四万温泉 柏屋旅館
群馬県四万温泉は、群馬県吾妻郡中之条町にある、四万川の川沿いに温泉宿が点在する山あいの温泉地です。
群馬県には素晴らしい温泉地がたくさんありますが、谷川岳登山の帰りに立ち寄りやすい水上周辺の温泉、尾瀬帰りに寄れる老神温泉、草津白根山の麓にある草津温泉などと比べると、四万温泉は登山と絡めて立ち寄ることが難しい場所にあるのです。それもあってわりと最近まで、私は行ったことがありませんでした。
ですが、2年前の誕生日旅行で四万温泉の宿に宿泊し、温泉街をぶらぶらしたりしたのがなかなかに楽しかったので、次は1人でのんびり来てみようかなと思っていたのです。
そして、四万温泉で1人でのんびりするならぜひ泊まってみたい!と思っていたのが、今回ご紹介する柏屋旅館さんです。
一人旅専用のシングルルームがあり、洋室ながら夕食もお部屋でいただけること。
食事もなかなかおいしいと評判なこと。
それに、大浴場以外に3つの貸切露天風呂があり、空いていればいつでも好きなときに使えることも、泊まってみたいと思った大きな理由でした。
宿泊してみて、人気があるのが頷ける宿だと思いましたので、レポートしてみたいと思います。
- 四万温泉 柏屋旅館
実は「2018年に群馬県で泊まってみたい宿」にも選んでいた柏屋旅館
2018年の1月に「【全47宿】2018年はここに泊まりたい!各都道府県から1宿ずつ、一番泊まりたい宿を選出した」という、今年の抱負的な温泉記事を書いていたのですが、そこで「群馬県で一番泊まりたい宿」として選出していたのが、今回ご紹介する柏屋旅館さんでした。
こちらの記事でも紹介したとおり「シングルルーム1人泊プラン」があって休前日でも1人泊ウェルカムな宿であること、そして四万温泉街にある柏屋旅館さん経営のカフェの雰囲気が、とても良かったことから、いつか泊まってみたいと思っていました。
前回来たときも立ち寄ったのですが、今回もチェックイン前に立ち寄りました。また、柏屋旅館に宿泊すると、朝食を柏屋カフェでいただくブランチに変更することもできるそうです。
休前日も1人泊のプランがあるとは言えなかなか人気が高く、1ヶ月先まで予約が埋まっていることもしばしばなこちらのお宿。結局今回の宿泊では金曜日に1日休みを取って、シングルルームに宿泊することにしました。
東京駅を午前9時に発車する高速乗り合いバス「四万温泉号」に乗り、12時30分に四万温泉ホテル前に着きます。
柏屋旅館の最寄りのバス停は、終点よりも手前の「清流の湯入り口」なのですが、温泉街で食事をしたかったので、いったん終点まで乗りました。
昼食は、前回立ち寄って気に入った「料理旅館くれない」でうな重をいただき……。
その後は、チェックイン可能な時間まで柏屋カフェでコーヒーを飲んでまったりと過ごしました。
15時少し前にカフェを出て、川を眺めながらしばし歩きます。
水がとてもきれい。
昼食をいただいた「落合通り」あたりは温泉街らしい雰囲気がありますが、柏屋旅館に向かう道すがらは、時折旅館があるだけで、温泉街という雰囲気ではなく、静かな通りです。
静かで、やや寂れた感のある通りを抜けていくと、外装からしてきれいに改築された柏屋旅館が見えてきます。
反対側から見るとこんな感じ。
柏屋カフェと柏屋旅館の間は、徒歩で20分弱ありました。
例によって私は、ローカットのトレッキングシューズを履いていたのでどうということはなかったですが、普通に考えるとまあまあ距離がありますね。
では、チェックインしたいと思います。
館内は女子ウケの良さそうなレトロモダンな雰囲気
中に入り、フロントでチェックイン手続きを済ませます。
フロントの奥にはラウンジがあり、チェックイン・チェックアウト時の待ち時間を過ごせます。ドリンクなどのサービスは特になし。
また、フロント前には色浴衣を選べるコーナーがあり、男性も女性も好きな柄のものを選ぶことができます。男性も無料で浴衣を選べるお宿は、わりと珍しいですね。
館内の案内図。全15室の宿です。
1階の奥に男女別の内湯の大浴場。2階の隅に3箇所の貸切露天風呂があります。
