100年前のカレーのレシピを再現!東照宮観光後のランチに最適なレストラン
日光金谷ホテルは、日光東照宮の目の前にある、明治6年に開業した歴史あるホテルです。
「太平洋戦争以前に開業し、現在も当時の建物を(あるいは復元して)使用しているホテルを「クラシックホテル」と言うそうなんですが、日光金谷ホテルは「現存する最古のクラシックホテル」として登録有形文化財に登録され、近代化産業遺産にも認定されているそうです。
この日光金谷ホテル内のラウンジが、少々値段は高いものの味も良くゆったりとくつろげるので気に入っており、東照宮周辺に来た際はいつも、ランチやお茶で立ち寄っています。
2019年12月にもランチをいただきに立ち寄りましたので、レポートしてみたいと思います。
- 100年前のカレーのレシピを再現!東照宮観光後のランチに最適なレストラン
バスの便もいいが混んでいるので、天気がよければ日光駅から歩くのも楽しい
日光金谷ホテルは日光東照宮の目の前にありますので、駅からまずは東照宮を目指します。
都内から「新幹線で宇都宮まで来てJR日光線」で来た場合はJR日光駅で下車することになりますね。
JR日光駅の駅舎は。2017年にリニューアルされた雰囲気ある建物です。
JR日光駅から東武日光駅を経由して、徒歩だと26分。
のんびり歩いて30分というところでしょうか。
もちろん、バスはたくさん通っているのですけれど、かなり混むので……私は、晴れていれば歩いてしまいます。というか、雨の日にわざわざ東照宮に行くことはないので、だいたいいつも歩いていますね。
まずは東武日光駅へ。日光連山の山並みが美しいですね~。
東武日光駅へ。浅草や北千住方面から東武線を利用してくる場合は、東武日光駅で下車することになります。
東武日光駅のロータリーの先に見える道を東照宮方向に歩いていきます。
途中にクラフトビールのお店があったので立ち止まってしまいました。
フードメニューもあるならここでランチもいいかも……と思いましたが、この時間帯はつまみはナッツぐらいしかないようで、では、またの機会にしますか。マァマビールスタンドという店でした。
バス利用の際は「神橋」というバス停が日光金谷ホテルの最寄りです。
あちらが神橋。記念撮影スポットですね。
神橋の周辺には少しだけ、紅葉が残っていました。
神橋のバス停のすぐ側に、金谷ホテルに向かう急な坂道があります。
雨が降った後などは、この道はけっこう滑るので、下りでは特に注意が必要です。
着きました。歴史を感じさせる建物ですが……いつもと何か雰囲気が違うと思ったら……。
「MERRYCHRISTMAS」の文字とリースが!洒落ていますね。
では、中に入ってみたいと思います。
日光金谷ホテルの館内
金谷ホテルのエントランスは回転ドアです。回転ドアも最近はあまり見なくなったように思うのですが、創業当時のものなんでしょうか。
「KANAYA HOTEL」のロゴがゴールドに輝いています。
赤絨毯が敷かれた館内……いつも緊張します。しかも私、今回もそうですがここに来るときいつも、登山靴を履いているんですよね。
でも「登山靴に登山リュック」の出で立ちで入っても、別に咎められるようなことはありませんでした。場違い感があって自分が恥ずかしいというだけなのですが、恐らく、上高地帝国ホテルほどではなくてもホテルの人はそういうお客さんにも慣れているはず、と信じたいところです……。
フロントの前を通り、案内板に従って目指すラウンジへ。
1階の奥に「クラフトラウンジ」はあります。
日光金谷ホテル クラフトラウンジの営業時間・定休日
クラフトラウンジの営業時間は9時30分から17時まで。
ただし、後ほどメニューをご紹介しますが「百年ライスカレー」などのフードメニューの多くは11時から17時までの提供となり、9時30分から11時までの間はドリンクと軽食・スイーツのみでの営業のようです。
また、定休日はなく、ホテルの宿泊客以外でも利用が可能です。
日光金谷ホテル クラフトラウンジの店内
赤絨毯が敷かれ、歴史を感じさせる建物と内装だった先ほどまでと打って変わって、クラフトラウンジは白を基調とした現代的な雰囲気のお店です。
