温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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鳴子温泉 国民宿舎ホテルたきしまの名湯「薬湯(くすりゆ)」に日帰り入浴

国民宿舎ホテルたきしま(瀧嶋)

国民宿舎ホテルたきしまは、薬湯(くすりゆ)という大変個性的なお湯を持つ公共の宿です。

最初「やくとう」と読むのかなと思っていましたが、くすりゆが正しい読みとのこと。

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「鄙びた鉄筋の宿」という風情ですね。

今回、鳴子温泉郷で最後に入ったお風呂がこちらだったんですが、「ここを最後に選んで良かった!」と思える、個性的で強烈なお湯でしたのでレポートしたいと思います。

入浴前の酔い覚ましに、鳴子名物の栗団子をいただきに本舗一之坂餅屋へ

鳴子温泉の洋食屋「銀の匙」で、ハンバーグランチと共にビールをいただいてしまったわたくし。

前回鳴子に来たときから「次は行きたい!」と思っていたハンバーグをようやく食べることができて大満足!でした。

実は「銀の匙」では、あまり深く考えずにいつもの癖でビールも一緒に頼んでしまったのですが、店を出てからふと気づいたのが、次に立ち寄りで行こうと思っていたお風呂が、大変よく温まるというので評判のお湯だということです。

ビール一杯とは言え、飲酒直後にそこに行くのはやや不安が。。。

というわけで、もともとの予定にはなかったんですが、酔い覚ましに何か甘いものでも食べにいくことにしました。

しそ巻きと栗団子がおいしくて犬がかわいい、本舗一之坂餅屋へ

はじめ、駅前まで戻って、喫茶店にでも行こうかなと思ったのですが……。

鳴子温泉駅前には、喫茶まるゆやコーヒーハウス純など、なかなか素敵な喫茶店があります。

ですが、食べログで調べてみると、これから行こうとしている宿と、昼食をいただいた「銀の匙」の中間地点に、店内で鳴子名物の栗団子をイートインできる和菓子屋さんがあるとのことだったので、お土産を物色がてら、そちらに行くことにしました。f:id:happydust:20170330223153j:plain

それが、本舗一之坂餅屋さんです。

「創業文政元年」ののれんがはためく、立派な門構えのお店です。

店内には、かなりたくさんの試食品が並べられており、試食だけで満腹になりそうでした。

f:id:happydust:20170330225550j:plainしかし、私はお茶をいただくために栗団子を注文しなくては。。。

イートインの栗団子は370円とのこと。
注文して、店内の隅に置かれたイスに座って待ちます。

f:id:happydust:20170330225910j:plainあ……隅っこに犬が。。。

大変人なつっこい犬で、女性のお客さんとずっと遊んでいました。

f:id:happydust:20170330225943j:plain遊んでいたというか、触られまくっていたというかw
触ったり撫でたりしてもぜんぜん動じないんですね。

お店の方は
「もう年寄りだから、噛んだりする元気もないから好きに触って大丈夫ですよ」
と言われたのですが、私は、猫も犬も眺めてるだけで十分なんですよねえ。。。

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先のお客さんが帰られてから、ちょっとだけ近づいて、写真を撮らせてもらいました。
たしかにちょっとお年寄りっぽいかな。でも、毛並みのパーマ具合がいい感じのわんこでしたね。

さて、栗団子。

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来ましたよ♪

お土産品にも「栗団子」と書かれたものはあったのですが、それはどうも蒸し団子のようで、イートインでいただける栗団子とは別物のように見えました。(温めたらこうなるのかもしれませんが)

温かい、とろりとした甘じょっぱいみたらし餡のかかった栗団子。中には栗が一個まるごと入っており、とてもおいしかったです。

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団子を頼むと、お茶請けの漬物が2種類も出てきました!
しかも、なんかちょっと凝った漬物ですよ。。。これも売り物なのかな、もしかして。
栗団子を食べてお茶をいただき、漬物をつまんで、試食しておいしかったしそ巻きをお土産に買って帰りました。

対応が温かくて、ものすごくいろいろ試食を勧めてくれるし、思わず「何か買っていこうかな」と思ってしまう感じのお店でした。

さて、酔いのほうもやや覚めたところでいよいよ、国民宿舎ホテルたきしまに向かいたいと思います!

