温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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「帰省のついで旅」のススメ 地元を離れ大人にならなければ気がつけなかった故郷のよさ

帰省がしんどいのは私だけじゃないんだな

先日、実家に帰省中だという友人(高校の同級生)から

「実家がストレスフルすぎてついLINEしてしまった。実家がしんどい」

という連絡が来まして。
私自身ちょうど、2泊の帰省を終えて東京に戻ってきて「ようやく解放された」と思っていたところだったので「わかるよ……」と、深く頷いてしまいました。

家族と仲が良かったり地元に友達が多かったりで、帰省が「比較的楽しみな行事」として成立している人や、「そこまでストレスってほどではないかな、だって家に帰るだけじゃない」という人がいることも知っています。しかし、残念ながら私にとって帰省は、まあまあのストレスが伴う行事なのですよね。

友人からのLINEで「ああ、帰省がしんどいのは私だけじゃないんだ。そうだよね、ちょっと安心した」と思ってしまったのが正直なところでした。

とは言え実家が寺院という事情もあり、お盆と正月は必ず、GWや秋の連休もなるべく帰るようにはしているのですが……。

こんなブログをやっている私ですから「山や温泉にだって行きたいのに正直面倒くさいな」と思っていたのもまた、事実です。せめてもう少し気軽に帰れる距離だったらまだ良かったのに、電車で片道4時間かかるんですもの。

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それで、ある時期から「どうせ帰省するなら、実家に滞在する前か後ろに1泊くっつけて、地元の近くでおいしい物をたべたり温泉に入ったり山に登ったりしよう」と考え、計画するようになりました。そうしたらそれが案外楽しくて、新たな発見もあったので、ここにまとめてみたいと思います。

地元に住んでいたときは、地元の良さなんてわからなかった

私は、山形県の庄内地方の出身です。
同郷の人にはわかってもらえると思うのですが、庄内の人は「東京から庄内に旅行に来ました」と言うと

「こんなところさ何しに来たな?*1

と答える人が、わりと多いのではないかと思うのです。
もちろん、地元の良さを熟知していてもっと観光も含めて盛り上げていこうぜ!とがんばっている方もいるとは思いますが、多くの人は、全国的に有名な奥田政行シェフのイタリアンレストラン「アルケッチャーノ」か、世界一のクラゲ水族館を自称する「加茂水族館」ぐらいしか、地元で行くべきところはない、と思っているのではないかなと。
地元に住んでいた高校生のときは、加茂水族館はまだクラゲ水族館ではなかったし、アルケッチャーノもなかったので、本当に「ここは何もないところだ」と思っていました。何もない地元が嫌で、東京に出たと言っても間違いではありません。

18歳で上京したので、デートやお祝いで行くようなちょっといい店に地元で行ったことはなかったし、家族旅行をする習慣もなかったので、県内でも庄内以外の他の地域に出向くことはほぼありませんでした。本当に、山形県のことを何も知らないまま東京に移り住んだんだなと、今になって思います。

地元近くの山に登る

登山をするようになって「山形県の出身です」と山で会った方に話すと「地元にいい山が多くてうらやましい」とたびたび言われるのです。

「そう言えば山もあるなあ。子供の頃も登らされたし」と思った私は、まずは実家の近所の山に登ってから帰省する、ということを試してみました。

ちなみに、下山後に山道具を持って実家に帰ると「遊んでる暇があるならもっと早く帰ってきてほしい」と言われてしまうので、下山後はザックや登山靴はすべて、宅急便で東京の自宅に送ってから実家に帰っています……。

月山

山形県のほぼ中央に位置する標高1984メートルの山で、日本百名山にも選ばれています。標高はそれほど高くはありませんが積雪が多くかなり遅い時期まで雪が残るため、スキー場が4月上旬にオープンし、7月末まで営業しているという山です。

夏の間は、鶴岡駅から8合目登山口までバスが出ており、公共交通機関利用でも日帰り登山が可能なのが本当にありがたいです。

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なだらかな山容で歩きやすい山なので、小学6年生のときに学校登山でも登りました。そのときは、班ごとに列を崩さずに歩かなければならず、しんどいだけだったのですが、一応登頂はしたので、最初に登った日本百名山は月山ということになります。