フロント手前にあるこちらの階段の、向かって右側のほうを上ると、貸切風呂の前に出ます。
今回私が泊まるシングルルームは1階ですので、宿の方に案内していただきます。
湯上がりライブラリではコーヒーをいただける
1階には「湯上がりライブラリ」なる、書斎のようなスペースがあります。
奥の方には1人掛けのソファもあり、湯上がりに休憩したり、読書が楽しめるスペースとなっています。
「ライブラリ」と言いつつ、そこまで本は多くはないのですが・笑
登山漫画の定番「岳」も置いてありました。
また、エスプレッソマシンも置いてあり、自由にコーヒーを淹れて飲むことができます。
実は、私が泊まるシングルルームはこの「湯上がりライブラリ」の隣のお部屋です。
なので部屋でも好きなときにコーヒーが飲めて助かりました。
【部屋】★★★★ Wi-Fiも高速でとても快適だが洗面台の使い勝手の悪さのみやや残念
今回私が宿泊した、シングルベッドルームは1階の大浴場に向かう途中の、湯上がりライブラリの隣の「明(Akari)」というお部屋です。
ライブラリにもお風呂にも近いってすばらしいですね。
中は、畳の上に背の低いベッドが置かれた和モダンなお部屋。
部屋の奥から見るとこんな感じ。
ビジネスホテルのシングルルームのような広さと間取りですが、1人で広い和室だと持てあましてしまうこともありますし、お風呂あがりに好きにゴロゴロできるので、温泉宿でベッドルームは私は嫌いじゃなかったりします。
ビジネスホテルと違うところは、テラスがあって外に出られることでしょうか。
窓を開けるとデッキテラスとなっており、外に出られるようにサンダルも置いてあります。
雨や雪で濡れてしまわないように、サンダルにカバーがかぶせてあったのが気が利いていますね!レザー製のおしゃれなサンダルです。
温泉旅館の部屋のベランダって、あまり外に出ることを想定していないのかきれいに掃除されていないことも多いもので。ですが、柏屋旅館のデッキテラスはきれいに掃除されているのが見てとれました。
ただ、雪の降る季節ですのであんまりここでのんびりしようという気にはなりませんでしたが……気候のいいい時期なら、デッキテラスから外の景色を眺めながら風呂上がりのビール!なんていうのも良さそうですね。
さて、寒くなってきたので室内へ。
テレビ、リモコン、内線電話……と、設備もしっかり整っていますが、電話が黒電話!
もちろん、雰囲気にこだわってあえて全室黒電話で統一しているんだそうですよ。
また、書き机はこんな風に幅を広げることもできます。
食事もこの部屋でいただくので、主に食事のときにこういうセッティングにするのだと思うのですが、ノートパソコンを広げたり、書き物をするにも便利ですね。
ちなみに柏屋旅館さんは全室Wi-Fi完備なんですが、実際にノートパソコンで接続してみて、回線も高速でかなり快適でした。
テレビの下の棚には、冷蔵庫とお茶セット、電気ポット、空気清浄機なども揃っています。
冷蔵庫内には有料の飲み物が入っていますが、自分で買ってきたものを入れておくスペースもあります。
冷蔵庫には冷酒や、地ビールの四万温泉エールが入っていました。
また、お茶セットは紅茶や緑茶が数種類用意されており、お湯もポットで都度沸かせるので便利です。
お茶菓子も置いてありました。上州だるま。
洗面所もおしゃれ。アメニティ類もしっかり揃っています。
洗面台が陶器でできており、おしゃれで高級感もあって良いのですが、困ったのは「洗面台が浅いのに蛇口の位置が下にありすぎて電気ポットにお湯を入れにくい」こと。
ミネラルウォーターなどは部屋にないですし、水道の水を沸かすんだと思うのですが……この浅い洗面台では、ポットに水を入れられません。何度もコップに水を汲んでからポットにうつすことになり、けっこう面倒でした。おしゃれなんですけどね……。
室内にちゃんとトイレもあります、ウォッシュレット付きで清潔なトイレです。
クローゼットの中には、浴衣の上に羽織るダウンと、バスタオルと、浴室に移動する際に使える籐のカゴがありました。
足袋ソックスも入っていて、至れり尽くせりですね。
では、部屋で一休みしたところでお風呂に行きたいと思います!
