標高2017メートルの雲取山に、2017年のうちに登っちゃおうぜ♪と思っているあなたへ
雲取山は、東京都と埼玉県、山梨県の県境にある、標高2017.1メートルの山です。
今年の西暦と年号が同じなので、きっとお正月は大混雑だったんでしょうね。
私は混んでる山が苦手なのでそんなタイミングでは絶対に行かないですけど、とは言え雲取山は毎年のように登っている、お気に入りの山の一つではあります。
なので今年もちゃんと、登ってきましたよ♪
雲取山の何が好きって、東京から近くて、公共交通機関で行きやすくて、通年営業している山小屋があることです。そういう山が私は好きです。
しかし、雲取山はそんなに易しい山ではありません。どのルートを通ってもそこそこ時間がかかりますし、特にこれからの季節は日が短い上に雪が降ることもあり得ますので、装備をしっかり整えて、余裕を持った行動計画を立てないと危険です。
私がこれまで実際に歩いてみての感想を交えつつ、各ルートについて紹介してみたいと思います。
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これからの季節、雲取山に初めて登るなら山小屋で一泊したほうがいい
2017年の1月、年が明けて早々にこんなニュースが流れてきたのを目にしました。
2016年の終わりごろに、朝の情報番組で「標高と西暦が重なる雲取山の人気が高まっている」と紹介されたが、番組中では「都心から2時間半」と、登山口までの所要時間のみに触れ、山頂までのコースタイムなど詳細な情報はほとんど伝えることなく終わってしまったんだそうです。
このぶんだと、視聴者の多くは雲取山について正しい情報を得ないままに、高尾山に登るような軽装で出かけてしまうのではないか?と危惧している記事だったのですが、雲取山の登山ルート上にある「七ツ石小屋」のブログやTwitterを読むと、やはり、恐れていた通りのことがシーズン中、頻繁に起こっていたようでした。
連休で多くの方がいらっしゃると、二つの問題が出てきます。
一つ目は、毎度書かせていただいていることですが
装備・知識・体力不足の登山者が非常に多くなること。
普段の土日の比ではなくなります。
デッキシューズで雲取山日帰りチャレンジ、
ライトもシュラフも無しで山頂避難小屋泊計画、
子連れで13時に出発し18時に小屋に到着……
などなど、今回も枚挙に暇がありませんでした。
上記のブログから引用させていただきました。想像以上にすごいな……。
雲取山は、最短ルートである鴨沢ルートの往復で、まったく休憩を取らないで歩いて8時間30分かかります。コースタイムはこちらで計算しました。
8時間30分は無雪期の標準コースタイムですから、道の状態が悪かったり、実際に歩いてみるともっと時間がかかることもあり得ます。なので、これからの季節に初めて雲取山を歩くなら、どのルートを利用するにしろ、日帰りで登山することはあまりおすすめできません。特に、公共交通機関利用の場合はそんなに早い時間に出発することもできないので、絶対小屋泊したほうがいいです!
この記事では、ルート上にある山小屋情報も交えつつ、主要ルートについて紹介していきたいと思います。個人的なおすすめ度もつけてみました。
【おすすめ度】★★★★★「鴨沢ルート」は最短 &バスの便も良い。お気に入りかつ最もメジャーなルート
何度も登っている雲取山ですが、実はここ数年は鴨沢ルートばかり歩いています。
というのは、登山を始めてから2年ぐらいの間は、雲取山は5月や11月など、いわゆる「無雪期」に登ることが多かったので、あれこれルートを変えて上っていたんです。ですが直近の数年間は積雪期に登ることが多くなりまして。
鴨沢ルートは最もメジャーなルートなので、冬でも降雪直後でさえなければ必ずトレースがあります。かつ、危険箇所と言えるほどの危険箇所もないので、私レベルの人間が1人で冬に歩くならもう、鴨沢ルート一択なんですよね。
無雪期の標準コースタイムは「上り5時間、下り3時間40分」です。
登山口までは奥多摩駅からバスで
奥多摩駅の2番乗り場から発車する「奥09鴨沢西行き」もしくは「奥10丹波行き」に乗り「鴨沢」バス停で下ります。時刻表はこちら。
奥多摩からのバスはかなり混み合うことが多いです。
早めに並んでいると臨時便が出ることも多いので、少し早い電車で来て早めに並んでおくことをお勧めします。
乗れないってことはないんですけど、かなり混みますので……できれば臨時バスに乗って座りたい私。
鴨沢バス停でバスを降り、身支度を整えたら出発!
