「大地の芸術祭」開催期間をはずしてゆったり、手作りの「山のごちそう」を楽しんだ
越後まつだい里山食堂は、北越急行ほくほく線まつだい駅からすぐの場所にある、越後妻有産の野菜や山菜を使った手作りの料理がいただけるレストランです。
10時から17時までの営業ですが、11時から14時のランチタイムには、平日は日替わりのランチセット、土日祝日にはおかずやカレー、ちょっとしたスイーツなどをバイキング形式でいただける「里山ビュッフェ」を楽しむことができます。
「大地の芸術祭」の会場内にあるため、開催中の土日祝日はレストランもかなり賑わうようですが、空いている時期にのんびり楽しみたかったので4月上旬の土曜日に伺いました。
思ったとおり人も少なく、1人でゆったりと、山菜たっぷりのランチを楽しんできましたので、レポートしたいと思います。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。
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ほくほく線まつだい駅から徒歩1分!まつだい「農舞台」内でいただく里山ビュッフェ
越後まつだい里山食堂の最寄り駅は、北越急行ほくほく線のまつだい駅です。
新幹線を越後湯沢で下車してほくほく線で向かいます。六日町駅や十日町駅を通り、45分ほどでまつだい駅へ。
電車がまつだい駅を出発すると、反対側のホームの向こう側に、なんだか毒々しいオブジェと、その奥に白っぽい、ちょっと不思議な形の建物があります。
あの建物が里山食堂のある、まつだい「農舞台」で、手前のオブジェが草間彌生の「花咲ける妻有」という作品のようです。
あっちに行きたいけれど……降りたホームからそのまま外に出ると、駅の反対側に出てしまうのでホーム下の地下通路を通って反対側の出口へ。
ちなみに、まつだい駅は無人駅なので切符は降車時に運転士さんに渡す方式で駅に改札はありません。(自動券売機はある)
そのためこの地下通路は、電車を利用しない人でも通ることができます。
駅の反対側のホームから外に出て、徒歩1分100メートル。
向かう途中に、例の草間彌生さんのオブジェがあるのですが……アートに興味のない私は素通り……というか、オブジェのすぐ下にある「ふきのとう」に注目していました・笑
ここまで来たんならオブジェの写真も撮ればいいのにね……後で撮った写真を見返したら、横を通っているにもかかわらず、まったく撮っていなくて驚きました……。
ふきのとう、たくさん生えてるけどやや育ちすぎてもう食べられないね。ふきのとうの季節ももう終わりか……としんみりして写真を撮ったんだと思います。
さて、正面に見える要塞風の建物が「農舞台」です!
まつだい「農舞台」フィールドミュージアムは入館料がかかるが食堂利用のみは無料
アートに明るくない私は、この地域で開かれる「大地の芸術祭」についても、本当に、名前しか聞いたことがありませんでした。
3年に1度「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」が開かれ、前回は2021年の予定だったのがコロナ禍で1年遅れの開催となり2022年に開催されていたようです。
というわけで2023年は「トリエンナーレ」の開催年ではありませんが、毎年行っている展示もあるそうで、その展示期間が4月29日から11月5日までとのこと。
食堂は展示期間外でも営業しているそうなので、空いているだろうし展示が始まる前に行きたいなーと思い、4月上旬に伺いました。
まつだい農舞台で展示を鑑賞するためには鑑賞券が必要ですが、レストランだけを利用する場合は入館料はかかりません。
農舞台フィールドミュージアムの料金表についてはこちらに記載がありました。
チケットによって鑑賞できる展示が異なるようです。
まつだい「農舞台」はトイレもアートだった
レストランに入る前にトイレに立ち寄って、驚きました。
女子トイレは赤いのね……と思って中に入ると、入口だけでなく中も真っ赤!
トイレもアートなのか……と思いつつ用を足して手を洗い、さてレストランに行くか、と思って振り向くと
え??出口はどこ??
