温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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みくりが池温泉宿泊記 標高2410メートル日本最高所の温泉宿に一人泊

1泊2日で立山に行き、登山も温泉も下山後に寿司も楽しんだ

みくりが池温泉は、室堂ターミナルから徒歩15分ほど、標高2410メートル地点に立つ「日本一標高の高いところにある温泉宿」です。日本秘湯を守る会の会員宿でもあります。

登山の前泊・後泊やスキーを楽しむ人たちにも利用される宿ですが、山小屋というよりは「温泉宿」に近く、山小屋泊に抵抗がある方でも利用しやすい山の宿だと思います。

宿のすぐ側には澄んだ水を湛える「みくりが池」があり、周辺には雷鳥もひんぱんに現れます。

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みくりが池温泉のすぐ側にあるみくりが池

写真は6月中旬ごろに訪れた際に撮影したものですが、6月いっぱいぐらいまでは、雪が残る美しい山々を宿の目の前から眺めることができます。

みくりが池温泉は、宿泊しなくてもレストランや温泉浴室を利用することができるため、登山を始めたころから毎年のように立ち寄ってすばらしいお湯とおいしい食事を楽しんでいました。

1度は泊まってみたいと思い、2017年6月に山仲間と2人で個室に宿泊し、直後にこの宿泊レポートを公開しました。
それから5年経ち、2022年の5月に相部屋利用で1人で宿泊したところ、パーソナルスペースがしっかりとあり、快適な一夜を過ごせました。翌日は天気も良く、雄山にも登頂が叶いました。

5年間という時間とコロナ禍を経て変わった部分もありましたので、追記してレポートしたいと思います。

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一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。

 

東京からみくりが池温泉までのアクセス、公共交通機関利用の場合

みくりが池温泉は、標高2410メートルという高所にあり、温泉宿としては日本で最も高いところにある宿です。

と言うと「かなりの山道を歩かなければならないのではないか」と思われるかもしれませんがそうではなく、立山黒部アルペンルートの「室堂ターミナル」から徒歩で10~15分ほどのところにあります。雪深い季節さえ避ければ、特に登山装備を整えなくてもたどり着くことができます。

東京から新幹線で行く場合、富山からと長野からどっちが安くて早い?

「立山黒部アルペンルート」は「富山県立山町の立山駅」と「長野県大町市の扇沢駅」を結ぶ交通路で、その途中に「室堂ターミナル」があります。


立山黒部アルペンルート 公式サイトより

私は専ら公共交通機関を利用して旅をしていますが、夜行バスを利用せずに東京から室堂を目指す場合、長野駅、もしくは富山駅まで始発の新幹線で来て、アクセスするのが一般的と思います。

もちろん、なるべく安く、なるべく早い時間帯に室堂に着けるほうがありがたいわけですが、富山側からと長野側から、どちらが安く、早いのでしょうか?
立山黒部アルペンルートの運賃表と照らし合わせて調べてみました。東京駅出発で、新幹線は指定席利用を想定しています。

【長野側からアクセス】
長野駅まで新幹線(8,340円)→扇沢駅までバス+扇沢からアルペンルート(9,240円)=17,580円

【富山側からアクセス】
富山駅まで新幹線(12,960円)→立山駅まで電車+立山からアルペンルート(4,390円)=17,350円

新幹線区間が長い富山経由のほうが高いかと思いきや、意外にあまり、変わらないのですね。もちろん、長野までの新幹線を自由席利用にするとか、アルペンルートでお得なチケットを探すなどすれば少し変わってくるとは思いますが、普通にチケットを購入した場合はだいたい同じか、若干富山ルートのほうが安いです。

では、早朝に東京を出発して室堂に早く着けるのはどちらのルートか?
時刻表から確認したところ、すべてスムーズに乗り継いだとして、長野側から室堂に着くのが11時55分、富山側からだと11時50分と、ほぼ変わらない、という結論になりました。

ただし、私の経験上「時刻表通りにすべての乗り物にスムーズに乗れる」ことはあまりありません。それほど混んでいない日であっても、前の便に乗れなかった人が待っていたりで定員に達してしまい、スムーズに乗り継げないことはよくあります。どちらのルートを使ったとしても「1番スムーズに乗り継げたときよりも1時間程度多めに時間がかかるかもしれない」と想定して、時間を見積もっておいたほうが間違いないでしょう。

富山側からか長野側からか、は結局好みになってしまうのですが、個人的には乗り換えが少ない富山側からのアクセスが圧倒的に好きです。特に、テント泊で荷物が重いときは、長野側はあまり使いたくないです……。

というのも野側からだと、黒部ダムの中を15分ぐらい徒歩で移動しなければならないんですよね。

黒部ダム自体観光地なので、1度目は「ダムすごいなー」と思いながら歩けていいのですけど、2度目以降は「徒歩移動だるいなー」になってしまいまして。山を歩くのはいいのですけど、観光地の中を歩くのは好きじゃないんですよね……。