奥多摩湖を眺めながら登っていきます。(奥多摩湖はすぐ見えなくなりますがw)
春はお花もきれいです。
バス停から30分ぐらい歩いたあたりに駐車場がありますので、車ならこちらに停めることができますが……混雑する日はすぐいっぱいになってしまうようですのでご注意を。
ここから登山道に入ります。
鴨沢ルートは、上りで使う場合はずっとずっと「緩やかな上り」です。「アップダウン」というほど下る部分はありません。
ずっとこんな感じ。
好みもあると思いますが、個人的にはずっとずっと上りなのはけっこう好きなんです。
アップダウンがあると、下った分登り返さなければ頂上に着かないし、上りと下りではギアチェンジをしなければならないので、余計に疲れちゃうんですよね。
鴨沢バス停から、約3時間ほど登ったところに七ツ石小屋があります。
素泊まりのみで食事は出ませんが、丹波山村の村営の山小屋で、管理人も常駐しています。トイレも最近新しくなったそうです。
眺望もけっこういいですし、テントを張ることもできます。水場もあります。
早い時間に出発できない場合は、七ツ石小屋で一泊して翌日に山頂に向かうのもいいでしょうね。
ちなみに「早い時間に出発できないけど自炊できる装備がない!」方には、後からご紹介する三条の湯をお勧めします。
七ツ石小屋を出てすぐのところにあるこの橋?は、凍結していると滑るので注意です。
やがて、雲取山がときおり頭を覗かせるようになります。
七ツ石小屋から40分、鴨沢から3時間半ぐらいのポイントにある、ブナ坂。
奥多摩駅方向に向かう「石尾根」との分岐点になります。
ちなみに、ここから奥多摩駅までは「上りで8時間、下りでも6時間30分」かかりますので、泊まりであってもかなり健脚な人以外はやめておいたほうがいいと思います。
私も、一度は歩いてみたいと思いつつまだ歩いたことがないので、この記事でも石尾根ルートはこれ以上紹介しません。
ブナ坂から40分ほど登ると、奥多摩小屋に出ます。ここも素泊まりのみの山小屋で、テント泊もできます。
テント場は、山頂直下の雲取山荘よりも開放感があるので人気のようです。水場もありますしね。私も以前、ここでテント泊したこともあります。
先日、OKPさんも行かれてましたね。
そう言えば私が奥多摩小屋でテント泊したときも満月だったなあー。あそこ、月の光がものすごい明るくて本当にびっくりする。
ただ、奥多摩小屋はトイレはあんまりというか、けっこうきれいじゃないです。
小屋自体も……。
きれいなトイレがいい方は雲取山荘に行きましょう。あと、やはり三条の湯という手もありますね。
さらに登ります。
ときどき「巻き道」の標識がありますけど、雲取山の巻き道はどれも、荒れていたり熊が出たりとあまりいい道じゃなさそうなので、あまり使わないほうがいいと思います!
ちなみに雲取山頂を東側に巻く道は、普段でもあまりオススメできる道ではありません。
— 七ツ石小屋 (@nanatsuishigoya) 2017年11月14日
笹が繁り、暗く、道が悪いです。雪がついたらなかなか解けません。
雲取山荘に急いで・楽して行こうとする場合、山頂を通ったほうが安全です。日暮れ近いなら尚更。
自然観察などの目的ならオススメですが。
七ツ石小屋のTwitterでも触れられてました。最近巻き道で熊が出たんだそうです。
奥多摩小屋を通り過ぎて、約1時間ほど登ると、雲取山の山頂に着きます。
山頂避難小屋が目印ですね。
着きました。立派な避難小屋です。右手に見える小さな小屋は山頂トイレ。
トイレの奥に山頂碑があります。
登ってきた道を振り返ってみました。
立派な山頂碑が2つも立っていましたが、これ、去年まではなかったです。2017年ということで、記念に新しくしたんでしょうね。
鴨沢ルート、お疲れさまでした。
鴨沢ルートのおすすめポイント
鴨沢ルートがおすすめなのは、本文中で触れてきたとおり「アップダウンが少なくて短時間で登りやすい」ことや「危険箇所が少ない」こと、それにルート上に2箇所山小屋があるので「トイレ休憩を取りやすい」ことなどがあると思います。初めて登るならとりあえず、鴨沢ルートを登っておけば間違いないです。
あと、3月~4月ごろの雪解けのシーズンでもあまりぬかるまないところも地味に好きです。同じ時期に丹沢に行くと悲惨なことになるので……地質の関係なんですかね。
鴨沢ルート往復で日帰りされる方も多いのですが、これからの季節は日が短いので、どこかの山小屋で一泊したほうが良いと思います。
真冬の鴨沢ルート
前述したとおり、近年は雪のある時期に鴨沢ルートから登ることが多い私です。
雪が降るとどんな感じのコースになるか、写真で紹介したいと思います。
鴨沢ルートの大部分は樹林帯の中を歩く道ですが、冬の間は木の葉が落ちてしまうので、樹林帯の中の道もかなり明るいです。
そこそこ雪は積もりますが、よほどの大雪が降った直後でなければ、常に誰かしらが歩いている道ですので、トレースも期待できることが多いです。
日当たりのいいところは、こんな感じで融けていたりもします。
雪の量や状態によって、普通のアイゼンとチェーンスパイクを使い分けることが多いです。
私がいつも休憩を取る、七ツ石小屋と奥多摩小屋の間、石尾根との分岐点にあたる「ブナ坂」
無雪期と比べると、標識がかなり雪に埋まっていますね。
山頂に向かう最後の上りも、雪がたっぷり!
