温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

山と温泉のきろく


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湯河原・幕山で梅の花を愛で、熱海で温泉と絶品イタリアンを堪能した初春の休日

熱海と湯河原で、ゆる山登山と温泉と酒食を満喫した週末

「東京から1泊2日で日帰り登山&温泉宿&いい感じの飲食店を楽しんでくる」という、コンパクトな旅のきろくを、最近いくつか更新しています。この記事で実は3本目です。

少し前に「小浅間山・草津温泉・軽井沢」「大蔵経寺山・石和温泉・甲府」というテーマで2記事更新しました。

なかなか遠出をしにくい状況が続いていることや「ブログを読んで登山を始めました」と言っていただけることが多いことから、初心者でも気楽に登りやすいであろう山を選び、公共交通機関利用で温泉と酒食まで無理なく楽しめるようにプランを立てています。

そんなわけで今回は湯河原・幕山。きっと今ごろ梅の盛りではないでしょうか。

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幕山では現在、梅の宴(2022年は2月5日から3月13日まで)が開催中です。近場でサクッとお出かけしたい方におすすめのプランですので、参考にしていただければと思います。

また、登山初心者向けの山や装備については発売中の著書にも詳しく書いています。

初心者向けの登山や一人旅におすすめの温泉についてもたくさん触れていますので、お手に取っていただけるとうれしいです。

「いかにもな観光地」ではない湯河原は、一人旅に優しい温泉地だと思う

首都圏に住んでいて「1泊で温泉に行こうか」と思ったら、多くの人は候補に「箱根」と「熱海」を思い浮かべるのではないでしょうか。

いきなり「湯河原」が浮かぶ人は、普段から温泉のことをよく考えている、そこそこ温泉好きな方なのではないかと。特に温泉好きというわけではない人にとっては「そう言えば湯河原ってあったね。あれ?湯河原って静岡県だっけ……?(神奈川です)」みたいな認識のことが多い気がします。(湯河原温泉の関係者の方すみません)

だからこそ、一人温泉旅で宿泊するなら湯河原がいいと思うのです。観光客が多いメジャーな温泉地は宿泊費が高くなる傾向がありますし、一人泊なら尚更です。箱根には一人で泊まれる良い宿もありますが、同じ宿泊料金の宿なら、湯河原の宿のほうが箱根の宿より満足度が高いな、と思うことが多いです。

今回は、1日目は昼過ぎに湯河原について宿でゆったりと過ごし、2日目にゆる山歩きを楽しむ旅を計画しました。

1日目:ゆっくり起きて昼前に出発、温泉付きオーベルジュで一泊

登山に行くときは仕方ないので別ですが、基本的に私は早起きが苦手で、できる限り早起きしたくない人です。
今回は2日目に山歩きを予定し、1日目は温泉宿に一泊するだけ。しかも湯河原は交通の便が良い場所なので、自宅を出たのはお昼前でした。

「東京→小田原」あるいは「東京→熱海」までを新幹線で移動するなら約1時間30分で着きますが、この場合交通費は片道4000円少々。
「東京→湯河原」を東海道線利用なら所要時間は1時間43分で交通費は1694円。
「新宿→湯河原」で、小田原まで小田急線を利用するなら、時間は2時間弱かかってしまいますが、交通費は1221円で済みます。

早起きもしなくていいし、交通費も安く済む、湯河原はすばらしい温泉地です。

湯河原駅前の老舗喫茶店「珈琲WEST」でケーキセットをいただく

湯河原駅に着いたのは13時30分過ぎ。
出発前に、空腹を感じない程度に軽めの朝食を取っていましたし、この時間にランチをいただいては、宿の夕食に差し支える……。そこで、駅前の喫茶店に入り、ケーキとコーヒーをいただくことにしました。

湯河原駅のロータリーに「coffeeウエスト」と書かれた喫茶店が見えますが、こちらのお店の本店が、すぐ近くにあります。

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駅から徒歩2分。

洋館風の建物です。駅からほんのちょっとなので、よほど大きな荷物を持っているとかでなければ駅前のお店よりこちらの本店まで来たほうがいいと思います。メニューも本店のほうがずっと多いです。

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コーヒーカップが描かれたマットを踏んで、店内へ。

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店内も広々。天井も高い。

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レジの周辺でお土産品のほか、衣料品なども販売しているのが、何か和みますね。

