黒川温泉 お宿のし湯
のし湯は、黒川温泉中心街のほど近くに位置し、1200坪という広い敷地を持つ宿です。
1200坪もあるというのに、総部屋数はたったの11部屋しかなく、古民家風の客室が敷地内に点在しています。
自然の林に囲まれた野天風呂で有名なお宿のし湯さんで、入湯手形を使ってお得に日帰り入浴してきました。
黒川温泉の中心街にあるのに穴場♪緑いっぱいの広い野天風呂を小一時間独占!
温泉街から少し離れた高台の上にあるCafeCielでお茶した後、のし湯に行くためにまずは温泉街に戻ってきました。
無添加食材にこだわって作られたタルトフロマージュと紅茶、今回もおいしくいただきました♪
CafeCielから坂を下って温泉街へ。
お宿のし湯は、黒川温泉の観光案内所からすぐのところにあります。
お土産屋さんが集中していて観光客がたくさん歩いている通りからもかなり近く、湯めぐりのお客さんが足を運びやすい場所のように思うのですが、なぜか空いているのです。
今回で、のし湯さんのお風呂に入るのは2回目。
以前「のし湯」の姉妹館の「ふじ屋」に宿泊したことがあり、その際「姉妹館なので無料で露天風呂に入れる」と聞いて伺ったのでした。「ふじ屋」と「のし湯」は徒歩5分ほどの距離なのですが、ぜんぜん泉質が異なっていて、おもしろかったですね。
そのときに、お湯の良さと、週末なのに案外空いていることが印象に残っていたので、今回も湯巡りの最初に伺うことにしました。
敷地内に入り、スタッフの方に湯巡りで来たと告げると、露天風呂のある棟に案内していただきました。
客室も、1つの建物にまとまっているのではなく、離れの形式で敷地内に点在しているようです。
広いお庭ですね。。。迷ってしまいそう。
あちらが、露天風呂のある棟です。
建物はどれも古民家風ですが、のし湯は10年ほど前に建った新しい宿なので、古そうだけど、実は新しいのかも。
左手に見えるのが、日帰り入浴の受付です。
受付で入湯手形を出してシールを1枚はがしてもらい、代わりに宿のはんこを推してもらいます。
今回の入湯手形は「入湯手形30周年記念デザイン」でした。
手形1つが1300円で、3つの宿のお風呂に入れます。 現金精算だとほとんどの宿の日帰り入浴料金が500円なので、手形を持って3軒回れば、200円お得に湯巡りできます。
日帰り入浴の受付と同じ建物内には、喫茶室も営業していました。
素敵な佇まいの玄関ですね。
お店の外にメニューが出ていました。
コーヒーと紅茶、ピザとクッキーというわりとシンプルなメニューです。
日帰り入浴の受付の前にお茶屋さんがあると、カップルやご夫婦で来たときに待ち合わせに使えて便利ですよね。できればビールも飲めるとよりうれしいですけどw
何もない寒いところで相手を待たせることになるかも、と思うと、ゆっくり浸かっていられなくなってしまいますので、こういう喫茶室はありがたいです。
とは言え、さっきCafeCielでお茶したばかりなので、とりあえず喫茶室はスルーしてお風呂に向かいますよ!
敷地内には飲泉所や、温泉卵を作る設備もありました
日帰り入浴の受付から1歩先に進むと、またもや庭です。
案内板があり、右手に進むと「野天風呂 男湯」「家族風呂」「あずまや」などがあり、左手に進むと「野天風呂 女湯」です。
私が入るのは当然「野天風呂 女湯」ですが、せっかくなので男湯側もちょいと見学を……。(野天風呂の中には入りませんよ!)
ふむ。「あずまや」とはこれのことでしょうかね。
飲泉所と「温泉卵五十円」ですかね。
周囲には誰もいませんし、お金を入れて、自分で卵を取ることになるんでしょうか。なんか、火傷しそうでこわいな。。。
システムがよくわからなかったので、温泉卵についてはスルー。
ひしゃくが置いてあったので飲泉してみると、くせのない、飲みやすい温泉水でした。
では、いよいよ女湯に向かいますよ!
【風呂】★★★★★ かけ流しの広い野天風呂で飽きるまで湯浴みを楽しみました
野天風呂の女湯。脱衣所の建物です。
おお……靴が1個もない!
ということは……?
