岩手 花巻温泉郷 鉛温泉 藤三旅館
鉛温泉藤三旅館は、岩手県花巻市にある歴史ある温泉宿です。
お湯もサービスもすばらしく、料理もおいしいのでこれまでも何度も宿泊していましたが、今回は日帰りで利用しました。
実は、朝7時から夜21時まで、14時間も日帰り入浴も利用可能な鉛温泉。
日帰りでもかなり楽しめましたので、レポートしたいと思います。
大沢温泉菊水館に宿泊し、路線バスで鉛温泉へ
鉛温泉藤三旅館は、旅館部であれ湯治部であれ、空いていれば休前日でも一人泊可能な宿です。
逆に大沢温泉は、自炊部であっても1泊では休前日の宿泊はできないので、これまでは専ら「鉛温泉に泊まって大沢温泉に日帰り入浴に行く」というコンボで楽しんでいました。
ですが今回の旅では、大沢温泉の一番のウリである「大沢の湯」に女性専用時間帯に入りたかったのと、茅葺き屋根の「菊水館」に一度宿泊してみたかったという理由で、金曜日にお休みを取って花巻に向かい、大沢温泉菊水館に宿泊したというわけで。
その際の宿泊記録はこちらです。
金曜日に泊まって、土曜日の朝に大沢温泉をチェックアウト。
しかし、ここまで来てこのまま帰るはずもありません。鉛温泉方面に向かう路線バスに乗って11時前には鉛温泉に着き、旅館部の受付で日帰り入浴したい旨を告げて700円を支払います。
700円で、清掃中ではないお風呂すべてに入ることができるのです。
浴室の清掃時間の案内はこちら。
お客さんの多い土日には、お湯を抜いての清掃は行わないため、内湯と露天のある「桂の湯」は11時には清掃が終わり、入浴できるようになります。
ちなみに、鉛温泉の浴室の男女の内訳はこちら。
「桂の湯」は男女別にほぼ同じ浴室が並んでいるため、入れ替えはありません。
白猿の湯は「14時~15時」が女性専用時間。
そして「白糸の湯」が15時まで女湯となり、「銀の湯」が男湯となります。
「白糸の湯」と「銀の湯」は隣同士で並んでおり、源泉もおそらく同じなのですが「白糸の湯」のほうがずっと広く、眺めのいい浴室です。
館内案内図の左下にあるのがそうですね。
そして、広い「白糸の湯」は、宿泊した場合女性は「朝6時からチェックアウトまで」しか入れないので、少々慌ただしいのです。
何しろ「朝6時から7時まで」は白猿の湯の女性専用時間でもありますし、7時~8時ぐらいには朝食をいただきますよね。そして、無料のシャトルバスを利用するとなると9時30分にはチェックアウトしなければならない……となると、連泊しなければ白糸の湯にゆっくり浸かることはできません。
そのあたりの件については、ちょっと愚痴混じりにこちらの記事に書いています。
でも、実は日帰り入浴ならのんびりと、広い白糸の湯に浸かれる!
それも今回、日帰りで鉛温泉に来た目的の一つでした。
とは言えこの日は土曜日……はたして目的の「白糸の湯」に、ゆっくり浸かることはできるのでしょうか。
まずは清掃が終わった「桂の湯」へ
白糸の湯は12時まで清掃中なので、まずは清掃が終わった桂の湯に入ります。
内湯と露天があり、設備の整った新しめの浴室なので、こちらで体を洗い、露天に浸かりました。
川がすぐ側に見えます。
露天風呂はやっぱり、少し雪があるぐらいの季節が気持ちいいですねえ。
虫もいないし、のぼせないし。
掃除が終わったばかりの浴室は清潔で、お湯はドバドバと勢いよくかけ流されています。
うーん、やっぱり、お湯は鉛温泉のほうが大沢温泉よりも好きかもしれないw
脱衣所にあった源泉分析表です。ph8.5のアルカリ性単純温泉ですが、ごくほんのりと、硫黄の香りがするんですよね。この、ほのかさがいいのです。。。
宿泊すると実は女性はゆっくり浸かれない「白糸の湯」を独占!
ひとしきり露天風呂を堪能したところで、12時が近づいたので白糸の湯に移動します。
土曜日とは言え、掃除が終わった直後なら人が少ないのではないか……と。
やはり!!
まだ誰もいません。わーい。
男女両方のアメニティがしっかり揃っています。
日帰り客を積極的に受け入れているお宿で、こんなにアメニティがちゃんとあるところも少ないような。
ドライヤーも、きちんと風力のある新しいものが備え付けられています。
では、いざ浴室へ!
おお……。 広い浴槽の縁からは熱いお湯がどんどんかけ流されています。
反対側の壁には大きな窓が並んでおり、開け放して半露天のように使うこともできるのです。
この季節は寒いので、なかなか「全開放!」とはいきませんがw
浴槽の奥のほうには幅の広い段差があり、寝ころがるほどのスペースではありませんが、腰掛けて半身浴をすることもできます。
洗い場も広々。アメニティもシャンプー&コンディショナー・ボディシャンプーあり。
隣の洗い場との間に仕切りがあるのもいいですね。
浴槽の奥の段差に腰掛け、広い浴室を一人で堪能します。
ぴりっと熱いお湯で長湯はしにくいのですが、半身浴なら長めに浸かっていられますね。
白糸の湯は、実はちょっと換気があまり良くなくてですね。。。
天井が高くて、上のほうに窓もあるようなのですが、蒸気は浴室内にこもってしまうようです。
なので、長く浸かっているとどうしてものぼせそうになるので、ちょっと窓を開けます。
外気が吹き込んで一気に浴室内の気温が下がります!
