温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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紅葉の小浅間山登山 草津と軽井沢で温泉と酒食も楽しんだ贅沢なゆる山旅

草津と軽井沢で温泉と酒食を満喫し、ゆる山散歩も楽しんだ秋の週末

10月下旬の週末、東北の山や高山の紅葉が終わり、関東近郊の紅葉の名所が賑わう時期。天気は土曜は微妙で日曜は好天の予報。

「日曜になるべく混んでなさそうな低山にサクッと登って、前後に温泉やお酒を楽しみたい。できれば紅葉も少しは見れたら」というテーマで行き先を検討し「小浅間山がいいのでは?」という結論になりました。

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小浅間山は草津温泉と軽井沢の間を行き来するバス路線沿いに登山口があり「紅葉の名所」というわけでもないのでそんなに混んでいることもなさそうです。前後には草津と軽井沢に寄りたいけど、そこでもなるべく混雑を避けられるようプランを考えよう……。

というわけで、土日を利用して1泊2日で登山と温泉と酒食を満喫する旅をしてきました。計画が功を奏して人の多さが気になるタイミングもほとんどなかったので、旅のまとめとしてご紹介したいと思います。

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土曜日の昼、軽井沢駅から草軽交通のバスで草津温泉へ

土日のどちらかで小浅間山を登れればいいけれど、できれば土曜のうちに登ってしまって後はのんびり温泉や食事を楽しみたいな……と思っていたのですが、天気予報では軽井沢方面は昼過ぎから雨予報。

それならばと朝早い出発はやめて、お昼前に軽井沢に着き、草津温泉行きのバスに乗ろうとしたんですが……あれ、晴れてるじゃない。

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これは、今日のうちに登ってしまったほうが良かったんじゃないかしら。と思ったものの、これから登山をしたのでは宿へのチェックインが遅くなってしまうので、当初の予定通りまっすぐ草津温泉に向かいます。すると、途中で曇ってきて雨が降り出しました。

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草津温泉バスターミナルに着いたときには雨は止んでいましたが、さっきまで降っていた雨で路面が濡れていますね。雨の中を歩かずに済んでよかったです。

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バスターミナルから歩いて湯畑へ。
緊急事態宣言も明けてなかなかの人出です。

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チェックインできる15時までまだ時間があるので、この後はお気に入りの宿で日帰り入浴をすることにしました。

極楽館の貸切風呂で日帰り入浴&併設のカフェで風呂上がりのビール

向かったのは、バスターミナルから徒歩5分、湯畑から2~3分、草津温泉のメインストリートとも言える「西の河原通り」沿いにある「極楽館」なる温泉宿です。

素泊まり専門の温泉宿ですが、2階には世界のビールと洋食メニューが楽しめるレストラン「ノイエポスト・ダイニング」が。1階には朝8時30分(夏季は8時)から営業しているカフェがあり、好きに外食しても良いし、館内で食事を楽しむこともできるという、大変使い勝手の良い宿なのです。

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1階のエントランスにカフェと、日帰り入浴・宿泊の受付があります。

極楽館には3つの小浴室があり、すべて貸切利用となるのですが、11時から15時の間は立ち寄りでもこの浴室を利用することができます。

日帰り入浴をしたいけれど、脱衣所や浴室が混み合うのは嫌だし……というわけで、今回もこちらの宿に立ち寄ることにしました。しかもこちらの宿、単に貸切利用できるだけでなく、草津には珍しいぬるめの自家源泉を持つ、とてもいいお湯の宿なんですよ!

