温泉ブログ 山と温泉のきろく

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鳴子温泉郷 赤這温泉 阿部旅館入浴記 たった300円で2種類の源泉の浴室を貸切で楽しめる宿

赤這温泉 阿部旅館

赤這温泉阿部旅館は、東鳴子温泉のはずれにある湯治宿です。
自炊湯治の設備もあるものの、調理師免許も持っているという三代目若女将の料理する食事が大変おいしいとの評判の宿。

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パッと見は民家のような佇まいですが……。
泊まってみると自宅以上にくつろげ、お湯はもちろんすばらしく、料理もおいしいとTwitterで話題になっていたので、以前から一度行ってみたいと思っていました。

2016年年末の鳴子温泉郷旅行の際、立ち寄って日帰り入浴してきましたので、レポートしたいと思います。

東鳴子温泉ではなく赤這温泉?川沿いの一軒宿・阿部旅館で日帰り入浴

鳴子温泉郷を旅した2日目、東鳴子温泉の旅館紅せんに1泊し、無料の貸切風呂やおいしい食事を堪能しました。

紅せんさんにはこの日1人で宿泊していたのですが、1人泊のプランは出ていない時期もあるようです。

チェックアウトぎりぎりの10時までだらだらし、外に出た私は、ある宿に電話をかけました。

それが、赤這温泉阿部旅館さんです。

TwitterとFacebookで超話題!食事がおいしくお湯もすばらしい宿・阿部旅館

阿部旅館さんは公式ホームページを持っておらず、じゃらんや楽天などの旅行サイト経由で予約をすることもできません。

ですが、その代わりに公式FacebookページTwitterアカウントは運用しておられ、どちらも頻繁に最新情報を更新されています。

たとえばこんな感じで……。

なんだか応援したくなってしまいますよね。

泊まったことのない私ですらそう思うのですから、阿部旅館さんに泊まって素敵な時間を過ごした方たちは、当然のようにおいしい食事やすばらしい温泉について、写真やコメントをSNS上にアップして共有されています。

たとえばこんな風に。。。

 すばらしい温泉とか。

 

あるいは、すべてが日本酒のつまみになりそうな、おいしそうな夕食とか。

こういった投稿を見ていると、私も「阿部旅館さんに行ってみたい!」欲が否応なしに盛り上がってきてしまうのですが、ネット経由で予約できないというのがややハードルが高く、今回の旅の宿泊地としては選びませんでした。年末に近いこの時期に1人泊可能なのかもわからなかったですしね……。

それで、とりあえず今回は、できれば日帰り入浴させてもらおう!と思い、今日日帰り入浴が可能なのかどうかを確認するために、電話をかけたのでした。

阿部旅館さんの日帰り入浴の受付時間は朝8時から21時までとかなり長め。
ただし、日帰り入浴の営業をしていない日もあるそうなので、行く前に電話で確認したほうが良いそうです。

電話番号はこちら→ 0229-83-2053

この日は電話してみたところ、日帰り入浴OK!とのこと。
さっそく、阿部旅館さんに向けて、川沿いの、雪の積もった道を歩き始めました。

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ちなみに、後でフォロワーさんに聞いた話では阿部旅館さんは「年末だろうがなんだろうが関係なく、いつでも1人で泊まれる宿」だそうです。
なんだ。。。怖じ気づいてないで早めに予約電話してみればよかったですね。

阿部旅館は、鳴子御殿湯駅からだと徒歩12分程度。

旅館紅せんの前の橋を渡って、川沿いを5分少々歩きます。

昨晩は雪が降り続いていましたが、今日は今のところよい天気ですね。遠くの山並みもきれいに見えます。

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しばらく歩くと、阿部旅館さんの青い看板が見えました。

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場所的には東鳴子温泉なのかなと思いますが、こちらの宿は「赤這温泉」と名乗られているようです。

奥に見える建物が旅館のようですね。

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では、入ってみたいと思います!

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阿部旅館の館内 共用部は清潔に整えられており、自炊設備もあり

玄関から入って「こんにちは~」と呼びかけてみると、中からおばあちゃんが出てきました。

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噂の三代目若女将はいらっしゃらないようで残念w
まあ、電話で対応してくれたのもおばあちゃんだったしね。

日帰り入浴をしたい旨を告げると

「さっき電話いただいた方ね?」
と確認され、入浴料を支払います。300円で、鳴子温泉の湯めぐりチケットは不可です。

浴室まで案内していただきます。

f:id:happydust:20170323020432j:plainこぢんまりとした湯治宿って、宿の備品やら段ボールが共用スペースに置いてあったりすることも多いですが、阿部旅館さんの廊下は余計なものもなく、清潔に掃除されていました。

途中に、自炊設備もあります。

f:id:happydust:20170323020438j:plainコンロも複数あり、鍋などの調理道具も揃っているようです。

浴室は、建物の1階の一番奥にありました。

f:id:happydust:20170323111400j:plain手前に1つ。奥に1つ。

浴室の扉の前には「入浴表示札」があり、入るときは「男湯」「女湯」「貸切」のいずれかの札をかけて入るというルールのようです。

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つまり私が「貸切」の札をかけて入ったら他の方は入ってこれず、「女湯」の札をかけて入れば、後から来た女性は、一緒に入れるというわけです。

「今誰も入ってないので貸切にしてかまいませんよ」

と言っていただけたので、遠慮なく貸切の札をかけさせていただくことに。
ちなみにこちらの写真は2016年の年末に撮影しているのですが、2017年の1月には、外国人の方にもわかりやすいように英語表記のついた新しい入浴札に変わっているようです。

なんだかすごい。
それでは、さっそく手前の浴室から入ってみたいと思います!

