温泉ブログ 山と温泉のきろく

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温泉宿の宿泊レビュー考 クレームやネガティブな口コミ評価を宿選びに活用する方法をまとめた

気になっている宿に悪い口コミがついていたとき、予約するかやめるかをどうやって決断するか

旅の宿泊先を決めるときに、じゃらんや楽天トラベルなど旅行サイトの口コミを参考にする方は多いと思います。

希望の日程で空室があり、予算的にもOK、宿泊プランも魅力的……だけどネガティブな口コミがついていた場合、気にせず予約をする人もいるとは思いますが、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

私自身も悪い口コミを見て不安になることもあるのですが、口コミを頭から信じてしまわずにその宿をよく知るためのきっかけとし、いろいろと情報を調べるようにしています。それで不安が払拭されたり「悪い口コミを覆すほど素敵な情報」を入手できれば予約しますし、不安が拭えなかったり調べる過程で他に良い宿を見つけたりして別の宿を予約することもあります。

悪い口コミがついていると「泊まって大丈夫だろうか」と思ってしまいますが、経験上、杞憂であることも多いです。
本当に「泊まらないほうがいい宿」というのもありますが「万人にとっての泊まらないほうがいい宿」はごくわずかです。多くの場合は「きれいで新しい宿じゃないとダメならこの宿は泊まらないほうがいいね」というように、個々人の嗜好によって「泊まらないほうがいい宿」も異なります。

レビューで悪評価をつけた人と自分の嗜好が一致するとは限らないのに、悪評価をまるっと信じて宿泊を避けることは、良い宿との出会いを逃してしまうことにもなりかねません。

本稿では口コミを読んで「この宿は大丈夫だろうか……」と思ったときにどうやって結論を出すかの方法をまとめました。同じ悩みを持ったことのある方には参考にしていただけるかと思います。

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誰にでも「ここが欠けるとがっかりする」ポイントはあると思う

「ひとり温泉旅のプランニング」という記事にも書きましたが、私は、暇さえあればじゃらんや楽天トラベルなどの旅行サイトを見ています。

旅行サイトの宿泊レビューは、自分で泊まる宿を決めるための参考にするのはもちろんですが、それ以外にも

「こういうポイントで嫌な気持ちになったり、評価を下げる人がいるんだな」

という学びがあり、ブログを書く際の参考になるのです。

実を言うと私自身は温泉宿に対して「みんな違って、みんないい」みたいに思っているところがあり……たとえば「部屋はボロいしサービス悪い」というレビューがついていたとしても、風呂や食事が良さそうなら泊まってみることもあります。
それで泊まってみたら「別に悪くないじゃない!」ということもこれまでたくさんありました。私自身は、古い部屋でも掃除がきちんとされていれば気にならないし、あんまり構われたくないタイプなのでそっけない接客も気にならないのです。

しかし、そこで「風呂と食事はすばらしかった!」とだけブログに書いてしまったことで、それを読んで泊まった人が
「食事と温泉はたしかにいいけど、部屋はボロいし宿の人は愛想がない!こんなことブログに書いてなかった!」

ということになってはいけないなと思い……。私自身は気にしないことであっても「これは気になる人がいそうだな」というポイントについては、できるだけ感情を交えずに、事実をありのままにブログに書くようにしています。

頭から口コミを信じてしまうのではなく、より深くその宿を知るためのきっかけにする

私自身も、悪い口コミ・レビューがついていると「この宿に泊まって大丈夫か?」と思ってしまうことはあります。自分の許容範囲を超えて嫌な気持ちになってしまう可能性のある宿かどうかは、できれば予約前に見抜きたい。

そんなときは1つの旅行サイトだけでなく、あらゆる口コミを見ます。
じゃらん、楽天トラベル、Yahoo!トラベル、一休、Google、フォートラベル、トリップアドバイザーなど。

それで、同様の口コミを書いている人が他にもいるかを探します。同じ理由で低評価をつけている人が複数いて、それが自分にとって重要なポイントであれば、その宿はやめておいたほうが良いかもしれません。

このとき、レビューだけではわかりにくいポイントもありますので、そういうときはブログ記事を検索します。たとえば、レビューに「浴室の利用時間が短い」と書かれていることはありますが「何時から何時まで利用できるか」という具体的な時間までレビューに書く人はあまりいないでしょう。「山と温泉のきろく」は、ここで検索されたときに役に立つように意識して書いています。

ちなみに、SNSには宿の名前を出して悪いことを書く人はあまりいないので「悪いレビューが本当か」を確かめるには向いていないと思います。

また、じゃらんなどの旅行サイトは「サービスを通して予約をして実際に宿泊した人のみがレビューできる」仕組みですが、Googleのレビューなどは実際に宿泊していない人も書けるので、サクラ投稿や同業者によるネガキャンも容易です。なのでGoogleよりは旅行サイトの口コミを信用しているのですが……最近、予約サイトのレビューで「禁煙の宿で喫煙を咎められた方が逆ギレで悪評価を投稿する」というようなこともありました。
こちらの宿、私も何度も泊まっているお気に入りの宿で、宿泊レポートも公開しているので、本当にひどい話だと思ったのですが……悪い評価がついていても頭から信じないほうがいいなと再認識した一件でした。

「1人だけひどい下げレビューを書いているけど、それに近い内容のレビューが他に1つもない」場合は、こういうケースもあると思います。なので、さまざまなサイトでなるべくたくさんの口コミを見て、同じ理由で下げ評価をしている人がほとんどいないなら、あまり気にしないようにしています。

自分自身が「どういうポイントが気になってしまうか」を自覚しておくと良い

基本的には「温泉旅館、みんな違ってみんないい」と思っている私ですが、それでも「気になってしまう、重視するポイント」はあります。逆に、多くの人は気になるのかもしれないけれど、私にとっては「気にならないし、どうでもいいポイント」というのもあるはずなのです。

自分が気になるポイントについてはブログでもしっかり書いていますが、どうでもいいなと思っているポイントについてはサラッと流したりスルーしてしまうこともあると思います……。

たとえば、私は「サウナ」をほとんど利用しないので「水風呂があるかどうか」ぐらいは確認していますが「サウナや水風呂の温度がどうか」は正直わかりませんしチェックしていません。なので「サウナに強いこだわりがある人」は、私のブログはあまり参考にならないでしょう。

ここから先は「部屋」「風呂」「食事」「サービス」の4つの面で「ネガティブなレビューを書かれてしまいがち」と私が認識している項目をリストアップしました。

「自分もこれは気になる」という項目を覚えておき、宿を予約する際はその項目についてのレビューがないかチェックしてみると良いかと思います。逆に、低評価レビューがあったとしても、自分にとってどうでもいいポイントであればあまり気にする必要はありません。

「自分にとって何が重要で、はずせないか」をあらかじめ認識しておくことは、自分にとっての「ハズレの宿」に泊まらず「穴場の宿」を見つけるために重要です。
自分にとってはどうでもいい理由で誰かが★1をつけていたとして、それに引っ張られてすばらしい宿との出会いを逃してしまうなんて、もったいないと思うので。

また、それぞれの項目について、私自身の「個人的重視度」も記載しました。
私自身が重視している項目であれば、このブログ内の記述が大いに参考になると思いますが、「サウナ」などまったく重視していない項目については、他のサイトも合わせて参考にされたほうが良いでしょう。

「部屋」についての評価を下げられがちな11のポイント

客室に○○がない

個人的重視度★★★★ 4 物にもよるが、けっこう気にする

「○○」の中には「テレビ」「ポット」「冷蔵庫」「金庫」「エアコン」「バスタオル」「浴衣」「歯ブラシ」「茶菓子」などが入ります。このあたりは、料金の安い宿であっても設置してあることが多いので、設置がないことで評価を下げている例をよく見かけます。
これらは「基本的な備品・設備」と感じている人が多いと思うので、設置がない場合はプラン説明に「お部屋にエアコンはありません」などと書いておいてもらえたほうがありがたいなと思います。当ブログでも、客室内にこれらの備品があるかどうかは必ず紹介するようにしています。

私の場合「テレビ」「バスタオル」「浴衣」「金庫」「歯ブラシ」「茶菓子」は、あったほうがうれしいけど、なければないであまり気にしません。

個人的には「ポット」「冷蔵庫」「エアコン」があるかどうかは気になります。
欲を言えばポットは湯わかし機能があるものがいい……というわけで、これは私のこだわりポイントなので部屋のポットについては必ず写真を撮っておいて、ブログの記事内でも紹介しています。

冷蔵庫は、部屋になくても廊下に共同の冷蔵庫があればいいと思います。
エアコンは、高原の宿などでは設置がないことも多いのですが、最近は標高の高いところでも夏の日中はかなり暑いです。でも「昔からこのあたりは夏でもエアコンなんていらないし」ということで、設置がなくても「エアコン無し」とは書いていない宿はけっこうあります。なので高原の宿に夏に初めて泊まるときは、夏に泊まった方のレビューをチェックして「冷房がなくて暑かった」と書いてあれば、季節をずらして泊まるようにしています。

基本的な備品・設備がない場合はプラン情報内に明記されているとうれしい

最近は、プラスチック資源循環促進法を理由に歯ブラシの設置がなくなった宿もありますが、宿についてから「使い捨て歯ブラシは有料です」と言われるとショックを受ける人もいると思うので、プラン説明のところに目立つように書いておいてもらえるとありがたいなと思います。

歯ブラシ以外の備品についても同様で……断り書きがあればいいと思うのです。*1
たとえば、秋田県と青森県の県境に位置する日景温泉。
すばらしい源泉を持ち、個室でいただく食事もおいしい、シングルルームがあって土曜日も1人で宿泊可能なのでもう3度も泊まっているお気に入りの宿です。

シングルルームも広く、シモンズのベッドがあって快適な部屋ですが、テレビはありません。

プランの説明書きを見ると

「時を忘れ、寛げる宿」を追求し、館内 客室にテレビを置いておりません。
お気に入りの番組は、録画予約を忘れないようお気をつけください。
全館にWi-Fiが完備されております。ご自身のスマホやタブレットで、ストリーミング視聴、見逃し配信はご利用いただけます。

とありました。

実際には「源泉が硫黄泉だから、テレビは早く故障しそうだな」とか「古い木造建築をベースにリノベしているからテレビの音は響きやすそうだしな」とか、そういう理由なんじゃないかと思っていますが、このように、泊まる前にわかっていれば問題ないと思うのです。

トイレにウォッシュレットがない

個人的重視度★★★★ 4 あったらそりゃうれしい

「トイレ付きの部屋かどうか」は予約時に選べますが「トイレにウォッシュレットがついているか」までは、泊まってみなければわかりません。

「自宅以外でウォッシュレットなんて使いたくないからどうでもいい」という方もいるかとは思いますが、気にする方は気にするようで、レビューに書かれていることもわりと多いです。