極楽館の日帰り入浴料金

極楽館の日帰り入浴の料金設定は、特に「1人」で利用する場合は少し複雑です。

2人以上の場合は単純で「どの浴室を利用する際も、何曜日でも、1人1000円で1回1時間」利用できます。草津の旅館の日帰り入浴料金としては標準的な金額ですし、それで貸切風呂が利用できるのですからお得と言ってもいいかもしれません。

1人で利用する場合は、まず「平日」と「土日祝日」の利用料金が異なります。
「土日祝日」に1人で利用する場合は、どの浴室を利用する際も「1500円で1回1時間」利用可能です。

「平日」に1人で利用する場合は、3つの浴室のうちやや広い「極(きわみ)」「楽(たのし)」を利用する場合は「1200円で1時間」、ややこぢんまりとした「一坪の湯」を利用する場合は「1000円で1時間」となります。

この日は土曜日でしたので1500円を支払い、空いている浴室の中から「極」を使わせてもらうことにしました。

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実は「極」以外の2つの浴室は使用中で、運良く空いていたのが「極」だったのです。でも、極が1番好きな浴室なのでラッキーでした!

極楽館の自家源泉、肌に優しい「大日の湯」を堪能

こちらが極楽館の温泉分析表です。
自家源泉の「大日の湯」と、町有の「西ノ河原源泉」を混合して使用しています。

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草津のお湯は、高温で酸性度も高く、肌が弱い人は注意が必要!と言われたりもしますが、そんな中で極楽館の自家源泉である「大日の湯」は、35~37度とぬるめのなのです。その大日の湯に、泉温45度程度の「西ノ河原源泉」を足すことで、入浴に適した温度にしているんだとか。

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脱衣所はログハウス風の作りですが、とても清潔!ベンチもあって着替えも楽です。石油ヒーターがあるので寒い日も大丈夫。

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綿棒や化粧水などのアメニティもあり、ドライヤーも、Panasonicのちょっといいやつなのがうれしいですね。

浴室へ。

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源泉名の「大日の湯」は「大日如来」から来るものなのでしょうね。大日如来像が浴室にありました。

「極」の良いところは大きな窓が二面にあって半露天風呂のようになっているところ。冬に体を洗うときは寒いですが……風通しが良いのでお湯に浸かっているときは気持ちよく長湯できます。

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草津のメインストリートがすぐ近くにあるのに、この浴室はとても静かで、源泉が浴槽に注がれる音だけが静かに響いていました。

湯口には狸?が。

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体を浸すと、40度前後の適温で、いくらでも長湯できてしまいそうです。

お湯はほんのりの白く濁っており、白い湯の花が浴槽内に貯まっていました。
硫黄の香りはあまり強くなく、ph2.1とのことですが、草津の湯の中では刺激が少なく、肌に優しい湯のように思います。

浴室を出ると、入浴後の休憩スペースがあり、日帰り入浴で利用する際もこちらで休むことができます。

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こちらでしばらく休んでも良かったのですが、風呂上がりの1杯をいただきに併設のカフェに移動することにしました。

併設のカフェ「ノイエポスト」のメニュー

オーダーはレジにて。注文したものは席まで持ってきてもらえます。

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「パイナップルジュース」って、ちょっと珍しいですね。
朝食営業も行っているので「バナナオレ」やスムージーなどもラインナップ。以前来たときは冬だったので「ホットワイン」があったのですが、10月下旬の今回はまだ提供されていない模様。

料理メニューはこちら。

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ジャーマンドッグなどのドッグ系のメニュー、ハムサンドなどサンドイッチメニュー、午前11時までのモーニングメニュー、ちょい飲みに良さそうなソーセージ類、そしてケーキ各種。

ここに来ると、いつも同じものを注文してしまいます……まずは地ビールの「湯あがり涼風」です。

グラスに注いで……いただきます!

