山菜の旬まっさかり、GWに旅館勇蔵に再訪が叶いました
旅館勇蔵は、湯治場の雰囲気を色濃く残す山形県の肘折温泉にある、全11室の小規模旅館です。
1人泊のプランが休前日でもいつでも出ており、しかも休前日の料金アップもほぼなし。2食付きのスタンダードなプランは、年末年始などの特定日を覗いて、基本的にいつでも1万円以下(税抜)で設定されています。
しかも、食事はすべて「部屋食or個室食」で一人旅に優しい宿だな……と気になっていたのですが、泊まってみるととにかく食事がおいしい!
初めて泊まったのは2018年の9月で、山菜が採れる季節ではなかったにもかかわらず、春にとれた山菜を水煮にして保存したもので、最高においしい山菜料理をいただくことができました。1万円前後という宿泊料金に対して最高に満足度が高く、毎年選んでいる「コスパ重視で2018年泊まって良かった宿」というランキングで1位に選出したほどです。
特に山菜料理に関しては、秋でもこれほどおいしいなら、旬の春に来ればさぞかし……と考え、次に泊まるなら山菜の季節に!と思い続けていたのですが、2022年の5月にようやく再訪が叶いましたので、追記して公開します。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。
- 山菜の旬まっさかり、GWに旅館勇蔵に再訪が叶いました
肘折温泉内のバス停「第一停留所」からすぐの、家庭的な宿
旅館勇蔵さんは、新庄駅前から肘折温泉行きのバスに乗車し、「第一停留所」なるバス停で下車して、進行方向から少し戻ったところにあります。
お向かいには「長南精肉店」なる商店があります。
チェックインできる15時ちょうどに旅館勇蔵さんに到着。
玄関から中に入り、インターフォンを押して待っていると女将さんが現れました。
検温・消毒をした後お部屋に案内していただきます。
前回宿泊時はチェックイン時にお茶を淹れていただきましたが、そういえば2022年はありませんでした。おそらく感染症対策のために省いているのかと思います。
【部屋】★★★★☆ Wi-Fi環境もばっちりで、清潔でくつろげるお部屋
2018年・2022年とも2階のお部屋に宿泊しました。
コンセントの数が少ないので充電はちょっとだけ不便でしたが、特筆すべきはWi-Fiがとても速かったです。何を隠そう我が家よりも快適でした。連泊してワーケーションするのも良さそうですね。
2022年に宿泊した「5号室」
2022年は、階段上ってすぐのところにある「5号室」に宿泊しました。
ドアを開けると洗面台があり、右手にお部屋。
洗面台にはドライヤーと、ハンドソープ、紙コップ、ペーパータオルもありました。
お部屋は6畳間で、布団が隅のほうに畳んで置かれていました。
私だけでしょうか……布団がこういう風に置いてあると
「きっと布団敷きは自分でやるんだろうな」
と思ってしまうのですが。
旅館勇蔵さんの場合は実は違って、夕食を食べている間に敷いてもらえます。
もちろん、早めに布団を敷いてゴロゴロしたければ自分で敷いてもいいのでしょうが……。
何を言いたいかと言うと
「布団敷きは自分だろうから宿の方はお部屋に入ってこないでしょう」
と思って、荷物を広げっぱなしにしたまま夕食を食べに行くと、戻ってきたとき「敷いてくれたのですか??」と思って恥ずかしいかもしれないので、そのつもりで荷物はまとめておいたほうがいいです・笑
床の間にテレビと金庫、その手前に浴衣、バスタオル、タオル、歯ブラシが箱の中にまとめられて置いてありました。
お茶うけは肘折ではおなじみの「ほていまんじゅう」です。このまんじゅうあんこの味が濃くて本当においしい。
ポットは湯沸かし機能はついていないので翌朝はぬるくなってしまいますが、熱いお湯が必要であれば共同のキッチンのコンロで湧かすこともできます。
2018年に宿泊した「6号室」
2018年に宿泊したお部屋は、2022年に宿泊した5号室の奥にある6号室のお部屋でした。
案内図では「15番」と書かれているのですが……。
ドアに書かれている番号は「6」なので、たぶん6号室でしょう!
