温泉ブログ 山と温泉のきろく

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裏磐梯 ホテリ・アアルト宿泊記 五色沼散策前後の宿泊に最適!北欧テイストの極上湯の宿に一人泊

裏磐梯の自然の中で楽しむ、かけ流しの温泉とオールインクルーシブ

ホテリ・アアルト(HOTELLI aalto)は、裏磐梯の自然に囲まれた全17室のホテルです。北欧家具がセンス良く配置された客室は17室すべて趣が異なり、2箇所ある温泉浴室ではかけ流しの硫黄泉が楽しめます。

食事は朝夕共に大変おいしく、ドリンクはアルコールも含めてすべてフリーというオールインクルーシブの宿です。

磐梯山登山の後に泊まり、温泉とおいしい食事で身も心も癒やされました。

人気の宿ですが土曜日も1人泊が可能で、しかも休前日の料金アップもありません。直近の週末の予約はかなり埋まっていますが、公式サイトからであればかなり先の日程も予約できますので、早めの予約がおすすめです。

磐梯山登山のあとのホテリ・アアルト宿泊についてレポートしたいと思います。

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。 一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。

 

郡山で前泊し、ロープウェイから磐梯山登山

ホテリ・アアルトを予約していた10月初旬の週末、天気予報は快晴。
それならば……と新幹線を予約し、金曜夜のうちに郡山へ。

前泊して土曜日の早朝に猪苗代駅に向かい、磐梯山に登ることにしました。

宿泊したのは郡山駅から徒歩4分のホテルグローバルビュー郡山。
24時までチェックインOK、大浴場あり、室内も新しく快適なビジホでした。

6時52分に郡山駅を出る磐越西線に乗り、7時35分に猪苗代駅に到着。予報どおりの快晴です!

猪苗代駅からは夏山リフトを運行している猪苗代スキー場に、タクシーで向かいます。
猪苗代スキー場までは徒歩1時間ほど、車なら10分弱です。駅のコインロッカーに登山に必要ない荷物を預けていたら「もしかして、猪苗代スキー場まで行かれますか?」と声をかけられ……振り返ると女性1人の登山者。
ラッキーなことにタクシーに相乗りさせてもらうことになりました。私は自分から声かけたりできないタイプなので、ありがたかったですね……。片道10分、ちょうど2000円ほどのタクシー代が半額になりました。

猪苗代スキー場の夏山リフトは、7月中旬から10月下旬までの土日に運行しています。夏休み期間中は毎日運行していますが、運行状況は公式サイトでご確認いただけます。

リフトを2本乗り継ぎ、一気に標高1100メートル地点へ。

猪苗代湖を見下ろす絶景を楽しめます。
リフトに乗ってきた人の8割以上は登山者で、登山をする人以外はあまり足を運ぶことのない場所だと思うのですが、ここからの景色だけでもすばらしいので、夏山リフトのシーズン中にもし晴れていたら、ぜひ足を運んでいただきたいですね。

リフトを降りてから山頂までは、約2時間ほどの道のりです。

山頂が近づいてくると、猪苗代湖とは逆方向にある湖「桧原湖」も見えてきました。

標高1816メートルの磐梯山山頂に登頂した後は、元来た道を戻ります。
もし、ホテリ・アアルトの予約をしていなかったら桧原湖の方向に下山して路線バスで帰りたいところなのですが……今日は猪苗代駅を14時55分ごろ出発する宿の送迎バスを予約しているので、最短コースで下山することにしました。

帰りもロープウェイで、猪苗代湖を眺めながら一気に下山。
スキー場から1時間ほど歩いて猪苗代駅へ向かいます。

猪苗代駅から送迎バスでホテリ・アアルトへ

猪苗代駅からは予約していた送迎バスでホテリ・アアルトへ。
ホテリ・アアルトの送迎は行き・帰り共に1便ずつで、行きは14時52分に猪苗代駅に着く電車に合わせて。帰りは11時15分にホテル発です。