私自身も「あったらそりゃうれしい」と思いますし、トイレの新しさや清掃状況も気になる人はいるだろうと思い、ブログには必ず写真を掲載するようにしています。

10年ぐらい前まではウォッシュレットがない宿もそこそこあったように思うのですが、近年急激に普及が進んだなと感じています。特に、ある程度宿泊料金が高めの宿(目安としては1泊2食付き2万円ぐらいでしょうか)で、部屋のトイレがウォッシュレット付きでないと、残念に思ってしまう人はいるようです。

ウォッシュレット付きの共同トイレがある場合、案内してもらえると良い

須川高原温泉という、栗駒山山麓の温泉宿に泊まったときのことです。

硫黄泉の源泉がドバドバとかけながされているすばらしい宿ですが、携帯の電波も場所によってはつながらない(部屋ではまったくつながらなかった)山奥なので電気が通っておらず、自家発電なのです。

宿泊した部屋はトイレ付きでしたが、ウォッシュレットはそりゃあないよね……と思いきや、部屋のトイレに貼り紙がしてあり

「自家発電の宿なので客室のトイレにウォッシュレットはありませんが、○棟1階と△棟レストラン前の共同トイレにはありますのでどうぞお使いください」

と書いてあり「親切だなあ」と感じました。

自家発電の宿ではなくても「部屋のトイレにはないけど共同トイレにはウォッシュレットがついている」ならそれを案内してもらえれば困る人も減るし「ウォッシュレットもないの!?」などと悪い評価をする方も減るんじゃないかと思います。

Wi-Fiが利用できない、弱い

個人的重視度★★★★★ 5 常にノートPC持ち歩いてるのですごく気にする

私は滞在中にブログを書いたりするのでかなり気にします。
チェックインしてひと息ついたらWi-Fiをつないでみて速度をチェックし
「あんまり速くないから写真をサーバーにアップロードする必要がないテキスト執筆をしようかな」
などと、滞在中のプランを考えたりしますね。

ノートPCまで持ち込む人は多くないとは思いますが、スマホやタブレットを使ってYouTubeなどの動画を見る方は、一昔前よりもかなり増えたと思います。Wi-Fiの有無と速度を気にする方は最近は多いでしょうね。

他の設備も同様ですが、Wi-Fiは特に「使えると思っていたのに使えなかった!」ときのダメージが、人によっては大きいようで

「客室内でインターネット利用OKと書いてあるから、ワーケーションするつもりでノートPCを持ってきたのに、Wi-Fiが遅くて全然使えませんでした」

という口コミは、わりとよく見かけます。

「客室内でインターネット利用OK」となっているのに、不安定でつながらなかったり、速度がまったく出ないというのが悪い口コミを書かれる原因に最もなりやすいように思います。Wi-Fi環境を整備したから一安心!というわけではなく、定期的にチェックをしてもらえるとうれしいですね。

「Wi-Fiが利用できる客室」を設けて予約時に選べるといいかも

個人的には「Wi-Fiがなかったらないでスマホでテザリングすればいい」と思っていて、それが可能な契約プランを選んでいますが、そこそこ規模の大きい宿でWi-Fi提供がないと、マイナス評価につながりやすいとは思います。とは言え客室数が多めの旅館でいきなり全客室のWi-Fi環境を整えるってけっこうな設備投資だと思うので「フロント周辺でのみ利用可能」という宿は、今もわりとありますね。

もし、全客室のWi-Fi環境を整えることが難しければ「インターネット利用可能な棟・部屋」と「利用できない棟・部屋」を分けてしまって、予約時に選べるような対応だと不満が出にくいかもしれません。

松之山温泉の凌雲閣は、登録有形文化財指定の客室と建物が魅力の宿ですが、実はこの昔ながらの建物「本館」の客室ではWi-Fiが利用可能です。

お隣に鉄筋コンクリート造の「別館」もあり、別館のほうが建物は新しくお風呂に近いのですが、実は別館ではWi-Fi利用はできません。

※別館はWi-Fiなしです。本館は利用できますのでフロントそばのラウンジ等でご利用ください。

※インターネットは「本館」であれば客室含め館内全てで利用可能

と、それぞれの客室を予約するページに注意書きがありました。こういう形であれば全客室にWi-Fiを整備しなくても、Wi-Fiが必須な方は本館を予約するでしょうし、不満が出にくくなってすばらしいなと思いました。

Wi-Fiパスワードは目立つところに掲示・置いておいてほしい

ときどき思うのが「客室内でWi-Fiが使えるのに、Wi-Fiパスワードがどこにあるのかわかりにくい」宿がけっこう多いということです。

Wi-Fiのパスワードが掲示されていた場所の例をあげると

(1)チェックイン時に渡される紙に書いてある
(2)客室内にパスワードが書かれた紙などが置いてある
(3)客室内に置いてある冊子の中に書いてある
(4)廊下にパスワードが書かれた紙が貼ってある
(5)フロントにパスワードが書かれた紙が貼ってある
(6)パスワードが知りたければフロントに問いあわせる

というようなものがありました。

(1)が最もわかりやすく、(6)が最もわかりにくかったです。

1番わかりやすいと思うのは、食事の時間や浴室の利用時間などが書かれた紙をチェックイン時に渡してくれる宿で、この紙にWi-Fiパスワードが書いてある例です。

紙を用意する手間もあるので「絶対これでやってくれ!」とは言いませんが、もし、何らかの紙をチェックイン時に配っているなら、そこに印刷しておくのが最もわかりやすいと思います。

紙がなければ客室内に掲示してもらえれば良いと思いますが、ちょっとわかりにくい場所にあったりして、すぐに見つからなくて探したことも何度もあります。

客室内でもWi-Fiが使えたのに、フロントにだけWi-Fiパスワードがあった宿では「この宿ではWi-Fi使えないんだな」と思ったまま滞在を終え、チェックアウト時にパスワードの存在に気がつきました……。

パスワードがわからないことで不満を覚える方もいるでしょうし「パスワードどこにあるんですか?」などの問いあわせに対応をする手間も増えるのではないかと。最初からわかりやすい場所(客室の座卓の上など)に置いておいてもらえると、印象がいいのになと思います。

空調が良くない、暑い、寒い

個人的重視度★★★★ 4 一昔前に比べると空調の良い宿も多くなった

エアコンがなかったり、あっても古かったり、全館空調で客室毎に好みの温度にすることができない宿もあります。暑かったり寒かったりするのに温度を変更できない!変更したのに暖かく・涼しくならない!という不満が投稿されているのはわりと見かけます。

エアコンの設置があるか、ないかぐらいは見ればわかるので宿泊の際にチェックしていますが、空調が良いか悪いかは泊まる季節にもよるので、1度泊まっただけではわからないことも多いです。泊まってみて「空調が良くないな」と感じればブログにもそのように書いていますが、別の季節に泊まった方が同じように感じるとは限らないと思います。

ただ「全館空調で各部屋で温度調節ができない」宿は最近は少なくなったように思います。

暑がりの人は真夏に北の宿、山間部の宿に泊まるときは要注意

また、傾向として「北海道や東北地方、甲信越の山間部」などにある宿は、夏に泊まると暑い宿がわりとあります。
かつてはエアコンなしでも夏を過ごせたけれど、近年の気温上昇でそうもいかなくなってしまったエリアです。エアコンの設置を進めている宿も多いですが、間に合っていなかったり、室外機のないパワーの小さいエアコンしか設置できなくて暑い、という状況ですね。

扇風機を置いたりと工夫してくれている宿もありますが「暑がり」を自覚している人は、真夏に山間部の宿には泊まらないほうが無難かもしれません。

以前、利尻山登山のために利尻島の宿に泊まりましたが、宿を調べているときに「客室にエアコンがない」宿がけっこうあることに気がつきました。
「道北の離島とは言え、夏の宿泊はエアコンないと厳しいのでは?」と思い「全室冷暖房完備」と書かれている宿に宿泊しましたが、行ってみるとやはり暑かったので正解でした。

「夏に部屋が暑かった」と比べると「冬に部屋が寒かった」経験はあまりないのですが、真冬に箱根の宿に泊まったときに、暖房がエアコンだけでは広めの部屋がなかなか暖まらず、寒かったことがありました。夏とは逆に、北国の宿は暖房は充実していますが、箱根など関東の山間部の宿に泊まるときのほうが要注意かもしれないですね。

布団が薄くて寝心地が悪い

個人的重視度★★★★ 4 薄い布団で寝ると体が痛くなるので気にしている

旅館の和室に敷いていただく布団の厚さは、宿によってかなり違いがあります。好みもあるので難しいところではありますが、薄い敷き布団1枚だと、悪い評価をつける方がいるようです。

私自身も、朝起きたときに体が痛いことがあるので、敷き布団についてはわりと意識して見ています。

↑こちらの宿では、布団ではなくマットレスを敷いていました。個人的にはマットレスだと寝心地が良いと感じることが多いです。

湯田川温泉の九兵衛旅館に泊まったとき、敷き布団がちょっと薄そうだったので「大丈夫かな?」と思いつつ寝たら、意外にもすごく寝心地が良くてどこも痛くならず……。

「もしかして、何か特別な布団なのか?」と思い、部屋に置いてある小冊子を見たら「腰痛専用敷布団」というこだわりの1品で、納得しました。

敷き布団が薄いときはできたら2枚重ねて敷いてほしい

布団を厚いものに入れ替えることは難しいと思いますが、薄い敷き布団の場合は2枚重ねにしてもらえたらうれしいなと思います。

「布団は自分で敷いてください」という宿だと、予備の布団があれば勝手に2枚敷いてしまえるので良いのですけどね。

清掃が行き届いていない

個人的重視度★★★ 3 ある程度気になるが、潔癖なほうではないと思う

ネガティブな口コミの代表的なものの1つだと思います。

かなりよく見かけますし、他のことであれば「まあ大丈夫でしょ」と思える人でも、清掃状況の良くない部屋は勘弁してほしいと思う方も多いのではないでしょうか。

ただこれは許容度が人によって大きく異なるので「どこもかしこもピカピカじゃないとダメ」な人と「清潔じゃないのは嫌だけどテレビの裏にちょっとほこりがついていた、ぐらいは気にならない」人では、同じ部屋に泊まってもかなり違う感想になると思います。

自分自身が「わりと潔癖気味」と自覚している方なら、1つでも「清掃状況がいまいち」という口コミがあったら泊まるのは止めておいたほうがいいかもしれません。そうでなければ口コミをたくさん読んで、同様の口コミを多数見ることがなければ、まあ泊まってみても大丈夫なんではないでしょうか。

私自身は、別に潔癖ではないと思うので、清掃状況が気になるという口コミがかなり目立つのでなければ、とりあえず泊まってみます。

「ゴミがちゃんと捨ててある」「余計なものが置いてない」ことが重要

口コミを読んだり、自分自身が泊まってみたりして思うのは、いわゆる「掃除」の問題よりも「前に泊まった人が出したゴミが部屋に残っている」ことに嫌悪感を示す方が多いということです。