ドアを開けて中に入ると、左手に真新しい洗面所があり、正面に襖があります。
この襖をを開けてお部屋の中に入ります。
襖を開けると、いきなり中が見えないようにするためでしょうか。レースのカーテンがかかっていました。お心遣いがうれしいですね。
窓際に置いてある椅子がなかなか座り心地が良くて、窓を開けて外の空気を感じつつ、この椅子に座ってお風呂上がりに一杯飲んだりしてました。
金庫、電話、テレビ、衣装ダンスなどが壁際に並んでいます。
ちなみに、肘折温泉のお宿はエアコンがない宿もあるのですが、旅館勇蔵さんのこちらのお部屋にはエアコンがあったので、真夏の宿泊でも安心ですね。
淹れていただいたお茶を飲みつつ、一休み。
お茶うけのおまんじゅう、おいしかったです!
テレビと電話。
浴衣とタオル、歯ブラシ、バスタオルが付いています。
旅館勇蔵では「湯治プラン」というプランもあり、2泊以上での提供となりますが2食付き7000円前後で宿泊できます(食事の内容も変わります)。
湯治プランの場合も浴衣やフェイスタオル、歯ブラシはつきますが、バスタオルについては別途有料でレンタルとなるようです。
浴室の利用時間についての案内がありました。
清掃時間以外はいつでも入浴可能です。ただし、2階にある貸切風呂は10時~15時までは入浴不可とのこと。
食事時間や備品のレンタルに関する案内もありました。
部屋の入口には新しく、きれいな洗面台がありました。
また室内にトイレ・冷蔵庫はないのですが、2階の隅に共同のトイレと冷蔵庫、キッチンがあります。
トイレもウォッシュレット付きで清潔です。
トイレの前の洗面所がこちら。
お部屋に冷蔵庫はないのですが、共同の冷蔵庫を使えるので問題ありません。
また、室内のポットは湯沸かし機能付きではないのですが、廊下にあるこちらのキッチンで、好きなときにお湯を湧かせるので、いつでも熱々のお湯を使うことができます。
キッチンのガスコンロはお金を入れて使う昔ながらのタイプでした。
また、廊下にはサービスで自由に飲んで良いインスタントコーヒーがありました。
私は部屋で飲む用にいつもドリップパックを持ってきてしまう人ですが、コーヒーカップが借りれるのはうれしかったです!
建物は新しいとは言えないですが、共用部分も含めてどこもかしこも清潔に保たれていますし、不便なく使えるように都度設備にも手を入れられているのがわかる快適なお部屋でした。
【風呂】★★★★☆ 大浴場も貸切風呂も深夜も利用可能なのがうれしい
旅館勇蔵さんの浴室は、1階に男女別の浴室と、2階に貸切の小浴室が1つあります。
ただし、コロナ禍以降は1階の浴室もすべて貸切で利用するようになりました。
どちらの浴室も清掃時間以外はいつでも利用可能です。清掃時間は下記のとおり。
男湯:7時50分~8時50分
女湯:12時~13時
また、室内にあった冊子に、肘折温泉についての説明書きがありました。
現在は、月山の8合目まで車道が通ったりリフトができたり、楽に上れるルートが増えたので肘折からのルートを歩く人は少なくなりました。ですがもともとは、出羽三山参りの人の宿泊地として栄えた温泉地なんですね。
1階にある男女別の浴室も貸切で利用する
まずは1階にある女湯へ。
1階の隅のほうにあり、トイレと洗面所、洗濯機がすぐそばにありました。
奥のほうには男湯の浴室。男女の入れ替えはないので男湯の様子はわかりません。
2018年に宿泊した際、男湯・女湯については「希望があれば貸切での利用も可能」という方式でしたが、現在は「どちらの浴室もすべて貸切で利用してください」とのことで、お部屋に「入浴中」と書かれた札が置いてありました。
こちらの浴室は鍵はかからないのですが「入浴中」の札がついているときは入ってはいけません。
感染症対策で、これはこれですばらしいなと思ったんですけど「それならば、男湯女湯を分ける必要はないのでは?」と思ったりもしました。
宿泊客の男女比が偏る日もあるでしょうし、ご夫婦などで一緒に入りたいとしても、男湯女湯で分かれていると「いいのかな?」と思ってしまいますよね。
とは言えこの日は、女湯に入ろうと思って浴室に向かったときに使用中だったことは1度もなく、常に入りたいときに入れたの何の問題もありませんでした。
こちらが女湯の脱衣所です。
脱衣カゴとイスが置いてあるシンプルな作りですが、清潔に掃除されています。 箱ティッシュと綿棒が置いてありました。
温泉分析表と源泉使用状況も掲示してありました。
源泉が高温なので井戸水で加水していますが、加温・循環・消毒などは無し。
また、浴槽は毎日清掃しているとのことなので、お湯は毎日抜いているということでしょうか。すばらしいですね。
では、浴室へ。
天井が高く、光の入る明るい浴室です。
洗い場は新しいシャワーが付いており、リンスインシャンプーとボディシャンプーあり。
体を洗って浴槽へ。
湯口からは絶え間なく新しいお湯が投入されています。
お湯の温度は41度ぐらいでしょうか。熱めの適温です。
チェックアウトまでに3度入りに行きましたが、いつも誰もいなくて、のんびりと湯浴みを楽しむことができました!