そんなわけで私は、北陸新幹線が開通した2015年以降は専ら富山側からアクセスしています。首都圏から車の場合は長野側のほうが早いだろうとは思いますが、新幹線利用なら誤差の範囲ですからね。
が、あくまで好みの問題です!私はもともと「観光」ということができない人間なので、観光を楽しめる人なら、晴れていれば黒部ダムも楽しいのかもしれません。

また、登山シーズンは長野側の「扇沢」に早朝に到着する登山バスも出ていますので、そちらを利用すればもっと安く・朝早くに室堂に着くこともできるはずです。

2022年5月は立山黒部アルペンルートに富山側からアクセスしました

2022年5月、みくりが池温泉に1泊して残雪の雄山に登る計画を立てた際も、富山側から新幹線を利用しました。

6時16分に東京駅を出る、始発の北陸新幹線かがやき号で8時25分に富山駅に着きます。

電鉄富山駅に移動し、目の前にあるドトールコーヒーで朝ご飯。
9時15分発の立山駅行きの電車に乗り込みます。

赤色にペイントされた車体には、おそらく雷鳥と思われる絵が描かれていました。

立山駅に着いたら切符売り場へ。室堂までの往復チケットを購入しました。
ちょっとひさびさだったのでここで気がついたのですが、電鉄富山駅でも、電車の切符を含む往復切符を購入できたんですよね……。

電鉄富山駅でアルペンルートきっぷの購入・引換えができます! | 富山地方鉄道株式会社

電鉄富山駅で時間があったのだから、あらかじめ買っておけば良かったです。次回はそうしよう。

立山駅で切符を買ったので「1番スムーズな乗り継ぎ」よりも1本遅れてしまいましたが……20分ほど待って、立山ケーブルカーに乗車します。

美女平でケーブルカーを降りたら、立山高原バスに乗り継ぎます。
時刻表では立山高原バスのダイヤは「1時間に1~2本」となっており、時刻表どおりだとけっこう待たなければいけないのですが、ここは、お客さんがある程度いると「室堂直通の臨時便」を出してくれることが多いです。

臨時便は、途中にある「弥陀ヶ原」などの停留所には停車しないため、途中降車を予定している場合は定期運行のバスを待つ必要がありますが、今回は終点室堂に行けばいいので臨時便に乗車。

あとはのんびり、車窓からの景色を楽しみつつ50分ほど。室堂に着くのを待つのみです。

この日はまだ5月だったので、室堂に着く直前には「雪の大谷」を眺めることもできました。

1番高いときは高さ20メートルに迫ることもあるという雪の壁。

かなり低くなってきた、とアナウンスされていましたが、まだまだバスよりも高くそびえ立っていました。

11時55分。ケーブルカーを1本待ちましたが、早朝に東京を出て、お昼前に室堂に着くことができました。

周辺を歩くだけで楽しい!みくりが池温泉に泊まるならいつがおすすめか

相部屋もある温泉宿で「山小屋」的な要素もあるみくりが池温泉。泊まるならどの季節が良いのでしょうか?

みくりが池温泉は、すべての部屋が「グループ毎の個室」か「ベッドの間をカーテンで仕切られた相部屋」で、完全な予約定員制となっています。

「大広間に布団を並べて詰め合って寝る」ようなことはありませんので、基本的には「予約が取れたならいつ泊まっても楽しめる」とは思います。

ただし、室堂周辺には6月いっぱいぐらいまで雪が残っていることが多いですし、10月上旬には紅葉も終わり、雪が降り始めることもあります。雪山に対応できる登山装備を持っていない場合は「7月から9月」の間で計画するのが良いと思います。

もちろん、雪山装備をお持ちの方であれば、5月や10月下旬以降に行かれるのも楽しいと思います。私も以前、11月上旬の室堂に来ましたが本当にすばらしかったです。

こちらの記事に書きました。思った以上に雪が多くて驚きましたけどね。

室堂周辺は、初夏~夏にかけては美しい高山植物が数多く咲いており、秋は紅葉が美しいです。

登山をしなくても、宿の周辺を歩くだけで本当に楽しい場所なのです。

宿の目の前にあるみくりが池のまばゆいばかりの美しさ

みくりが池温泉の目の前にあるみくりが池。

春夏秋冬、いつ来ても美しい池ですが、11月に氷の張ったみくりが池は神々しいほどの美しさでした。

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6月、厚い氷が溶けかかったみくりが池も、青みがかった水の美しさが雪と氷に照り映えて素敵です。

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もちろん、無雪期のみくりが池も美しいのですが。

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雪があるとより美しく見えてしまうのはなぜなんでしょうね。

みくりが池温泉のすぐ近くに雷鳥が出没する

みくりが池温泉の近くは、かなり雷鳥が現れやすいように思います。

「雷鳥は荒天のときに現れやすい」などと言われますが、みくりが池温泉の近くでは、天気が良いときでも出会えることが多いです。

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向こう側の、雪と地面の境あたりにいますよね。 

ズームを使ってみると、やっぱり! 

