紅葉も終わったし、そろそろ金峰山に行こう
奥秩父の金峰山は、アルプスや八ヶ岳よりも少し遅れて9月下旬~10月いっぱいぐらいまで紅葉を楽しめる山です。
紅葉は、登山口近いところでギリギリ11月初旬までというところでしょうか。11月3日の文化の日の周辺は連休になることも多いため、金峰山も最後の賑わいを見せます。そして、11月10日を過ぎると一気に人が少なくなることが多いです。
登山口近くの木々も、すっかり落葉してしまいます。
「紅葉も終わったのに」と言われることもありますが、私は晩秋の、人の少なくなった金峰山が大好きです。
というわけで今年も行ってきましたので、レポートしてみたいと思います。
小屋締め直前の金峰山小屋に泊まり、甲武信岳まで縦走する計画を立てた
今回、結果的には金峰山小屋に一泊して帰ってきたのですが、もともとは2日目に甲武信岳まで縦走し、甲武信小屋でもう一泊して西沢渓谷に下山する計画を立てていました。
日程でいうとこんな感じです。
11月23日(木・祝日)瑞牆山荘から金峰山へ。金峰山小屋泊
↑韮崎駅から瑞牆山荘へのバス最終日
11月24日(金)金峰山から大弛峠を通って甲武信岳へ縦走。甲武信小屋泊
11月25日(土)甲武信小屋から西沢渓谷へ下山(山梨市駅までバス)
11月26日(日)休息!縦走の疲れをとる
この通り遂行できれば完璧だったのですが、まず初日、23日の天気が悪いということで最初から躓いてしまいました。
↑にも書きましたが、韮崎駅から瑞牆山荘までのバスが、11月23日までの運行だったんです。
11月24日以降は、瑞牆山荘よりも手前の増富温泉までしかバスは運行していません。
せっかく24日に休みを取ったので、できれば24日~26日の2泊3日で縦走したい。
しかし、始発バスに乗って増富温泉で降り、登山口まで車道を2時間以上歩いてから金峰山に登ったのでは遅すぎます。となるとタクシーか、前泊か。
韮崎駅から瑞牆山荘までのバスは11月23日が最終日
瑞牆山荘からに限らず、大弛峠や廻目平などほかの登山口までも、冬期はバスの運行はありませんので、最寄り駅からタクシーとなります。
金峰山登山の主要ルートについては、1年前、2016年の11月に登山した際にこちらの記事に書きました。
なので本記事では省略しますが、今回私は、瑞牆山荘からのルートを選択しました。
瑞牆山荘までのバスは毎年、11月23日で運行終了してしまうため、今回は前日にタクシーを予約します。
利用したタクシー会社は須玉三共タクシー。電車が韮崎駅に着く時間に迎えに来てもらえるようお願いしました。
冬期に登山口までタクシーで行く際は要予約
韮崎駅は特急あずさが止まる駅ですので、駅前にタクシー乗り場もあります。
ですが、登山口まで行く際は凍結路を走れる用意のある車でないとたどり着けないことがあるので、前もって「瑞牆山荘まで行きたい」旨を伝えて、予約しておいたほうが確実です。
後で知ったのですが、11月23日までは瑞牆山荘まで運行するはずの山梨峡北交通のバスも、最後の数日間は路面凍結のために手前の増富温泉までで引き返していたんだとか……。
23日にバスを使うつもりで来ていたら、当てが外れてだいぶ予定が狂ってしまったかもしれないですね。
気になる、韮崎駅から瑞牆山荘までのタクシー料金は?
料金は今回、1万900円でした。
タクシー会社の「参考料金」のページに「1万800円前後」と書いてあったので、覚悟はしていましたけど、1人で払うにはまあまあ高いですよね。
23日にバスで増富温泉か瑞牆山荘まで来て、温泉宿もしくは山荘に前泊するという手も考えたのですが、1泊増えたら荷物も増えてしまうし……ということで、24日にタクシーで来るほうを選んだのでした。料金もトータルで同じぐらいになりますしね。(バス代2000円、宿代8000円という感じ)
1人登山でタクシー使うなんて我ながら贅沢だわ……と思っていたのですが、金峰山小屋で会った若い男性の単独登山の方も、私より少し早い電車で韮崎駅について1人でタクシーに乗ったとのこと。
なのでこの日は、10分差で2台のタクシーが、それぞれお客1人だけ乗せて、瑞牆山荘に向かっていたようです。。。わかっていたら一緒に乗れるのに、そういうわけにもいかないから難しいですね。
瑞牆山荘から登山スタート!