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ほんのりバナナのような香りのするヴァイツェンで、くせの少ない飲みやすいビールです。風呂上がりの1杯にちょうどいい。

店内は木のテーブルと椅子が並んでおり、そこまで混むことはなかったので落ち着いてのんびりビールをいただきます。

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ややあって、注文した「本格派・ジャーマンドッグ600円」が運ばれてきました。

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このジャーマンドッグが本当に!本格的な味わいなんですよ。

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パンは、天然酵母を使っているのでしょうか?かためながらもっちりとしてしていて、生地には甘みがあり、具のハーブ入りソーセージとザワークラウトもちょうどいい味わいで、他のメニューも気になりつつ、いつもこれを注文してしまいます。ビールにも合いますしね。

風呂上がりの1杯を楽しみ、お腹も満たされたところで本日のお宿に向かいます。

かけ流しの万代鉱源泉が楽しめる「綿貫ペンション」にチェックイン!

宿泊する「綿貫ペンション」までは「極楽館」から歩いて7~8分ほど。

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途中、ついに雨が降り出してきたので、足早に歩を進めます。

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オレンジ色の屋根の建物が綿貫ペンションです。
建物の真ん中にある玄関が旅館の入口なんですが、向かって左側にも玄関があり、そちらのほうに照明がついていたのでそっちかと思って開けようとしたら、併設のレストランの玄関でした。(営業時間外なので開かなかった)

綿貫ペンションは、食事がおいしく、夜通し入浴可能な温泉内湯付きのペンションです。土曜日も1人で宿泊可能です。

詳しくは宿泊レポート↑のほうをお読みいただきたいのですが、家族経営の小さな宿ながら、季節感あふれる地元食材をふんだんに使った食事を楽しめました。朝食は和食と洋食から選択可能なのもうれしいですね。

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きのこのホイル焼きと栗ご飯が特においしかったです!次は山菜の季節に泊まってみたいですね。

翌朝は快晴!軽井沢行きのバスに乗り小浅間山へ

翌朝はよく晴れて登山日和です。登るのを日曜にしたのは正解でした。

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ゆる山なので早出する必要もなく、10時にのんびりチェックアウト。

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湯畑の側を通ってバスターミナルに向かいます。空の青を反射してか、湯畑の色も昨日より青みがかっている気がしますね。

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10時50分発の急行軽井沢行きに乗り、11時38分に「峰の茶屋」停留所で下車します。
その時間から登るの?という時間帯ではありますが、十分です。

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バスを降りると、交差点の向こう側に浅間山の姿が見えますが、本日登る山は浅間山ではなく……。

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少し位置をずらすと浅間山の右手前に見えるこんもりとした山。標高1655メートルの小浅間山(こあさまやま)です。

1655メートルというと、丹沢最高峰最高峰蛭ヶ岳(1673メートル)と変わらない高さなので、大変そうに聞こえるかもしれません。ですが登山口で既に1406メートルの標高があるので、標高差250メートルほどのゆる山登山です。

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登山口周辺には、停留所の名前になっている「峰の茶屋」も営業しており、駐車場(あまり混んでない)もあります。

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登山口は、峰の茶屋の道を挟んで向かい側、看板が2枚あるところから登ります。

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小浅間山から浅間山方向に向かうことはできない旨などの注意書きがありました。小浅間山から他の山に縦走することはできず、登山口も1つだけ。登って帰ってくるだけです。

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それもあってか(あるいは登り始める時間が遅いからか……)歩き始めてもほとんど人がいません。

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紅葉シーズンの晴れた日曜なのに、こんなに人がいないってすばらしいです。

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20~30分ほど登っていくと、徐々に背の高い木がなくなり、森林限界っぽい雰囲気になってきました。

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来ましたね森林限界!
「馬返し」というポイントです。ここで方向を右に変えて、登っていきます。

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方向を変えると、目の前に山頂っぽい小山が現れます。
一瞬「あれがピークか?」と思うのですが……

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実際には、この小山の右斜面をトラバースして登っていきます。

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しばらく登っていくと、道の先に見えるの山頂です。馬返しからここまで10分。

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「小浅間山山頂」の標識に従い、歩を進めます。

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最後の登り。緩やかそうに見えますがここはちょっと急です。砂地なので多少滑りやすいですが、危険箇所というほどではないかなと思います。

