青根温泉 湯元不忘閣
蔵王連峰の宮城県側の山麓に位置する青根温泉は、5~6軒の宿と日帰り入浴施設一軒で構成される、小規模な温泉街です。このブログでも以前、青根温泉の岡崎旅館さんについてご紹介しています。
岡崎旅館さんもすばらしいお宿でしたが、青根温泉でおそらく最も有名な宿が、今回ご紹介する「湯元不忘閣」です。
仙台藩伊達氏の「御殿湯」が置かれ、代々伊達家の湯治場として利用されてきた湯元不忘閣には、かつては藩主のための宿所であった「青根御殿」が、今も敷地内に残されています。
いつか泊まりたいと思っていた宿でしたが、1年前、2017年の8月に初めて宿泊して食事と浴室のすばらしさに感動し、先日早くも再訪してしまいましたので、レポートしてみたいと思います。
- 青根温泉 湯元不忘閣
仙台駅からバスで遠刈田温泉へ向かい、宿の送迎車で湯元不忘閣へ
湯元不忘閣は、以前から温泉好きの間では名の知れた宿だったと思いますが、2015年にはJR東日本のテレビCMの舞台となり、さらに知名度がアップしたように思います。こちらのCMです。
木村文乃ちゃんはかわいいし、宿の雰囲気も良く出ていて素敵なCMだなあと思いました。
このCMを見てますます「不忘閣に泊まってみたい!」という気持ちが盛り上がったのですが、実はこちらのお宿、基本的には休前日の一人泊を受け付けていないのです。ただし、直前に空室があるときなど、一人泊のプランが出ているときもあります。
初めて宿泊した2017年は、不忘閣に泊まるために金曜日に休みを取ったのですが、2018年はたまたま、直近の土曜日に1人泊のプランが出ているのを見つけて、土曜日に宿泊しました。
青根温泉 湯元不忘閣へのアクセス
青根温泉の最寄りの駅は、東北新幹線の白石蔵王駅・あるいは在来線の白石駅だと思いますが、駅から温泉街まで直通のバスなどは運行していません。
なので近隣の遠刈田温泉までバスで来て、そこから宿の車で送迎していただくことになります。
今回は、仙台駅前から乗車できる高速バスを利用することにしました。33番乗り場から出ており、座席指定なしで並んだ順から座っていくタイプ。
この日は仙台駅前でランチを食べて13時38分に仙台駅前を出るバスに乗りました。遠刈田温泉に着くのは14時40分ごろです。
高速バスに乗る前に湯元不忘閣さんに電話して「今から仙台駅前からバスに乗る」旨を伝えると「終点のアクティブリゾーツ宮城蔵王で下りてください」と言われました。バスが終点に着くと宿の車が既にバス停で待っていました。ありがたいですね~。
バス停から10分ほど宿の車で移動し、湯元不忘閣へ到着。
正面から見た感じは、それほど趣深い建物という感じではなく、普通に古い建物ですが(失礼……)でも、中に入るとなかなか、味わい深い建物なんですよね。
日本秘湯を守る会の提灯の下がっている玄関から、宿の中に入ります。
フロントの周辺はわりと最近に改築されたような雰囲気で、床や天井の木も新しい感じがしますね。
スリッパに履き替えて宿帳に記入し、係の方に部屋に案内していただきます。
【部屋】★★★☆ 不忘庵までの長い階段には驚かされるが、室内は快適
湯元不忘閣にはいくつかの棟がありますが、1人で宿泊する際は「不忘庵」という、建物の中でもひときわ高いところにある棟に宿泊することになります。
↑こちらの見取り図の一番上に書かれている棟です。
エレベーターなどはなく、また、フロントや浴室、食事処はすべて下の階にあるため、ことある毎にかなり長い階段を上り下りすることになります。
まずは普通の階段を1階分上りまして、ここまではまあ良いのですが。
問題はここから。「不忘庵」と掲げられた扉をくぐると……。
一番上が見えないぐらいの階段です。
昇り終えた!かと思いきや、10メートルほど平坦な廊下を歩いて……
そこから最後の一登りです!