珈琲WEST本店のメニュー

コーヒーはブレンドとアメリカンのほか、シングルオリジンのコーヒーが2種と、ウィンナーコーヒーやカプチーノも。

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食事は、トースト系のメニューのほか、スパゲティやカレー、ステーキやドリアなどの洋食メニューも揃っています。

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料理メニューには「コーヒー・紅茶・メロンソーダ・オレンジジュース」のいずれかを付けてセットにすることができます。アルコールメニューも基本的なものが揃っていますね。

料理メニューはそこそこ値が張りますが、レビューなどを読むとボリュームたっぷりのようでした。

既にモーニングメニューの時間帯は終わっていましたが、メニューはそのまま置いてありました。朝7時から「白トリュフ香るカルボナーラ」をいただけるんですね……。

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その他にケーキ各種も。
今回私は、こちらのケーキセットを注文しました。「コーヒーか紅茶」とケーキをセットにして、税込1,000円となります。

ニューヨークチーズケーキを選びました。

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ケーキの大きさも比較的大きめで、濃厚、なめらか。苦み強めのコーヒーとよく合って、おいしかったです。

本日のお宿、オーベルジュ湯楽にチェックイン

喫茶店でひと休みした後は、本日のお宿「オーベルジュ湯楽」へ向かい、15時ちょうどにチェックインしました。

宿については詳しくはこちらの記事↑に書いていますが、レストランでいただくイタリアンと和食を融合した料理と、源泉かけ流しのお湯がすばらしい宿です。

詳しくは記事のほうを見ていただくとして、ごく簡単に今回の滞在についてご紹介したいと思います。

今回宿泊したお部屋は、4階にある8畳、アウトバス、トイレ室外の和室です。最もリーズナブルなお部屋で、土曜日でも1人で予約することが可能です。

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コンパクトなお部屋ですが、Wi-Fiも良好で設備はしっかり整っているので個人的には問題なし。トイレに行く度に廊下に出ることに抵抗ある方、エレベーター無しで4階まで階段を上るのはちょっと……という方は、別の部屋を予約したほうが良いかとは思います。

夕食までの時間、まずはチェックインから当日の夜まで女湯となっている大浴場へ。

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広い湯舟で熱めのお湯を楽しみます。

2つある貸切風呂のうち、今回は「岩風呂」を予約しました。
内湯+ミニサイズの露天風呂を貸切で利用できます。露天風呂はややぬるめの温度になっており、時間いっぱいまでゆっくりと浸かっていられました。

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宿泊レポートでは、今回は入らなかったもう1箇所の貸切露天風呂についてもご紹介しています。

「イタリアンコース」の料理を初めて堪能!

夕食は今回、和食要素の入らない「イタリアンコース」を始めて選びました。

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パンもすべて自家製、チーズも3種類ついていて、ワインが進んでしまいます。

カルパッチョやステーキも、素材よし、味付け良し、盛り付けは美しいと3拍子揃ったすばらしい料理ばかりでした。

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イタリアンコース、かなり気に入ってしまいました。
これまで泊まった際にいただいた「シェフ特選コース」や「バースデープラン」の料理メニューも、宿泊レポート内でご紹介しています。

湯河原でおすすめできるその他の温泉宿2軒

今回はオーベルジュ湯楽に宿泊しましたが、他にも湯河原にはおすすめできる宿がいくつもあります。
直近2年以内に泊まったことのある宿を2軒、ご紹介させていただきたいと思います。

奥湯河原温泉 加満田

奥湯河原にある、多くの文人に愛された歴史ある宿「加満田」

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安い宿ではないですが、すべての部屋に温泉が配湯され、部屋のお風呂でもかけ流しのお湯を楽しめるほか、空いているときにいつでも利用できる貸切風呂もあります。

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食事も朝夕共にすばらしく、春は庭で採れた山菜を使った料理プラン、冬は「あんこう鍋・蟹鍋・すっぽん鍋」の3種から好みの鍋を選べる鍋プランがとても良かったです。

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朝食も「旅館の朝ごはん」の見本のようなおかずが並び、風呂・部屋・食事・サービス、すべての面で満足度の高い宿でした。