これ以外の時間帯に出発・到着したい場合は、路線バスを利用することもできます。磐梯東都バスが運行している猪苗代駅発着の「五色沼・裏磐梯方面」行きの路線バスに乗り「秋元湖入口」というバス停で降りると、ホテリ・アアルトはすぐそこです。

ただ、さっきホームページを開いて驚いたのですが……磐梯東都バスは2023年9月30日をもって事業廃止し、10月以降は会津バスで事業を引き継ぐとのこと。

「運行内容、運行本数共、引き続き同じ内容で行う予定です」とのことなので、そうなってくれることを願いたいですが……少々不安です。

実は私も、宿泊した際は行きは送迎を利用しましたが、帰りは路線バス利用だったんですよね。最終チェックアウトが12時なのに、11時15分の送迎を利用するのはもったいないなと思いまして……。ちょうど12時ごろに秋元湖入口を通るバスで猪苗代駅に向かいました。

さて、ホテリ・アアルトです。

ログハウス風の建物の中に入ると、館内は大きな窓からたくさん光が入り、新しくてきれいです。

ラウンジでチェックインを行います。

ホテルの名前「AALTO」を形取ったオブジェがあるなと思ってよく見たら、文字の周りにムーミンやスナフキンがいました。

北欧風、だからムーミンなんですね。

こちらで、チェックインしながらウェルカムドリンクをいただいたのですが、このウェルカムドリンクがいったい何だったのか、記憶になく、調べてもわからず……。

他の方のレポートを読むと、季節によって「りんごジュース」だったり「ハーブティー」だったり「ハーブコーディアル」だったりと季節によってバリエーションがあるようなのですが、どれもこれとは違うような……。

そんなわけで何を飲んだのかわからなくて申し訳ない感じなのですが、チェックインを済ませてお部屋に案内していただきます。

【部屋】★★★★★ 北欧風のインテリアで見た目も快適度もすばらしい

宿泊したお部屋は本館2階の204号室です。

大きなドアを照らす、照明の雰囲気も良いですね。

中はやや変則的な間取り(単純な正方形ではないので)で、入ってすぐのところに皮のベンチがあります。

スリッパは室外に出るとき用の皮製のものと、室内履き用の使い捨てのスリッパが置いてありました。

衝立の奥はベッド&リビングスペース。ベッドはクイーンサイズのものが1台なので、1人でゆったりと過ごすのにちょうどいいですね。

手前側にはライティングデスクもあります。滞在中もPC作業したいので、これはうれしい。

卓上にはBOSEのBluetoothスピーカーが置いてありました。

キーホルダーと部屋の鍵もかわいいですね。

ベッドの頭側から見るとテレビがあり、ごろごろしながらテレビを見るのに最適な配置です。

枕元にはスタンドライトと時計、内線電話、空気清浄機。

椅子も座面が広くて座り心地の良いものでした。
204号室の窓はこの椅子の後ろにある1箇所ですが、食事棟の屋根が景色の大部分を占めてしまうため、あまり景観のいい部屋ではありません。客室からの景観については私はまったく気にしないのですが、重視する方は別の部屋を選んだほうが良いと思います。