登山が趣味の私ですので、階段の上り下りぐらいなんてことないと思っていたのですが、食事処でさんざん飲み食いした後や、風呂上がりに浴衣姿にスリッパ履きでこの階段を行き来するのは、やはり楽なものではなかったですね・笑
2名以上で宿泊するのであれば、不忘庵のほかに「西別館」という選択肢があります。こちらであればプラス千円ぐらいのお値段で、湯屋や食事処にも近い1階に宿泊することができるようです。
2018年は「ろの間」に宿泊
2018年は、階段を最後まで上りきってすぐ右手にある「ろ」の部屋に宿泊しました。
いろは順で部屋番号が付いているんですね。お隣が「い」の部屋でした。
入るとまず、2畳ほどの次の間があり、お茶道具が置いてあります。
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案内してくださったスタッフの方に促されて部屋に入ると、こちらでお茶を淹れてくださいました。ちなみにポットは、湯沸かし機能はついていないタイプのやつです。
10畳の和室で、1人で過ごすにはかなりの広さです。
建物は古いですが、エアコンは新しく部屋は快適な温度に保たれており、空気清浄機も作動していました。
不忘閣のお茶受けは、のし梅の山ぶどう。
あれ?もしかして「のし梅」って山形県以外の人に通じなかったりしませんかね……。
板状の堅いゼリーみたいなお菓子でして……山形では有名なんですけどね。他の県ではあまり見たことがない。
梅がオリジナルですけど、ぶどうバージョンもあって、それがこれなのです。
いちおうAmazonでも売っているようだから、そこそこ知名度はあるのだろうか……。
不忘閣では浴室にドライヤーを置いていないので、各部屋の鏡台に小さなドライヤーが置いてあります。あんまり風力の強いタイプではないので、ロングヘアの女子はしんどいかもしれないですね。
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とは言え、各部屋に洗面所とトイレがあるのはやはりありがたいです。
トイレはウォッシュレット無しの洋式。
広縁も広く、椅子2脚とテーブルが置いてあります。テーブルには灰皿が置いてあるので、室内禁煙ではないようです。
不忘閣は高台の上にあり、その中でも不忘庵は高い位置にあるため、晴れていれば日の出が見える部屋もあるそうです。たしかに、日の出が見えてもおかしくないぐらいの高度感はあるのですが……この日はあいにくの曇りときどき雨というお天気でした。
広縁には冷蔵庫と栓抜きも置いてあり「ビール」「ウーロン」「ジュース」など値段表が置いてあったのですが、実際には瓶ビールしか入っていませんでした。
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あとは、部屋の設備としては、テレビは液晶の新しいものが置かれており、ちゃんと地デジが映りました。
内線電話と金庫もあり。
フロントが遠いので、電話がないと何かあったときつらいですよね。電話あってよかった。。。
クローゼットの中には浴衣とバスタオルとタオル、羽織と歯ブラシ、足袋ソックスが。
しかし、足袋ソックスを履いてスリッパを履き、階段を上り下りするとめちゃめちゃスリッパが脱げるのは私だけでしょうか……。
とは言え、建物の古さのわりには快適に過ごせるように整えられた部屋だと思います。
2017年は「との間」に宿泊
1年前に初めて宿泊した際は、同じ不忘庵の「と」の部屋に宿泊しました。
階段を上りきった後左に曲がり、少しまっすぐいったところにあります。
こちらが「との間」です。
次の間が2畳あって、10畳の和室に広縁、という部屋の間取りは同じです。
そして、このときも天気は雨でした。。。
なぜかというとこの宿、基本的に「内湯」しかない宿なんですよ。露天メインの宿だったら天気が悪い日は避けるのですが……「不忘閣なら内湯しかないから、天気が悪くても行ける!」とばかりに、天気が悪くて山に行けない日に計画してしまうわけですね。。。
翌朝は少しだけ天気が回復しましたが、晴れることはありませんでした……。
天気がよければたしかに、あのあたりで日の出が見れそうな気がします。
そして、同じ不忘庵でもこちらのお部屋のトイレはウォッシュレット付きに改装されていました!
お部屋によるのでしょうね。
おそらく、改装済みのお部屋からお客さんを入れていくのではないかと思うのですけど、2017年は平日の宿泊だったので、空室も少しあったのではないかと思ったり。2018年は満室と聞きましたので、1人泊で、わりと直前に予約した私は改装されていない部屋があたったのではないかと思います。
不忘庵の自室内ではWi-Fiは通じない
湯元不忘閣のホームページなどを見ると「一部エリアでFreeWi-Fi利用可能」と書かれていますが、2018年8月の段階では、不忘庵の室内ではWi-Fiは利用できませんでした。
食事処や、その近くにある湯上がり休憩所などでは利用できましたので、もしかしてそちらに近い「西別館」であればWi-Fiが利用できる可能性もあるかもしれません。
ドコモの電波は普通にLTEが利用できましたので特に不自由はないのですが、部屋でのWi-Fi利用については、あてにしないでおいたほうが良いかな、というところです。
【風呂】★★★★★ 再現された大湯は圧巻!雰囲気抜群の蔵湯のほか6つの浴室を楽しめる
さて!お待ちかねのお風呂です!!
