温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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「一人旅に優しい温泉宿」の具体的な条件って何なのか、女一人旅ブロガーの私が考えてみた

「一人旅に優しい宿だな」と感じるポイントはどこなのか、明文化したい

ごくたまに友人や彼氏と一緒に出かけることもありますが、私の旅は9割方、一人旅です。

なので、宿泊レポートを書くときはどうしても「一人旅に優しい宿」に対して高い評価を付けがちなところがあります。具体的に言うと「部屋」「風呂」「食事」の項目についてはそれぞれきっちり評価しているつもりなのですけど、最後の「再訪したい度」は一人旅に優しい宿により高い評価を付けがちだなと思いました。

一番最近書いたこちらの記事がまさにそうでした。

お湯は間違いなくいいのですけど、ちょっと掃除が甘いかも?と思うところもあったり、やや冷めた状態で提供された料理があったりもしたので、それぞれの項目は★4つとか付けているのです。でも、いつでも一人泊のプランが出ていて、部屋食で、一人客にも親切にしてくれて、一人でもいろいろお酒を頼みやすいということなどから再訪したい度は満点の★5つとなりました。

どうやらブログの読者の方も一人旅の参考にしてくださっている方が多いようなので、一人旅に優しい宿の評価が上がりがちなこと自体はまあ、いいじゃないかと思っているのですけど、どうせなら「どういうポイントで私は『この宿は一人旅に優しい宿だな』と感じるのか」をまとめてみようかなと。

もし、旅館や旅行業の関係者の方が「今後はうちの宿も一人客の集客に力を入れていこう」と考えることがあったときに、参考にしていただけるような記事になればいいなと思い、書いてみることにしました。

休前日に1人泊できる

一人旅に優しいか優しくないか以前に、なかなか泊まれないのでは選択肢にすることができないですからね……。

6畳間やシングルベッドルームなど2人以上で泊まるには手狭な部屋がある場合は別ですが、8畳以上の広い部屋しかない宿では、1室に1人泊まるよりも2人以上で泊まったほうが当然、宿に入る金額は大きくなります。なので「休前日は満室になることがほとんど」という宿では、はじめから休前日は一人泊のプランが出ていないことも多いものです。

ですが私自身、休日はカレンダー通りの会社員なので「休前日は一人では泊まれない」宿は、余程強く惹きつけられるものがないと、そもそも選択肢からはずしてしまうことが多いです。

先日「2019年に泊まりたい宿を各都道府県から1軒ずつ選出する」という記事を書きました。

実は、1年前にも「2018年に泊まりたい宿」という記事を書いたのですけど、1年経った今年は少し工夫しまして、選んだ宿はすべて1人泊可能な宿とし、さらに「休前日も1人泊可能な宿かどうか」についても明記することにしました。これで「来月どこに行こうか」と計画を立てるとき、参考にしやすい、実用的なリストになったなあと思っています。

先にも書きましたが、宿にとっては「1人泊まるより2人泊まってくれたほうが儲けが大きい」ことは承知しています。だからこそ、人気があるにも関わらず、休前日でも1人泊できる宿は本当にありがたいし、一人旅に優しい宿だなと思うのです。

また「ネット予約には休前日の1人泊のプランは出ていないけれど、直接電話すれば予約できることも多いよ」という話もたまに聞きます。そういう宿もあるだろうなとは思うのですが、個人的には「ネットに1人泊のプランが出ていない宿に電話して玉砕する」度胸はないので、1人泊OKならネット予約可能なようにしていただけるとありがたいなというのが、正直なところです。

スキー場のある街など、繁忙期と閑散期がある地域の宿なら、閑散期だけでも休前日の一人泊プランを設定してくれたらありがたいなと思うのです。

1人泊用の部屋がものすごく広い「板室温泉 大黒屋」

いつでも1人泊のプランが出ている宿……と考えて、思いうかんだのが栃木県の板室温泉大黒屋さんです。

↑宿泊レポートはこちら。 

1人泊専用のシングルルームが何部屋かあるので、休前日でも常に1人泊のプランがで出ているのですが……特筆すべきはそのシングルルームが、ものすごく広いことです。

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この広さ……和室にしたら軽く4人は泊まれるのではないかと思うのですけれど、それをあえてシングルベッドルームとしたところが、大黒屋さんの「一人旅のお客さんにもゆっくりくつろいで欲しい」という心意気を感じるなと。