国民宿舎ホテルたきしまで、噂の薬湯に浸かる

栗団子をいただいた本舗一之坂餅屋から、国民宿舎ホテルたきしまは目と鼻の先にあります。徒歩1分ぐらいでしょうか。 

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1泊2食付き6600円とのこと。
現在、予約は電話予約のみのようです。公式サイトにもネット予約機能はなく、楽天トラベルには宿の情報はまとまっているものの、現在はプランは出ていません。
でもおそらく電話してみたら、1人でも泊まれると思います。楽天トラベルでも、1人泊用のプランが用意してあった形跡がありましたので。

玄関から入って、掃除をしていた女将さんに日帰り入浴の受付をしてもらいます。玄関で、宿のスリッパに履き替えます。

国民宿舎ホテルたきしまの日帰り入浴受付時間は、午前10時から16時まで。料金は500円で、湯めぐりチケットの場合はシール2枚が必要です。
玄関前にはソファが置いてあり、休んでいる方がいました。中には休憩所などはなさそうだったので、日帰り入浴後の待ち合わせも、おそらくこの玄関前のスペースになるのかなと思います。 

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湯めぐりチケットの最後に残っていたシール2枚を渡すと、細身で元気な感じの女将さんが丁寧にお風呂について説明してくれました。

お風呂は地下の突き当たりにあり、うちの自慢のお湯は「薬湯」であること。「やくとう」ではなく「くすりゆ」と読むこと。
薬湯は貸切で利用するので、薬湯に向かう階段にかかっている札が「入浴中」になっていなかったら入れる。たぶん今は誰も入っていないんじゃないか?とのことでした。

「お客さんうちのお風呂は初めて?じゃあね、肩まで浸かるのはとりあえず1分以内にしてね。うちのお湯はほんとによく温まるから、のぼせてしまうと大変だから」

とのこと。

私はもともと半身浴派なので、肩まではあんまり浸からないのですが、こんな風にちゃんと説明していただけるのはありがたいですね。しかし「1分以上肩まで浸かるな」ってすごいな。。。

しかし、奥さん?らしき女将さんはすごくちゃきちゃきしていて働き者っぽい雰囲気なのに、ご主人?らしき男性は、ずっとそのへんをぶらぶらしていました。まあ、もしご夫婦なんだとしたらいいコンビなのかもしれないですけどw

階段を下りて、地下の突き当たりに向かいます。 

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浴室の前にはイスがいくつか置いてあります。貸切利用が基本の薬湯が使用中の場合は、ここで待つことになるようです。

 

こちらが、噂の薬湯の入り口ですね。

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あ、女将さんは「今は誰も入っていないんじゃないか」って言ってましたけど、入浴中の札がかかっていました。

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このとき時間は午後2時ごろ。この日の宿泊客がチェックインするまでにはまだ時間がありそうだから空いているんじゃないかな?とふんでいたのですけど、実はホテルたきしまは昼の12時からチェックイン可能なんだそうです。

10分ほど浴室の前で待っていると、浴衣を着た宿泊客の女性があがって出てきました。
1泊でも12時にチェックインできるなら、かなりのんびりできるからいいですね!

札を「入浴中」にして、階段を下っていきます。 

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脱衣所の扉が見えてくるころには、かなりの湿気が感じられました。
なんでこんなにムシムシするんだろうと思ったら、脱衣所の扉が開いたままなんですね!
しかも、扉が閉まらないように筒型の灰皿で止めてあり、この灰皿がけっこう重くて動かしづらいのです。

先に入っていた女性の方が、わざわざこの重い灰皿を動かして、扉を開け放したままにしてあがってくる道理もないですよね。。。おそらくこれは宿の方が、何らかの事情があって開け放したままにしておくために置いたんでしょう。

それならば無理に閉めるのも良くないか……と思い、ちょっと落ち着かないですが脱衣所の扉は開け放したまま、中に入ります。

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脱衣所は、脱衣カゴと洗面所だけのシンプルな造り。

ドライヤーなどもありません。ドライヤーあってもここでは髪は乾きそうにないけどw

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脱衣所内はまるでミストサウナさながらでした。

 

ではいざ!浴室内へ! 

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おお……お湯、黒い?

脱衣所はものすごい湿度でしたが、そのわりに浴室内はそこまでの湿気ではないのか、写真も普通に撮れました。 

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なんだろう……湯気はそんなに出ていないけどすごい暑いんですよ。
普通、浴室に熱気がこもって暑いときってミストサウナのような暑さですけど、この浴室はドライサウナのような暑さなんですね。暑さ、というよりも熱さという感じ。

ドライヤーは置いていないのですが、シャワーとリンスインシャンプー、ボディシャンプーはちゃんとありました。

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熱気は、浴槽の向こうがわにあるこの穴から出てくるようです。 

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…………なんかこわいこの穴。

浸かってみます。 

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あれ、思ったより熱くない。あちちちち!ってなる感じではなく、普通に入っていられますよ。

でも、少し浸かっただけで、たしかにめちゃめちゃ汗が出てきます。 

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たしかにこれは、あんまり長く浸かっているのは良くない気がする。

