温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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肉食女子、かつステーキブロガーの私が和牛について考えた

M1グランプリ2017から早一週間

普段、ブログでもTwitterでも旅行や登山、おいしいもの以外の話題についてはあまり触れない私なのですが、11月下旬から先週にかけては珍しく、こんなツイートをしておりました。

特別にお笑い好きということもないのですが、去年、今年とM-1グランプリだけは気になって、チェックしていました。というか、私のようなお笑いに興味が薄いタイプの人間までそわそわさせてしまうのがあの番組の価値であり、すごさだよなあと思ったり。

M-1の結果はみなさまご存じのとおりですが、この1週間、和牛についていろいろ考えたのでつれづれに綴ってみたいと思います。

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画像は最近流行りの「ウニの牛まき」
入谷にある和食バルでいただきました。
和牛だったのかどうかは知りませんが、たぶん、和牛って名乗ってないから違うんだろうな。

肉食女子、かつステーキブロガーだが、和牛が口に入る機会は少ない

PCでこのブログを見ている方は、「山と温泉のきろく」と書かれているTOP画像の下に、本ブログの「注目の記事」が表示されているのを目にすることと思います。
「注目の記事」は単純にアクセス数の多い記事なんですが、最大で5記事表示されるその中で、1記事ないし2記事はステーキに関する記事がリストアップされるのが本ブログの特徴です。

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こんな感じで。

女一人旅ブログのつもりだったのに、一番読まれている記事は「いきなりステーキ」の記事。。。
以前、OKPさんに本ブログを「ステーキブログ」と称されたことがあったけれど、全部合わせても2記事しか書いてないステーキについての記事が一番読者さまに求められているという意味では、たしかにここはステーキブログであり、私はステーキブロガーなのかもしれないです。Twitterにあげてる画像もかなり肉々しいしな。

ただ、肉が好きで日常的に食べていることは間違いないですが、そんなにリッチじゃないですし、いいお肉を食べる機会は特に多くはないです。奮発して、ちょっといい宿に泊まるときぐらいですかね。。。

ここの飛騨牛は本当においしかった。奥飛騨の宿はリーズナブルなところでもおいしい飛騨牛をいただけることが多くて素敵だなと思います。

さて、和牛ですよ。

考えると「いきなりステーキ」にも国産牛のメニューはあるけれど、「和牛」のメニューはないです。

ちなみに、唯一の国産牛メニューである「”本格熟成”国産牛リブロースステーキ」おすすめランキングでは2位になっております。

国産牛と和牛って何が違うんだろう……違いのわからない女なので、あまりちゃんと考えたことがなかったな。

「和牛」と「国産牛」の違いって何?

調べてみると「国産牛」とは、単純に「日本国内で一定期間育てられた牛」ということだそうで、品種についても縛りはなく、ホルスタインなどの乳牛種も当然含まれますし「国外で生まれたけれど主に日本で育てられた」牛についても「国産牛」と呼ばれてしまうんだそうです。

比べて「和牛」は、元々日本で飼われていた牛を品種改良した「黒毛和種」「褐色和種」「日本短角種」「無角和種」の4種類と、その4種類を交雑したものだけをそう呼びます。

「国産牛」は「一定期間日本で育った」牛で品種は関係ありません。
ですが和牛は「品種」を指す言葉でまったくの別物なのです。

なので「和牛」の多くも「国産牛」に含まれますが「外国で育った黒毛和種」も和牛になるので「和牛だけど国産牛じゃない」ケースも、少ないながらあるようです。

とはいえそれはレアケース。「国産牛」の中で「和牛」は40%ほどと希少なため、飲食店のメニューやスーパーや精肉店で「和牛」を販売するときに「国産牛」という表記をすることはまずなく、多くは「黒毛和牛」と品種名を表示したり「飛騨産和牛*1」などと生産地を明記してブランド価値を高めたりしているようです。

しかし、肉食女子の私ですら、この記事を書くまで明確に違いなんて知らなかったのだし「和牛」と銘打って売られている牛が本当は和牛じゃなく国産牛っていうケース、特に飲食店ではありそうだよなあ。

私が無知だっただけで、実は世間的には常識だったりするのでしょうか。「和牛」と「国産牛」のちがい。

昔バイトしてた店でオージービーフを「和牛」として提供していた

大学生のとき、まあまあ値段の高い和食のお店でホールスタッフのバイトをしていたんです。

青山の裏通りにあって、コースが6000円から。
お店の中は全部個室!とかじゃなくてカウンター席もあるし、カジュアルな雰囲気なんですけど、芸能人もたくさん来たし、それも若い人よりも40代以上の人。接待にも使われていたけど「大人」が普段使いするお店という感じでした。