ゴミ箱にゴミが残っていたり、洗面所の隅に置かれたゴミが片付けられていなかったり、羽織のポケットにゴミが入っていたり、冷蔵庫に飲みかけのペットボトルが入っていたり……ということです。潔癖ではない私も、これは生理的になんか気持ち悪いなと思ってしまいます。

あとは、客室の中や共用部分に「使わないもの」が置かれていると、実際の清掃状況がどうかに関わらず雑然として見えてしまい「ちゃんと掃除してるのかなあ」という印象になってしまいがちだなと思います。

余計なものが置かれていないほうが、実際問題埃もたまりにくいですし、清潔に見えると思います。

部屋、館内が古い

個人的重視度★★★ 3 あまり気にしないが「ボロ宿こそいい」という価値観ではない

「建物が古くても清潔なら良い」と思う方は多いと思います。私もそのタイプなんですが「ボロい宿ほど味があって良い」と思うタイプではなく、古い建物でもきちんと手を入れてくださっている宿のほうが好みです。

また、清潔かどうかとは別に、古い宿は「建物の構造が複雑」であったり「エレベーターが設置できず階段が多い」ことがあります。

青根温泉の湯元不忘閣は、お風呂もすばらしく個室でいただく食事もおいしく、2食付き2万円以下で1人で泊まれるすばらしい宿ですが、高台の上に建っているため、客室と浴室・食事処を行き来する際は長い長い長い階段を上り下りすることになります。

宿泊予約ページにも「お部屋は高台にございますので、長い階段をお使いいただくことになります」と記載はあるのですが「こんなに長いとは思わなかった」という口コミをはときどき見かけます。

ここまで長い階段はなくても、急な階段や迷路のように入り組んだ建物は、古い旅館の風物詩のようなものです。「まあ古い建物だからこんなものだよね」とか「たくさん階段があって運動になっていいね」というように思えるかどうかを、自分の胸に聞いてみてから予約したほうがいいでしょう。湯元不忘閣はすばらしい旅館です。

「湿気」が気になる人は古い宿に夏泊まるのは止めたほうがよさそう

それから古い建物は、夏場はどうしても湿気がこもりがちになってしまうようです。
除湿機を置いたり、風通しをよくしたりして対策してくださっている宿がほとんどですが、気になる方は夏場の宿泊は避けたほうが無難かもしれないですね。

虫が多い

個人的重視度★★★ 3 山の宿ならある程度仕方ないと思っている

虫もいろいろありますが、主に問題になるのは「カメムシ」「アブ」「蚊」でしょうか。

山に近い宿に泊まると客室内にガムテープが置いてあることがありますが、カメムシが入ってきたときの対策用ですね。

触るとにおいがついてしまうので、ガムテープに貼り付けて除去するわけです。刺すような虫ではないですが見た目にも不快感があるので、カメムシが出てきた!ということで星1つの低評価をつけられているのを見かけることもあり、難しいものだな……と思います。
「カメムシが入ってくるので窓を開けないでください」と注意書きしてある宿もありますが、窓を閉めていてもどこからか入ってきてしまうそうで、対策は難しいようです。私の経験としては、10月下旬から11月ごろの季節は、カメムシが部屋に出没する確率が高いように思います。気になる方はその時期は山の近くの宿に泊まるのは避けたほうが良いかもしれませんね。

アブは、6~8月ごろに露天風呂に出ることが多く、アブ除け用のネットなどを露天風呂に取りつけている宿もあります。(しかしネットがあるとそれはそれで「景観が悪くなる」と不評だったりする……)
8月下旬ごろにトンボが出てくるとアブは少なくなるので、私は7月からお盆ぐらいまでは、露天風呂がメインの宿には泊まらず、内湯がいい宿を楽しむようにしています。

山の宿につきものの「カメムシ」と「アブ」については、宿側で対策をするのも難しいようなので「苦手な人は発生時期を避けて泊まる」ようにしたほうがいいんじゃないかなと思います。

「カメムシ」「アブ」についてのネガティブなレビューを目にしたら、同じ宿で同様のレビューがないかを探し、さらにレビューが投稿された時期を確認してみるといいでしょう。「カメムシの投稿は11月に集中している」などの法則性があることが多いので、その時期は避けて泊まったりしています。

「蚊」についてはある程度自分でも対策できる

「蚊」については山以外の宿にも出ますが、温泉宿は冬でも温水が常にあって暖かいため、真冬でも蚊がいることがあります。

私は蚊に刺されやすいほうなので「虫除けスプレー」「ムヒアルファEX」「蚊がいなくなるスプレー」の3点セットを常に持ち歩いています。

特に、ワンプッシュで部屋から蚊がいなくなるスプレーは便利です。

夏の間は「アースノーマット」などのコンセントにつないで使用する虫除けを用意してくれている宿もありますが、夏以外の季節まで用意されていることはほとんどないので……でも、夏以外でも蚊って出るんですよね!

ただ、こういった対策も浴室では無力……なので、浴室や露天風呂周辺で蚊が大量発生したりしないようにだけ、宿のほうで対策をお願いできたらありがたいですね。

部屋からの眺望がない

個人的重視度★ 1 景色をあまり見ないのでほとんど気にしていない

そもそも部屋からの眺めを私はまったく気にしないので、眺めが良かったら「おおー!」とは思いますが、眺望がなくても何も気にしません。

ブログで紹介するので一応窓からの眺めはチェックしていますが、ブログを書いていなかったら、チェックインからチェックアウトまで窓を開けずに過ごしてしまうことすらありそうです。

壱岐島の海里村上という宿は、全室オーシャンビューで眺めもすばらしかったです。
けっこういい値段の宿なので……この料金を払うなら、景観も多少期待するかな、という感じですね。

景観がある部屋とない部屋が、予約時にわかるように明記されていると良い

景色の良さが売りの宿に泊まる場合は「部屋からも景色が眺められるに違いない」と思って予約する方も多いと思います。

その場合、案内された部屋が眺望のない部屋だったらしょんぼりして悪い評価を付けてしまいそうなので、予約時に「この部屋はオーシャンビューではありません」などと但し書きがしてあると良いだろうなと思います。(既にそうしている宿も多いですが)

「景観あり」の部屋と「景観なし」の部屋で料金に多少差をつけている宿も多いですよね。景観にこだわりがなければ「景観なし」の宿は1人でも泊まりやすいことが多いので、個人的には狙い目だと思っています。

音が響く

個人的重視度★3  古い建物ならある程度仕方ないが、注意書きはしてほしい

古い建物の場合は隣や上階の音、声が響いたり、通りに面した宿の場合は車の音や通行する観光客の声が聞こえてしまうことがあります。

私は、そこまで音に敏感なほうではないと思うのですが、団体客が騒いでいる声や、深夜に隣の部屋から聞こえてくるテレビの音、ドアの開閉音などが気になってしまったことは何度もあります。

できれば、古い宿では「予約サイトのプラン詳細のページ」と「客室内」に「音が響きますので深夜の大声、ドアの開閉音などはお気をつけください」と一言書いてもらえたらいいんじゃないかと思います。

「気をつけて」と言われたら気をつけてくれる人もいますし、本当に神経質な人は「そうか、音が響きやすい宿なんだな」とわかって、予約を避けると思うので。そのほうが快適に過ごせる人が多くなるし、マイナス評価もつきにくくなると思うのです。

「子供連れOKな階」と「NGな階」を分けて工夫している宿があった

音に関して「工夫しているなあ」と思った宿が、新潟県の大湯温泉にある「友家ホテル」です。

古い建物をリノベーションした宿なんですが、まず、木造の棟は子供連れNGでした。

鉄筋コンクリート造りの棟は3階と4階が客室なのですが、3階の部屋のみが子供連れ宿泊OKなのです。

子供が少し騒いだところでお互い様だし、下の階は客室ではないので足音が響いても大丈夫、ということで、うまく考えているなあと思いました。

耳栓が用意されている宿もあった

道後温泉の旅館常磐荘は、道後温泉の中心街からすぐというすばらしい立地にある木造の宿です。

客室はレトロな雰囲気で快適なのですが、窓の外の通りを歩く人が多いので、話し声などが部屋にいても聞こえます。

そのため、アメニティの中に「耳せん」があり、なるほどと思いました。

部屋が煙草くさい

個人的重視度★3  ビジネスホテルだとかなり気になるが旅館ではそうでもない

最近は客室内禁煙の宿が増えましたし、吸う人も減ったからか、温泉旅館の場合は「喫煙可」で灰皿が置いてある部屋であっても「たばこ臭くてつらい」と感じることはかなり少なくなりました。

ビジネスホテルで禁煙ルームが空いてなくて喫煙ルームに泊まらなければならないときは、部屋が狭いせいか気密性が高いせいかわかりませんが、かなり煙草臭気になるんですけどね……。温泉宿は和室だから気になりにくいのかもしれません。

でも、気になる人は気になるようで「煙草臭」を理由にマイナス評価をつける人はときおり見かけますね。

消臭スプレーが置いてあったらうれしい

私は、主にビジネスホテルの喫煙ルームに泊まるとき用に、白元の無香タイプの消臭スプレーを購入し、小分けにして持ち歩いています。

これがかなり効果が高くて、旅のお守りとして手放せない逸品になりました。「リセッシュ」なんかよりも香料の香りがしなくいていい感じです。

こちらの商品、旅館などで部屋の匂い消しに使用されているそうなので、喫煙可能な部屋でにおいが気になってしまった人のために、客室にこういうのが置いてあったら印象が良くなるんじゃないかなと思ったりしました。

「風呂」についての評価を下げられがちな11のポイント

アメニティがない、少ない

個人的重視度★2 必要なものは全部持ち歩いているので気にならない 

実は、私自身は化粧品にしろ、ヘアブラシなどにしろ、必要なものは常に持参しているので、部屋や風呂場に何も置いてなかったとしても特に気になりません。

ただ、ある程度宿泊料金が高めの宿に泊まるときは「アメニティは当然用意されているだろう」と思って泊まる方が多いと思うので……そうですね、1泊2食付き2万5千円以上の宿だったら、一通りは揃っていたほうが印象がいいだろうなと思います。

ブログにも、客室内と脱衣所にどのようなアメニティがあるかは必ず掲載するようにしています。

「一通り揃っている」というのは、化粧品周りでは「化粧水」「乳液」「クレンジング」「洗顔フォーム」でしょうか。

それから「シャワーキャップ」「ヘアブラシ」「コットン」「綿棒」などですかね。
男性なら「カミソリ」も必要でしょうか……?そのあたりはちょっとよくわからない。

宿泊料金が安めの宿であれば「アメニティが少ない!」という文句は出にくいんじゃないかと思うのですが、お風呂場には「リンスインシャンプー」ではない「シャンプー」と「コンディショナー」が分かれているやつとボディシャンプーが置いてあったほうが印象はいいと思います。「リンスインシャンプーで髪がバサバサになった」というレビューは、わりと見かけます。

