「登山や温泉が趣味だから健康なんでしょう?」と言われるけれど
天気の良い週末は山に登り、下山して温泉に浸かることを趣味にしている私は、ときおり「すごく健康的な生活だよね」と言ってもらえることがあります。
つまり、日常生活を送る私が、その程度には「健康的な人」に見えているということなのでしょう。それはありがたいことなので、その場では「そうですね。やっぱり、ストレス解消になりますから」と答えるようにしています。
しかし、よくよく考えてみると、必ずしも「登山や温泉が趣味だから健康」とは言えないのではないか、と思うのです。
登山は「長時間、時には重い荷物を背負って、高所を歩き続ける」というハードなスポーツです。
ほとんどのスポーツは、プレイし始めて「何か調子が上がらないな」「体調が悪いな」と感じたら、いつでも好きなタイミングで切り上げることができますが、登山はそうはいきません。一度登り始めたら、必ず自分の足で下山しなければならず、それができなければ「遭難」になってしまいます。
だから「登山をしているから健康」なのではなく「健康だから登山ができる」のだと考えています。
登山も温泉も、基本的には週末だけ楽しむ「非日常」です。もっと日常的に山を歩いたり、毎日温泉に入れるような生活ができたら最高だなとは思いますが、現時点では平日5日間は会社に通勤し、夜にはブログを書いているのが私の「日常」です。
「非日常」を存分に楽しむために、日常の食生活で意識していることがありますので、今回は森永乳業とはてなブログによるキャンペーンのお題「私の生活習慣」に参加する形で書いてみようかなと思います。
温泉旅館の夕食を完食できる体でいたい
「登山できる体をキープするために健康でいたい」と考えたとき「なるべく風邪などをひかないよう免疫力をアップ」とか「筋力が落ちないよう日常的に運動習慣を持ちたい」といったことがまずは頭に浮かびます。
さらに、私の個人的な事情として「血糖値を上げない」ことも、健康な体をキープする上で一つの課題と捉えています。父が糖尿病で長く闘病しており、また父の兄弟にも「体型はむしろ痩せ型なのに血糖値が高い」という人が多く、糖尿病にかかりやすい家系であることを、20代の頃から意識していました。
とは言え、現時点で特に血糖値に異常があるわけではない私が、今よりもっと若いころから血糖値を意識した生活をしていたと言うと、驚かれることもあるのですが……。というのも、父が糖尿病と診断された後の食事制限が、本当につらそうに思えたからです。
父は、特に食にこだわりが強いタイプではなかったのですが、それでも好きなものが食べられず、好きでもないものを薬のように食べている風景は、傍から見ていてもなんというか、切なかったのです。
私は「温泉」が趣味ですが、単に温泉に浸かることが好きというよりも「温泉旅館に泊まってのんびりする」ことが本当に好きなんです。そしてその中には「温泉旅館で提供される食事をいただく」楽しみももちろん含まれるわけで。
その楽しみを継続させるためなら、普段の食事について何かしら意識したり、我慢したりすることは苦ではない、と思っています。
受験生のころから糖質に気を配ってきた
私が食事に含まれる糖質について意識するようになったのは、大学受験を控えた高校3年生の頃でした。
夕食でカレーを食べると、その後で異様に眠くなってしまい、とても受験勉強どころではなくなってしまうのです。不思議に思って調べてみると、空腹時に糖質を多く含む食事をすると血糖値が急上昇し、それから急下降することと関係がありそうだということを知りました。そして、カレーライスは、ご飯はもちろん、ルーも糖質のかたまりだということも。
ということは、普段の夕食でもご飯を食べなければ、その後眠くならなくてすむのではないか? そう思って試してみると、私の場合、効果はてきめんでした。
以降、夕食ではおかずだけ食べて、ご飯は抜くようにしました。口うるさい母にも「米を食べないほうが、勉強に集中できるから」と説明すると「朝と昼はちゃんと食べるのよ」と言われただけですみました。
その後、主食の食べ方については、大学進学して一人暮らしを始め、お酒を飲むようになり、就職し、さらに年齢を重ねたことで、自分の体質やライフスタイルに合わせて紆余曲折ありました。ここから、現在の習慣にしている食生活を紹介します。
3食のうち「糖質をしっかり取るのは1食だけ」な私の食生活
現在は、平日の5日間は「1日3食のうち、糖質をしっかり取るのは1食だけ」というやり方でほぼ定着しています。
