温泉ブログ 山と温泉のきろく

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至仏山荘宿泊記 お風呂に入れて食事もおいしい!尾瀬の山小屋に泊まり至仏山登山

インターネット予約も可能な尾瀬の山小屋、至仏山荘

2018年、2022年と、ゴールデンウィークの後半に「至仏山荘」に宿泊して残雪の至仏山登山を楽しみました。

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至仏山荘は、尾瀬の代表的な登山口である「鳩待峠」から、登山道を約1時間歩いたところにある「山の鼻」という地区にある山小屋です。
尾瀬の代表的な山小屋の一つ、と言って良いと思います。インターネット上で空室状況を確認することができ、予約も可能という近代的な山小屋ですが、泊まってみると予想を裏切らない、快適な小屋でした。

感染症対策で山小屋の相部屋利用に抵抗がある方もいると思いますが、至仏山荘は個室中心の山小屋で、2名グループであれば2食付きで1人1万3千円、3名なら1万1千円で個室に宿泊できます。また、1人で泊まれる相部屋は2食付き9500円で宿泊可能で、ベッドはすべてカーテンで区切られているため安心感があります。

2018年の登山の記録と至仏山荘宿泊記を合わせて、レポートしたいと思います。

※2022年のGWにも至仏山荘に宿泊しましたので、最新の情報を追記して公開しました。

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残雪の至仏山に登れるのはゴールデンウィークまで!

至仏山は、夏には高山植物が美しく咲き乱れる山です。私も以前、7月下旬に登ったことがありますが、それはもうすばらしいものでした。

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しかし、そんな美しい高山植物の植生を守るために毎年、至仏山には「登山禁止期間」が設けられており、例年、GWが終わった後~6月末までの間登山道が閉鎖されることになっています。

2022年度も、5月7日から6月30日まで登山道が閉鎖されます

なので残雪の至仏山に登るのは毎年、ゴールデンウィークが最後のチャンス。
今、この記事を読んで「同じルートで登ってみたい!」と思った方……ぜひ、来年のGWに計画を立てていただければと思います。あるいは、同じ計画でまずは7月以降に登ってみるのも良いかと。

鳩待峠から入山し、至仏山荘に1泊して至仏山に登る計画を立てた

至仏山の無雪期の標準コースタイムは6時間少々というところ。残雪期はもう少し時間がかかることも多いですが、マイカー利用の方であれば早朝に登山口に着けば日帰り登山も難しくありません。

ただ、公共交通機関を利用して登山する場合は、ゴールデンウィークの早朝に尾瀬戸倉、そして鳩待峠に着くことはかなり難しいので、登山口かもしくは山中で一泊する必要があります。(5月中旬以降であれば、早朝着の夜行バスの運行も始まる可能性があります)

宿泊地の候補は3つあります。

(1)登山口の鳩待峠の山小屋
宿泊するのは山小屋だけど、お風呂もあるし携帯は通じる。初日の天気が悪かったとしてもバス降りてすぐの場所に小屋があるので、悪天候の中歩く必要がないのは気楽でいい。

(2)鳩待峠から1時間歩いた山の鼻地区の山小屋
尾瀬ヶ原に最も近く「山の中で泊まってる!」気分を味わえるが、携帯の電波はない。(山小屋の中でのみWi-Fi利用可能)初日の天気が悪かった場合、1時間とは言え悪天候の中、山中を歩かなければならない。

(3)鳩待峠行きのシャトルバスが出る尾瀬戸倉温泉
登山前夜に温泉に浸かれるが、宿を出てから乗合バスor乗合タクシーに乗って鳩待峠に向かうことになるので、登り始めは若干遅くなる。

今回は(2)の「山ノ鼻地区の山小屋」の中から至仏山荘を選んで宿泊しましたが、下山後に(3)で候補にしている尾瀬戸倉温泉の温泉付き民宿に宿泊しました。

こちらもすばらしい宿だったので、次回は尾瀬戸倉温泉に前泊するのも良いな……と考えています。

沼田駅からバスで尾瀬戸倉へ、その後乗合タクシーで鳩待峠へ

上越線沼田駅で下車し、駅前のバスロータリーから「戸倉」行きのバス乗り場に向かいます。

関越交通の「戸倉・大清水」行きのバスは、沼田駅と新幹線の上毛高原駅が始発のものがありますが、いずれも電車の運行時刻に合わせてダイヤが組まれているようで、電車を降りて数分後にはバスの発車時刻!ということがほとんどです。

駅でトイレに行ったり買い物をしていたりすると間に合わないこともありますので、先に用意しておいたほうが良いと思います。

沼田駅から1時間30分の乗車ののち、戸倉に着きました。沼田駅を出た直後は8割ほどの座席が埋まっていたのですが、途中の停留所でどんどん降りていき、終点の戸倉で降りたのは私を含めて3名でした。