そのため、私自身はシャンプー&コンディショナーも持参しているものの、浴室のシャンプー類の設置状況についてもレポートするようにしています。

こだわりがある人は持参するので、高価な化粧品を置く必要はない

化粧水など、使い切りタイプのパウチのセットのほうが高級感はありますが、実はあれは、1セットだけあっても「2回以上風呂に入るときはどうすればいいの?」ということになるので、脱衣所にボトルが置いてあるのが1番使い勝手は良いと思います。

化粧品にこだわりがある人は自分の愛用品を持参して使うので、大浴場に設置してある化粧水などを使う人は実はそこまで化粧品にこだわりがない人です。なので設置する化粧品は安いもので十分でしょう。そこで悪評価をつけられる心配はありません。置いてあることが重要なのです。

と言いつつも、上高地ルミエスタホテルに泊まったときにアメニティがカミツレの香りのするやや高価なシリーズだったときはテンションが上がったし、宿のイメージが大変良くなりました。

もちろん、アメニティ以外もとても良い宿だったのですけどね。

入浴可能時間が短い

個人的重視度★4 気になるが深夜の入浴についてはこだわらなくなった

以前は私も「夜通し入浴できる宿」がいい!と思って探していましたが、最近はそこまでこだわらなくなりました。

お酒を飲んだ後はすぐに寝てしまって、早朝に起きることが多いので、朝風呂に入れればまあ、いいかなという感じです。でも「夜中に入りたい!」方もいるとは思うので、入浴可能時間は必ずブログ内に明記するようにしています。

夜は23時まで、朝6時~9時まで入れればとりあえず文句は言われにくいと思う

「入浴できる時間が短い」というレビューがつく場合、夜が22時までだったり、朝は入浴できなかったり、朝が8時までで朝食後はもう入浴できない宿のことが多いように思います。

夜は23時まで、朝は6時~9時まで入浴可能であれば、個人的には「ちょっと短めだな」とは思いますが、文句を言われることは少ないだろうなというラインです。

男女の入浴時間が不公平

個人的重視度★5 女性があまりにも不利すぎると再訪はないと思う

眺望や雰囲気が良かったり、泉質が良かったりする「宿イチ押しの浴室」が「基本的には男湯」だったり「混浴」だったりする宿はわりと多いです。

男性のお客さんが多い宿であれば、まあ仕方ないかなとも思うのですが……あまりにも女湯との違いが大きいと「次回はもうないかな」と思ってしまいますね。

「混浴」あるいは「男湯」の浴室が、時間限定で「女湯」になる宿もけっこうありますが、それは「夕食直後」だったり「朝食の時間帯」と被っていたりで。ゆっくり食事を食べる時間を削って、入りに行かなければならなかったりすることが多いです。

「混浴風呂」が「湯浴み着OKだけど、それでも混浴は絶対無理な人のために女性専用時間もあるよ」だったら、女性専用時間が夕食後の1~2時間だけだったとしても文句はないのです。たとえば、藤七温泉彩雲荘なんかはその方式ですね。

ここでは私も、混浴の時間に湯浴み着で入りました。

でも、湯浴み着不可の混浴は基本的には男湯だと私は思うので、湯浴み着もタオル巻きもNGにするなら、女性専用時間を少し長めにしてもらえたらなあと思います。

でも、レビューを見ていると「女性が不利!」ということで悪評価がついている宿は実は少ないんです。「女湯よりも男湯のほうがいい宿」がそもそも多いので、それが当たり前だからなんでしょうかね……。

女湯にだけ露天風呂がある、珍しくもありがたい私のお気に入り宿

新潟県の燕温泉にある「花文」は、眺めのいい露天風呂付きの浴室が基本的には女湯という、珍しい宿です。

お湯も良く、食事もおいしく、リーズナブルに泊まれるお気に入りの宿なのですが「露天風呂を使える浴室を男性が使える時間が短い」ことでマイナス評価をつけられていることがけっこうあります。

女性にとってはありがたい宿なので、女性の方は低評価に惑わされず、ぜひ泊まりに行きましょう!ちょっと建物は古めの宿なので、宿泊レポートを見て判断していただきたいですが……。

ちなみにここはエアコンがない宿なので、涼しくなってから泊まるのが無難です。高所で気温は低いところなので、もうそろそろ、良さそうですね。

日帰り入浴客で混雑している

個人的重視度★3 日帰り入浴を受け入れている宿にも気にせず泊まるほう

温泉旅館の「日帰り入浴」の扱いは宿によって本当にさまざまです。

コロナ禍には浴室の混雑を避けるために、日帰り入浴を取りやめた宿も多くありましたが、移動制限中など遠方からの宿泊客が減ってしまった時期を、地元の方が日帰り入浴に来てくれたことで乗りきった宿もあるのではないかと思います。

私は、宿泊する宿を決めるときに「その宿が日帰り入浴を受け入れているかどうか」はあまり重視しないのですが、温泉好きな人たちのネット用語で「のみ不可」というものがあり「日帰り入浴不可の宿」のことを指します。「宿泊せずに入浴のみは不可」ということなんでしょうね。日帰り入浴不可の「のみ不可」の宿に泊まり、日帰り入浴可能な宿を湯めぐりするというプランは、温泉好きかつ湯めぐりが好きな人にとっての定番だと思います。

私は「湯めぐり」というほどいくつもの温泉を1日で巡ることはないので「日帰り入浴ができない宿に泊まる」という選び方はしないタイプです。むしろ「日帰りで立ち寄ったらすごくいいお湯だったので泊まってゆっくり楽しみたい」ということで宿泊を決めたりします。

それでも「泊まっているのに日帰り入浴客が多くてゆっくりできないのはちょっと嫌だな」とは思ってしまうのですよね……。なので「日帰り客で混雑していた」というレビューを見たときは、一応公式サイトなどで日帰り入浴の営業時間を確認してみて、許容できそうと思ったら泊まるようにしています。

休前日だけでも、夕食前の時間帯は宿泊者専用にしてもらえたらいいなとは思う

すばらしいお湯の宿が日帰り入浴を受け入れていたら多くの方が立ち寄りたいと思うのは当然だし、登山口やスキー場、キャンプ場近くの宿なんかは日帰り客で混雑してしまうのも仕方ないと思います。

ですが、どうしても浴室が混雑してしまう週末の夕食前の時間帯だけでも宿泊客を優先してくれたら、低評価レビューはつきにくいんではないかと思います。

先日宿泊した、熊本県の天草弓ヶ浜温泉の「湯楽亭」という宿では「午後3時から午後6時半まで」は基本的には日帰り入浴の受付はなし。だけど「宿泊客が少ない日は入れることもあるので電話で問いあわせてほしい」旨の貼り紙がしてありました。

宿泊客を優先してくれているのがわかるし、実際に浴室ではほとんど人に会うことがなく、ゆったり楽しめました。また必ず泊まりたい宿です。

お湯がぬるい、熱い

個人的重視度★4 ぬる湯はなるべく加温しないでほしい派

お湯の温度については難しいところがありまして……。

「お湯がぬるい、熱い」という理由で低評価レビューがついていたとしても「温度調節に失敗している場合」と「湧き出たままの源泉にこだわる宿なので気温によって熱くなったりぬるくなったりしている場合」の2通りが考えられるのです。

そしてさらにお客のほうも「加水加温してかまわないからいつの季節も適温で入りたい派」と「なるべく加水したり加温したりせず湧き出たままの源泉を楽しみたい派」に、大きく分かれるのです。前者が一般的な旅行客で、後者は「湯オタ」と言われるような人種でしょうか。

「源泉そのままにこだわる宿」の場合、ぬるめの源泉を冬でも加熱せずそのまま提供していることもたまにあります。そして「適温で入りたい派」は「冬にこんなぬるいのダメでしょ」と思ったとしても「源泉そのまま最高派」にとっては「いやいやこの人肌のぬる湯が最高なのよ!もっとやって!」となるわけで……。

ちなみに私は、どちらかと言えば「源泉そのまま派」で、高温の源泉に浸かるのは得意ではないものの、加温されていないぬる湯が大好きです。過去にこんな記事も書いています。

自分が「源泉そのまま最高派」か「適温にしてくれ派」かをふまえた上でレビューを読む

恐らく数で言えば「適温にしてくれ派」のほうがずっと多いと思うので、ある程度規模の大きい宿であれば何らかの方法で温度を調節していることが多いと思います。

ただ、適温に調節していたとしても、熱い湯の場合は「水を足して薄めるのではなく、熱交換などで冷ます」などやり方に工夫していたり、ぬる湯の場合は「加温浴槽と非加熱の浴槽を設置する」など工夫されている宿もあります。個人的には、そういう宿にはまた泊まりに来たいと思うことが多いですし、そういった対策を取っている宿であれば低評価レビューを書かれることも少ないでしょう。

ただ、川古温泉の浜屋旅館のように、真冬でも加温浴槽がなく人肌のぬる湯のみだというのに、ぬる湯の宿として有名になり、常連客が多いために「冬なのにぬるい」というようなレビューもあまり見ないという希有な宿もあります。

ここまで認知されてしまえば低評価レビューもこわくないかもしれません。

しかし川古温泉レベルまで到達する前の段階で、こだわって源泉そのままでかけ流しているのに「ぬるい」とか「熱い」とか言われてしまうのはもったいないと思うので

源泉そのままでの提供にこだわっているので、冬はややぬるく、夏はやや熱めになりますがご了承ください。

と、宿泊予約ページになどに書いてあるといいんじゃないかなと思ったりもします。

ドライヤーの風量が弱い

個人的重視度★4 ドライヤーがいい宿は2割増しでよく見える

女性で、そこそこ髪も長めなのでドライヤーがちゃんとしたものかどうかは気になります。そのため宿泊レポートにも必ず、ドライヤーの写真を掲載しています。
「リファ」や「ダイソン」などの高級ドライヤーを置いている宿も増えましたが、個人的にはやっぱりPanasonicのナノイーが1番うれしいなと思います。が、これは完全に好みの問題です。

いいドライヤーが置いてある宿は、特に女性からの印象はかなり良くなると思うので……脱衣所だけでもちょっといいドライヤーが置いてあるといいなあとは思います。

とは言え、安いものでいいので風量がちゃんとあるドライヤーが、宿泊客の人数に応じて脱衣所に設置してあり「ドライヤーの数が少なくて順番待ちになった」なんてことにならなければ「ドライヤーが普通のものだった」からと言って悪い評価をつけられることはないでしょう。

個人的に「これはちょっとつらい」と思うのは、最近はあまり見なくなった壁付けタイプのこのドライヤー。

だいぶ年代物だと思うのでまだ使えることがすごいと思うのですが、このタイプのドライヤーしか設置されていない宿は「風量が弱い」というレビューをされていることがありますね。泊まる宿にこのタイプのドライヤーしかないとわかっている場合は、自分でドライヤーを持っていったり、どこかで日帰り入浴して頭を洗ってからチェックインしたりします。

ドライヤーってわりと壊れやすいものですし、壊れた後に新しいものに替えるのは比較的容易な備品だと思います。だから、レビューされた時点では古いドライヤーだったとしても、泊まるときには新しいものに代わっている可能性もあるわけで。ドライヤーにこだわりがあったとしても、それを理由に泊まらないのはもったいない!と個人的には思っています。