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山頂が見えてきました。

高尾山より楽!スニーカーで登れるのに絶景が楽しめるすばらしい山

登頂!馬返しから20分。登山口から1時間足らずで山頂に着きました。

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小さくてかわいい山頂碑の向こう側には浅間山の大展望が。

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振り向けば軽井沢高原が一望できます。
こちら側の紅葉はまだまだのようですね。

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広い山頂にも登山者の数はまばらで、みな思い思いにゆったりと過ごしている、平和な空間でした。

浅間山を眺めつつ、しばし休憩したのちに来た道を戻ります。

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下りは、馬返しまで浅間山の方向に向かって歩いていくことになりますが、黄色く色づいた唐松の紅葉が見事でした。

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来た道を戻り、休憩時間を入れても2時間足らずで登山口に戻ってきました。

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普段から登山している人には物足りないかもしれませんが、周辺に観光地や温泉がたくさんあるため交通の便も良く、歩く時間が短いので早朝に出発する必要もありません。

「登山の経験は高尾山ぐらいしかないけど、旅行のついでにどこか登ってみたい」

という、ありがちだけど意外と難しいリクエストに完璧に応えられる山ではないかと思います。スニーカーでも、砂地の斜面が滑りやすいこと以外はそう危険なことはないでしょう。お子様連れのハイキングにもちょうど良いかと思います。

下山後はやっぱり温泉に……ということで、星野温泉トンボの湯に向かうことにします。

草津温泉から峰の茶屋までは草軽交通のバスに乗ってきましたが、ここからはトンボの湯を経由する西武バスの軽井沢駅行きに乗車します。
11月1日にダイヤ改正して冬ダイヤになってしまいましたが、このときはまだ、13時台に軽井沢駅行きのバスがありました。

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峰の茶屋の並びにある、公衆トイレの前のバス停が、西武バスの軽井沢駅行きの停留所です。交差点沿いにある草軽交通のバス停とは位置が離れています。

予定時刻を少し過ぎて到着した西武バスは、特に混雑していなかったのでホッとして空いていた席に座り、20分足らずでトンボの湯に到着。すると……

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バス停にめちゃめちゃ人が並んでいます!これ絶対座れないやつ……。
帰りはバスを使わず中軽井沢駅まで歩いていこう!と心に誓いました。

そして、この辺りの紅葉はとてもきれいです!だから混んでいるんですね……。

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なんというか、山で見る紅葉と違って「紅葉がきれいな種類の木を植えて整えました!」という雰囲気はありますが、色づく遊歩道を歩いてトンボの湯に到着しました。

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奥に見える建物がトンボの湯です。あまりにも混んでいたら嫌だなあ……とドキドキしながら受付で入浴料金を払います。

入浴料大人1350円でも高すぎではないと感じさせる施設とサービス

大人1350円と、安くはない入浴料ですが、設備もサービスも高水準だし、お湯も悪くはないし「ここに行くために軽井沢に行きたい」というような場所ではないけど、やっぱりありがたい施設だなあと思います。

この日は登山用の30Lザックを担いでいたので、ザックがロッカーに入るかどうかを受付で心配され「もし入らなかったら備え付けてある内線電話でお知らせいただければ、スタッフがすぐ預かりに行きますから!」と言っていただきました。
結局大きめのロッカーになんとか入ったのですけど「受付で預かりますよ」と言われたことはあっても「電話いただければ預かりに行く」なんて言われたのはここだけですよ……徹底しててすごい。

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また、アメニティは脱衣所の化粧品類やドライヤー、浴室のシャンプー類などすべて揃っています。(タオルは有料。受付で300円でレンタル)ロッカーも無料で利用できますしサウナと水風呂もあり。清掃も徹底していて、言うことなしです。