湯元不忘閣には、館内に6箇所の浴室があり、そのうちの2箇所は空いている好きなタイミングで貸切利用できる貸切風呂、そのほかの4箇所は時間帯によって男女で使い分けるという方式になります。
フロントや自室に「湯屋のご案内」という館内の簡単な見取り図があり、浴室の場所に関してはこの地図が一番わかりやすかったので、こちらでご案内します。
まず、地図の中でくすんだ緑色に塗られている「蔵湯」と「亥之輔の湯」が貸切風呂になります。
すべての浴室の中で「蔵湯」だけが、利用できる時間帯が「夜10時まで」という制限が付き、利用時間も「30分以内」と定められています。
蔵湯以外の浴室は夜通し利用可能ですが、時間帯で男女が入れ替わります。
地図上で赤く塗られている「大湯」「御殿湯小」は、午前8時から午後8時までが女湯。午後8時から午前8時までが男湯。
地図上で緑に塗られている「新湯」「御殿湯大」は、午前8時から午後8時までが男湯。午後8時から午前8時までが女湯。
また、それぞれの浴室には源泉分析表がありましたが、内容はすべて同じでしたので先にご紹介したいと思います。
ph7.4、泉温49.8度の単純泉。
加水・加温・循環・消毒すべてなしの源泉かけ流しです。
まずは玄関から入って左側の棟にある「御殿湯・小」から湯巡りを始めたいと思います。
なぜなら、6つの浴室の中でシャワーがあるのは、2つある「御殿湯」 だけなので、男性も女性もまずは御殿湯に入るのがセオリーというわけです。
有形文化財に指定されています。
趣ある古い建物を、改修しながら大事に使っている感じ。
右手のガラス扉の奥に、湯上がりにコーヒーやお酒を楽しめる無料の休憩所がありますが、そこはまた後でご紹介するとして。
左側のお部屋を覗くと、無料で利用できるマッサージチェアが置いてありました。
お風呂上がりに一杯いただいて、それからマッサージチェアに横たわる瞬間……至福ですね~。
すべての室内に洗面所はついていますが、こうして古い洗面所も残されています。
秘湯を守る会の提灯はないほうがいいような気もしますけど・笑
でも、この洗面所は窓の飾りなんかがとても雰囲気あるなと思いました。
左手前に大湯、その奥の右手に御殿湯が2つ並んでいます。 ではまずは、チェックイン~夕食のタイミングで女湯となっている「御殿湯・小」へ。
伊達一門の使用した「御殿湯」
脱衣所には、脱衣カゴと洗面台、扇風機があるのみ。
あ、扇風機はありますがちゃんとエアコンも効いているので、夏でも蒸し暑いことはなく快適です。少し寒いくらいです。
ではいざ、一湯目。
檜造りのこぢんまりとした浴槽が一つ。
壁際にはシャワー付きの洗い場が一つだけ。
シャンプー&コンディショナーとクレンジング、ボディシャンプーあり。
浴室が多いので混み合うことはほぼないのですが、大人数で一緒に入りに行くと、洗い場を使うのに待たなければならないので、お気を付けて。
ぬるめの源泉と熱めの源泉が注がれています。
透明でクセの少ないお湯。口に含んでも特徴的な味や匂いはありませんが、浸かってみると、新鮮さを感じさせるとても良いお湯です。
最初の浴室からすばらしいお湯で、期待がどんどん膨らみます。他の浴室はどんな感じなんでしょう?