歳取ったらたまにはそういうお店に行ける大人になれるのだろうか?なんて当時思っていましたけど、まだまだですね・笑。まあ、旅行に行かなかったらたまには行けるのかもしれないですけど、東京では安旨酒場ばかり求めている現実。。。

ちなみにそのお店は現在もあります。当時料理長だった方が独立して出したお店も、やはりそこそこいい値段しますけど食べログでかなり評判が良く、働いていた板前さんもどんどん独立してお店を出しています。調理スタッフはアルバイトは誰もおらず、みんなちゃんとした板前さんでしたね。

私がバイトしていた当時、アラカルトのメニューで「和牛ロースの炭火焼き」というメニューがありました。たしか1300円ぐらいで、炭火で焼いた厚切りのロース肉が食べれるので、けっこう人気メニューだったんです。

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イメージ画像です。

こんな感じで、食べやすいように切って出していましたね。
食材の値段なんてよくわからない大学生でしたし、ぜんぜん疑ってなんかいなかったのですけど、実はそれが、オージービーフだったんです。

当時そのお店では、営業終了後に出入りの肉屋さんや酒屋さんに電話で、食材の追加注文を行っていました。営業が終わる時間には肉屋さんは閉店していますから、留守番電話に注文内容を吹き込んでおいて、翌日届けてもらうという仕組みです。

ある日、閉店時間になって調理場の隅で片付けをしていると、最近入った若い板前さんと先輩の板前さんが仕入れについて話しているのが聞こえたのです。

「今日、おまえ肉屋に電話しとけよ。ロース3kgな」

「へい!わかりました」

「あ、和牛ロース3kgとか言うんじゃねえぞ。肉屋に驚かれるからな。いつものあれ、オージーだから

「あ、はい『いつものやつ』って言っときます!」

驚いたー!
でも、今になって思えば「和牛ロース」を1300円で出せるはずないんですよね。一皿120gぐらいは出してたと思いますし。うん、まあまあ大きい塊だったんです。少なくとも、温泉旅館でよく出てくる一人用のステーキなんかよりはずっと大きい肉でした。

今になって考えてみると、おいしいお店・高級なお店に行き慣れていそうな芸能人・文化人の方で、そのお店の常連だった方が何人かいたんですけど、気づかなかったんでしょうかね。値段と食材のアンバランスさに。

船場吉兆の食品偽装問題が起こるのが2007年のことですから、もしかしたらそれまでは、あまり気にしない時代だったのかもしれないですね。。。
船場吉兆の産地偽装が問題になったときに、真っ先にそのお店のことを思い出し「今でも『和牛ロース炭火焼き』出してるのかなあ」とホームページを確認してみました。そうしたら値段はそのままで「和」がとれて「牛ロースの炭火焼き」になっていたという。なるほどw

今日、この記事を書くために久々に、そこのお店のホームページでメニューを見たら、今はまた「和牛ロースの炭火焼き」に戻っていましたが値段は当時の倍以上になっていました。本当の和牛を出してくれていると信じたいものです。

まあ、思わず偽装したくなるぐらい「和牛」という響きは魅惑的ってことなんでしょうね。

飲食店の舞台裏を覗くといろいろ信じられなくなる、みたいな話はよく聞きますが、和牛問題のほかにも、そのお店で働いていて

「マジか!?このお店、そこそこいい値段するお店なのに!?」

と思ったことはいくつかありました。だから十年以上経った今でもあまり、東京で高めのお店に行きたいと思えないのかもしれない。。。

そういえば、和牛の水田さんは和食やイタリアンのお店で7年も料理人として働いていたんだそうですが、2015年のM-1グランプリ本選で演じた「結婚式を抜け出す花嫁」のような矛盾を許せないキャラクターが彼の地だとしたら、料理人として働くのはしんどくなかったのだろうか。

それか、彼が働いていたお店がどこも素晴らしいお店だったか。 
いや、そうだとしたらずっと料理人をやっていたかもしれないから、やっぱりしんどかったのかもしれないなあ。

そう言えば、昨年のM-1グランプリ2016の敗者復活戦でやった「彼女の手料理」も、水田さんの「元料理人」という経歴を生かしたネタでした。

このネタを見たとき「なんでこの人たち、準決勝で1回敗退したんだろう……」って本当に不思議に思いました。めちゃくちゃおもしろかったです。

そう言えば、件の昔のバイト先で板前さんに「家で奥さんが料理を作ってるときに、口や手を出したくなったりしませんか?」と誰かが聞いていたことを思い出しました。
聞かれた板前さんは「仕事でずっと料理しているのに家でまでしたくないし、完全に頭を切り替えるようにしている」と言っていたっけな、と。