さて、瑞牆山荘で身支度を整えたら登山スタート!
自販機の横のところに登山ポストがあります。
また、瑞牆山荘周辺はdocomoの携帯はがっつり電波あります。
数年前まではauとソフトバンクは入らないと聞いていましたが、現在はどうなんでしょうね。
「今から登ります」と知人に連絡してから、出発!
最初にも紹介しましたが、登山口からもうすっかり、落葉しています。
登り始めの道は、比較的急登が続きますので焦らずゆっくり進みます。
30分ほど登ると、瑞牆山がとても美しく見える休憩スポットがあります。
しかし、去年来たときはここ、もうちょっと木と被って見えたような気がするんだけど……瑞牆山がよく見えるように、木を切ってしまったんでしょうかね。
ここまでクリアに見えなかったように思うのだが。
瑞牆山の展望ポイントからもう少し登山道を上っていくと、林道との合流ポイントがあります。
林道には、富士見平小屋の関係車両が停まっていました。
一般車は、ここまでは入れないはず。たぶん。
富士見平小屋では、ここまで車で食材などを運び、ここから小屋まで電動リヤカーみたいなやつで運んでいるようです。
運んでいるところ。電動リヤカー以外にうまい呼び名が思い浮かばないんですけど、あれ、何なんだろう。。。
懐かしの富士見平小屋。予約制ですが、食事がおいしいとのことで有名です。
ここから小屋の左側に進むと瑞牆山に登る登山道です。
ここまで何人かの登山者を見かけたんですが、時間帯的なものもあるんでしょうけど、瑞牆山に登る方がほとんどでしたね。
ちなみに、後で金峰山小屋で出会った方の中に、早朝から瑞牆山を往復して、その後金峰山に来た方がいたんですが、瑞牆山は、山頂付近にわずかに雪が残っている程度で、金峰山の山頂付近とはまったく雪の量が違った、とのこと。
富士見平小屋の前に出ていた、軽食メニューの案内書き。
ご飯もののメニューは土日祝日限定で、10時30分~15時の提供なんですね。
そもそも今日は平日だしな……しかもよく見たら既に今期は終了して「来年6月に販売再開」なものがとても多かったです。いつか飲みたい瑞牆ビール。。。富士見平でしか売ってないんですよね。
飛び石連休の平日ということもあり、テントもかなりまばら。
一応トイレに寄ってから、トイレの裏側にある、金峰山方面の登山道を歩きます。
富士見平小屋のトイレは、以前は和式で紙もなかったんですが、いつの間にか洋式に改装され、トイレットペーパーも常備されていました。感謝!
さて、富士見平小屋を出て間もなく、ところどころに雪の溶け残りが目立つようになりました。
上りなのでこのぐらいならまあ、アイゼン無しでもいけるのですけども。
とりあえず、ノーアイゼンで大日小屋まで着きました。
大日岩の手前からチェーンスパイクを装着
大日小屋からは、大日岩の頭が見えますね。
大日小屋から大日岩の間は急坂も多く、鎖もあるため、こりゃたまらん……と、チェーンスパイクを装着します。
今回も大活躍のチェーンスパイク。もはや晩秋以降の登山の必需品ですね。。。
雪の量が急に増えまして。
1枚岩を、鎖を頼りに登る場所もあります。
下山時に、アイゼン無しで登ってきた方何人かとすれ違ったんですが、大抵の方がここで諦めて戻っていたようでした。
大日岩に向かうところ。ここにも鎖あり。
大日岩の周辺は見晴らしが良いので、休憩スポットでもあるのですが、この日は風が強く、ここで食事はできそうになかったので、樹林帯の中でささっとパンをかじって出発します。
大日岩のところから、真っ白な雪のついた金峰山の山頂周辺が見えました。
この季節に、ほとんど毎年登っているんですけど、今年はずいぶん雪が多いような気が。
そして、大日岩を超えてから稜線に出るまでが長いんです。
ずっと樹林帯の急登。めちゃくちゃつらいわけじゃないけど同じような道が長く続くので「まだか……まだ稜線に出ないのか……」と、だんだん疲れがたまってくるポイントです。
ああ、空が近くなってきた!なんかもうすぐ稜線な気がする!!
そういうポイントが数回あります。。。毎回だまされてる。。。
「千代の吹上」という矢印がついた看板があったら、稜線まで本当にもう少し!