2階の貸切風呂は好きなときに好きなだけ貸し切れる
貸切風呂は2階の奥にあり、先ほどご紹介したキッチンの前の廊下をさらに奥に歩いていきます。
突き当たりに見えるこちらの扉が、貸切風呂です。
入浴中の札を扉にかけて、中から鍵をかけて入ります。
脱衣所もコンパクト。
温泉分析表は大浴場と同じものが掲示されていました。
浴室の中へ。
おお……コンパクトな浴槽!
しかし、腰掛けるのにちょうど良さそうな段差もあり、一人ならむしろ落ち着く狭さです。
ただ、ここで頭を洗ったりするのは、浴槽に泡が入りそうでちょっと気を遣ってしまうかも。髪は1階の浴室で洗ったほうがいいな。
仲良しのご夫婦やカップル、あるいは女友達とならギリギリ2人でも楽しめるかもしれませんが、基本は1人用かなーという貸切風呂でした。
深夜に文庫本なんか持ち込んで、長湯したくなりそうです。
現在は1階の男湯・女湯も貸切利用となっていますので、2人以上のときは1階の浴室に行ったほうが良さそうです。
【食事】★★★★★ 山菜料理と舞茸ご飯が最高!においしかった
旅館勇蔵の食事はすべて「部屋出し」もしくは「個室食事処」となっています。一人旅の人でも気兼ねなく食事できる宿です。
食事は、2018年も2022年も、宿泊していたお部屋とは別の個室に用意していただきました。
旅館勇蔵のドリンクメニュー
飲み物の案内が、お部屋の小冊子にありました。夕食時の飲み物もこちらから注文します。
お酒は、スーパードライの大瓶、地酒の花羽陽の純米吟醸の冷酒とお銚子。焼酎はボトルでの用意となります。ソフトドリンクは、ジュースとウーロン茶の他にちょっと珍しい「パインサイダー」がありました。
それから料理の説明らしきものがこちらに。
もぎたての山菜・きのこ・野菜を天ぷら、おひたし、お味噌汁などに……。
勇蔵さんの食事は、山菜・きのこ好きにはたまらない料理ばかりなんですよね。
2022年5月宿泊時の夕食は馬刺しもおいしくいただいた!
2022年5月に宿泊した際は、夕食は1階の玄関近くの個室に用意していただきました。
テレビを眺めながらのんびりいただく食事。一人旅の醍醐味ですね……。
見るからに山菜たっぷりでおいしそうです!
お酒は、地酒の花羽陽の純米吟醸を冷酒でお願いしました。
いただきます!
お刺身は馬刺しです。
前回は鮪などの魚介のお刺身でしたが、馬刺しのほうが山の宿らしくてやっぱりうれしいですね!厚みもしっかりあり、にんにく醤油でいただきます。
手前左はウドのくるみ和え、右は赤こごみの油炒め。
天ぷらは、食事が始まってから持ってきていただきました。
前回宿泊したときは9月だったので、天ぷらには山菜は少なめでしたが、今回は「ふきのとう、タラの芽、コシアブラ、青こごみ」と、春の山菜がオールスターで天ぷらになっていました!あとは海老とかぼちゃです。
焼き魚は「赤魚の粕漬け焼き」です。
付け合わせは「自家製のチーズの燻製」とのことで、魚も付け合わせも日本酒に合うのがうれしいですね。
茶碗蒸しは「サービスです」とのこと。
上からは見えませんが、鶏肉や椎茸などしっかり具の入った茶碗蒸しでした。
そして……きのこ鍋!
