温泉ブログ 山と温泉のきろく

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山梨県 小淵沢のうなぎ専門店 井筒屋 名店のうな重を味わう2年ぶりの贅沢!

小淵沢 井筒屋

山梨県の小淵沢にある「井筒屋」は、鰻屋の多い中央線沿線の中でも有名な、行列のできる鰻専門店です。山梨県を代表する鰻の名店と言って良いのではないでしょうか。

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評判を聞いて2年前に一度伺いまして、噂どおりのおいしい鰻を堪能したのですが、私にとってはややお値段高めのお店だったこともあり、なかなか再訪は叶いませんでした。

先日ようやく、約2年ぶりに2度目の来店を果たすことができましたので、レポートしたいと思います。

たまの贅沢だから、思いきりおいしい鰻を食べたい!

甲府・小淵沢・諏訪など、山梨県から長野県にかけての中央線沿線の地域には多くの鰻専門店があります。海が遠い地域ゆえかもしれないですね。

私はもともと鰻が好物でしたので、登山後のたんぱく質補給と称して、これまでもいくつかの鰻屋さんにおとずれてたまの贅沢を楽しみ、レポート記事を書いてきました。

たとえば、上諏訪の古畑うなぎ店。

一番小さいうな重でもボリューム満点でした。

山梨市の日帰り温泉併設の鰻店「正徳寺温泉 初花」も。

鰻だけじゃなく温泉もすばらしいんですよ!

そして、忘れるわけにはいかない、甲府駅前の川長さん。

うな串の種類が豊富で夜は「晩酌セット」なるお得なセットもあります。大好き。。。

実は、今回ご紹介する井筒屋さんは、上記の3店と比べるとややお値段高めの鰻屋さんです。2年前に評判を聞いてはじめてお伺いして

「噂どおりのめちゃめちゃおいしい鰻だな!」

と思ったものの、お値段と混雑状況からそうそう来れるお店ではないな……という印象もあり、ブログにレポートを書かないままに時間が過ぎてしまいました。

ただ、そうこうしているうちにシラスウナギの不漁のため、どんどん鰻の値段は上がり、リーズナブルだったお店も値上げせざるを得ない状況になってしまいました。
となると「どのみちめったに食べれないなら、高くてもとびきりおいしい鰻が食べたい」と思うのが人の常。

かつ、7月になれば「土用の丑の日」とやらをめがけて、高くても鰻屋は混雑します。行くなら今では?
というわけで、6月の声を聞いて早々に、小淵沢に行ってきました。

小淵沢・井筒屋へのアクセス

小淵沢駅から井筒屋さんへは、徒歩2分の近さです。

車なら「中央道小淵沢IC」から5分の距離。お店の前に駐車場もあります。
もちろん私は今回も電車にて伺いました。

井筒屋さんは午前11時からお昼の営業を開始するのですが、小淵沢駅に電車が着いたのは10時40分。

いつの間にか真新しくなっていた小淵沢駅に驚きつつも、足早に駅の外へ出ました。

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なるべく早くお店に着いて、列に並ばなければ!と思っていたのです。

駅の目の前にある「大泉タクシー」の看板の前の道を左折します。

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細い道を少し下ると、少し広い道に出ますので、その道を渡り。

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この、階段のある道を下ります。 

下ったら左折すると、井筒屋さんの古民家風の建物が見えてきました。 

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お店の前に着いたときは開店10分前の10時50分ですが、意外にも誰も並んでいませんでした。あれ?? 

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もしかして、いつの間にか完全予約制の店になってしまった、なんてことはないですよね?

