別府温泉 別府のお宿加賀屋
「別府のお宿 加賀屋」は、別府北浜にある温泉旅館です。公式サイトによれば「どこか懐かしさを感じさせる昭和レトロな旅館」とのこと。
全10室の旅館ですが館内には浴室が3つあり、男湯・女湯と分けるのではなくすべて貸切で利用できるとのこと。
日帰り入浴で伺いましたが、3つの浴室のうち2つのお風呂に入ることができましたので、レポートしたいと思います。
別府駅から徒歩圏内でちょっといいお湯に浸かりたい
東京から飛行機で大分空港に到着後、午前中のうちに別府駅前に着いた私は、まずは駅西口から徒歩10分のところにある、以前から気になっていた「青山コーヒー舎」へ。
朝食兼昼食ということで、サンドイッチバイキングを心ゆくまで堪能し、また別府駅に戻ってきました。
この日は別府温泉の中でも明礬地区にある宿に泊まる予定なのですが、まだお昼を回ったばかりなので、宿に向かうにはかなり時間に余裕があります。
この時間なら日帰り入浴を受け付けてくれる宿も多いので、せっかくだし駅から徒歩で行きやすい北浜あたりの旅館でお風呂をいただこうかしら。
と思い、静かな西口から駅構内を通り抜けて、やや賑やかな東口へ。
油屋熊八の銅像は、2019年ラグビーワールドカップ用の衣装を身につけていました。大分の競技場も開催地の一つなんですね。別府じゃなく大分市みたいだけど。
開催9月からだけどこのとき1月……。9月までずっとこの格好でいるんでしょうか。なんだか油屋さんも大変ですね。
さて、ちょっと調べてみて今回は北浜にある「加賀屋」さんに行ってみることにしました。
こぢんまりとした宿のようですが3つの浴室を持ち、口コミによれば浴槽の大きさのわりにものすごい勢いで源泉がかけ流されており、そのせいでお湯が熱くて大変とのこと・笑
そんなに熱いお湯が好きなわけではないですが、貸切利用できるのは魅力的ですし、気温の低い冬でしたので、まあ、そういうのもありか、と。
駅からは徒歩10分程度です。別府駅を背にして海のほうに向かって歩いていきます。
国道10号線を過ぎると大きな温泉ホテルから小規模な旅館から、さまざまな宿が並んでいる区画があり、加賀屋さんもその一画にあるようです。
あ！ありました！石垣に囲まれていてなんだか老舗旅館っぽい佇まいですね。
ぐるっと回ってこちらが正面玄関です。
全10室の旅館で、この日は金曜日ですが、歓迎看板を見るとけっこう予約が入っているんですね。
少し安心して、中に入ってみたいと思います。
別府のお宿 加賀屋の日帰り入浴の営業時間・入浴料
別府のお宿 加賀屋さんの日帰り入浴の営業時間は11時から16時まで。
入浴料金は500円です。
定休日は特にないようなのですが、臨時休業することもあるようなので、行く前に電話で確認するのが確実でしょう。Facebookページもあり、休業の際はアナウンスをしているようです。
玄関から入って日帰り入浴したい旨を告げ、中に入って500円を支払います。
1階は床なども新しく、わりと最近改築されたような雰囲気です。
フットマッサージャーと椅子が置いてありました。
加賀屋さんには「岩風呂」「ひのき風呂」「露天風呂」の2つの浴室があるそうなんですが、この日はひのき風呂に工事が入っていて、入れるのは「岩風呂」と「露天風呂」の2つだとのこと。
「中から鍵をかけて貸切で入るんですが、どちらのお風呂に入りますか？」
と聞かれたので
「両方入ってもいいですか？」
と聞いたところ、空いていれば両方入っても問題ないとのこと。
2つの浴室の場所を教えていただき、せっかくなので両方入ってみることにしました。
【風呂】★★★★☆ すべて貸切で利用する浴室3つのうち2つに入らせてもらう
3つの浴室はすべて1階にあります。
まずは「まるで洞窟のよう」と口コミでも話題になっており、女将さんも「うちで一番人気のお風呂」とおっしゃっていた岩風呂に入ることにしました。
岩風呂は通称「洞窟風呂」と呼ばれる雰囲気ある浴室
扉を開けて中に入ったら内側から鍵をかけます。
中に入ると脱衣スペースがありますが、浴室と分かれているわけではないので、もうすでにじっとりと汗をかくような湿気が感じられます。