とは言え、歩きにくくて困るほどの積雪ではありません。このときは2月中旬ぐらいですね。
山頂避難小屋まで登りきって、振り返ったところ。
帰りはこの道を下ります。
上りはいいけれど、早朝の下りなんかはけっこう滑るので、軽アイゼンぐらいはあったほうが断然安心ですね。
実は、一番アイゼンが必要なのは鴨沢ルート~山頂間ではなく「雲取山荘と山頂の間の斜面」なんです。北側の急斜面なので、実はかなり遅く(GW終わるぐらい)まで雪や氷が残って、手強いです。
雲取山の山頂碑も、2016年まではこんな感じでした。
【おすすめ度】★★★★ 体力十分&時間に余裕があるなら「三峰ルート」「へGO!
鴨沢ルートに次いでメジャーなルートである、埼玉県秩父市の三峯神社を登山口にするルートです。
無雪期の標準コースタイムは「上り5時間45分、下り4時間35分」でした。
登山口までは西武秩父駅からバスで
公共交通機関で登山口に向かう場合、西武秩父駅から直行バスがあります。時刻表はこちら。それなりに本数もありますね。
私がこのルートから登ったのは2011年の11月とかなり前のことになりますが……紅葉期の土曜日ということでかなり人が並んでいて、バスに乗りきれるか不安になりました。
ただし、始発の西武秩父駅から乗る場合は、乗りきれない場合は増便されていましたので大丈夫です。途中の停留所から乗った人は、立っている人もいたので、できる限り西武秩父駅から乗ることをおすすめします。
ただし、実はこちらのルートは絶対に使わないほうがいい日があるのです。。。
毎月1日は、三峰ルートは使わないほうがいいです!
登山口の三峰神社では、毎月1日限定で頒布される「『白』い『氣守』」なるものがあるそうなのです。
●朔日限定『白』い『氣守』頒布のお知らせ
— 三峯神社(みつみねじんじゃ) (@mitsuminejinja_) 2017年10月13日
11月1日『白』い『氣守』頒布予定時間
〇1時30分 引換券配布
〇2時00分 御守頒布予定
〇16時30分 引換券配布終了
〇17時00分 御守頒布終了
詳しくはhttps://t.co/9LzZQB3lBA …#三峯神社 #三峰神社 pic.twitter.com/9ZEqFbuNdg
なんでも、浅田真央ちゃんも持っていて御利益があったとかで、週末と1日がかぶる場合は恐ろしいほどの混雑になるんだとか。
「『白』い『氣守』」についてはこちらの記事が詳しいです↓
当日の混雑については、こちらの記事が参考になりました↓
なんでも、11月1日は水曜日で平日だというのに、紅葉期ということで「通常1時間15分で到着するバスが8時間ほどの乗車時間となる見込みのため、午前10時以降のバスは最初から運休となってしまったそうです。。。乗車中、トイレとかどうするんだろ。地獄じゃないですか。。。
白いお守りがどうしても欲しくて三峰神社に行くなら仕方ありませんが、登山するつもりで始発の8時30分発のバスに乗ったのに、神社に到着するのが16時半では……笑えません。毎月1日だけは絶対に避けましょう!