【風呂】★★★★☆ 1つの貸切露天が常に使用中&脱衣所が寒いこと以外は良い
柏屋旅館には、男女別の内湯の大浴場と、空いていれば無料で利用できる貸切露天風呂があります。
利用可能時間は、大浴場はチェックイン~翌日午前11時まで。
貸切露天もチェックインから翌日午前11時までですが、こちらは午前1時から午前5時までの間は利用できません。
ちなみにですが……柏屋旅館さんは、基本のプランのチェックアウト時刻が正午なんです。なので、午前11時まで朝食後にのんびりお風呂に浸かったとしても、それから身支度を整える時間は十分にあるというわけで……。このあたり、とてもありがたいですね。
泉質と、各浴槽の源泉使用状況が書かれていました。
泉質はナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉。
そして、源泉使用状況ですが「大浴場」と「貸切露天風呂」の中で、循環せずにかけ流しているのは「月乃湯」のみ。そのほかの浴槽はかけ流しと循環を併用しているとのこと。また、加水加温については、源泉が熱いため、季節によって最大15%程度の加水を行うこともあるそうです。
宿泊時はとても寒い季節でしたので、加水はしていないかもしれませんが……循環併用の浴槽が多いのは少し残念ですね。ちなみに、客室に露天風呂が付いているお部屋が2つあるようなのですが、そちらの客室露天風呂はかけ流し浴槽のようです。
ph7.0の中性で、湧出時56.7度の熱めのお湯です。
各浴室で使用している源泉は同じ源泉のようでした。
男女別の内湯浴室
ではまず、泊まっていた部屋から一番近い、1階の大浴場に向かいたいと思います。
ちなみに、寒い季節は特に、露天風呂の吹きさらしの洗い場で体や頭をじっくり洗うのはしんどいと思いますので、露天が空いていたとしても、最初は大浴場に来て体を洗ってから他の浴室に移動したほうが良いと思います。
奥が女湯、手前が男湯。
わりと狭い廊下のほぼ突き当たりに、男湯と女湯が隣合っていました。
脱衣所は、間接照明で良い雰囲気です。
ヘアゴムやコットン、ヘアブラシなどのアメニティがあり、ドライヤーもちゃんと使えるものが置いてあります。
あ!部屋の洗面台は使いにくかったけれど、脱衣所の洗面台は蛇口の位置が高いから普通に使えた。部屋の蛇口もこっちにしてくれたらいいのにな……。
床には、おしゃれな体重計が置いてありました。
では、浴室へ。
内湯のみの浴室でそれほど広くはありませんが、貸切露天風呂に入る方が多いので、内湯も独占できることが多いです。
清掃が行き届いており、シャンプー&コンディショナー、ボディシャンプー、クレンジングウォッシュも設置されています。
洗い場の数、シャワーの水圧も問題ありません。
かけ流し・循環併用とのことで、おそらく「湯口から出るお湯は新しいお湯だが、浴槽内は循環している」という方式でしょうか。
内湯はややぬるめのお湯加減。40度ぐらいでしょうか。