低温のスチームサウナのような蒸し暑さです。
この脱衣所にはドライヤーは置いてありません。ここでは髪を乾かそうとしてもなかなか乾かないのでしょう。
服を脱いでいざ洞窟風呂へ……。
なるほど、洞窟っぽい。
シャワーが設置してあり、ボディシャンプーとリンスインシャンプーが置いてありました。
体を洗って浴槽へ。
中に入ってみると……熱いと聞いていたのですが案外そうでもなく、42度ぐらいの熱めの適温です。
うん。普通にいいお湯じゃないですか。
そう言えば、口コミでは「壁の隙間から間欠泉のような恐ろしい勢いでお湯が投入されている」とあり、それが気になってこちらに決めたのですが……お湯、出ていないような？
お湯自体は新鮮さを感じさせる良いお湯なので問題ないのですけど……じゃんじゃんかけ流しても熱すぎて入れないから、お湯がたまったらいったん止めることにしたんでしょうかね。ましてこの時間帯は宿泊客もいないわけですし。
おそらくこの壁から、お湯が出ていたのではないでしょうか。
源泉の成分が結晶してたくさんこびりついています。
浴槽の縁もおそらく温泉成分が堆積して厚くなっていますね。濃厚なお湯という感じ。
そこそこゆっくり浸かってあがり、貼ってあった温泉分析書を眺めてみると。
泉温52度の自家源泉で、ph7.5。
ナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩・塩化物温泉。
いわゆる「美肌の湯」と言われたりするタイプの源泉ですね。
間欠泉のように源泉が湧き出る様子を見れなかったのは残念ですが、お湯もよく、温度もちょうど良くて満足！
というわけで次は露天風呂へ。
露天風呂はこぢんまりとしているが、貸切ならちょうどいい
次に露天風呂へ。
こちらは脱衣所も蒸し暑さはなく、普通にこぎれいな脱衣スペースです。
なので、ドライヤーもあります。
洞窟風呂と露天風呂、どちらかしか入れないとしたら、頭を洗いたいときは露天風呂に入ったほうがいいということでしょうかね。しかし、露点で頭を洗うのって、冬は寒いし夏は虫が気になるから、正直なところ私はあまり好きじゃなかったりしますが・笑
脱衣カゴの反対側には椅子と姿見も置いてありました。
では、扉をあけていざ露天風呂へ。
庭の中に作ったというような風情でこぢんまりとしており、特に眺望などはありません。
シャワー付きの洗い場と、リンスインシャンプーとボディシャンプーはこちらにも設置してありました。
では、浴槽へ。
ちなみに、口コミによればこちらも「恐ろしい勢いで源泉がかけ流されておりお湯が熱い」ということだったのですが、洞窟風呂同様、お湯は止まっているようでした。
少し残念ではありますが……お湯は新鮮だし、ちょうどいい温度で快適に湯浴みを楽しめたし。
これはこれでいいじゃないか、と。
やっぱり貸切だと、スマホを持ち込んでKindleで読書しながら入れるからいいですよね～。だから好きなの貸切風呂。
500円でたっぷり堪能して、かなり体が温まったところで宿をあとにしました。
【再訪したい度】★★★★☆ 思ったより入りやすいお湯でうれしいような拍子抜けなような
「恐ろしい勢いでかけ流される激熱な湯船」を体験できなくて残念は残念ですが、そもそもそんなに熱いお湯が好きなわけではないので、適温のお湯を貸切で楽しめて満足しました。500円で2つのお風呂に入れたし、工事中でなければおそらく3つ入ることもできたのではないかと。
別府はまだまだ行きたいお風呂があるので、リピートするかと言われると迷うところですが、宿の方の対応も温かく、日帰り入浴するにはなかなか良い宿だったと思います。
ちなみにこちらの宿、現在は素泊まりのプランしか出ていないようなのですが、1人泊でも4000円～5000円。2人以上なら2000円台から3000円台で1泊できるのです。
近くに繁華街もあって食事するには困らないところですし、駅にもバスセンターにも近く交通の便も良いです。こちらに泊まって湯巡りを楽しむというのもありだろうなと思いました。
