三朝温泉 旅館 大橋
鳥取県を代表する温泉地の三朝温泉ですが、その三朝温泉を代表する温泉宿が、今回ご紹介する「旅館大橋」さんです。
ということはつまり、鳥取県を代表する温泉宿と言ってもいいのかもしれませんね。
建物やお湯などのハード面もすばらしいのですが、食事やサービスなどのソフト面もすばらしいと噂の宿。
実は、前回三朝温泉に来たときにもお邪魔しているのですが、そのときの印象もめちゃめちゃ良かったので、今回の鳥取旅行でも迷わず再訪しました。
本当は泊まりたいけれど……実は日帰りでも女性ならそこそこ楽しめる
2018年の年頭に「今年泊まりたい宿」を1県につき1宿選ぶ、という記事を書いたのですが、その記事の中で「鳥取県で今1番泊まりたい宿」として選んだのが「旅館大橋」さんです。
こちらの記事です。
足元湧出の洞窟風呂がすばらしいと聞き、以前日帰りで伺ったのですが本当にすばらしかったので、次回は泊まりたい……という趣旨のことを書きました。
で、今回数年ぶりに三朝温泉に来たわけですが、泊まるのはやっぱり別の宿です。
オフシーズンはその限りではないのかもしれませんが、旅館大橋さんはインターネット上に出ているプランを検索した限りでは一人泊の設定がないのですよね。で、今回も一人旅なので泊まることはできません。
でも、あのすばらしい足元湧出のお湯だけでも、もう一度味わいたい……と思い、三朝温泉に着くなり、宿泊する宿に荷物を置いて旅館大橋さんに向かいました。
旅館大橋の日帰り入浴の受付時間・料金
三朝温泉旅館大橋で日帰り入浴が可能な時間帯は、15時~21時の間です。入浴料金は1000円です。
旅館の日帰り入浴は、宿泊客がいないお昼頃の時間帯に可能な宿が多いですが、大橋さんは宿泊客がチェックインする時間帯から日帰り入浴も営業開始なんですね……ということは、宿泊客で混み合うであろう16時~18時の時間帯は避けたほうが無難です。
狙い目は15時~16時の早めの時間帯か、18時30分~20時ごろの宿泊客の夕食のタイミングでしょうか。
そしてここで重要なポイントが!
旅館大橋さんには、まったくタイプの異なる2つの浴室があり、男女の浴室が毎日21時を境に入れ替わります。つまり、日帰り入浴ではいつ来ても同じお風呂にしか入れず、2つの浴室も楽しむことはできないのです。まあ、致し方ないのですが……。
2つある浴室のうち1つは、檜風呂と露天風呂があり、三徳川のせせらぎを聞きながら入浴できるという「せせらぎの湯」で、こちらは日帰り入浴の時間帯は男湯となっています。
私はこちらのお風呂には入ることができないので、じゃらんから写真をお借りしました。2014年にリニューアルしたとかで、新しくきれいな浴室ですね。
しかし、旅館大橋の真骨頂は、天然の岩と岩の隙間から源泉が湧き出ている、まるで川の中でお風呂に入っているような洞窟風呂「岩窟の湯」のほうです。女性がこちらのお湯に入れるのは、泊まっても日帰りでも15時~21時までの6時間のみ。と考えるとむしろ、泊まりよりも日帰りのほうがお得なのかも?という気もしてきますね。。。
今回も私は、宿泊客で混み出す前、15時過ぎに日帰り入浴に行ってきました。
旅館大橋の外観
旅館大橋の建物は、昭和7年に完成した木造建築で「現代では到底手に入れることのできない、近郊各地の名木を集めて造られた」という贅沢なもの。
平成9年には国の登録有形文化財に指定されたそうです。
建物が登録有形文化財に指定されている宿はわりとたくさんありますが、大抵は「宿の中の歴史ある一棟だけ」が登録されていることが多いです。たとえば、以前ご紹介した宮城県の鎌先温泉の湯主一條さんも、登録有形文化財に指定されていますが、指定されているのは「食事処として使用している木造本館と土蔵」のみで、宿泊施設のある棟は文化財指定ではありません。
とは言え、もちろんそれが悪いというわけではなく、湯主一條さんはすばらしい宿ですしそれが当たり前のことなんですが。
しかし旅館大橋さんは「本館」「離れ」「西離れ」「大広間」「太鼓橋」の5箇所が有形文化財に指定されているそうで、ほぼ全館が文化財というのは非常に珍しいことなんだそうです。
私は、そこまで建築物に興味があるわけではないですけど、そんな話を聞くと、いつか宿泊して館内からゆっくり建物を見てみたいなあという気持ちになりました。
日帰り入浴では、玄関から浴室までの導線以外の場所を、やたらにウロウロするわけにはいかないですからね。。。
では、中に入ってみたいと思います!