すべて肘折温泉の周辺で採れたきのこだそうで、きのこの種類も全部教えてもらったのですが、なめこ以外忘れました・笑
なめこだけが生で、後は1度火を通してあるのでなめこに火が通ったら食べられます、とのこと。
醤油味で、きのこ以外に出汁が入っているようには思えないのですが、複雑な味わいで大変おいしいです。きのこにはグルタミン酸、イノシン酸と並ぶ三大旨み成分の一つであるグアニル酸が含まれているので、おいしい出汁が出るんですね……。
もちろん、日本酒にも合います。
〆のご飯は「四ヶ村の棚田」で採れた「はえぬき」です。
四ヶ村は「しかむら」と読み、肘折温泉と同じ大蔵村の中にあります。新庄駅から肘折温泉に向かう途中に通過するので、路線バスの運転手さんが「このあたりが四ヶ村です」と教えてくださいました。
月山の伏流水で育ったおいしいお米とお味噌汁をいただき、最後にぶどうをいただいて、ごちそうさまでした!山菜たっぷりで本当においしかったです。
2018年9月宿泊時の夕食は、きのこ鍋のおいしさに感動!
2018年に初めて宿泊した際は、チェックインの後に女将さんが部屋に見えられた際に「食事は、御膳でお出しするのと椅子に座っていただくのとどちらがいいですか?」と聞かれまして。
「椅子」を希望したところ、こんな感じで用意していただきました。
なるほど。
テレビを見ながら、のんびりと食事をいただきました。
夕食は、18時以降でいただけるのですが、私は18時30分でお願いしました。基本は夕食18時、朝食8時開始のようですが、多少の前後はOKのようです。
こちらが、夕食で最初に並んでいた御膳です。
このほかに、まだいくつかの温かいお料理を出していただきました。
注文した熱燗も来たところで……。
いただきます!
お刺身。まぐろの中央がちょっと冷え冷えだったけれど、まあご愛嬌な感じで・笑
何しろ、こちらのお宿の主菜は山菜ときのこなのです!刺身はほんの前菜です。
こちらの赤い山菜は赤こごみです。
以前、7月に来たときも朝市で赤こごみを使ったお惣菜をいただき、大変おいしくて感激したのですが、こちらの赤こごみもおいしいです!
こちらは、うどの胡麻和え。
こちらは、あけびの芽のおひたしだそう!初めて食べた!
山形県内では「あけびの皮を食べる」ことは、秘密のケンミンshowなんかでも取り上げられていてわりと有名ですが(うちの実家のおばあちゃんも食べてた)しかしあけびの芽は私も初めて!
皮はちょっとクセのある苦みがおいしい(とおばあちゃんが言ってた)けど、芽はクセがなくて食感がシャキッとしてておいしいですね~。
焼き魚……はなんだったか忘れてしまった。
けど、普通においしくて熱燗に合います。
そしてやっぱりここは、秋の味覚!きのこ鍋!!!
すべてこの近くで取れたきのこだそうで……うれしすぎる。
熱燗がすすみますね~。
きのこ鍋って、長く煮ても固くなったりしないし、ひたすら出汁がおいしくなるという素晴らしい鍋ですよね。
サービスの茶碗蒸しは2018年にもいただきました。
そして揚げたての天ぷら!
揚げ方も上手だし、食材も、きのこや、畑で自家栽培した野菜で、何かちょっと珍しいネタもあったはずなんですけど、いったいなんだったんでしょう?覚えてなくて悲しい……でも、間違いなくおいしかったです!
漬けものも色合いよく、味ももちろんおいしい!
漬けものにも、一手間かかっているのがわかりますよね……。
ご飯も当然おいしい!!