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大人になってから登ったら、お花も多いし登りやすいし最高の山だったので、本当は毎年登りたいぐらいです。

ちなみにですが、私の名前の「月山もも」という名字はこの山にちなんでつけました。

羽黒山

月山、湯殿山と共に「出羽三山」の一つに数えられる、標高418メートルの低山です。
月山、湯殿山にもそれぞれ神社があるのですが、冬の間は雪に閉ざされてしまうため、羽黒山に3社の神を併せて祀る三神合祭殿が置かれています。

山頂まで車やバスで行くこともできるのですが「随神門」なる門を登山口に、1時間ぐらいかけて徒歩で登っていくこともできます。

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道中には、国宝に指定されている五重塔もあり。私は昼しか来たことがないのですが、夜にはライトアップされている日もあるのだとか。

多くの観光客は五重塔を見て随神門に戻ってしまうのですけど、そこから45分ぐらいひたすら石段を登っていくと山頂の神社に着きます。

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石段は2446段あるのだとか。

子供の頃に遠足や町内会の行事で何度も登らされた山で、当時はこれもそんなに楽しいとは思っていなかったのですが、大人になってから登ってみると、気軽に登れて楽しい山です。東京で言えば高尾山のような感じでしょうか。

庄内は東京よりは夏でも幾分涼しいですが、真夏に羽黒山に登るのは暑くて死ねるので、新緑の美しい5月や、10月ごろに登るのがいい山だなと思います。*2

鳥海山

以前は、酒田駅前から鳥海山の鉾立登山口に直通バスが通っていたんですけれど……数年前になくなってしまいました。本当に悲しい……。

日本百名山にも選ばれており、「出羽富士」と呼ばれている鳥海山は麓から見ても本当に格好いい山なんですが、月山に比べるとやや、登山の難易度は上がります。

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コースタイムも長めですが、鉾立登山口からの往復であれば日帰りも可能です。

私自身はまだ一度しか登っていないのですが、その一度が7月上旬の梅雨の晴れ間の金曜日で。

雪が残る山と日本海と、咲き乱れるニッコウキスゲの 共演が本当に美しくて、天国のようでした。

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この時期にここまですっきりと晴れることは珍しいですし、ラッキーだったなと思います。

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山頂の直前まで、比較的なだらかな道が続いているのですが、山頂手前の20分ぐらいだけいきなり険しい岩山に変わります。噂には聞いていましたが、その唐突なキャラ変ぶりには驚かされました。

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しかし、登り終えてみればそれもまた楽し。
鳥海山も、二度三度と登りたいすばらしい山だったのですが、初回があまりにも大当たり過ぎたこともあって、なかなか二度目の計画が立てられずにいます。

この後実家に帰らなくていいなら、山小屋にでも泊まりたかったですね……。

地元の近くでおいしいものを食べる

Takiさんが庄内の食のすばらしさを広めてくださっていることもあり、庄内出身の私はさぞかしおいしいものを食べて育ったと思われていることがあるのですが・笑

正直なところ、高校卒業と同時に地元を離れたので「地元のおいしい店」なんて入ったことがなかったです。当時はお酒も飲めなかったですしね……。

高校卒業後も付き合いが続いている友人は全員上京していて地元に住んでいないので、わざわざ帰省のタイミングを合わせて地元で会うこともないですし。

さらに、親に「あの店に行ってみたいの!私が奢るから」と提案しても拒否され……。まあ、私が行きたいようなお店って、年寄りには重いんでしょうね、そんな気はします。

というわけで結局、実家に帰る前に一人で、おいしい店に立ち寄っている私です。

酒田駅前でめちゃくちゃおいしい寿司:こい勢

酒田駅から徒歩5分ほど、公共交通機関利用でも無理なく行ける場所に「こい勢」という最高の寿司屋があります。

詳しくはこちらのレポートで。

昼でも夜でもいただける「旬のおまかせ握り」では、3000円でその時期一番おいしいネタを一通りいただけます。すべてネタに味をつけてあるので、お醤油をつけずにいただけるのもうれしいですね。

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写真は「のどぐろの炙り」です。
のどぐろは高級魚ですが、常におまかせ握りのラインナップに入っています。ただし、採算を度外視したサービスメニューということで、単品での注文はできないそうです。

