花巻温泉郷 新鉛温泉 結びの宿 愛隣館
新鉛温泉は、鉛温泉藤三旅館から徒歩10分ほどのところにある、総部屋数がちょうど100室ある、大型の温泉ホテルです。
館内には大きな宴会場や、500平米あるコンベンションホールを備え、週末には結婚式が行われることもあるのですが、実はこちらのお宿、洋室のシングルルームが5室と6畳の和室が6室、4.5畳の和室が2室あり、休前日でも必ず1人泊のプランが出ているのです。
シングルルームや4.5畳の和室に宿泊する際は2人以上で宿泊するのと同等の料金で泊まれますし、食事も、素泊まり・朝食のみ・2食付きと柔軟にチョイス可能です。
1人泊にかなり優しいこの宿、あとは居心地がよければ……と思い、休前日に1人で泊まってみましたので、レポートしたいと思います。
- 花巻温泉郷 新鉛温泉 結びの宿 愛隣館
鉛温泉の先に10分歩くと、新鉛温泉愛隣館にたどり着く
前日に大沢温泉菊水館に宿泊し、チェックアウト後は路線バスで鉛温泉に向かい、日帰り入浴で混浴風呂の白猿の湯にものんびり浸かった私は、15時少し前に、鉛温泉よりもさらに奥へと歩き始めました。
行き先は……?電柱に小さな看板が見えますね。
10分も経たずに、目的の建物が見えてきました。
花巻駅から大沢温泉、鉛温泉を経由している路線バスの「湯口線」はここ「新鉛温泉」バス停が終点です。
新鉛温泉「愛隣館」がこの宿の名前です。新鉛温泉は、愛隣館一軒のみしかありません。
10時30分から19時まで、日帰り入浴も行っています。
正面玄関の前には案内係の人がおり、1人でてくてく歩いてやってきたらちょっと驚いたような素振りだったのですが「日帰り入浴のご利用ですか?」と聞かれたので「いえ、宿泊の予約をしているのですが」と答えると、フロントまで案内してくださいました。
フロントの前のロビーもとても広いです。
今回は、洋室のシングルルームに1人泊。三連休の初日の利用で、2食付きで13900円でした。
連休ではない通常の土曜日宿泊ですと11900円~12900円。平日だと1万円以下で泊まれる日も多く、2食付きのお値段としてはけっこうリーズナブルだよなあ。これで居心地や食事がまあまあ良ければけっこう使い勝手いいな、と思って予約した次第です。
チェックインを済ませると、係の方が部屋まで案内してくださいました。ホテルだと鍵を渡されて終わりなことも多いですが、愛隣館は少々館内が入り組んでいることもあり、必ず部屋への案内があるようです。
フロント前には浴衣や帯がまとめて置いてありました。
部屋に浴衣も帯も用意があるのですが、着てみてサイズが合わない場合はこちらで交換してください、とのこと。
フロントからホテルまではたしかにちょっとややこしかったですが、案内していただきつつ、お風呂や食事処の場所なども教えていただきます。
部屋に着きました。
ドアを開けていただき、わからないことがないか確認され、何かあったらフロントに電話してくださいね~、で、ご案内終了。
そつのない案内で、特に不明点などはありませんでした。ではお部屋に入ります。
【部屋】★★★★☆ 普通のシングルルームだが清潔で居心地は良い。Wi-Fiは残念。
今回宿泊したお部屋は、定員1名のシングルルーム。
完全にビジネスホテル仕様の狭さですが、清潔で内装も新しく、特に不満はありません。1人なら十分ですね。
ベッドは幅110cmのワイドシングルで、すべてシモンズ社製のベッドです。
ベッドの上には浴衣やタオル類とアメニティ、ドライヤーがまとめて置いてありました。
アメニティは、ヘアゴム、コットン、シャワーキャップ、ヘアブラシなど一通り揃っています。
ドライヤーはPanasonicのもの。ちゃんと使えるやつなのでうれしい。