戸倉から鳩待峠までは、運行ダイヤが決まっている「乗合バス」もしくは、決まっていない「乗合タクシー」で移動することになります。

乗合バス・タクシー乗り場は、路線バスの「戸倉」バス停とは少し離れた場所にあります。下車するときにバスの運転手さんが「乗合バスにはあの橋を渡ったところから乗れます」と教えてくださいました。

橋を渡った先にある、緑の屋根の建物のところで乗車券を買い、乗合バス・タクシーに乗ります。

乗車料金は、2018年は980円でしたが、2022年は微妙に値上がりして1000円でした。
20分ほどの乗車で鳩待峠に到着します。

鳩待峠から山の鼻地区の至仏山荘まで歩く

ここからは、鳩待峠から至仏山荘までの道のりをレポートしますが、本稿でご紹介しているのは「2018年に歩いたときのきろく」です。
2018年は雪が少なく、山の鼻までの道はあまり雪がなかったのですが、2022年は雪が多く、登山道の様子もかなり異なっていましたので別の記事にて後日レポートしたいと思います。来年以降も雪のあるなしは年によって異なると思いますので、どちらの状況でも対応できる装備を用意しておく必要があります。

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鳩待峠到着時、時刻は午後1時過ぎというところ。
この日は「曇りのち晴れで午後3時ぐらいには晴れる」という予報で、徐々に天気は上向いてくるはずでした。朝から天気がいいのであれば、もう少し早く尾瀬について、そのへんをぶらぶらしてもいいかなと思っていたのですけどね。

天気が微妙とは言え、あまり山小屋への到着が遅くなってもいけないので、出発しなくては。

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こちらが鳩待峠にある公衆トイレ。水洗式で洋式と和式があり、山のトイレとしてはかなりきれいなレベルです。また、飲用可能な水場もあり。

上だけレインウェアを着て、スパッツをつけて……歩き始める準備を整えます。

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向こうのほうに中腹あたりだけ見えている山が、明日登る予定の至仏山です。
明日も、今日みたいな天気だったら登りたくないなあ……。どうか、晴れますように。

身支度を整えたら鳩待峠に向かって出発します!

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歩き始めは木道が出ているのですが……。 

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すぐに、残雪が木道の上を覆ってしまいました。 

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実は、歩き始めて驚いたのですが、登山の服装ではない観光客がかなり大勢、同じ道を歩いているのですよね。

当然、靴はトレッキングシューズではないですし、レインウェアも着ていません。多くの人は、鳩待峠の売店で売っている、透明なレインカッパを着ていました。

雪が溶けて、本格的な水芭蕉のシーズンがやってきた後であれば観光客も増えると思うのですが……この季節の尾瀬ヶ原を歩いて、楽しいのかしら……と、正直なところ思ってしまったり。レインウェアも登山靴も無しにこの道を歩くのはちょっと、危なっかしい気もしましたね。

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雪はそれからも木道の上を現れたり消えたり。
雪がなくても、濡れた木道は滑りやすいので慎重に歩きます。

途中、水芭蕉が咲いているところが一箇所だけありました! 

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まだほんの小さな水芭蕉が、チラホラという感じ。
しかし、この頃には雨ではなく雪がちらついてきていて、水芭蕉をじっくり眺めるよりも早く小屋に着きたい気持ちが勝ってしまっていたかも……。

約1時間歩くと、山小屋らしき建物が見えてきました。 

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着きました。山ノ鼻キャンプ場です。 

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それほど天気が良くないにも関わらず、多くのテントが軒を連ねていました。

至仏山荘にチェックイン!

以前、夏に至仏山に登った際はこの「山ノ鼻キャンプ場」でテント泊をしたのですが、今回はこちらの至仏山荘に宿泊します。

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このとき、時刻は14時過ぎというところ。 

玄関を入ると正面に受付。チェックインは13時から可能とのことなので、もう入れますね。

予約の名前を告げて必要事項を紙に書き、宿泊料金を支払います。
今回、相部屋の宿泊(至仏山荘は、1人泊の場合相部屋しか予約できません)で1泊2食付きで2018年の宿泊時は8500円でしたが、2022年は9500円に値上がりしていました。
とは言え、コロナ禍以降多くの山小屋が宿泊料金を値上げしていますし、北アルプスの山小屋と比較すると、ややお安いお値段です。 

夕食は17時から、朝食は朝6時から。チェックアウトは朝8時までに。消灯時刻は21時です。

f:id:happydust:20180520212626j:plain宿泊するお部屋の名前と共に、諸々の時間帯が印刷されている紙をいただきました。これはかなり助かります。

ちなみに、2022年宿泊時のタイムスケジュールはこちら↓

2018年とまったく変わっていませんでした。

また、もし朝食開始時刻の6時より前にチェックアウトしたいときは、朝食をお弁当に替えてもらうことも可能です。 

受付の前にはお湯の入ったポットとウォータージャグが常に置いてあり、宿泊者は滞在中、いつでも飲んでOKとのこと。宿泊したお部屋の室内にはポットがありませんでしたが、これはありがたいですね。 