大黒屋さんでは、食事も朝夕お部屋に持ってきていただけます。

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私が宿泊したのは4月の上旬でしたが、窓の外には桜が満開で、露天風呂からも桜を眺めることができました。

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これからの季節の一人旅に、特におすすめしたい宿です。

冬の間だけ休前日の一人泊プランの設定がある「軽井沢の小瀬温泉ホテル」

軽井沢駅前から草津温泉行きのバスに乗り、20分ほど行ったところにある、かけ流しの極上湯を楽しめる温泉ホテルが、小瀬温泉ホテルです。

新緑や紅葉を楽しめるGWから11月の間は休前日の一人泊プランは出ておらず、一人泊は平日のみの受付となるのですが、12月からGW前までは休前日の一人泊プランの設定があります。

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なので私はいつも、小瀬温泉ホテルには雪の降る寒い季節にばかり泊まっています。

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最もリーズナブルな和室なら、土曜日に2食付きで税込み1万5千円台で宿泊可能です。内湯のみの大浴場は一晩中入浴可能ですが、部屋風呂にも温泉が出るので(小さなユニットバスですが)温泉三昧できます。

しかも13時からチェックイン可能で、空いていれば何度でも入れる貸切露天風呂もあり。

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冬の間は景色は少し寂しいですが、だからこそ土曜日に1人で泊まれるわけで……景色を気にしなければ最高の宿だと思います。

繁忙期は休前日の1人泊は難しくても、空いている時期ならば1人でも泊まれる……そういう宿がもっと増えるといいなあと思っています。

部屋食、もしくは個室食

温泉宿に一人で泊まろうと思ったとき、最初に気になるのが「食事のときに1人で寂しくないかな」ということではないかと思います。

私自身、温泉一人旅を始めたばかりの頃は、絶対に部屋食の旅館じゃないと泊まりたくない!と思っていました。

家族連れやカップルばかりの食事処で1人ぽつんと食事を取るなんて……しかも、温泉宿の食事はコース料理で量も多いことがほとんどなのに、長時間そんな状況で食事をするなんて耐えられるかしら?と思っていた時代が私にもあったんですね・笑

今となっては、大広間で1人で食事をすることにもすっかり慣れ、バイキングだろうが会席だろうが1人でのんびり飲み食いしていますが、やはり気になる人は多いのではないかと思い、以前こういう記事を書きました。

こちらの記事↑は、朝夕部屋食の宿に泊まる度に更新して、より役に立つ記事になるように育てておりますので、ぜひチェックしてもらえたらうれしいです。

広いお部屋でゆっくり食事をいただける大人のための宿「湯河原温泉 加満田」

上記の記事から特におすすめの宿をピックアップさせていただくと、まずは東京から近い湯河原にある「湯河原温泉 加満田」が思いうかびました。

宿泊レポートはこちら↑です。

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歴史ある建物ですが、室内は清潔で、管理が行き届いています。
縁側で飲む缶ビールがおいしい!部屋に置いてあるグラスがちょっとおしゃれなのが良かったですね~。

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部屋風呂にも温泉が出るので、温泉に入っては一休み……を繰り返すうちに夜がふけていきました。

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客室係の方が一品一品部屋に運んでくださる料理も大変おいしく、安い宿ではないですけれど「大人の一人旅」にぴったりの宿ではないかと思いました。

湯河原は神奈川県ですので、宿泊費はまあまあいいお値段しますけど、交通費は大してかかりません。それに移動時間も短くて済むところが、普段首都圏で忙しく働いている人が、週末に一人で人心地つくのにちょうどいいのではないかなと。