実は、日光金谷ホテルのラウンジは数年前までは「メイプルリーフ」という名前だったのですが、その当時は「昔のデパートのパーラー」みたいな、高級感の欠片もない雰囲気だったのです。内装だけ見たら絶対に、ホテルのラウンジだとは思えなかったです。
こちらの写真で当時の雰囲気がわかります。
出すお料理は値段も含めて今と同じ(つまりややお高め)なのに、内装が高級感ゼロなので、私はそれはそれでおもしろいと思っていたのですけど、レビューサイトなどでは酷評されることもありましたね……。
それもあってかはわかりませんが、内装を全面リニューアルして名前も「クラフトラウンジ」と改めたのが今の姿です。
とは言え現在も「歴史あるクラシックホテルのラウンジらしいか」と言われればそうではないですけれど、以前に比べたら、提供する料理の値段には見合った雰囲気になったかな?と思います。
2人掛けのテーブル席に案内していただいたので、持ってきてもらったメニューを眺めることにします。
日光金谷ホテルクラフトラウンジのメニュー
掲載しているメニューは2019年12月に伺った際の最新バージョンです。
また、価格は消費税が10%になって以降の税込価格となっています。
季節限定メニュー
まずは季節限定メニューから!12月ということで、冬らしいメニューも出ていました。
料理は「牛ほほ肉のラグー焼きチーズカレー」と、百年ライスカレーにハンバーグやソーセージ、海老フライ、フライドポテト、サラダが添えられ、コーヒーとアイスクリームがついた「大人様ランチ」値段も3060円と大人なお値段ですね。
飲み物は、グリューワイン?と思いきや「グリューワインティー」でした。ワインのほうだったら飲みたかったですね。
それからなぜか、まったく冬らしくない「クリームソーダ」が。もしやインスタ映えを、狙っているの??
名物の百年ライスカレーをはじめとした食事とおつまみ
名物の百年ライスカレーは、蔵から発見された大正時代のカレーのレシピを再現した、日光金谷ホテルのラウンジの名物メニューです。
ディルピクルスのつけ汁とココナツミルクが隠し味とのこと。「もったいない」という理由でピクルスのつけ汁を入れるとは、現代のレシピではたしかに絶対考えつかないですね。
百年ライスカレーは「ビーフ」「チキン」「鴨」のカレーが税込2140円で、「ニジマスのフライ」が税込2350円、霧降高原豚のカツレツが税込2550円です。
ソフトドリンクやアイスクリーム、デザートとセットにすることも可能です。
カレーは11時からの提供となりますが、サンドウィッチは9時30分の開店からオーダー可能です。
それからソーセージの盛り合わせやグラバーフライ(ニジマスのフライ)などの単品メニューもありました。
ドリンクメニュー
ドリンクメニューは、お茶のメニューがかなり豊富です。ダージリンやセイロンなどのほか、スイートベリーズ、クリームオレンジなどのフレーバーティー、カモミールなどのハーブティもポットで提供されるようです。
冷たい飲み物は、コーラーやジンジャーエール、オレンジジュースなどのほか、指定農園産のりんごで作られたオレンジジュースも。
温かいコーヒー系の飲み物では、ブレンドコーヒーやエスプレッソのほか、キャラメルマキアートなどの用意も。それから、日光の天然氷を浮かべたという、スペシャルなアイスコーヒーの提供もありました。夏ならきっとこれを頼んでいましたね……。
お酒はビールとグラスワインが赤白2周囲ずつとシードルが。
酔っぱらうまで飲むようなお店ではないので、カレーやサンドイッチをつまみに1杯飲むには十分ですね。ビールメニューには金谷ホテルオリジナルのビールもラインナップされています。
デザートメニュー
デザートメニューはおすすめスイーツとして「アップルパイアラモード」と「アフォガート」が。
それからケーキとアイスクリーム。さらに、日光天然氷のかき氷が!
かき氷メニュー、以前は夏限定だったと思うのですけれど、通年で提供するようになったんですね。以前夏に食べて大変おいしかったので、これはうれしい変化です。
2019年12月は「霧降高原豚カツサンド」をオーダー
クラフトラウンジでランチをいただく人の9割が、名物のカレーを注文するのですが、今回はあえてサンドウィッチにしてみました!