土曜日でも1人で泊まれるところもうれしいポイントです。宿泊レポートを書いていますので、ぜひ参考になさってください。

干物屋さん併設の温泉宿 旅館魚判

もう1軒、ブログではご紹介していないのですが、温泉宿と干物屋さんを営んでおられる「旅館 魚判」もおすすめしたい宿です。

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2箇所ある内湯は共に源泉かけ流し。

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ぬるっとした浴感の湯河原の湯をゆっくりと楽しめました。

夕食時にいただける日本酒のラインナップもさまざまで、利き酒セットもあり。

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干物さんを営んでいるだけあってか、魚料理がどれもおいしく、特にお刺身の盛り合わせは品数も多く、とても新鮮でした。

朝食にはもちろん、宿自慢の鯵の干物が並びます。

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現在は土曜日は1人で予約できませんが、平日であればかけ流しの露天風呂付きの部屋も1人でも予約可能。またゆっくりと1人で泊まりに行きたい宿です。

2日目:幕山で梅見登山の後は、熱海で極上湯と絶品イタリアン

オーベルジュ湯楽で迎える朝は、檜風呂での朝風呂から始まります。

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深夜に浴室の男女が入れ替わるため、こちらの浴室が朝6時から女湯となるのです。

朝風呂の後は少しお部屋でゴロゴロして、8時からお待ちかねの朝食です!
夕食で「イタリアンコース」を選択したときだけ「洋朝食」を選択可能となるため(他のコースでは和食のみ)もちろん洋朝食を選びました。

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サーモン、生ハム、オリーブなど、ワインが飲みたくなるようなおかずがずらりと並びます。ワインに合う料理はもちろん、パンにも合います。

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焼きたての自家製パンドミーにチーズやハム、温泉卵やベーコンをのせていただきました。パンはおかわりもできるので、お腹いっぱいに食べてしまいました。

湯河原駅から臨時バスに乗り「梅の宴」開催中の幕山で梅見ハイク

オーベルジュ湯楽のチェックアウトは11時。
ギリギリまで部屋でだらだらしてから宿を出て、バスで湯河原駅へ。駅で幕山公園行きのバスに乗り換えます。

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幕山公園行きのバスは、普段は1日5本ほどで便が良いとは言いがたいのですが、梅の宴の開催中は毎時0分と30分に臨時バスが運行していました。バスに乗って幕山公園へ。

バスは、公園に最も近い駐車場まで運行していますので、下車後はすぐに梅林の入口に到着。

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ここから、梅の花を眺めつつ歩き始めます。
さまざまな色の梅が咲いていて、梅の花の香りもほのかに漂っている幸せな散歩道です。

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10分ほどで梅林は途切れ、そこからは整備された登山道を登っていきます。

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周辺の木は既に落葉している季節ですので、登山道は常に日当たりが良く、木々の隙間から青い空と海が見えます。

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途中には、相模湾が見渡せる眺望の良いポイントもありました。
海上に見える島は初島でしょうかね。湯河原は海も近いのに山もあるので、夏は暑いでしょうけれど、冬に来るには良いところです。

歩き始めから1時間ほどで山頂に到達。

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山頂は天然の芝生が広がる広場のようになっていて、レジャーシートを広げてピクニック気分を味わうにも良さそうな場所です。今回は、宿で朝食をしっかり食べてまだお腹が空いていないのですぐに立ち去りましたが、山めしを楽しむにもいい場所だなと思いました。

山頂からも海が見える場所があり、眺望も楽しめます。

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山頂周辺を一周するコースを歩いた後、元来た道を戻って下山します。

梅林の入口まで戻ってくると、梅の花がピンクの絨毯のように見えてとてもきれいでした。

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写真の右上に岩壁が見えますが「幕岩」と呼ばれる有名なクライミングスポットで、この日も多くのクライマーたちがクライミングを楽しんでいる姿が見えました。

梅を愛でる人と、ハイキングやクライミングをする人が皆それぞれに休日を楽しんでいる、素敵な場所でした。

幕山公園から湯河原駅へのアクセス

帰りも臨時バスで駅に戻ろうかなと思っていましたが、バス停には長い行列が!

