伊豆の魚介&野菜中心のフレンチを味わい、かけ流しの温泉を貸切利用できる宿
伊東温泉の「マストランプ」は、3ヶ所あるかけ流しの温泉浴室をすべて貸切で利用できる食事のおいしいプチホテルです。
2022年3月に初めて宿泊した際はログハウスのコテージが3室あり、全8室の宿でした。その後ログハウスは解体され新たに露天風呂付きの離れを建築中だそうで、2023年2月現在は全4室で営業されています。
土曜日は1人泊の予約を受け付けていないのですが、伊勢海老をはじめとした伊豆の魚介と季節の野菜をフレンチスタイルのコース料理でいただく……という食事内容がかなりツボで、ずっと気になっていた宿でした。
先日、月曜日に休みをとって日曜日に泊まってきたところ、伊勢海老がごろんと入ったブイヤベースが感動的においしく、浴室はお湯の良さだけでなく雰囲気も抜群(特に内湯)など、期待以上のすばらしい時間を過ごすことができました。
しかも当日の宿泊客は私と、もう1組も1人泊の女性だけ!貸切風呂も好きな時間に好きなだけ使えて休みを取ってよかったと心から思いました。
伊東のプチホテル「マストランプ」についてご紹介したいと思います。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。
- 伊豆の魚介&野菜中心のフレンチを味わい、かけ流しの温泉を貸切利用できる宿
伊東駅から徒歩19分、15時~17時30分までは駅から送迎もしていただける
伊東駅からマストランプまでは徒歩19分。
歩くのが嫌いでなければ歩ける距離ですが、タクシーでも1メーター、3分ほどの距離です。
また、時間帯は限られてしまいますが、宿の車で送迎していただくことも可能です。
送迎可能な時間は「15時~17時30分」で、その時間帯であれば前もっての予約は不要で、駅から「迎えに来てほしい」旨を電話すればOKとのことでした。
チェックアウト後の駅までの送迎も、早朝出発ではない朝食後の時間帯であればお願いできると思います。私は、10時ちょうどにチェックアウトしましたが、特に相談はしていなかったのですけど「駅までお送りしましょうか?」とお声がけいただき、すぐに車で送っていただけました。
荷物を宿に預けて身軽に大平山を登った後、チェックイン
今回、マストランプに宿泊する前日の土曜日は、伊東周辺にある温泉付きゲストハウスに宿泊していました。
個室制のゲストハウスで、マストランプとは趣が異なりますが伊東のすばらしいお湯と新鮮なお刺身を格安に楽しめる宿です。
日曜日の朝にゲストハウス倭荘をチェックアウトすると、15分ほど歩いて本日宿泊するマストランプに向かい、登山に不要な荷物を先に預かってもらいました。このときに「15時以降ならお電話いただければ駅まで迎えに行きますので」とお声がけいただきました。(結局歩いていってしまいましたが……)
ちなみに、荷物の預かりはいきなり訪ねていったわけではなく、前日に
「明日宿泊を予約しているものですが、チェックイン前に荷物を預かっていただくことはできますか?」
と確認にした上で伺っています。
電話したときに「何時頃に来られますか?」と尋ねられました。少人数のスタッフで回している宿なので、時間帯によっては誰もいないということもあり得ると思いますので、先に連絡しておくのが無難です。
身軽になって登ったのは「太平山」という標高572メートルの低山です。「伊東アルプス」と呼ばれたりもするそう。
高尾山より低いぐらいの低山ですが、標高の低いところから登り始めるので、そこそこ登り甲斐もあります。また、あまり有名でない低山の里山は、登山道の整備が行き届いていなくて登りにくいこともありますが、太平山は道もよく整備されていて道標の数も多く、気持ちよく歩くことができました。
途中にある「馬場の平」という眺望スポットからは、伊東の街並みの向こうに伊豆大島が大きく見えました。
年に1度山焼きを行うことで有名な「大室山」の姿も目の前に。
独立峰の火山なので、浅間山のような雰囲気がありますね。
木々に隠れて少し見えにくいものの、山頂近くには富士山が見える場所もあります。
