グリーンシーズンの高峰高原に初めて来ました
浅間山外輪山の最高峰「黒斑山」は標高2404メートルとそれなりに高い山ではありますが、標高2000メートルの高峰高原から登れば標高差は400メートル少々、往復で3時間半程度と、高さのわりに気軽に登れてしまう、素敵な山です。
しかも、山頂からは浅間山の姿を間近に眺めることができます。
これまで、積雪期にスノーシューやアイゼンを付けて登ったことは何度もあったのですが、今回初めて、雪があんまりない時期に登ってきましたので、レポートしたいと思います。
高峰温泉に泊まった翌日の朝、登山口の高峰高原ビジターセンターの前まで送っていただく
2017年の5月中旬の週末「土曜日は雨、日曜日は晴れ」という天気予報だったため、土曜日は絶景露天風呂で有名な「高峰温泉」に宿泊し、日曜日に黒斑山を登る予定を立てました。
高峰温泉は、露天風呂のみならず、温泉の泉質や食事もすばらしい、秘湯の宿です。
高峰温泉で「チェックアウト後に黒斑山に登る」旨を告げると、登山に必要のない着替えなどの荷物を預かってくれて、朝9時に登山口まで車で送っていただきました!ちなみに高峰温泉から登山口までは徒歩だと30分ぐらいかかります。
ビジターセンターの前で下ろしていただきました。ありがとうございました!
おや?わりと朝早い時間なんですけど、もう何か、飲食店の看板が出ていますね。
ソフトクリームの模型と「OPEN」の文字。
ビジターセンターにカフェが併設されているようですね。下山したら行ってみよう♪
車坂峠から登山開始
ビジターセンターの前の道を渡ったらすぐに、車坂峠。ここが黒斑山の登山口です。
ちなみにこのすぐ近くに「高峰高原ホテル」というフレンチの食事が大変おいしいホテルもあります。
私も冬に来たときに一度、宿泊しました。
こう言っては失礼かもしれませんが、山の宿とは思えない食事のクオリティで、ワインの種類がとても多くて驚きました。
こちらのブログでは、よりグレードアップした夕食プランをいただいていて、大変うらやましかったです!w
さて、黒斑山ですよ!
登山口には登山計画書を提出するポストと、ベンチがいくつか並んでいます。
ここ、冬はこんな感じでした。
ベンチがあるって、今回来るまで知らなかったよ。。。
高峰高原から黒斑山に登るルートは?
では、出発!いきなり分岐点です。
今回も、前回積雪期に登ったときと同じ「上りは表コース」「下りは中コース」で行ってみたいと思います。
前回の登山記録はこちらです。
ゆるやかですが、大きな岩がゴロゴロしている道をまずは登っていきます。
10分ぐらい歩いていくと、ゴロゴロ岩がなくなって歩きやすくなってきました。
この日は日曜日で天気も良かったわりには、登山者は少なく、快適に歩けました。上りでは前を歩いている親子連れとしか出会わなかったような気がします。
佐久平駅発8時35分の路線バスに乗ると、9時30分ぐらいに高峰高原まで来ることができるので、東京方面から日帰りで登山することも可能なんですが、この日はそのバスが来るよりも少し早いタイミングだったからかもしれません。
ゆるやかな上りが終わったと思ったら、ゆるやかに下ったり……。
ちなみに、冬に来たときも同じポイントで写真撮ってましたw
比べるとおもしろいですね。
かと思えば、ちょっと急坂を登ってみたり。
変化に富んでいて飽きないコースです。危険箇所やきついポイントはないので、お子さんや、登山を始めて間もない方でも登りやすいと思います。
開けているポイントに出たので、振り返ってみると……。
地上が見下ろせたり。
こちらは、出発地点の高峰高原の方向です。
中央やや右よりに見える建物が、高峰高原ホテルやビジターセンターだと思います。
登山中に、こんな風に振り返ってみると「もうこんなに登ってきたのか!」と思えるから好きです♪
けどなんか、高峰高原あたりに白い雲がかかってますね。
表コースは日当たりが良いので、コース上に残雪はまったくなかったのですが、コース外にはちょいちょいありました。
歩くのには邪魔にならない程度の残雪で良かったです。
(ちなみに、下山に使った中コースは残雪たっぷりですw)
浅間山が見えてきましたよ!