お味噌汁にもきのこと山菜が入っていて、すばらしい。。。
デザートのぶどうまで、大変おいしくいただきました!ごちそうさまでした~。
2022年5月宿泊時の朝食、朝から山菜盛りだくさん
朝食は8時から、夕食と同じお部屋でいただきます。
お膳の上が山菜祭りです!!興奮……。
そして、お櫃にいっぱいの舞茸ご飯。これが食べたかった……うれしい。
ぜんまい、茹でた「アイコ」という山菜を塩味で、アケビの芽のくるみがけ。
青こごみのおひたし、温泉卵のゆで加減も絶妙、鯖の塩焼きと付け合わせはらっきょうです。
今回も、お櫃を空ける勢いでお代わりしてしまいました!私、普段本当に米を食べない人間なので、普段の1ヶ月分ぐらい米を食べた気がします。
浅漬けと梅干しは白いご飯のほうが合うのかなと思ったけど意外にも舞茸ご飯にも合ってしまうし、豆腐とワカメとねぎの味噌汁もおいしくいただきました。
ちなみに、夕食のタイミングで布団を敷いていただいてましたが、朝食時の布団あげはありません。朝食後も布団でゴロゴロできて幸せでした。
2018年9月宿泊時の朝食は舞茸ご飯が最高すぎた
2018年に宿泊した際も朝食は8時から。前日と同じお部屋に用意していただきました。
こちらが朝食の御膳です。夕食に続いて山菜たっぷりでうれしい限り。
そして、左下の舞茸ご飯。これがめちゃめちゃおいしかったです。
コーンが入っていて、その甘みが舞茸とよく合っていて「料理上手だなあ……」ってしみじみと思ってしまいました。
おいしい、本当においしい。
浅漬けに梅干し。梅干しも昔ながらの梅干しで良いです。朝のお味噌汁はシンプルにお豆腐とワカメ。これはこれで好き。
朝は緑のほうのこごみです!胡麻和え。赤こごみも良かったけど、こごみの胡麻和えも大好きなメニューです。右はうどの油炒め。ちょっと苦みのあるうどが脂と合いますね~。
ワラビ、そしてミズの油炒め。
朝も夕も、女将さんが丁寧に料理について説明してくださったのがとてもうれしかったです。それなのに、夕食の説明は酔っぱらって半分ぐらい忘れてしまったのですが……。
秋なのにこんなに山菜をいただけることに驚いたのですが、この季節に生で取れる山菜は実は「みず」だけで、後は春に取れたものを水煮にしたりして保存されているんだそうですね。
保存した山菜でもこんなにおいしいなら、春に来たらさぞかし……と、かなり期待が膨らんでしまいました。(それで2022年の5月に再訪しました!)
焼き鯖とらっきょう。
山菜がおいしすぎてコメントがあっさりしてしまいますが、魚もおいしかったんですよ。
海苔と温泉卵もちゃんとついていました。
朝から大満足でした。ごちそうさまでした!!
肘折温泉名物朝市と、夜市を楽しむ
前回、若松屋村井六助さんに宿泊したときのレポートで、肘折温泉の名物である朝市についてご紹介しました。
朝市は、雪のない季節は基本的に毎日開催されているのですが、実は年に2回しか開催されない「夜市」があり、それがちょうど2018年の9月に初めて泊まった日の夜だったのです。
調べて来たわけではなかったのですが、せっかくなので夜もぶらっと、出かけてみました。
夜市は灯籠の灯りも美しく、大賑わいだった
2018年の肘折夜市は、8月18日と9月15日の夜に開催されました。
宿の外に出てみると、お土産屋さんの前に露天が出ており、お酒や焼き鳥などを売っていてとても賑やかでした。
旧郵便局のほうにもお店が出ているようなので、灯籠を眺めつつ歩いていきます。
旅館や商店の軒先に飾られているこちらの灯籠は、夜市のためというわけではなく、7月中旬から9月中旬までの夏の間、飾られているのだそうです。
以前に来たときは7月上旬だったので、まだなかったんですよね。
カラフルなものから白黒なものまで、絵のテイストも本当にさまざま。
あ!月山が書いてある!!