奥にはミニキッチンがあり、水道と湯わかし機能付きドリップケトル、コーヒーメーカー、冷蔵庫。

コーヒーカプセルは3つ置いてありました。なんだか見たことがない、高級感のあるカプセルです。

それから、会津生姜番茶のティーパックとクッキー。冷蔵庫内に入っている飲み物もすべて無料です。

パイナップルジュース、さるなしジュース、はとむぎ茶、ミネラルウォーター、炭酸水、アサヒスーパードライ。

キウイフルーツに似た緑色の果実の「さるなし」は、果実酒を飲んだことはありましたが、ジュースは初めて。爽やかな酸味があっておいしい。

クッキーもおいしく、コーヒーを淹れて一緒にいただきました。

部屋の奥のほうには洗面所とトイレ、シャワールームがあります。

基礎化粧品はcant a charmという国産オーガニックスキンケアブランドのもので統一されていました。精油を使っているという自然な香りで癒やされます。

ドライヤーや、コットンなどのアメニティもしっかりあり。

タオルウォーマーも設置してあり、至れり尽くせりですね。

アメニティ、種類が多かったので何があるのか広げてみると……。

ヘアブラシ、ヘアバンド、コットン、綿棒、歯ブラシ、ボディタオル、カミソリでした。「ひめさま」と表示があるので、男性用はまたラインナップが異なるのでしょう。

浴槽はありませんが、洗面所の橫にシャワーブースがあります。

本館の浴室が夜通し使えるので利用しませんでしたが、しっかり掃除されていました。

それから、クローゼットを開けるとハンガーバーに「無香タイプの消臭スプレー」と「カメムシ退治セット」が。

その下の棚には館内用の作務衣と足袋ソックス、寝間着のパジャマが置いてありました。

レストランも含めて、館内はどこでも作務衣とスリッパでOKです。

デザインの良さと居心地の良さを兼ね備えた、快適な部屋でした。

【風呂】★★★★☆ 趣の異なる2箇所の浴室でかけ流しの硫黄泉を楽しめる

ホテリ・アアルトには本館と別館にそれぞれ温泉浴室があり、本館に泊まっても別館に泊まっても、両方の浴室を利用することができます。

本館の浴室は、宿泊した部屋から階段を1つ下りてすぐの場所にあります。
別館の浴室は渡り廊下を通って別館に移動します。

チェックインから翌日正午まで、夜通し利用可能な本館浴室

まずは本館浴室へ。
本館浴室は男湯と女湯があり、交換はありません。チェックインから翌日正午まで、夜通しの入浴が可能です。

脱衣所には洗面台が3箇所と、脱衣カゴが5個ほど。
わりとコンパクトな脱衣所なので、私は2人以上脱衣所に人がいたときは、1度部屋に戻って出直しました。(部屋から浴室が近いので苦ではない)

ドライヤーは「ホリスティック キュアーズ」というブランドのもので、パワーがあり、髪が乾きやすかったです。

温泉の利用状況について記載がありました。

加水加温循環消毒すべてなしのパーフェクトな源泉かけ流しです。
飲用不適、硫黄泉のためアクセサリー類の腐食に注意との但し書きがありました。

源泉分析書も掲示されています。

泉温51.8度、ph.7.9、毎分85.4Lと源泉の量も豊富ですね。含硫黄ーナトリウム・カルシウムー塩化物温泉です。

さて、内湯へ。

木の香りに包まれる浴室は雰囲気抜群。

洗い場にはお隣との間に仕切りもあり、気兼ねなく使えます。シャンプー&コンディショナー、ボディシャンプー、洗顔料が設置してありました。

内湯の奥には露天風呂も見えますね。

まずは内湯へ。
ほんのりと硫黄の香りがしますが、硫黄くささが体に残るほどではなく、あっさりめの香りです。つるつる感のある浴感で、肌がしっとりします。

内湯で少し温まったあとは露天風呂へ。

浴槽はあまり大きくありませんが、空間は広々。
屋根が見えてしまうので景観抜群とはいきませんが、開放感があります。

小さめの浴槽に源泉が常時注がれているので、お湯の新鮮さが感じられます。
客室からすぐの場所にあるので、深夜や早朝の湯浴みも気軽に楽しめる、雰囲気もお湯もすばらしい浴室でした。

チェックイン日は女湯、チェックアウト日は男湯になる別館浴室

もう1箇所の別館には、大浴場が1箇所あり、時間帯で男女が交換になります。
チェックイン~0時までが女湯。深夜は入浴できませんが朝6時~12時までが男湯です。

本館の客室には温泉浴室は付いていませんが、別館はすべての部屋が温泉浴室付きの離れとなっています。別館宿泊の場合は、深夜早朝は客室風呂に入れるので問題ないということなのでしょう。(たしか、深夜の間は本館と別館の間に鍵がかかって、行き来ができなかったはず……)