一気にテンションが上がりますね♪
ちなみに冬だとこんな感じです。
冬と同じところで撮影するぞ!と意識していたわけではないのですが、写真を整理したら本当に同じ場所で撮っていて、ちょっとおもしろかったです。
コース上に一箇所ある避難小屋を通過します。
浅間山の噴火時に逃げ込めるように、金属製の避難小屋なんですね。
ここでちょっと休憩しようかなと思っていたのですが、先行していた親子連れが休憩していたので、もうちょっと歩きます。
槍ヶ鞘、という展望ポイントに出ました。
ちなみに冬だとこんな感じ。
ここからいったん、片側が切れ落ちている急坂を下るので、冬はここでアイゼンを着ける人が多いんですよね。
ここで休憩してもいいのですが、どうせならもう一つ先のトーミの頭というポイントまで行きましょうかね。
前掛山登山の思い出
そう言えば……冬の画像と見比べていて気づいたのですが……。
冬に来たときは浅間山がかなりの噴煙を上げていましたけど、今日はぜんぜんですね。
浅間山って、2015年の6月に小規模な噴火が起こる数日前に警戒レベルが2に上がってから、今も2に上がったままですけれど、1に戻る日は来るんでしょうか。。。
幸いにも私は、噴火警戒レベルが上がる前2013年の5月に前掛山まで登ることができたのですが……。
背景が曇っているように見えますが、雲ではなく、噴煙です。
火口のこんなに近くまで行くことができたなんて、今では信じられないですね。。。
ちょっと先に見える看板のところまで、当時は行くことができました。
この看板ですね。
見てのとおり、看板より先まで行ってる人もいましたけど。。。
御嶽山の噴火よりも前ですから、危機感がない人が多かったんでしょうね。
トーミの頭を経由し、黒斑山山頂へ
槍ヶ鞘から急坂を下り、再び上りに転じると間もなく、中コースとの合流ポイントに出ます。
帰りはここから、中コースを下る予定です。
振り返ると、美しい雲海と、歩いてきた道が。
トーミの頭に着きました。
山頂は混んでいると思うので、ここで小休止。
行動食の菓子パンをかじり、サーモスに入れてきたお茶を飲みます。
浅間山の左側の稜線が、本日の目的地の黒斑山につながっているんですよね。
右から、浅間山、鋸岳、仙人岳、蛇骨岳。
そして、こんもりと盛り上がって見える、トーミの頭から一番近いピークが黒斑山です。
ここからはコースタイム20分程度。もうすぐですね。
ちなみにトーミの頭から山頂までの間は再び樹林帯になるのですが、ところどころコース状に雪が残っているところがあって、やや歩きにくかったです。
こんな感じで。
土のところと雪があるところと半々ぐらいだから、アイゼンを着けるのも微妙だし、とは言え下りだと滑るしでちょっとめんどう。
などと言いつつ、着きました!
いやー、大きいですね!浅間山。
ちなみに冬はこんな感じでした。
冬のほうが、溶岩が流れた跡?なんでしょうか。山肌の縦のラインがはっきりわかっておもしろいですね。
でも、雪がない時期の火山の黒っぽい姿も、それはそれで美しいです。
そんなに広くない山頂なのですが、ちょうどお昼時ということもあり人で賑わっていました。
登山道でほとんど人と会わなかったので「こんなに人が登ってたんだなあ」などと思ったり。
ひとしきり浅間山を眺め終わったところで、帰ります!
中コースで高峰高原に下山
下りは予定どおり中コースで!