【風呂】★★★★★ こんなすばらしい浴室を300円で貸切利用できるなんて!最高としか言えない

手前の浴室の源泉分析表はこちらです。
現在は、男湯女湯の区別はなく、空いていれば入れる方式をとっているようですが、かつては手前の浴室が女湯だったんですね。

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含硫黄ーナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩泉です。
源泉が高温のため、加水はしているようですがかけ流しです。

ph7.2の、ほぼ中性のようです。

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脱衣所には脱衣カゴがあるだけのシンプルなつくり。

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貸切利用とは言え、扉に鍵がかかるわけではないので、貴重品を放置しておくのはやや不安な気もしますが……入浴中に誰か脱衣所に入って来たら、扉を開ける音で気がつくかなあ。

では、いざ浴室内へ。

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おお……。

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うっすらと白濁しており、ほんのり硫黄の香りのするすばらしいお湯です。
温度も適温に調節されており、長湯もできそうです。

源泉は、壁から伸びている管状の湯口から常に、一定量が注がれています。

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タイル張りの浴槽ですが、腰掛ける段差もあり、半身浴もしやすいのがうれしいですね。

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洗い場にはカランのみ。
シャンプーなどはありませんが、固形石けんが1個だけ、置いてありました。

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頭や体は、泊まった宿でしっかり洗ってきたのでまあ、大丈夫です。

隣の浴室とは上のほうがつながっている、銭湯方式ですね。

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実は、こちらの浴室に入っている最中に、向こうの浴室に男性のお客さんが入ってきたんです。音で男性だとわかりました。
泉質が異なる向こうの浴室にも入ってみたかったので「どうしようかな」と思ったのですが、男性だしそんな長湯はしないだろうと思って、こちらの浴室でのんびりお湯につかっていたら、間もなく上がっていかれました。

では、先客も立ち去ったようなので奥の浴室へ!

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 こちらの浴室は、元は男湯だったためでしょうか。脱衣カゴがブルーです。

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源泉分析表がこちら。
ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉です。

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先ほど入ったお湯と異なるのは「含硫黄泉」ではないというところ。
こちらの源泉は、先ほどの硫黄泉よりやや泉温が低いため加水はしておらず、源泉100%のかけ流しの温泉です。

 phは6.8の弱酸性。ほぼ中性と言ってもいいぐらいですが。

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それでは、浴室内へ。

手前の浴室とは、向きは反転していますが、作りは同じタイル張りの浴室です。

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壁際にカランとケロリン。

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お湯は先ほどの白濁湯とは色も香りも異なり、うっすらと茶褐色のにごりがあり、ほんのりと鉄っぽい香りがします。

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鉄分の多いお湯って、ちょっと錆くさい感じがして苦手だったりするのですが、お湯が新鮮だからかそんなこともなく。
加水をしていないからでしょうか?先ほどの硫黄泉よりもさらにパワーの強いお湯のように思いました。

いいお湯だー!

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ちなみに、写っていませんがこっちの浴室にも固形石けんが1個だけ、置いてありました。

すばらしく新鮮なお湯をひとしきり堪能させていただきました。

【再訪したい度】★★★★★ 次回はぜひ、泊まりで来たい宿

Twitterのタイムラインを見ていると、毎週のように阿部旅館さんに泊まった方ツイートが流れてくるので、見ると、仕事とか放り投げて鳴子に行きたくなってしまいますね。正直、目の毒ですw

すばらしいお湯を貸切で楽しめて、宿の方も親切だったしぜひまた行きたいです。
貸切も300円という破格のお値段ですが、2食付きで宿泊しても7000円程度とかなりリーズナブルだと思います。
日帰り利用だと、タイミング悪く先客がいたり、次に入りたいお客さんがいると、なかなかのんびりできなかったりしますから、次回はぜひ、早めに日程を決めて食事付きで宿泊したいなと思いました。

ちなみに阿部旅館さん、明日3月24日の金曜日から、29日木曜日まで臨時休業だそうです。

なのでもし、この記事を読んで「阿部旅館に行きたい!」と思われた方がいらっしゃいましたら、ぜひ3月30日以降に足を運んでいただければと思います。

阿部旅館さんを出た後は、元来た道を戻って、鳴子御殿湯駅方面へ向かいます!

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昨日2枚だけ使った湯めぐりチケットがまだ余っているので、チケット利用可能な宿で日帰り入浴をするつもりです。