もともと個室食だが、1人泊なら部屋食にしてくれた「檜枝岐温泉 旅館ひのえまた」

もう一軒、ご紹介させていただきたいのは、湯河原の加満田とは180度異なる、山奥の秘湯宿「檜枝岐温泉 旅館ひのえまた」です。

宿泊レポートはこちら。

以前は休前日の1人泊のプランがない宿だったのですが、ここ2~3年はGWなどの超繁忙期以外は、土曜日でも1人でも泊まれるようになりました。ありがたいことです。

実は、休前日に1人泊できなかった時代に山仲間と2人で、会津駒ヶ岳登山の前泊に宿泊したことがありまして……そのときは個室で食事をいただいたのです。

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こんな感じで、掘りごたつのある完全な個室でした。

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山菜や筍やきのこづくしの料理が非常においしく、サービスも大変良い宿で、かなり気に入ったので、翌年1人泊のプランが出ているのを見つけて、1人で泊まることにしたのです。
そうしたらチェックインのときに「夕食はお部屋に用意しますね」と声をかけていただき……ありがたいご配慮だなと思いました。

個室でも十分すぎるぐらいありがたいのですけど、1人の夕食はお酒を飲みながらだらだらと、テレビを見ながら食べたかったりするので、部屋食ならよりありがたいのですよね。

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朝食は個室に用意していただきました。朝食は時間をかけずにサッと食べるので、テレビ見れなくてもいいんです!

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登山の前泊で泊まることが多いので、早朝出発で朝食を食べれないこともあるのですけど、旅館ひのえまたの朝食は大変おいしかったので次に泊まるときも朝食が食べれるように予定を組みたいなと思ったり……。

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登山をしない人にはあまり馴染みのない温泉地だと思うのですけど、尾瀬に行くにも便利ですし、お湯もいいのでもっと多くの人に知ってもらいない宿だなと思いました。

ちなみに、ご近所にあるかぎや旅館さんもいい宿です↓

食事の場所について気遣いがある

部屋食・個室食ができるかどうかは、宿の設備上の都合も関係してきますから、対応したくても難しい、という宿も多いのではないかと思います。

ですが、広間での食事であっても一人客には端のほうの席を用意してくれていたり、かつ、衝立を置くなどして食べているところが周りからよく見えないように工夫してくださっている宿もたまにあり、ありがたいお心遣いだなあと思います。

また、一人泊かつ広間での夕食の際、窓の外を眺められるカウンター状の席に通していただくこともありました。人目を避けることはできませんが、カウンター席だと他のお客さんの姿が食べている間に目に入りませんから、なんとなく気楽な気持ちで食事ができるように思います。

1人客用の席の周りには衝立を用意してくれる「宮島潮温泉 錦水館」

東北出身かつ東京在住なので西日本に行く機会はそれほど多くない私ですが、なぜか広島県の宮島が妙に気に入っておりまして、これまで、一人旅と友人と一緒の旅で3度おとずれています。

そして3回宮島に行ったうち3回とも宿泊したお気に入り宿が、宮島潮湯温泉 錦水館です。

宿泊レポートはこちらです↑

休前日も一人泊可能で、サービスもすばらしい宿なんですが、さらに食事もおいしくて……2018年に泊まった宿の中で「料理が良かった宿」の第2位にも選出しています。

そんな宮島錦水館ですが、お部屋は洋室なので当然部屋食ではないですし、個室食事処もなく、1階のダイニングで夕食も朝食もいただきます。

ですが、1人客が食事をする2人掛けのテーブルは、周囲に衝立が置いてあって、他のお客さんの視線が気にならないような配置になっていました。

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また、視線を遮るための衝立があると、飲み物の追加注文などをしたいときにスタッフを呼びにくかったりしますが、卓上には呼び出しボタンが置いてあったので、その心配もありませんでした。

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料理は、瀬戸内海の魚介を中心としたコース料理で大変おいしく。

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お酒も、利き酒セットが用意されていて1人でも複数種類の日本酒を飲むことができたのがうれしかったですね。