季節を変えて何度でも通いたい素晴らしいお寿司屋さんです。こんなお店が駅前にあるなんて、地元にいた頃はぜんぜん知りませんでした。

酒田駅前の歴史ある名店でフレンチ:ル・ポットフー

酒田駅前にある「ホテルイン酒田駅前」というビジネスホテルの3階に「ル・ポットフー」なる歴史あるフレンチレストランがあります。

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実は、私自身の自己紹介記事でも触れているのですが、こちらのお店は私が子供のころ、ピアノの発表会後の会食の料理提供をしていたレストランで、当時から「大人になったら会食会場ではなくレストランに食べに行きたい!」と思っていた憧れのお店なのです。

↑本のタイトルの「日本一のフランス料理店」というのが、ル・ポットフーのことで。この本に「かつてル・ポットフーで歌を歌っていた」声楽家として出てくる方が、かつて私がピアノと歌を習っていた先生なのです。

そんなわけで、昔から「いつか行ってみたいお店」だったのですが、親はフレンチなんて行きたがらないですし、正直なところ「1人でフレンチか……」という思いも多少はあったものの結局1人で何度も行っています。ランチでも、ディナーでも。

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いろいろ食べましたが、肉のメニューはわりといつ行っても内容が同じということもあり、圧倒的に魚料理がおいしいですね。前菜もメインも。

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歴史あるお店ですが駅前の再開発に伴い、現在の建物はいずれ取り壊されることが決まっています。

再開発後に建つビルに移転するとのことですが、現在のお店の雰囲気を楽しめるのは今だけ!ということで、他のお店より優先して足を運んでいる私です。

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ある夏の土曜日にル・ポットフーに行ったらあまりにも空いていて驚いたことがあったのですけど、外に出たら花火があがっていまして。そうか、みんな花火を見に行っているからお店が空いていたのか、なんて思ったこともありました。

実は、ル・ポットフーというレストランを作った佐藤久一さんという方は、レストランの以前に酒田で「グリーンハウス」という映画館を開業していたのですが、その映画館についてドキュメンタリー映画になっていたようです。

既に上映は終わっているようなのですが……見てみたかったですね。

思い出残る酒田の清水屋でフレンチ:ロアジス

酒田の「中町」と呼ばれる商店が集まっている地区に「マリーン5清水屋」というデパート?と呼んでいいのでしょうか。商業施設があります。選挙のある年には小泉進次郎氏が清水屋の前で応援演説をしていたり、酒田市の中心街と言って間違いない場所です。
その清水屋のレストラン街に、かつて「ル・ポットフー」の看板シェフだった太田政弘氏が監修するフレンチレストラン「ロアジス」があるのです。

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清水屋の1階にはかつては「ドムドムバーガー」があったのですが、今はなぜか人力車が置いてありました……。

レストラン街は5階に。

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フランスの国旗が掲げられていました。

このレストラン街には子供のころも何度か来たことがあるのですが、かつてはファミレスっぽいお店だったと思います。デパートのレストラン街だからそれはそうですよね……。

白基調のシンプルな内装。

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写真は、ランチタイムの終わり頃に他のお客さんが席を立たれてから撮影したのですが、入店時は酒田のマダムたちでいっぱいでした。

ロアジスさんも、海の幸のメニューがおいしかったです!

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前菜でいただいた「落花生のムースとサーモン、はまぐり」が衝撃的においしくて。

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お肉料理もおいしかったのですけれど、印象に残ったのは魚介の料理でした。

ロアジスさんは、ランチは予約なしでも入れますが、ディナータイムは完全予約制とのこと。いつかちゃんと予約して行ってみたいです。

太田シェフの息子さんも、酒田でレストランを営んでいるようなので、そちらも気になっています。

鶴岡駅前の奥田シェフの店で気軽にイタリアン:ファリナモーレ

庄内地方には酒田市と鶴岡市という2つの市があるのですが、今度はお隣の鶴岡です!