女性は夜20時から入れる、もう1つの「御殿湯」
入ったのは翌日の朝なんですが、お隣にあるもう一つの「御殿湯」についてもご紹介したいと思います。
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脱衣所の造りはほぼ同じです。
![f:id:happydust:20180807081327j:plain f:id:happydust:20180807081327j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/happydust/20180807/20180807081327.jpg)
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こちらのほうが、浴室も浴槽もやや広いですね。それと、隣の浴室との間の壁は、上部が空いているタイプなんですがちょっと壁の高さが低めかもしれない、と思いました。
そんな無作法な人はいないと信じたいけど、背の高い男性が壁際に立ったら、覗けてしまうかも……と。
洗い場は、こちらもやはり一つ。
アメニティはこちらもしっかり揃っていますが、小さいほうの浴室のほうが、資生堂のツバキシリーズがあったり、女性好みのシャンプーだった気がします・笑
やや広めの浴槽。
窓の外の緑が、お湯の表面に写って美しいです。
こちらは夜8時から朝8時まで女湯となる浴室ですので、私は早朝に入りました。
お湯の温度もちょうど良く、朝の爽やかな風を感じつつ湯浴みを楽しめましたよ。
秘湯の中の隠れ湯「亥之輔の湯」
次に、貸切風呂の「亥之輔の湯」が空いていたのでそちらに入ります。
御殿湯・大湯の手前にあり、扉の前に外履きが2つ置いてありますので、そちらと履き替えて向かいます。
一瞬外の通路を歩くだけなので、スリッパのまま行ってしまう人も多いようなんですが「外履きがあるかないか」で、貸切風呂が使用中かどうかを見極める人も多いので、履き替えたほうが誤解を招かなくて良いと思います。
利用するときは、入り口の扉にかけがねをかけます。
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まるで茶室の入り口のように背の低い扉があり、しゃがみこんでこの扉をくぐると……。
おお……まるで別世界のような美しい光景が……。
と、私は思ったんですが、クチコミなんかを見るとそうは思わない方もいるみたいですね・笑
薄暗い部屋の中で、石造りの小さな浴槽が光に照らされていて、ちょっと神秘的な感じがして私は好きです。
特別に眺めが良いというわけではないですけど、外に見える石垣は「伊達家の湯治場」にふさわしい雰囲気がありますし。
2人入ればいっぱいいっぱいの小さな浴槽ですけど、1人ならけっこう居心地が良いし。
湯量も豊富。
浴槽から、外の緑を眺めながら、湯浴みを楽しみました。
こちらの浴室は、深夜も利用可能です。
私の一番のお気に入り!生まれ変わった「大湯 金泉堂」
何を隠そう、6つの浴室の中で私が一番好きなのは「大湯」です。
![f:id:happydust:20180807082739j:plain f:id:happydust:20180807082739j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/happydust/20180807/20180807082739.jpg)
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以前は共同浴場として一般開放されていたそうなのですが、老朽化により一度は閉館。
再開を願う声が多かったため、2年間かけて復元工事を行い、450年以上前の開湯時の姿を再現して復活したという浴室です。
現在は湯元不忘閣の宿泊者専用の浴室となっており、朝8時から夜8時までは女性が、夜8時から朝8時までは男性が利用可能です。
浴室の前でスリッパから草履に履き替えます。
![f:id:happydust:20180807082635j:plain f:id:happydust:20180807082635j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/happydust/20180807/20180807082635.jpg)
![f:id:happydust:20180807082637j:plain f:id:happydust:20180807082637j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/happydust/20180807/20180807082637.jpg)
「政宗の湯」なる看板がかかっているのが、大湯です。
階段を下って、一段低いところに浴室があります。
扉の隙間から見える浴室。期待が高まります!!!
大きな浴槽が一つ。
光が湯面にキラキラと反射して美しい……。
湯口は浴槽の端に一つ。
常に新鮮なお湯がつぎ足されています。
政宗の時代から残っているのは「浴槽の石組みの部分」とのことですので、この右端の石の枠がそうなのでしょうか……。
舞い上がる湯気の姿も美しい……。
この浴室を好きな理由は、その雰囲気もあるのですけど、一番は長湯しやすいところ!
大湯の浴槽は底が深いので、腰掛けるのにちょうどいい段差が浴槽内にあるんですよ。
腰掛けるとお腹ぐらいが水面にあたるので、半身浴にちょうどいい。それに、浴槽が広いので、湯口の近くはお湯がやや熱め、遠いところはぬるめと、好みの温度で入れるところもいいです。
窓から入ってくる風を感じながら、存分に長湯しました。
雰囲気抜群、土蔵の中にある「蔵湯浴司」
大湯を楽しんだ後はフロントまで戻り「蔵湯」の空き状況をチェックします。
フロント前に蔵湯の「貸切札」が置いてあったら入れるということ。
![f:id:happydust:20180807075810j:plain f:id:happydust:20180807075810j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/happydust/20180807/20180807075810.jpg)
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フロントから右方向に行ったところにある蔵湯の入り口に札を置き、奥に進みます。
草履に履き替えて、さらに奥へ進んでいくと……。
![f:id:happydust:20180807075945j:plain f:id:happydust:20180807075945j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/happydust/20180807/20180807075945.jpg)
![f:id:happydust:20180807080004j:plain f:id:happydust:20180807080004j:plain](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/happydust/20180807/20180807080004.jpg)
左手にはお宮がありました。
手を合わせて、さらに奥へ。
本当に本物の「蔵」です。
突き当たりまで来ると「秘湯を守る会」の提灯がここにも!(これ、いるのかな……)
扉の向こうに浴槽が見えます!期待!!!!