紅葉期の三峰ルートはすばらしかった
私が三峰ルートを歩いたのは、11月上旬のことでした。
紅葉期は道が混んでおり、バスは30分ほど遅れてしまいました。
しかし、バスを降りた瞬間から紅葉が美しいのです!
これは、混んでも仕方ないかもしれないなあと思いましたね。
もう、そこら中ものすごいボリュームの紅葉です。
山の中に入っていくと、既に落葉しているところも、もちろんありましたが。
途中、何度も鳥居の前を通り過ぎます。
雲取山の山頂には向かわず、この周辺を歩いている方も多かったですね。紅葉目当てならそれで十分ですもんね。。。
とは言え、上のほうの紅葉もなかなかでしたよ。
三峰ルートは、鴨沢ルートと比べてアップダウンが多く、小さなピークを何度か通過するのでけっこう体力を使うのですが……。
登山道周辺の紅葉がきれいなので、ちょっと元気が出ますね。
霧藻ヶ峰(きりもがみね)休憩所の手前にある、秩父宮レリーフ。
秩父宮親王が登山におとずれた際に、この地に「霧藻ヶ峰」という名前を付けたんだそうですね。
「霧藻」ってなんのことかと思ったら、樹木に垂れ下がっているとろろ昆布みたいなやつです!たまにありますよね。正式名称は「サルオガセ」と言うそうな。
このあたりに「霧藻」が多かったので「霧藻ヶ峰」とつけられたんだそうですね。
こちらが霧藻ヶ峰休憩所。
シーズン中の週末は、管理人が登ってきていて売店を営業しています。
ここで昼食休憩を取っている方も多かったですね。
散りかけの紅葉も、青空を背景にすると美しいです!
しかし、もともとバスも遅れた上に、紅葉の写真を撮影するのに夢中になっていたので、コースタイムよりだいぶ時間がかかってしまいました。
このルートを歩いたのは、登山を始めた年ですので、まだあんまり体力がなかった、というのもあると思うのですが……。
雲取山荘で宿泊予定にしていたので、特に問題にはならなかったですが……。
山頂では、紅葉と富士山を同じ写真に収められて満足!です。
三峰ルートのおすすめポイント
三峰ルートも、鴨沢ルート以上に樹林帯歩きが長いコースです。正直なところ、眺望もそんなにありません。
でも、時間に余裕があれば三峰神社の周辺を散策したりできますし、紅葉期はとにかく美しかったので、バス便もそこそこありますし、下山で使うのがいいのではないかなーと思いました。
冬の間は歩く人も少なくなりますので、ラッセルに自信のある方以外は避けたほうが良いかと思います!
【おすすめ度】★★★ 「三条の湯ルート」では、できれば温泉につかりたい!
最後にご紹介するのは、通年営業の山小屋である「三条の湯」を経由し、水無尾根という尾根から山頂を目指すルートです。
登山口は「お祭」と「丹波」から選べる
三条の湯を経由して雲取山の山頂に向かう場合、登山口は「お祭」というバス停か「丹波」のどちらかを選ぶのが一般的です。
どちらの登山口も、奥多摩駅から「丹波行き」のバスに乗って行くことになりますが、「丹波」のほうが奥多摩駅から遠く、まさにバスの終点です。「お祭」は途中の停留所になりますが、バスの本数はどちらも同じです。
丹波と奥多摩駅の間を運行するバスは、平日4本、土日祝日は5本走っています。日中は2時間ぐらい間が空くこともあるので、1本逃すとかなり待つことになってしまいますが、それを見越してか登山口近くのバス停には大抵、食事やお茶などをして時間を潰せるお店があります。
そんなところも雲取山の素敵なポイントです。
「お祭」から「三条の湯」までは9割が林道歩き
「お祭」バス停で下りて三条の湯を目指した場合、上りのコースタイムは3時間30分なんですが、そのうち3時間が林道歩きです。
歩き始め。
後山林道、という林道です。
途中、工事しているところもあって「モノレール乗り場」があったりして、案外飽きません。
工事用のモノレールなので、登山客が乗ったりはできないようですが。。。
本当にずっと林道なので、ヘッドフォンで音楽でも聴きながら歩きたくなるところですが、実は落石が多発している区域ですので、音楽を聴きたい場合は素直にスピーカーで聴きましょう。
そんなに人も歩いてないので、うるさくて迷惑ってこともないはずです。とにかく、土曜でもあまり人が歩いていなくて寂しい道ですので。。。