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10数分の乗車とは言え、あまり混雑したバスには乗りたくないな……と思い「臨時タクシー乗り場」に向かい、タクシーで駅に戻ることにしました。
「臨時タクシー乗り場」は臨時バス同様に、梅の宴の開催中のみ設置されているようです。

実は「梅の宴」開催中ではないタイミングで幕山に来て帰りにタクシーに乗ろうと思ったら、「GO」などのタクシー迎車アプリが軒並み「サービス提供外の場所」となっていて驚いたことがありました。神奈川県内なので使えるかなと思っていたのですが……。

もし、梅祭り開催期間外に幕山に行く際は、確実にバスに乗れるように時間をしっかり調べていくか、タクシーを使うなら予め予約しておく、もしくはタクシー会社の電話番号を調べておいたほうが良いと思います。

バスの運行会社は箱根登山バスなのでこちらのページの、のりかえ検索で「幕山公園」「湯河原駅」と停留所名を入力すると検索可能です。

梅の宴の開催中であれば、バスにしろタクシーにしろ交通の便はとても良いので(むしろ駐車場がかなり混むので公共交通機関利用がおすすめされています)まずは梅の宴開催中に行ってみるのがおすすめではあります。

熱海へ移動し、大好きな日帰り温泉施設「日航亭大湯」へ

2時間ほどのハイクでしたし、冬なのでそこまで汗をかいたわけではありませんが……外を歩いて冷えた体を温めたい!ということで、温泉に向かうことにしました。

湯河原にも日帰り温泉はありますが、お隣の熱海に大好きな日帰り温泉があるので、電車で熱海に向かいます。湯河原と熱海は1駅で所要時間も5分。本当にすぐそこです。

目指す日航亭大湯さんは、熱海駅から徒歩13分。

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熱海に行くとほとんど毎回立ち寄っている、お気に入りの日帰り温泉です。

日航亭大湯の営業時間・定休日・入浴料金

日航亭大湯の営業時間は午前9時から午後6時まで。最終受付は午後5時です。
以前は午後8時までの営業でしたが、コロナ禍以降に2時間短縮されました。

定休日は火曜日と第3水曜日。以前は「祝日の場合は営業して翌日に振替で休日とする」旨が公式サイトにありましたが、現在はその記述はありません。定休日が祝日の場合は、営業しているか電話で確認してから伺ったほうが良さそうです。

入浴料金は大人(中学生以上)1000円、子供500円。
以前は、追加料金なしで貸切利用できる小浴室がありましたが、老朽化のため閉鎖されたそうです。

この日は手前の浴室が女湯でした

日航亭大湯には2つの大浴場があり、1日おきに男女が入れ替えになります。

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この日は、手前側にある浴室が女湯になっていました。
こちらの浴室は、広々とした内湯と、半露天風呂がセットになっています。

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内湯は窓も多く天井も高く、開放感があります。
洗い場から浴槽の間も距離があるので、洗髪の際のしぶきなどを気にしなくて良いのもいいです。

廊下でつながった別の浴室に、半露天風呂があります。

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ややコンパクトな浴室ですが、浴槽の奥側は外気が入る造りになっています。
どちらもお湯は本当にすばらしくて、熱海らしい塩辛い温泉(ナトリウム・カルシウムー塩化物泉)ですが、90度以上ある高温の源泉を、加水せず冷ましてかけ流しています。

お風呂から上がったら、無料の休憩所でひと休み。

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今回は手前の浴室が女湯でしたが、奥の浴室には広い露天風呂があったりとかなり趣が異なります。こちらの記事↓でご紹介していますので、気になる方は参考になさってください。

熱海のレストラン、LEONE9でシチリア料理のフルコースを堪能

日航亭大湯の閉館時刻少し前まで滞在し、18時に予約していたお店まで歩きます。

LEONE9(レオーネノーヴェ)という、熱海駅から徒歩3分の場所にあるシチリア料理のお店です。

地図では熱海駅からの経路を示していますが、この日は日航亭大湯から歩いていきました。

実はコロナ禍直前に熱海で夕食を食べたくなって食べログで検索し、こちらのお店に開店と同時にお邪魔してサクッと飲み食いしたことがあったんです。そのとき大変おいしかったので、いつかまた行きたいと思い続けていたのでした。

そのときのことを思い出して、こんなツイートをしたりしていたんですが、ようやく再訪が叶いました。

閉店時刻の早めなお店の多い熱海ですが、LEONE9さんは通常22時LOの22時30分閉店と夜遅いのも魅力的。自治体の要請に従って営業時間短縮していることもあるので、来店時は予約するか公式サイトで確認したほうが良いですが。