浴衣とバスタオルは宿のオリジナルイラスト入り。
独特のセンスですねw
室内にはユニットバスもあり、化粧水やシャンプーなどのアメニティはこちらに置かれていました。
メンズもレディースも、しっかり揃っています。
デスクコーナー。
テレビ・電話・お茶セット・茶菓子など。
写真撮り忘れましたが、ビジネスホテルによくある感じで、デスクの下には金庫と空の冷蔵庫があります。
ポットは湯沸かし機能付き。日本茶と急須と茶碗。コップと冷水ポット。
茶菓子は水饅頭のようなきんつばのような。小豆と葛系のお菓子。
甘さ控えめでなかなかおいしかったです。
携帯充電器も置いてありました。
ガラケー用とAndroid用、iPhone用はライトニングケーブルと古いやつと両方ありました。
至れりつくせりの快適なお部屋ですが、一つ残念だったのが、ホテルで提供しているフリーWi-Fiは、室内では利用できないことです。
食事処やロビーラウンジ、会議室などのみで利用できるそうで、試しに室内でWi-Fiの有無を確認してみたところ、やはり接続可能なLANはありませんでした。
お隣の鉛温泉や大沢温泉では室内でもどこでもWi-Fiが使えるようになっていましたので、その点だけ対応してもらえたら完璧なのになあと。
さて、部屋で一休みしたらさっそくお風呂に向かいます!
【風呂】★★★☆ 近隣の温泉に比べれば平凡だが、悪くはないお湯
愛隣館には地下1階に3つの大浴場があります。すべて露天風呂付きです。
隣合う2つの浴室が「森の湯」「南部の湯」で、少し離れたところにあるのが「川の湯」です。
川の湯はチェックインから23時までで、南部の湯と森の湯は24時まで。
深夜は入浴不可で、すべての浴室に朝5時から入れます。
浴室の数が3つなので、不公平にならないように曜日毎に男女の浴室の割り当てが変わるという独特のシステムで運用されていました。
ちょっとややこしさはありますけど不公平感がなくていいですね。
藤三旅館のほうの、本家鉛温泉もそういう風にすればいいのになあw
というわけでこの日は土曜日でしたから、女性はチェックインから夜まで「森の湯」に、夕食後から夜まで&翌朝は「川の湯」に入れます。
そして翌朝は10時まで「南部の湯」にも入れるというスケジュールです。
では、まずは「森の湯」に行ってみたいと思います。
森の湯
「森の湯」は「南部の湯」と隣り合わせの場所にあります。
なぜか、浴室の目の前に無駄に広い畳のスペースがあり、その前でスリッパを脱ぐことになるのですが、このスペース本当に何なんだろう……。
座布団とかも置いてないので休憩や待ち合わせに使う感じでもないし。。。不思議な空間です。
右手の南部の湯は、土曜日は夜まで男湯になります。
左手に「森の湯」ののれんが。
脱衣所は新しく、とてもきれいです。
大きめの鍵付きのロッカーも用意されているので、日帰り入浴で入っても安心ですし。
左側にある、カゴが置いてある棚にも、小さな引き出しタイプのロッカーが付いているんですよね。ルームキーを入れておくためのものだと思います。
宿泊中にお風呂に入ると、ルームキーを脱衣カゴに置いていく方も多いと思いますが、けっこう危ないですよね。かと言って浴室内に持ち込むのもちょっと……と思われる方が多いと思うんですが、これなら安心です。
アメニティもしっかり。化粧水、乳液、ヘアトリートメント、ボディクリームが置いてありました。
ドライヤーはPanasonicのもの。
めちゃめちゃいいドライヤーではないけど、まあ及第点。
こちらは、室内に置いてある冊子の中の「森の湯」の紹介ページです。
「立ち湯露天風呂」「信楽焼陶器風呂」「内湯」「シルクバス」があるようですね。
では、いざ中へ!