別館浴室の手前には、暖炉のある休憩スペースがありました。向かって左側に浴室があります。

休憩スペースには特にお水などが用意されているわけではないのですが、壁際にはソファが置かれ、雰囲気の良い空間になっていました。

では、別館の脱衣所へ。

洗面台が2箇所に脱衣カゴが4つ並んでいますが、コンパクトな脱衣所なので、2人以上いると窮屈に感じそうな気はします。タイミングを計って利用したいところです。

化粧水などのアメニティは、客室や本館浴室にあったのと同じ、cant a charmのもの。

ドライヤーやヘアブラシは洗面台には並んでおらず(置く場所がなさそうだった)脱衣カゴのところに箱に入った状態で置いてありました。

あとはフェイスタオルは、新しいものを使えるようにまとめて置いてありました。

では、いざ浴室へ。

別館の浴室は内湯のみで、本館よりもコンパクトです。
洗い場には本館に置いてあったのと同じ、シャンプー&コンディショナーとボディシャンプー、洗顔料が設置してありました。

シャンプー&コンディショナーは「HAIR SEASONS aroma syrups」というシリーズの「フローズンムーン」という「シトラスフローラルムスクの香り」のもの。
調べてみると「フィンランド」をイメージした香りなんですね。良い香りでした。そしてこだわりがすごいな……。

体を洗ったら浴槽へ。

石造りの浴槽で、腰かける段差があるので半身浴がしやすいです。

こちらも加水・加温・循環消毒なしのかけ流しなので、投入するお湯の量で湯温を調節しているものと思われます。良い湯加減です。

窓から見えるのは、湿原でしょうか……?

ああ、沼があるんですね。内湯だけど良い眺めですね。

露天風呂はないのね……と思ったけれど、沼に面していると暖かい季節は虫が多そうだから、内湯のほうが快適なのかもしれませんね。

ゆったりと湯浴みを楽しむことができました。

【食事】★★★★☆ オールインクルーシブで食事も朝夕共においしい

ホテリ・アアルトはオールインクルーシブ方式を採用しており、夕食のレストランでいただけるドリンクメニューを、別館ラウンジと本館ロビーでもいただくことができます。

ここからはまずドリンクメニューと、滞在中に私がどこで何のドリンクをいただいたかをご紹介したいと思います。

ホテリ・アアルトで滞在中にオーダーできるドリンクメニュー

ドリンクメニューはまず、ソフトドリンクから始まります。
オレンジ、グレープフルーツ、グアバなどのジュースとウーロン茶やコーラなどの定番ソフトドリンク。

その他に「ホップスパークリングウォーター」や「レモンソーダ」など、食事をしながら飲むのに良さそうなノンアルコール飲料。ワイナリーこだわりのグレープジュースや、ふくしま産トマトジュースなど、地元産のジュースもいろいろと揃っています。

それから、こちらは食前酒に良さそうなアルコールです。

生ビール、スパークリングワイン、キールロワイヤル、ワインスプリッツァー。

それから福島の地酒が6種、焼酎3種、果実酒2種とウィスキー。

ウィスキー以外はすべて福島県産のお酒がラインナップされていました。

グラスワインは赤白3種類ずつ。

すべてのお酒について味や香りの解説がしっかりあるので、選びやすくてありがたいですね。

このほかに、有料で追加オーダーできるクラフトビール(猪苗代ビールの瓶)と日本酒も3種類ありましたが、有料の日本酒は200mlからとちょっと量も多めですし、フリーでいただけるお酒で十分だなと思います。

お風呂上がりに別館ラウンジにてスパークリングウォーター

まずは到着後、別館にお風呂に入りに行った後に立ち寄った別館のラウンジです。

こちらのラウンジは、別館に宿泊している方の夕食会場になるそうで、17時からは夕食の準備が始まるため、ドリンクをいただけるのは15時から17時の時間帯とのことでした。

窓が大きく、広く明るいラウンジです。

この後まだ本館のお風呂に入るつもりなのでアルコールはやめて、ホップスパークリングウォーターをお願いしました。

見たことのない缶だな……と思ったらそれもそのはず、フィンランド産です。たぶんホテリ・アアルト以外でこの炭酸水と巡り会うことは、もう2度とない気がする。

味は、ホップの香りがほんのりする、甘くない炭酸水でした。

やっぱりお酒を注文すれば良かったかな……でもこれからまだお風呂入るしな……。

などと思いつつスパークリングウォーターを飲み終え、ラウンジを後にしようとすると……入口近くに、テーブルに置いてあったメニューにはなかった飲み物の紹介がありました。