しかもこちらのお店、食べログで予約できるんですが、ディナーでも1名から予約できるんです。

1人でレストランに行って単品オーダーすると、1皿の盛りが多くてあまり何品も食べられない……ということはよくあります。実は前回、1人でふらっと行ったときも正にそうだったので、次回はコース料理で予約するぞ!と心に決めていました。(LEONE9ではコースは前日までの予約が必要なのです)

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交差点の向こうのビルの1階、照明が明るくついているお店がLEONE9です。

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では、お邪魔します。
店内に入って予約名を伝えると、最初ちょっと慌てた様子で予約を確認したり、案内されたテーブルにカトラリーやお皿が2名分セッティングされていたので「え?大丈夫?ちゃんと予約通ってる……?」と一瞬心配になりましたが、料理はスムーズに出てきたしお品書きも用意されていたので、たぶん予約自体は通っていたんでしょう。

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お皿とナプキンは案内前に片付けていたけれど、カトラリーは反対側の席にしばらく残されていました。もしかしたら、2名の予約と勘違いされていた?のでしょうか。

ラインナップの中でも高いほうのコースを、女1人で予約する人がいるとは思わなかったのかもしれません。すまんね……。(2人予約だと思われていたのでは?は、あくまで想像です)

オープンキッチンで、カウンター席が6席、2人掛けのテーブルが4卓あります。このフロアに、この日は私ともう1組、衝立の向こうに2名のお客さんがいました。

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このほかに宴会利用可能な半個室席もあり、この日は個室にお客さんがいるようで、声が聞こえてきましたね。
基本的に、料理はオーナーシェフが1人で担当している店なので、混み合う日は料理が出てくるのに時間がかかることもあるそうです。この日はおそらく、全組予約客だったのでしょう。料理が出るタイミングは全皿ぴったりでした。

LEONE9のドリンク・料理単品メニュー

LEONE9のドリンクメニュー。ちょっと上のほうが影になって見えにくくなっていますが、白ワインのグラスが4種、赤ワインのグラスが4種ありました。

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あとはスパークリングワインも1種。
このほかにボトルのメニューも恐らくあるとは思うのですが、1人では確実にオーダーしないので、見せてもらいませんでした。

今回はコースを予約しており、追加注文することもないとは思いますが、アラカルトのメニューも見せていただきました。

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左が通常メニューで、右の手書きのものが「本日のおすすめ」メニューです。

ちなみに前回来たときにアラカルトで、この日も「おすすめ」の中にある「シチリア風トリッパと白いんげん豆の白ワイン煮」をオーダーしたのですが、大変おいしかったのですけど、めちゃめちゃ量が多かったです!

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もうこれとフォカッチャだけでお腹いっぱいな量なんですが、その前に前菜も2皿頼んでしまったんですよね。やはり1人で行くならコースで予約して行くのがおすすめですね……。

1杯目の飲み物は、スパークリングワインと迷って、イタリアンビールの「PERONI(ペローニ)」を265mlのグラスでいただきました。

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ほんのりと柑橘系の香りがする、飲みやすいピルスナー。癖がなくてどんな料理にでも合いそうなビールでした。

LEONE9の「シェフのおまかせ」8800円コース

LEONE9のディナーコースは「シェフのおまかせ」が「5品4,700円」「10品6,820円」「12品8800円」と3種類あり、このほかに「旬の高級食材コース 12品 16,500円」があります。

この中で私は「シェフのおまかせ 8800円」コースを予約していました。つまり、予約可能なコースの中で2番目に高いコースです。1番高いやつは2番目のほぼ倍なので……さすがにそれは、何かお祝いのときにでもいただく感じかなと思い。

とは言え次いつ来れるかわからないですしね!なるべくいろいろ食べたい!ということで12皿のコースになりました。

こちらがお品書きです。

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あれ?今気がついたけど、メインは上州牛と仔羊から選べたんですね!今回は特に何も聞かれず、上州牛が出てきましたが、予約のときに申し出る必要があるのかもしれないですね。

さて、本日のコースです。一品目はアミューズ的な(イタリアンでもアミューズというのだろうか)一皿。「浜名湖あおさと静岡桜海老のゼッポリーニ」です。

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「ゼッポリーニ」実は前日のディナーの際にオーベルジュ湯楽で習ったばかりで「海藻を練り込んで揚げたパン」だそうです。オーベルジュ湯楽では生海苔を練り込んでありました。
こちらはあおさと桜海老を練り込んであります。上からしらすがかかって爪楊枝が刺されているこの姿……もしやたこ焼きを模しているのでしょうか?
見た目も愛らしく、ビールにめちゃめちゃ合う一皿でした。