浴室内には洗い場も十分数があり、隣のブースとの間に仕切りもあってとても使いやすいです。シャンプー&コンディショナー・ボディシャンプーあり。
内湯は何人か人がいたので、まずは外にある陶器風呂と立ち湯露天風呂に行ってみることに。早めにチェックインしたからか、浴室はぜんぜん混んでいませんでした。
こちらが陶器風呂です。2つ並んでいます。 無人。
実は、お湯はこの陶器風呂が一番良かったです。一人しか入れないので、混んでいると長時間独占するのはちょっと気を遣いますが、この日はけっこう空いていました。
ほんのりと温泉臭が漂う、良いお湯です。
陶器風呂の側に「立ち湯露天風呂」があります。
中はこんな感じ。
段差があって座れるようになっています。男湯の時間と女湯の時間では、お湯の水位を変えているんだそうです。
鉛温泉の「白猿の湯」が立ち湯で有名だから作ったのでしょうかね……正直、立ち湯にする意味はよくわからないのですけども。。。
お湯も、そんなに特徴はありません。消毒っぽい香りがしたりはしないので、それなりによい湯ではあります。
一応露天風呂なので、外も眺められます。
川の流れが見えました。しかし、雪もけっこうあってなかなか寒そうな景色ですね~。一応、雪見露天にはなるのか。。。
そして、お湯がとても熱い!!
あんまり長くは入っていられませんでした。
こちらの立ち湯露天風呂は「安全のため」ということで、浴室がクローズするよりも2時間早い、22時には閉められてしまいます。でも正直、立ち湯であることにあまり意味があるように思えないので、普通に座って入れる露天風呂のほうがいいのになあと思ってしまいました。
内湯は、クローズする寸前の23時45分ごろに無人になったので撮影させていただきました。
広い内湯からは、昼の間は外も眺められます。
お湯も、そこまで特徴のあるお湯ではありませんが、悪くないお湯です。
湯口を見ると、温泉成分がびっしりとこびりついていて、けっこう成分濃そうですね。
そのわりに、浴槽のお湯はそこまで特徴ないのは、かけ流しと循環の併用なのかな~。
湯口からは源泉100%のお湯が出ているけど、浴槽内では循環しているっていう。たまにありますよね。
こちらはシルクバス。最近日帰り温泉とかでよく見かける、超音波風呂、みたいなやつ。
おもしろいけれど、わざわざ温泉に来て入ろうとは思わないかもしれないw
というわけで、一通り堪能してあがります。
全体的に、お湯は悪くなかったです。立ち湯はちょっと熱かったですけど、内湯は適温でしたし、陶器風呂はお湯が一番新鮮な感じがしたし、いろいろ楽しめて悪くないんじゃないでしょうか。あまり混んでいなかったですしね。
成分表が貼ってありました。
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉。ph7.4でほぼ中性ですね。
おお!源泉70.2度。使用位置でも68度もあるのか。。。そりゃ熱いわけだ。
源泉使用状況が書いてありました。
「立ち湯露天風呂」「内風呂」「シルクバス」は加水・消毒あり。
「内風呂・シルクバス」は循環ろ過あり。そして陶器風呂だけが源泉100%かけ流しなんですね!いいお湯なわけだよ。。。
しかし、どうせ加水するなら、立ち湯露天風呂はもうちょい適温に調節してもいいような気がするんですけどね・笑
飲泉所
「森の湯」と「川場の湯」のそばには飲泉所もあります。
神棚もあって、なんだか御利益ありそうな雰囲気ですねw
うやうやしく祀ってある感じですけど、柄杓にすくって飲んだりするわけじゃなく、紙コップがたくさん置いてあります。衛生的でいいですね!
源泉が流れ落ちる竹筒とその周辺には、やはり温泉成分の結晶がびっしり!
コップに注いで口に含んでみると、ほんのりと硫黄の香りがしますが、それほどクセがあるわけではなく、飲みやすい源泉です。
効能書きもありました。
土曜日は、夕食前に入れるお風呂は「森の湯」だけですので、飲泉後は夕食までお部屋でまったりしようと思ったのですが……。
和食処「金の砂」でサービスタイム生ビール!
実は、浴室のある地下1階フロアには「和食処 金の砂」という居酒屋的なお店があります。
11時30分から13時までは、定食や丼、ラーメンなどのランチメニューも提供しているようなのですが、基本的には「夕食後にもう1杯飲みたい」人のためのお店という感じです。大型の温泉ホテルだとたまにこういうお店、ありますよね。
メニューはこちら。
あとは、朝食のみにして夕食は軽めここで済ます……という使い方もできなくはないのかも。一応定食メニューもありますしね。
で、こちらのお店、夕食前の「16時30分から18時まで」は「サービスタイム」営業をしているのです!