湯口からは常にお湯がつぎ足されていますが、お湯のパワーは弱めでしょうかね。とは言え、塩素の香りがするようなこともなく、悪くはないお湯でしたよ。
貸切露天「櫻乃湯」雰囲気の良い広めの露天
さて、次に2階にある貸切露天風呂へ。
扉の前に、浴室の空き状況を示すプレートがありました。
ランプが点灯しているときはその浴室は使用中……ということで、このときは「月乃湯」「楓乃湯」は使用中ということ。空いていた「櫻乃湯」に入ることに。
扉を開けると階段があり、左手に「月乃湯」、右手に「櫻乃湯」があります。
空いていた櫻乃湯のほうに入り、内側から鍵をかけます。
扉が開きっぱなしなので「脱衣所が寒そう!先に入っていた人はどうして閉めてくれなかったんだろう……」と思ったのですが、内側から鍵をかけない限り、バネの力で勝手に開きっぱなしになってしまう扉なのでした。これも、空き状況をわかりやすくするためなのでしょうかね。
脱衣所へ。脱衣カゴと洗面台、そしてファンヒーターがありますが……。
ヒーターの電源も、戸の鍵を閉めなければ入らない仕組み……。
というわけでお風呂に入る前、脱衣所で服を脱いでいる間はとても寒いです。
脱衣所には温泉分析表も貼ってありました。
お風呂上がりに寒くないようにヒーターをつけてから、いざ、露天風呂へ!
おおお……なかなかいいじゃないですか!雪見露天ですよ!
露天風呂ですが、洗い場はしっかりついています。
ですが、冬の間は特に、この洗い場でゆっくりシャンプーなんかしていたら凍えてしまいそうですね。。。
広めの湯船に浸かり、積もった雪を眺めながらまったり。
内湯に比べるとやや熱め、42度ぐらいでしょうか。いいお湯です……。
櫻乃湯の浴槽も内湯と同様に、かけ流しと循環の併用とのことで、どんなもんかな?と思いましたが、こちらも悪くはないお湯でしたよ!
貸切露天「月乃湯」かけ流し浴槽の露天
次に、櫻乃湯の隣にある貸切露天風呂「月乃湯」に入ることに。
脱衣所内の作りはまったく一緒です。内側から鍵をかけないと扉が開きっぱなしになってしまうところも同じ。
源泉分析書です。使用している源泉自体は内湯、櫻乃湯と同じなのですが、月乃湯は浴槽内で循環をしていません。かけ流しです。
こちらも、ちゃんと洗い場はついています。
浴槽は、大きなたらいのような形状で、櫻乃湯に比べて小さめです。
でも、小さめだからこそかけ流しで維持できるのかもしれませんね。
入ってみると……おお……これまで入った内湯、櫻乃湯と比べて明らかに泉質のちがいが感じられます。
湯気の中にほわっと、温泉の香りがあるんですよね。これは良い……。お湯の温度は41度ぐらいで適温です。
貸切露天風呂に特に時間制限はないのですが「だいたい30分ぐらいを目安に」と、お部屋に置いてあった宿の案内書きに書いてありまして。
実は、櫻乃湯は15分ぐらいで出てきてしまったのですけれど、月乃湯はすっかり木に行ってしまい、30分きっちり入ってしまいました。そして、翌日の朝にも入りに行ってしまいました・笑
貸切露天「楓の湯」はずっと使用中?