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つがいでしょうか。お腹のところだけ冬毛の白い毛が生えていますね。

こちらは、帰りがけに「もう雷鳥はいないかなー」と、やはりみくりが池温泉の周辺を散歩しているときに見かけた雷鳥。 

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遊歩道からほど近い岩の上に、長いことたたずんでいました。

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通りかかる人たちがみんな、逃げられないようそーっとそーっと、足音をしのばせて、写真だけ撮って通り過ぎていくのがなんだか微笑ましい光景でした。

2022年5月に来たときも、宿のすぐ側の茂みに、けっこう長い時間雷鳥がいたのですが

「今、宿の前に雷鳥が来ています。まだご覧になっていない方はどうぞ」

という館内放送が流れたことには驚きました。親切ですね……。

おそらく、みくりが池温泉の周辺が、日本で一番手軽に行くことができる、雷鳥遭遇スポットではないかと思います。

とは言え必ず出会えるというわけではありませんので「雷鳥と出会うためにみくりが池温泉に行くぞーーー!」と、それだけを目的に行くことはお勧めしませんが。とは言え、宿泊して周辺をゆっくりと歩き回ればけっこうな確率で出会えるんではないかと思います。

みくりが池温泉のテラスから日の入りが眺められる

みくりが池温泉のフロント前には「日の出」と「日の入」の時間が表示されています。
ただし、日の出は山に隠れてしまうため、宿にいては見ることができません。

本来の日の出の1時間後に太陽は昇ってきますが、空が赤く焼けてその中を太陽が昇ってくる、というようないわゆる「ご来光」的なものは、雄山まで登らないと見えないそうです。

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ですが、日の入は宿の目の前にいてもしっかり見ることができます。

日の入りは、宿の前にあるテラスから「地獄谷」のある方向を眺め、地獄谷の向こうの大日岳に沈んでいきます。

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美しいですね……地獄谷から流れてくる火山ガスが夕日に染まって見えるのもいいですね。

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ちなみに、みくりが池温泉のほうにガスが来ることはあまりありませんが、周辺を散策するときはマスクを持っていたほうが安心です。

2022年5月に宿泊した際の日没は、少し雲が出ていましたがこれはこれで美しい。

沈んでいく夕日がものすごく大きく見えました。

日が沈んだ後の暗くなるまでの短い時間、周辺を散歩するのも楽しいです。

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街灯などは当然ありませんから、日が落ちてからの散歩はヘッドランプを持っていく必要があります。

みくりが池温泉にチェックイン!館内は5年前と変わったか

みくりが池温泉では「チェックインは14時から、チェックアウトは翌日9時まで」と定められています。

この日はほぼ時刻表通りに正午ごろに室堂に着き、みくりが池で写真を撮ったりしながらゆっくり宿に向かいましたが、12時半ごろにはみくりが池温泉に着いてしまいました。

チェックインには少し早すぎますし、お昼ご飯も食べていなかったので、みくりが池温泉の食堂で昼食をいただいて「喫茶みくり」でコーヒーを飲み、14時になったところでチェックインしました。昼食と喫茶の内容については後ほどご紹介します。

みくりが池温泉の外玄関を開けると、左手に「喫茶みくり」のソフトクリーム売り場があり、右手にフロントのある内玄関があります。

以前はこのスペースに、中型のザック程度ならそのまま入る、有料のコインロッカーも設置してあったのですが、2022年5月には撤去されていました。着替えやお風呂セットなどをここのロッカーに預けて、できるだけ身軽に登山する、というようなやり方で何度か利用したことがあったのですが……。

内玄関を開けると「無料で利用できる貴重品ロッカー」があり、ザックはその下に置いておけるようになっています。
貴重品ロッカーが無料で利用できるのはめちゃくちゃありがたいのですが、近くのキャンプ場で装備を盗まれるなど物騒な事件も起こっているので、お金がかかっても鍵のかかるロッカーに入れたいような気もするんですけどね……。

ちなみに、みくりが池温泉に宿泊する際は「チェックアウト後に登山する場合は、貴重品以外の荷物は食堂の隅に置いておいてよい」ことになっています。今回私もチェックアウト後に雄山に登ったので、食堂に荷物を置かせてもらいましたが、実を言うと少し、不安を感じてもいました。貴重品は置いていませんでしたし、何事もなく無事でしたけどね……。
室堂ターミナルまで行けば有料のコインロッカーがありますから、心配な場合はそちらに預ける、という手もあるとは思います。