お風呂上がりに立ち寄ると「営業中」の札がかかっています。
覗いてみると、既に何人か先客がカウンターにいました。
入ってみると、奥のほうに座敷席もあるんですね。この時間はこちらにはお客さんいませんでしたけど。思ったより広い店でした。
こちらがメニューです。
ランチと、麺類と定食類。
そして、一品料理とアルコール、ソフトドリンク。
で、サービスタイムとは何かと言いますと!
16時30分からラストオーダー18時まで、アサヒスーパードライの生ビールが1杯250円で飲めるんです!
しかも、サービスタイム限定の150円おつまみ、なんてものもあります。
ビールとおつまみ合わせて400円!
普段スーパードライはあんまり好みじゃない私ですが、250円と聞くと飲んでおきたくなりますね!w
というわけで、注文しましたよ!
やや小ぶりながら、ちゃんと中ジョッキに入っています!
うん、風呂あがりのビールはやっぱりおいしいですねえ。。。
つまみは、ポテトサラダにしました。
いかにもな感じではありますが、150円でいただけるおつまみとしては、なかなかいいんじゃないでしょうか。
ごちそうさまでした!いい気分で部屋に戻ります。
ちなみにこちらのお店、23時30分までの営業なんですが、22時台にお風呂に入るために再度地下1階に下りたらば、ちゃんとお客さんが入ってました。
こういう「飲んだ後ラーメンが食べれる居酒屋的なお店」って、大型の温泉ホテルには昔は必ずと言っていいほどありましたけど、最近は営業してないホテルも多いんですよね。。。
なので、ちゃんとお客さんが入って元気に営業しているところを見ると「ああこのホテルは活気がある宿だ!」とちょっとうれしくなります。私だけですかね。
川の湯
次に「夕食後から23時まで」と「翌朝5時から10時まで」入浴できる「川の湯」です。
「内湯」と「陶器風呂」があり、立ち湯露天風呂はありませんが「岩露天風呂」があります。
「川の湯」も地下1階にあるのですが、「森の湯」「南部の湯」とは少し離れた棟にあり、渡り廊下を歩いて行きます。
なぜか鳥居があったりするのですが……。
実は「川の湯」の前には「お祭り広場」なるものがあるんですよね。だから鳥居があるんでしょうかね。
キッズコーナーがあったり、歌謡ショーが開催されたりしているようです。
昼のうちに行ってみましたが、なんかやぐらが組んであったりして、けっこう本格的でした。
お子さんは喜びそうですね。
さて、川の湯です!川の湯には夜に入りに行ったので、写真が暗いのですが……。
広い内湯。
浴槽の中に腰掛ける段差がちゃんとあるのは良いですね。
陶器風呂はやはりこちらも、源泉100%
日中に「森の湯」に入ったときは陶器風呂空いてたんですが、夜の川の湯では混んでましたね。
「岩露天風呂」は、階段をかなり下ったところにあり、たどり着くまでけっこう寒かったです。
でも、きっとここ、眺めはいいんでしょうね。。。
写真だと暗くてよくわからないですけど、一番、川を間近に眺められる浴槽でした。
翌朝も入れたはずなのに、なぜもう一度入りに行かなかったんでしょうね……。悔やまれます。
ちなみに、後で知ったんですが「川の湯」は「南部の湯」「森の湯」とは違う、高アルカリな源泉が使われているそうです。夕食後になんとか酔いをさまして入った感じだったので、あんまり細かいことを覚えていないのですが……もうちょっと堪能すれば良かったなあと。
南部の湯
最後に南部の湯です!翌朝入りました。
南部の湯には「陶器風呂」はなく、「立ち湯露天風呂」と「岩露天風呂」のみです。
ちなみに、別途料金がかかるので今回利用はしませんでしたが、貸切の家族風呂もあります。
利用時間は45分で、平日は2000円、土日祝日は2600円だそうです。
翌朝、南部の湯が女湯になりました!