買い換えるならPanasonicの「ターボドライ」が頑丈なのでおすすめ

もともとはわりといいドライヤーだったとしても、異音や焦げ臭いにおいがしたりなど壊れかかっていたら、いい印象にはならないでしょう。定期的にチェックはしていただけたらありがたいなと思います。

Panasonicの「ターボドライ」というドライヤーは、なんだかやたら耐久性が高くて壊れにくく、マイナスイオンなどのよくある機能が何もないわりに髪も乾きやすくて優秀です。

脱衣所でもよく見かける定番のドライヤーですが、ナノイーまで予算かけられないけど……というときはこれを置いておいたら間違いないんじゃないかなと思います。5000円以下で買えます。

塩素臭がすごい

個人的重視度★5 本当にプールのような塩素臭がしたら再訪はないだろう

少し前に「お湯の入れ替えをしておらず、塩素も投入していなかった」老舗旅館が話題になりましたが、塩素の匂いが好きな人はもちろん、いないと思います。

お湯を循環利用している宿はもちろん、かけ流しの宿であっても保健所の指導によって塩素消毒をしている宿は多いのですが「塩素臭がすごい」と感じることってそんなにないのです。まあ、そういう口コミがあった宿を避けているからかもしれませんが「適切な塩素消毒している=塩素臭がすごい」ということはないと思います。

プールのようなにおいは厳密には「塩素のにおい」ではない

プールのような消毒臭は実は「塩素」のにおいではなく、尿や汗に含まれる「アンモニア性窒素」と塩素が結びついたときに発生する「クロラミン」という物質の臭気なのだそうです。

つまり、お湯から強い消毒臭がする場合、それはお湯の中にアンモニア性窒素が多かった、ということになり、あまり衛生状態が良くない可能性があります。

あるいは、塩素濃度が高かったという可能性もあるかもしれませんが、個人的には、複数の方に塩素臭を指摘されている宿にはあまり泊まりたいと思わないかな……。

お湯の良さよりも浴室の広さや開放感、露天風呂からの眺めの良さなどを重視する方もいると思いますので「塩素臭のするお風呂なんてありえない!」というわけではありませんが、個人的には「消毒臭・塩素臭が気になる」というレビューがついてしまった場合は、塩素濃度や清掃状況が適切かどうか、見直してもらえるといいなと思います。

サウナがあるのに水風呂がない

個人的重視度★1 サウナ使わないので

昔々はサウナに入ることもあったんですが、最近はサウナがブームということで混んでいたりもしますし、天の邪鬼なのでぜんぜん入らなくなっちゃいました。

何回入っても水風呂は苦行としか思えなくてですね……熱い湯とぬる湯の交互浴ぐらいで私は十分整います……そう信じている。

そんなわけでサウナ関連の情報は薄めの当ブログですが「サウナはあるのに水風呂がない」ことを嘆いている方を見かけることがあるので、サウナに入れる時間と水風呂があるかないかぐらいは、わかれば書いておくようにしています。サウナの温度、水風呂の温度についてはよくわからないので触れていませんし「水風呂がないなんて」という低評価レビューを見かけても「水風呂がないと満足できないって大変だなあ」と思って読み飛ばしています。サウナ好きな方はどうか他のブログ等を参考にしてください。たくさんあると思いますので。

近年のサウナブームを受けて、大浴場に後からサウナをつけたような宿もありますし、水風呂の増設は難しかったのか、そこまで必要性を感じなかったのか「シャワー」や「掛け水」で代用している宿を見かけることもあります。

個人的にはこれでも十分じゃないかなと思ったりしますが、やはり、サウナ好きな方にとっては水風呂は必須なんでしょうかね。

サウナに興味はないけど、源泉100%水風呂には入りたい私

そういえば、埼玉県秩父市には「新木鉱泉旅館」という宿があり、こちらは源泉は15度前後の冷鉱泉なので、浴槽内のお湯は基本的には加温しているのですが……サウナが設置してあって、その前にある小さな水風呂は冷鉱泉のかけ流しなのです!

なんでも「冷鉱泉の水風呂に気持ちよく入ってもらうためにサウナを作った」そうで……サウナには興味がない私も、冷鉱泉に気持ちよく入りたいがためここではサウナには入りました。

だからなんだというわけではないですが、新木鉱泉にまた泊まりに行きたいですね……。

露天風呂からの眺望が良くない

個人的重視度★2 部屋からの眺望同様あまり気にしない

実は、私自身は部屋からの眺望同様、露天風呂からの眺望もそんなに気にしません。
なので「露天風呂からの眺望重視」で宿を選ぶ方には、このブログはあんまり参考にならないかもしれないですね。

一つ言うと「女性用の露天風呂」は、男性用に比べて眺望が良くないことが多いです。
なぜなら「外から見えてしまってはまずい」と宿側も考えるため、どうしても男湯に比べて開放感のない作りになってしまいがちなのです。

まれに、おおらかであまり気にしない宿で女湯も眺め良く作っていたとしても「向こう側の道路から見えてしまうのでは?」といったクレームを受けて柵がついたりして、徐々に眺望が悪くなってしまうことが多いです。

悪天候で眺望が良くなかったことで低評価をつけられるのはしんどすぎる

眺望は季節や天気に大きく左右されるので……天気が悪い日の宿泊でがっかりしたくないですし、露天風呂からの眺望で有名な宿でも、私はあんまり期待しないで泊まっています。

秋田県の栗駒山荘は絶景露天風呂で有名な、予約もなかなか取りにくい人気の宿ですが、山の中の宿なので下界よりも天気は崩れやすく、真っ白で何も見えないことも珍しくはありません。

お掃除前の時間に許可をいただいて撮影しました。

こういう「眺望の宿」では「天気が悪くて何も見えなかったのが残念」ということで評価を下げられていることがたまにあります。悪天候は宿のせいではないので「また来ればいいさ」と思える心の余裕を持ちたいものです。

貸切風呂になかなか入れない

個人的重視度★3 程度によるが予約制で1回しか入れないよりはいいかな

「貸切風呂は空いているときに内側から鍵をかけていつでも入れる」というサービスを実施している宿はけっこうあります。

貸切風呂はあってもそもそも有料だったり、「予約制で1回無料」という宿も多いので、空いているときにいつでも入れるのはすばらしいサービスだと思います。だけど、客室数に対して貸切風呂の数が少ない宿では、満室の日などは「いつ入りに行っても誰か入っていてぜんぜん入れなかった」ということでマイナス評価をつけられてしまうこともあるようですね……。

個人的には、なかなか入れない日があったとしてもありがたいサービスだと思うので、できるだけ続けてほしいなと思っているのですが。

利用状況がわかる仕組みがあればよりうれしい

貸切風呂が建物の端っこのほうにあり、わざわざ浴室の前まで空き状況を見に来なければならないとなると、入ろうと思って足を運んだのに空いていなかったときのショックが大きいかもしれません。

できたら部屋にいても貸切風呂の空き状況がわかる仕組みがあったらありがたいなとは思います。最近はネット上で空き状況が確認できるようにしておいて、スマホでアクセスできるようにQRコードが部屋に置いてある宿も見かけますね。

最近泊まった宿では、新潟県の大湯温泉にある友家ホテルの貸切風呂のシステムがすばらしかったです。

部屋に置いてあるタブレットで空き状況を確認することができ、空いていたら写真を押すと予約可能で、5分間は予約状態となるため、その間に移動して入浴するという仕組みです。

別の宿でかなり混んでいる日に「ネット上で空き状況を見てから来たのにタッチの差で別のお客さんが入ってしまった!」ということでしょんぼりしたこともあるので、このシステムはすばらしいなと思いました。

ここまでしっかりしたシステムじゃなくても簡単な予約表を作って掲示しておき、入りたい時間帯に部屋番号を書いておく……というような方法もあるとは思います。でも、自分で予約表に記入する方式だと、予約だけして入りに来ない人が必ず出る(予約はいっぱいなのに誰も入ってない!という)ので、難しいところですよね……。

シャワーがない・水圧が弱い

個人的重視度★3 なければないでなんとかなるとは思う

昔ながらの宿や秘湯の宿、硫黄泉の宿なんかはシャワーがなかったり、あっても水圧が弱かったり温度調節ができなくてシャワーとしての用をなさないことがたまにあります。

たとえば秘湯の宿なんかだと上水道が通っていなくて井戸水を使っているところもありますので、源泉のお湯をそのままシャワーでも使っていて、熱すぎてシャンプーできない!なんてこともありました。

先にわかっていれば、チェックイン前に洗髪を済ませてくることもできる

宮城県の鳴子温泉郷にある「東多賀の湯」は、白濁の硫黄泉に夜通し浸かれる湯治宿ですが、浴室にはシャワーもカランもありません。

おそらく、かなり濃厚な硫黄泉なので硫黄の成分でシャワーやカランは設置してもすぐに傷んでしまうのでしょうね。

濃い硫黄泉の源泉を使って体や頭を洗わなければならないので、初めて来た人はびっくりするかもしれません。私は、泊まる前に何度か日帰り入浴でここに来ていまして、シャワーもカランもないことを知っていたので、泊まるときはあらかじめ、シャワーがある別の宿でシャンプーしてからチェックインしました。

あらかじめわかっていればそういう方法も取れるので、できたら「浴室にシャワーはない」ということを、予約ページなどに書いておいてもらえるといいかもしれないですね。

「食事」についての評価を下げられがちな10のポイント

おかわり・ドリンクオーダーしたいのにスタッフがいない

個人的重視度★4 情緒がなくても呼び出しボタンを置いてもらえたらありがたい

特に個室っぽい仕切りのある食事処で食事をいただく際に、ドリンクを頼みたいのにスタッフが見当たらず、困ってしまうことがときどきあります。最近は人員不足の宿も多いので、スタッフが常にお客に気を配るのもなかなか難しいですよね。

「次の料理が来たら頼もう」と思っていたけどなかなか来なくて、もうちょっと飲みたかったけど今日はもうやめとくか……残念、みたいな。
「飲み過ぎなくてよかったじゃん」と思えればいいのですが、これが原因でネガティブなレビューがついているのはたまに見かけます。

最近は、タッチパネルでオーダーできるように設備を整えたり、呼び出しボタンを置いている宿も多いですね。居酒屋みたいで情緒がないと思う方もいるかもしれませんが、あったほうが便利だし、ありがたいなと思います。

お品書き・料理の説明がない

個人的重視度★5 料理の説明しなくてもいいから詳しいお品書きがほしい派

お品書き、あるとうれしいです!
1品1品丁寧に説明していただけるのはうれしいのですが、聞き取れないこともありますし、忘れてしまうので……。

ブログをやっているから、なるべく料理の情報を正確に記録したいというのもありますけど、お品書きがあれば説明がなくても聞き取れなくても大丈夫なので、できたら簡単でもいいので用意してもらえるとありがたいですね。

レビューに書かれやすいのは「料理の説明がなかった」ということだったりしますが、ちゃんとしたお品書きがあれば、説明はそこまで詳しくしなくても大丈夫だと思うのです。

食材の説明まで書かれた紙があれば、外国人スタッフでも不自由ない

北海道の大雪山旭岳の麓にある「湧駒荘」という宿は、とにかくお品書きが細かくてすばらしいなと思います。

↑こちらの、一般的なお品書きの他に、食材や調理法について書かれた紙が別途用意されているのです。

鍋や焼き物の食べ方までしっかり書いてありました。

もちろん、名物のメロンの中に入ったヴィシソワーズや、アワビの塩釜焼きなどすべておいしかったです。

こちらの宿、給仕してくださるスタッフに外国人の方が多いのです。人手不足やインバウンド対応のために外国人のスタッフは全国的に増えていると思いますが、ふだんの会話は大丈夫でも毎日メニューが変わる料理について母国語以外で説明するのはかなり大変だと思うんですよね。食材も特殊なものがあったりしますし。

でも、これだけ詳しい説明書きが置いてあれば、特に説明がなくても何の問題もありません。

湧駒荘は、朝食にもしっかりと、説明書きがありました。

もちろんすべておいしかったです!