玄関には自動販売機が設置してあり、ラインナップはこんな感じ。

缶ビール400円、缶ジュース200円。山小屋価格ですね。

みくりが池温泉の館内はスリッパ履きですので、玄関で靴を脱いで靴ロッカーに入れ、スリッパに履き替えます。

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フロント前には館内の情報がコンパクトにまとまっていました。

私は朝・夕の2食付きで予約していましたが、翌日昼のお弁当が必要な場合は17時までにフロントに申し込めばOKです。

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みくりが池温泉のお弁当は、パンとSOYJOY、魚肉ソーセージなどのパン弁当だそう。
ちなみに朝食をお弁当に変更することもできるそうですが、このときも内容はパン弁当になります。
「翌日の朝食と昼食」を弁当で申し込むときだけ、1食が「おにぎり弁当」になるそうです。

フロント前には売店がある、アウトドアグッズや衣料品などが販売されています。

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ほぼすべてモンベルの商品です。みくりが池温泉のロゴやイラストが入ったモンベル商品もありました。

宿泊する部屋は1部屋を除いて、すべて建物の2階にあるようです。 

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館内には迷わないようにあちこちにきちんと案内板がありました。

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「消灯は午後9時」とのことでしたが、本当に電気が消えてしまうわけではなく「午後9時以降はお静かに」という意味の消灯時間のようでした。

山小屋だと、消灯時間後は本当に真っ暗になる宿もありますからね……。

階段の踊り場には大きなゴミ箱が!ゴミ、捨てていいんですね~。山小屋に慣れると、山で泊まってゴミが捨てれることをありがたく思ってしまいます・笑

山小屋では、小屋で購入したペットボトルや空き缶以外は引き取ってくれないことがほとんどで「燃えるごみ」のゴミ箱はないことが多いです。
「ゴミ箱がない」となると、旅館だと思ってきた方にはびっくりされるでしょうし、そのあたりは旅館に近づけてあるんでしょうね。

【部屋】★★★★ 相部屋でもプライベートスペース広め、コンセントも1人1つ使える

2階の客室棟の廊下には赤じゅうたんが敷かれ、壁などもきれいです。

2022年は、写真の右手前に見える女性専用相部屋に宿泊しました。ドアが開いている部屋です。
相部屋のドアには鍵がないのですが、ドアは閉まります。しかし今回の滞在中は、誰に言われたわけでもないのにずっとドアが開いていました。

感染症対策のため、皆換気を良くしたかったんだろうなと思います。

2022年5月に宿泊した女性専用相部屋

室内は壁もベッドの枠も新しく、清潔です。そして、各部屋毎にもゴミ箱があるのはありがたいですね。

チェックイン時に「223-X のベッドを使ってください」と、ベッドの位置も指定されたのですが、私が指定されたのはこちらの、窓際の下の段でした。

暖房がすぐ近くにあって、朝昼は明るいし、ハシゴの昇り降りをしなくて良いので楽だし、いい場所だわ。早くチェックインしたからかな……。

それぞれのベッドには読書灯のLEDライトとコンセントが付いています。

前面、側面共にカーテンが閉まるので、着替えも楽だし、プライベートスペースが保たれるのがありがたいですね。

チェックイン時に手渡された「ご案内」と書かれた紙には、部屋番号とベッドの位置、夕食・朝食や入浴の時間帯など、必要な情報がコンパクトにまとまっていました。

また「館内に改装工事中の場所があることとのお詫び」とのことで、喫茶みくりの営業時間中に利用可能な、コーヒーか生ビール1杯無料券をいただきました。

2022年宿泊時、多くの部屋が改装工事中でした

GWが終わった後から、本格的な夏山シーズンが始まる7月初旬ごろまでは、立山を訪れる方が比較的少ない、オフシーズンとなります。

冬の間は雪に閉ざされてしまい、工事もままならない場所なので、このタイミングで工事を行うのでしょうね。多くの部屋が改装工事中で、宿泊客を受け入れているのは一部の部屋のようでした。

こちらは、工事中ではなかったけれどドアが開放されていた1室4名の相部屋。恐らく比較的新しい部屋だと思います。

2段ベッドを入れれば倍の人数が泊まれるのですが、今後はこういう部屋を増やしていったりするのでしょうか……?