有料のアイスと、ブルーベリーとプラムのシロップと果実液。こちらもラウンジでいただけるようです。プラムのソーダ割りとかにすれば良かったのかも……と思いつつ、本館のお風呂に向かいました。

夕食前に本館ロビーにてキールロワイヤルとおつまみ

さて、お風呂に入り終えた後は本館ロビーへ。
ロビーでは15時から22時までフリードリンクサービスを行っています。メニューは同じです。

こちらでは、食前に飲もうと思っていたキールロワイヤルをお願いしました。すると
「おつまみはどうなさいますか?」
と言われ「おつまみもあるの?」と驚きます。

「ピーナツのような、簡単なものですが」と言われたのですが、もちろんお願いしました。

キールロワイヤルもグラスになみなみと注がれ、ちょっとしたスナックのおつまみも添えていただきました。うれしい。

このとき18時を少し過ぎたころで、夕食が18時スタートの方は既に食事会場に入っていることもあって、ロビーはとても静かでくつろげました。

本館浴室前にある無料の湯上がりドリンクも種類豊富

ラウンジとロビーでドリンクをいただけるのはチェックイン当日のみですが、このほかに本館の温泉浴室前に「湯上がりドリンク」のサービスがあります。

水を張った桶の中に緑茶、ほうじ茶のペットボトル、瓶の牛乳とコーヒー牛乳、缶ジュース、サイダーなどが入っており、好きなものを好きなだけいただけます。

こちらのサービスはチェックイン当日はもちろん、翌日も朝7時から用意されていました。

夕食は日本酒にもワインにも合う「お箸でいただくジャパニーズフレンチ」

夕食は18時スタートか18時30分スタートを選ぶことができます。私は18時30分からでお願いしました。

食事会場となる「たごころ食堂」は、本館ロビーの先に進んだ別の棟にあります。

「食堂」と言っても、雰囲気の良いダイニングです。テーブルも大きくゆったり。
他の席との間に仕切りや目隠しなどはないので、1人だと視線が気になる方もいるかもしれませんが、テーブルとテーブルの間が離れていますし、1人旅の方が他にもいる可能性が高いので、ガチなフレンチのダイニングよりは1人で食べるハードルも低いように思いました。

テーブルセッティングはこんな感じ。ナプキンの上にお品書きが置かれ、手前には箸置きとお箸が。

なるほど……「お箸で食べるジャパニーズフレンチ」というコンセプトなんですね。
詳しめのお品書きがあって、味付けのイメージが湧くのでお酒の注文もしやすいです。

というわけで1杯目は白ワインにしました。ドリンクメニュー1番のシャルドネを、かわいらしい5種類の前菜と共に。

左から「和梨のパンチェッタ包み」「豚肩ロースの香草パン粉焼き」「仔羊背肉と来た灯りの花椒クリーム和え」

「つぶ貝の白ワイン蒸し」「烏骨鶏卵と福鰻のフラン」です。
産地など省略して書きましたが、お品書きにはしっかりと食材の産地も記載されており、ほとんどが福島県産の食材で作られているようです。

次にスープが「いろいろ茸とお野菜だけで作ったコンソメデトックススープ」です。ちょっと和風な味付けのコンソメスープ、新鮮な味わいで体が温まります。

コンソメスープと一緒に焼き立てのパンも提供されました。このパンがもちもちした食感でかなりいおいしい!