旅館大橋の館内
玄関で靴を脱いで中に入ると、スタッフの方がすぐに出てきて、案内してくれました。
中に入って左側にフロントが。
フロントの正面にはラウンジがあり、宿泊客が何組かチェックインの手続きをしているようでした。
「岩窟の湯」は、フロントの前の廊下をまっすぐ歩いていき、突き当たりの階段を下りたところにあるとのこと。
フロントで入力料金を支払って場所を教えていただき、浴室に向かいます。
磨き上げられた美しい廊下です。
突き当たり。
「岩窟の湯 只今ご婦人用」の札がかかっていました。
柱の影の階段を下ります。
2階分ぐらいあったような?けっこう下りました。途中に休憩用?の椅子が置いてあったりも。
着きました!岩窟の湯です。
では、入ってみたいと思います。
【風呂】★★★★★ 雰囲気も泉質も最高!な天然岩風呂を堪能
脱衣所は広々していて清潔です。そして狙い通り、先客はいません!
給水器やベビーベッドもきちんと備えられています。
洗面所も広く清潔です。
化粧水・乳液・カミソリ・ブラシ・シャワーキャップなど、アメニティもきちんと揃っています。
ドライヤーは、Panasonicのイオニティ。
脱衣カゴと、貴重品ロッカー。
無料で使える貴重品ロッカーがあるのはありがたいですね。
それでは、いざ浴室へ!
自然の岩の中からお湯が湧いてくるという素晴らしい浴室を、久々に堪能したいと思います♪
天然の岩の浴槽は脱衣所よりもさらに低いところにあり、扉を開けたらすぐに階段を下ります。
写真の撮り方がうまくないですが……岩でできた浴槽が3つあり、左の2つがラジウム泉、右の1つがトリウム泉と表示がありました。
壁際には洗い場が並んでいます。
シャワーも新しく、シャンプー&コンディショナーとボディシャンプーは資生堂のツバキシリーズのものが設置してありました。
浴槽は、洗い場に近いほうから「下之湯」「中之湯」「上之湯」と並んでいます。
まずは「下之湯」に体を浸してみましょうか。
ピリッと熱めのいいお湯!
天然の岩を組み合わせた浴槽は、底の部分も平らではなく、ところどころに段差もあります。これ、酔って入ったらけっこう危険そうですね。。。
次に中之湯へ。
浴槽の底から小さな泡がポコポコと湧き出ているのが見えます。本当に、足元から脇期出ているんですね。
こちらの浴室、昔は本当に河原沿いにあったんだそうです。ということは露天風呂だったんでしょうね。
しかし、ラジウム泉などの放射能泉は、湯気に含まれる成分を呼吸によって取り入れることで効能が高まるため、内湯のほうが効果が高いと言われています。おそらくそれで内湯にしたのではないかなと。。。
下之湯と中之湯がラジウム泉で、上之湯がトリウム泉とのこと。
トリウム泉のほうがやや温めで、長湯しやすい温度だったので、時間が許す限りのんびりと浸かっていました。
宿泊客と思われるグループが入ってきたところであがります。30分ばかり浴室を独占できて大満足でした!