バイキングの夕食だが、ゆったりとしたカウンター状の席でいただける「ホテル宮島別荘」

もう一軒、こちらも宮島の宿、かつ宮島錦水館の姉妹館にあたるホテル宮島別荘という宿があるのですが。

↑宿泊レポートはこちらです。

こちらの宿は、食事がすべてバイキングなので、当然、部屋食でも個室食でもなくダイニングでいただくことになります。

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しかし、こんな風にゆったりとした造りのダイニングで、窓際の広々としたカウンター席でいただけたので、周囲の目はまったく気になりませんでした。

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正直なところ「バイキングかー」と行く前は少し思っていた部分もあったのですが、どの料理も十分においしく……。

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お酒も飲み放題で、最高でした。

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天然温泉ではないのですが、最上階にある大浴場も眺めがとてもよかったです。

フリーWi-Fi完備

温泉宿に一人で泊まって、話し相手もいなくて暇じゃないの?と思う方も多いのかもしれませんが、部屋で一杯飲みながらKindleで読書をしたりしていると、あっという間に時間が過ぎていくので、一人泊で暇だと思ったことは私はありません。

ですがもしも、館内にフリーWi-Fiが完備されていれば、ノートパソコンを持ち込んでブログを書いたり、youtubeやAmazonプライムビデオを見たりと楽しみ方がかなり広がるので、一人泊にこそWi-Fiは必要だよなと思うのです。なので、十分にスピードの出るWi-Fiが利用可能な宿は「一人泊に優しいなあ」と思ってしまいます。

宿のほうもわかっているのか、それとも実際に要望が多いのか、古い湯治宿が案外、全館Wi-Fi完備していることもめずらしくない気がしますね。

山の中にあり、わりと規模の大きい宿だけどちゃんとWi-Fi完備な白布温泉の「中屋別館不動閣」

最初のほうでも触れましたが、先日宿泊レポートを公開したばかりの白布温泉の中屋別館不動閣も、Wi-Fiが完備されており、スピードも十分に出ました。

宿泊レポートはこちら↑です。

休前日でもいつでも一人泊可能で、一人泊のときは部屋食にしてくれて、お湯も良くて、Wi-Fiもしっかり……となると、温泉一人旅という観点からはほぼ隙なしだなと思ったり。

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中屋不動閣は、建物自体はかなり古いし、しかも何棟かに渡っていてかなり広いんですよね……。

古くて広い宿となると「Wi-Fiは使えてもロビーだけ」なイメージがあったのですが、全室でWi-Fiを利用できるように備えている点は企業努力を感じるし、ありがたいなと思いました。

外国人観光客も多い白馬で休前日も一人泊可能!Wi-Fiもしっかりつながる「しろうま荘」

白馬八方温泉にあるお気に入りの宿「しろうま荘」も、かなり以前から全館Wi-Fiが完備されていました。

しろうま荘は、地下のお部屋は携帯の電波がなかったりするので、その対策のためという理由もあったのかもしれません。

それと、外国人観光客の受け入れに積極的な宿なので、そういう意味でもWi-Fiの整備は必須ポイントだったのかもしれないですね。

お湯も悪くないですし、食事もおいしく、サービスも良く、Wi-Fi完備で休前日もいつでも一人泊できるということで、個人的には大好きな宿です。

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特に、朝食に出るガレットは絶品です。
この手作り感がいいんですよね。

1人泊の割り増し料金が少ない

最初のほうでも書きましたが、2人以上泊まれる広さの部屋であれば、1人よりも2人以上で泊まったほうが宿の儲けは増えます。

それもあって一人泊の宿泊料金は、2人以上で泊まったときよりも、同じプランでもやや割高になってしまうことが多いです。

でもまあ、これも仕方のないことだとは思っていて。1人より2人、2人より3人で泊まったほうがだんだん割安になる、という宿も多いですしね。

ですが、1人で泊まるときの宿泊料金と、2人以上で泊まるときの宿泊料金にあまりにも大きな差があると、よほど泊まってみたい要素があるのでなければ「この宿には1人では泊まりたくないな」と思ってしまいます。そうですね……個人的には5000円以上の差額があると、よほど泊まってみたい宿でなければ考えてしまいますね……。