さて、廊下の突き当たりにあったもう1つの貸切露天風呂「楓乃湯」にも、もちろん入ってみたかったのですが、こちらの浴室が滞在中、ずっとずっと貸切状態だったのです。
何回見に来てもこういう感じで、ずっとスリッパが3つ並んでいる状態で。
夕食前・夕食後・朝食前・朝食後で4回確認したんですけれど、ずっとこの状態でした。
本当に、常に3人のお客さんが入浴中だとしたらちょっとこわいぐらいなのですが、恐らくこの日はこちらの浴室は、営業していなかったのかもしれない、と思いました。
じゃらんで確認すると、楓乃湯は櫻乃湯とよく似たタイプの浴槽でしたね。
楓乃湯も循環併用ですし、かけ流しの月乃湯には入れたからまあいいか、ということにしました。
楓乃湯以外の3つの浴室に入ってみて、お湯の良さはめちゃめちゃ良い!というわけではないけれど悪くもなく、内湯も空いているし露天は貸切で使えるので「お湯目当て」でなければ十分満足できるお風呂だと思いました。
ただ、露天風呂には屋根などついていませんので、悪天候の日はみなが内湯に集中することになって、混み合ってしまうかもしれないですね……。
【食事】★★★★☆ 味は良く、温かい皿は都度運んでくれる。1合から頼める日本酒が増えるとなお良し
柏屋旅館さんは、食事の評判もなかなか良い宿です。
宿泊したお部屋は洋室のシングルルームでしたが、洋室でもお部屋まで食事を運んでくれますので、テレビを見ながらゆっくり食べることができます。
朝食は、基本的には会場での食事になるようです。
柏屋旅館のドリンク&別注料理メニュー
まず、夕食時に注文できるドリンクと追加料理についてご紹介したいと思います。
追加できるのは「霜降り上州牛のステーキ」「馬刺し」「渓流塩焼きセット」「仙台厚切り熟成牛タン焼き」「フルーツ盛り合わせ」です。追加のお料理のオーダーは16時30分までとのことでした。
飲み物は、ビール、ソフトドリンク、焼酎、日本酒、ワインと一通り揃っています。
ビールはエビスの生ビールと、冷蔵庫にも入っていた四万温泉エールの瓶ビールがありました。
ワインの種類はそこそこ多いのですが、グラスワインではオーダーできないようですね。また、日本酒も群馬の地酒を冷酒でいただけるのですが、一合で注文できるのは熱燗だけで、冷酒は300mlの小さい瓶でのオーダーになるようです。
300mlの瓶でオーダーできる冷酒のメニューはこちらです。ラインナップはなかなか魅力的なんですけどね。さて、何をいただきましょうか……。
お部屋でいただく夕食:その場で炊き上げる釜飯がめちゃめちゃおいしい
さて、夕食です。こんな感じでテーブルを広げていただきます。
見た目に味気ないと思われる方もいるかもしれませんが、私は特に気になりませんでした。
「冬のおもてなし」のお品書きです。根菜がおいしくなる時期なので、根菜をたくさん使っているとのこと、楽しみですね。
最初に、冷たいままでいただけるお料理と、卓上で加熱していただくお料理がお盆に載ってセットされます。
お酒は、四万温泉エールにしました。いただきます!
すっきりとした味わいのペールエール。和食にもちょうど合いそうなお味です。
食前酒の梅酒。榛名山麓の酒蔵「大盃」の梅酒で、日本酒に梅を漬け込んで作るものだそうで、これがとてもおいしかったです。買って帰りたいぐらいでした。。。
先付けの大和芋豆腐。
ねっとりと濃厚な味わいで、おいしい。日本酒が飲みたくなりました。
女将の手作りだという、刺身こんにゃくと花豆。
うーん、これも、日本酒のつまみだわ。どうしましょう。
花豆は、柏屋のカフェでも提供されていましたが、大きくて中がほくっとくずれて、やはりおいしいですね。
群馬県産ほうれんそうと、仙台せり和え浸し。
ほうれん草もせりも、冬においしくなる葉物野菜ですから、当然おいしいです。味付けもお上手。
季節野菜の四万温泉グリル スイートチリディップ。
金時にんじんやかぼちゃ、安納芋に芽キャベツ、ビーツなど、甘みの強い野菜がグリルされることでより甘くなり、大変おいしい。
このあたりでビールがなくなったので、日本酒を!