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今回、荷物を減らすためにコッヘルとガスバーナーは置いてきたのですが、ポットのお湯を好きに使えるので、好みのお茶やコーヒーを持ってくれば、こちらでお湯をもらって淹れることができたなあと思いました。

では、受付が終わったところで本日泊まるお部屋に行ってみたいと思います。 

至仏山荘のお部屋

今回宿泊する、相部屋のお部屋は2階にあります。

「3B」と扉に書かれているお部屋が、女性専用の相部屋だそうです。 

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平面図を見ると、階段の前に「2段ベッド」と書かれている大きな部屋があるのですが、これがもともと相部屋の「3号室」なんでしょうね。

現在は3号室を真ん中で区切って、男性用相部屋の「3A」と女性用相部屋の「3B」として利用しているようです。

3Bのお部屋は新しくてきれいです。2段ベッドが3つあり、6人が宿泊可能ですね。

すべてのベッドに、選択済みの枕カバーとシーツが置いてありました。

ベッドは1畳ぶんの広さがあります。十分ゆとりのある広さですね。

上の段のほうがやや、天井が高いような気がしました。それぞれにカーテンもついており、寝具も清潔でふかふかです。

ベッドの端の方に、荷物を置いておける棚があったのもよかったですね。 

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荷物の整理にも便利だし……(ちゃんと整理しよう私)

湯呑み茶碗を置くこともできます。

もともと女性しかいない部屋なのでそんなに気を遣う必要もありませんが、ベッドの周りにカーテンを閉められるので、着替えも楽々ですね。
また、石油ストーブが各部屋に置いてあり、灯油もちゃんと入っていたので、早朝寒い時間に使わせてもらいました。

コンセントも各部屋に2つずつあり、スマホの充電などに利用できます。定員ギリギリの6名が泊まっていたら譲り合って使うところでしたが、なんと2022年宿泊時も2018年宿泊時も、女性用相部屋に泊まったのは私1人でしたので1人で占領して使ってしまいました……。

また「消灯21時」となっていたので、その時間になったら電気が消えるのかと思っていましたが、ずっと点いていました。本当に電気が消えるという意味での「消灯」ではなく「21時になったら静かにしましょう」ぐらいの意味での「消灯」のようです。

チェックイン前のお部屋でしょうか?ドアが開け放たれているお部屋があったので写真だけ撮らせてもらいました。

6畳の和室で、小さなテーブルと寝具が置いてあります。こちらの部屋には2人の方が泊まるようです。

全面が畳敷きという以外は、設備的なものは相部屋も個室も変わらなそうでしたね。

至仏山荘のトイレと洗面所

トイレと洗面所は各階にあり、トイレだけでなく洗面所も男女別です。
これはけっこう素敵なことだと思います。山小屋では仕方がないことと思ってはいましたが、女性がメイクをしたり顔を洗っているすぐ側で、男性が歯を磨いてたりするのって、お互いにちょっと気を遣いますよね。

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洗面所にはハンドソープが置いてありました。

また、洗面所の蛇口から出るお水は飲用可能です。

トイレは、下界のトイレと遜色ない洋式トイレ。 

なんとウォッシュレット付きで、2018年宿泊時は故障していて使うことができませんでしたが2022年は利用可能でした。ただし、温水ではなく水は冷たかったです・笑
でも、便座は温かかったです。

新サービス?お茶とお菓子とタオル付き

2018年に宿泊した際はいただいた記憶がないのですが、2022年はチェックイン時にビニール袋に入ったタオルとお菓子、スティックタイプのお茶をいただきました。

お菓子は2つ。お茶も煎茶と紅茶を1本ずつ。
廊下に置いてあるお湯のポットと湯呑みでお茶をいただくことができます。
料金が1000円アップしたので、新しいサービスを追加したのでしょうか……?
ビニール袋はそのままゴミ袋にも使えますし、うれしいサービスでした。

至仏山荘ではお風呂に入れる!シャンプーも使用可になっていた!

至仏山荘には、温泉ではありませんが浴室があり、宿泊者は15時30分から19時までの間、好きなときに入ることができます。

1階の奥のほうにあります。手前が男湯、奥が女湯です。

浴室は、以前は1回500円で宿泊者以外も外来入浴ができましたが、現在は小屋に宿泊の人のみ利用できます。

脱衣所は脱衣棚と洗面台が2つでシンプル。入口に「入浴は3名以内で時間をずらしてご利用ください」と貼り紙がしてありました。

ちなみに、以前はシャンプーや石けんは使うことができなかったのですが、洗面所にはハンドソープがあり。

ドライヤーは以前もありましたが「利用前に手を消毒してください」との注意書きがありました。

浴室内にも、以前はシャンプーや石けん類はありませんでした。

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↑こちらは、2019年宿泊時の浴室の様子です。洗い場には何もありませんでした。