稜線に出ました!!まあまあ晴れていてうれしい!
ゆっくり休憩したいところですが、風がとても強いので……。
周辺の山々の写真だけ撮って、先に進みます。
稜線は11月とは思えないほど雪たっぷり!
稜線上は樹林帯ほど雪が多くないかな?と思いきや、なんの、むしろ稜線上のほうが雪が多かったです。
でも、稜線に出るとやはりテンションが上がりますね!
特に金峰山は、山頂の場所が五丈岩(一番奥に見える大きな岩)のおかげでわかりやすいですから「あともう少し!」というのが目で見てとれると、やはり元気が出ます。
少し雲はありますが、富士山の姿も見えました。
さあ、山頂まで進みますよ!
稜線に出て間もなく、山頂を経由せずに金峰山小屋に向かう分岐に出ます。
実は1年前の11月に来たときは、いろいろあって少し遅れていたということもあり、山頂を経由せずに小屋に向かいました。が、今回はこの時点でまだ14時過ぎぐらい。十分時間はあるので山頂に行きますよ!
霧氷が青空に映えて美しいです。
サングラス持ってきててよかった。。。
このあたり、けっこう積雪が多いのでいったんチェーンスパイクから6本爪の軽アイゼンにチェンジ。
毎年のように11月の金峰山に登っていたので、前爪のあるアイゼンが必要なほどの雪はないだろう……と思って装備をチョイスしたんですけど、岩稜の道に雪が積もると軽アイゼンでは踏ん張りがきかなくて逆に歩きづらい!
つま先に力を入れて踏ん張れないと、急な段差が登りづらくて。
で、結局チェーンスパイクに戻しました。チェーンスパイクのほうがずっと楽だった。
金峰山を歩いている人は3割がチェーンスパイク・軽アイゼン・前爪ありのアイゼンの人が同じぐらいずついましたね。まったくノーアイゼンで平気で歩いている方も2人ぐらいいましたが。
チェーンスパイクに戻したらまた調子よく歩けるようになったので、ときどき、振り返って歩いてきた道を確かめたり。
金峰山の稜線と、瑞牆山が繋がる姿が、いいんですよね。
さあ!五丈岩まであともう少し!
しかし、なんか怪しい黒い雲が上空にいますね。
うわー、なんだろうこのラスボス感。。。
海老のしっぽもガッツリついてますねー。
着きました!
山頂は、五丈岩のほんのちょっと先の、小高くなっているところです。
山頂です。誰もいません。
とりあえずお疲れさまでした!
さて、実は今日のうちにどうしても山頂に来ておきたかった理由がありまして。
明日、歩こうと思っている甲武信岳方面の道にトレースがあるかどうかを、見ておきたかったのです。
甲武信岳方面に向かう道は、山頂のそばにあるこの岩の影からのびているんですが、少し歩いてみたところ、歩いた人の数は少なそうですが、一応トレースはあったのでホッと一安心。
わりと、広い稜線を歩く道なので、雪ががっつりついてしまっている今回の状況だと、ノートレースだと道を外してしまいそうでちょっと自信がなかったのです。でも、これならなんとか歩けそうだな。
というわけで、セルフタイマーで記念撮影をし……。
いったん五丈岩のほうに下りてから、金峰山小屋に向かいます!
五丈岩の全貌。やはり大きいです。
富士山と五丈岩が一緒に写ってる写真が好きでね。。。
しかしなんでしょう。。。この存在感ありすぎる雲は。まあいいか。
明日の朝は富士山見えるかしら……。
金峰山小屋の方向を指し示す案内板にも、海老のしっぽがしっかりついていました。
画像の右下あたりに見える建物が、金峰山小屋です。
金峰山小屋にチェックイン
15分ほど下って、金峰山小屋に着きました。1年ぶり!