やった!貸切です♪
脱衣所も広くてきれいですね。
脱衣所の奥には100円で利用できるコインロッカーもありました。
ただし、100円が戻ってこないタイプだった気がします。たぶん。
ロッカーの向かい側には洗面台が2つ。
アメニティ類は何もありませんが、ドライヤーはきちんと風力のあるものが1つ、置いてありました。
ただし、お風呂に行けばわかりますが、女性は特に、こちらの浴室では頭は洗わないほうがいいと思うんですけどね。
温泉分析書も貼ってありました。
83.1度の単純温泉。かなり熱めの源泉ですね!
しかし、意外にもphは3.4と低め。
強酸性、というほどではないかもしれないけど、弱酸性とは言いがたいくらい、酸性のお湯ですね。単純泉でこういうのはあまり見ない気がする。飲んだときも別に、酸っぱさとかはなかったですけどね。。。
向こう側の扉から、野天風呂に出ます。
扉を開けるとまず下りの階段があり、階段を下りるとかけ湯&あがり湯用の湯口があります。
40度ぐらいの適温のお湯が、どんどん流れてきます。
実はこちらの野天風呂、カランやシャワーのようなものはなく、体を洗ったりするのはこちらのかけ湯のスペースなのです。
私は、朝も泊まっていた宿でお風呂に入ってきましたし、シャワーや洗い場がないって知っていて来たからいいんですけど、知らないで来てしまって、その日初めてのお風呂がここだったら「どこで体を洗ったらいいんだろう」と、戸惑ってしまいそうですね。
とりあえず私は、かけ湯して入りますよ!
じゃーん!
広い、野天風呂です。
いやー!いいお湯だ。。。
木々の隙間から、いい感じで木漏れ日が差し込んできます。
かなり奥まで続いている、広いお風呂です。
源泉が熱いせいか、浴槽に投入される源泉はそれほど多くはない印象でした。
でも、他に誰もいないということもあり、お湯は新鮮そのものでしたよ。
浴槽の中は、座ってつかるのにちょうどいいように浅くなっているところもありました。また、浴槽が広いので、お湯の温度も場所によって違います。
光の差し込み具合やお湯の温度、座る場所など、自分好みのポジションを見つけた後は、飽きるまでのんびりとつかっていました♪
【再訪したい度】★★★★☆ シャワー設備がない、野天のみの利用だ、とわかっていて利用するなら、空いてるし、最高の施設。
本当にすばらしいお湯で、脱衣所もきれいだし、空いている(というか休日の昼間なのに誰もいなかった)し、文句なしのすばらしい施設、だと思うのですが。
しいて言うならばちょっと気になったのが、浴槽の側にこんな看板が立っていまして。
なるほど……野天風呂ではなるべくシャンプーリンスなどは使ってほしくないわけですねw
それもあってこういう、カランやシャワーなどがない、かけ湯のみの造りなんでしょうかね。。。
しかし、それならこの立て看板は、日帰り入浴の受付のところに置くか、受付時に「野天風呂にはカランやシャワーはないよ」と、予め声をかけておいたほうがいいのかもしれませんね。
というのも今回、ほぼずっと1人きりの湯浴みを楽しんだのですが、ちょうどあがって脱衣所で身支度をしているときに、入れ替わりで大学生ぐらいの女の子の2人組が入ってきたんです。
2人はまるで部活帰りのような格好で、ジャージに大きなスポーツバッグ、という出で立ちで。もしかしたら本当に、部活の大会の帰りにでも立ち寄ったのかもしれません。
で、脱衣所で「汗流すぞー!」「髪の毛めっちゃ洗いたい!」と言いあっていたんですが……その後やはり「何ここ、シャワーもシャンプーもないじゃん!」との声が野天風呂から聞こえまして。
のし湯では、日帰り利用で入れるのは野天風呂だけなんですよね。なぜ、彼女たち2人が数ある宿の中からのし湯を選んだのかはわからないけど、湯巡りではなく汗を流したくてやってきた人にとっては、せっかくのいいお湯なのに「失敗チョイス」になってしまいかねないよなあと。
同じ値段で入れる宿で、シャワーなどの設備がしっかりついているところもありますから、汗を流す目的で行くなら、そういうところのほうがいいよなあと。
そして、体や頭を洗って人心地ついてから、二湯目にのし湯に来るのがいいんじゃないかなって思いました。
まあ、いろいろ書きましたけど、本当にいいお湯だし、宿の方も親切ですばらしい宿だと思うし、お気に入りです。
たぶん1人泊は受け付けていなかったと思うので、いつか誰かと一緒に来て、宿泊者専用の内湯や、貸切風呂に入ってみたいなあと思っています。