しかし、2022年はルールが変わったようで、リンスインシャンプーとボディシャンプーも設置されていました。

浴室内は新しく清潔です。洗い場が左右に2つずつ、合計4つあり、そのうちの2つはシャワー付き。 

シャワーはちゃんと、適温のお湯が出るシャワーでした。

浴槽は、最初に入ったときから「やや熱めの適温」でとても気持ちの良いお風呂でした。

温度が下がらないように、あがるとき誰もいなかったら浴槽の蓋をしめる必要があります。

私は15時30分過ぎにすぐに入りに行ったのですが、その後ぞくぞくと人が入りにきました。

19時までは入れるので、もしかしたら、夕食後に18時ぐらいから入りにいったほうが空いていたのかもしれません。

至仏山荘の談話室

至仏山荘の2階の隅には「談話室」があり、コタツとテレビ、ソファなどが置いてありました。

以前は、こちらでお酒を飲みながら話しているグループもありましたが……お酒を飲んでワイワイしにくいご時世ですし、今回は静かでしたね。

談話室のテラスには椅子とテーブルが置いてあり、なかなか眺めもよかったです。

少し寒いですが……夕暮れどきなどにここから外を眺めるのも楽しいかもしれないですね。私は夕食後すぐ寝てしまったのですが……。

談話室の近くには喫煙所もありました。扉を開けて確認はしていないのですが、2階のテラスの一箇所を喫煙可能な場所として開放しているもようです。

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喫煙所があるということはつまり、館内のその他の場所は禁煙なんでしょうね。

至仏山荘の館内ではau携帯電波あり&FreeWi-Fiが使用可能!

「尾瀬では携帯がつながらない」というのが長い間登山者の常識だったように思います。

ですが、至仏山荘の館内に限りますが、auの4GLTEが利用可能となっており、au以外のユーザーもSNSアカウントもしくはメールアドレスによるログインで、FreeWi-Fiが利用可能となっています。2017年9月からの試みだそうです。

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こちらの記事に詳しい経緯が記されていました。
尾瀬が「携帯の電波が届かない地域」であり続けたのは、動植物への影響や、歩きスマホによる事故を防ぐためという側面もあってのこと。で、あれば「山小屋の建物内限定」であればメリットのほうが大きいのでは?というわけで。

ありがたくWi-Fiを使わせてもらいました。時折つながりにくいこともありましたが、天気予報を見たりLINEやメールで連絡を取ったりするぶんには問題なく使えるレベルです。

たしかに、尾瀬のような観光客が多い場所で、木道を歩きながらスマホをいじる人が増えたら安全面でも景観的にも問題あると思いますが、山小屋で翌日の天気予報を気軽に見れたり、家族と連絡が取れるのはありがたいことですよね。

ちなみに、Wi-Fiは外来利用可能な食堂でもつながりましたので、日帰りやテント泊の方でも食堂の営業中に利用することが可能です。

至仏山荘の売店

至仏山荘には売店が併設されており、朝5時15分から夜8時まで営業していておつまみやおやつ、飲み物を購入することができます。

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この写真の営業時間は2018年のものなので、現在は変わっていいる可能性もあります。公式サイトには売店の営業時間は「午前8時から午後8時まで」とありました。早朝の営業については必要あれば到着後に確認したほうが良さそうです。

売店は、玄関と食堂の間にあり、もちろん宿泊者以外も利用可能です。

飲み物の種類は、ソフトドリンクもお酒もかなり豊富です!
お茶数種類、いろはす、コーラ、ファンタ、ミニッツメイド、紅茶花伝、缶コーヒー数種、アクエリアス。。。 ソフトドリンクは、こうして見るとすべてコカコーラ社の製品ですね。

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お酒もいろいろ!缶ビールはキリンとアサヒ。
ワインのボトルも、ミニボトルからフルボトルまで、赤白揃っています。焼酎も一応。 

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チューハイ、ハイボール、ノンアルコールビール。
日本酒のワンカップと300MLの小瓶は、群馬県産のお酒を中心に揃っていました。 

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ぐんまちゃんカップに入った日本酒と梅酒、ぐんまちゃんがプリントされたお水のペットボトルもありましたね。
値段はさすがに市価よりはお高いですが、山小屋の値段としては平均的か、やや安めなほうだと思いました。空き缶・空き瓶に関しては、小屋の売店で購入したものに関してのみ、引き取っていただけます。

おお、温かい缶コーヒーと缶紅茶まであるのですね。 

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おつまみ類とお菓子類もありましたが、お腹にたまる系のものはあまりなかったと思います。

ちなみに2022年は、酒類やつまみの量が少し減っていたように感じたのですが、こういうご時世ですので、お酒をがんがん飲む人が減ったのかもしれないですね……。

残雪が多いせいか、スポーツサングラス(1100円)の販売があったことには驚きました。残雪期のサングラス、たしかに忘れがちだし、忘れるとけっこうつらいんですよね……ありがたいことです。

至仏山荘でいただいた食事

2018年は1泊の滞在でしたが、初日のランチと夕食、翌日の朝食を至仏山荘でいただきました。
2022年も朝夕2食付きで宿泊しましたので、それぞれご紹介したいと思います。

2018年は到着後すぐに、ランチにビーフシチューとビールを注文!