雪があると、下りは楽なんですけどね……。
この、不思議な形の岩も健在です。
しかし、今日は八ヶ岳も1日晴れ予報だったと思うのですが、八ヶ岳方面はずっと、厚い雲に包まれていましたね。
金峰山小屋にチェックインすると、小屋番の吉木さんに「今年の夏ぐらいにも来たよね」と言われ、いや、私1年ぶりなんですけどwと思ったり。でも、覚えていてくださってありがとうございます。
相変わらず快適な金峰山小屋
この日は飛び石連休とは言え平日ということもあり、かなり空いていました。
いつもなら、空いている時期とは言っても2段ベッドの1階スペースにはずらっと布団が並んでいるのですけど、今回、女性のみのパーティ&女性1人客が私だけだったということもあり、この写真の右側のスペースには、私しかいませんでした。隣が見知らぬ男性にならないようにと、気を遣ってくださったんでしょうね。
こんな感じで、端っこに私の布団だけあって、後は何もないw
そんなこんなで空いていたおかげで、今回もたいそう快適に過ごせました。
金峰山小屋は、1階の薪ストーブの周辺でのみ、火を使っても大丈夫なんですけど(ガソリン使用のものはNG)お客さんが多いとその場所もなかなか空かなかったりするんですよね。でも今回は、悠々使えたのでコーヒーを入れたりしてのんびりできました。
食事も、もちろんおいしく。
お替わりにカレーもいただき。
熱燗もいただいて、同じテーブルになった方たちといろいろお話しました。
山小屋に泊まっても、まったく誰とも話さないこともしょっちゅうある私ですが、金峰山小屋ではなぜか会話が生まれます。小屋の規模がちょうどいいのと、雰囲気がそうさせるんでしょうかね。
同じ席になったのは、奈良から車で来られたご夫婦と、東京方面から電車&タクシーの若い単独の男性です。
ご夫婦は10年ぐらい登山されているらしく、2人で一緒にも、別々に仲間同士でも登るし……という感じで、かなりいろいろ行かれていたので、全国の山について話が弾みました。
男性のほうは今年登山を始められたそうで、ご夫婦と私が雲ノ平はどうとか九州の山はどうとか話しているのを聞いて「それはどこぞ?」みたいな感じではあったのですが、登山始めたころってこういう話を聞いて「自分も行きたい!」という気持ちが急激に盛り上がってしまいますよね。
私も最初の2~3年そんな感じだったなあ……と、ちょっと懐かしく思い出したり。
満たされて20時過ぎには布団に入りました。
今回は、夕食も朝食も6時からでしたね。
ちなみに、金峰山小屋の食事やトイレなどの館内設備については、こちらの記事に詳しく書いています。
合わせて読んでいただけるとわかりやすいかと。
翌朝、甲武信岳への縦走を考え直す
翌朝。甲武信岳までは行程が長いので、朝食はいただかずに、ストーブの周りでパンを食べて頂上へ。
うわーー、昨日とは打って変わって真っ白な山頂。
風もかなり強く、稜線上は常に、軽く吹雪いている状態です。
うーん、予報は上り坂だからそのうち良くなるのかもしれないけど……この後しばらく、あまりトレースのない稜線上を歩くのに、大丈夫かいな。。。
一応、日の出の時間に山頂に上がったのですが……雲で日の出は見えず。
おそらく雲がかかっていないところでは焼けているんでしょうね。
雲がほんのりオレンジ色に染まっていました。
トレースがかなり消えていたので、決断する
それでも、トレースがあるのなら……と、山頂から甲武信岳方面、大弛峠に向かう道を少し歩いてみたのですけど、強風でトレースが消えかかっており、わりと短時間で道を間違えそうになってしまいました。すぐに気づいて元の道に戻ったのですが、こういうことをちょいちょいやっていたら、大弛峠まで時間がかかってしまうなあ。。。
甲武信岳までは、無雪期の標準コースタイムで8時間程度。
日の短いこの季節、コースタイム通りに歩いたとしてもそんなに余裕はありません。
金峰山小屋で、この日のルートについて相談した際は
「まあ、大弛峠まで行った時間で『間に合わない』と思ったら、大弛に泊まるでもいいし、大弛から下りるんでも、金峰山に戻ってくるんでもいいし、うちは今日もやってるから」
と言われたのですが、大弛峠まで行ったとして、そこから直接下山するとしたら、またタクシーを呼ばなければなりません。それはちょっと面倒だし避けたい。。。
それならば、さっさと引き返して増富温泉まで歩くのが一番確実じゃないか。
というわけで、引き返すことを決断しました。
もしかして心配されているかもしれないし、いったん金峰山小屋に戻ります。
こちら側の斜面は、稜線ほどは風ないんですけどね……。
もし、大弛峠まで歩くとしたら、吹雪いてる稜線上を、2時間歩き続けなければなりません。正直今回は「ガチ冬山」に来たつもりはなくて、装備も秋と冬の中間ぐらいでした。なので正直防寒が足りてないと思ったんですよね。手袋とか、冬用じゃなかったですし。
それに、せっかくの稜線歩きなのに、1人で我慢大会みたいな登山やっても、楽しくないですからね。。。
甲武信岳まではまあ、以前1回歩いてますし、またコンディションがいいときに歩こう。
金峰山小屋で、一応の顛末を報告すると「もう戻ってきたの・笑」と言われ、お茶とラスクをいただきました。いいの、決断が早いところは私、長所だと思ってるから!w
少し暖まってからトイレを借りて、下山します!