料理が一気出しで天ぷらが冷たい

個人的重視度★3 宿泊料金高めの宿なら熱い物は熱く……とは思う

宿泊料金が安めの宿では、料理を1品1品出す宿は珍しく、ある程度一気に出す宿が多いと思います。1品1品作って出すのは人的コストがかかりますので、まあそれが普通ですよね。

個人的には、2食付き1万円台前半で泊まれる宿なら、ご飯とお味噌汁以外の料理を全部一気に出されたとしても別に文句はありません。でも、料理は冷めてもいいけど刺身が凍っているとちょっとしょんぼりするかも。

2食付き2万円を超える宿であれば、何品かまとめて出していただく形でいいので、熱い物は前菜を食べ終わるぐらいのタイミングで後から出してもらえたらうれしいですね。

お安い宿なら一気出しでも気にしないが、冷めた天ぷらは天つゆで食べたい

新潟県の赤倉温泉のほてる千家という宿は、2食付き1万円前後で土曜日も1人で泊まれる宿なのですが、料理の量がかなりたっぷりで、味も大変良いです。刺身も新鮮です。

こちらの宿、料理はほぼ一気出しで、天ぷらも食事が始まった瞬間に持ってこられるので、食べるときには冷めているはずなのですが、不思議と気になったことがありません。

どれも、冷めてもおいしい料理なのと、天ぷらは天つゆでいただくようになっているのが良いのかなと。冷めた天ぷらを塩でいただくのはちょっとつらいので、天ぷらまで一気出しの場合は天つゆがいいなあと秘かに思っています。

次の料理がなかなか来ない・提供ペースが遅すぎ早すぎ

個人的重視度★3 食事場所が快適だったらあまり気にしないほう 

一気出しではなく、コース料理として一品ずつ持ってきてくれる宿についてしまいがちなレビューです。

私はこれは、あまり気にしないようにしています。なぜなら、学生時代にちょっとお高い和食の店でホールのバイトをしていて、それぞれのお客さんの食べるスピードに合わせてコース料理を1品ずつ提供する難しさを知っているからです。

途中まではテンポよく食べていたので次の料理も早めに出せるよう厨房に通したら、お腹いっぱいになったのか話が盛り上がったのか、急に食べるスピードが落ちて料理が渋滞してしまったり。同グループ内に食べるスピードが圧倒的に違う人がいるときなんかも、対応が難しかったですね……。

だから私は、よほどでなければ給仕のペースについては気にしませんし、レビューも気にしません。このご時世なので、その日だけ調理スタッフが急病で人が足らず、時間がかかってしまったなんてこともありますしね。

ただ、次の料理を待っている時間をゆったりお酒を飲みながら待てない環境だとつらいので、提供スピードの適切さよりも食事する場所の快適さを求めるタイプですね……。

食事の時間帯の自由度が低い

個人的重視度★3 最近はあまり気にならなくなった

私は、夕食をあまり早い時間に食べたくないタイプ(普段の夕食もそんなに早く食べないので)なので、以前は、チェックイン時に「夕食は18時からでお願いします」と選択肢なく指定されると「どうして??」と思っていましたね。

ですが最近は、そのこだわりはやや薄れ「まあ、宿にもいろいろ都合があるだろうし……」と思えるようになりました。なので、17時30分からとかを指定されるのはちょっと嫌ですけど、18時以降だったら別に気にしないかな。私は早めの時間帯にチェックインすることが多いので、夕食も早い時間帯でのスタートを提案されることが多いんですよね。まあ「18時からで」と言われても「わかりました」と受け入れますけど「18時、18時30分、19時から選べます」と言われたら、ちょっと印象がよくなる……という感じです。

予約ページに夕食の最終スタート時刻を明記したほうが良いのかも

レビューを見ていると、食事の時間帯について低評価をつけがちなのは「遅めに到着した人」が多いようです。

18時過ぎにチェックインして、本当はお風呂に入ってから夕食を食べたかったのに「最終スタート時刻が18時30分ですので」と言われて、バタバタと夕食を取ることになり残念でした、というような。

夕食の時間にあまり融通を利かせられない場合は「夕食の最終スタート時刻は○時です」とか「夕食付きプランでご予約の際は○時までにチェックインされるようお願いします」と、夕食付きのプランのページに書いておくのが良いかもしれないですね。

食事の量が多い・少ない

個人的重視度★3 おいしいものならたくさん食べたい

かつて「GoToトラベル」なんていうキャンペーンをやっていた頃に「旅館の食事は多すぎる、廃棄前提ではないか」という発言が炎上したこともありました。

私は、女性にしてはよく食べるほうだと思うので、旅館の食事が多すぎてもう無理!と思った経験はそんなに多くはないのですが、多いと感じる方もいるだろうとは思います。でも、女性に合わせてコースの量を減らしたら、よく食べる男性などに「値段のわりに量が少なかった」なんて言われる可能性もあるわけで、難しいですよね。

個人的には「おいしいものならたくさん食べたい」と思うのです。
そんなの当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、おいしい料理が次々に並んで、どんどん食べていたらもうお腹いっぱい!というのはうれしい悲鳴なので、嫌な気持ちにはもちろんなりません。

でも、別においしくないけど「とりあえず量を出さなきゃ!」という料理の宿もたまにあるんですよね……。そういう風に感じてしまうと「量ばかり多くてなんだか微妙だな」という評価になってしまうと思います。

「少なめプラン」があったり「残しても大丈夫」な理由があるとうれしい

最近は「食事の量少なめのプラン」を用意してくれている宿も増えました。
長野県松本市の美ヶ原温泉「月の静香」という宿には「量より質重視」というプランがありました。品数を減らして一品毎の素材のグレードなどをあげたプランになっており、これは女性に喜ばれそうだなと感じました。

それから、長崎県の壱岐島にある「平山旅館」では、夕食の料理がとにかくたっぷりで……イカの刺身は1人に1杯ぶん、その他に6~7種類の刺身の盛り合わせがついていました。

刺身以外も、お凌ぎで打ちたての10割蕎麦が出たり、肝バターソースでいただくアワビステーキなど、できれば残したくはない料理がこれでもかと並ぶのです。

「こんなに量が多くて、どうしたらいいんだろう」と思っていたら「お刺身は、残されたら漬けにして明日の朝出しますので、無理せず残してくださいね」とお声がけいただいたので遠慮なく残し、なんとか他の料理を平らげました。

朝食もたっぷりの野菜サラダに、丸々1丁ありそうな豆腐などすごい量でしたが……。

お味噌汁の上にあるのが夕食で残した刺身の漬けです。刺身でいただくのとはまた味も変わっておいしかったですね。

この料理はこうじゃない、おいしくない

個人的重視度★3 食べ物の好みは本当に人それぞれだなと感じる

シンプルに「料理がおいしくない」というレビューを見かけることもあります。

ただ、これほど当てにならないレビューもないなと思うのです。私は普通においしくいただいた宿の料理をめちゃくちゃに酷評する人もいますし、「ここの料理はいまいちかも……」と思った宿の料理を絶賛している人もいるからです。

料理の味については、レビューを鵜呑みにはできない。でも「おいしくなかった」というレビューがあったら気になってしまう……。なのでそんなときは、ブログなどで写真付きで食事の内容を紹介している記事を探します。料理の写真やお品書きを見れば、期待できそうかどうか何となくわかるので、ブログなどを見て「これは食べてみてもいいな!」と思えたら予約するようにしています。

この手のレビューには下手に反論しないほうがいいとは思う

旅行サイトにしろGoogleのレビューにしろ、宿が返信を書くことができますが「食事がおいしくなかった」的なレビューには、下手に反論しないほうがいいと思います。

以前「郷土料理の○○が、歯ごたえがなくておいしくなかった」というようなレビューに対して、宿の方が

「郷土料理の○○は噛まなくても食べられるほど柔らかいのが伝統なので、歯ごたえがないのが正しいのです」

という感じで反論しているを見かけまして。
実際には宿のほうが正しいのかもしれないですけど、あんまり印象が良くないな、と感じたのです。

家族経営の小さな宿なんかで、オーナーがキャラクターを出してやっているようなところであればまあ、いいのかもしれませんが。

「お口に合わなかったようで申し訳ありませんでした」的に無難に返信しておいたほうが印象いいのになあ、と思ったりしました。
そういう風に返しておけば、後からレビューするお客さんが「私はおいしいと思いました」とフォローしてくれることと思います。本当はおいしい宿ならば。

季節はずれの食材が出た

個人的重視度★3 そこまで気にしないが冬にじゅんさいや鱧はちょっと嫌かも

昔は特定の季節にしか取れなかった野菜が、品種改良や栽培方法の工夫によって年中食べられるようになる、ということは当たり前にあると思うので、それほど気にしません。

春の味覚の代表である山菜も、水煮にして保存したものを年中提供している宿がありますが、春に食べるのと遜色ないほどおいしくて驚きました。おいしければいいんですよね。
いつ泊まってもおいしい山菜料理を出してくれた旅館勇蔵さん。最近宿泊プランがまったく出ていなくて心配なんですけど、どうしているんだろう……。

と言いつつも、どこの宿でだったか忘れてしまいましたが、真冬に「鱧」と「じゅんさい」を使った料理が出たことがありまして……これはさすがに、ないんじゃないか?と思ったりもしました。

「山の宿で牡蠣」など地の物ではない食材が出た

個人的重視度★2 おいしければ何でもいい

季節感以上に気にする人が多いのが「山の宿で海のものが出る」など、地の物ではない食材が提供されることについてです。

気持ちはわからなくもないのですが、最近は輸送も早くなって山の宿だから新鮮な魚が手に入らないということもないですし、おいしけりゃ何でもいいさ、というのが私の考えです。