工事現場には、登山者も使って良いと書いてある仮説トイレや、仮設の小屋もありました。
とは言え、仮設のものですので、あまりあてにはしないほうがいいとは思いますけれども。
林道歩きの最中も、滝っぽいものが見えたりと、案外楽しめる、と個人的には思っています。
3時間、林道を歩いた後、30分だけ登山道らしい道を歩くと、三条の湯に着きます。
「丹波」から「三条の湯」までは暗く細い山道が続く
林道歩きなんてつまらない!普通に登山道を歩きたい!!という方も多いのではないでしょうか。
「丹波」からサオラ峠を経由して三条の湯に至るルートは、上り4時間とお祭りから登るより少し時間はかかりますが、普通に山道です。
ただこの道、私も一度だけ歩いたのですが、ところどころ整備が行き届いていない箇所があったり、沢沿いの暗く狭い道が長々と続いたり……と、地図には現れないしんどさが伴う登山道でした。
なので個人的には、三条の湯ルートは「お祭」バス停から後山林道を通っていくほうをおすすめしますね。
紅葉期の三条の湯はまるで桃源郷のようだった
「三条の湯」を初めて通過したのは2011年の11月のことでした。
三峰ルートに劣らず、三条の湯周辺の紅葉も大変美しかったです。
小屋のちょうど周辺が、ものすごい紅葉スポットなのです。
小屋に居ながらにして、これほど美しい紅葉を楽しめるとは……。
ちなみに三条の湯は、山頂から距離があるためか、普段はそんなに混み合わない山小屋だと聞くのですが、紅葉シーズンだけは、小屋内もテント場も大混雑のようです。宿泊したい方は、きちんと予約の電話をしていったほうが良いと思います。
三条の湯ホームページはこちら。
私は、三条の湯に宿泊したことも、テント泊をしたこともあるのですが、トイレがとてもきれいだし、温泉(鉱泉の湧かし湯)にも入れるし、水場もあるし、かなりすばらしい山小屋だったと思います。
ただ、三条の湯の注意点としては、お正月ぐらいまでは鉱泉の湧かし湯に入れるようなのですけど、それ以降雪が深くなってくると、源泉の湧出口が凍ってしまうため、お風呂は沢水を湧かしたお湯になってしまうんだそうです。
真冬に山の中でお風呂に入れるだけでありがたいことではあるのですが、温泉目当ての方はお正月~3月いっぱいぐらいまでは避けたほうがいいかもしれません。
4月上旬にテント泊をしにいったときは、鉱泉に戻っていましたので。
あと、三条の湯のテント場は、そんなに広くないのですがGWや秋以降はめちゃめちゃ混み合うそうなので注意です。バスで行くとそんなに早く三条の湯に着くことができないので、公共交通機関利用でテント泊される方は、季節や曜日を考えて泊まったほうが良いかもしれませんね。
三条の湯から三条ダルミを経て山頂へ
三条の湯から雲取山の山頂までは、水無尾根という尾根道を2時間上って三条ダルミまで行き、そこから約40分で到着します。
水無尾根は、そんなに危険箇所もなかったと思いますが、晩秋以降は凍結していることもあるので、チェーンスパイクなどあると安心です。
途中、登山道から見える山並みが美しいです。
三条の湯ルートのおすすめポイント
三条の湯ルートのおすすめポイントは、なんと言っても「途中で三条の湯に立ち寄れる」ことです。
また、三条の湯は毎日正午ごろから日帰り入浴も可能です。(平日で宿泊予約が入っていない日は営業いないこともあるようです)
ここでお風呂に入っても、その後もうしばらく歩かなければならないのですが、時間に余裕があれば立ち寄ってみるのも楽しいと思います。
また、三条の湯は食事提供ありの営業小屋で、登山口から3時間少々で着きますので
「早立ちできないか七ツ石小屋に泊まろうと思ったけど、食事が用意できない!」という方は、三条の湯に一泊すると万事うまくいくのではないかと思います。
標高2017メートルの雲取山に、今年のうちに登りたい!という方の、何かの役に立てばいいなと思います。
ちなみにこれからの季節に登るなら、少なくとも「チェーンスパイク」だけは絶対持っていったほうがいいです!
早朝に、凍結した道を歩くときなどに、本当に役に立ちます。
次回は、雲取山で最もメジャーな通年営業の小屋「雲取山荘」の宿泊記録を書きたいと思います。