脱衣所には、なぜかベンチと机があるスペースが。。。
南部の湯にも、鍵や貴重品を閉まっておける、小さめサイズの鍵付きロッカーがありました。
脱衣所内の棚は、脱衣カゴが並んでいるのみのシンプルな作りですので、貴重品は鍵付きロッカーにしまいます。
いざ、浴室内へ!
明るく、広い内湯。
森の湯同様に、立ち湯露天風呂もあります。
眺めも良い感じですね。
川の流れも眺められます。
その他に、開放感は少なめですが、岩風呂の露天風呂も。
いいお湯でした。
3つの大浴場を比べてみると、源泉100%の循環なしの陶器風呂と、眺めのいい露天風呂のある「川の湯」が最も良かったように思います。「南部の湯」と「森の湯」にある立ち湯露天風呂は正直、あまり落ち着いて入れなかったので。。。次回、宿泊することがあれば川の湯中心で楽しみたいです。
3つの浴室はすべて広く清潔で、連休中の宿泊にも関わらずそれほど混雑もしておらず、快適に湯浴みを楽しむことができました。お湯自体も、お隣の鉛温泉と比べてしまうとそんなに特徴のあるお湯ではないとは言え、大型のホテルとしてはなかなかいい温泉だったと思います。
その他にも館内施設は充実
愛隣館は大型の温泉ホテルだけあって、これまで紹介した「お祭り広場」や「和食処金の砂」以外にも、温泉ホテルらしい館内施設がいくつかありました。
たとえば、和食処「金の砂」以外にも、地下1階には「トスティ」というクラブが営業しており、20時から23時30分までお酒が飲めるようでした。
こういうお店、昔は温泉ホテル内に必ずありましたけど、今は営業していないところも多いですよね……と思いつつ、前を通りかかると。
こちらではちゃんと営業していました。
やはり、結婚式で使われるホテルだっていうのが大きいような気がしますね。親戚のおじさんたちって、結婚式の前泊で泊まったりすると集まって飲みたがりますよね。繁華街のホテルなら外に飲みに行けばいいでしょうけど、ここでは周りに何もないですから、必要なんでしょうね。
充実しているのはおじさん向け施設だけではなく、お子様連れのファミリーに向けに、カフェラウンジではアイスキャンディーが食べ放題だったり、絵本やベビーバスの貸し出しもありました。
カフェラウンジではコーヒーも飲めますので、私も食後に行ってみました。
カフェラウンジ「花うらない」
ロビーの目の前にあるカフェラウンジ「花うらない」では7時30分から22時までの間、ソフトドリンクとアイスキャンディがフリーでいただけます。
また、客室内ではフリーWi-Fiは使えないのですが、カフェラウンジでは使えるのもありがたいですね。
カフェラウンジはかなり広く、明るいです。
ドリンク・アイスキャンディはセルフサービスなので、勝手に取ってきて席でいただきます。気楽でいいですね。
ジュースは「にんじんオレンジミックス」と「はちみつ黒酢ドリンク」がありました。
ホットコーヒーは、紙コップに入れれば、客室に持ち帰ることもOKです。
コーヒーも、マシンで勝手に入れていただきます。
アイスキャンディも冷蔵庫から勝手に出して食べてOKなんですが「パインアップル」「グレープ」「オレンジ」「アップル」と4種類も用意されていました。
お子さんは喜びそうです。
私も、コーヒーを飲みながらこちらのカフェラウンジでブログを書いていたりしたんですが、 広いので混み合うこともないし、そもそもあまり人が来ないので落ち着いて過ごせました。
そんな高級ホテルというわけでもないのに、無料でこれだけのものを提供してもらえるって、ありがたいことだなあと思います。
マッサージ・エステ
おじさん向けの酒場、ファミリー向けの施設のみならず、女性向けのマッサージやエステもきっちり揃っています。
フェイシャルエステ・ボディエステもOKで、営業時間も長めです。お値段はまあ、普通かな。
その他にも、全身もみほぐしや、フットケアなどのマッサージメニューもありました。