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おお…………。
私のつたない写真で雰囲気を伝えられるがあまりしないのですが……。
広い蔵の片隅に木造りの浴槽があり、反対側の隅には脱衣かごとライトが2つ。
たいまつを模したようなライトで、この灯りに照らされた蔵が、何とも言えない荘厳な雰囲気なのです。
蔵の中に浴槽ということで、湿気が心配になるところですが……2台のエアコンがフル回転でがんばっていました。
それもあって、夏の暑い盛りでしたが蔵の中はひんやりと冷やされています。
頭上を走る太い梁も格好いい……。
服を脱いで、浴槽へ。
直接入るには背の高い浴槽ですので、隅にある台を使って入ります。
お湯の温度は41~42度ぐらいのやや熱め。
透明なお湯に満たされた浴槽に身を沈めると、気持ち良さに言葉にならない声が漏れます。
なんだろう……この雰囲気。。。
「悠久」という言葉がふと頭に浮かびました。
お湯が熱めで、浴槽が深いのであまり長湯はできないのですが、30分という制限時間があるのでちょうど良いのかもしれませんね。
あっという間の30分でした。
服を着て貸切札をフロントに返しに行くと、蔵湯に入るための順番を待っている人たちがおり、やはり、蔵湯には滞在中一度は入っておきたいと思いますよね……。
時間制限があるのは落ち着かない気持ちもありますけど、あのすばらしい雰囲気を一人で独占できたのはやはり、すばらしい体験だったと思います。
そして次は、心許せる大切な相手と一緒に入るのもいいなと思いました。
優しい自然光が差し込む「新湯」
最後にご紹介するのは蔵湯の先にある浴室「新湯」です。
夜8時から朝8時までの間、女湯になります。
こちらの浴室にも早朝に入りました。
浴室は地階にあり、階段を下っていきます。
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脱衣所には、脱衣カゴが4つあるのみ、シンプル。
余計なものが置いていないので、雑多な感じがなくていいですね。
では、浴室へ。
石造りの浴室のほぼ中央に、やはり石造りの浴槽が一つ。
壁際にボディシャンプーとリンスインシャンプーが置いてありましたが、洗い場は特にありません。
「新湯」という名前の浴室ですが、それにしては歴史を感じさせる……と思ったら、実は、浴室自体はこの「新湯」が館内で一番古いんだそうです。
意外な感じもしましたが、考えてみると蔵湯や大湯は、湯屋自体は新しく造られたものですからね……。
やや熱めのお湯に身を沈めつつ、窓から入ってくる朝の光を楽しみました。
6つの雰囲気が異なる浴室、1泊ではとても楽しみきれないですね……。
蔵湯と大湯の人気が高いですが、私も例に漏れず、大湯が一番気に入りました。
浴室によってお湯の温度は少し異なりましたが、どの浴室も39度~41度ぐらいの入りやすい温度に整えられていました。源泉100%のかけ流しで温度調節も完璧って、すばらしいなと。
湯上がり処ではコーヒーやお酒も自由にいただける
不忘閣の脱衣所はどこもあまり広くないので、浴室内に冷水が置いてあったりということはないのですが、その代わり、湯上がりのお休み処でいただける飲み物&食べ物はかなり充実しています。
中央になぜか臼と杵があり、椅子に座布団が並べられています。
冷水の入ったウォータージャグと、お湯の入ったポット。
急須とお茶、ドリップパックのコーヒーがあり、自分で淹れて好きに飲むことができます。
そして……お酒も飲めます!無料です!
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おつまみのナッツと柿の種もあり。
お酒は「銀嶺蔵王」です。
こんにゃくの味噌おでんと、あんドーナツも好きなだけいただきます。
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このあんドーナツもコーヒーに合っておいしい!けれど、夕食のことを考えると食べ過ぎるわけにはいかないのがつらい・笑
味噌おでん。盛り付けが下手であれですが……。
味噌も、単なる味噌ではなくオリジナルの味噌なんでしょうか。辛口の日本酒によく合っておいしいです。
ちなみに、ドーナツやピーナツはなくなると追加されますが、味噌おでんはどうやら、なくなると追加はないようでした。あったら早めにいただいたほうが良いかもしれません。
お休み処からは中庭が見え、庭の奥には青根御殿が見えます。
この日は雨で、霧の中に浮かび上がる青根御殿を眺めながら、のんびりと湯上がりコーヒーをいただきました。
【食事】★★★★★ 夕食も朝食も隙のないおいしさ。個室食事処の雰囲気も良い
さて、お楽しみの食事です!
湯元不忘閣では、朝食も夕食も個室食事処でいただきます。
場所は、湯上がり休憩所のある棟の2階です。
夕食は6時か7時からでチェックイン時に選択。朝食は8時からの固定でした。時間になったら食事処に向かいます。
2018年7月の夕食:白石温麺の出汁のおいしさに感動!
