姜や山椒の風味のソースです。

デザートはタルトタタンとキャラメルアイスでした!

同じフレンチでも。赤倉観光ホテルのどっしりとしたクラシックフレンチとは真逆な感じの、軽やかで繊細な感じのフレンチ。大変おいしかったです。

翌日の朝食バイキングも評判どおりのおいしさで「朝食がおいしい温泉宿」にもピックアップしています。

和食メニューも豊富で、さつまあげやとんこつなど、鹿児島の郷土料理もいろいろと並びます。

鯛茶漬けなどその場で作っていただけるメニューも複数あり、楽しい。

ホテル内のベーカリーで販売しているパンを、少しずつ試せるのもいいですね。ジャムも、ものすごい種類がありました。

鹿児島の食を満喫できる、お気に入りの温泉ホテルです。

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一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。