温泉ブログ 山と温泉のきろく

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妙見温泉 きらく温泉 日帰り入浴記 極上湯の内湯と広い露天風呂を持つ自炊湯治宿

鹿児島県 妙見温泉の素泊まりの宿 きらく温泉

きらく温泉は、鹿児島県の妙見温泉にある、自炊設備を備えた素泊まりの宿です。

食事付きの宿泊プランは用意されていない、完全な素泊まりの宿ですが、1人泊でも1泊3000円前後から宿泊可能です。

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内湯と露天風呂があり、露天風呂は広く緑が多く開放感があります。

妙見温泉でたびたび立ち寄り入浴している宿を、これまでいくつかご紹介してきたのですが、きらく温泉もその一つですのでレポートしてみたいと思います。

2022年9月に宿泊し、宿泊レポートも公開しました↓

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旧館と新館があり、旧館はかなり安く泊まれるが冷暖房がない 

妙見温泉には自炊湯治が可能な宿がいくつかあり、本ブログでもこれまで2軒ほどご紹介してきました。

たとえばこちらの妙見田島本館。

自炊湯治も可能ですが、2食付きでの湯治も可能な宿です。
自炊湯治で1人で泊まった場合、1泊の料金は税込5400円から。

おりはし旅館の別館山水荘も自炊湯治の宿です。

以前は食事付きでの宿泊も可能でしたが、現在は素泊まりの宿になりました。
1泊の料金は平日税込5500円、休前日6600円です。ややお高めではありますが、室内もキッチンも浴室も改装されており、とてもきれいでした。

そして今回ご紹介するきらく温泉ですが、圧倒的に安く泊まれます。
旧館と新館があり、旧館であれば1人泊でも平日で税込2990円、休前日でも3290円です。ただし旧館には冷暖房がなく、冬はこたつで、夏は扇風機でしのぐことになるとのこと。鹿児島とは言え真冬はきつそうですし、夏は熱中症の危険がありそうですが……。

泊まっていないのではっきりとはわかりませんが、この手前の建物がおそらく旧館だと思います。

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奥の茶色っぽい屋根の建物が新館なのではないでしょうか。新館もかなり昭和の趣を感じさせる建物ですが、冷暖房はあり、浴衣と歯磨きセットもつきます。宿泊料金は1人泊で、平日税込3990円、休前日で4390円です。新館宿泊でも3軒の中で一番安く泊まれますね。

妙見温泉には定食屋一軒と惣菜を売っている鮮魚店が一軒ある

妙見温泉で自炊湯治をした場合の食事ですが、宿の案内によれば「車で10分ほどいけば大手コンビニ・ファミレス・スーパーがある」とのことで、車で来ている方なら買い出しや外食も容易な場所だと思います。

しかし、バス利用の場合は、買い出しや外食のためにいちいちバスに乗って出かける……というのはあまり現実的ではないですよね。妙見温泉の徒歩圏内だとこちらの「天狗食堂」という食堂がこの日は営業していました。 

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ただ、この前日は営業していなかったので、毎日営業されているわけではないのかもしれません。こちらのブログの記事によれば、お客さんが来なくて赤字になっても、他にお店がないからがんばって開けている、とのこと……。以前は他にも何軒か食堂があったようなんですけどね。

きらく温泉のホームページでは「熊襲」という定食屋さんが紹介されているのですが、このお店が営業しているかは確認できず、ネット上にも特に情報がないようです。

あとは、きらく温泉のおむかいに「田代鮮魚店」というお店があります。

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こちらのお店では鮮魚だけでなくつまみやおかずになりそうなお惣菜も販売しています。ちらっと覗きましたが、鰻のかば焼きがおいしそうでした。 

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公共交通機関で妙見温泉で湯治するなら、この2店が生命線なのかなと思います。

きらく温泉の日帰り入浴料金と営業時間

日帰り入浴は11時から20時まで可能です。

内湯と露天風呂は離れた場所にあり、それぞれに料金がかかります。 

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内湯は300円、露天風呂は500円です。

この日は11時15分ごろに伺ったのですが「露天風呂には今は入れない」とのこと。

公式サイト

月・水・金の8時30分~11時30分は清掃のため利用できません。1日おきにすべてのお湯を入れ替え清掃しています。清掃の曜日は変更になることもあります

と書いてあるのですが、この日は実は火曜日でした。ただ、前日の月曜日が祝日だったので露天風呂の清掃を翌日に変更したのかな?と。

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受付で300円払うと、内湯のある場所に案内していただきました。受付とは別棟(古さからして恐らくこちらが旧館)の1階に内湯はあります。  