体を洗っている人がいたりすると寒いので「開けたら迷惑かな」と思ってしまうんですが、浴室独占状態だからこそできる贅沢ですw
白糸の湯の窓からは、小さな滝が見えるんですよね。
見た目にも涼しく、いつまでも眺めていても飽きません。
鉛温泉の浴室は、桂の湯も渓流沿いの景色を楽しめますし、けっこう眺めが良いんですよね。
30分ほど浴室を独占していたら、他のお客さんが脱衣所に入ってきた気配があったので、窓を閉めてあがりました。
「白猿の湯」の女性専用時間まで無料休憩室でひとやすみ
11時に鉛温泉に着いて「桂の湯」に1時間、「白糸の湯」に1時間とたっぷり楽しみましたが、時間はまだ13時過ぎ!
最後に「白猿の湯」に入りたいのですが、女性専用時間帯は14時~15時なので、あと1時間ほど時間があります。というわけで無料休憩室へ向かいます。
鉛温泉の休憩スペースは、正面玄関から入ってすぐ、左手にある火鉢が置いてあるスペースと……。
ちょっとアンティークな作りでかわいいお部屋ですが、廊下を歩く人から丸見えだからかあまり、ここで休憩している人は見かけませんね。
あとは「白糸の湯」に向かう途中に、10時から15時まで利用でいる無料休憩所があります。
こちらで小一時間、待つことにします。
中は広い和室。
お茶セットとポットが置いてあり、好きにお茶も飲めます。
そして誰も来ません。土曜日なのに……。
週末は日帰り入浴は混み合うのかなと思っていましたが、案外こんなものなんですかねえ。
ちなみに、鉛温泉は無料でWi-Fiが利用可能です。パスワードがロビーあたりに貼ってありますので、日帰り利用であっても入力すれば使えます。メールアドレスの登録なども不要です。
こちらの無料休憩室の壁にはコンセントがあったので、勝手に利用させていただき、1時間ブログを書いてました。
そう言えば、お茶セットが置いてあったあたりに昼食のメニューが置いてありましたね。蕎麦やうどんなどがいただけるようなのですが……。
不思議なのは「午前11時まで注文可能」と書かれたものと「11時半~13時まで注文可能」と書かれた紙があったことです。しかもメニューは同じだしw
予想ですが、鉛温泉に連泊した際に「11時までに注文すれば部屋に昼食を運びます」と言われたので「11時まで」は宿泊客向けのメニューなのかもしれないなあと。
注文時間は謎ですが、おすすめの「雑穀カレーそば」はちょっと気になりました。
公式サイトにも掲載されており、かなりおすすめのようです。
公式サイトの情報によれば「日帰り入浴者への昼食提供は土日祝日のみ」で、食事処の「灯」で提供されるようです。
いろいろ情報が錯綜していて、本当に昼食をいただけるのか微妙なのですが……土日祝日の日中なら、何かしらのランチ提供をしているのではないかなあと。
平日の場合は、湯治部のほうにある売店に行けば、何かしら食べるものも売っているはずです。
そうこうしているうちに、14時になったのでさっそく、女性専用時間帯となった白猿の湯へ!
女性専用時間帯はどうしても混雑してしまうのですが、足元湧出のすばらしい源泉を、ゆっくりと楽しむことができました。
宿泊中の入浴だと夕食後の19時半~21時か、翌朝の6時~7時が女性専用時間帯なんですが、日帰り入浴の時間帯のほうが空いていましたね。
ちなみに、湯治部の売店や館内全体については、前回宿泊した際の記事に詳しく書いてありますので、こちらをご覧いただければと思います。
【再訪したい度】★★★★☆ 日帰りでも十分に鉛温泉のすばらしいお湯を楽しめた
鉛温泉は休前日でも一人泊可能ですし、そこまでの料金アップもないので、定宿と言っていいぐらいこれまでも何度も泊まっている宿でした。
しかし、かつて湯治部にあった内湯の「河鹿の湯」がなくなってからは、浴室の男女の利用時間の配分について不満を感じることが多くなり、以前ほど積極的泊まりたいと思えなくなってしまったんですよね。。。なんだか、女湯はいつどこの浴室に入っても混んでいるような感じになってしまって。
食事も部屋もサービスもすばらしいと思うので、また泊まりたい気持ちもあるのですが、泊まっても肝心の温泉でゆっくりできないのではね……と思っていたのですが、今回日帰り入浴したら、なんだ、日帰りのほうがむしろゆっくりお風呂に入れるんじゃないの!しかも、土曜日だったのに。
というわけで次回からも鉛温泉、泊まらずに日帰りで楽しむ形になるかもしれません。。。花巻には他にもいい宿たくさんあるしね!
というわけで、鉛温泉で極上湯を思う存分楽しんだ後は、今日の宿泊先に向かいます!