実は、井筒屋さんは予約の取りにくい人気の店ではあるのですが、予約席で全部の席を埋めてしまうということはないので、開店時間前に並んでいれば少しの待ち時間で案内されることが多いのです。

だから、予約をしていない人が開店前から並んでいるはずなんですけど、今日はどうしたんでしょうか。

小淵沢・井筒屋の営業時間と予約方法

ドキドキしながらお店の前で待っていると、開店5分前になってわらわらと、人が集まってきました。

井筒屋さんの営業時間は、お昼は午前11時から午後2時で、午後1時15分がラストオーダー。夜は午後5時から午後8時で、午後7時がラストオーダーです。

予約をしている人は列に並ぶ必要はないので、お店の周りのあちこちで待っています。予約をしていない人は私の後ろに列を作って並んでいました。開店前の最後の5分で3~4組、私の後ろに並んだと思います。

11時ちょうどに、お店のスタッフが外に出てきて、予約しているお客さんの名前を読み上げました。呼ばれたときにいなかった予約客は1組だけでしたね。

井筒屋の予約は少々ややこしい&時間絶対厳守

予約は、昼の部は「午前11時から」「午後12時半から」のみ受け付けており、夜は「午後5時から」と「午後6時半から」の予約を受け付けています。

予約は、その日の予約席分がいっぱいになると打ち切られます。ですが、電話してみてその日の予約がいっぱいの際も「予約はできませんが開店時間にお店に来てくれれば、少し待ってもらえれば案内できます」と言われるようです。予約だけでお店をいっぱいにはしないのですね。

また、予約時間ちょうどに名前を呼ばれたときにいなかった予約客に関しては、席はキープされません。この日も、11時15分ぐらいに「11時に予約した」というグループが現れたのですが「12時半の予約に変更するか、もしくは予約無しの列の最後尾に並ぶか」になると説明されていましたね。

また「GW・三連休・7月中旬~8月下旬」は繁忙期となり、上記とはまた少し異なる予約方式となるようです。

詳しくは井筒屋さんの公式サイトをご確認いただいたほうが良いかと思いますが、通常時期よりも予約客の枠が拡大されるようですので、その時期に行きたい方は並んで待っても入れるとは限りません!繁忙期は予約必須と考えたほうが良さそうです。

私は、人気の店に1人で行くときはできる限り予約したいと考えていますが、井筒屋さんは少々予約方式がややこしので、繁忙期じゃないときに開店時間前に並ぶのが良いように思って前回も今回もそうしました。

予約客が全員中に入ると、予約をしていない私たちは、お店の玄関から入ってすぐのところにある順番待ちのリストに名前と人数を書きます。もちろん私は順番待ちの1番です。

実はこの時点でも、店内にはそこそこ空席があるのですが、予約客のオーダーがあらかた終わるまでは店内の待合席で待つことに。

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オーダーが集中すると、サービススタッフも厨房も大変なんでしょうね。

10分ほど待って名前が呼ばれ、2人掛けのテーブル席に案内されました。

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井筒屋さんは、全席テーブルと椅子の席です。
1996年に鰻屋として開業した井筒屋さんですが、2014年に北欧のアンティーク家具を揃えてテーブル&椅子席のみにリニューアルし、現在の姿になったんだそう。とても雰囲気の良い店内です。

若いカップルや家族連れも多かったですね。

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1人客は少なめですが、私の向かいのテーブルは男性の1人客でしたので、一定数はいるのでしょう。

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さて、テーブルにつくと籐のお弁当箱?のようなものと熱いお茶が置かれます。 

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このお弁当箱は何かというと、おしぼりでした。

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では、メニューを眺めてみましょうか。

小淵沢・井筒屋の2018年6月のメニュー

黒い表紙のメニューの中央には「Unagi」とアルファベットで書かれています。

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1枚めくると「お品書き」の前に「小さなおとうふ220円」と書かれた紙が貼ってありました。 

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この豆腐を注文するかどうかで、実はちょっと悩みました。。。

1枚めくるとメインのうな重のページです。「う会席7500円」一度食べてみたいものだよ……。 

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いわゆる重箱に入ったうな重は、井筒屋では「うな箱」と呼ばれ、「一のう」「二のう」の2種類が提供されています。

「うな箱二のう」は、白焼きと蒲焼きが両方のっているという贅沢なうな重!
20食限定でお値段は4300円です。
以前は1食から注文できたそうなのですが現在は「1組につき2食限定」での提供となっていました。というわけで1人の私は注文することができません。(1人で二のうを2人前注文すれば、理論的には注文可能ですが……)