まず、2018年の7月に宿泊した際の夕食についてご紹介したいと思います。
案内されたのは、縁側に面した個室。あれ、なんか前に来たときも同じ部屋だった気がする……。
襖で仕切られた6畳の和室に座卓。
前菜などがあらかじめ、座卓の上に並べられていました。
最初に置いてあったお皿はこちら。
今すぐ酒が飲みたい気持ちになる前菜や先付けたち!早くお酒を!!!
お品書きはこちら。
先付け、八寸、お椀、お造り、お凌ぎ、煮物、焼き物、台物、蒸し物、酢の物、お食事、デザートと、お皿の数もかなり多いコース料理です。
飲み物のメニュー。
ビールはアサヒの、おそらく中瓶でしょうね。
1合からいただける日本酒が2種類、焼酎も麦と芋の2種。
ワインは山形ワインが赤と白1種類ずつ。グラスかボトルで。
その他、梅酒、ハイボール、烏龍茶、ジュース、サイダー。
一通りのものを揃えてはいますが、同じ青根温泉の岡崎旅館さんや、遠刈田温泉の大忠さんと比べると、わりと普通というか、こだわりは少なめなのかなと。
宮城はおいしいお酒も多いですし、これから紹介するお料理も日本酒に合うものばかりでしたので、もっと種類が多ければ私も、もっとガンガン飲んでしまうのですけどね・笑
幸いにもそんなにお酒の種類が多くないので、飲み過ぎずにすんで、よかったような残念なような。
さて、まずはお酒を注文し、お酒が来るまでは食前酒を飲みながら待ちます。
食前酒はノンアルコールの赤しそジュース。さっぱりとした梅の酸味で食欲が増します!けど、お酒じゃなかったw
先付けのとうもろこし豆腐。
7月ということで、パプリカとオクラで流れ星を形どっています。かわいい。
味も、コーンスープを豆腐にしたような味わいで、濃厚でおいしかったです。
こちらも先付けの糸瓜とあさり。
半透明の糸瓜(へちま)が見た目にも涼しげで良いですね。
八寸は、一番上から時計回りに「青梅蜜煮」「蛸柔らか煮」「枝豆カステラ」の上に「豆アジ唐揚げ」そして「蒸しほや」
蛸の柔らか煮が本当に柔らかく、何の抵抗もなく噛みきれることに驚き。
蒸しほやには、大根おろしとポン酢がかかっており、ほや特有のほのかな苦みやにおいがまったく気にならずにさっぱりといただけます。
ああああああ!早くお酒が飲みたい!と思ったところにようやく来ました。
「蔵王」の純米酒です。酒器がうさぎ柄でかわいいですね。
やっと飲める!!!いただきます!
ああ、おいしい……。先付けも八寸も日本酒にあうものばかりで幸せ。。。
ちなみに、多くのお部屋で一斉に夕食がスタートするからでしょうか、ファーストドリンクは注文からけっこう時間がかかりました。2杯目はわりとすぐ来たのですが……。
また、個室での食事で、内線電話などは特にないので、お酒を注文するとき不便かな?と最初は思ったのですが、料理を一品一品出していただけたので、お酒がなくなりそうなタイミングでちゃんとオーダーできました。
伊達椀として、馬鈴薯すり流し、帆立真丈、じゅんさい。
帆立の真丈って初めていただくかも……。
ジャガイモのすり流しの中にじゅんさいが入っていて、つるっとした食感が楽しめました。
お造り。 岩魚、甘海老、烏賊鳴門。
山の中の宿なのに刺身か、と侮ることなかれ……。
川魚の岩魚の刺身はもちろん、海老もイカも新鮮で、お酒がすすみます。
今回ちょっと感動したのが、お凌ぎの白石温麺(しろいしうーめん)。
白石うーめんって、このあたりの特産品で、素麺の一種なんですが……。めんつゆにひたして食べるのではなく、だし汁につかった状態で出てくることが多いものです。
でも正直「にゅうめんとどう違うの?」と思っていたところもあり、名物だから出てきたら食べるけど、これまでそんなにおいしいと思ったことはなかったのです。ところが、このうーめんはおいしかった。。。
冷たい出汁に浸かった状態で提供されたのですが、この出汁の味が絶妙だったんですよね。生姜がきいていて、飲み干したくなるおいしさ。これ、いったい何で出汁をとっているのでしょうか。気になりました。
煮物「重ね冬瓜南京絞り」
冬瓜と茶巾絞りにされたかぼちゃ、ヤングコーン、海老、さやいんげんがとろみのある出汁で炊き合わせてあります。
焼き物。「鮎塩焼き」
たで酢でさっぱりと。はらわたまでいただけます。
添えてある小さな蟹も、カリッと揚げてあってまるごといただけました。
このあたりで最初のお酒がなくなったので、2杯目を。
「伯楽星」を製造している酒造とコラボして、青根温泉旅館組合限定で提供しているお酒だそうです。
