2食付きでの宿泊も自炊も可能!土曜日も1人で泊まれるかけ流しの温泉付きゲストハウス
ゲストハウス倭荘(やまとそう)は、伊東駅から徒歩20分ほどの高台に位置する、温泉付きのゲストハウスです。
ゲストハウスということでかつては相部屋での宿泊も受け付けていたそうですが、コロナ禍以降はすべて個室利用となり、館内のレストランで注文した食事もすべてお部屋に運んでいただくスタイルになりました。
つまり「格安で」「広い個室を利用できて」「部屋食で」「土曜日も1人で泊まれる」というすばらしい宿なのです。おまけに温泉もかけ流しの極上湯です。
高台なのでベランダからは海が見えました。
朝夕食事付きで泊まるのも良いし、自炊設備の整ったダイニングキッチンもあるので、素泊まりでさらにお安く楽しむこともできます。ちなみに、素泊まりで1人泊した場合の最低料金は5000円からです。
さまざまな楽しみ方のできるゲストハウス倭荘、泊まってみたところ思った以上にすばらしい宿だなと思いましたので、レポートしたいと思います。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。
- 2食付きでの宿泊も自炊も可能!土曜日も1人で泊まれるかけ流しの温泉付きゲストハウス
伊東駅からタクシーで1メーター、徒歩20分ほどの高台の上にある宿
ゲストハウス倭荘の最寄り駅は静岡県のJR伊東線と伊豆急行の停車する伊東駅です。
伊東駅までは、特急踊り子号に乗れば都内から乗り換えなしで来ることができます。また、熱海駅から伊東線で20分少々なので、新幹線や東海道線利用でも便の良い温泉地です。
観光地の駅なので、駅前にはタクシーが常駐しています。
ゲストハウス倭荘は、伊東駅から歩くと徒歩24分。
急な坂の上にあるため、Googleマップ上でも行きは「24分」と表示されますが、帰りは下り坂なので「19分」になります。
じゃらんなどを見ると「急坂がありますのでタクシーのご利用をお勧めします」と書かれており、実際にけっこうきつい坂もありました。
下りなら眺めは良いのですが、天気の悪い日はきついかもしれません。
送迎などは特にありませんが、タクシー利用でも駅から1メーター、800円前後で到着するようです。
宿の入口は2階にあります。庭に、みかんでしょうか、柑橘類の木があるのがなんだか伊豆らしいですね。
サーフボードが飾ってあったりと、宿の雰囲気はなんだか南国風です。チェックインしてお部屋に案内していただきます。
【部屋】★★★★☆ アメニティは持参の必要があるがトイレ洗面付きの快適な部屋
今回予約していた「和洋室」のお部屋は2階にあります。
2階の廊下にはずらりと本棚が並んでいます。本好きなので興奮しますね!
読書灯をお借りすることもできます。文庫も少しありますが、単行本多め、かつ自己啓発系の本や実用書が多いようでした。
「ポストコロナの経済学」なんていう本もあったので、新しい本も仕入れているんでしょうね。
案内していただいたお部屋は2階の角部屋、205号室です。
中に入ると右側に和室、左側に洋室が。
洋室は「ダイニング」タイプと「ソファ」タイプの部屋があり、どちらに案内されるかは「着いてからのお楽しみ!」とのことだったのですが、私は「ダイニングタイプがいいなあ」と思っていたので「やった!」と思いました。
なぜダイニングがいいかと言うと、PC作業がしやすいんですよ!