総じて「こんな山奥のホテルなのに、意外なほど何でもあるなあ」 という印象でした。
女同士で来ても、家族で来ても楽しめる宿なのではないかと思います。
【食事】★★★★☆ お酒も料理もメニュー豊富で満足
愛隣館の夕食の売りは「おむすび庵」というダイニングでいただく、ハーフバイキングスタイルの料理だそうです。宿のホームページを見ると「かまどダイニング」と呼ばれているようでした。
2人以上で宿泊する際は「かまどダイニング指定」の宿泊プランもあるようなのですが、1人泊の場合は基本的に、夕食のスタイルは宿任せになります。
チェックイン時にいただいた食事会場の案内書きです。夕食は1階の「満月」という食事会場でいただくことになりました。
「満月」に向かう際、うわさの「かまどダイニングおむすび庵」の前を通りかかりました。こちらはフローリングにテーブルの会場なんですね。
「満月」のほうは、昔ながらの和室の大広間ですので、入り口でスリッパを脱ぎます。
中は畳の上にテーブルと椅子のスタイル。
席と席の間も十分に広くとってありましたので、私はこの感じなら会場食でもぜんぜん大丈夫です。
一人泊のお客さんは全員この会場だったようで、私の前のテーブルも、右の衝立の向こうのテーブルも、右斜め前のテーブルも一人泊のお客さんでしたね。
実は、だいぶ前のことですが、愛隣館に宿泊しようかと検討していた際に「一人泊の人は大きなテーブルにまとめて相席だった」という口コミを読んで「それはちょっと嫌かも……」と思ったことがあったんです。
現在は、一人泊の方が同じ食事処のまとまった一角に席を作られてはいるものの、テーブルとテーブルは離れていたり衝立があったりで、お互いに気になるような距離感ではありませんでした。むしろ、近くに自分以外の一人泊のお客さんの姿が見えると、安心してしまうのは私だけでしょうかね……。
愛隣館のドリンクメニュー
夕食時にいただけるドリンクメニューはこちらです。
生ビールはアサヒスーパードライ。
ウィスキーはブラックニッカか。渋いな。。。
酎ハイ、カクテル、焼酎、果実酒など基本のお酒は揃っています。
日本酒のメニューはこちら。
グラスでいただける岩手の地酒が6種類あるのはうれしいですね!
その他に、燗酒でいただけるお銚子と、300mlの小瓶がいくつかありました。
tもにグラスでいただけるのは素敵ですね。旅館のグラスワインって赤1種と白1種だったりするので、甘口と辛口が地物で揃えられてるのは優秀だと思います。
いつもなら、グラスで日本酒を何杯かいただくことが多いのですが、今回は季節限定らしいこちらのお酒が気になったので、注文することにしました。
あさ開の特別純米です。春限定♪
ピンク色のボトルがかわいいですね。
愛隣館の別注料理メニュー
今回は1人泊ですし、特に別注料理を注文することはありませんでしたが、愛隣館では前沢牛の肉料理を中心に、別注料理も提供しています。
うわさの「かまどダイニング」での夕食をチョイスするといただくことのできる「ビーフシチュー」も別注料理にありました。しかし、一皿2160円か。。。
一品料理のメニューは20時まで受け付けているそうなので、食事を始めてから「足りないかも」と思ったとしても追加注文は可能です。
ただ私は、女性にしてはよく食べるほうだと思いますが、愛隣館の夕食はハーフバイキングということもあり、量は十分でした。
愛隣館のハーフバイキングの夕食 岩手三大麺がうれしい♪
本日のメニューはこちら。
料理長は、つなぎ温泉の四季亭で働かれていた方なんですね。
泊まったことないのですが、料理がおいしい宿だと聞いたことがあります……期待!
食前酒の「山のきぶどう酒」
今日注文した日本酒と同じ「あさ開」という酒造が作っていて、売店でも販売されているそうです。
食前酒を飲んでいるあいだに、注文した「あさ開」の特別純米が来ました。
さわやかな香り、ほのかな酸味……たしかに春らしい。うん、おいしい!