2017年6月に2名で宿泊した6畳の個室

参考に、2017年に2名で宿泊した6畳の和室についてもご紹介したいと思います。

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畳も新しく、中央には足を折りたためる座卓が。

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壁際には宿の案内書きと、本が置いてあります

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壁にはコンセントが2つ。

ちなみに、旅館であれば大抵ある「お茶セット」「テレビ」「箱ティッシュ」「浴衣」などは、個室にもありませんので、そのつもりで自分で用意してきたほうがいいでしょう。

また、Wi-Fiについては宿で用意しているものはなく、室堂周辺で利用できるWi-Fiが、「1階のフロント前、喫茶、食堂」では利用できます。

富山県/室堂周辺でFree Wi-Fiを使ってみよう

ただし、宿泊するお部屋の中では使えません。とは言え、スマホの電波は各社問題なく入りますので、特に不自由はないかと思います。

みくりが池温泉のトイレと洗面所

トイレと洗面所は共同です。

洗面所は1階と2階にあり、それぞれドライヤーが2つずつ設置してあります。新しい、ちゃんと風量がある使えるドライヤーでした。

 

脱衣所やお部屋にドライヤーはないので、皆ここで利用することになります。
コップやハンドソープも設置してあります。また、洗面所の蛇口から出るお水は飲用可能です。

共同のトイレは、新しく清潔なウオッシュレットトイレです。

「山小屋と旅館の中間」のような宿には、これまでもいくつか泊まったことがありますが、その中でもみくりが池温泉は最高に新しくてきれいな設備を持った宿だと思います。

ちなみに浴衣は個室に泊まっても付きませんが、どうしても着たければ150円でレンタルできます。ただ、あまり着ている人は見たことがないですし、よほど浴衣にこだわりがあるのでなければ部屋着を持参するほうがおすすめです。

【風呂】★★★★☆ 日本最高所の温泉は内湯のみだが泉質はとても良い

みくりが池温泉は「日本最高所の温泉宿」ですが、露天風呂はなく内湯のみです。
そのため「日本最高所の露天風呂」は八ヶ岳の本沢温泉になります。

みくりが池温泉のような近代的な宿ではありませんが、本沢温泉もすばらしい温泉です。

宿泊中、清掃時間である「朝8時~9時まで」の1時間以外は、深夜・早朝であってもいつでも入ることができます。

また、チェックアウト後も9時~16時までの間は無料で入浴可能です。つまり、みくりが池温泉に前泊して、立山を登山して帰るときも、帰りは無料でお風呂に入ることができるのです。

ちなみに「登山後にまた寄るから、登山に必要のないお風呂グッズなどの荷物を置いていきたい」場合は、荷物を食堂の隅に置いておくことも可能です。(フロントでのチェックアウト後の預かりはありません)

ただ、食堂には昼食休憩を取る人も立ち入りますし、日帰り入浴の方も食堂を通過します。貴重品は置いておかないにしても、不安を感じる人もいるんじゃないかな、と思いました。

浴室は食堂の奥にあります。日帰り入浴の際は食堂を通って浴室に向かいます。

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浴室は男女別で1室ずつ。時間による交代はありません。 

ドアには「黙浴」と書かれた紙が貼ってありました。

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脱衣所には鍵付きロッカーがあって便利です。こちらは無料で利用できます。

温泉分析表が掲示してありました。

湧出温度は45度、浴槽内で42度と熱めの適温ですね。

おっと、こちらの掲示では湧出温度は「54.3度」となっていました。季節によって変動はありそうですが、54度ぐらいあっても不思議ではない気はします。

泉質はph2.18の酸性硫黄泉、源泉地から350メートル、引湯管をでお湯を引いています。

加水・加温・循環・消毒すべてなしのパーフェクトな源泉かけ流しで、浴槽内のお湯は1日おきに入れ替えているそうです。

では、浴室へ。

シャワー付きの洗い場が6つ、設置されています。 

ボディシャンプーとリンスインシャンプーあり。石けん類の使用も可能です。

浴槽が2つ並んでおり、お湯の投入量で温度が少し異なります。左側の浴槽のほうがやや熱めに調整されていました。

濁り湯なので見えにくいですが、浴槽内には段差があります。
また、お湯が熱すぎる場合は加水できるよう水道の蛇口もあります。ですがみなさん、よほど熱くない限りは水を足さずに、熱めのお湯を楽しんでいますね。

湯口からは新しいお湯が絶え間なく流れ続けています。 

すぐ下にある地獄谷から引いているお湯ですから、新鮮そのものの本当にいいお湯です。また、浴室内に湯気がこもりすぎないように、換気もきちんとされています。 

快適な浴室&すばらしいお湯で、大満足で湯浴みを終えました。
清掃時間以外いつでも入れますので、宿泊すれば空いている時間を選んで入れるのがうれしいですね。

みくりが池温泉で日帰り入浴するには

みくりが池温泉で日帰り入浴可能な時間は9時から16時までです。料金は大人800円。

時間制限はありませんが、浴室内が混雑しないように利用者数を制限することもあるようです。現在は、利用できるロッカーの数を2/3に絞って営業しているとのこと。また、状況によって予告なしに日帰り入浴を中止することもある、と公式サイトに記載がありました。