和室だと、座卓の高さによっては腰が痛くなったりするので……。ソファよりもダイニングのほうが、食事もしやすいですしね。
テレビと石油ヒーター、空気清浄機もあります。
エアコンは和室に設置してあって洋室側にはないので、洋室で過ごすときエアコンのみだと、冬はたしかにちょっと寒いんですよね。石油ヒーターがあったので洋室でも暖かく過ごせて、お気遣いありがたいなと思いました。
ちなみに「冷蔵庫」と「電気ポット」に関しては室内にはありませんが、後で紹介する共同のダイニングキッチンで利用可能です。
和室には寝具類が畳んで置いてありました。
敷き布団のほかにマットレスもあったので、快適でした。
部屋にはトイレ・洗面もついています。
壁紙もおしゃれで、トイレもウォッシュレット付きで新しいです。
宿名は「ゲストハウス」ですが、お部屋の設備としては1万円台半ばぐらいで泊まれる旅館と比べても遜色なく、この部屋に2食付き1万円以下で泊まれるとはなんてコスパがいいんだ!連泊したい……と思ってしまいました。
ちなみに、Wi-Fi利用については部屋の中に特に案内はなかったのですが、廊下にパスワードなどが掲示されており、速度もまったく問題なかったです。
ちなみに、ゲストハウス倭荘は全11室の宿でいくつかの部屋タイプがありますが、1人で泊まれる部屋は「和洋室」「和室二間」「2段ベッドルーム」の3種類です。
2階には和洋室が4室と、和室2間の部屋が3室あるようですね。
全室個室利用だが、ゲストハウスなのでアメニティは有料
ゲストハウスなのでアメニティは最低限。バスタオルや歯ブラシ、浴衣は有料となります。鍵と一緒にフェイスタオルは貸していただけました。
レンタル・販売品については浴室の脱衣所に掲示してありました。
私は、どこに泊まるときも部屋着とタオルと歯みがきセットを持っているので自分のものを使いましたが、レンタル料も特に高くはないので、身軽に来て借りる・買うのも悪くはないと思います。
自炊・洗濯も可能なダイニングキッチンには無料のお茶やジュースもあり
2階には、滞在中利用可能な「ダイニングキッチン」があります。
部屋に案内いただく際「給茶機があるのでご利用ください」と案内いただいたので、覗いてみました。
おお!広くてとてもきれい!
手前には洗濯ができるスペースもありました。乾燥機はないので、干すためのピンチハンガーも置いてあります。
洗剤や柔軟剤もしっかりあります。
コインランドリーではないので、利用の際は100円をポストに入れる、とのこと。
お部屋に冷蔵庫はありませんでしたが、こちらの共用の大きな冷蔵庫を利用可能です。
冷蔵庫の扉に「静岡麦酒 缶 限定発売」と書いてあってかなり気になったのですが、手書きの部分をよく見ると、缶ビールは既に販売を終了してしまったとのこと。
ですが生ビールは販売中です!飲まなくては……。
電子レンジやオーブントースターなどの調理家電、マグカップもめちゃめちゃたくさんあります。
紙コップとインスタントコーヒーも。
キッチンペーパー、電気ポット、炊飯器もあります。家電やがどれも新し目で使いやすそうなのもいいですね。
私はいつも宿に、コーヒーのドリップパックを持参しているので、こちらでお湯を湧かしてコーヒーをいただきました。
食器もかなりの種類が揃っています。
調味料は油、塩胡椒など。別の棚に砂糖と醤油もありました。ガスコンロも利用できます。
シンクの下には鍋やフライパン、包丁、ボール、ざるなど一通り揃っていました。
私は、公共交通機関利用なので食材の買い出しが億劫で、素泊まりで「自炊」したことはまだないのですが……これだけしっかりと設備が整ったダイニングキッチンだと、ちょっと料理してみたくなるなあと思いました。
朝食にパンを焼いてコーヒーを淹れるだけでも楽しそうですね。
写真だとちょっと見えにくいですが、カウンターの席と席の間には透明なアクリル版も設置してありました。
ダイニングの奥にはベランダがあり、海も見えます。
こちらが、無料でいただける給茶機です。
「緑茶」「りんごジュース」「コーヒー」「紅茶」「活性炭水」と種類もいろいろあるのがうれしいですね。
ちなみに、1階の玄関入ってすぐのところに飲料の自動販売機もありました。
こちらも、コンビニで買う値段と変わらないお値段で、良心的でした。
【風呂】★★★★☆ 伊東らしいさっぱりとした浴感の極上湯に24時間入浴可能
ひと休みしたところでお風呂へ!
ゲストハウス倭荘の浴室では、泉温51.3度のやや熱めの単純温泉を「加水・加温・循環ろ過・消毒すべて無し」でかけ流しています。
源泉使用状況について掲示されていました。
温泉分析書はもう1種類ありました。こちらは気温の低い2月に測定したもので、泉温も47度に。ph8.4の弱アルカリ性の源泉だとわかります。
この日は食堂の前の浴室(小浴室×2)が女湯でした
ゲストハウス倭荘には浴室が2箇所あります。うち1箇所は「大きめの浴槽がある浴室」で、もう1箇所は「小さい浴槽の小浴室が2つある」浴室です。
ゲストハウス倭荘のじゃらんの「浴室」の表示を見ると「男性用内湯2 女性用内湯1」となっていますが、これは「小浴室×2」のほうが男湯として割り当てられているという意味でしょう。ですがこれは特に固定ではないのか、この日は「小浴室×2」のほうが女湯になっていました。
1階のカフェの手前にあります。のれんをくぐると正面と右側にドアがあり、脱衣所もそれぞれ2つあります。
まずは右側のドアから入る浴室に。朱色っぽい壁紙がいい雰囲気ですね。
脱衣カゴは2つ。
感染症対策として「定員2名で譲り合って利用してほしい」と注意書きがありました。
浴室が2箇所あることもあり、誰か入っているときはもう1箇所を使おう!となるのでしょう。滞在中に浴室で他のお客さんと会うことはありませんでした。
ドライヤーが1つ。
洗面台にはハンドソープとアルコール消毒、紙コップもありました。
では、浴室へ。
おお……なかなかいい雰囲気の、タイル張りの浴室ではないですか。
洗い場は2つあり、DHCのシャンプー&コンディショナー、ボディシャンプーが。
洗顔フォームはギャツビー……?