14時過ぎにチェックインしてお部屋に荷物を置いたらすぐに、食堂へ。

というのは、食堂の営業が15時までだからです。
至仏山荘の食堂は、食券を購入して調理スタッフに渡す仕組みです。
この日は小屋の営業開始から間もないということもあってか、やっていないメニューもいくつかありましたけど、それでも気になるメニューがいくつかありました。

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ラーメン各種、カレー各種、塩だれカルビ丼、スタミナ丼、豚汁、けんちん汁。。。
「ひとくちおつまみチキン」や「ソーセージ5種盛り」「黒毛和牛コロッケ」「牛すじ大根」「もつ煮込み」など、おつまみメニューもいろいろあります。そして生ビール!!

というわけで、やっぱり頼みました生ビール。700円です。 (700円は2018年当時のお値段。2022年は生ビールは800円になっていました)

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山小屋の生ビールが中ジョッキで700円というのは、安いほうだと思います。

ビールを飲みながら料理を待っていると……来ました! 

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ビーフシチューライス付き。1050円です。ポテトサラダとトマト付き。
お肉も大きな塊がゴロッと入っているし、大変おいしそう!味も、期待を裏切らないおいしさでしたよ。

食後は、ホットコーヒー400円をいただきます。 

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注文が入ってからハンドドリップで淹れてくれる、おいしいコーヒーでした。満足!

ちなみに、2022年は昼食時は食堂を利用しなかったのですが、昼食メニューが書かれた黒板らしきものが食堂の隅に置いてありました。

キーマカレーやコロッケカレーなど、2018年も提供していたいくつかのメニューは継続して提供されているようでした。
これから夏に向けて、メニューも充実しそうですね。

2018年宿泊時の至仏山荘の夕食

遅めのランチの後はお風呂に入って少し部屋でまったりし、気がつくと17時!
夕食の時間です。

夕食は、ランチをいただいたのと同じ食堂で。時間が来ると館内放送が流れます。

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食事は、ご飯とお味噌汁とお茶以外は配膳された状態で席に通されます。席はあらかじめ決まっており、自分の名前が書かれたカードが、目印に置かれていました。

こちらが夕食。

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カボチャの煮物、煮魚、ハンバーグ、お浸し、サラダ、トマト、串カツなど、品数は多く味も良いです。デザートにアセロラゼリー付き。  

売店で買った缶のカップ酒と一緒に、いただきます! 

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「特別本醸造 尾瀬の酒」です。
夕食の料理は品数多く味も良いのですが、一品一品のボリュームが控えめなので、人によっては「量が少ない」と思われるかもしれません。ご飯はお替わり自由なのでそこで調節できると言えばそうなのですが。

実は私は、ネット上で至仏山荘の夕食写真を見て「わりと量が少なめかも」と思ったので、14時台という遅めの時間に躊躇なくガッツリとランチをいただいてしまいました・笑
なので夕食は最初から、日本酒のつまみのような気持ちでいただいたので、ちょうど良かったです。

15時まではコロッケやソーセージなどのおつまみメニューの提供もあるのですが、夕食のタイミングになると食堂では「ソフトクリーム」「コーヒー」「生ビール」のみの提供となってしまうのですよね。夕食を食べてから「足りないかも」と思っても追加注文はできないので、長時間歩いてお腹が空いている!という方は特に、早めに食べておいたほうがいいかもしれません。

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食後のデザートに、尾瀬名物の花豆ソフトクリームもいただきました。
濃厚な味わいで、おいしかったですよ。

2022年宿泊時の至仏山荘の夕食はボリュームアップして感染対策もばっちり!

2022年も夕食は17時から開始です。時間になり食堂に向かうと、まずは入口でアルコール消毒が設置されていて、必ず手を消毒するよう呼びかけがありました。

今回もご飯と味噌汁以外の料理はセットされており、席に自分の名前が書いてありました。

隣の席も1人え泊まられている方でしたが、席と席の間には透明なパーテーションが設置され、醤油も共用ではなく、席ごとに置いてあります。

そして……おや、固形燃料を使う陶板焼きは前回2018年宿泊時はありませんでしたね。

中身は何なのか気になりつつ、お酒を注文します。
前回も購入した「特別本醸造 尾瀬の酒」を「熱燗にもできます」とのことだったので、熱燗にしていただきました。

冷酒で飲むときは缶のまま飲むので、今回も缶のまま温めて渡されるのかな?と思ったら、ちゃんとお銚子に入れてお猪口も出してくれました!うれしい。

お銚子が2本あるのはお代わりしたからではなく「お銚子が小さくて1合入りきらなかったから」2本になったそうです・笑

いただきます!

