温泉ブログ 山と温泉のきろく

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紫尾温泉 旅籠しび荘 宿泊記 温度の異なる2つの自噴泉に浸かれる!湯も食事も絶品の宿に一人泊

土曜日に2食付き1万円台前半でトイレ付きの部屋に泊まれて、食事も抜群においしい

紫尾温泉(しびおんせん)は、鹿児島県薩摩郡さつま町にある数軒の宿と共同浴場から成るひっそりとした温泉地です。

源泉は硫化水素臭がしっかり香る硫黄泉ですが、ph9以上のアルカリ性の源泉でつるつる感がものすごい!あまりお目にかかれない貴重な源泉だと思います。

旅籠しび荘では熱めの源泉とやや温めの自家源泉に浸かることができ、加水加温循環消毒すべてなしのパーフェクトなかけ流しの極上湯を、温度の異なる2つの浴槽で楽しむことができます。

そのうえ、土曜日でも2食付き1万円台前半で1人泊できて、食事は量もたっぷり!味も大変良いというすばらしい宿です。全7室という宿の規模もひとり旅にはうれしいですね。

公共交通機関でのアクセスが良いエリアではありませんが、バスとタクシー併用でなんとかなります。行き方も含めてご紹介したいと思います。

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。 一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。

 

鹿児島空港または出水駅から、南国交通のバスで「宮之城」を目指す

紫尾温泉のあるさつま町には鉄道駅がなく、鹿児島空港もしくは九州新幹線の停車駅でもある出水駅から、南国交通の空港シャトルバス「阿久根・出水・宮之城線」に乗って「宮之城」停留所に向かいます。

鹿児島空港の9番乗り場から発車します。
1~2時間に1本程度の運行があるので、本数は比較的多いほうですね。

宮之城バス停は正式には「鉄道記念館前(宮之城)」という名前なのですが、下車するとこういう↓↓感じの一見すると何もない場所。

鉄道記念館は?と一瞬戸惑いますが、道を渡ると鉄道の遺構っぽいものがあり。

その横に観光案内所が入っている建物があるので、こちらでタクシーを呼びます。

宮之城は、かつては川内駅から「宮之城線」という鉄道が通じており、その跡地のようです。

タクシーの営業所はわりと近くにあるようで、電話をしてから5~10分ほどで来てくれました。
ここから15分ほどの乗車で紫尾温泉へ。料金は3000円少々でした。

宿泊するしび荘の前でタクシーを降りますが、チェックイン可能な15時まで1時間ほどあったので……すぐ向かいにある共同浴場で一風呂浴びてからチェックインすることに。

共同浴場では、紫尾神社の敷地内から自噴する「神の湯」とも呼ばれる源泉に200円で浸かることができます。足湯もあり。

ちなみに、しび荘の大浴場で入れる高温の源泉も、共同浴場と同じ「神の湯」です。

15時になったところで宿へ。

「SHIBISOU」と書かれた、宿オリジナル?のマットがかわいい。

お邪魔します。

玄関横にはソファが置いてあり、その横には飲料の自動販売機が。

自動販売機は玄関横と2階にあります。ほぼソフトドリンクですが、よく見るとアサヒスーパードライだけ1本入ってました。

市価+10円ぐらいの良心的な価格。缶コーヒーは100円や110円で買えるものもありました。

奥にある帳場で宿帳を書いてチェックイン。

2階にある客室に案内してもらいます。

【部屋】★★★★ 全室トイレ洗面付きになり、お値段以上に快適

しび荘の客室は帳場のある棟の2階にあります。

建物は新しくはありませんがきちんと手を入れられていると思いますし、しっかり掃除されていて清潔です。

以前は別棟にトイレ無しのシングルルームがあり、平日は2食付き1万円以下という格安なお値段で泊まれたのですが「2022年9月以降工事予定」とのことで、現在はプランが出ていないようです。

2023年1月現在予約できる部屋はすべてトイレ付きのお部屋ですが、トイレ付きでも土曜日に2食付きで1万円台前半で泊まれるリーズナブルな価格設定です。

この時点では「そこまで安いわけじゃない」と思われるかもしれませんが、部屋もきれいだし食事がとにかくたっぷりなので、泊まるとお得感を感じていただけると思います。

土曜日に2食付きで1人で泊まって13,600円!トイレ洗面付きのシングルルーム

まずは、現在も1人で予約可能なトイレ洗面付きの洋室シングルルームについてご紹介します。

このタイプのお部屋が2室あるようです。

板張りのシンプルな洋室ですが、ビジネスホテルと比べるとかなり広々。
日当たりも良く、部屋の奥にはリクライニングチェアが置いてあり、壁際にはライティングデスクもあります。