なので逆に、1人泊のときと2人泊のときで、宿泊料金が同じだったり、1000円とか、あまり差がない宿は「一人泊に優しい宿だなあ」と感じることが多いです。

1人泊の料金アップ0円&休前日の料金アップも0円な肘折温泉「若松屋村井六助」

積雪量が多いことで知られる山形県の月山山麓の温泉地、肘折温泉の宿にこれまで2度泊まったことがあるのですが、なんと2軒とも「一人泊の料金アップ」がないうえに「休前日の料金アップもない」宿でした。

つまり、1人で泊まっても2人で泊まっても、土曜に泊まっても平日に泊まっても、1人分の宿泊料金は同じということです。

2軒のうちの1軒目は、自家源泉の貸切風呂を持つ若松屋村井六助さんです。

春から秋までは朝市が目の前で開かれるという最高の立地に加えて、食事もおいしい宿です。

湯治プランではない、浴衣などのアメニティと朝夕の食事がついた基本プランが7884円で提供されており、泊まってみて「この内容でこの値段はかなりお値打ちだな」と感じました。

特に、肘折温泉の共同源泉を使った大浴場と……

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宿の持つ共同源泉を使用した貸切風呂が、空いていればいつでも入れる(貸切風呂は深夜帯の入浴は不可)なのがすばらしかったです。

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自家源泉は共同源泉よりもややぬるめで、いつまでも入っていたくなるようなすばらしいお湯でした。

1人泊の料金アップ0円&休前日の料金アップも0円な肘折温泉「旅館勇蔵」

肘折温泉でもう1軒宿泊した旅館勇蔵さんも、1人で泊まっても2人で泊まっても、平日に泊まっても土曜日に泊まっても同じ料金というすばらしい宿です。

旅館勇蔵さんも、自家源泉ではないものの、男女別の内湯と空いていればいつでも貸切利用できる家族風呂を備えており、滞在中お風呂三昧できます。

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そしてさらに、山菜やきのこをふんだんに使った食事がすばらしくおいしかったです。

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夜はきのこ鍋で熱燗をいただき、朝はお櫃を空にする勢いで、舞茸ご飯をいただきました。

宿としての規模は旅館勇蔵さんのほうが若松屋村井六助さんより小さく家庭的な雰囲気の宿となります。2食付きのスタンダードプランは9900円ですが、この食事なら何の文句もありません。また、勇蔵さんは部屋でWi-Fiがしっかり使えたのもうれしいポイントでしたね。

1人泊でも選べるプランが多い

これはときどき「不思議だな」と思うんですが、予約サイトで「宿泊人数:1人」で検索すると「一人旅プラン」あるいは「ビジネスプラン」「夕食無しの朝食付きプラン」しか選択できない、という宿がけっこうあるのです。

部屋の選択肢については、1人泊であまり広い部屋に泊まる必要もないでしょうということで、比較的コンパクトな部屋に限定してプランを設定している、というのはもちろん、わかります。

でも、一人泊だから「ビジネス利用」だとは限らないし、一人泊でも宿で夕食食べたいし、食事をグレードアップしたプランで泊まりたいこともあると思うのですが、選択肢が少ないことが多いのですよ。。。

昔からの慣習でそうしてしまっているだけなのか、実際に、一人泊のお客さんが食事をグレードアップしたプランで予約したら店側に不利益があるのか?謎なんですが……。

あまりにもそういう宿が多いので、たまに、一人泊でもプランの選択肢が多い宿があると「一人旅に優しい宿だな」と思ってしまいます。

1人泊でもどの部屋にでも泊まれるし、プランの選択肢もめちゃめちゃ多い「鉛温泉 藤三旅館」

自噴温泉岩風呂「白猿の湯」で有名な、鉛温泉藤三旅館は、湯治部と旅館部があり、旅館部の中でも部屋のタイプがいくつかあるのですが、どの部屋にでも1人で泊まれるし、食事もどのプランでも選ぶことができます。