山形県の肘折温泉の「元河原湯」の夕食で、牡蠣フライ出たんですけど、大ぶりで、めちゃくちゃおいしかったですよ。

肘折温泉は月山の麓の豪雪地帯ですし、内陸部で海沿いではないので山の宿に含まれるとは思うのですが。

とは言え酒田港まで車で1時間ぐらいですから、実は海もそんなに遠くはないのです。

山の宿で牡蠣フライが出ても、おいしい牡蠣フライだったらまったく問題ないけど、おいしくない牡蠣フライだったら「山の宿なのに牡蠣フライ出さないでよ!」と思ってしまうかもしれません。結局、おいしさが重要なのです……。

だから「ホヤ」とか「岩牡蠣」のように、鮮度が良くないと明らかにおいしくなくなるものがもし山の宿で出たら、ここで出さなくても……と思ってしまうかもしれません。あまり見たことはないですけども。

生肉をつまむ用の箸・トングがない

個人的重視度★4 実はけっこう気にする

温泉宿の夕食では、陶板焼きやすき焼きなどの肉を卓上で調理する料理が何かしら出ることが多いです。

このとき「生肉をつまむための箸やトングがない」ことに対して、低評価レビューがついていることがあります。実を言うと……個人的にはこれはけっこう気になります。

割り箸一膳置いてもらえたら

生の肉を、自分が食事をする箸でつまむのは衛生的じゃないよなと思って。それ用の箸やトングが別に用意されていなければ、食事する箸の口に入れないほうでつまんだりしていますが……。

本音は、割り箸1膳余計に置いておいてもらえたらうれしいんだけどな、と思っています。

「サービス・その他」についての評価を下げられがちな10のポイント

送迎がない、断られた

個人的重視度★3 あればうれしいけど1人だと仕方ない部分もある

とりあえずバスなどの公共交通機関でなんとか行ける場所であれば、仕方ないかなと思っています。バスがなく、宿の送迎もなくて最寄り駅からタクシーで行くしかない場合、それを理由に宿泊を諦めてしまうこともあります。ただ、よほど泊まりたい理由がある宿ならば片道20分ぐらいまでのタクシー代は、がんばるかなというところです。

それと「送迎は2名から」という宿も多いのがつらいところですが……まあ、あらかじめわかっていれば諦めるなり他の行き方を考えるので、このあたりはレビューにはあまり影響しないでしょう。

送迎の「申込み方法」「申込み締め切り」を予約ページなどに明記してもらえたら

送迎関連でよく見かけるクレーム・低評価レビューは「送迎を申し込んでいたつもりだったけど申し込まれていなかった」「当日に申し込んだら、送迎の申込みは前日までだと言われた」などの理由で、送迎してもらうつもりだったのに、してもらえなかったというものです。

宿によって、このあたりのスタンスもさまざまですが、多くの宿は
「前日までにあらかじめ予約してほしい」
「当日駅に着いたら電話をもらえれば迎えにいく」
の2つに分かれます。
お客さんが後者のつもりで「着いたら電話すればいい」と思っていたのに「送迎予約は前日まで」と断られてクレームになってしまうというわけです……。

また、予約の方法についても、ネットで予約する際に備考欄に「何時に予約をお願いします」と書いておけばOKの宿と、「送迎予約は電話でお願いします」の宿があります。

送迎の予約に関しては「申込み方法(備考欄に書けばOKか、電話が必要か)」と「申込みの締め切り(たまに3日前までとかいうところもある)」を、宿泊予約ページなどに明記してもらえると、行き違いが減りそうだなと思います。

あとは、送迎が1日1往復(片道2時間かかる)しかない宿で「雪で新幹線が遅れて送迎に間に合わず、自分で来てもらうしかないと言われたのでタクシーで2時間かけて行きました」という理由で評価を下げているのを見たことがあるのですが、こういう場合はどうするのが正解なんでしょうね……皆目見当がつきません。

チェックイン・チェックアウトに時間がかかる

個人的重視度★2 チェックアウトにあまりにも時間がかかるのは困るかも

「全国旅行支援」が始まったばかりの頃は、チェックインに時間がかかることが多くて、そのことで低評価をつけられているのもちょくちょく見かけました。

最近は旅行支援も終わりましたし、チェックインに時間がかかることは減ったと思いますが、個人的に「ちょっと困るな」と思うのは、チェックインよりチェックアウトです。

最近は、精算だけ早めにできる宿も増えた

余裕を持って出るようにはしていますが、公共交通機関利用だとバスの時間があったりするので……。自分の前に精算していた人が「この後どこに行くか迷ってるんですが、どこかおすすめありますか?」などと宿のスタッフに聞き始めたりすると「今このタイミングでその話する?」と苛立ってしまうことも正直あります。

最近は「9時~10時の時間帯は精算が混み合うので、チェックアウト前に精算だけ済ませておくことができる」宿も増えました。まあ、こちらからお願いすればどこの宿でも可能なんだと思いますが、案内がないとなかなか言い出せないものなので……。

もし、そういうことが可能であれば部屋やエレベーターなんかに案内書きをしてもらえたりすると、ありがたいですね。

客室への案内がない

個人的重視度★2 建物の構造が簡単なら案内はなくてもいいと思う

ホテルであれ旅館であれ、建物の構造が簡単で、チェックイン時にフロントで説明しただけで問題なく部屋にも浴室にもたどり着けるのであれば、特に案内はなくていいと個人的には思います。

でも、そういう宿であっても「ただ鍵を渡されただけで部屋に案内してもらえませんでした」というレビューは、ときどき見るんですよね……。おそらく、案内がなくて困るかどうかの問題ではなく、お客側の「温泉旅館なら部屋への案内があって然るべき」という思いによるものなんだろうなと思います。あとは、荷物が重いときに案内がないとしんどいとかもあるでしょうか。

館内が複雑な構造なら案内図を用意してほしい

増築を繰り返して館内の構造が複雑になっている宿はけっこう多いので、案内図を用意してもらえたらありがたいなと思います。部屋まで案内いただく際に1度説明されただけでは、浴室やレストランへの行き方が覚えられない!ということも多いので、個人的には客室への案内はなくても、館内案内図があったほうがありがたいなと思います。

平湯温泉にある共立リゾート系列の温泉宿、深山桜庵は、棟が6つぐらいに分かれている複雑怪奇な構造の宿で、こういう、しっかりとした地図は用意されているものの、客室への案内はありません。

フロントでの説明と地図だけでたどり着けるかかなり不安でしたが、なんとかたどり着けました。でも、おそらく迷う人はいると思います……。

実際にこの宿のレビューを見ると「館内の構造が複雑なのに客室への案内がない」というレビューはちょいちょい見かけますが、人気の宿なのでそのへんはあまり気にしていないのかもしれないですね。お湯はとても良い宿でした。

客室への案内のときに荷物を持ってくれなかった

個人的重視度★1 女性スタッフが案内係だったら恐縮してしまうわたし

客室への案内と近いですが「部屋に案内してくれるスタッフが荷物を持ってくれなかった」というものです。

私は、どこに行くにもリュックですし「荷物お持ちしますよ!」と言われても、案内係が女性の方だったらお断りして、私が背負ったまま部屋までいきます。

リュックって、ちゃんと両肩に背負えば階段だろうが何だろうが普通に歩けるんですけど、案内係の方がお客さんのリュックを両肩に背負うことはないですし、片方の肩にかけたり、肩紐を手で持って運ぼうとするとえらい重いんですよね……。私は必ずノートPCを持っているので。女性スタッフにそんな運び方をさせるぐらいなら、自分で背負ったまま行きます。なので荷物を持ってくれようがくれまいが、別に気にしないです。

木造建築の階段が多い宿の場合は、運んでくれるスタッフがいたほうが安心ではある

とは言え、それは「山歩きが趣味で、リュックで旅をしている」私の話です。
女性で、足元はパンプスやサンダルで、スーツケースを持って旅をされているような方が、特に「エレベーターがなくて階段が多い宿」で荷物を持ちましょうか?と言ってもらえなかったら……。お安い宿ならともかく、そこそこいいお値段の宿であればサービスが悪いと思われてしまうことはあるでしょう。

その点、蔵王温泉の深山荘高見屋さんはすばらしかったです。
客室への案内が女性スタッフだったので荷物を運んでもらうのはお断りしようとしたら、ちゃんと男性スタッフが出てきて運んでくれました。

急な階段が多く、エレベーターがない建物なのですが、チェックインのときだけでなくチェックアウトのときも「荷物はお帰りの際も運びますので内線でご連絡くださいね」とお声がけいただきました。

例によって私は、電話することなく自分で担いで下りてしまったのですが「帰りも運びますよ」と声をかけてくれる宿はあまりないので、印象に残っています。

朝食を食べてる間に布団をあげられてしまった

個人的重視度★3 朝食が部屋食で朝イチで布団あげられるのが個人的にはつらい

できれば朝食後も布団でごろごろしたい……けれど、朝食を食べに食事処に行って戻ってきたら布団をあげられていた!ショック!

ということで評価を下げているレビューをたまに見かけます。

朝食後にごろごろするつもり……ではなかったとしても「朝食の時間帯で布団あげに部屋に入られると思っていなかった」ので、荷物が片付いていない状態で朝食に行ってしまい、そのタイミングで部屋に入られたのが嫌だった、というレビューもありました。

個人的には……よくあることだし評価を下げるほどではないけど、気持ちはわかる、というところでしょうか。

あと、朝食が部屋食の宿で、朝食の時間よりも30分以上早く布団をあげにこられたことがあって、朝寝を楽しみたい私としてはそれもちょっとつらかったですね。

お布団あげていいですか?と聞いてもらえるのがベストとは思う

チェックイン時か、あるいは夕食のときにでも

「(朝食前、あるいは朝食中に)お布団あげさせてもらってよろしいですか?」

と聞いてもらえるのが、1番ありがたいとは思います。

聞いてもらえれば「敷いたままじゃダメですか?」という交渉もできるし、宿の都合で何としてでも朝食前・朝食中に布団をあげなければならないのだとしても、先にわかっていれば覚悟ができて、悪い印象にはならないからです。

私は「一人旅で、朝食後もだらだらしたい」ので布団が敷いてあってもスペースは余っているし、できれば敷いておいてもらいたい派です。でも、複数人で泊まって朝食後はさっさとチェックアウトするグループなら、朝食後に布団が敷きっぱなしだったら「布団が邪魔で荷物をまとめにくいなあ」ということもあると思います。できたら「朝はお布団どうしますか?」と聞いてもらえたらうれしいですね。

クレジットカードが使えない

個人的重視度★3 できる限り予約時に事前に決済するようにしてはいる

最近は、小規模な旅館でもカードやQRコード決済などが使える宿も増えました。

しかし、じゃらんなどの宿情報には「VISAとマスター使えます」と書いてあったのに行ってみたら使えない!ということもわりとありがちなので、私はできる限り、予約時にカードで事前決済するようにしています。

中には事前決済に対応していない宿もあるので、そういうときは「現地でカード決済可」と書かれていたとしても、すべて現金で支払うことになったとしても慌てないだけの金額を財布に入れておきます。あんまり現金を持ち歩きたくはないので、事前決済に対応している宿が増えるといいなと思っています。