そうそう、陶板焼きの中身はハンバーグでした。

前回も小さなハンバーグはついていたのですけど、大きさも増して熱々でいただけるということでかなり満足度が上がりました!

天ぷらは白身魚といんげん。

鴨のロースト、ポテトサラダ。

秋刀魚の梅煮。ご飯にもお酒にも合うおかずです。

ご飯と味噌汁はおかわり自由です。味噌汁にはきのことワラビがたくさん入っていて、山のお味噌汁という感じでうれしい。

そして、デザートも。前回もアセロラゼリーがついていましたが、2022年版のほうが豪華な感じ。

きなこのおはぎ、わらび餅、花豆。どれも優しいお味で、甘いものがそんなに得意じゃない人でも抵抗なく食べれそうな、おいしいデザートでした。夕食は2022年のほうが品数もボリュームも増えて満足度が上がったように思います。

5月は日が長いので、夕食後の時間もまだまだ明るく、しかも日中の天気の微妙さが嘘のように空も晴れてきました。 

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小屋に着いたばかりのときは「こんな天気の中でテント泊なんてしたくないわー」と思っていましたが、晴れてくると「テントで泊まるのも楽しそうだな」などと思ってしまいますね。

尾瀬ヶ原のほうに散歩に出かける人もちらほら見かけました。
夕刻の尾瀬をぶらぶら歩けるのも、宿泊者の特権ですからね……。

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私は、靴を履くのが面倒だったので外には出ず、持ち込んだiPadで読書していたらいつの間にか寝ていました。。。なんか、以前テント泊したときもこんなだった気がする。

2018年宿泊時の至仏山荘の朝食はスクランブルエッグと唐揚げ

翌朝は6時から朝食です!
やはり、ご飯とお味噌汁とお茶以外の料理が配膳された状態で、館内放送が入りました。

おお、これは色合いも良く、品数も豊富でいい朝食です!
野菜サラダ、トマト、唐揚げ、スクランブルエッグ、納豆。

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漬けもの三種と焼き魚が2種。ご飯がたっぷり食べられて、食物繊維もたんぱく質もしっかり取れて、山小屋の朝食の見本のようなメニューだったと思います。

特に、この洋皿がいいですね~。魚と漬けものと納豆というのは、保存がきくのでよくあるラインナップなのですけど。

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山小屋だと生野菜が出るの、何かうれしいんですよね。
しっかりいただいて、お茶もいただいて一休みし、ごちそうさまでした!

ちなみに、朝食時にTHERMOSを持っていけば、食堂のポットのお湯を分けてもらうことができます。 

2022年宿泊時の至仏山荘の朝食はシウマイと塩鯖がうれしい

2022年も朝食は6時から。前日と同じ席でいただきます。
生野菜+洋風のおかずと、焼き魚+和風惣菜という2皿のおかずと、納豆。

焼き海苔とふりかけは、必要なだけもらう方式。

シウマイ。ほんのりあたたかくてご飯のおかずにもなるからうれしい。

焼き魚は塩鯖でした。2018年の朝食もおいしかったですが、2022年も満足度の高い朝食で朝からしっかりいただきました。

2018年GWの至仏山登山のきろく、午前7時に山の鼻を出発

ここからは、2018年の至仏山登山のきろくです。2022年も同じルートで登りましたが、天気や雪の量などかなり異なっていましたので、別の記事で後日レポートしたいと思います。

さて、5月5日土曜日のこの日も、予報は前日と少し似ていて「朝のうちは曇りで、昼から晴れる」というもの。
ただ全体的に、昨日よりは少し良い予報で、天候が回復するタイミングも早いようです。

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尾瀬ヶ原の向こうに見える燧ヶ岳も、この時点ではくっきり見えています。
天気が悪い日は、燧ヶ岳も雲に包まれてしまいますからね……やはり今日は、そんなに悪い天気ではない!はずです!!