お浸しやサラダなど野菜料理数種と、お造り。
酢の物の「春わかめの酢味噌かけ」がおいしかったです。
左が「まめぶとふかひれあん」、右が「黒むつの陶板焼き」
「まめぶ」とは、岩手県の郷土料理で、調べると「クルミや黒砂糖を包んだ団子を、野菜、焼き豆腐、油揚げ、かんぴょう等と共に昆布と煮干しの出汁で煮込んだもの」だそうです。
朝ドラの「あまちゃん」で「おかずかおやつか分からない微妙な食べ物」と紹介されて話題になったんだそうですが、これはそんなに甘みは感じなかったので、万人受けするようにアレンジされていたのかもしれません。おいしかったですよ。
鍋物は「白金豚のみぞれ鍋」
たっぷりの大根おろしで豚肉ときのこをさっぱりいただけて満足。
あとは茶碗蒸しと、岩手の郷土料理ということでバイキング台に置かれていた切り昆布の炒め煮?のようなお料理。
私は、切り昆布好きなのでうれしくていっぱいよそってしまったのですが、好きじゃない方にとっては「なんだこの地味なお惣菜は」というところだったかもしれません。。。
バイキングコーナーの目玉はこちらの「岩手三大麺」コーナーです。
「盛岡冷麺」「じゃじゃ麺」「わんこそば」の3種類を味わえます。
以前、休暇村岩手網張温泉のバイキングでも出ましたし、もしかしたら岩手県のホテルのバイキングメニューとしては定番なのかもしれませんが、わんこそばはともかく、盛岡冷麺とじゃじゃ麺は、岩手以外ではあまり食べることがないので少しずついただけるのはうれしいですね!
それぞれの麺は、のびないように直前に汁をかけて手渡してくれる方式です。
左がじゃじゃ麺で右が盛岡冷麺です。
盛岡冷麺に温泉卵がついてきたので一緒に食べてみたんですが、初めての味わいでしたがなかなかおいしかったです。
最後に、ご飯とお漬物と止め椀として「茶そば」が出ました。
茶そばの麺が平べったくて驚いた……けど、おいしかったです!
ちょっぴりイクラの醤油漬けがついてきたのが、うれしかったですね。
まだ日本酒も残っていたので、イクラと漬けものでかなり飲めましたw
最後にデザートのチーズ豆腐とほうじ茶が。
もっちりとしたチーズ豆腐は、チーズケーキよりは爽やかな味わいでおいしかったです。
そして、バイキングメニューにもデザートがありました!Wデザート♪
特製てづくりプリンです。
好きなだけカラメルソースをかけていただきます。
手作りらしい素朴な味わいで、こちらもおいしかったです。
デザートが2種類あると、急に贅沢な気分になるから不思議ですね。
夕食は、じゃらんなどの口コミを見ると「物足りない」と書かれている方もいたのですけれど(しかも一押しの「かまどダイニング」のプランを選んでいる方ほど物足りないと口コミしていた)私は、味もボリュームも十分だなと思いました。
もともと「料理旅館」というわけでもないですし、1万円台前半で休前日に一人泊できるのですから、このぐらいいただければ十分すぎるぐらいです。
愛隣館のバイキングの朝食 温泉卵カレーとフレンチトーストで幸せに
朝食はバイキングです。
7時から9時までの好きな時間に会場に入ります。
私は、7時30分ぐらいに入りました。
入り口に係の方が立っていて、チケットをチェックしていますが、並ぶようなこともなく、すぐに中に入れました。
会場は、結婚式の披露宴が行われるコンベンションホールのようでした。
自分の好きな席に座ってOKです。
入場するときに「食事中/空いてます」と表裏に書かれた紙を貰えますので、これを自分の席に置いてから、料理を取りにいきます。
バイキングだとたまに「飲み物を取りに席をはずしたら、食事が終わったと思われて料理をさげられてしまった」というような話も聞きますが、この方式なら間違いないですよね。どこのホテルでもこれ、取り入れたらいいのに。。。
バイキングの内容は、そんなに奇をてらったものや豪華なものではないのですが、基本を抑えつつ品数多めで、けっこう充実していたと思います。
サラダの野菜もいろいろ。もやしがあるのってめずらしいですねw
洋食メニューも「ウィンナー」「スクランブルエッグ」「ベーコン」「ジャーマンポテト」と基本をしっかり。
和総菜も「鮭の塩焼き」「筑前煮」「肉じゃが」「肉だんご」など。
花巻の食材を使った「しいたけのオイスターソース煮」なんていう、ちょっと珍しい感じの料理もありました。味は普通においしかったです。
こちらは私が取ってきた料理です。
肉じゃがおいしかったです。和総菜はどれもご飯に合っておいしかった。たらこ(明太子だったかも……)があるのもうれしいですね。
そうだ!しそ巻きもあったんだ。これも良かった。
あと、私はレタスとかの葉物野菜があんまり好きじゃなくて、サラダのラインナップがレタス系多めだと手を付けなかったりするんですが、愛隣館の朝食バイキングのサラダは、海藻サラダや中華春雨サラダやブロッコリーなど、葉物野菜以外も充実していたのでうれしかったです。
そう!あとはカレーがありまして、それがなかなかおいしかったです!