私は、酒田までピアノを習いに行っていたのですが、鶴岡市内の高校に通っていたので、街として馴染みが深いのは実は鶴岡のほうだったりします。

鶴岡駅前には「マリカ」という商業施設がありまして、かつてはショッピングモールだったのが閉店してしまい……数年間の空き家状態を経たのち、2017年7月1日に「つるおか食文化市場FOODEVER」として生まれ変わりました。以前、こちらの記事でも紹介しています。

↑こちらの記事では、アルケッチャーノの奥田シェフが監修していたフードコート内のお店「イル・フリージオ」について主にレポートしているのですが、イル・フリージオはその後閉店してしまいました。フードコートで気軽に楽しむにはいいお店だったのですけどね。。。

しかし、FOODEVERにはもう一軒、奥田シェフのお店が入っているのです。それが今回ご紹介する「ファリナモーレ」です。

アルケッチャーノはランチであっても予約ナシでは入れない人気店、かつ、駅から歩いて行くことはきびしい、不便な場所にありますが、ファリナモーレは駅の目の前にあってかつ、ランチなら予約ナシでスッと入れることが多いです。

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今年の5月に初めて伺ったんですが、ランチだけどまずはマスターズドリームをいただきます。

「前菜+パスタ+食後のドリンク」をそれぞれいくつかの選択肢から選んで1500円、というランチセットをオーダーしました。 

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前菜は「本日の魚のカルパッチョ」を選んだところ、お魚はスズキでした。
スズキの上には「イタリアのからすみ」なるものがのっていて、本格的な味わいです。

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パスタは「孟宗筍と庄内豚ベーコンのクリームソースタリアテッレ」をチョイス。
パスタはもちもち、筍とベーコンの旨みたっぷりの大変おいしいパスタでした。

ちなみに、ファリナモーレは↓こちらの写真の左手奥にあるお店なんですが、お店の前には椅子とテーブルが並ぶフリースペースがあり、Wi-Fiも飛んでいます。

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ファリナモーレには「ファリナモーレ・ドルチェ」というスイーツショップが併設されていて、コーヒーや紅茶などのソフトドリンクとスイーツをいただくこともできます。フリースペースがイートインスペースを兼ねているというわけですね。

このスペースが大変居心地がいいので、私は電車の待ち時間などに立ち寄って、ケーキとコーヒーなどいただくこともしばしば。

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こちらはつい先日の帰省のおりにいただいた「鶴岡産スイカのトライフル」です。
ココナツクリームとスイカがよく合って、大変おいしかったです。

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夏季限定コースメニューの内容も気になります。
次回はディナーをいただきに行ってみたいものです。カウンター席があるのでおそらく、予約しておけば1人でも行けるのではないか……と。*3

鶴岡駅前のフルーツショップでフルーツタルト:青森屋

鶴岡駅前にあるフルーツショップ「青森屋」に併設のカフェでは、甘みの強い高級フルーツを使った色とりどりのタルトを、東京のお店と比べるとかなりリーズナブルにいただくことができます。

山形と言えば果物を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
さくらんぼが圧倒的に有名ではありますが、私の地元ではさくらんぼは作っておらず、苺や桃、メロンや柿などを作っていますね。

実家ではいただきものとしてそれらのフルーツを貰うことも多かったので「果物は買うものじゃない」みたいな感覚があります。そのため、地元の高級フルーツショップである青森屋さんに行く機会もなかったのですが……。

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こちらはラフランスとザクロのタルト。
いざ行ってみると、高級フルーツショップのフルーツはやはりおいしいですね。

店内の内装もかわいいのですが、意外と落ち着ける雰囲気なのも良いなと思います。

鶴岡駅前の喫茶店でコーヒー:コフィア

今回ご紹介しているお店の中で唯一、地元に住んでいた高校時代から通っていたお店がこちらです。駅から徒歩5分ほど、無理なく歩ける距離です。

コーヒーや喫茶店が好きなので、東京でも旅先でも良さそうなところがあれば行ってみるのですが、コーヒーのおいしさではコフィアが一番だな!と未だに思います。

しかも、リーズナブルなんですよ……。
鶴岡市内ではそれでも高いほうかもしれませんが、3種類あるブレンドコーヒーとストレートコーヒー4種類のうちの3種類は500円台です。最も高いストレートコーヒーのハラール・モカでも650円。