時間が経つにつれて天気が回復する予報だったので、むやみに早出せずに7時過ぎに小屋を出ることにしました。 

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コースタイムを考えれば7時過ぎの出発でも十分余裕はあるのですが、今朝から登山をする人はもっと早く発ってしまったのかもしれません。至仏山に続く木道には出発時、私一人。

うわー!曇ってるし、なんか寂しいーー。 

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ゴールデンウィーク前半までは暑い日が続きましたが、この日は気温も低めです。

ああ、あの看板があるところが登山口ですね。それはなんか覚えてるわ。 

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ちなみに夏だと↓こんな感じのところです。

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さて、ここから本格的な登山道が始まります。 

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最初は木の階段を上りますが、すぐに雪の斜面に変わりました。

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ひたすら登る。 

f:id:happydust:20180521125151j:plain気温が低いので、急斜面でもアイゼンが効きやすいのはいいですね。

登っていくうちに少し風も出てきて、雪も降ってきました。あらー。

f:id:happydust:20180521125227j:plain稜線に出るころには晴れるんじゃない?なんて思っていたのだけれど。。。 

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楽観的だったでしょうかね。あんまり晴れる気配はありません。
振り返ると、登り始めのときはくっきり見えていた燧ヶ岳の姿が、薄い雲に隠れはじめていました。

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うーん、けっこう黒い雲も出てきましたね。
とは言え、危険を感じるような悪天候というわけではないのですけれども。

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雪もけっこう降っていました。

また振り返ると……

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あれー?標高が上がったからかもしれませんけれど、さっきより悪くなってないですか?

「登れないことはないけれど、周りが真っ白な状態で山頂に行っても楽しくないかもなあ。これ以上天気が悪くなったら、山の鼻に引き返そうかしら」などと何度か思いながらも登り続けていくと……。

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あれ?ほんの少し、良くなってきたような。

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青空が覗いてきましたよ!

GWまでは、至仏山頂から山ノ鼻に下山することができる

今回私は、至仏山荘に前泊したため「山ノ鼻→至仏山→小至仏山→鳩待峠」という周回ルートを選びました。これは、無雪期でも歩くことのできる標準的なコースですね。

実は、無雪期の至仏山登山では「至仏山頂から山ノ鼻に下山する」ことは、植生保護のために禁じられているのです。しかし、ゴールデンウィークまでの残雪期の至仏山登山では、山ノ鼻へ下山しても問題ないことになっているので、多くの登山者は私とは逆のルートで、鳩待峠から入山して小至仏山を経由して至仏山に登り、山ノ鼻に下山します。

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そしてこのあたりの広い斜面で、下山時にヒップソリを楽しむ人が多いのです。
この日も、既に鳩待峠から至仏山に登頂して、ヒップソリで山ノ鼻方向に下りようとしている人たちを、ちらほら見かけました。

しかしこの斜面、写真ではわかりにくいのですが、実はけっこう急でして。

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ヒップソリ、楽しそうですけど一歩間違うとあらぬ方向に滑り落ちていきそうでちょっとこわいな……と思いました。挑戦される方は、場所をよく見極めて滑る必要がありそうでしたね。

広い雪の斜面を登り終わると、岩が露出している箇所に突き当たるので、ここでいったんアイゼンをはずします。 

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アイゼンをはずして少し登ると……おお! 

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雲がさーっと晴れて青空が広がり、中央にのびていく階段はまるで「天国への階段」のようです。

ようやく晴れてくれた……良かった……。
しかし、晴れたはいいもののこのあたり風が強くて、木の階段を上っている最中に突風が吹いたとき、何度かバランスを崩しそうになりました。
この後しばらくするとまた、雪の上を歩くことになるので、アイゼンを着けたまま木道&階段を歩いている方を見かけましたけど、いろんな意味で、はずしたほうがいいのでは?と思ってしまいましたね。。。

そしてこのあたりは、本来なら燧ヶ岳と尾瀬ヶ原の眺めが美しいところなのです。以前、夏に来たときはこんな感じでした。

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さて今回は……?ようやく晴れたし……と思って振り返ると。

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あれ、まだ雲の中でした。
山頂に着くころには晴れてくれるでしょうかね……。

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木の階段をしばらく上っていきます。

地図上だと「高天原」と呼ばれている場所ですが、たしかに、何か天上を思わせるような美しい場所なんですよね。

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この時点で午前10時ぐらいになっているのですが「正午ぐらいになるともっと晴れるはずだから」と言って、高天原でのんびりと食事休憩を取っている方たちもいました。

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おや、もう少し登るとまた雪がありますね。

さらに上っていきますよ……。 

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突如現れる雪の斜面!空は真っ青です。うれしい……。 

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雪の斜面を登ると、一段高くなっている部分がまた、雪がなくなっているのですが……おそらくあのあたりが山頂ではないでしょうか。 

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やはりそうでした!!10時30分ごろ、至仏山山頂に到着! 

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あたりにかかっていた雲もすっかり取れました! 