酒器も趣が変わって、ガラス製の涼しげな雰囲気のものになりました。
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ほのかに酸味を感じさせるお酒で、きりっと冷やされており、料理によく合いました。
たで酢&鮎との相性も抜群でしたね。
台物として「仙台黒毛和牛鍋」
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すき焼き風の鍋。肉質も良く、味付けも濃すぎなくてよかったです。
勝手に鍋に火を点けていったりせず、チャッカマンがあらかじめ置いてあり、自分で好きなときに火を点けていただく方式なのも良かったですねー。
鰻の湯葉茶碗蒸し。
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豆乳ベースのさっぱりとした茶碗蒸しの上に、とろっと甘い鰻が載っています。これまた日本酒に合うー。
酢の物は太刀魚の南蛮漬け。
後半で飲んでいたお酒が、やや酸味のあるものだったので、酢の物の酸味と合わさっておいしかったですね。
お食事。 宮城産ひとめぼれとなめこ汁。
ガラスの器の中には、茄子、蕪、きゅうり、しょうがなどの浅漬けが……。
ちなみに白いご飯の炊き加減も良くて、お腹いっぱいなのにしっかりご飯もいただいてしまいました。漬けものもおいしかったですしね……致し方なし。
そして、デザートもしっかり手作り!
レアチーズケーキブルーベリーソース。
最後までいっさいの手抜きなし、おいしかったです。ごちそうさまでした!
食事を終えて外に出ると、テーブルと椅子が置かれたスペースが、なんだかとても雰囲気あるなあと……。
誰かと一緒に来たのなら、ここで少しのんびりおしゃべりとかも楽しそうですね。
部屋に戻ると、布団が敷いてありました。
しかし、この方向で布団を敷かれてしまうと、座卓も使えないしテレビもあまり見やすくないw
自分でちょっと布団を移動させてしまいました。お腹いっぱいなのでまずはゆっくり寝て、早朝からお風呂に入ろう……と。
2017年8月の夕食:茄子やオクラなど色とりどりの夏野菜を楽しむ
次に約1年前、2017年の8月に宿泊した際の夕食を紹介したいと思います。
季節が同じだと食事のメニューも似てくることが多いですが、はたして不忘閣さんはどうでしょうか?
6畳の、たぶん2018年と同じ和室でいただきました。
最初に並べてあったお皿たち。
そしてお品書き。
食前酒は、1年前は「赤じそワイン」だったんですね。ということは前はお酒入りだったのか。
アルコールが飲めない人でも飲めるように、ジュースに変えたのかもしれないですね。
先付けは「ブロッコリー清流寄せ」と「かすぺ酢味噌」
ブロッコリーを寒天寄せにしたんですね!美しい……。
八寸は上から時計回りに「青梅蜜煮」「鱧棒寿司」「川海老」「蛸牛蒡煮」「枝豆カステラ」
青梅蜜煮と枝豆カステラは2018年と共通ですね。
でも、どちらも大変おいしいメニューですので、きっと人気があって去年から継続しているということなのでしょう。
お酒は、日本酒を頼んだはずなのですが……。
蔵王1合注文したはずなのですが、なぜか小さめのお銚子が2本来ました。
たしか「1合入りきらない小さいお銚子だから」とかだったように思います。
伊達椀は「冬瓜すり流し 雲丹しんじょう」
雲丹のしんじょう!!贅沢。。。
半透明な冬瓜のお椀は、見た目にもさわやかで夏らしく良いですね。
お造り。蔵王伊達岩魚、甘えび、貝柱。
岩魚と甘えびは2018年と共通ですが、おいしいから良いです。
お凌ぎは、2017年は蕎麦でした。
たしか「近隣にある評判の良い10割蕎麦の店から毎日打ち立てを取り寄せている」という説明があったと思います。
2018年の白石温麺もおいしかったけど、蕎麦もよかったです。。。
煮物は「茄子揚げ煮、海老、鶏、おくら」
中身をくり抜いた茄子を一度揚げて、その中に鶏や海老、おくらを詰めて炊いたもの。凝っているし、夏らしくておいしい。
鮎の塩焼きも2018年と共通ですが、毎年食べてもおいしいです。
台物は、2017年は陶板焼きでした。
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バター風味でいただく仙台牛もおいしかったですね。
蒸し物は「茶碗蒸し、蟹あんかけ」
とろみのある蟹あんのかかった茶碗蒸しです。2018年は鰻でしたが、蟹も良いですね~。
酢の物はイカです!