冬でも雪が積もることが少ない山なので、冬から春にかけて楽しむのに良さそうだなと。とても気に入りました。
下山して、またマストランプに向かおうとすると、河津桜が美しく咲いていました。
坂を登っていくと、電信柱に「マストランプ↑」と書かれた案内板があります。
着きました。
背後に山を背負う形で立っており、敷地内にはログハウスのコテージも3棟あります。
建物の前には帆船を形取った模型がありました。
マストランプの「マスト」は、帆船のマストのことなんでしょうか。
レンガ造りで雰囲気あるエントランス。
さっそくチェックインしたいと思います。
入口で鍵を受け取り、部屋の場所を説明していただきました。
預けた荷物は既に部屋に運んでいただいているとのこと。さっそくお部屋に向かいたいと思います。
【部屋】★★★★☆ 浴室に近くくつろげる&お茶の種類が多くてうれしい
2023年2月現在はログハウスのコテージがなくなり、本館の4室(ツインルーム2室、和洋室、特別室)のみで営業されています。
客室露天風呂付きの離れを建設中だそうで、今から楽しみですね。
2022年3月に宿泊した「和洋室」
2022年3月に初めて宿泊した「和洋室」は、フロントから階段を1つ下った1階にありました。
和洋室と特別室では、追加料金(夕食のみ1500円、夕朝食3000円)でお部屋に食事を運んでいただくことができます。今回は宿泊客も私以外お一人ということでしたし、特にお願いはしませんでした。
部屋の左半分が和室、右奥がベッドルーム、右手前が洗面所とユニットバスです。
室内ではWi-Fi利用も可能で、速度的にも問題なく使えました。
ベッドルームにはシングルベッドが2台並んでいます。枕元にはコンセントやライトもあり、寝心地も良いベッドでした。
和室部分は6畳あります。
余計な飾りなどないシンプルな和室ですが、ライティングがちょっと凝っていて、一般的な旅館の和室に比べるとこだわりが感じられました。
座卓の上にはお湯の入った魔法瓶と、湯呑みとティーパックが4種類。茶菓子。ポットはお湯が湧かせる電気ポットであれば理想的でしたけど、お茶の種類が多いのはいいですね!
緑茶、ほうじ茶とハーブティのローズヒップティーとペパーミントティー。
茶菓子はお花の形をした焼き菓子です。女性ウケが良さそうだし、おいしかったです。
わりとサイズの大きな空の冷蔵庫が設置してありました。
ちなみに、マストランプでは「アルコール類の持ち込み」は禁止と、予約サイトなどにも明示されています。
お酒については、外の露天風呂の側にある自動販売機で購入するか、ルームサービスで注文しましょう。ルームサービスのメニューと自販機のラインナップは後ほど食事の項目でご紹介します。
ちなみに、フロントの営業時間は23時まで、ルームサービスのラストオーダーは22時までです。
クローゼットの中には浴衣と帯、羽織が用意してありました。
浴室に行くときなどは浴衣でOKですが、ダイニングで食事をするときは浴衣はご遠慮ください、とのこと。
私は、もともと食事のときは浴衣を着ない(着崩れが気になる・帯が苦しくなる・においがつので)のでまったく気になりませんが、温泉旅館というよりはホテル寄りの宿なんですね。
部屋に入って向かって右のドアを開けると、洗面所があります。
洗面台にはハンドソープ、コップのほか、左隅のカゴにアメニティ類がまとめてありました。
フェイスタオルとヘアブラシ、コットン、歯ブラシ。ドライヤーはPanasonicのイオニティです。
マストランプの浴室には、アメニティ、ドライヤー、タオルなどは設置していないため、必要なものは部屋から持っていき、ドライヤーは部屋で使います。(すべて貸切風呂なので、脱衣所で長居しないほうが良いため)
洗面所の橫にはユニットバスが。
貸切で利用する温泉浴室がすぐ隣にあるので、あまりユニットバスを使う方はいなそうですが、バスマットやシャンプー類も一応セットしてあります。トイレはウォッシュレット付きで清潔です。
2023年1月に宿泊した「源泉掛け流しの露天風呂付き特別室」←NEW!