こちらはスープです。「カリフラワーとイカスミ煮の温かいスープ」

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お品書きでは「里芋」となっていましたがカリフラワーに変わったとのこと。上にのっているのは伊勢エビです。濃厚でなめらか、お酒もすすんでしまうスープです。

スープと一緒に自家製フォカッチャが登場しました。

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このフォカッチャ、前回もいただいたんですけどもちもちしていて、オリーブオイルと塩味だけでおいしいし、料理と一緒にいただいてもおいしい。どんどん食べてしまいたくなるのですが、食べ過ぎると料理が入らなくなるので加減しつついただきます。

次のお皿はカルパッチョです。

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「石鯛としめ鯖 生わかめと菜の花、きゅうり」です。しめ鯖がほんのり生っぽくてしめ方がとてもお上手……。菜の花の苦みも春らしくていいですね。

このあたりでビールがなくなったので、おすすめいただいた白ワインの「サンタレッリ」をいただきます。
次のお皿は「プロシュートとブッラータチーズ、珊瑚樹トマトのサラダ仕立て」

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見た目にも美しいですが「ブッラータチーズ」なる聞き慣れない名前のチーズが、モッツァレラチーズをふわふわにしたような食感と味わいでちょっと衝撃的なおいしさでいた。甘酸っぱいドレッシングと糖度の高いトマトと生ハムのマリアージュがたまりません。

次の一品は「白子のフリット」です。白子大好き!実は前回来たときも単品でオーダーしていたので、冬に来てよかったと思いました。

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春菊とアンチョビのソースと、上からトリュフがかかっています。
濃厚な白子に濃厚なアンチョビ、春菊、トリュフと癖の強い食材同士を合わせて食べさせてくれるとは……。白子のフリットはいろんなところで食べますが、こんな食べ方は初めて。大変おいしかったです。

パスタは「生ウニのクリームソーズ」

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これは想像どおりの味ですが、想像どおりおいしかったです。濃厚&クリーミー好きなので幸せな一品です。

ここで赤ワインを。「ダルバ」というワインにしました。

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赤はあまり飲み慣れてないので、なるべく軽くてフレッシュなやつを選びます。

次は「穴子のロースト」なんですが「お嫌いでなければ穴子のフリットにフォアグラのローストを添えますが」とご提案いただいたので、もちろんお願いします!嫌いなはずがないです……。

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穴子のロースト自体もこんがりと焼かれて、甘めでクリーミーな「ごぼうのソース」とよく合っておいしかったのですが、フォアグラが……こんなに大きい!ワインが進みまくってしまいました。

肉料理は「上州牛のロースト」です。付け合わせはタラの芽とじゃがいも。

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付け合わせもすべて繊細な味わいでおいしかった!けどお肉若干堅めだったかも。次来るときは羊でお願いしようかな。

最後に、デザートは「湯河原みかんのパンナコッタ」

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パンナコッタの中にみかんが練り込まれていますが、甘いパンナコッタとみかんの酸味がしっかり調和がとれていて、シンプルながら上質なデザートでした。

どのお皿もおいしく、満腹感を感じる間もなくするすると入ってしまった、大満足なディナーでした。実を言うと私は、オーベルジュ湯楽のイタリアンよりもLEONE9のほうが気に入ってしまったかも。甲乙付けがたいのですが……。

ちなみに今回の旅「1泊2日」で楽しんでいますが、2日目のスタートが遅いので、実は

「湯河原で幕山に登り、熱海で日帰り温泉とイタリアンディナーを楽しむ日帰り旅行」

としても十分楽しめるプランなんです。
お休みの予定や予算に合わせて、参考にしていただけたらと思います。
そのためにもLEONE9さん、これからもずっと、1人でのWeb予約を受け付けてくれるといいな……。

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お店を出ると、小雨が降っていました。

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お腹もいっぱいで酔っていたし、新幹線で帰ります。

ご紹介した宿やお店と大好きな日航亭大湯が、コロナ禍を乗り越えて長く営業を続けてくれますように。また遊びにきます!

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。