女湯に限って言うと、脱衣所に入った瞬間はいつも「うっわ今日混んでる!」と思うのですが、浴室に行くと意外なほど空いているんですよね……。場所柄、他のガチな温泉地よりも身支度に時間のかかる人が多いのでしょうか。なので、脱衣所が混んでいてもそんなに心配することはありません。

また、この日は露天風呂からの紅葉も見事でした。

ちょうどこの記事↑の写真のような感じでしたね。
源泉は「ナトリウム‐炭酸水素塩・塩化物温泉」で、加水・循環なしのかけ流し。
保湿効果の高いお湯で、風呂上がりは肌がしっとりするのを感じられます。

一つだけ、いつも「ここだけもったいない!」と思うのは、館内に休憩できるスペースがないことです。脱衣所を出たらすぐ玄関で、玄関でたらすぐ外なので……。

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左の建物が男湯で、右の建物が女湯ですが、男性と女性で一緒に来たら、もちろん別々にお風呂に入るわけですが、待ち合わせる場所が外のベンチしかないんですよね。

私はだいたい1人で来るので別に良いのですけど、真冬に来ると、ここで待ち合わせている人たちが寒そうだなと思いながらいつも通り過ぎます……。

いろいろ書きましたけど、でもとても良い温泉施設ですよ!

ハルニレテラスのベーカリー&レストラン 沢村で遅いランチを

温泉ですっかり体も温まり、いい気分で「ハルニレテラス」に向かう川沿いの遊歩道を歩きます。

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ハルニレテラスは、星野リゾートが春楡の木立の中に作った人工的な温泉街みたいな場所で(我ながらひどい説明だ)星野リゾートらしくおしゃれな雑貨屋さんや飲食店が集まっている場所です。

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こんな風に書くと星野リゾート嫌いなのかと思われるかもしれませんが、そんなこともなく、星野リゾートが携わっている施設って「やや人工的だけどすごくちゃんとしてる」と思うんですよね。宿泊先としては選ばないけれど(1人で泊まると高いし)、トンボの湯もハルニレテラスも、旅の途中で立ち寄るにはすごくありがたい施設です。

このとき時間は15時30分過ぎ。ランチタイムが終わってディナーにはまだ早い。食事メインの飲食店はお昼休みにしてしまうことも多い時間帯ですが、ハルニレテラスに入っている飲食店はどこも通し営業しています。

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蕎麦の名店川上庵も、この時間なら並ばず入れます。川上庵はちょっと前に旧軽井沢の本店に立ち寄ったので、今日は別の店で……そうそう、軽井沢ビールもおいしいですよね。

というわけで本日の目当てはこちらのお店。ベーカリー&レストラン沢村です。

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旧軽井沢にも都内にもお店はありますが、いつも混んでいるので1人では入りにくくて、レストランに入るのは今日が初めてです。

建物の向かって左側がベーカリーで、右側がレストランですが、入ってみると思ったよりレストランのスペースは狭く、店内席は8テーブルほど。あとはテラス席でした。

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ハルニレテラス自体は人口密度高めでしたが、ランチには遅く、ディナーには早い時間を選んだのて、レストラン店内にお客さんは私ともう1組だけ。混んでくると次のお客さんのために席を空けたほうがいいかな?と考えてしまうのですが、今日は1人でもゆったりと過ごせそうです。

16時までオーダーOK!パン食べ放題のお得なランチメニュー

実は、いくつかあるレストランの中から今回沢村を選んだのは「ランチメニューが16時までオーダー可能」だからです。16時になったらディナータイムメニューに切り替わります。

お店に入ったとき16時少し前だったので、とりあえずランチメニューを見せてもらい、もしも心惹かれるメニューがなければお酒を飲みつつ少し待って、16時になってからディナータイムメニューから注文しよう!という風に考えていました。

そんなわけでまずはランチメニューを眺めます。

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チーズバーガー、サーモンフライバーガー、チキンカツサンドなど、ビールに合いそうなバーガー、サンド系メニュー。