しかし、中コースはけっこう長い区間、こんな感じで残雪が残っていて歩きにくかったです。チェーンスパイクを着けましたが、踏み抜いてしまうところもところどころあり。
ですが、きっとコースのコンディションが良くない時期だからこそ、晴れた週末なのに登山者が少ないというのもあると思うんですよね。
歩きにくいところはありましたけど、登山自体は楽しめたのでよかったです♪
山頂から1時間少々で、高峰高原に戻ってきました!
お疲れさまでした♪
昼食をいただきに高峰高原ビジターセンターのカフェへ
登山開始前に気になっていた、ビジターセンター内のカフェに向かいます。
ビジターセンターの入り口には水道があり、登山靴を洗うためのブラシなども用意されているので、こちらで靴をきれいにします。
靴がきれいになったところでビジターセンターの中へ!
この看板だけ、妙に山っぽくないというか、ビジターセンターのカフェっぽくない気がするのw
ビジターセンターなので、館内にはコースの状況などが記されていました。
下山してから見てもあまり意味がないけれども……。
たしかに、黒斑山は残雪多くて、アイゼンあったほうが良かったですね。ええ。
2階がカフェなんですね。
しかし「キャベツのソフトクリーム」って何なんでしょう?気になる。。。
高峰高原ビジターズカフェの営業期間・営業時間
アサマ2000スキー場のホームページによれば、ビジターズカフェの営業期間は、GWから10月末までだそうです。
営業時間は、平日10時から15時30分まで。土日祝日は10時から16時まで。
店内に入ったら、まずはカウンターでオーダーします。
メニューには「缶ビール」としか書かれていませんでしたが、海外のビールも含めて何種類か置いてあるようです。
マフィンなどの手作りっぽいお菓子や、ワインもありますね。
ビールを飲むか迷ったのですが、これからお風呂に入るし……ということで「パンまたはライス・サラダ・コーヒー付き」の「天空シチューセット」にしました。
カウンターの前のテーブルに、カトラリーやお水、ジャムやガムシロップなどが置いてあったので、セルフで持っていくのかな?と思ったら、違うようでした。。。
全部、スタッフの方が持ってきてくれました。単に置いてあるだけなのか。。。
まあ、もしかしたら混んでいたらセルフになるのかもしれませんね。
この日はとても空いていたので。
日曜日なのに。。。
窓から見えるのは駐車場。
でもなんだかのどかな雰囲気でいいな。
アイスコーヒーが先に来ました!
下山後で喉が渇いていたのでアイスコーヒーがおいしい!
そして、天空シチューセットがきましたよ♪
ジャムが3種類もついている。。。
持ってきてくれたお姉さんの話だと、真ん中にあるジャガイモは浅間山。
周りのミルクは雲海に見立てているんですと。
だから「天空シチュー」なんだそうです。
伝えたいことはわかったけど、メニュー名から内容がイメージしにくいですねw
シチューは、トマトベースでわりとあっさりした味わいでしたが、お肉は柔らかく煮えていたし、なかなかおいしかったです。
パンのお味は普通でしたが、シチューと一緒にいただくにはよかったかな。
あっさりめのシチューだったので、ご飯と一緒に食べるにはちょっと物足りなかったかもしれません。パンで正解だった!
おいしくいただきました。ごちそうさまでした♪
カフェの隣には山道具などのショップがあり、トレッキングポールやヘルメットのレンタルもやっていました。
残雪の時期は、ポールはあったほうが便利ですもんね。
ビジターセンターを後にし、高峰温泉まで20分少々歩きます。
冬はスキーのゲレンデだったあたりを通っていきます。まだこんなに雪が残っているんですねえ。
そして、右側の低いところにだけ、雲がものすごくわいているのが気になる。。。
思えば、山の上から見たとき、高峰高原の周辺にかかっていた雲があれですね。
高峰温泉に着きました!
預かってもらっていた荷物を受け取り、お風呂を借りて、軽食コーナーでビールを飲んで、バスの時間を待ちました。
帰りのバスは、16時17分に高峰温泉を出ました。
この頃には、あたりはすっかり雲に包まれていましたね。
帰りは佐久平駅から新幹線で帰るので、バスで佐久平まで向かいます!