テレビはドア付近。リクライニングチェアやベッドから見やすい位置に設置してあります。

内線電話と空の冷蔵庫がテレビの下にありました。

ライティングデスクの上にはお茶セットと鹿児島らしく黒糖の麩菓子が。

部屋の奥にあるドアを開けると洗面所とトイレがありました。

ウォッシュレット付きで清潔です。

洗面台にはハンドソープと、コンパクトなドライヤーが置いてありました。

部屋に戻ります。クローゼットの中には金庫とタオルなどのアメニティが置いてありました。

フェイスタオルとバスタオル、足袋ソックス、歯ブラシ、タオルを入れるための袋まで付いています。

2食付き1万円台前半で泊まれるのに、洗面トイレ付きでアメニティもしっかり揃っていてすばらしいなと思いました。

現在は1人泊できないかも?6畳和室+ツインルーム

2022年9月に初めて宿泊した際に泊まった広めの部屋です。
泊まりたかった日にシングルルームの空室がなく、こちらの部屋だけ空いていたので予約したのですが、現在は1人ではこちらの部屋は予約できず2名用の部屋になっています。

2階の1番奥にある部屋です。

ドアを開けると右側に謎の空間がありますが、ここは特に使うことはないでしょう。
きれいに掃除されていたので、荷物が多い人は荷物置きにしても良いのかも。

まずは6畳の和室。縁側はありませんが窓際に椅子とテーブルのセットが置いてありました。

シンプルな和室です。冷蔵庫やポットなどの備品はこちらの部屋にまとまっています。

お茶セットと黒糖の麩菓子、お湯の入ったポット。

テレビ、金庫、内線電話、ドライヤー、冷蔵庫など。

そして、扉を開けるとベッドルーム。

フローリングの洋室で、シングルベッドが2台設置してあります。

エアコンはもちろん、テレビも寝室と和室の両方にあるのがすばらしいですね。
今は1人では泊まれないけど、2名なら2食付き1万円ちょっとで泊まれる部屋なんですよ。そう考えるとなんて至れり尽くせりなんでしょう。

ベッドルームの橫にトイレと洗面所が付いてます。

クローゼットの中の備品も同じです。

部屋で少し休んだ後に、お風呂に向かいます!

【風呂】★★★★☆ 高アルカリぬるツル!湯温の異なる2本の自家源泉で交互浴できる

しび荘には男女別の大浴場と貸切で利用する露天風呂が1つあります。

大浴場の利用時間は夜は10時まで、朝は6時からと少し短め。
夕食でお酒を飲んでしまうと、食後に入りに行くのは難しいかなーということで、お湯は文句のつけようのないすばらしさでしたが、この点で星を半分減らしました。

また、露天風呂については夜は8時まで、朝は7時からとなります。

大浴場は別棟にあり、フロントの前にあるガラス戸から渡り廊下を渡っていきます。

浴室のある棟の入り口が喫煙所になっているようで、この日は吸っている人はいなかったけれど、湯上がりに部屋に戻ろうとして煙に包まれてしまったらちょっとつらいかもしれない。

浴室のある棟は建物は新しくはないですが、床や壁などは適宜新しくしているようできれいでした。

温泉分析書は浴室前の廊下にまとめて掲示してありました。

「紫尾1号」という、泉温50度、ph9.5のアルカリ性単純硫黄温泉と。

「紫尾2号」という泉温42度、ph9.1のアルカリ性単純硫黄泉の2つの源泉があります。

温度の異なる2つの湯をかけ流しで楽しめる内湯

まずは内湯へ。
しび荘にはすぐ隣に「紫尾庵」という全室客室風呂付きの高級路線の姉妹館があり、紫尾庵の宿泊客もしび荘の大浴場に入ることができます。

なので時間帯によっては混み合うこともあるのかも……?と思いましたが、女湯はわりといつも貸切状態でした。

紫尾庵が全8室、しび荘が全7室の宿なので、混んだとしてもそこまでにはならないのでしょうね。

脱衣所は向かって左側に脱衣カゴ、右側に洗面台があり、ドライヤーも置いてありました。

ドライヤーは、ちょっと風量弱めのタイプではある。

壁に掲示してあった「湯温の異なる源泉浴槽が2つあるから交互浴するといいよ!」というお知らせ。

まずは右のぬるい湯に入り、体を慣らしてから熱い湯に入るといいよ、とのこと。
しかし、耐えられないほど熱いのでなければ、私は交互浴は熱い湯から入るのが好き。さて、浴室はどんな感じでしょうか。