肉料理や魚料理の「メインランチ」と「パスタランチ」、ボリュームたっぷりのサラダが付く「サラダランチ」には、「熟成酵母パン」がつきます。なんとランチで注文すればお代わり自由です。

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「季節のフルーツとフェタチーズのギリシャ風サラダ」も気になるけれど、登山後の遅い昼食だし、やっぱりお肉でしょうか。

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ランチタイムもオーダー可能なデザート・カフェ類。

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通常メニューとは別に写真付きのメニューが置かれていた「シャインマスカットのパフェ」がかなり気になりましたが、1800円!
かなり気になるけれど、ボリューム的にもしっかり食事をしてからこちらをいただくのは厳しそうですかね……。

ディナータイムメニュー

ここからは、16時からオーダー可能となるディナータイムメニューをご紹介します。

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ディナータイムはサービス料が385円かかり、かご盛りパンがお通しとして提供されます。お代わり自由ではなく、Sサイズ(4CUT)385円の有料です。ランチならサービス料なしでこのパンがおかわり自由なわけなので、やはりお得ですよね。

また、ディナータイムには3種類のコースメニューが用意されています。

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「前菜・ハーフサイズのパスタ・メイン」「前菜とメイン」「前菜とパスタ」の3コースで、いずれのコースにも「パン」「デザート」「コーヒーか紅茶」が付きます。

そのほかに、単品で注文できる前菜、サラダ、スープ、タパスなど。

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前菜やタパスも1000~2000円前後のものが多いので、魅力的なメニューもあるものの、1人で食べるには量が多そうな予感もしますね。

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メインとパスタのメニューはこちら。ランチにはなかったメニューもいくつか増えています。

単品メニューの単価がややお高めなので、主に量的な問題で、ディナータイムに1人で来るならコースを注文したほうが良いのかも……と思いました。

ドリンクメニューはワインの種類が豊富

最後にドリンクメニューですが、ワインの種類が豊富です。

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フードメニューとのペアリングのおすすめが書かれているページもありました。

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白ワインは、イタリア、フランス、カリフォルニアなどさまざまな産地のものを提供しているようです。

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赤ワインは、フランス・イタリアなど外国産のボトルのほかに、長野県産ワインも3種類あり。

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ワインはあまり飲めないけれどホットワインは大好きな私……こちらも気になります。

ベーカリー&レストラン 沢村 軽井沢ハルニレテラスでいただいたもの

お得なランチメニューをギリギリで注文可能だったので、メイン料理にサラダとパンがついたランチをいただくことにしました。

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サラダも、セットのおまけとは思えないほどボリュームたっぷり。ドレッシングもおいしい。

お酒は、テーブルにあったメニューにはボトルしか書かれていなかったのですが、店内の黒板にグラスでいただけるワインの案内があったので、スパークリングワインをグラスでいただくことに。イタリアのスパークリングワイン「プロセッコ」のエクストラドライです。

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お代わり自由のパンは、ドリンク提供の後すぐに、焼きたてのものを持ってきていただけました。

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トースト、バゲット、胡桃の入ったハード系のパンの3種類。

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選んだメインは「豚肩ロースの地ビール煮込み」を選びました。黒ビールを使って煮こんでいるそう。付け合わせはじゃがいものピューレです。
豚肉はトロトロに柔らかく煮こまれており、ナイフを使わなくてもほぐれそうに柔らか。甘めのソースと一緒にパンに載せて、ソースもすべてパンにつけて平らげました。

パンは3種類ともおいしくて、特に、ずっしりと重めのくるみパンは、そのまま何も着けずに食べてもおいしい!