↑宿泊レポートはこちら。

旅館部には「木造のトイレ無しの和室」「鉄筋のトイレ付きの和室」「鉄筋のトイレ無しの和室」などがあり、もちろん「木造トイレ無し」が最もリーズナブルに泊まれるのですが、1人でも鉄筋のトイレ付きの和室に、休前日でもいつでも泊まれますので、自分の中のこだわりに合わせて部屋を選べるのは1人泊に優しいなあと思います。

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こちらは旅館部では最もリーズナブルな木造トイレ無しの和室ですが、内装はきれいに改装されていますし、トイレと洗面が部屋にないことを除けば何の不自由もありませんでした。ただ木造なため隣の部屋の音が少し聞こえることがありますので、気になる方は鉄筋のお部屋を選んだほうがいいとは思います。

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食事のプランもかなりいろいろある宿なんですが、1人泊だからと言って選択肢が狭まることはなく、どんなプランでもオーダー可能です。

以前は全室部屋食だったので、1人泊初心者にかなりおすすめできる宿だったのですが、現在は食事処ができたので必ずしも部屋食ではなくなってしまいました。

ただそれも「部屋食指定のプラン」を選ぶか、予約時に申し出れば+1000円で部屋食にできますので、部屋食にこだわりがある場合の選択肢がちゃんとあるのもありがたいなと思います。

 

和定食から山形牛のしゃぶしゃぶ付きコースまで選択肢豊富な「赤倉温泉 いづみ荘」

山形県の赤倉温泉にあるいづみ荘さんは、全7室の家庭的な宿で、お湯も良く、休前日も1人で泊まれて、1人泊の料金アップもほんの数百円、そして休前日の料金アップは無し!という、もうこれだけですばらしいお宿です。

↑宿泊レポートはこちら。

お部屋は6畳から17畳までさまざまな広さの和室があり、予約時に選択はできないのですが、1人泊でも広い部屋が空いていれば、広めのお部屋に通してくれるようでした。

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1人泊でしたが私はこちらの8畳の和室に泊まりました。

食事はリーズナブルな和定食のプランから山形牛のしゃぶしゃぶorすき焼きプランまでさまざま用意されており「1人だと選べない」プランはないのがありがたいです。

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私は、最も量が多い&すき焼きが付くプランで予約したのですが、プランの料金は11880円で、大満足の宿泊でした。

1合以下でオーダーできる日本酒、グラスワインが豊富

私は日本酒が好きなので、温泉宿に泊まるときはできる限り、その土地の地酒をいただきたいのですが「1合でオーダーできる日本酒は1種類だけ」という宿が、実はけっこう多いのです。置いている日本酒の種類は多くても、300mlの瓶や4合瓶でのオーダーしかできないことがわりとあり、そうなると1人泊の場合は飲めるお酒の選択肢が狭まってしまいます。

なので、1合あるいは0.5合などの少量からオーダーできる日本酒が複数種類あったり、利き酒セットが用意されている宿は「1人泊に優しいなあ」と感じますね。

また、私自身はワインはあまり飲まないのですが、ワインに力を入れている宿であってもグラスでいただけるワインは赤白1種類ずつ、ということが非常に多いです。なので同じ理由でグラスでいただけるワインの種類が多い宿も1人泊に優しい宿だなと思います。

11種類のお酒を好きに組み合わせて利き酒セットを作れる「白馬八方温泉 まるいし」

白馬八方温泉にある食事のおいしい人気の宿「白馬八方温泉 まるいし」は、残念ながら休前日は1人泊できない宿なのですけれど、2食付き1万円ちょいという価格設定が信じられないほど食事がすばらしく、サービスも良い、お気に入りの宿です。

↑宿泊レポートはこちら。閑散期であれば、休前日の1人泊のプランが出ていることもあります。

2017年に初めて泊まったのですが、本当にいい宿だなと思い「コスパ重視で2017年に泊まって良かった宿」の1位に選出してしまいました。

2018年も再訪し、2018年版のランキングでも3位に選出しました。

そんなまるいしさんのすばらしいところは、在庫しているほとんどすべての日本酒を、好きなように組み合わせて、オリジナルの利き酒セットにしていただけることです。

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純米吟醸、古酒、にごりざけに梅酒まで、ラインナップもさまざまです。

この3種類で860円!