瑞牆山荘を経て、増富温泉まで歩く
行きには使わなかった、山頂を経由しない巻き道で帰ります。
稜線は寒いんで、あまり歩きたくないなと。
巻き道も、ガッツリ雪がついてなかなか楽しいです。風ないし。
そして再び稜線へ。
あ、でもさっきよりは少し風も収まってきたかも。
こうなると「やっぱり甲武信岳に行けばよかったのでは」などと考えたりもするのですが、まあ、総合的に判断してこれで良かったと思っています。
稜線上にも鎖のついた1枚岩があります。
しっかりとした鎖がついているので、なんとか下れますが、最初のころ、ここ、むちゃくちゃこわかったなあ。。。
振り返ると、昨日とは打って変わって、厳しい冬山という感じ。
ですが、稜線から樹林帯に入る最後のポイントでは、富士山も顔を出してくれました。
すぐ、隠れちゃいましたけど。
しかし、なんだかずっと、頭のすぐ上に厚い雲があって、気持ち悪い感じ。。。
昨日は青空の下にあったこちらの岩も、今日は背景が白い。。。
樹林帯を下ります。
この日は、土曜日だったので登ってくる方も昨日と比べて多かったですね。
こんなに雪が多いと思わずに来て「アイゼンを持っていないので」と途中で引き返す方も見かけました。それが賢明だなと思います。。。
大日岩のところまで下りてくると、南アルプスが美しく見えました。
その後もしばらくは凍結路が続きます。
富士見平小屋で小休止を取り、また瑞牆山の展望スポットへ。
このときは11時過ぎでしょうか。瑞牆山方面はすっかり晴れていますね。
瑞牆山荘に到着!
いつもならここでゴールなんですが、今日はここでは終わりません。
まず、瑞牆山荘の外トイレをお借りし「増富の湯」の割引券をもらい……
それから、林道を2時間歩きます。
道路はまったく凍結していなかったのが幸いです。アスファルトの上でチェーンスパイクは、あまり使いたくないので。。。(1月に来たときはこの道で使った……)
長いですが、渓流沿いの美しい景色が眺められる道です。
紅葉時期は、このあたりも賑わったんでしょうね……。
ここまでなら、車で来れますもんね。
しかし、靴底の固い登山靴を履いて、舗装路を2時間は、かなり足が痛くなりました。
ああ……増富温泉が見えてきました!
増富の湯に到着!13時30分に着きました。
お疲れさまでした。
金峰山から甲武信岳への縦走を計画したのは4年ぶり
実は、11月下旬に甲武信岳までの縦走を計画したのは始めてではなく、4年前のまったく同じ時期(11月23日ごろ)に1度計画して、無事に歩き通していたんです。
そのときは、稜線の雪もこのぐらいでした。全然違いますね!
山頂にもまったく雪はなく……。
後ろに見える八ヶ岳も、まだ白くなっていません。
翌朝は、山頂で美しい朝焼けを見ました。
問題の、今回「迷いそう!」と思った広い稜線もこんな感じでした。
これなら迷うはずないですよね……。
このときのイメージを持って装備を準備していたのがよくなかったかなあと思います。
振り返ってみると前回の縦走時は絶好のコンディションだったんですね。楽しい登山でした。
実は、金峰山小屋で聞いた話だと、この時期雪の量は4年前のほうが標準で、今年は小屋締めの時期としてはかなり多いほうなんだそう。
「いつもの年なら、年末年始で今の積雪量ぐらいかな」
とのことで。
それを聞いてなおさら
「じゃあ、もっと雪が少なくてコンディションのいい年にまた来よう」
と思いました。
せっかく、前回いいコンディションで歩いて、まあまあきついと評判のこの縦走路に対していいイメージを抱いていたのに、なんかもったいないですしね。
下山後は、温泉と甲府の夜を楽しんだ
当初の予定では日曜に下山だったので、 翌日の仕事のことを考えるとあまりのんびりはしていられなかったのですが、縦走をやめて土曜日に下山したので、帰りはのんびり温泉と甲府の夜を楽しむことができました。
終わってみると、一番いい選択ができたなと思っています。