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上越の山々が美しいです……。

さっきまで雲をまとっていた燧ヶ岳もようやく、姿を現しました。 

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GWの尾瀬ヶ原は、まだ雪で真っ白なこともあると聞きますが、上から見ても、今年はまったく雪がないですね……。

ようやく晴れて、うれしくてあちこちで写真を撮りまくっていたら、思いがけず、抱き合う2人を激写していたりしました。

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至仏山の山頂は、夏はめちゃくちゃ混んでいて、山頂記念写真を撮るための列ができているような感じです。残雪期の今回は、ルート上ですれ違う人の数は、夏に比べるとかなり少なかったので、山頂も空いているかなあと思っていたのですが。

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やはり、かなり賑わっていましたね。
行動食の菓子パンを少し食べて紅茶を飲み、少し休憩してから下山することにします。

至仏山頂から小至仏山を経由して鳩待峠へ下山

今回は往復ではなく周回コースですので、元来た道を戻るのではなく、鳩待峠へ直接下山するルートに向かいます。 

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山頂から少しの間だけ、岩場の道を歩きますが、危険箇所は特にありません。

すぐに、雪の急坂を下りることになりますので、アイゼンを装着します。 

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向こうに見えるゆるやかなピークが小至仏山です。
山頂は踏まずに、左側の斜面をトラバースします。

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小至仏山までの道はゆるやかで、非常に歩きやすかったです。滑るように下っていけます。

途中また、岩が露出しているポイントもありましたが、今度はアイゼンをはずす必要はなく、すぐまた雪道に戻りました。 

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来ました!小至仏山のトラバース。

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実はこのトラバースの直前に、鳩待峠から登ってきたご夫婦とすれ違い「山ノ鼻のほうに下山する道は大変な道ですか?」と聞かれました。
ご夫婦は、最初の予定では鳩待峠からのピストンのつもりだったのだそうですけど、 このトラバースが怖かったので帰りに同じ道を通りたくなくて、山ノ鼻経由で下山することを考えているとのこと。

その話を聞いて「そんなにこわいトラバースなのかな?」と思ったのですが、行ってみると個人的には、そこまでの恐怖感はありませんでした。

岩場が苦手な人、トラバースが苦手な人、いろいろいるものですよね。あと、アイゼンの爪が短いタイプのものだったりすると、すれ違うときなどにちょっとこわいかもしれません。前爪のあるアイゼンとトレッキングポールがあれば、私は大丈夫でした。

下っていく途中でも、時折、燧ヶ岳と尾瀬ヶ原が見えるポイントがあり、名残惜しく写真を撮ってみたり。 

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雲は少し増えてきましたが、下山中も尾瀬ヶ原はくっきりと見えていました。

ルート中、雪のないポイントに出てアイゼンをはずすか迷うこともありましたが、基本的にはずっと、残雪の上を歩いています。 

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また樹林帯へ。 

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樹林帯に入ってもまだ、尾瀬ヶ原が見えます。 

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残雪期はルートがわかりにくいので、赤テープを頼りに道からはずれないように歩いていきます。 

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気づくと、鳩待峠まであと1kmの場所まで来ていました。 

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もう少し! 

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着きました!お疲れさまでした。 

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時折雪が消えるタイミングもありましたが、基本的には登山口ギリギリまで残雪があったので、樹林帯の中で一度アイゼンをチェーンスパイクに変えた後は、最後までチェーンスパイクを履いて歩きました。

昨日、鳩待峠に着いて同じ場所で見上げたときは真っ白な雲に包まれていた至仏山。 

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今日は、青空に映えてくっきりと見えています。

チェーンスパイクやスパッツをはずし、トレッキングポールを畳んでザックに括り付け……など身支度を整えたら、鳩待峠の休憩所で乗合タクシー&バスのチケットを買い、そこから乗り場まで歩きます。 

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乗合タクシーに時刻表はなく、乗客が定員に達したところで出発します。

今回、ちょうど1席だけ空いているタクシーが停車していたので、すぐに出発することができました。

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30分少々、タクシーに揺られて戸倉に着きます。
ここからはまた、沼田駅行きのバスを停留所で待つことに。 

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橋を渡って正面に見える建物が「尾瀬ぷらり館」です。
館内には「尾瀬ネイチャーセンター」と、日帰り温泉の「戸倉の湯」が併設されています。

以前、夏に来たときに帰りにこちらの「戸倉の湯」に寄ったらめちゃめちゃ混んでいたので、それからここには立ち寄ったことがないのですが、この季節ならそこまで混んでいないような気もしますね。

マイカーの方でしたら片品村の花咲の湯なんかも、下山後の入浴の選択肢になると思います。

私自身はこの後は、以前日帰り入浴でお邪魔した水上方面の旅館で一泊する予定でいましたので、日帰り入浴はせずにバスで沼田まで向かいました。

GWの至仏山登山は、危険箇所も少なく、きちんとした冬山装備をお持ちの方であれば日帰りでも宿泊しても楽しめるルートだと思います。

至仏山荘も、宿泊料金を1000円アップしたからなのか、食事内容やお菓子のサービスなどグレードアップして満足度が上がっていました。

2022年の至仏山登山の後は尾瀬戸倉の温泉付きペンションに泊まり、こちらもかなり良い宿でしたので、次はここに泊まって登るのもいいし、もちろんテント泊もいいなと。

さまざまな楽しみ方ができる尾瀬と至仏山登山、また別の季節にもおとずれたいと思います。

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