おおーいいですね。同じ浴槽が2つではなく、形も雰囲気も異なる浴槽が並んでいます。

洗い場にはお茶シリーズのシャンプー&コンディショナー、ボディシャンプー。シャワーの水圧も問題なし。

そしてまずはこちらの熱めの湯へ……。

掛け湯して静かに身を浸すと、たしかに熱い!けれど熱くて浸かっていられないほどではなく、心地良い熱さです。

ライオンの口からお湯が出る湯口。雰囲気ありますね。投入量もなかなか。
そしてかなりのヌルヌル感。とろみを感じさせるようなすばらしい浴感です。

これは気持ちいい……いいお湯だと熱くてもずっと浸かっていられるなあ。

体の芯まで温まるぐらいじっくり浸かってから、もう1つの浴槽へ。

こちらはシンプルな四角形の浴槽。湯口も水道の蛇口みたいです。

じっくり温まった後なので、ぬる湯に浸かった瞬間体がふっと緩むような感覚があり、それがとても気持ちいい……。

サウナと水風呂の交互浴はそんなに好きじゃない私ですが、熱湯とぬる湯の交互浴は大好き。こちらのお湯はおそらく42度と38度ぐらいでぬる湯のほうも人肌よりは温かく、そこまでの温度差はないのですが、十分というかすばらしいです。

しかもぬる湯のほうもヌルヌル、トロトロ。2つの浴槽を飽きるまで行き来して楽しみました。

空いているときに貸切で利用する渓流沿いの露天風呂

大浴場のある棟の奥に、貸切で利用する宿泊客専用の露天風呂があります。

「空いています」という札がかかっていたら裏返してドアから外に出て、鍵をかけて利用する、という仕組み。

ドアを開けるとすぐ右手に脱衣所があります。脱衣カゴが置いてあるだけのワイルドな脱衣所。ここから階段を下っていくと……。

こぢんまりとした露天風呂がありました。

ちゃんとシャワーもついていて、ボディシャンプーも置いてあります。
内湯で体を洗ったすぐ後なので、掛け湯して浴槽へ。

岩の隙間に湯口が2ヶ所あり、それぞれに熱い湯とややぬるい湯が出ていました。
内湯では2つある浴槽にそれぞれに湯温の異なる源泉が注がれていますが、露天風呂は1つの浴槽に熱湯とぬる湯が注がれ、ちょうどいい温度に調節されていました。

40度~41度の適温です。もちろん、露天風呂のお湯もヌルヌル、トロトロ!

そして、浴槽のすぐ側を川が流れていました。
川の流れを眺めつつ、湯浴みを楽しみます。ちなみに、露天風呂の入り口に「雨の日は絶対にご利用なさらないでください」という貼り紙がありました。川が増水したら危険そうですもんね。露天風呂の利用時間が短い(7時から20時まで)のもおそらく、このロケーションのためでしょう。夕食後に酔って入ったりしたら危険そうですから。

どちらかと言えば私は、交互浴できる内湯のほうがより気に入りましたが、1人でゆったり入れる露天風呂があるのはやはりいいものですね。

【食事】★★★★☆ この値段でどうしてこんなに……?量もたっぷりで味もすばらしい

食事は朝夕共に食事処でいただきます。18時か18時30分スタートを選べたので、18時30分からでお願いしました。

席ごとに衝立やロールスクリーンで区切られており、半個室のようになっています。
入り口も別々になっているので他のお客さんと顔を合わせることがなく、一人でも気楽に食事が楽しめます。

ドリンクメニューは日本酒やクラフトビールのラインナップも良い

ドリンクメニューは、ソフトドリンクに梅酒、酎ハイ各種、グラスワイン赤白、各社の瓶ビールなどがまずは1枚にまとめられています。

そして2枚目は「芋焼酎」と「日本酒の冷酒」のメニューです。
芋焼酎は1合でオーダーできるものが8種類、日本酒は300mlの瓶が4種類と1合瓶が2種類ありました。

鹿児島県の宿は日本酒はあまり置いていない宿が多い、というイメージだったので、日本酒とビールが好きな私としてはとてもありがたいですね。ラインナップも「八海山」や「菊姫」など全国各地の有名な銘柄のものを揃えており、味や香りの説明書きもあるので選びやすいです。

生ビールはタップマルシェのものが4種類。

苦みの強いものやフルーティなものなど、こちらも好みに合わせて選べるのがうれしい。

料理だけではなく、飲み物ついても気を配られている宿だなと感じました。

2022年9月宿泊時の夕食は、鹿児島と言えば……のキビナゴの刺身!