だからあれだ、水田さんもきっと、自分のこだわりを通せる飲食店をご自身で作って、料理が仕事になったら、彼女や奥さんになる人は楽になるかもしれないですね。

それで和牛の漫才が見れなくなるのは困るので、20年後とかでお願いしたいけどw

川西さんの女形を見るとなんか幸せな気持ちになるのはなぜだろう

関西圏在住ではなく、M-1グランプリを見て和牛を好きになったニワカ和牛ファンにとって、和牛と言えば「水田さんの偏屈に振り回される女形の川西さん」です。例に漏れず私もそんな感じ。

2016年のM-1で披露された「まなみちゃんシリーズ」の印象は特に強烈でした。

2017年は予選の段階で「和牛は去年ほどの勢いがない」とTwitterなどで言われていて、ちょっと心配になったりしたのですけど、予選では川西さんの女形を封印してきたからというのも理由の一つだったようです。GYAOで見れたので決勝前に見ました。

「偏屈水田さんと女形川西さん」のネタについて「嫌悪感を感じる人もいそうだから賞レースではやらないほうがいいんでは」という意見も見たけれど、少なくとも私も含め「にわか和牛ファンの女子」は川西さんの女形が大好きな人が多いと思います。それも2017年の決勝で演じた旅館の女将的なやつよりも、かわいい女の子の川西さんが好き。私の周辺の少ないサンプルのみで恐縮ですが、みんななんか、そんな感じです。

いや、旅館の女将も最高におもしろかったのだけど、なんなんだろう、この気持ち。

あれか?昔、桜塚やっくんっていう人が、特にお笑い好きというわけでもない人たちに大人気だったことあったよね?女性ファン多かったよね?みたいな。
でも、川西さんは別に女装をしているわけではないし、30代の男性がメイクも衣装もなしに女役をやってるをを見て「かわいい」「もっと見たい」と思うって、それはなんかあのときの人気とは違うような。この気持ちはいったい何?

単純に川西さんがシュッとした男前だから?だとしたら普通に男役の漫才でもよくないか?

で、M-1が終わって1週間、2ちゃんねるを見たり、Twitterを見たり、youtubeを見たりして考えていました。

Amazonでセールだったので、ついにFireTVStickも買いました。

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本当は、11月に発売されたという和牛のDVDが欲しかったのです!でも、どこも売り切れで。。。

みなさんM-1を見て買ったんでしょうね……早期再入荷を望みます。。。

DVDを買えないので、youtubeでいろんなネタを見ていたんですけど、なんだろう?川西さんが女形をやっているネタを見ると、ちょっと幸せな気持ちになるのですよね。女子が理屈っぽい男に振り回される話なのに。

今日、笑点の演芸に和牛が初出演していて、演目は「服屋の店員」でした。

これもめちゃめちゃおもしろいネタで、今年のM-1決勝ラウンドでやった「旅館の女将」と同じタイプのネタですかね。職業シリーズとでも言いますか。
川西さんの演じる服屋の店員(男)はいかにも「こんな店員さんいるね」って感じのキャラクターで、それが偏屈なお客の水田さんに振り回されるというお話。

うむ。でもやっぱりかわいい女子の川西さんのほうが好きだな。

川西さんは「コテコテの関西人」だと人は言います。しかし私は関西に住んだことがないので、どういうのが「コテコテの関西人」なのかはよくわからない。

でも、彼の演じるかわいい女子は「コテコテの女子」だなと思うのです。

かわいいエプロンを買って彼氏の家に来て、ハンバーグにケチャップで「すき」と書いたり。
免許のない彼のために車を運転して、彼に内緒でお弁当を作ってきたり。
そんな、見ようによってはちょっと「ぶりっこ」的な、すごく女子っぽい女子です。
私自身はこんなことはやらないしできない、こんな子が身近にいても友達にはなれないだろう、そういう女子が、偏屈な彼氏に悪気なく踏みにじられる。

そして、踏みにじられたときの怒り方や拗ねるときのいじましい表情も、グローバルスタンダードなザ!女子。コッテコテの女子。

たぶん、この役を「本物の女子」が演じていたら、普通に「いい気味だなw」で終わってしまったでしょう。
でも、川西さんが演じると、拗ねているところも怒ってるところも本当にかわいいんですよね。あの「なんで……?」って言うときの眉間に皺を寄せたせつない顔が本当に好きです。