個室のドアの中に出口のドアが紛れてしまうのですね。遊び心ですねー。
トイレのすぐ近くには囲炉裏を囲む休憩所……?のようなスペースもありました。
後でサイトを見たら、この囲炉裏部屋も、里山食堂自体も「無料エリアの作品」ということで、アート作品なんだそうです。
4月上旬、オフシーズンの里山食堂は土曜の昼でも空いていてのんびり
里山食堂の色は変わってスカイブルーです。
このとき時間は12時30分過ぎ。
ちょうどお昼どきですが、混み具合はいかほどでしょうか……?
越後まつだい里山食堂の営業時間、定休日
営業時間は10時から17時まで。
11時から14時までがランチタイムで、それ以外の時間はティータイムになります。
ちなみに、ランチタイムの時間帯もティータイムメニューはオーダー可能ですが「繁忙期のお席の利用については、ランチのお客様優先とさせていただくことがございます」とのことでした。
ラストオーダーは16時30分。
定休日は火曜日と水曜日です。
越後まつだい里山食堂の土日祝日のランチは「里山ビュッフェ」
ランチタイムのメニューは、土日祝日は「里山ビュッフェ:2000円」で、平日は日替わりの「里山プレート:1500円」か「里山カレー:1500円」になります。
ただし、5・8・9・10月は平日も里山ビュッフェを提供するとのこと。なぜ7月だけ除外されているのかわかりませんが……平日も営業する期間は混むということですよね、きっと。
ランチにはプラス300円でドリンクが付けられます。
セットドリンクの内容は「有機栽培コーヒー ホット/アイス」「たんぽぽコーヒー ホット」「村上生まれの雪国紅茶 アイス」「にんじんジュース」「りんごジュース」からの選びます。
さて、12時30分過ぎの店内の様子は……。
窓際の席に3組ほどお客さんがいましたが、予想どおり、空いてました!
最初にレジで会計をして、終了時間の書かれたプレートを受け取ります。
「除菌済」の札が置かれた席に自由に座ります。
あとはビュッフェ台に向かうだけ!
スカイブルーのレストランってどうなんでしょう……と思っていたけれど、天井にこの辺りの写真が展示されていて、それが青空に浮かぶ雲のような雰囲気もあって、なかなか素敵でした。
旧松代町の住民が、自宅の窓から見える風景を撮った写真がプリントされている。テーブルの鏡が沢山の写真と実際の風景を美しく反射する。作家は大雪明けの晴天に越後妻有を視察しこの作品プランを作り出した。
とあり、写真は「まつだいにお住まいの方の自宅の窓から見える風景」で、ブルーの色は「大雪明けの晴天」なのだとわかりました。そういえば、テーブルが鏡になっていて天井の写真が映り込んでいましたね……。
土日祝日の里山ビュッフェは、11時入店の人のみ予約可能
里山ビュッフェは「11時スタート」のみ、Web予約可能です。こちらのページの「Web予約する」ボタンから予約します。
公共交通機関で東京方面からまつだい駅に11時前に着く電車の到着時刻は、10時1分。食事だけのために来ると1時間の待ち時間が出てしまうことになりますが、展示を見に来るならば、ちょっと早めに来ておけばいいだけです。
大地の芸術祭を楽しみつつ、里山ビュッフェも楽しみたいなら予約するのが良いでしょうね。
私のように、アートに興味がない人は、4月のうちに来るのがいいのでしょう。山菜の季節ですから!