まずは初めて宿泊した2022年9月の夕食をご紹介したいと思います。

お品書きはこちらです。パッと見でも品数が多いのがわかりますね。

席に着いたときには先付け、前菜、お造りと冷たい料理が卓上に並べられていました。

この日はまだ蒸し暑さの残る9月でしたので……まずはビールを1杯!

タップマルシェからフルーツビールタイプの「JAZZBERRY」を。
ほんのり甘く、ベリーの香りがするビールは食前酒として飲むのにぴったりです。

先付けは「蓮根豆腐 うま出汁ジュレ」

蓮根で作られた恐らく自家製のお豆腐。ジーマミー豆腐のように弾力と甘さがあり、とんぶりとクコの実がのっています。

前菜の盛り合わせ。

左上から時計回りに「カマス酒焼きと銀杏」「合鴨ケチャップ煮」「苦瓜おひたし」「さつまいもの蜜煮」「秋刀魚小袖寿司」
あーカマスと秋刀魚は日本酒でいただきたい!と思い冷酒をオーダー。

300MLの瓶だとちょっと多いかな、と思ったので、1合瓶の「賀茂鶴 大吟醸」を。広島のお酒です。

桜の花びらの形をした金箔が入っていました。ほんのり甘みのあるおいしいお酒です。

そしてお刺身4点盛り。

カンパチ、キハダマグロ、水イカ、そしてキビナゴです!
きらきらと光るキビナゴのお刺身をいただくと、鹿児島に来たなあと実感しますね。おいしい。

焼き物はやまめの塩焼き。

蟹足のフライと杏の紫蘇漬けと付け合わせも豪華でおいしい。蟹足はカニかまではなく、しっかりと実の付いた蟹の足です。

替り皿のローストビーフ。

あっさりとしていておいしい。
しかし、肉料理はこれで終わりではありません。次は「ぼたん鍋」です。

調理済みのものを提供いただきます。根菜やきくらげと猪肉。
山の宿でいただくぼたん鍋は濃い味で煮込まれていることが多いですが、比べるとしび荘のぼたん鍋はあっさりとした味付け。鍋だけど煮汁がないからそう感じるのかもしれませんが……獣の臭みなどまったくなく、食べやすいし、つまみにも良いです。
たぶん何も言わずに出されたら猪だとは気づかないと思います……。

蟹甲羅グラタン。

蟹の身が入ったマカロニグラタンです。

そして「県内産六百黒豚のしゃぶしゃぶ」です。

美しくサシの入った豚肉がたっぷり!野菜と一緒にしっかり煮てからポン酢でいただきます。

「六百黒豚」って何だろうと思ったら「4本の足の先と鼻先、尻尾の先が白い鹿児島県特有の黒豚」だそうです。

〆は自家製ひのひかりのご飯と、はまぐりとつみれの潮仕立て。

漬物も自家製でしょうか。おいしかったです。

デザートは梨と、シャインマスカットかな。皮ごと食べられる種のないマスカットでした。お腹いっぱい!大変おいしかったです。

2022年11月宿泊時の夕食は、がらりと変わった手の込んだ前菜に感動

そして、2ヶ月後に早くも再訪してしまった、2022年11月宿泊時の夕食です。

今回は、1杯目のビールは「ゆずラガー」にしました。

秋になってもやっぱりビールがおいしい。1杯目にグラスでクラフトビールがいただけるってすばらしいことです。

先付けは、見た目は前回の「蓮根豆腐」と似ているけれど今回は「河豚白子豆腐」です!

魚介の旨みが詰まった豆腐を、出汁味のジュレと青ネギ、もみじおろしでいただきます。

前菜は2ヶ月前とはがらりと変わりました。

左上から時計回りに「南瓜カステラ」「サーモン手鞠寿司」「地鶏七味焼きとむかご」「柿生ハム白掛け」で中央が「菊花しめじおひたし」です。

お刺身4点盛り。

カンパチ、天然鯛、赤海老、水イカです。お刺身、前回もかなりおいしいと思いましたが今回も新鮮。

このあたりでお酒を追加注文!