お湯もすばらしく、設備も整っていて、しかも室堂ターミナルに最も近い温泉ですから、登山シーズン中の週末は混み合うことも多いです。

また、フェイスタオルとバスタオルは各300円でレンタル可能です。
ちなみに宿泊する場合も、タオルは付きませんので、レンタルするか、自前で用意することになります。

【食事】★★★★★ 宿泊時の食事、昼食営業、喫茶営業共に工夫が感じられる

みくりが池温泉は、温泉もすばらしいのですが食事・軽食もこだわりが感じられて味も良いです。どれを取っても「山小屋の食堂」の域を完全に超えています。

みくりが池温泉の昼食営業

まずは、立ち寄りで利用できる食堂の昼食営業についてご紹介したいと思います。

昼食の営業時間は11時から14時まで。

食堂入口にあるこちらの券売機で食券を購入し、厨房に渡して席で待つ方式です。
ラーメンや丼もの、うどん、カレーなど、山の食堂の定番メニューのほか、白エビの唐揚げ、ホタルイカの沖漬け、ゲンゲの唐揚げなど富山の海産物を使った料理がランチでもいただけます。

食堂は広々としており、大テーブルは4席ごとにアクリル板で仕切られていました。

醤油などの調味料と取り皿、お子様用の箸とフォーク、スプーンは、厨房の前の台にまとめて置いてありました。

今回いただいたのは、おそらく一押しメニューだと思われる蜃気楼御膳。1550円です。

げんげの唐揚げ、白エビの刺身、ホタルイカの沖漬けと、富山の海産物を使ったあおすすめメニューをすべて集めた定食です。

げんげは、見た目はややグロテスクですが、小骨など気にならずそのまま食べれますし、身にはとろっと脂がのっており、ビールに大変よく合います。

ホタルイカの沖漬けは量もたっぷり。白エビの刺身にはイクラが添えられています。

ビールにもご飯にも合うおかずばかりで、こちらの定食はかなりおすすめです。

ちなみに、2017年に宿泊した際は「炙りサーモン丼 1200円」をいただき、こちらも大変おいしかったのですが……。

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現在はメニューから消えてしまったようです。おいしかったので残念。

2022年5月の夕食では利き酒セットをいただいた

宿泊時の夕食は、17時30分からと19時からの2回制で、チェックイン時に希望を聞かれたので、19時からの回にしてもらいました。チェックイン時に指定された夕食時間帯になったら、食堂に向かいます。
部屋番号と名前を告げると、席に案内されます。

夕食時にいただくお酒と別注料理は、昼食と同様に券売機で食券を買ってスタッフに渡すと、席まで持ってきていただけます。お酒はワイン、日本酒、ビール、焼酎と一通りのものが揃っています。

前回宿泊時はなかったのですが、今回は800円でいただけるクラフトビールの生が2種類ありました。

それから別注料理として、お昼にいただいた白えび刺身などの海鮮メニューや、唐揚げ、フライドポテトに枝豆などのおつまみも追加できます。

提供可能なお酒については見本も置いてありました。

クラフトビールも気になりますが……特に富山県のビールというわけではないですし。

お品書きを見るとこの内容ならやはり、日本酒ですね!

席はこんな感じで、グループ毎にアクリル板で仕切ってありました。

1人客は1つのテーブルにまとめられており、目の前の方との距離はやや近いような気もしますが、アクリル板があるので気になりません。お隣とはやや距離があったのでゆったり。

おお……おいしそうです!

さて、今回注文したお酒は「利き酒セット 920円」です。

利き酒セットに含まれる3種のお酒の特徴が書かれた紙と一緒に提供されました。

口頭でご説明いただくと「どれが何だっけ?」「これはどんなお酒だっけ?」と絶対途中でわからなくなるので、これは本当にありがたいです。

じっくり飴色に煮こまれたブリ大根。アラだけじゃなくブリの身もしっかりあっておいしい。

イカと帆立の刺身と、ホタルイカの酢味噌。
ホタルイカは昼に沖漬けでもいただきましたが、酢味噌あえも当然おいしい!

菜の花のからし和えと、豆腐と春野菜の蒸し物は、どちらも上品なお味。

牛陶板焼きは甘めの味噌だれで、エリンギやパプリカ、ズッキーニと一緒に焼いていただきます。

最後にご飯とお味噌汁、漬けものをいただいてごちそうさまでした!