東京のコーヒー専門店で同じものを飲んだら1000円近くするんじゃないでしょうか。

いつまでも、鶴岡にあり続けてほしいお店です。

地元の近くの宿にあえて泊まる

蔵王温泉や銀山温泉、肘折温泉などに比べると全国的に有名ではありませんが、私の地元、庄内地方にも「湯野浜温泉」「湯田川温泉」「あつみ温泉」など、いくつかの温泉地があります。

実は、祖父が湯野浜温泉の旅館でときどき湯治をしていたので、湯野浜温泉だけは何度か行ったことがあったのですが、地元にいた頃はそれ以外の温泉地では日帰り入浴したことすらありませんでした。

大人になって温泉巡りが趣味になり「湯田川温泉にすばらしい宿がある」と聞いたときは「え?あの町外れの温泉に?」と耳を疑ったのですが、泊まってみると本当にすばらしい宿だったので、実はこのブログでも何度も紹介しています。

湯田川温泉 九兵衛旅館

湯田川温泉の九兵衛旅館、何度もしつこいぐらいに紹介していますが、本当にすばらしい宿です。特に食事とお酒の品揃えがすばらしく、季節によってもメニューやお酒が変わりますので、何度も泊まりたくなります。

詳しくは宿泊レポートをお読みいただければと思うのですが。

特に私が気に入っているのが、夕食の〆のご飯がちらし寿司だったりいくらご飯だったり、一工夫あるところ。

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それから、朝食で出る長芋煮です。

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真ん中のがそうなんですが、素朴な味わいで本当においしいのです。
こういう、一見何でもないおかずがおいしいと思えるようになったのも、地元を離れたからと、大人になったからかなと思ったりしました。東京にいるとこういう素朴なごちそうって、なかなか食べられない気がします。

湯田川温泉 珠玉や

山菜や筍が昔から大好きなんですが、それはやはり、地元で筍や山菜がたくさん採れるので、子供のころから当たり前に食べて育ったからだと思います。地元を離れて、その有り難みが身にしみたわけです。

しかし、湯田川温泉が「湯田川孟宗」という筍の産地として有名だということは、地元にいたときはぜんぜん知らなかったのです。観光地として「鶴岡」について調べてみて、初めて知りました。

季節に合わせて料理のメニューを変える九兵衛旅館さんではもちろん、5月は湯田川孟宗を使った料理を提供しているので、泊まってみたいなと思っていたのですが……なかなか予約が取れず。

九兵衛旅館のすぐ近所にある姉妹館の「珠玉や」さんでも湯田川孟宗プランを提供していると知り、予約が取れたので今年の5月に泊まってきました。珠玉やさんのほうが宿泊料金は少し、九兵衛旅館さんよりもリーズナブルです。

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珠玉やさんは、すべての浴室を貸切で利用するタイプのお宿です。

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最上階にある展望風呂からは鳥海山が見えました。春だったので霞んでうっすらと、ですが。

お目当ての「湯田川孟宗の膳」は、文字通り湯田川孟宗尽くしのプラン。特に印象に残ったのはこちらの「むき蕎麦まんじゅう 孟宗あんかけ」です。

f:id:happydust:20190815053616j:plain「むきそば」って「茹でた蕎麦の実に出汁をかけたもの」で、酒田の郷土料理らしいのですが(秘密のケンミンSHOWで取り上げられたらしい)、私の家が鶴岡寄りだからか、食べたことなかったですね……。もしかしたら家で作るおかずというより、飲み屋さんや料亭のようなところで出るメニューなのかもしれません。
湯田川温泉は鶴岡市内なんですけど、このむき蕎麦まんじゅうは、鶏肉とか鯛とか入っていて異様に豪華でして……。きっと本来はこういう料理じゃないのでは?などと思いつつも、最高においしかったです。

孟宗以外の料理も。

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ぶ厚い山形牛をじっくりと煮ていただく「山形牛の湯上げ」もおいしかった……。

〆はもちろん!筍ご飯に孟宗汁です!
この、孟宗筍を使った郷土料理の孟宗汁が大好きで、これを食べたくて泊まりに来たと言っても間違いではありません。

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旅館の料理なので、私が家で食べていた孟宗汁と比べるとだいぶ上品でしたが、懐かしい故郷の味をいただけて満足でした。しかし、こうなると九兵衛旅館さんの孟宗の膳も食べてみたくなりますね……。