というのも、例に漏れず私も今まで枚買いカレーを食べていたので「霧降高原豚のカツサンド」がずっと気になっていたのです。
ホットコーヒーとセットで注文しました。
サラダとフライドポテト付き。いずれも量もたっぷりあります。カレーの標準サイズはそこまで量が多くないので、こっちのほうがお腹はいっぱいになりそうですね。
肉質の良さが感じられる厚切りのカツにソースを塗って、軽くトーストしたパンに挟んだシンプルなカツサンド。
うん、おいしい!まあ「こんなカツサンド食べたことない!」というような感動的な味ではないですが、パンもしっとりしていておいしく、全体的に素材の良さを感じさせるおいしいサンドウィッチでした。
コーヒーも、苦みと酸味のバランスが良く、好みの味です。
おいしくいただいたのですが、周囲がやはりカレーばかりオーダーしていて、店全体がカレーのにおいで満ちているので、やっぱりカレーが食べたくなってしまったのは秘密です……。
2018年4月は百年ライスカレー(ビーフ)と日光三猿麦酒をオーダー!
前回は、2018年の4月に伺いました。
庭の桜がきれいで、いいときに来たなと思ったものです。
このときが「クラフトラウンジ」にリニューアルして初めての来店だったので、ランチョンマット代わりの紙が珍しくて、料理が来る前に写真を撮ってしまいました。
日光駅から中禅寺湖畔までの地図が、なんだかおしゃれな感じで描かれています。
地図の左右には、リンドバーグ夫妻がおとずれたときの記念写真など、ホテルの歴史を感じさせる白黒写真が印刷されていました。
さて、このときはまず、金谷ホテルオリジナルだというビールをオーダー。
日光三猿ビール「金のキレ」です。
「ファーマーズ・フォレスト」なる会社が製造しているそうです。知らない会社ですが……。
ビールは「金のキレ」というだけあって、すっきりとしたキレのある味わいのラガービール。まあ、言ってみればそれほど強い特徴はないのですが「かなりおいしい普通のビール」です。カレーとあわせるにはちょうどいいですね。
このときは、ビーフカレーをオーダーしました。他のものも気になりつつ、いつもビーフにしてしまいます……。
カレーにはココナツミルクの縞模様が。
ご飯の上にはスライスされたナッツがのっており、欧風カレーが来るぞ!という気持ちが盛り上がります。付け合わせはらっきょうと福神漬けでシンプルですが、どちらもおいしいです。
カレーは一気にかけてしまいます。ビーフのかたまりがゴロッと4個。
見た目はスープカレーのようにさらっとしているのですが、食べるとクリーミーで、濃厚ささえ感じさせる不思議なカレーです。
サンドウィッチは「おいしいけどこんなの食べたことない、というわけではない」と感じましたが、カレーはやはり唯一無二で「このカレーはここでしか食べられない」という味なんですよね。
やはり、クラフトラウンジの看板メニューは「百年ライスカレー」なんだなと、カツサンドを食べて再認識してしまいました。
クラフトラウンジの前身「メイプルリーフ」時代にいただいたもの
最後に、現在のクラフトラウンジにリニューアルされる前の「メイプルリーフ」だった時代にいただいたものを簡単にご紹介しようと思います。
当時は夏限定だった天然氷のかき氷
日光天然氷を使用したかき氷は、当時は夏季限定のメニューでした。
何種類かのシロップが用意されていたんですが、どれも凝っていておいしかったです。写真は「南高梅」のシロップです。梅が一粒添えられていました。
一番おいしいと噂の鴨の百年ライスカレー
スタッフの方に聞いたところ、百年ライスカレーは「鴨」が一押しということなんですが、私はどうしてもビーフを頼んでしまうんですよね。本当に、なぜだろう……。
以前、彼氏と一緒に来たときに彼が鴨のカレーを注文したのですが、少し分けてもらったところ、たしかに鴨、おいしかったです。
でも、なぜかビーフを頼んでしまうの。本当に、なぜ……?
【再訪したい度】★★★★★ 何度も再訪している、安定感抜群の間違いないお店
東照宮周辺に来たときは、お茶にランチに、なんかんだ足を運んでいるお気に入りのお店です。
もちろん、周辺にはもっといろいろお店はあるのですけど、観光シーズン中はすごく混んでいたり、そうすると接客もバタバタしていたりと、なんだか落ち着かないなあと思うことが多くて。
その点、クラフトラウンジはまあ、高いんですけど、おいしくて、癒やされるので結局ここに来てしまいます。はっきり言って高いので若い人があまりいないし、そこまで混まないんですよね。
消去法みたいな言い方をしてしまいましたが、カレーは本当に、これまで食べた欧風カレーの中でも相当おいしい部類だと思いますし、ドリンクやデザートの質も(値段なりと言えばそうなんですが)高いです。
歩き疲れてゆっくり休みたくなったときには、かなりおすすめです。そしていつかこのホテルのバー「デイサイト」にも行ってみたいですね。