2017年6月の夕食では別注料理も注文した

前回、2017年6月に宿泊した際の夕食もご紹介したいと思います。

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このときは山仲間と2人で泊まったので、向かいには友人が座っています。

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この日は昼食を軽めにしていたので、もう少し別注料理を食べれるのでは……?ということで。

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満寿泉の純米吟醸と、日本酒に合うつまみということで、ホタルイカの沖漬けをオーダーしました。

しかし、ホタルイカの沖漬けがほぼ売り切れ状態でラストがこれだけだった、とのことで返金されてしまいました。 

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こちらはサービスでお召し上がりください、とのこと。

なので白エビのお刺身をオーダー。 

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イクラがたっぷりのっていました。白エビ、甘みが強くて本当においしい。

陶板焼きは、春野菜と豚肉でした。

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春野菜と豚肉の陶板焼き。焼く前と焼いた後

焼き魚が鰆の西京焼き。

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大根の梅肉和え、蒸し物がれんこん饅頭。

ぜんまいと里芋などの煮物。

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お刺身は鰹と帆立です。山の中でいただくお刺身だけどおいしかったですね。

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ご飯とお味噌汁はおかわりできますが、一膳でお腹いっぱいでした。

2022年5月の朝食は定食形式での提供に

コロナ禍前までは、みくりが池温泉の朝食はバイキングで提供されていましたが、コロナ禍以降、メニューはほぼ変えずにあらかじめ盛り付けた形での提供に変わっています。
ビジネスホテルなどではバイキングの朝食も復活していますし、今後変更となる可能性もありますが、2022年5月時点では定食の形での提供でした。

朝食は時間ぴったりに行く必要はなく、6時か8時の好きなタイミングで食堂でいただきます。

野菜サラダ、かぼちゃサラダ、ひじきの煮物、しらすおろし、ヨーグルトなどが小鉢に。

仕切りのある皿に目玉焼きやソーセージ、グレープフルーツ、焼き鮭、梅干し、漬けものなどが盛り付けられていました。

納豆やふりかけは、必要なだけ自分で取っていただきます。

料理はどれもおいしいのですが、定食の形に変わっていると、バイキングのほうが楽しかったかも、と思ってしまいました。

ビジネスホテルの朝食バイキングはそれほど好きではないんですけど、山の宿でバイキングって、珍しいからちょっとうれしいんですよね。

2017年6月の朝食はバイキングでの提供でした

コロナ禍前に宿泊した際は、朝食はバイキング形式でした。

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席も決まっていないので、好きな場所に座っていただきます。

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焼き魚にベーコン、卵焼き、切り干し大根、麻婆豆腐に野菜炒め。

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サラダの種類もけっこう多く、副菜も充実。

デザートに用意されていた自家製カスピ海ヨーグルト。

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これが最高においしかったんですよね……。
ヨーグルト自体も濃厚でおいしいんですが、ジャムもりんごとブルーベリーの2種類が用意されていて、どちらもほどよい甘みでフルーツの味がしっかり残っていて。おかわりして食べてしまいました。

2022年の朝食にもヨーグルトはついていたんですが、このときほど印象に残らなかった、というのが正直なところです。

このとき私が盛り付けたのはこんな感じ。

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この後、ヨーグルトだけお替わりしましたが、やっぱり、あらかじめ盛り付けてあるのよりもたくさん食べてますね・笑

野菜炒めがお肉たっぷりで特においしかったです。このときは麻婆豆腐もあったんですが、炒め物系のメニューは、そういえば2022年にはなかったですね。

比べるとバイキングのほうが良かったかなあ……と思ってしまいますが。
バイキングよりもあらかじめ盛り付けてあったほうが、手はかかっても食材のロスは減るし、感染症対策にもなるとは思うので、仕方ないんでしょうね。

地獄ピザが名物!喫茶みくりでいただく軽食

最後に、玄関入ってすぐのところにある「喫茶みくり」の軽食メニューについてご紹介したいと思います。
喫茶みくりの営業時間は8時30分から16時30分(ラストオーダー)です。

食堂に比べると営業時間が長めなので、日帰り入浴後に立ち寄ってビールを飲んだりするのに便利です。

2017年に来たときよりも店内が広く、おしゃれなカフェっぽい雰囲気になったように感じました。

メニューはこちら。

ソフトドリンクもいろいろ揃っています。
スイーツ系はソフトクリームに、サンデー、ケーキなど。お酒もビール、ワイン、日本酒、ハイボールと基本的なものは揃っています。軽食メニューは少ないながらも「エンマ様のホットピザ」と、トースト系がいろいろあるのは素敵。

まずは、ビールを1杯。

喫茶みくりの窓からは、大日岳方面の山々を眺めることができます。

今回いただいたのは「生ビール&ハーフピザ」のセット。1100円です。

1人でいただくにはちょうどいい大きさですね。

ピザは、生地はもちもち、チーズもおいしく、食べ終わるころには「ハーフじゃなくても良かったかも」と思ってしまったり。

ピザによく合う3種類のソースが用意されています。

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どれも辛いソースなんですが、特に緑が辛いんだそうです。
私は辛い物あまり得意じゃないので、緑はかけませんでしたが、赤と黄色はスパイシーで辛さはほどほどで、おいしかったです。

別のときには、ケーキセットをいただいたことも。 

自家製レアチーズケーキとセットで900円です。

それと以前1度食べて最高に気に入った、あんバタートースト。

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うわあああああ、見るからにおいしそう。

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トーストはぶ厚く、もちもちでした。期待を裏切らないおいしさでした。