帰省の前後に県内外の温泉や山に立ち寄る

庄内だけではなく、山形市・米沢市・新庄市周辺の山や温泉に立ち寄ったり、さらにはお隣宮城県の鳴子温泉郷に立ち寄ってから実家に帰る、ということもよくやっています。

家族でお出かけ、ということをまったくしない家だったので、県内の観光地に行ったり温泉に行くのも初めてで、とても新鮮でした。過去に書いた記事の紹介が中心となりますが、ご紹介したいと思います。

鳴子温泉郷・最上温泉郷に泊まる

私、鳴子温泉ってもっとずっと遠いところだと思っていたんですけれど、新庄を経由すれば庄内からぜんぜん近いんですね!

1度「夜行バスに乗って早朝仙台に着き、始発電車で鳴子温泉に移動、半日鳴子を楽しんでから帰省する」ということをやってみまして、これが妙に楽しかったんですよ。

鳴子温泉では、朝から日帰り入浴可能なところもいくつかありますし、空いていて、天気も良くて最高でしたね。

で、味をしめてその年の年末は長めに休暇を取り、鳴子に3泊してから実家に帰省しました。

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いくつかの宿に泊まりましたが、中でも旅館すがわらさんは、お湯もいいし食事もおいしくて最高だなと思います。

また、このときは日帰りで立ち寄った東多賀の湯にも後日泊まったのですが、こちらも本当にすばらしいお宿でした。

きっと、もっとたくさんのすばらしい宿があるんだろうなあと思うのですが、気に入った宿に何度も泊まりたい気持ちもあって悩みますね。

肘折・赤倉・瀬見温泉に泊まる

鳴子温泉から陸羽東線に乗って数駅、宮城県から山形県に入ると「最上温泉郷」なる温泉地があります。この中の「赤倉温泉」にある温泉宿2軒に、帰省の前後に泊まりました。

一軒目、いづみ荘さんは家族経営のこぢんまりとした宿ですが、室内も浴室も清潔、食事もボリュームたっぷりでかなり居心地のよい宿だったと思います。

もう一軒、赤倉温泉で泊まったのが三之丞さん。こちらのお宿はまだ、宿泊レポートを書けていないのですが……。

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湯量豊富、お湯も極上で、足元湧出の岩風呂は風情もすばらしい。また泊まりたい宿です。お隣の瀬見温泉にも泊まりたい宿があるので、迷うところなのですが……。

また、最上温泉郷から少し先の新庄駅からバスに乗って肘折温泉に行くのも楽しいです。

共同浴場や日帰り温泉もすばらしいのですが、これまで泊まった2軒の宿は、どちらもお湯も食事もよかったです。

旅館勇蔵さんは、お部屋の居心地が良く、山菜料理と舞茸ご飯が本当においしかったです。

若松屋村井六助さんは、自家源泉を使ったややぬるめの貸切風呂のお湯がよかったですね。最上地方からだと、公共交通機関利用で気軽に登れる山がないのは残念ですが(月山ー肘折ルートはちょっとハードすぎる)温泉は県内でもかなり集中している地域だと思うので、お風呂三昧できて最高でした。

米沢の温泉で一泊し、西吾妻山に登り米沢牛を堪能する

山形県の中で最も南寄りに位置する置賜地方の米沢市は、県内でも北寄りにある庄内からはかなり遠く感じられる場所です。

県庁所在地の山形市、あるいは隣県の仙台市には、部活の大会やらコンサートやらで高校時代から行く機会が少しはあったのですが、米沢となるとまったく行く用事がありません。なので、登山と温泉巡りが趣味になって初めて米沢市に足を運んだのですが、とてもいいところですよね!県内では東京から一番近いし、温泉もいっぱいあるし、帰省絡みでもそれ以外でもしょっちゅう行っています。

何よりも山がいいです。私、山形県内の山で一番回数多く登っているのって、子供のころの羽黒山を覗けば西吾妻山だと思うのです。

ロープウェイとリフトでかなり高いところまで行けますし、難所もなく、無理なく日帰りできるコースタイム。しかもアルプスに比べたらずっと空いています。
麓に新高湯温泉や白布温泉など、いい温泉が湧いていて、しかも一人泊しやすい宿があるのもすばらしいです。