実は2022年に宿泊した際は「露天風呂付きの特別室も1名でも予約可能」でしたが、2023年現在は客室数を以前の半分の4室に減らして営業していることもあってか、露天風呂付きの特別室に1人で泊まるプランは通常出ていません。
まあ仕方ないよね……と思いつつ、そうなると露天風呂付きの部屋に泊まってみたかったなあ……などと考えていたある週末、直前予約で特別室が1人でも予約できてしまったのです!
宿の方の話では直前キャンセルがあったそうで、キャンセルが入って空室状態になった後すぐに、私の予約が入ったそうです。暇さえあれば予約サイトを見てチェックしていたのが功を奏しました。
そんなわけで現在は1名では予約できない部屋ですが、直前予約で1名で予約できることもあるかもしれない……ということで、ご紹介したいと思います。
特別室は和洋室と同じフロアのちょっと奥にあります。目の前に貸切の内湯があるので便利です。
ドアを開けるとベッドルーム。
手前に空の冷蔵庫がありました。
サービスのお水が入っています。
ベッドルームの雰囲気は和洋室と同じですが、こちらは窓際にテーブルと椅子が置かれています。
外に置いてある自販機で、静岡麦酒を買ってきてこちらで飲みました。
奥にある窓を開けると庭が見えます。
和室は8畳と広々。和洋室の和室よりも広いですね。
お湯が入った魔法瓶タイプのポットとティーパックが4種類あるのは和洋室と同じです。
お風呂に行く前にお茶を淹れてお菓子をいただきました。
浴衣とタオルはクローゼットの中にあります。
そして……洗面所の奥に露天風呂が!
洗面所の手前にトイレ。ウォッシュレット付きで清潔です。
洗面所にはドライヤーと、ヘアブラシやコットンなどのアメニティがセットしてありました。
洗面所の奥のドアを開けると洗い場があり、その奥に露天風呂が。
洗い場と露天風呂の間に、しっかり閉まるガラス扉があるのはいいですね!体や頭を洗うとき、外だと寒いので……。
露天風呂はコンパクトな円形ですが、1人で入るなら十分な広さです。
熱ければ水を足すこともできますが、熱めの適温で気持ちよく入れる温度でした。
客室露天風呂のお湯も加水はしていないそうで、お湯の投入量で温度を調節しているそうです。
この日はちょうどいい温度でしたが、熱かったりぬるかったりしたらフロントに連絡すれば調節してもらえるそうなので、早めに温度を確認しておくと良いと思います。
露天風呂付きの部屋なら、夜中に目が覚めてもいつでもお風呂に入れるのがうれしい!しかも加水加温循環消毒すべてなしのパーフェクトなかけ流しのお湯です!
マストランプの3つの浴室はお湯も雰囲気もすばらしいのですが、残念ながら深夜早朝は入れないので、いつでも風呂三昧できる露天風呂付きの部屋に泊まれて幸せでした。
【風呂】★★★★☆ かけ流しの内湯2室と広い露天風呂を貸切で利用する
マストランプには内湯が2室と露天風呂が1つあり、すべて貸切で利用します。
フロントに予約表があり、空いているところに部屋番号を記入して予約する仕組みです。
回数制限はないので、入りたければ空いているときに常識の範囲内で何回予約してもOK。
1回の予約時間は、洗い場のある内湯は40分、露天風呂は25分です。
露天風呂は時間も短めですし、そもそも洗い場もないので、最初に内湯に入って体や頭を洗ってから露天風呂に行ったほうが良いですね。
ちなみに、浴室を利用できる時間は15時から23時と、朝は7時から9時30分まで。
お風呂三昧したい人にとっては、若干短めかもしれません。
また、ログハウスコテージがあった場所で現在は工事をしており、工事車両が入っているため露天風呂の利用は17時からになるとのことでした。
露天風呂には洗い場がないので、まずは内湯から入ることにします。
内湯は、フロントからすぐの場所に2室並んでいます。
右奥にある内湯「伊豆石風呂」
まず、2つ並んだ内湯のうちの右奥にある「伊豆石風呂」のほうに入ってみたいと思います。
中に入ったら、内側からドアの鍵をかけます。
脱衣所は、アメニティなどほぼ何もなくとてもシンプル。ハンドソープのみです。
必要なものは部屋から持ってきて使います。
では、いざ浴室へ!