「一のう」は通常のうな重で、+600円で厚みのある大きめの鰻に変更可能です。

そのほか「一のうどんぶり」なる、蒲焼きが半身のうな丼が3000円。
そして「かめ塩のうなぎ」という山椒で味つけた白焼きの丼が4300円。

このほかに甲州地鶏を使用した「鶏重」と白焼きの青ネギわさび薬味で合わせた「白焼き丼」もあります。 

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一品料理は「肝焼き」「うざく」「骨せんべい」「白焼き」「蒲焼き」「う巻」など鰻屋さんの定番一品料理のほか、「甲州地鶏の塩焼き」や「味噌こんにゃく」もありました。

こちらはドリンクとデザートのメニューです。

ビールはサントリープレミアムモルツの中瓶。
ウィスキー・ワイン・日本酒・焼酎と種類はやや少なめながらも基本を押さえたラインナップ。 

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しかし、井筒屋さんに来たらやっぱり竹酒かな……。

壁には、冊子のメニューには掲載されていなかったおつまみのメニューもありました。 

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八ヶ岳卵の厚焼き卵はかなり気になりました……。
そして「手作りの湯豆腐」は1人前720円とのことですが、注文は2人前からとのこと。

さっきも「小さなお豆腐」というメニューがありましたし、何かこだわりの豆腐なんでしょうかね。
しかし、とは言え鰻を食べに来てよし湯豆腐だ!っていう気分にはあんまり、ならなそうな気もするのですが・笑

注文するものが決まったので、机の上のボタンを押して店員さんを呼びます。 

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お店が広いので呼び出しボタンはありがたかったです。 

2018年6月に井筒屋さんでいただいたお酒と食事

まずは肝焼きと、竹酒の小を。お酒は七賢の本醸造、650円です。オーダーから10分少々で提供されました。 

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特にお通しなどはないので、注文した時点で「お酒は肝焼きと一緒にお持ちしますか?」と聞かれ、そのようにお願いした次第。

おちょこも竹でできており、キンキンに冷やされています。 

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では、まだ正午にもなっていない午前中ではありますが、いただきます!
冷たく、爽やかなお酒です。鰻は甘めの味付けだからちょうど良さそうですね。

肝焼きは、串にささっているのではなく、皿に盛られていました。 

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肝はかなり丁寧に処理されているようで、何の臭みもなく、ただただおいしい。。。山盛りで食べられそうです。

肝をつまみにのんびりお酒を飲んで約30分。

うな箱一のうの到着です。 

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お重の蓋を開ける瞬間、ドキドキが止まりません。では、開けますよ。

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おお……肉厚で、大きな美しい鰻です。
実は、プラス600円で特選うなぎをお願いしてしまいました!!

表面はこんがりやけていて、中はふっくら。ご飯の炊き方も上手で、お米もおいしい。
甘めのタレと鰻の甘い脂とが絡み合い、えも言われぬうまさです。 

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うな箱にセットでついているのは普通のお吸い物なんですが、プラス120円で肝吸いに変更可能とのことだったので、こちらも変更していただきました。

やはり肝の処理が丁寧なのか、吸い物もおいしく、変更して良かったなと思いました。

2016年6月に井筒屋さんでいただいたお酒と食事

2年前も、実は6月に伺いました。
やはり私は6月になると「7月になって混み出す前に鰻が食べたい!」と思ってしまうようです。。。 

2年前はカウンター席に通されました。カウンター席は2人席で、外の緑を眺めながら食事ができます。

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緑を眺めつつ、竹酒で乾杯。

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そしてやはり肝焼きを。。。

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このときは串に刺さっていたんですよね。今とはだいぶ様子が違います。 
これはこれで、大変おいしかったです。
でも、満足感では2018年の皿盛りバージョンのほうが上だったかも。値段は、串焼きのほうが安かったと思うのですけどね。

そして単品で白焼きを!
2018年のメニューでは、白焼きは4000円とうな箱とあまり差がないほどの値段でしたので、さすがに1人では頼めなかったんですけど、このときは2000円ぐらいだったんですよね。