私は自分のものを使いましたが、これは恐らくメンズ用かな。
浴槽には水道の蛇口からお湯が常時注がれています。
無色透明なお湯ですが、蛇口には温泉成分が白くこびりついており、まぎれもなくこれは伊東の源泉です。
色や香りに強い個性はないですが、熱めのお湯に浸かるとしゃきっと身が引き締まるような気持ちよさが。
肌触りも柔らかく、熱いけどいつまでも浸かっていたくなるようなお湯です。
熱すぎたら水を足すこともできるのですが、ギリギリ、加水しなくても入れる温度だったのがうれしかったですね。大変良いお湯でした!
夕食後に、もう1箇所の浴室にも行ってみました。
こちらの脱衣所は壁が濃いグレーです。
浴室も雰囲気が異なり、滑らないようにか、スノコが敷いてありました。
こちらも、源泉が常時かけ流されており、好きに水を足して入ることもできます。
どちらかと言えば、先に入ったほうの浴室が好みかな……とも思いましたが、明るいうちに入ったからかもしれません。どちらの浴室もとても良いお湯だったと思います。
この日は浴室の男女入れ替えはなかった
実は、脱衣所に「男湯と女湯は深夜0時前後に入れ替えとなります」と書いてあったのです。
ただ、お部屋に案内いただいた際も浴室交換の案内はなく、「女湯はこちらです」とは教えていただいたものの、もう1箇所のほうは場所も知らされなかったんですよね。
もう1箇所は玄関入ってすぐの、、自動販売機の前にあったのですが。
ただ、朝風呂に入りに来てみたら、この日は男女の浴室の入れ替えは特になかったようで、小浴室×2のほうがずっと女湯でした。
部屋にあった案内書きを見ると「浴室の入れ替えは夜12時だが、その日の状況によって時間が前後したり、入れ替えをしない日もある」とのこと。
どうもこの日は、入れ替えをしない日だったようです。
男湯のほうに入ってみたかった気持ちも少しありますが、女性のほうが脱衣所で髪を乾かしたりで支度に時間がかかることが多いので、脱衣所が2つあるほうが女性でちょうど良かったのかなと思いました。
【食事】★★★★☆ 朝夕部屋食でのんびり楽しめる高コスパな食事
ゲストハウス倭荘の1階には「ハウィのローカルフードを提供する」カフェがあります。
コロナ禍に入ってから「利用人数の制限」で対応されていたこともあるようですが、宿泊した際は「すべてお部屋食での対応」となっていました。
予約時に「2食付き」のプランで申し込んでいたので、チェックインの際にお願いした時間になったら夕食はお部屋に持ってきていただけます。
ですが、17時~18時までがハッピーアワーで、いくつかのメニューが安くいただけるようだったので、注文がてらカフェに来てみました。
広く新しく清潔で、利用しないのはもったいないぐらいですが……まあ、部屋食のほうが気兼ねなくいただけるから1人泊のときはありがたいですよね。
ハッピーアワーは静岡麦酒の生ビールが330円!ゲストハウス倭荘のドリンクメニュー
飲み物のメニューはこちらです。
17時~18時がハッピーアワーで「生ビール(静岡麦酒)」「サワー」「ハイボール」はなんと330円でいただけます!