「月山もも」という名前は、故郷の山である月山からお借りしたものなので、月山を見るとうれしい私です♪
クイズを楽しみながら歩こう!なんていう貼り紙も見つけました。
「方言『ちょす』とは?」
肘折からは少し離れますけど私も山形県の出身なので、この答えはわかります・笑
肘折温泉のシンボル的な建物、旧郵便局の前にあった灯籠。
色鮮やかで美しいですね。
旧郵便局前にも、いくつか出店がでていて、日本酒やワインの立ち飲みや、炉端焼きの屋台も出ていました。
昼間通りかかったときは準備中だった居酒屋さんも営業中。
地酒の利き酒セットがちょっと気になってしまいました。
屋台で一杯いただくか迷ったけれど、性格的にあまりお祭りムードが得意じゃなくて・笑
雰囲気だけ味わって、やっぱりお部屋でゆっくり一人で飲むのが私は性に合っているな……というわけで、カネヤマさんに立ち寄りまして。
フルーツがたくさん並んでいて、お腹いっぱいなのにちょっと葡萄が気になってしまったりしつつも。
日本酒飲みたいけど、お風呂上がりはやっぱりビールかなという気もするし……で、間を取ってスパークリング日本酒を購入。
出羽桜のスパークリング日本酒「咲」は、華やかかつ爽やかで飲みやすいお味。
2階にある貸切風呂に入りにいってさっぱりしたところで、スパークリング日本酒をシュワッといただき、夜がふけていきました。
前回は雨の中だった朝市も、今回は朝日の下で
前回、若松屋村井六助さんに宿泊した際も、朝市は開催されていたのですが、しとしとと雨が降っており、お店はテントの下で、お客さんは傘をさして商品を物色していました。
今回は、朝から晴れていましたのでテントもなく、お客さんも軽装でぶらぶら。
軒先に咲く朝顔がきれいでした。
天気が良いと、浴衣で歩くのも気持ち良いですよね。
ただ、前回の朝市ではお土産を含めいろいろと購入したのですが、今回は買わずに宿に戻りました。前回、買い物しすぎて大変だったので……今回は宿の朝食のために胃を空けておきたかったのです。
このとき朝7時ぐらいなんですが、朝市に合わせてお土産屋さんも営業しているんですね。
昨日の夜買い物したカネヤマさん、既に営業していました。
今日はいい天気になりそうです。
この後、宿に戻って朝食をいただきました。
【再訪したい度】★★★★★ 春はもちろん、他の季節に来ても山菜三昧が楽しめる!
山菜大好きで5月6月は「山菜料理プラン」を提供している宿を探して泊まりに行くことも多い私ですが、旅館勇蔵さんの食事は、もう秋だというのに山菜料理がこれでもかというぐらい出てきて、しかもどれも大変おいしいのです!衝撃でした。
山菜料理ばかりでなく、きのこ鍋や舞茸ご飯、天ぷらなども大変おいしく、たぶんいつ泊まっても食事はおいしいんだろうなと思うのですが、生の山菜がたくさん出回る季節にまた泊まりに来たいなと思いました。
それで2022年の5月に再訪して「やっぱり山菜料理おいしいわー」と再確認したのですが、実を言うと春と秋の違いは「春は天ぷらにも山菜がたくさん入っていた」ぐらいでした。つまり、春にこだわらなくても山菜料理は最高においしかったのです……次は春にこだわらずにまた泊まりに行こうと思います。
お部屋もお風呂も、滞在中過ごしやすいようきちんと手を入れられており、快適度が高かったです。いつか連泊してのんびりしてみたいです。
【1人旅に優しい度】85点:飲み物だけちょっと惜しいがすばらしく1人旅に優しい宿
泊まりやすさ 20/20
早めの予約が必要だが土曜日や連休も1人で予約可能。
食事場所の配慮 20/20
夕朝食共に個室に用意していただける。
プランの選択肢 15/20
10畳の広い部屋に1人で泊まることはできないが、プランの選択肢は2人以上で泊まったときと同じ。
ドリンクオーダー 5/20
ドリンクメニュー自体多くはなく、ビールは大瓶、焼酎もボトルのみなので1人ではやや頼みにくい。日本酒はお銚子と300MLの冷酒がある。
フリーWi-Fi完備 20/20
Wi-Fi提供あり、速度もかなり速く安定していた。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。