床も浴槽も石造りで、内湯とは言え外の緑も見えるし、心地良い風も入ってきます。
洗い場は1つで、シャンプー&コンディショナー、ボディシャンプーあり。
体を洗って浴槽へ。
ああー、良いです。とても良い。
天気がいいのもあるけれど、外の緑がお湯に映ってとてもきれいだし。
もちろん、熱めのお湯も、単純泉ですがほのかに温泉の香りがする、伊東の良いお湯です。
熱いけど熱すぎない良くあたたまるお湯で、大平山を歩いてほどよく疲れていた体もほぐれてきました。
左手前にある内湯「岩風呂」
すぐお隣にあるもう1ヶ所の内湯「岩風呂」にも後から入りに行きました。
脱衣所は、先ほどの浴室とまったく一緒。
浴室内も似ていますが「伊豆石風呂」は、壁も浴槽も四角く形を整えられた石で組まれていたのに対し、岩風呂は不揃いな石で作られていて、少し雰囲気が異なります。
洗い場1ヶ所はまったく同じ。
浴槽も、石風呂は真ん中に浴槽がありましたが、こちらは浴室の右寄りに浴槽があり、若干小さめな感じがします。
内湯はどちらも、湯口からお湯が投入されているように見えないのですが、浴槽の中に投入口があって、新しいお湯が常に入ってきていました。
浴槽にお湯が流れ込む水音がしないので、浴室内は静か。
風に揺れる木々を眺めながら、ゆったりと湯浴みを楽しみました。
開放感抜群の「巨石露天風呂」
露天風呂は建物がつながっておらず、一度外に出て湯小屋まで歩くことになります。
サンダルに履き替えて外に出ます。
建物の外に出て、正面のログハウスのあるほうへ歩いて行くと、途中に自動販売機があるのが見えました。
あれが、敷地内に1つだけある飲料の自動販売機ですね。風呂上がりに見に行こう。
ちなみに、自動販売機の背後にある、黒い壁の向こうに露天風呂があります。
以前は、露天風呂の側にこんな風にログハウスコテージが3棟並んでいたのですが……。
現在はその姿はなく、新しい棟を建設工事中でした。
オープンしたらこちらも泊まってみたい……けど、1人で泊まれるのかしら……。
露天風呂の脱衣所となっている小屋の入り口から中へ。
ちょっと懐かしい雰囲気ですね。今は使われていないようですが、奥に見える木の扉はサウナでしょうか……?
内湯では温泉分析表が見当たりませんでしたが、露天風呂にはありました。53.9度、ph7.5の「ナトリウム・カルシウムー塩化物温泉」です。
温泉の分析年月日は「2021年5月13日」と新しいですね!
源泉使用状況を見ると「加水・加温・循環・消毒」すべて無しのパーフェクトな源泉かけ流しです。
では、こちらの扉から露天風呂へ。
扉を開けると……急に、別世界に迷い込んだような露天風呂が。
宿の案内資料に、露天風呂のことが「巨石露天風呂」と紹介されていましたが、なるほど、正面にある迫力のある岩はいかにも「巨石」ですね。
これほど広く、開放感のある露天風呂まで貸切で楽しめるなんて……うれしい。
巨石を眺めつつ、湯を味わいます。
露天風呂には、岩の間に湯口があり、大量の源泉が常時かけ流されていました。
3月のよく晴れた日でしたが、この露天風呂を楽しむのにぴったりの日だったように思います。日差しを遮るものがないし、湯が熱めなので夏はあまりゆっくり楽しめないかもしれません。
少し肌寒さは残るものの、凍えるほどではない春に、梅の花を眺めながら広い露天風呂に浸かる……。
いつか泊まりたいと思っていた宿でしたが、ベストなシーズンに来れたのではないか?と思いました。
17時を過ぎて日が落ちると、露天風呂の周辺もライトアップされました。
夕暮れの露天風呂もなかなか良い雰囲気でしたね。
露天風呂から上がって戻ろうとすると、灯りに照らされたホテルの建物もいい雰囲気でした。
向かって右側の、ひときわ明るい照明が点いているところが、レストランです。
この後の夕食を楽しみにしつつ、一度部屋に戻ります。
【食事】★★★★★ 朝も夕も丁寧に作られた洋食メニューで、伊豆の食材を味わう
お部屋も快適でお風呂もすばらしかったですが、やはりマストランプの一番の売りはおいしい食事でしょう。
朝食も、夕食も、ドリンクメニューまで、どれも手抜きなく、存分に楽しむことができました。
自動販売機とルームサービスのドリンクメニュー
マストランプは館内にアルコール飲料の持ち込みはできませんが、敷地内の露天風呂の隣に自動販売機があり、そちらで買ったものであれば室内でも飲むことができます。
何があるのか?お風呂上がりに眺めてみると……。
おお!サッポロビールが静岡県限定で販売している「静岡麦酒」があるじゃないですか!