吾妻屋旅館さんは、お湯もよく、米沢牛ステーキをリーズナブルにいただけるのがうれしいポイント。

オリンピック風呂で有名な「中屋別館不動閣」さんも、一人泊しやすい宿です。 

私は真冬に泊まったのですが、夏の週末でも一人で泊まれます。

米沢と言えばやはり米沢牛ですよね。庄内はどちらかと言えば養豚のほうが盛んで(芋煮にも豚肉を入れますし……)地元にいた頃は米沢牛なんて食べたことがなかったのですが、米沢牛専門店で大人になって初めていただいた米沢牛は、最高においしかったです。

特にお気に入りなのは駅から徒歩3分、カウンター席があって1人でも入りやすい米沢牛専門の焼肉店「みよし」です。

ディナータイムのみの営業なので、17時以降に立ち寄らなければなりませんが、本当においしかったので、また必ず行きたいですね。

蔵王温泉で一泊し、山寺を観光し蔵王山や朝日岳に登る

山形の山と言えば、蔵王のお釜を思い出す方も多いかもしれません。

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山形市の近郊出身の方は遠足で行かれたりするのではないかと思いますが、庄内出身の私は、蔵王のお釜を見たのももちろん、大人になってからでした。
観光地ですので、お釜のすぐ近くまでバスも運行していてほとんど歩かずに近くまで行くことができます。また、山の中腹までロープウェイに乗ってきて、そこから小一時間歩いてお釜や山頂にたどり着く、というのもありです。

しかし私は「せっかく来たのに数十分しか歩かないなんてもったいない」と考え、ロープウェイも使わず、蔵王温泉バスターミナルから歩いてお釜まで行きました。他に誰も人が歩いていないし、けっこう疲れましたが楽しい登山でした。

蔵王温泉で何度か泊まっているのはこちらのおおみや旅館さん。

最近再訪したのですが、宿泊レポートが少々古めなのでアップデートしたいところですね。。。

また、おおみや旅館からすぐ近くにある吉田屋旅館↑では、1泊2食付き1万円ぐらいのリーズナブルな価格で1人泊できます。お湯はもちろん極上でした。

それから、特に山形市から近いわけではないですけれど、山形駅から電車で左沢駅に出て、そこから登山バスを利用して大朝日岳に登ったり。

こちらは数年前のお盆休みの帰省前に登った感じですね。

 山形と言えば「山寺」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

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山寺も、山形県内とは言え実家からは遠いところなので、大人になって初めて足を運びました。
登山をしていなかったらこの石段を登るのもわりとしんどかっただろうなーという場所でした。 きっと、子供のころに行っていたら楽しくなかったでしょうね・笑

帰省が面倒すぎて結婚もしたくないと思っていたけれど

長くなってきたのでそろそろまとめたいと思うのですが、地元で名所と言われている場所に行ったり、名物と言われているものを食べても、そこに住んでいる間はそのありがたみはわからないのかもしれないなと。
大人になり、遠く離れた場所に住んでみて初めて「あんないい温泉が、山が、食べ物が身近にあったんだな」と気づくことができたのです。

そして……昔から結婚願望というものがあまりない人間だったのですけど、その理由の一つに「帰省が面倒くさい」ことがありました。

自分の実家に帰るのがこれほど面倒なのに、結婚したら「義実家」にまで行かなくてはならないのか!と思うと、目の前が真っ暗になってしまい・笑

「実家が遠くてあまり帰省しない人や、親が海外に移住してる人が相手ならいいんだけどなー」

などと、馬鹿なことを考えていましたね。
しかし、こうやって「帰省のついで旅」という楽しみ方ができるのであれば、義実家ができるというのも、考えようによっては楽しみが増えたと思えなくもないかもしれませんね。と言いつつ、今つきあっている方の実家は東京都内なのですけどね。。。

*1:訳:こんなところに何をしに来たのですか?

*2:私は子供のころ、8月に何度も登らされたのですが……。

*3:実家の親は、酒田のフレンチはもちろん、鶴岡のイタリアンもつきあってくれないのですよ。。。