お替わりもできるとのことで、たくさん食べてしまいそう……と思っていたのですが、わりと和テイストの味付けの料理が多くて、そこまでパンと合わなかったので、お替わりせずにすんで良かった……のかな。

クリームソースのスープとかお肉なんかあったらパンをめいっぱい食べてしまったような気がします。

次に「いわき中之作漁港より戻り鰹の厚切りカルパチオ」

大ぶりに切られた戻り鰹がシンプルにおいしい!盛り付けも美しいですね。

このあたりで「和テイストの味付け」が多いことに気がつき、メニューを見ると〆もご飯のようなので「次は日本酒かな……」と。喜多方ほまれ酒造の「純米大吟醸 極 会津ほまれ」をお願いしました。

この酒器があまり見ない形状でとても素敵(徳利がくびれてないので洗いやすそうだし)だったのですが、スウェーデンの作家さんの手によるものだそうです。こだわりがすごい。

お魚料理。「気仙沼沖秋鮭のグリエ」です。

「ブルーテ」というブイヨンとバター、小麦粉で作るソースにクミンが入っていて、ちょっとカレーのような?エスニックな香りのするお洒落な味付けの一皿でした。

肉料理は「大玉村八巻牧場」で放牧によって育てられている牛のロースのポアレです。

お肉の断面も美しく、のせられているお皿も美しいですね。
ソースは「会津つがるりんご、根菜、生姜」で作られた和風のソース。りんごの甘みが牛肉に合います。

〆のご飯はイサキとバジルのかき揚げを白ワインで炊き上げたご飯にのせたミニ天丼です。

白ワインのほのかな香りのするご飯が意外にも天ぷらに合って、〆のご飯と言うよりは、日本酒もワインも飲める一皿になっていました。

最後のデザートと一緒にいただく飲み物は「コーヒー」「紅茶」「緑茶」「カモミールティー」「ローズヒップティー」「ペパーミントティー」から選ぶことができます。

私はコーヒーをお願いし、ガトーショコラと和三盆アイスと共にいただきました。

ガトーショコラはかなり濃厚で、ショコラテリーヌのような味わい。デザートまですべておいしくいただきました。

夜食が21時ごろ届く

夕食を食べ終えて部屋に戻りますが、21時ごろ、部屋のドアについている「夜食ポスト」に夜食が届きます。

「本日中にお召し上がりください」と書かれた箱の中に入っていたのは……。

焼きおにぎりとお漬物でした!

「本日中に」とのことでしたが、とても入らず……翌日早朝にいただきました。
他の方のレビューを拝見すると、おにぎりの方が多かったですが、稲荷寿司のときもあったようです。

朝食はハーフバイキング形式、フレンチトーストがおいしい

翌日の朝食は夕食と同じダイニングで、8時以降9時までの好きなタイミングで食べ始めて、10時までに食べればOKです。

朝の光が入る明るいダイニングは、昨夜とはかなり雰囲気が違いますね。

朝食はハーフバイキング形式で、サラダと温泉卵、ソーセージが載ったプレートがそれぞれの席に運ばれ、後はバイキング台から好きな物を選んでいただく仕組みです。

白いご飯のほかにお粥もありました。

「お茶の葉の香煮」や「あおさと生七味の佃煮」はお粥にも合いそうです。

「牛すじ煮込み」や「本日の田舎煮」などボリュームあるお惣菜のほか、梅干しや釜揚げしらすなどのご飯のお供ももちろんあります。

フレンチトーストやヨーグルト、シリアルもあり、メープルシロップやはちみつをかけたり「梨と紫蘇の実のコンフィチュール」やフルーツを添えたりして楽しめます。

ドリンクもいろいろ!

福島産のトマトジュースやりんごジュースのほか、ほうれん草とバナナと牛乳で作った「健美ジュース」、そしてスパークリングワインまで。

迷ったすえ、こんな感じになりました。お味噌汁がきのこたっぷりでうれしい!

この牛すじ煮込みがおいしくて、お替わりしてしまいました。

漬けものもいろいろあって、お粥にも合いました。

手作りのお豆腐もおいしかったですね。

そして最後はデザートタイム。

プリンとフレンチトーストとコーヒーを。
フレンチトーストは、食べ始めるよりだいぶ前に取ってしまったので少し固くなってしまったけれど、味はおいしかったです。このあたりがバイキングは難しいですよね……。

そして、シェフ特製だというクリーミィなプリンが大変おいしかった!