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どのおちょこがどのお酒かわかるように↑このような紙をを添えて提供されるのですが、この紙を10枚集めると利き酒セットをプレゼントいただけるというサービスまであり。

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1人でも無理なく、何種類もの地酒を楽しめるこの方式、本当にすばらしいと思います。他の宿でもやってくれるといいんだけどな……と思いつつ、ご紹介してみました。

信州産のワインが10種類以上グラスでいただける!標高2000メートルの絶景宿「高峰高原ホテル」

高峰高原ホテルは、アサマ2000スキー場のすぐ近くな上に、黒斑山の登山口である車坂峠も目の前という、スキーや登山を楽しむには絶好の立地にある温泉ホテルです。

↑宿泊レポートはこちら。 

標高2000メートルの高所にありますが、目の前に路線バスのバス停もあり、アクセスは悪くありません。スキーにも登山にも興味がない方であっても、雲海や夜景、美しい夕焼けなど、絶景を気軽に楽しむことができる宿です。

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さて、この宿のすばらしいところは、グラスワインの種類の豊富さです!
国産ワイン、その中でも長野県産の「ソラリス」というシリーズに力を入れており、グラス単位で注文して気軽に楽しむことができます。

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赤5種類に白3種類(1種類は売り切れ)、デザートワインもいただけます。

ソラリスシリーズは、1杯980円から1980円と、ややお値段高めのラインナップですが、ホテルのオリジナルワインは赤白共に720円、グラスのスパークリングも720円でオーダー可能です。

料理もフレンチで、日本酒好きの私も、これはワインが飲みたくなる……。

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ということで、地ビールのグラスをいただいた後は私も、ソラリスの白ワインを1杯、いただいてしまいました。
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おいしいワインは、ワインを飲み慣れていない私のような者が飲んでも、おいしいものですね・笑

ワインのラインナップにこだわりのある宿も最近は多いですが、ほとんどの場合、ボトルワインの種類が多いという意味でのこだわりです。1人ではなかなか、ボトルでのオーダーは難しいですよね……。

グラスでこれほどの種類のワインを楽しませてくれる宿は他に知らないので「1人旅に優しい宿だなあ」と思いました。複数人で泊まる際も、まずグラスで飲んでみて気に入ったワインを、ボトルでオーダーできれば失敗がなくてありがたいですよね。

高峰高原ホテルは、残念ながら休前日の1人泊は基本的にできない宿なんですが、こういう宿がもっと増えるといいな……と思っています。

もっと、一人旅に優しい宿が増えるといいなと思いつつ

「一人旅に優しい宿」の条件を思いつくままに並べてみましたが、振り返ってみるとこれらの条件は、一人旅に関わらず恋人同士や夫婦など少人数での旅行の際にも、概ね同じことが言えるのではないかな?と思ったりしました。

「部屋食や個室食」「食事の場所への気配り」「少量でもオーダー可能なお酒」などは特に、2人旅であってもありがたいですよね。

もしかしたら、20~30年ぐらい前までは今よりも団体旅行の需要が高かったと思いますので、食事の場所やお酒のメニューなんかはその頃の名残がなんとなくそのまま残っているのかもしれません。

設備やコスト的な面で変えることが難しいこともあるとは思うのですけど、たとえば広間での食事であっても一人客が周囲に気を遣わずに食事できる配置にしたり空いている時期だけでも休前日の一人泊プランを提供してくれる宿が増えれば、もっと温泉一人旅が楽しめる選択肢が増えてありがたいんだけどなあ、と思いながら、今日も一人で泊まれる良さそうな温泉宿を探しています。