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今回も食べたかったんですが……売り切れでした。

コーヒーも、注文を受けてから淹れてくれるのでいつもおいしいです。

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ちなみに、コーヒーは500円なんですが、宿泊した場合は朝の6時から8時が「モーニングコーヒータイム」となっていて、その間は200円でいただくことができます。

チェックアウト後はのんびり雄山を往復し、温泉で汗を流す

6時過ぎから朝食をいただき、ゆっくり身支度して7時過ぎにチェックアウト。
食堂の隅にお風呂セットや着替えを置かせてもらい、身軽になって雄山を目指します。

一ノ越まではまだたっぷりと雪が残り、トラバース道も長く、そこそこ急な坂もあります。

着け外しは面倒ですが、何らかのアイゼンがあったほうが楽に登れることは間違いないと思います。

私は、前爪のあるアイゼンとチェーンスパイクを持ってきていたのですが
「とりあえず行けるところまではチェーンスパイクでいこう」
ということで歩き始め、結局チェーンスパイクのみで歩き通しました。

一ノ越の手前からは、まったく雪がなくなります。

ここから雄山の山頂に向かって標高をあげていきます。

こう見るとそこまで急坂には見えないのですが……。

上っていくとけっこう急傾斜です。ですが、上りやすいルートにしっかり印がついていましたので、慎重にいけば大丈夫。

雄山山頂です。山頂には雪がありますが、一ノ越から山頂までの登山道には、まったく雪がありませんでした。

薬師岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳などの北アルプスの名峰を眺めて一休みし。

室堂に向かって元来た道を下り始めます。
地獄谷からの火山性のガスで、雪に色がついているのがはっきりわかりますね。

一ノ越から先はしっかり雪がついているので、滑るように楽しく、1時間弱で下りてきました。

みくりが池に戻ってくると、さっき登った雄山を眺められるのがうれしいですね。

宿泊者特典で無料で日帰り入浴させてもらい、荷物を整理して室堂ターミナルへ向かいます。

帰りも富山ルートで!富山駅でお寿司食べて日曜夜に新幹線で帰宅

帰りも、行きと同じ富山からのルートを利用しました。
ちなみに「新幹線利用なら長野側からでも富山側からでも運賃・時間共に大きな差はない」と最初のほうでご説明しました。

「それならば行きと帰りで違うルートを使いたい」方もいると思います。
その場合は「行きは長野経由、帰りは富山経由」をおすすめします。なぜなら、新幹線を待つ間、富山駅前でサクッとおいしいお寿司が食べられるからです!

富山の日本酒もいただけますし。

元々は回転寿司のお店だったんですが、おそらく感染症対策もあるのでしょう。今はまったく回っていません。セットメニューが超充実しています。

長野駅前にも、もちろんおいしいお店はたくさんあるのですが、長野駅って白馬とか妙高などの他の山に向かうときにも経由するんですよね。
それに比べると富山に寄れる機会は少ないのです。だから、立山の帰りはなるべく富山に寄りたい……。

今回も、おいしいお寿司と富山の地酒で、1泊2日の山旅を大満足で締めくくることができました。

【再訪したい度】★★★★★ 相部屋ならコスパ良く、山小屋入門に最適な宿

実は、前回2人で個室に宿泊したときに「相部屋でも快適そうだから次回は相部屋でもいいかな」と思って、今回は1人で相部屋に泊まってみたのです。

今回は1室6名の「ゆったり」タイプの相部屋利用だったのですが、1人分のスペースがたしかに広くて、快適でした。これで料金は10,850円。これから先、本格的な登山シーズンが始まった後も、1番高くて11,150円(税込)で泊まれます。

最近、北アルプスの山小屋もかなり高くなったので、この設備でこの食事、温泉も付いてこの値段というのはかなりコスパが良く感じられます。

本当にいい宿だと思うし、山小屋入門にも最適な宿ではないかと思います。私もまた泊まりたいです。

【1人旅に優しい度】55点:温泉宿だが山小屋1人泊の練習をするのにちょうどいい

泊まりやすさ 20/20
相部屋利用ならいつでも1人で泊まれる。

食事場所の配慮 10/20
夕朝食共に食堂でいただく。1人客が多いし、今はアクリル板で仕切りもあるので1人でも視線が気になったり、隣にやたら話しかけられたりということはなさそう。

プランの選択肢 10/20 
食事はどのプランで宿泊しても同じ。1人で泊まるときは相部屋利用に限定される。

ドリンクオーダー  10/20
グラスのビールやワイン、利き酒セットもあり、1人でも楽しめるメニューが多い

フリーWi-Fi完備 5/20
食堂やフロントではWi-Fi利用可能。部屋ではスマホの電波は普通に入る

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。