今回は食べないでしまいましたが、クロワッサンなどのパンやクラムチャウダーもあったので、次回泊まることがあればパンも食べてみたいなと思っています。

朝食後は敷地内にある沼まで散歩

8時過ぎから朝食を食べ始めて、食べ終わると9時ごろでしたが、12時チェックアウトなのでまだまだ時間があります。

ダイニングの入口ところから外に出て、敷地内にある沼まで散歩できるとのことだったので、腹ごなしに行ってみることにしました。

外に出られる裏口的な場所には、傘と虫除けスプレーが置いてありました。ありがたいお心遣いです。

手前に見えるのがダイニングで、奥の三角屋根の建物が本館ですね。

5分ほど遊歩道を歩きます。よく整備された歩きやすい道です。

お……?沼が見えてきたような。

着きました!
宿からすぐの場所で、アップダウンもないし気軽に歩けるちょうどいい散歩道でした。水面に緑の木々と青空が映って美しいですね。

しばらく眺めてから宿に戻り、本館の大浴場でもう一風呂浴びます。
それから12時近くまで部屋でのんびり過ごして、チェックアウトしました。

ホテルから猪苗代駅の送迎は11時15分出発なのですが、12時ギリギリまで滞在したかったので、帰りは路線バスで駅に戻ります。

チェックアウト後は五色沼に足を伸ばすのもいい

ホテリ・アアルトの最寄りのバス停は「秋元湖入口」ですが、その一つ手前の「五色沼入口」からは、裏磐梯の代表的な景勝地「五色沼」を眺めて歩くハイキングコースを歩くことができます。

ホテリ・アアルトから五色沼入口までは、バスも利用できますが歩いても13分です。

以前「登らずに絶景を見て温泉も楽しめる山岳リゾート15選」という記事でも五色沼をご紹介しましたが、アップダウンも少なく、スニーカーで気軽に歩けて美しい沼を眺められる、すばらしいハイキングコースだと思います。

「磐梯山登山まではちょっと……」という方にもおすすめできますので「まっすぐ帰るより少し緑のあるところを歩きたい」と思われましたら、ホテリ・アアルトのチェックアウト前、チェックアウト後に五色沼に立ち寄ってみることをおすすめします。

すべての沼を見なくても、手前の1つ2つだけ眺めるだけでも楽しいと思いますよ。

【再訪したい度】★★★★★ お部屋とサービスがとにかくすばらしい、湯も食事も立地も良い

いつか泊まってみたいと思っていた宿ですが、実際に泊まってみると、特に女性に人気があるのも頷ける、すばらしい宿でした。

今回は磐梯山登山の後の宿泊でしたが、なんと言ってもこの宿、五色沼に近いのです。歩いて行けます。

がっつり登山の前後に慌ただしく泊まるのはもったいない、ゆったり滞在したい宿なので、次回は五色沼をのんびり眺めた前後に泊まりたいなと思っています。

【1人旅に優しい度】75点:ダイニングでの夕食に抵抗がなければ、大人の女性の一人旅に最適

泊まりやすさ 20/20
温泉付きのスイートルームを含め、すべての部屋に休前日でも1人で泊まれる。
1人で泊まる場合、2人以上で泊まるよりやや割高にはなるが、土日の宿泊でも平日と同じ料金なのがうれしい。

食事場所の配慮 10/20

レストランで、特に衝立などはない。テーブルとテーブルの間の空間は十分にある。
1名でも泊まりやすく、女性に人気の宿なので、自分の他に1人旅のお客がいれば気は楽かも。

プランの選択肢 20/20 
1人で泊まっても2人以上で泊まってもネットで予約可能なのは「スタンダードプラン」一択のみ。ある意味潔くてよい。

ドリンクオーダー  10/20
ドリンクインクルーシブで、グラスワインの種類は多い。
日本酒は1合からのオーダーで利き酒セット的なものも特にないので、1人だとさまざまな種類を楽しむことは難しいかも。

フリーWi-Fi完備 15/20
客室内でWi-Fi利用可能。速度も問題なかった。

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。