バイキング台には約20種類の野菜と山菜たっぷりの料理が並んでいた
では、ビュッフェ台へ。
見るからに新鮮な野菜がたっぷりと並んでいます。シンプルに味噌を付けていただくのもいいし。「フムスとロースとキャロット」を自家製カンパーニュにのせていただく、ちょっと凝った料理も。
山菜の天ぷらは「ふきのとう」「ヨモギ」「ウド」「コシアブラ」の4種。
揚げたてが都度追加されていました。
生春巻き、季節野菜のグラタン、手練りこんにゃくのおさしみ、車麩のホイコーロー。
妻有ポークのしゃぶしゃぶサラダ、こごみの土佐和え、切り干し大根のサラダ。デザートもあり。
漬けものは大根漬けと花わさびの醤油漬け。神楽南蛮葉の佃煮。
ご飯は白米、玄米、本日のまぜご飯の「ひじきご飯」
お味噌汁はなくて「玄米スープ」でした。それと「妻有ポークときのこのスパイスカレー」、これは食べてみたい……。
プラス300円のドリンクセットで時間いっぱいまで楽しんだ
こんな感じで盛り付けてみました。
カレー食べたいけどまずはひじきご飯と玄米スープ。玄米スープは、ホッとする優しいお味。ひじきご飯はかなりひじきたっぷりだけど味付けは薄めでヘルシー。
野菜やお肉の料理。どれもおいしかったけど1番気に入ったのは「クレソン」と「キャロットラペ」の生春巻き。キャロットラペにちょうど良いお味がついていて、タレなどつけずにそのまま食べられます。
こごみの土佐和えは、鰹節と醤油で和えてあるんですね。こごみ、いつも胡麻和えにしてしまうけれど、土佐和えもおいしい。
天ぷらは塩でいただきました。
おいしいしもっと食べたい気持ちもあるけど、天ぷらってお酒がないと、あまりたくさん食べられないんだな……。
そしてカレーです。妻有ポークときのこのスパイスカレーは玄米と。
スパイスが効いていて辛味はあるけど辛すぎず。トマトベースで辛いものが得意じゃない人でもおいしくいただけるカレーでした。
最後に、ドリンクセットでお願いしていたので、コーヒーを。セットのドリンクは、オーダーのみ最初で、提供は好きなタイミングでお願いすることができます。
デザートはホワイトチョコをかけた抹茶ケーキと、フォーチュンクッキー。
抹茶ケーキはほろほろっとした食感の、家庭的な味わいのケーキです。
フォーチュンクッキーはよくあるフォーチュンクッキーで、これも手作りなのかどうかはわかりませんが……。
中に入っていたくじは「大吉」で「あとでもうかる」と書かれていました。
あとで儲かるといいな……。
食後は桜を眺めつつ、まつだい駅へ
1時間たっぷり楽しんだ後は、来たときとは別の道を通って駅に戻ります。
食事中に窓から外を見たら桜が咲いているのが見えたので、桜の近くを通っていこうと思ったのです。
この日もちょっと雨がちな天気で、強い雨が降ったら一気に散ってしまいそうだなと思っていましたが……。
時折小雨がパラつく天気ながらも、美しい桜を眺めることができました。
ふと、川の向こうに目をやると、何やらカラフルな色合いのものが見えます。あれもきっと、展示物なのでしょう。
調べてみると「西洋料理店 山猫軒」という、宮沢賢治の注文の多い料理店をモチーフにしたアートのようでした。この日はまだ展示期間外でしたが、4月29日から11月5日が展示期間なので今頃は賑わっているのかもしれません。
「まつだい郷土資料館」も。
こういうものにとんと興味がないので道からさっと写真だけ撮ったのですが、本当は向こう側が正面なんですね。
フィールドミュージアムのマップも掲示してありました。
本当に何も知らなかったんですが、かなり広いんですね。徒歩で楽しもうとすると半日~1日かかるそうな。
Googleマップによれば、フィールドマップのてっぺんにある松代城まで単純に歩くと34分で着くようなので、天気のいい日にハイキング気分で歩くのは楽しいかもしれないですね。
まつだい駅に戻ってきました。バスやタクシーの乗り場があるのは農舞台があるのとは反対側の出口です。
駅と道の駅まつだいふるさと会館がくっついていて、中にファミリーマートが入っていて便利。
まつだい駅は、日本三大薬湯の一つに数えられる松之山温泉の最寄り駅なので、私もこの後は松之山温泉に向かいます!
【再訪したい度】★★★★☆ 次もオフシーズンのビュッフェか、ティータイムに来てみたい
地物野菜をたっぷり使ったランチがいただけるということで、1度行ってみたいと思っていた里山食堂。
大地の芸術祭開催中は混み合うと聞き、冬になったら行こうと思っていたのですが、場所的に春は山菜がいただけるのでは……?と思い、山菜の季節にお邪魔しました。空いていて山菜三昧で幸せでした。
きっとまた山菜の季節にお邪魔したいです。松之山温泉もお湯が熱く、できれば寒い季節に行きたい宿なので組み合わせて計画したいですね。
カウンターに並んでいたスイーツもおいしそうだったので、ティータイム利用もしてみたいです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。