静岡麦酒の上にあるアサヒの「アサヒ富士山」も気になりますが、もともとアサヒよりサッポロ派ですし、前日に泊まったゲストハウス倭荘でいただいた静岡麦酒の生ビールが大変おいしかったので。
夕食前に、風呂上がりの1杯をいただきます!
お風呂上がりの、水分の抜けた体にぴったりの、すっきりしているのに爽やかな香りがするビールでした。飲みやすくてごくごく飲んでしまいました。
それから自動販売機以外に、お部屋で「ルームサービス」としてアルコール類を注文することもできます。
ラストオーダーは22時ですが、スパークリングワインやワイン、ビールなどは瓶でも注文できますので、深夜に一杯飲みたくなったときのために、瓶ビールとか買って冷やしておくのも良いかもと思いました。
りんごのノンアルコールスパークリングがいただけたり、チーズの盛り合わせが注文できるのもうれしいですね。
2023年1月宿泊時のレストランのドリンクメニュー ←NEW!
夕食の際にレストランでいただけるドリンクメニューもご紹介したいと思います。
2023年1月に再訪したところ、少しメニューが変わっていたので、新しいメニューを掲載しました。
実は、最初に泊まったときは生ビールはメニューになく、ビールはハートランドの中瓶のみでしたが、現在は生ビールがあります!
メニューには「常陸野ネスト」とありましたが、泊まった日の時点でスプリングバレーの「シルクエール」に変わっていました。
グラスワインは泡・白・ロゼ・赤の4種類。
「山ももスパークリング」「いよかんカクテル」「イタリアン・ティー」など、女性の好みそうな甘めのお酒もラインナップされています。
1人なのでボトルでワインをいただくことは検討しませんでしたが、3000円~5000円台のお手頃な価格のものが中心で、2人以上ならボトルも注文しやすそうです。
ボトルワインは泡4種・ロゼ2種・白11種・赤6種。
魚料理が中心のコースだからか、白ワインが多めでしたね。
ソフトドリンクのメニューには「自家製ジュース」の文字が。「夏みかん・山もも・梅」の3種があり、ホットやスカッシュ(ソーダ割)でもいただけるようです。
そして、メニューの最後には「リゾット(ブイヤベースの締めとして)」の文字が……これはきっと、後で頼もう。
2022年3月宿泊時の夕食は金目鯛・伊勢海老・春野菜のフレンチコース、〆のリゾットが絶品!