【風呂】★★★★★ 源泉の新鮮さを感じられる内湯と開放的な露天風呂

建物の入口に、かなり昔のものと思われる温泉分析書が掲示されていました。

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脱衣所に、もっと新しいものも貼られているのですが、これはこれで味がありますね。昭和44年か……。

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階段の向かって左側に男湯が。 

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右側に女湯があります。

「中に入ったらドアを閉めて電気を点けて、出るときは電気を消してドアを開けておいてください」

とのこと。了解です。

「ではごゆっくりどうぞ。まあ、熱いからそんなにゆっくりはできないと思うけどね」

と言われました。以前来たのが5年ぐらい前だから、あんまり詳しい記憶がないのですけど、やっぱり熱いのですね~。

きらく温泉の内湯

内湯の脱衣所へ。建物は古いですが清潔に掃除されています。 

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100円で利用できるコインロッカーもありました。 

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コインは戻らないタイプですが、あるとありがたいですね。今日は私しかいないから、使わなくても大丈夫そうですが……。

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Panasonicのドライヤーも置いてありました。

脱衣所には、平成30年の新しい温泉分析表が掲示されていました。

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ナトリウム・カルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩泉。54.2度の源泉で、phは6.5。

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では、中に入ってみたいと思います! 

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大きな浴槽が中央に一つ。そしてすごい湯気!これは熱そうだな!

手前側に湯口がありますので、恐らく奥のほうが少し温そうですね。 

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浴槽の奥側へ。湯口の近くのほうがお湯の新鮮さが感じられて良いのですが、まずは温いところで体を慣らしたいところ。 

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浴室の隅には、洗面器や椅子や手桶などがまとめて置いてありました。  

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カランやシャワーは特に見当たらないので、恐らくこちらのかけ湯用のお湯を汲んで洗うのでしょう。なんか不思議な形状のかけ湯ですけど、もしかしたら腰掛けて体を洗いやすいようにしてあるのかな。

では、体を洗っていざお湯へ。

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おお……あれ、そんなに熱くない。
41~42度ぐらいでしょうか。適温です。かなり警戒して入ったので拍子抜けしてしまいましたが、これならそこそこ長湯もできそうです。妙見温泉らしい、やや鉄分の香りがしてぬるっとする良いお湯。打たせ湯もありますね。

体が温まったところで湯口のほうに移動します。すごい勢いで流れ落ちるお湯。

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岩には湧出物がたっぷりとこびりついており、源泉の新鮮さと濃さを物語っています。 

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湯口の近くも、思っていたほど熱くはありませんでした。すばらしいお湯を独り占めできて幸せな時間でした。 

きらく温泉の露天風呂

今回入れなかった露天風呂ですが、以前伺ったときに撮影した写真でご紹介したいと思います。露天風呂は宿の建物の裏手側にあり、階段を上っていきます。

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わりと素っ気ない感じの素泊まりの宿だと思っていたのに、こんな本格的な露天を持っているというのが少し意外に感じました。

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露天風呂もきちんと男女別です。脱衣所も屋根はあるけれどほぼ屋外。

f:id:happydust:20200321183033j:plain内湯に負けず劣らず露天風呂は広く、緑が多くて開放的です。
源泉の投入量は内湯よりやや控えめで、そのせいかお湯もぬるめで長湯しやすい温度でした。お湯の新鮮さでは内湯に叶いませんが、新鮮な熱々の源泉を楽しめる内湯と、ぬるめのお湯を外の風を感じながらゆっくり楽しめる露天風呂がある宿って、湯治宿として完璧じゃないかしら、と思いました。

【再訪したい度】★★★★☆ 立ち寄りでも楽しめるし、長期湯治も良さそう

妙見温泉に来たら立ち寄って間違いのない宿の一つだと思います。
浴室は両方すばらしいのですが、入浴料金が別々にかかるのと、露天と内湯の行き来はかなり面倒ということはあるのですが……。

内湯は地元の方が入りに来ることも多いですが、露天風呂は大抵誰もいない、というメリットもあると思います。今回も、できれば露天風呂も入りたかったですね。

もし、妙見温泉で湯治するなら、食事付きなら田島本館で決まりですが、自炊湯治ならおりはし旅館山水荘ときらく温泉で迷うところですね。きらく温泉のほうが安いので、2~3日までなら山水荘で、長期間ならきらく温泉がいいのかな?などと考えていました。