言われなければ酢の物とはわからないような、洋皿風の盛り付けですが、黄身酢和えなのですね。
一風変わっていて、よかったです。
2017年のお味噌汁は、 しじみ汁。
ご飯はやはり炊き方がお上手。
デザートは「果物ゼリーがけ」
夏らしさ全開のデザートですね。
比較してみると、同じ料理も何品かは出ていますが、全体の7割ぐらいはまったく異なるメニューでした。
夕食は、2年続けて非の打ち所のない内容でしたね~。大変おいしかったです。
2018年7月の朝食:鍋の中身は湯豆腐
朝食も、前夜と同じ個室食事処でいただきます。
ちなみに、たまたま障子が開いていたお部屋が見えたのですが、私は座卓での食事でしたけど「畳の上にテーブルと椅子」の個室もあるようでした。
座卓に座るのがつらい方は、先に申し出てみたら融通してもらえるかもしれません。まあ、不忘庵の階段を上れる人なら座卓がつらいってこともないでしょうから、1階のお部屋にお泊まりの方用の食事処かもしれないですね。
朝になると廊下の雰囲気も変わりますね。
昨晩「ちょっと床の板がでこぼこしてるな」と思ったんですが、明るくなってみたら、なるほどという感じ。
朝食も品数豊富でおいしそう!
焼き魚と卵焼き。
なめ茸、ほうれん草のナムル、明太子は、どれも塩辛くなく、上品な良いお味でした。
こんにゃくの刺身、サラダ、オレンジ、茸の煮物。
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鍋の中は湯豆腐です。
そして、夕食でも思ったけれど、やはり白いご飯がおいしいですね!
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おかずで一膳いただいた後、温泉卵をかけてもう一膳、いただいてしまいました。
本当は、このあたりでコーヒーなどいただけたら素敵かもしれない。
などと思いつつ、階下の湯上がり休憩所でコーヒーをいただきました。
2017年8月の朝食:鍋の中身は鶏団子鍋
こちらは1年前、2017年の8月に宿泊した際の朝食です。
鍋が湯豆腐ではない代わりに、このときは手作りの豆腐の提供があり、温かく滑らかでおいしかったです。
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煮物はかぼちゃ。
きんぴらごぼうも、朝あるとうれしいお惣菜ですね。
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鍋の中身は鶏団子鍋でした。こちらもおいしかった!
ラインナップはほぼ共通なのですが、手作りの豆腐がおいしかったぶん、2017年のほうが少し、満足度が高かったかもしれません。
でも、2年続けて基本を抑えたおいしい朝食だったと思います。ただ、朝食は「全員8時から」の一斉スタートなので仕方ないのかもしれないですが、最初のお味噌汁が出てくるのがやや遅かったのが、少し気になりましたが、まあ、大きな問題ではないです。
あ、あとですね。夕食ではおしぼりが出ても朝食では何もない……という宿がけっこう多いのですが、不忘閣では朝食にも紙おしぼりがちゃんとついていてよかったです!けっこう、手が汚れたりするので、ありがたかったですねー。
ちなみに、不忘閣では何も言わなければ朝食の間にお布団はあげてしまいます!朝食後に布団でダラダラしたい方は、あらかじめお願いしておいたほうが良いかもしれないですね。(対応してもらえるかはわかりませんが……)
【再訪したい度】★★★★★ お湯と食事は満点!季節を変えて何度でも行きたい宿
何しろ1年後に早くも再訪している宿なので、再訪したい度は文句なしの★5つです。
食事とお風呂は本当にすばらしいですね!私は2度とも1人で来てしまいましたが「きれいなホテルじゃないと嫌!」な人以外でしたら、多くの人が満足できる宿ではないかなと思います。
それと実は、私は参加しなかったのですが、朝食後は大女将による「青根御殿の見学会」が、毎朝8時50分から開催されています。伊達家ゆかりの品や、過去に不忘閣に宿泊した文人のエピソードなど聞けて、なかなかおもしろい会らしいとは聞いていたのですが……。
実は私、6つの浴室の中で「大湯」が一番気に入ったのですけど、大湯は「午前8時から午後8時までが女湯」となるので、どうしても朝食後にもう一度入りたかったんですよね。それで青根御殿の見学は2度ともパスしてしまいました。まあ、そもそも旅行に行っても観光とか美術館とか行かない人なので、たぶんこのほうが私らしい旅だっただろうとは思っています。
でも、いつかは連泊して青根御殿も見学してみたいし、親しい相手と一緒に泊まりにも来てみたいと思える宿でした。
一人泊は、基本的には平日限定なのですが、たまに直前予約などで週末のプランが出ていることもあります。季節を変えて私もまた、行きたいです。