梅酒がおいしかった「大盃」の手造り純米にしました。旨みは強いけれどすっきりいただける、おいしいお酒です。
鍋料理は「根菜と赤城鱒の浅間山麓牛乳酒粕鍋」とのこと。
鱒と根菜を酒粕ベースの出汁で煮る、と。
煮えました。酒粕が入っているけれどあっさりとしていて、それでいてクリーミー。
鱒も野菜もおいしくいただけました。もちろん日本酒にもめちゃめちゃ合います。
徐々に、温かいお料理が運ばれてきます。煮物は海老芋饅頭。
中はとろとろの海老芋で、周りはパリッと揚がっています。味付けも優しいお味で、良いです。
焼き物。 山菜味噌と群馬いなか豚田楽焼き。
濃厚な味噌味のついた豚肉。味噌は山菜風味で甘めですが少しクセがあり、日本酒のつまみに良いです。この3倍ぐらい食べれそう。。。
最後に、その場で炊き上げた釜飯!
おおおお!おいしそう!!!
「いのはな釜めし」とのことですが「いのはな」は香りの強いきのこの一種のようです。赤城鶏と香茸の釜飯、どうりでおいしそうな香りがしました。
既に料理をしっかりいただいた後だったのでがまんして控えめな量にしてしまいましたが、もし朝食にこの釜飯が出ていたら、炊けたぶんすべてをいただいてしまったことでしょう。大変おいしかったです。
湯葉餅とあられの浮かんだお吸い物も、見た目にも愛らしく味も良かったですね。
デザートは、群馬県産弥生姫いちごムース。
自分で淹れたコーヒーと一緒に、ゆっくりといただきました。
部屋食で、温かいお皿は都度持ってきてくださる形でしたが、待たされたと感じるようなこともなく、自分のペースでのんびり食事ができて良かったです。
給仕してくださった方の対応も良く、味もおいしくボリュームも十分、大満足で夕食を終えました。ごちそうさまでした!
食事処でいただく朝食は洋食をチョイス:焼きたてパンが絶品!
翌日の朝食は、夕食の最後のタイミングに、和食か洋食かと開始時間を選んで朝食券をいただきます。
時間は8時 or 8時30分 or 9時スタートでしたので、私は8時からを選びました。
和食と洋食をどちらにするかはかなり迷ったのですが、宿泊された方の口コミなどを拝見して、今回は洋食を選ぶことに。
ちなみに、朝食はパスして、代わりに柏屋カフェでブランチをいただくこともできます。宿の夕食は量が多いので朝食の時間にまだお腹が空いていない!という人も多いと思うので、これは良いサービスですね。連泊のときなんかも良さそうです。2日目にまた3食食べると胃が疲れてしまうので、ブランチにしておけば夕食をおいしく食べられそうです。
時間になったら、1回のフロントの奥にある食事処へ。
籐のカゴのようなものがセットされているのは、和食を選んだ方のテーブルです。
和食と洋食を選んだ人の比率は、半々ぐらいに見えました。
こちらが、卓上に置いてあった和食と洋食の特徴をまとめたもの。
洋食は、欧州から取り寄せているパン生地を館内で焼いた焼きたてパンが自慢。
和食は、温泉粥も選べる、地元の食材を多く使った基本的な和食という感じでしょうか。
私が洋食を選んだのは、この「焼きたてパン」が大変おいしいという口コミがあったからでした。
洋食の朝食はこんな感じです!
パン、スープ、サラダ、卵料理とソーセージ、フルーツ、コーヒーと過不足ない内容です。お味のほうはいかがでしょうか。
野菜サラダは量もたっぷりだしドレッシングもおいしい!カリカリのクルトンがうれしいですね。
あと、洋食ですけれど野沢菜漬けがついていて、朝から日本酒が飲みたくなりました・笑
スクランブルエッグも濃厚でおいしいし、ソーセージも本格的な味わいです。黒胡椒がピリッと効いているのが良いですね。
マッシュルームのポタージュスープ。
濃厚すぎず、さっぱりしすぎず、ちょうどいい味わい。
そして、自慢の焼きたてパンです!