30代のスーツの男性が女役を演じて、いかにも女子っぽく、拗ねたり怒ったりする。
その姿をかわいいと思うことで私は

「ああ、女の子らしい女の子って、実はけっこうかわいいんだな」

と、感じる。
実はそれは、自分の中にもひっそりといる「かわいい女子な自分」を認めることにつながっているのかもしれないなあ、と。

裸の背中をさらしているのは、かわいいキャラを諦めたから(たぶん)

「ぶりっこ」や「男ウケのいい女子」はしばしば、女子同士(特に若い女子同士)のコミュニティで敵意の対象になりますが「さまざまな理由でかわいい自分を表に出せない」子が多いから、素直に出せる子を羨ましく思ってしまってそうなるんじゃないかなと思います。

大人になると妬みみたいなものはなくなる人が多いですが、それは「かわいい自分を素直に出せるようになったから」でも「かわいい自分がいなくなったから」でもなく「私はそういうかわいいキャラじゃないから」と諦めて別のキャラ設定を定着させてしまい、かわいい自分を深く眠らせてしまうからなのかもしれません。

というのは私自身、高校2年生ぐらいからずっと「クールでセクシー」というキャラクターを自分の上に徹底しています。自分で言うと馬鹿みたいですが。
先日、部署異動するときに貰った色紙にも「いつも冷静なももさん」「いつもセクシーなももさん」というようなワードが飛び交っていたので、このキャラ設定はまあまあ成功しているのでしょう。別に、無理してるわけでもないしな。

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絵がうまい子が寄せ書きに書いてくれたw

そうだ、ハガレンのラストに似てるって、昔からたまに言われます。ハガレン読んだことないんですけど、キャラ設定とイラストを見て「なるほど」って思った。

無理はしていないけど、高校生の私がそういう方向性に大きくハンドルを切ったのは

「どうがんばってもかわいい女子になるのは無理そうだから、かわいくない自分を肯定するために」

自分の持っている性質の中からわかりやすいキャラクターを抽出して設定し、アイデンティティーを確立したんだよなあと、今になって思うのです。
だから、ブログやTwitterのアイコンもちょっとエロい感じになっているのですけど、まあ、長くそういうキャラ設定で来たのでなんとなくそういうのがしっくり来るだけで、別に私がすごくエロいとかそういうことではないと思うし、エロい出会いも求めてないですw

結論:川西さんが女役のネタは、こじらせ女子の心に響く

「女子っぽいかわいい自分」なんて自分の中にはいないのかなあと思ってたんですけど、彼氏と2人でいるときとか「ちょっとケチャップで好きとか書きたいな」って気持ちになったりするんですよねw

でも、自分の中で封じ込めて否定してきたキャラクターだから、そう簡単に戻ってきてくれない。

それが和牛の、川西さんが女役のネタを見ると、少し解放されるような気がするのです。自分の中で否定してきた一つの人格を自然に認めることができるので、それでなんか幸せな気持ちになるのかもしれないなあと。

「自分はかわいげがない」と思う女子の中にも、きっとどこかにかわいい女子が住んでいることが、多いんじゃないかと思うんですよね。深く潜伏してるかもしれないけど……。

きっと、川西さんは基本的に女子のことを、矛盾が多いところやいじましいところも含めて「かわいいものだ」と素直に思ってくれている人なのではないでしょうか。そうだといいなと思います!
M-1優勝は、個人的にはどちらでもいいので、東京でももっと売れて、たくさん和牛がテレビに出るようになるといいなー。

楽しくなかったのか……せつない。。。
東京のテレビで和牛が出てるのを見つけるの、難しいんですよね。「和牛」で自動録画設定すると、グルメ番組ばかり録られてしまうので。もっと性能のいいレコーダーが欲しい。。。

あと、スーパーマラドーナにも売れてほしいなー。

そして、せっかくFireTVStick買ったのに、年明けからyoutubeが見れなくなるっていったい……悲しすぎる。

本記事内で触れた和牛のネタはすべてyoutubeで視聴可能ですので、気になる方は検索してみてください。FireTVStickで見るならお早めに!

あと、2015年、2016年のM-1グランプリはAmazonプライム会員になるとプライムビデオで無料で視聴可能です。

そんな感じで、肉の話から始まったのに、壮大に蛇行してこじらせ女子の話になって日曜日を終わります!FireTVStickは明日12月11日までセール中です!お疲れさまでした!

*1:飛騨産和牛がすべて飛騨牛になるわけではなく、ブランド牛はそれぞれに基準を持つ