カード利用可だけど「少額だから使えないと言われた」という低評価レビューが意外と多い

「クレジットカードが使えない!」という理由で評価を下げているレビューは、単にその宿にカード決済の設備がないことをお客側が知らなかった場合もありますが、多いのは「少額だから使えない」と言われてしまったケースです。

事前決済で宿泊料金を支払い済みで、夕食時のドリンクオーダーの代金のみの精算だったり、ポイントやクーポン券で大部分の料金を賄ってしまい残りが2000円ぐらいだったり、というような場面です。私もたいてい事前決済しているのでチェックアウト時の精算は少額なことが多いのですが、カード使える宿なんだけど「現金でお願いします」と言われることはたまにありますね。

決済手数料もかかりますから「カード精算は5000円以上から」というような内規が各宿にあったりするのだと思うのですが、柔軟に対応してもらえたらありがたいとは思います。

まだチェックアウトしてないのに掃除に来られた

個人的重視度★4 めったにないが、泊まるかどうかためらう

チェックアウトは10時までだからギリギリまでのんびりしていよう……と思ったら、マスターキーで鍵を開けられて、部屋に掃除担当のスタッフが入って来てしまった!というものです。

あんまりないことだとは思うのですが、実はこれ、私自身が何度か経験していまして……実際経験するとめちゃくちゃこわいので、こういうレビューがあったら泊まるかどうか考えてしまいます。

朝早めに出る人ならあんまりこういう経験をすることはないと思いますが、私はわりと最終チェックアウト時間まで長居するタイプだし、レイトチェックアウトプランもよく利用するので……。朝の時間だけは、ドアにチェーンやアームロックがあればかけるようにしています。

掃除する部屋に鍵がかかっていたら、インターホンをならすかノックしてほしい

お客がチェックアウトしたらその鍵を持って掃除に行く、という運用であればまずこれは起こらないと思うのですが、宿によっていろいろやり方があると思うので……1番簡単な対応としては「掃除しようと思ったら部屋に鍵がかかっていた」ときは、鍵を開ける前に一応ノックして声かけるかインターフォンを鳴らしてもらえたら、と思います。

実際にノックされて「お掃除よろしいでしょうか?」「すみませんまだいます!(いや、時間内だからすまなくはないんだけど)」となった宿もありますし、それだけでぜんぜん違うと思うので……ぜひ、お願いします。

スタッフの教育が行き届いていない

個人的重視度★3 求める接客レベルが人によって違うし、人にもよるし

最近は観光業界全体が人材不足ですしね……。
個人的には、レビューで「スタッフの対応がよくない」とあってもあまり気にしないようにはしています。こういうのって大抵、対応悪い人ってごく一部の人だと思うのです。でも、不幸にもその一部の人に当たってしまうと、他が良かったとしても全部の思い出が色あせてしまったりするので、★1つの評価をつけられてしまうこともありますよね。

改善はしてほしいと思うので、自分が泊まってみてスタッフのこの対応は問題があるのでは?と思ったときはネット上に書くのではなく、アンケートなどに書くようにしています。

ちなみに私がこれまで驚いた、宿のスタッフの言動行動

ちなみに私がこれまで体験したスタッフの言動行動で印象に残っているのはまず、これ。

びっくりしたけど、対応悪いというのとも違うしな。アンケートに書いて「どうにかしろ」と言うのも逆にさびしい人みたいに思われちゃう?と思ってスルーしてしまいました。ちなみにこのスタッフ以外の方は発言も含め、何の問題もない宿だったんですよ……。

それから、別の宿であった出来事ですが、10時チェックアウトで9時まで温泉に入れたのでギリギリまで入ってたんです。
脱衣所がそんなに広くなくて、洗面台が2つしかなかったんですけど、そこを30分以上占領して、念入りにお化粧して、髪をセットしている方がいまして。私がお風呂に入る前に既にそこにいてお化粧をしていて、あがってもまだまだメイクを続けていたので、1時間ぐらい使っていたのかもしれません。

「(洗面台占領しててちょっと邪魔だけど)すごいなー。これから結婚式にでも行くのかしら」

と思って見ていたんですが、10時少し前にチェックアウトしようと部屋を出たら、その方が、部屋の掃除をしていたんです。宿のスタッフだったんですね。

始業前に温泉に入っていいよ、という契約なのかもしれないですが、それにしても2台しかない洗面台の1台をずっと使っているのはどうなんだい……?と思ったのでした。

アンケートに書きたかったけど、チェックアウト直前に見かけて気がついたので書けなかったことが残念です。(レビューには書いてません)

館内に自動販売機がない

個人的重視度★3 なくてもいいけど、何かしら飲み物は買えるとうれしい

かつては温泉旅館と言えば客室の冷蔵庫に「瓶や缶を抜くと課金される」飲み物が入っていて、それ以外の飲み物は入れるスペースがない、という時代もありました。つまり「飲食物持ち込み不可」がルールというわけですね。

近年はそのルールもいつの間にか薄れたのか、客室の冷蔵庫は空か、瓶ビールが数本入っているだけで「飲んだら自己申告してね」という宿がほとんどになりました。すべての飲み物を宿で買ってくれ!となると「オロナミンCは置いてないの?」とかラインナップに不満を訴えるお客さんも出るでしょうし、在庫の管理・補充も手間です。夕食会場に飲み物を持ち込まれるのは困るけど、部屋でちょっと飲むものぐらいはうるさく言わないよ、ということなのでしょう。

「客室の冷蔵庫は空になっていますので、持ち込みの飲料などを冷やしてください」

と掲示されている宿も最近はよく見かけます。

ただ、チェックイン前に特に買い物などせず「宿で何かしら売ってるでしょ」と思ったら、飲み物をぜんぜん売ってなかった!となると、不便に感じる人はいると思いますし、私自身それは避けたいので……。

宿泊した宿に自販機があった場合は必ず撮影しておき、ブログでも紹介しています。

私は旅先でも夜中に目が覚めて活動し始めることがあるのですが、そういうとき「炭酸が飲みたいなあ」とか「1杯だけビール飲みたい」などと思うことがあるのです。

そんなときに、この宿の自販機では何が買えるかがあらかじめわかっていれば便利なので、自分のために撮影して、ついでにブログにも載せています。同じ宿にまた泊まるときに見返せるので。また、自販機がない宿、売店にも飲料の販売がない宿についてはその旨をブログにも記載するようにしています。

自販機がなく、売店で飲料の販売もしていないなら、あらかじめ告知してほしい

館内に自販機がない宿はわりとたくさんあると思うので、その場合、チェックインのときに「自販機はないので、飲み物は売店(あるいは近所にある商店や自販機)で買ってください」と案内があるといいなと思います。その際、売店の営業時間についても知らせてもらえると、買い忘れずにすむかなと。

周辺にコンビニや自販機がない環境で、さらに館内にも自販機や売店がない場合……だいぶレアだとは思いますが、その旨を予約サイト上などに告知してもらえるとありがたいなと。「館内で飲み物は買えないのであらかじめ買ってきてください」と書いてあれば「あ、買っていっていいんだな」とわかりますので、ありがたいですね。

布団敷きがセルフだった、あらかじめ布団が敷いてあった

個人的重視度★3 敷いてあるのはむしろありがたい

私はほとんど一人旅なので、以前から「布団はあらかじめ敷かせてもらいました」ということは多かったのですが、コロナ禍以降いっそう、そういう対応の宿が増えました。

感染症対策として「できるだけ客室には入りません」ということですね。最近は感染症対策は緩めた宿も多いと思いますが、夕食の時間帯に一気に布団を敷くのは大変だったりということで、一人客だとそのままの対応で続いているのかなと思います。

何しろ8畳間だと、布団を敷いてもこのぐらいスペースが余るので……先に敷かれていてもぜんぜん問題ないですよね。

いつでも昼寝できるし、夕食のときにスタッフが部屋に入ってくることもないので私はむしろ敷いてあったほうがありがたいです。

ただこれが、2名、3名で8畳間に泊まるときにあらかじめ布団が敷かれていたら、けっこう邪魔だろうなとは思います。

私はどちらかと言えば「感染症対策でスタッフが部屋に入らないようにするため、布団敷きはお客様にお願いしています」のほうが、めんどくさいなあって思ってしまいます。先に敷いておいてくれていいのに、と。

「先に敷いておくか」「自分で敷くか」選択できるならうれしいけど

まあ、自分で布団を敷くことがぜんぜん苦にならない人もいると思うので難しいのですが。

ある宿では「布団敷きをお客様自身でやっていただけるならお菓子をプレゼント」という風にしているところもありました。お菓子いらないので、敷いてもらいましたけど……。

「温泉宿に来たのに自分で布団を敷くのか」と思う人は一定数いると思うので、セルフの場合は「布団はお客様に敷いていただいております」と、予約サイトなどに書いてあるといいのかなと思います。

旅館関係者の方へ、もしこの記事を読まれていたら……

この記事を書こうと思ったきっかけの1つに、長野県の湯田中渋温泉郷にある安代館の女将さんからブログ記事についてお礼の手紙をいただいたことがあります。

泊まるときに「月山もも」と名乗ったりはしていないのですが、今回が3度目の宿泊だったのですけど料理があまりにもすばらしかったので、滞在中にツイートしていまして、その日に女性1人で宿泊したのが私だけだったので、気がつかれたようです。

記事中にも書いたのですが、以前に泊まったときは脱衣所や浴室に少し雑然としているところがあり「食事、お湯はすばらしいがその点を苦手に思う方はいるかも」と2022年にブログに書いていたのです。

それが2023年に泊まったときは、あちこちに改修が入って大きく改善されていたので「このご時世に本当にありがたいことだし、女性にも勧めやすくなった!」とブログにも追記したのですが、実は2022年に公開したブログ記事が、改修を決断するきっかけになったという手紙をいただき、ブロガー冥利につきるなと思いました。しかも、私のブログに気づいたきっかけは「渋温泉の金具屋の若旦那が安代館の息子さんに教えてくれた」とのこと。
ありがたいことに旅館の関係者の方にも読んでいただいているようなので、たまには旅館の運営にも役に立つ記事を書ければなと思って、この記事を企画しました。

「評価を下げられがちなポイント」の中にも「簡単に改善できるもの」と「改善が難しいもの」があると思います。たとえば「生肉をつまむ用の箸」なんかは割り箸を一膳余計に用意すればいいだけですが、「虫が多い」などは立地上仕方がなかったりしますよね……。

なので「根本的な解決は望めなくても、こうすることで印象が変わって悪評価を書かれることが減るのでは?」という私なりの考えや、これまで泊まった旅館で取られていた改善策の例などをそれぞれの項目に思いつく限りに書いています。

素人の浅はかな考えですので実現が難しいものもあるかとは思いますが、もしよろしければ参考にしていただけましたらうれしいです。

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。

*1:「茶菓子はありません」はちょっと書きづらいですけど……。