左が「ルスティコギッフェリ」、全粒粉入りの香ばしいバタークロワッサン。
右がジャーマンロール。ロールパンです。
どちらも焼きたてでまだ温かく、クロワッサンは外側はパリパリ、中がしっとりしていて食感も楽しい。ジャーマンロールも、ロールパンのイメージを覆すパリパリ、もっちりした食べごたえのあるパンでした。これ、お替わりしたい……。
でも、朝食の説明書きを見ると「ルスティコ190円 ジャーマン150円で持ち帰り可能。焼くのに30分かかります」という旨が書いてありますので、今お替わりしたい!と言っても余分には焼いていないんでしょうね。
いつも思うんですが、こういう、お替わりできるかできないか微妙なものって「お替わりできますか?」と素直に聞いてごめんなさいって言われるとなんだか恥ずかしい気持ちになってしまうんですよね。だから私は、まず聞かないんですけど、もしお替わりできるときは予め伝えていただけるとうれしいなあと思いました。
あとは、朝食で洋食を選んだ段階で「パン何個食べる?」って聞いてくれてもいいかもしれないなと。このおいしさなら、リピーターさんなら特に、追加料金払っても食べたい人はいると思うので……。
りんごジャムもおいしかった……。
豆にもこだわっているというコーヒーは、ポットサービスでたっぷりいただけます!
グレープフルーツはちょっと酸っぱかったけれど、地元産のりんごのジュースは甘くてちょうどいい。
最後にヨーグルトをいただいて、ごちそうさまでした!
朝食後は、もう一度お風呂に入りに行き、チェックアウトの時間までのんびりと過ごしました。12時チェックアウトって本当にすばらしいですね。
【再訪したい度】★★★★☆ お湯は平凡だが、快適で食事がおいしく人におすすめしやすい宿
ものすごく正直に言いますが、温泉の「お湯」そのものについてはわりと平凡で、特筆すべきことはありません。かけ流しの浴室は貸切露天のうちの一つだけで、浴槽内で循環している浴室が多いですし。
ただ、良くはないけれど悪くもない、というところで、循環併用の浴室に関しても、塩素臭がするようなお湯ではないので、泉質にこだわりがある人でなければ十分満足できるレベルだと思います。
また、お湯は平凡ですが3つの貸切露天風呂を好きなときに無料で貸切利用できるのは、かなり魅力的なサービスです。
恋人同士やご夫婦の旅行にも良いと思いますし、もちろん一人でのんびりするにも最高です。室内のWi-Fi回線も高速で、居心地のいい快適なお部屋なので、連泊して楽しむのもいいだろうなと思いました。
連泊時の昼食は、近所のお寿司屋さんや蕎麦屋さんから出前を取ることもできるようです。もちろん、温泉街まで行って柏屋カフェに行くのもいいですね。
実は、泊まったこの日の朝食が終わったタイミングで、宿の方に「本日の夕食のお時間はどうなさいますか?」と聞かれまして。あれ、私もう帰るんだけどおかしいな……と思ったら、私以外にもう一人、女性で一人で泊まられている方がいて、その方が連泊されるようだったんですね。それで間違えられたみたいです。
でも、この宿に連泊できるっていいな、と思いました。宿泊料金がまあまあいいお値段するので、連泊してのんびりしてみたいけど、なかなかなあ……。
チェックアウト後は、中之条駅までバスで向かいます。
バス停は、宿からすぐのところにあります。
先に並んでいた女性の方も、柏屋旅館に泊まられていたようでした。やっぱり、女性に人気なんですね。
この後はバスと電車を乗り継いで髙﨑に向かい、一杯飲んでから帰りますよ!