温泉卵があったのでつい、温泉卵カレーにしていただいてしまいました。これは良かったなあ。。。
デザート系は朝食だし、フルーツポンチにヨーグルトにフルーツにまあ、普通かなー、なんて思っていたら。
おお!フレンチトーストがあるじゃないですか!
出来たてのフレンチトーストにメイプルシロップをたっぷりかけて。
これも、ホテルのバイキング以外ではあまり食べないメニューなので、あるとかなりうれしいメニュー。
しかも、めちゃくちゃおいしいフレンチトーストでした。
一応、フルーツヨーグルトもいただいて、コーヒーをいただいて〆る。
朝食は、おかずやサラダも基本をしっかり押さえていて優秀だなと思ったんですが「温泉卵カレー」「フレンチトースト」という幸せな2品がいただけたことで、すごく満足度が上がりました。ごちそうさまでした。
朝食後は、ラウンジで無料のコーヒーをテイクアウトし、飲みながらチェックアウトの時間までだらだらしていました。
【再訪したい度】★★★★☆ 突き出たところはないがバランスが良く、居心地が良い宿
すぐ隣に「鉛温泉」というすばらしいお湯を持つ宿がありますので、おそらく「何がなんでも絶対お湯重視!」な人は、愛隣館に泊まることはないかもしれません。
ですが、小さなお子さんを連れたファミリーで泊まるときや、女子同士の旅行(特別に温泉マニアではない)のときは、愛隣館も選択肢の一つにしても間違いはないと思います。
お湯も食事も値段もバランス良く、休前日でも混んでいる感じはしなくてゆったり過ごせるし、いろいろとサービスを工夫しています。特に、送迎サービスの充実は公共交通機関利用の私にとってはありがたかったです。
鉛温泉や大沢温泉に泊まる際は、無料の送迎バスは周辺旅館共通の「花巻南温泉峡無料シャトルバス」になりますが、愛隣館ではその他に、往復3本の送迎バスを用意しているんですよね。
愛隣館の送迎バスを利用すれば、8時10分発のバスに乗って早めに出発することも、11時発のバスに乗ってのんびりチェックアウトすることもできます。
私も今回、ギリギリまで滞在して11時発のバスで宿をあとにしました。
チェックアウト時間は10時だったので、10時には部屋を出たんですが、それ以降はラウンジでコーヒーを飲みながらブログを書いていました。Wi-Fiも利用できますし、快適に過ごせましたよ。
また、シングルベッドルームや四畳半の和室など1人泊専用の部屋がいくつもあり、休前日でも必ず1人泊の予約を受け付けているのもありがたいところです。
お隣の鉛温泉は、空いていればいつでも1人で泊まれる宿ですが、大沢温泉は連泊でないと休前日の一人泊はできないですしね。愛隣館に泊まって鉛温泉や大沢温泉に日帰り入浴をしに行く、というのも楽しみ方としてはアリだなあと思った今回の宿泊でした。