前回も気になっていた「菊姫 にごり酒」を。うす濁りではなく、しっかりと濁っていますが、舌触りはサラッとしていて、ほのかに甘みが感じられます。
このあとは肉料理や揚げ物が続くので、このぐらいパンチの効いたお酒でも合うはず……。

で、ここから先は2ヶ月前に宿泊したときとほぼ同じメニューです。

ヤマメの塩焼きと蟹足フライ、ローストビーフ。

ぼたん鍋に蟹甲羅グラタン。同じでも全部おいしいので問題なしです・笑

美しくサシの入ったしゃぶしゃぶとご飯をいただき……。

デザートはちょっと変化していて、柿と手作りのプリンでした。プリンなめらかでおいしい!
紫尾温泉は柿の産地として有名なのだそうです。翌日、共同浴場の前でも「あおし柿」が販売されているのを見かけました。

手のこんだ前菜と、味もボリュームもすばらしい定番の料理、鹿児島県産の食材もふんだんに使われていて、満足度の高い夕食でした。

朝食はさつま揚げとたっぷりのパイナップルがうれしい

九州は日の出の時間が遅いからか、温泉宿の朝食開始時間も遅めの傾向があります。
大抵は8時からで、7時台からいただける宿は多くないのですが、しび荘は「7時30分から」用意が可能とのことだったので、7時30分でお願いしました。

朝食もなかなかのボリュームです。鹿児島の郷土料理、さつまあげがあるのもうれしい。焼き魚は西京漬け焼きで、銀鱈でしょうかね。

トマト入りの豆サラダと納豆。

出来たてふわふわのお豆腐。温泉卵ゆで加減もちょうど良し。

ご飯多いかなーと思ったけれど、おかずもお味噌汁もおいしくて、しっかり平らげてしまいました。

最後に、パイナップルとアロエヨーグルトをいただいて、ごちそうさまでした!

ちなみに、朝食のメニューは2ヶ月後に泊まったときもまったく同じでした。同じでもおいしいから問題なしです。

朝食でこんなにパイナップルが出る宿、珍しいと思うんですけど、もしかして鹿児島県産のパイナップルなのかしら……。
普段あまり食べる機会の多くないフルーツなので、生のパイナップルががっつり付くのはちょっとうれしかったです。

【再訪したい度】★★★★★ タクシー利用でも安いと思えるコスパ最高の極上湯の宿

紫尾温泉の周辺エリアは公共交通機関利用だと行きにくい場所なのですが、ご紹介した「鹿児島空港もしくは出水駅から南国交通のバスで宮之城まで来て、そこからタクシー」だと、3000円前後でだいたいの温泉地に行くことができると思います。

しび荘は設備やアメニティもしっかりしていて、食事の味やボリュームもすばらしく、個人的にはタクシー代を出してもまた行きたいと思える宿でした。(そして実際に、2ヶ月後に再訪してしまいました)

ちなみに、しび荘では特に宮之城バス停までの送迎サービスはないのですが、初めて泊まったときに「チェックアウトの時間に合わせてタクシーを呼んでもらえないか」とお願いしたら、たまたまその時間が空いていたそうで、バス停まで送っていただけました。ありがとうございました!

公式に謳っているサービスではないので「送迎してもらえるかも」なんて期待してはいけないのですが……本当にありがたかったです。もう2度泊まってしまったけれど、またきっと泊まりたい宿です。

【1人旅に優しい度】75点:シングルルームあり、1人でもリーズナブルに温泉三昧できる

泊まりやすさ 20/20
シングルルームがあり、土曜日はもちろん連休時も一人泊の受付あり

食事場所の配慮 20/20
朝夕食事処だが、個室になっているので人目が気になることはなさそう。

プランの選択肢 15/20 
1人で泊まっても2人で泊まっても選べるプランの選択肢は同じ。
現在は、1人で泊まれるのはシングルルームのみになった。

ドリンクオーダー  10/20
グラスワイン赤白、日本酒は1合からオーダー可能なものが3種類。300ML瓶が4種類。
芋焼酎は1合オーダー可能なものが8種類と、1人でもそれなりに楽しめる。

フリーWi-Fi完備 10/20
Wi-Fi提供あり。部屋によると思うが、通信速度がやや遅いことがあった。

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。