マストランプでは朝夕共に食事の開始時間は固定で、夕食は18時15分ごろのスタートです。
用意ができたら部屋に電話をいただけますので、フロント橫にあるダイニングに向かいます。
1杯目にいただいたお酒は、スパークリングワインと迷いましたが「山ももスパークリング」です。
伊豆と言えば山もも……だと私は思っていたので、巡り会えてうれしい。
おそらく、自家製の山ももジュースをスパークリングワインで割ったものなんでしょう。しっかりと甘みがあり、山ももの爽やかな香りが感じられる、食前酒にぴったりのカクテルです。
前菜は「さざえのガーリックバター焼き」です。
やや小ぶりなさざえにパン粉とガーリックバターをかけてオーブンで焼き上げたもの。
さざえ、久々にいただいた気がします。磯の香りとガーリックバターの香りが混ざり合って、濃厚でお酒が進む一品です。
2皿目は「伊勢海老のビスク」です。早くも伊勢海老が登場しました。
温泉卵と伊勢海老がクリームスープの中にはいっており、温泉卵をくずして味を変えながらいただきます。
卵と伊勢海老とクリームスープがとけあって、ものすごくうまい。
これは、パンにつけて残さずいただきたい……と持ったところで、タイミングよく、焼きたてのパンが提供されました。
オリーブオイルが塗ってあり、そのままでもおいしく、ソースやスープをつけてももちろんおいしいパンでした。
魚料理は「金目鯛の鱗焼き ふきのとうとナッツのソース」
鱗をあえて取らずに、油で揚げるようにして焼いた一品です。鱗はサクッとした食感になって、皮と身と一緒においしくいただけました。
付け合わせの野菜は芽キャベツ、赤蕪、菜の花、カリフラワー、新玉ねぎなど。ふきのとうにナッツを加えたソースがほろ苦くおいしい。
ここで2杯目のお酒を注文します。
グラスの白ワインを注文すると「シャブリ」でした。フランス産の辛口の白。料理に合いやすいお酒です。
魚料理がなくなったところで……ついに、ブイヤベースが登場です!
カセットコンロに小ぶりな白い鍋がセットされ、中には殻付きの伊勢海老がどどんと。
既に火は通っていますので、ちょうど良い温度まで温まったらお皿に取り分けていただきます。
伊勢海老は半身がまるごと入っており、食べごたえがあります。伊勢海老以外にも白身魚やムール貝が入っていてかなり具沢山。お腹いっぱいになりました。
しかし……リゾットは絶対食べたいのでオーダーしました!
マストランプのブイヤベースは「アイオリソース」というニンニク風味のマヨネーズが溶け込んでいてかなり濃厚だったのですが、そこにさらにチーズを足してご飯を入れ、魚介の旨みが溶け込んだ、最高においしいリゾットになりました。
お腹はいっぱいですがデザートはいただきます!
苺のあたたかいガトーショコラ。お腹いっぱいだけどおいしい。
食後の飲み物はコーヒー、紅茶、ハーブティーから選びます。
コーヒーをいただいて大満足の夕食を終えました。
2023年1月宿泊時の夕食は、濃厚な伊勢海老のムース←NEW!
2023年1月に再訪した際の夕食では、まずは前回はなかった生ビールを!
スプリングバレーのシルクエール。泡がきめ細かく、華やかな香り。苦みは少なく飲みやすいビールです。
最初の一品は「さつまいものエクレア さざえのグリーンバター焼き」
にんにくとパセリの風味が効いています。盛り付けも素敵。
前菜は「伊勢海老のムース 帆立と青リンゴのタルタル」です。
伊勢海老の味が凝縮されたムースと、帆立のお刺身と青リンゴを混ぜていただきます。
伊勢海老ムースが大変濃厚で……パンに付けてすべていただきました。
皮パリパリ、中しっとりのバゲットは焼きたてで提供されます。
ビールがなくなり、やはり次はワインかなーということでグラスワインの白をオーダー。
ブルゴーニュ南部のマコネ地区の白ワイン。
黄色みが強く、華やかな香りの辛口のワインです。
次のお皿は「八丈赤むつ 菊芋とベルモットのソース」です。
たっぷりの温野菜と、こんがり焼いた赤むつにとろみのある菊芋のソース。
野菜も新鮮で甘く、ソースの味もおいしい。前回3月に泊まったときは「ふきのとう」のソースでしたが、今回は1月で「菊芋」のソース。材料となる野菜にも季節が感じられますね。
最後のブイヤベースの前に白ワインがなくなったので……次はグラスのロゼワインを。
フランス南部のプロヴァンスのロゼワイン。