朝食は、基本的には豆乳を1杯飲むだけで、空腹感を覚えた朝は納豆と卵とめかぶを混ぜて食べたり、流行りに乗って鯖の水煮缶を食べたりしています。基本、冷蔵庫から出してすぐ食べれるようなものばかりで、写真でお見せできるようなメニューではないですね……。
以前、昼食休憩を自分の好きなタイミングで取れる会社で働いていたときは、朝食をしっかり食べてから出社し、昼食はランチタイムが終わる間際のやや遅めの時間に食べるようにしていたのですが、今の勤め先は正午から一斉に昼食休憩に入るので、朝食をしっかり食べると、お昼にまったくお腹が空かないこともあり、朝はごく簡単に済ませる形で落ち着きました。
お腹が空いていないときに無理して食べない
昼食もたいてい炭水化物ではなく「野菜とたんぱく質」を取るようにしています。
1人のときは、コンビニでサラダと唐揚げなど肉系のお惣菜を買うか、あるいはサブウェイでサラダ。野菜たっぷりで食べごたえがあり、たんぱく質もしっかり取れるし、おいしいので大好きです。これ以上お店減らないでほしい……。
会社の誰かと一緒に食べに出るときは、パスタやラーメン、蕎麦などの単品メニューしかないお店は避け、定食メニューのあるお店にしてもらいます。そしてオーダーの際は勇気を持って「ご飯はいりません」と断ります。
以前は「ご飯いりません」と言うと、「ダイエットしてるの?」などとお店の方に心配されたりもしましたが、最近は糖質制限も広まってそういうオーダーをするお客さんも増えたからでしょうか。「お値段変わりませんけどよろしいですか?」と聞かれるだけのことが多くなりましたね。
慣れると、ご飯なしで十分です。
基本的には、しっかり時間をとれる夕食に好きなものを食べたいですし、ランチを食べ過ぎても午後に眠くなるだけなので、必要最低限食べれば良いと思っています。
昼食に関して一番意識していることは、お腹が空いていないときに「お昼休みだから」と無理して食べないことです。昼食の時間が決まっていると「後でお腹が空いたらどうしよう!」という不安から、とりあえず食べてしまうこともあると思います。
最近の私は、食欲がないときには思い切って昼食を抜き、どうしても午後にお腹が空いたら、チーズをかじったりしています。デスクワークなのでそれでなんとか乗り切れますし、そこそこ空腹なほうが頭が働くような気もします。このあたりは体質もあると思うので、万人にはおすすめできませんが。
夕食では糖質を意識しつつも、好きなものを食べる
仕事が終わった後は、予定があれば飲みに行くこともありますが、このブログを真面目に更新し始めてからは、平日に飲みに行くことは減りました。どこかで外食した後、カフェなどでブログを書いていることが多いです。
特にお腹が空いている日には、肉をオーダーカットできるステーキレストランに行くことが多いです。やはりご飯は注文せず、サラダとお肉と黒烏龍茶を注文します。
これは「糖質をなるべくカットしたい」という理由もありますが「ご飯を食べるよりも胃の容量いっぱいまでガッツリお肉を食べたい」からというのが大きいですね。
サラダにかけるドレッシングは「すりおろし生たまねぎ」の入ったものをチョイス。生たまねぎは血糖値を下げる働きがあるということで、糖尿病だった父もほぼ毎食、スライスした生たまねぎを食べていました。
ステーキの付け合わせの「コーン」は「ブロッコリー」に変更してもらいます。ヒレなら300gは食べたいなー。
主食を抜いてもスイーツを食べたい夜もある
そこまでお腹が空いていない日は、駅の蕎麦屋でかんたんに済ませたり、ファミレスでご飯を食べてそのままブログを書いている日もあります。ファミレスではパスタなどの麺類は選ばずに、たんぱく質と野菜が中心のメニューでオーダーします。
ファミレスは「主菜にセットでご飯やパンを付ける」方式なので「ご飯いりません」って言わなくていいから楽!
好きなものを食べるはずの夕食でも炭水化物抜きのオーダーをしたのは、最後にデザートを食べたいからです。
お酒も好きだけど甘い物も好き、という人間なので、時にはご飯を抜いてもスイーツを食べたい! ファミレスの季節限定のスイーツは制覇する勢いで食べていますね……。
お酒を飲むときぐらいは、欲望を解放! したつもりだったけど
平日うち週に1日くらいは、親しい相手とお酒を飲みつつ食事を楽しみます。そのときばかりは、糖質や血糖値のことは忘れて、好きなものを好きなだけ食べたい! と思っています。相手に「これ食べたい」と言われたとき「それは糖質が多いからちょっと」などと考えてしまうのは嫌ですし。
そんなわけで、ちょうどこの原稿を書いた前日の夜に飲んで来ましたので、そのとき食べたものをご紹介!