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トーストはもっちり。バゲットは厚めの皮はパリッとしていて、中はしっとり柔らかでさすがベーカリーレストラン、すべておいしいパンでした。

テーブルの上にオリーブオイルが置かれており、パンに付けていただくのがこちらのお店の定番の食べ方のようなんですが、バター派の私はトーストとバゲットにはバターを付けたくなってしまいました。エシレバターとか注文できたら最高なんだけどな……。

食後、ちょっと甘い物が欲しくなったのですが、気になっていたシャインマスカットのパフェは食後にはボリュームが多そうなので、デザート代わりにホットワインを注文することに。

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りんごやオレンジが入ったホットワインは、甘すぎずスパイスの香りも効いていて好みの味でした。

お会計して外に出ると、メニューの黒板がディナータイムメニューに変わっていました。

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自家製スモークサーモンに海老とれんこんのアヒージョ、ニース風サラダもおいしそう……。
16時からディナータイムですが、16時台はとても空いていたので、今度はあえてディナータイムに来てみるのもいいなと思ったり。

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お店のスタッフのサービスも感じよく、気持ちよく酔いました。ごちそうさまでした!

中軽井沢駅まで歩き、カフェでタルトをいただいて帰路につく

ハルニレテラスから中軽井沢駅までは、路線バスや星野リゾートの運行するシャトルバスなども出ていますが、歩いても15分ほどです。

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バスを待つのも面倒なので、酔い覚ましがてら歩いていきました。

中軽井沢駅の駅舎は、2012年に建て替えられた雰囲気ある建物です。

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ちょうど日没の時間で、駅に着く頃にはやや薄暗くなってきましたね。
予約していた新幹線の時間まであと1時間少々あるのですが、このまま中軽井沢でぶらぶらするか、しなの鉄道で軽井沢に出てしまうか……。

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中軽井沢駅には軽井沢町の町立図書館が併設されています。

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以前、電車を待つ間に利用させてもらったこともあるのですが、新しく、雰囲気の良い図書館でした。

たしか、この駅の2階にはタルトやキッシュを出してくれるカフェがあったはず……。

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ありました。店名は「A-WOTO」と書いて「アウォート」と読むんだそう。

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改札口に向かう途中にある、駅ナカカフェです。

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お昼はキッシュランチもやっているんですね。席数は10席ぐらいかな。

ドリンクメニューもそれなりにいろいろ。

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お酒も、ハイネケンやグラスワイン数種。おつまみもあるよう。
今日はもう、食事は終えてしまったけれど、キッシュはかなり種類があるんですね。

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「信州味噌と秋鮭、軽井沢キャベツのキッシュ」「信州豚と信州りんごのナッツのキッシュ」などが気になります。

ケーキメニューも7種類となかなか魅力的なラインナップ。

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さっき沢村でシャインマスカットのパフェを諦めたので「よし、ここでシャインマスカットとチーズのタルトをいただこう!」と心に決め、店内へ。

レジで注文して席で待つタイプのお店です。ショーケースに入ったケーキを眺めると、シャインマスカットとチーズのタルトは既に売り切れでした……残念。

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店内に他にお客さんはおらず、まったり過ごせそうだったので、2番目に気になっていたタルトとコーヒーを注文して、席で待ちます。

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駅ナカカフェとは言え、雰囲気あるお店です。

「キャラメルバナナのクリームタルト」をいただきました。

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キャラメリゼしたバナナと、ほんのりシナモンの香るクリームのタルト。コーヒーによく合うお味です。
旅の最後はやっぱり、コーヒーとお菓子で締めくくるのが良いな。
沢村のパフェも気になったけれど、お店を変えて、後は帰るだけになってからまったりお茶できてちょうど良かったかもしれない……。

電車の時間が来たのでお店を後にし、1駅だけしなの鉄道に乗って軽井沢駅へ。
軽井沢から新幹線で東京に戻ります。

北陸新幹線は満席で、つかの間かもしれないけれど、日常が戻って来たんだなあと感じて少し、感慨深かったり。

自由に旅ができることの幸せを、改めて噛みしめた旅でした。

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