窓を開けられたら頭が冷えて気持ちいいんじゃないかな?と思ったのですが、開きませんでした。 

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うん、しかし、とろみが感じられるような濃い、いいお湯ですよ。

f:id:happydust:20170330231936j:plain半身浴したり浴槽の縁に腰掛けたりと、ときどき体勢を変えながら10分弱。
これ以上はやめておこう!と思い、あがりました。

こちらが「薬湯」の源泉分析表です。

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ph7.3、ほぼ中性のナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉です。

湧出温度は76.1度で使用位置71.6度。つまり湧いた場所ですぐ使っているということですね。。。

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加水のみありですが、加温・循環・消毒なしのかけ流しです。

薬湯の脱衣所があまりにものすごい湿度で、ゆっくり身支度できそうになかったので、服は適当に来て出てきて、女湯にも浸かっていくことにします。 

地下の一番奥には洗濯機と家族風呂があります。

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そしてその手前に女湯の扉が。こちらに入ります。 

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脱衣所はこちらも洗面所と脱衣カゴというシンプルな造りですが、湿気は一般的な脱衣所レベルで、ドライヤーも置いてありました。 

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 お!ドライヤー、Panasonicのまあまあいいやつですね!うれしい。

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女湯の浴室。

f:id:happydust:20170330232436j:plainリンスインシャンプーとボディシャンプーあり。シャワーもちゃんと使えるし、明るい、いい浴室でしたよ。

お湯も、薬湯ほどのパンチはないものの、とてもいいお湯でした。
こちらが、女湯の源泉分析表です。

f:id:happydust:20170331224249j:plainph7.8のナトリウム・炭酸水素塩・硫酸塩泉。

湧出温度は71.8度。使用位置で60.4度。

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こちらは加水なしのかけ流しです。
しかし、加水なしかけ流しの女湯よりも、加水ありの薬湯のほうが力強いってどういうことなのかしら。。。

女湯の脱衣所で身支度を調え、脱衣所から廊下に出ると、薬湯の順番待ちが3組ほどできていました。
先客が1人だけだった私は、ラッキーだったということでしょうか。。。

宿のスリッパから靴に履き替えて外へ。

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フロント前には漫画や雑誌も並んでいて、泊まって湯めぐりの拠点にするのも良さそうだなと思いました。

【再訪したい度】★★★★☆ いつまでも汗がひかない、本当に不思議なお湯でした

ブログや口コミで評判は聞いていたものの「単にお湯が熱い、あるいは浴室の気温が高いだけじゃないの?」と思っていたところも少しはありました。

しかしこちらのお湯、上がったあと本当にいつまでも、汗がひかないのです。12月末の寒い日だというのに、外に出てもコートなしで歩けそうなぐらい体はぽかぽかしていました。

単にお湯が熱い、あるいは気温が高いだけだったら、体の深部まではすぐに温まらないので、5~10分程度浸かっただけでは「いつまでも体がぽかぽか」ということは起こらないはずです。サウナに入っても、10分1セット入っただけではすぐに体は冷えてしまいますよね。

ということは薬湯の効果は本物だ。。。

ただ、★を5つにせず半分だけ減らしたのは、脱衣所の扉が開放されていて落ち着かなかったことが、実は理由だったりします。あれ、閉めちゃまずいんですかねえ。受付では「ドア閉めないでね」とか言われなかったから、別に閉めてしまってもよかったのかしら。。。

「空いていれば自由に貸切」方式なわけですが、階段の入り口に鍵があるわけではなく、「入浴中」の札をかけるだけなので、やや頼りないんですよ。

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階段を下りないと浴室内に人がいる気配も感じられないので「もしかして先に入った人が、あがるときに札を『空いてます』に戻し忘れたのでは?」と思って、入浴中の札がかかっても下りてきてしまう人がいそうじゃない?

うーん、でもこの宿はきっと、ずっとこの方法で運用しておられるんでしょうから、私の考えすぎなんですかね。。。でも、なんかちょっと入浴中、誰か来るんじゃないかと思って落ち着かなかったのは事実です。。。

とは言えそれでも、この宿の薬湯が、唯一無二のお湯なことは間違いないと思います!
泊まってのんびりしたい気もしますが、おそらくみんな薬湯目当てで来ていると思いますから、たぶんド平日に泊まるんでもない限り、宿泊しても順番待ちになるんだろうなあと。

となると空いてそうなのは、日帰り入浴開始直後で、宿泊者がまだチェックインしていない「10時から12時」の間でしょうか?その間に浴室清掃とかしていなければいいんですけどね。。。

いろいろ書きましたが、強烈な個性のお湯につかりに、またいつかおとずれたいです・

国民宿舎ホテルたきしまを出た後は、陸羽東線に乗って鳴子を離れ、お隣の最上温泉郷に向かいます!