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大きさも小ぶりなんですが、脂がのっていて、本当においしかった。。。

そしてうな箱は「一のう並」というメニューがあって、こちらも2000円ぐらいでした。 

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重箱もお弁当サイズの小ぶりなものでご飯も少なく、鰻も小さいのですが、飲んだ最後にいただくなら私はこれで十分で。ちょうど良かったです。味は同じですし。

2018年のメニューにも、鰻のサイズだけが半分な「一のうどんぶり」というメニューはあったのですけど、3000円で。
私はそんなにご飯だけ食べないし、3000円はちょっと高いなと思ってしまったんですよね。
振り返ると、2016年のほうがメニューに柔軟性があって「白焼きと肝焼きで飲んだ後に小さめのうな重で〆る」という、私が甲府の川長さんでよくやっていたのと近いことが井筒屋さんでもできたんです。
しかし今のメニューだと、1人でそういう楽しみ方をするのは難しくなってしまいました。鰻を半身で注文できるメニューが激減してしまったので。

でもそれもおそらく、鰻の値段が上がったことの影響を受けてなんでしょうね。

2016年に来たときは、お店の前の看板に「本日は○○産の鰻を使用しています」と貼りだしていました。

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産地が書かれた看板には「お気軽にお入りください」の文字が

ですが今年はその看板はなくなり。 

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2018年はうなぎの産地は明記しない方針に

「国産のほかに輸入鰻も扱い、そのときの最高の食材を用いて提供させていただく」ことになったそうで、産地は明記されなくなってしまいました。

おいしかったから、正直産地なんてどこでもいいと思うのですけど、楽しみ方の幅が狭くなってしまったのは、少し残念ではあります。仕方のないことだとは思うのですが。

【再訪したい度】★★★★★ とは言え感動的においしい鰻なことはたしか

メニューの種類が減ってしまったり、値段が上がったりということはありますが、おそらく多かれ少なかれ、どこの鰻屋さんでも起こっている事態なのではないかと思います。

井筒屋さんの鰻が感動的においしいことには変わりないし、ものすごく努力の感じられるお店なので今後もがんばってほしいです。

古民家を利用した雰囲気ある店内、冷えた竹筒に入って供される日本酒、おいしいおつまみと鰻のことを思い出すと、またいつか食べに来たいなと、思わずにはいられないお店でした。

小淵沢駅へ

食後は、ほろ酔いで小淵沢駅に向かいます。

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駅舎がめちゃめちゃ近代的に、きれいになってるー!

以前は、小淵沢駅の売店の中にあるイートインコーナーでコーヒーなど飲みながら、電車が来るまでの時間を潰したものですが……。

駅の改札は2階にあるのですが、売店は1階にできていました。

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入ると、八ヶ岳高原でとれた新鮮野菜のコーナーが! 

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もう少し前だったらきっと、たくさん山菜が並んだんでしょうね……。

中に入ると生のワサビが売っていたり。

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以前の売店は普通のお土産屋さんだったのですが、なんか品揃えも急にあか抜けたような気がします。以前からこんなだったかな?

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「MASAICHI」というのがお店の名前らしいです。

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駅弁も販売されていました。

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うわー「信州牛のお弁当」に「天むす」「高原玉子と炭火焼肉弁当」めっちゃおいしそう。。。 

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イートインコーナーも健在でした!コンセントも使えます。 

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飲み物もレジで注文可能だったので、コーヒーフロートを注文して、駅弁を食べている家族連れの隣でいただきました。 

しかし、以前の売店ではソフトクリームにサントリーのウィスキー「白州」をかけたという凶悪なデザートを売っていたんですが。

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左がソフトクリームのサントリー白州かけ

それはなくなってしまったみたいで、少し残念。

電車の出る時刻が近づいたので2階へ。

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立ち食い蕎麦屋と待合室は2階にあります。

2階の窓からは、ちょっと電線が邪魔だけど、山並みが見えました。 

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また、観音平から編笠山に登りにいきたいですね。