ブイヤベースは南フランスの料理なので、ワインも南部のものがよく合うとのことでした。
今回も、伊勢海老の半身がごろりと。
ムール貝や白身魚など、たっぷりの具とスープを楽しみます。
最後はご飯と卵とチーズを入れてリゾットにし、魚介のお出汁を最後まで味わいつくしました。
デザートは「チーズといよかんのスフレケーキ 白ワインのジュレ」です。
前回のガトーショコラも絶品でしたが、今回も繊細な味わいで大変おいしかったです。
朝食はスープやサラダ・卵料理・パンすべてにこだわりが感じられた
翌日の朝食は8時30分から。時間は朝食も8時30分スタートで固定で、準備ができたところで部屋に電話でお知らせがきます。
昨日と同じダイニングで。朝の光がたくさん入って気持ちが良いですね。
朝食の料理は定番のようで、前回と大きな変化はありませんでしたが、何度でも食べたいおいしい朝食なので何の問題もありません。
実は、2022年に公開した「朝食がおいしい温泉宿」という記事でも、こちらの宿をピックアップしているほどです。
飲み物は「オレンジジュースか牛乳」のどちらかと「コーヒーか紅茶」のどちらかを選んでいただけます。
オレンジジュースとコーヒーをお願いしました。
白インゲン豆と野菜のスープ。
野菜が本当にたくさん入っていて、柔らかく煮えていておいしい。
サラダは「玄米と根菜とひじきのサラダ」です。
玄米を雑穀のような感じで茹でて使っているんですね。さっぱりと爽やかなサラダです。
メインのお皿には半中の焼き加減もすばらしいスクランブルエッグとハム、グラタン、きのことベーコン、ブロッコリーなど。
少しずついろいろ食べられる感じがうれしいし、おいしい。
パンは焼きたてで4種類、好きなものをいただきます。
こちらは2022年3月に宿泊した際にいただいた、クロワッサンとレーズンパン。
こちらは2023年1月にいただいたクロワッサンとチョコデニッシュ。
クロワッサンがさくさくでおいしかったので、2回目の宿泊でも食べてしまいました。
このほかに「海洋深層水を練り込んで作った柔らかいパン」がありましたが、お腹いっぱいで入らず残念。
最後にコーヒーとヨーグルトをいただいて、ごちそうさまでした!
宿の雰囲気にあった、野菜たっぷりのおいしい朝食、お腹いっぱいにいただいて、チェックアウトまでお部屋でだらだらと過ごしました。
【再訪したい度】★★★★☆ 女性の一人旅にぴったりの食事がおいしいプチホテル
土曜日に1人で泊まれない宿ですが、平日は空いていることが多いので貸切風呂も好きな時間に楽しみやすいというメリットもあります。
初めて泊まった日は、私の他の宿泊客が女性の1人客もう1人だけだったのですが、たしかに「女性の一人旅」という用途にフィットする宿だと思います。お風呂がすべて貸切利用なこと、食事の内容も女性に特に好まれるのではないでしょうか。
ダイニングで1人での食事が抵抗ある方もいらっしゃるかもしれませんが、「和洋室」を予約すれば追加料金で部屋食にしていただけるのもありがたいサービスです。
温泉が利用できる時間帯が(お客さんが多い日のことを考えると)少しだけ短めかな、というところが☆を半分減らした理由ですが、それ以外はサービスやお気遣いも含めて本当にすばらしくて、またぜひ、宿泊したい宿です。
【1人旅に優しい度】55点:土曜日は1人で泊まれないが、露天風呂付きの部屋にも1人で泊まれるのはうれしい
泊まりやすさ 10/20
1人で泊まれるのは平日のみ。
食事場所の配慮 10/20
基本的にはダイニングでの食事なので、席と席の間隔は十分に広いが、気になる人はいるかもしれない。
和洋室・特別室を予約すれば、追加料金で部屋食にもしていただける。
プランの選択肢 10/20
1人で予約できるのは「ひとり旅プラン」のみで、舟盛り付きのプランなどは予約できない。
ただし、露天風呂付きの「特別室」も含めて、すべての部屋を1人でも予約できるのはうれしい
ドリンクオーダー 10/20
1人で頼みやすいアルコールメニューは、グラスワインが4種類、ビール、日本酒1合、焼酎グラス、カクテル類など。特別多いわけではないが、標準的な内容。
フリーWi-Fi完備 15/20
Wi-Fi利用可能。速度も特に問題ないレベル。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。