そのほかにも、麦焼酎や芋焼酎、日本酒が3種類とソフトドリンク各種がありました。
やはり、風呂上がりはビールでしょう!ということで、17時過ぎに生ビールをオーダー。
サッポロの静岡麦酒。静岡県の飲食店でしか飲めないビールです。
後味が爽やかで、いくらでも飲めそうな味わいでした。もう1杯飲むか悩みましたが……食事と一緒に日本酒を注文したかったので我慢することにします。
夕食は宿泊予約時に要予約の刺身定食が絶品!単品メニューもあり
私は予約時に2食付きのプランで申し込んでいましたが、食事なしのプランで予約して、当日にオーダーすることもできるようです。
ただし「基本の2食付きプラン」に330円プラスでいただける「刺身定食」だけは、予約時に備考欄に「刺身定食希望」と書いておかなければ食べることができません。また、水曜日だけは仕入れ先の都合で刺身定食の提供はできないそうです。
カフェの自慢のハワイアンメニューも気になったものの「伊東の地魚が味わえる刺身定食」をまずは食べてみたい!と思い、予約していました。
夕食は、17時以降の指定した時間に部屋に持ってきていただけます。カフェの営業が21時までなので、それまでには夕食を終えるようにしてほしいとのこと。私は18時30分に夕食をお願いしました。
お部屋に持ってきていただいたのがこちら!
なんて品数豊富な……これ、定食ですか?
刺身は舟盛りだし、つまみになりそうなおかずもたくさんで……これはもう、飲むしかない。
「ほまれふじ」なる、静岡の地酒を1合オーダーしました。
いただきます!
刺し盛り……立派だわ。
まぐろもぶ厚いし、鯵は姿造りですよ。手前のはかんぱちでしょうか?甘えびと鯛、焼き霜造りの太刀魚。どれもはずれなし!おいしいです。
もやしのナムルと鯵の南蛮漬けもいい味出してます。
つまみにもなるし、ご飯もすすみますね。
サラダの野菜も新鮮。
鯖の味噌煮は柔らかく煮えており、付け合わせの菜の花もさわやか。
おでんもいい感じで味がしみています。
よく食べるほうなので「定食だけで足りるかな……?」などと実は思っていたのですが、十分でした!
ちなみに、足りなかったら単品でおつまみの注文もできるのでうれしいですね。
食事は、終わったら食器を廊下に出しておくと片付けてもらえます。
朝食はふっくら鯵の干物とご飯のお供がたっぷり
朝食は7時からお願いできるとのことだったので、7時でお願いしました。
私は2食付きのプランで申し込んでいましたが、素泊まりのプランで予約していたとしても、宿泊当日の21時までにお願いすれば朝食を用意していただけるそうです。
おお……朝食もおいしそう!濃い目に煎れられたお茶もうれしい!
伊豆と言えば……の鯵の干物も、ふっくらと焼けています。
温泉卵、納豆、漬けものもあって、ご飯が足りなくなりそうですね。
仕切り皿に盛り付けられたおかずも、どれもおいしそうです。
上から1段目「めかぶ」「板わさ」「明太子」「わさび漬け」「しらすおろし」
2段目「かぼちゃの煮付け」「ほうれん草のごま和え」「なめこおろしと豆腐」
3段目「ごぼうサラダ」「蕪のあんかけ」「ネギトロ」
少しずつたくさん食べれる、非常に満足度の高い朝食でした。
【再訪したい度】★★★★★ 部屋食がうれしいし、極上湯を格安で楽しめる
伊東に来たのはかなり久々でしたが
「伊東のお湯ってこんなにいいお湯だったのか」
と素直に感動できる、すばらしいお湯でした。
夜通し浴室が利用できるのもよかったし、部屋も快適。
食事も大変おいしくて、かなり満足度の高い宿だったと思います。
伊東には、気になっている飲食店もあるので、素泊まりや朝食付きプランで予約して外食したり、朝食は自分で作っても楽しそうだなー、などと考えたり。
連泊して楽しみたくなるすばらしい宿でした。また泊まりたいです。
【1人旅に優しい度】80点:一人旅にかなり優しい、人気があるのも頷ける宿
泊まりやすさ 20/20
土曜日も1人で、2食付きのプランで泊まれる。
価格差は、2人で泊まったときプラス1000~1500円だが、元々リーズナブルなので高いとは感じなかった。
食事場所の配慮 20/20
コロナ禍の影響なので今後どうなるかは不明だが、現時点ではすべて部屋食。
プランの選択肢 15/20
「1人では泊まれない広い部屋がある」「早割は1人泊では利用しにくい」
以外は、1人でもプランの選択肢は2人以上で泊まるときと同様にある。
ドリンクオーダー 10/20
それほどドリンクの種類が多くないが、グラスでの提供が多いので「1人だと注文しにくい」ものは少ない。ハッピーアワーありがたい。
フリーWi-Fi完備 15/20
Wi-Fi利用可能。速度も特に問題ないレベル。パスワードなどが廊下に掲示されていたが、ちょっと場所がわかりにくいので室内に置いていただけるとありがたいなと。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。