温泉ブログ 山と温泉のきろく

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別府明礬温泉 鶴寿泉(かくじゅせん) お賽銭で強酸性の極上湯に入れる共同浴場

大分県 別府八湯 明礬温泉 共同湯 鶴寿泉(かくじゅせん)

鶴寿泉は、別府温泉の中の「明礬温泉地区」にある共同浴場です。
入浴料金は明確には定められておらず、寸志としてお賽銭を入れて入るという温泉です。 

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かつて明礬温泉にはこの「鶴寿泉」のほかに「地蔵泉」という共同浴場もあったのですが、現在は休館しており、地元の方だけでなく観光客も入れる共同浴場はこの鶴寿泉のみ。

実は鶴寿泉も、2016年の熊本地震以降、湯温が安定しなくなり1年間ほど休業していたこともあったのだそうですが、今回伺った2019年の1月には営業していました。

鶴寿泉に入るのは熊本地震以降では初めてでしたが、地震以前と変わっていたのでしょうか?レポートしたいと思います。

隣にある宿とまったく異なる色の源泉を持つ共同浴場

別府には本当にさまざまな泉質のお湯が湧いていますが、すぐ隣の宿なのにぜんぜん泉質が違って驚く、ということが頻繁にあるのはここ、明礬温泉地区ならではのように思います。

今回ご紹介する「鶴寿泉」という共同浴場の隣には「岡本屋旅館」「小宿YAMADAYA」という宿があるのですが、3軒はすぐ近くにあるにも関わらず、泉質がかなり違っているのです。特に、色がぜんぜん違うのです。

鶴寿泉へのアクセス

鶴寿泉に行くには、別府駅前から出ている

5番野口原経由APU線
9番石垣経由APU線
41番サファリ線
24番新港町・鉄輪経由APU線

のいずれかに乗り「明礬」停留所か「地蔵湯」停留所で下車します。

どちらの停留所からも徒歩2~3分で着くのですが、私は「地蔵湯」停留所で降りて、目の前にある岡本屋売店でプリンなどいただいてからお風呂に入りに行くことが多いです。

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この、岡本屋売店の建物の背後にある急な坂を下っていきます。

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地熱が高いので、何でもない地面から蒸気が上がっているのが、いかにも明礬地区らしいですね。

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あの蒸気が上がっている奥に見える木造の建物が、目指す鶴寿泉です。

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蒸気が上がっているところは、危険なので立入禁止になっていました。

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着きました!

男湯と女湯の扉の間に、神棚とお賽銭箱がありますので、お賽銭を入れて手を合わせてから中に入ります。

鶴寿泉の入浴料金・営業時間・定休日

まず、入浴料金は先にも触れたように「寸志のみ」です。決まった入浴料はありません。

なので「無料で入れる」と紹介されていることも多いのですが、掃除をしてくれている方がいるわけなので、せめて100円は、賽銭箱に入れたい私です……。

営業時間は7時から20時まで。

定休日は特に設けられていないようですが、年末は大掃除のために休業することもあるそうです。また、熊本地震以降は「湯温が不安定なため」に休業していた期間もあるようなので「絶対営業しているわけではない」と思っていたほうがいいかもしれません。

【風呂】★★★★★ 昔は「激アツ白濁」現在は「適温薄濁り」で入りやすくなった

では、中へ。
脱衣所と浴室の間に仕切りがない、一般的な共同浴場です。

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脱衣カゴはありますが、貴重品ロッカーやドライヤーなどといったものはもちろんありません。

温泉分析書が貼ってありました。 

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ちょっと読みにくいですが……泉温61.8度、ph1.7の酸性・含鉄(Ⅱ、Ⅲ)-硫酸塩泉です。

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検索したら、最新の温泉分析書はこちらにアップロードされていました。泉温は56.8度とやや低くなり、ph2.2と、酸性度も以前より少しマイルドになったようです。

とは言え、60度前後のお湯をそのままかけ流したらかなり熱いですよね。
実際、前回来たときはかなり熱かったのです。記録によれば2014年でしょうか。しばらく誰も入っていないタイミングで入ると、熱すぎて入れないぐらいでした。今回はどうだろう?

見た感じ、しばらく誰も入っていなそうな雰囲気です。

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余計な物が置いていなくて、古いけれど清潔です。

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そして、私の記憶がたしかならば、ここのお湯はもっと白濁していたような気がするのですが……この日はほんのりと薄濁り、という雰囲気です。

ただ、濁り具合はどこの温泉でも日によって変わりますから、一概に「前と変わった!」とは言いきれないのですけれど。

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おそるおそるかけ湯をしてみると……あれ?熱くないですよ!

湯船につかってみると、恐らく42度ぐらいでしょうか。やや熱めではあるものの、適温と言って差しつかえのない、入りやすいお湯です。

お湯の新鮮さは以前と変わらず、とてもいいお湯ですが……これは、先に入ったどなたかが薄めてくれて適温になっているのか、そもそも湯温が以前より下がったのか……。

湯口から出ているお湯も、以前よりは熱くないように思うんですよね。

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鶴寿泉のお湯はかけ流しですが、浴槽の外にあふれ出すのではなく、浴槽内の穴に余分なお湯は吸い込まれていきます。

熱くないので長湯も可能そうでしたが、強いお湯なのであまり長時間は入浴しないほうが良さそうです。今日はここの目の前にある宿に泊まるので、時間があったらまたサクッと入りに来よう、と思いつつ湯浴みを終えました。

【再訪したい度】★★★★★ いつまでもこの地にあってほしい共同湯

後から検索してみたところ、やはり鶴寿泉は熊本地震以降、にごりが薄くなり、湯温も以前より下がった、と書かれていることが多かったです。

現在のお湯の状態であれば普通に入りやすいお湯でしたが、その状態をいつまでもキープしてくれるかはわからない……というところなんでしょうか。やはり温泉は生ものですね。そう言えば東日本大震災の後、都内の日帰り温泉施設でも泉質が変わったことが原因で、閉業してしまったところがありました。

休業期間を経て復活した鶴寿泉、いつまでもこの地にあってほしい共同湯だなと思いました。きっとまた来ます!

さて、この後は鶴寿泉の目の前にあるこちらの宿にお世話になる予定です。

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実はこちらの宿に私、熊本地震の年の6月に予約を入れていたのですけど、建物の被害が大きくてしばらく休業するという連絡があり、キャンセルとなってしまったのです。泊まるのは2回目ですが、かなり久々になってしまいました。

鶴寿泉とは目と鼻の先ですが、かなり泉質のちがうこちらの宿、楽しみです……。