温泉分析表がありました。ラドンを多く含むラジウム泉のほうの分析表ですね。
泉温62度、ph6.5の含放射能ーナトリウムー塩化物泉。
今回も、極上の湯を一人で、のんびりと楽しませてもらいました。
三朝温泉街をそぞろ歩きしつつ本日のお宿へ
入浴後は旅館大橋を出て、徒歩で今日宿泊する宿に向かいます。
旅館大橋の前の通り沿いには酒屋さんがあり、ここがけっこう品揃えが多くて便利なのです。
地酒や地ビールの品揃えも豊富なので、宿でいただくお酒を買うならこのお店で買っていくと幸せになれます。
右上に「大山Gビール」が並んでいるのが見えますね。
地酒も、小さい瓶のものがたくさん揃っているのが素敵です。
1人や少人数でも飲めるし、大人数のときも、小さい瓶をいくつか買っていくの楽しいと思うので。
ちょっとしたつまみも売っています。
蟹のシーズンだけあって「蟹に合う酒」なんて日本酒も出ていました。
私自身は宿ではあんまり飲まないのですけど、たまに、深夜のお風呂上がりにビールが飲みたくなるので大山Gビールのヴァイツェンを1本だけ買いました。
橋を渡った向こう側に、三朝温泉の温泉街らしい通りがあり、今日の宿もその通り沿いにあります。
16時ともなると、この季節は日が傾きかけていますね。
あれ?岸の向こう側に何か、浴槽らしきものが見えます。
手前に足湯と、衝立の向こうには露天風呂があるようです。
恐らくこのシチュエーションでは、男性しか入れないでしょうけれど……。
向こう岸に渡ると、浴槽のほうに下りていく階段がありました。「河原風呂」と言うのですね。
24時間、無料で入れるようです。
河原風呂に下りる階段の前を通り過ぎると、温泉街らしき街並みに出会います。
通り過ぎただけでどこにも立ち寄らなかったんですが、レトロで、こぢんまりとしているけれど思った以上に楽しそうな温泉街でした。
ちょっとお洒落な理髪店では、エステもやっているんですね。
理髪店でシェービングって、普段なかなかしてもらう機会ないので、ちょっといいなって思いました。
そして、温泉街の定番の射的場。
カラフルな店内。
温泉街の射的場って閑散としているところも多いですけど、ここはけっこうお客さんも入っていましたね。
なんと芝居小屋!
「鳥取県最後のヌード小屋として愛されていた施設です」
そうだったのか……。
当時のまま芝居小屋として使われているんですね。
飲食店もチラホラ営業していました。
「ちょいのみOKです」という魅惑的な文字が目に入ってしまいました。。。
カレー、定食、松花堂御前、スープ膳。
メニューにはない料理も承ってくれるとのこと。
12時~15時がランチタイムですが、それ以降夕方までがちょいのみタイムなんですね。気になる。。。
そうこうしていたら、なんだかすごいところに来ましたよ!!
右も左もすごいな……。
だれでも、あたりまえ。
日本を強い国にしましょう。
しかし、石破さんに目線を入れているのは……石破さんのことは好きじゃないのかしら。
でも調べたら石破さんって鳥取1区、まさにこの地区選出の国会議員なんじゃないですか。。。
小選挙区制導入後、石破さんしか勝ったことがなく、対立候補の比例復活も許したことがないという超強固な地盤ですよ。なにゆえにこの扱いなんでしょう……まあいいですけども。
ここまでくると、ちょっとユーモアさえ感じられますね。嫌いじゃないよこのノリ。。。
で、この強烈な一角を抜けたらすぐ目の前に、本日泊まる宿があります。
次回はもうちょっと早く三朝に来て、ぶらぶらしてみようかな。
【再訪したい度】★★★★★ いつかは泊まりたいけれど、女性なら日帰りでも十分楽しめる
今回も宿泊は叶いませんでしたが、お湯は最高だし、設備もちゃんと整っているし、誰もいない浴室でのんびりと湯浴みを楽しめました。
日帰り入浴料金として1000円は安くはありませんでしたが、旅館大橋さんの宿泊料金を考えれば安いような気さえしてきます。特に女性は、宿泊したのと同じだけの時間、岩窟風呂を楽しむことができるわけですから、なんかもう泊まらなくてもいいのかも……という気さえしてきました。
男性は、日帰り入浴では岩窟風呂に入ることができないので、あまり日帰りで入りに行く意味はないかもしれません。。。
また、三朝温泉に来ることがあったら必ず立ち寄りたいです。