季節野菜と蒸し鶏のサラダ。わー食物繊維。そして良質なたんぱく質。
筍の炭火焼き。食物繊維のかたまり……。春の味覚ですね。
ローストビーフ。赤身肉……。
こうして見返してみると、なんだかすごく低糖質な上に、食物繊維とたんぱく質が豊富なつまみばかり。自分でも驚きました。
なんだろう? もはや、何も考えなくてもこういうメニューを選んでしまうぐらい、血糖値の上昇を抑える食べ方が染みついているのでしょうか? いいことなんですけどね! でも、次回は〆に釜飯とか食べたいな……と思います。
自炊は、どこにも出かけない週末の楽しみに
ここまで読んで「ももさんってほんと外食ばっかりなのね」と思われた方もいるかもしれません。たしかに最近は、平日ぜんぜん料理してないな……。
料理は好きで、そこそこできるんですけど、平日の帰宅後に自炊をすると食べる時間も遅くなってしまうし、ブログを書く時間が十分に取れなくなってしまうんですよね。
なので最近は、料理をすることはどこにも出かけない週末限定の楽しみになりました。には「かんたん・おいしい・ヘルシー」ということで、ぎゅうぎゅう焼きをよくやります。
野菜と肉と魚介を耐熱皿にぎゅうぎゅうに敷き詰めて、オリーブオイルとハーブ塩とチーズをかけてオーブンで焼いただけ。冷めてもおいしいし、見た目もおいしそうなのが良いなと。
週末の登山や温泉を楽しみに、日常を生きる
ランチのときに「ご飯いりません」と言うと、会社の人に「よく我慢できるね」と言われることがあります。本当のことを言えば、私も炭水化物を毎食食べたい。白いご飯にそこまで思い入れはありませんが、パスタやパン、ピザなどは大好きです。特に東京にはおいしいパン屋さんが多いので、焼きたてのパンの匂いがすると気が狂いそうになることがあります(笑)
そんなときでも「おいしいパンは、次に山に行くときの行動食にしよう」とか「週末は霧ヶ峰に行ってころぼっくるひゅってで厚切りトースト食べよう!」などと考えています。
そうやって意識を非日常に向けることで、普段から炭水化物をむさぼり食う生活をせずに済んでいるのかなと思うのです。
この食生活は、日本の伝統的な「ハレとケ」の考え方に近いのかもしれません。単に「健康維持のため食事に気をつけよう」と考えていると、なんだかつまらなく思えてきて、続きません。ハレの日(非日常)を思いきり楽しむため、ケの日(日常)には節制しようと考えれば、あまり苦にならず、がんばれる、ということなのではないか、と。
ただし、本来なら週末の登山と温泉だけを「ハレ」とすべきなんでしょうけど、私は1日のうちでも「1食はある程度好きに食べたい」としていたり、平日に親しい人とお酒を楽しむことも「ハレ」としていたり、自分にまあまあ甘いところがあります。でも、そのぐらい緩くやっているから、なんとか続けられるのかもしれません。
全員が「血糖値高め」という父の兄弟の中で、実際に糖尿病と診断されて治療を受けることになったのは私の父だけでした。
仕事をしていた頃の父を思い出すと、「お父さん、少しお酒飲みすぎだったんじゃないかなあ」と思わずにいられないのです。私が中学3年のときから、通算6年間ほど父は単身赴任していました。節酒を促す母も側におらず、家族と離れて暮らすストレスもあったでしょうし、日常的にお酒の量が増えたのでは? ということは想像に難くありません。
父は2年前に亡くなり、今となっては話を聞くことも叶いませんが……。
何が正しいのか、本当のところは私にもよくわからないのですけれど、大好きな趣味を持つことはストレス解消につながり、日常と非日常でメリハリのある生活を送ることは大切! と信じて、日々を生きています。
トリプルヨーグルト×はてなブログ特別お題キャンペーン「私の生活習慣」
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森永乳業とはてなブログによる特別お題キャンペーンの一環として、月山ももさんにお題「私の生活習慣」に投稿していただきました(はてな編集部)。