甲府駅前 うなぎ 川長(かわちょう)
甲府駅前にあるうなぎ屋さん「川長」は、江戸時代の天保ごろに創業したという、老舗のうなぎ店です。
旅先で鰻をいただくのが好きで好きで、ブログ内にもうなぎカテゴリを設けている私ですが、数あるうなぎ屋さんの中で、最も多く通っているのがこの店です。
いつかこのブログでも記事にしたいと思っていましたが、先日、山梨方面での登山の帰りに再訪できましたのでご紹介したいと思います。
うなぎ川長の好きなところその1 駅から近く、営業時間が長めで、日曜も営業している
うなぎ川長は、甲府駅前にある山交百貨店の前を通り過ぎて突き当たりを右に曲がってすぐのところにあります。
公式情報では「駅徒歩3分」とありますが、3分もかからないと思います。電車を降りた瞬間から計ったら3分ぐらいかかるかもしれませんが。。。
この近さは、公共交通機関利用の私には電車の時間ぎりぎりまで飲んでいられるので大変ありがたいです。
また、営業時間は
午前の部11時30分〜14時30分
午後の部17時〜21時ラストオーダー22時閉店
と、中休みはあるもののまあまあ長めです。21時ラストオーダーはうなぎ屋さんの中ではけっこう遅めなほうではないかと思います。
また、定休日は木曜日です。
飲食店の定休日は日曜日や月曜日が多いですが、土日休みの私は圧倒的に土日に旅をすることが多いので、日曜日休みの店には行ける機会が半減してしまいます。
また月曜日を休みにして「土日月」の2泊3日で旅行をすることもたまにあるので「月曜日が休みな店」も案外「行こうと思ったら定休日が月曜か!」というトラップにひっかかりやすいのです。木曜に旅行をすることはめったにないので、川長さんに行くときに定休日を気にする必要はほぼありません。
うなぎ川長の好きなところその2 メニューがかなり豊富。飲みたいときでも食べたいときでも満足できる
口コミサイトなどを読むと「メニューが多くて居酒屋っぽい。鰻屋って感じがしない」などと、マイナスに捉えている方も見受けられるんですが、こちらのお店、飲み物も、メインの鰻も、鰻以外の料理もかなり豊富に揃えているんです。
ドリンクメニュー。ビールは各社取りそろえているが、日本酒の種類は少ないw
生ビールはサッポロで、瓶ビールは「エビス」「サッポロ黒ラベル」「キリンラガー」「スーパードライ」「エビス黒」「サッポロプレミアム」など、やたらいろいろあります。
そしてカクテルも……需要あるんかいなw
それに比べると日本酒は冷酒が2種類と燗酒が1種類と、ややさびしいラインナップかもしれません。
でも、お銚子の「生長」は1合350円という値段を考えるとかなりおいしいです。山梨ではなく実は奈良のお酒なんだとか。こだわりがあるんだかないんだか不思議ですw
山梨らしくワインもハーフボトルとグラスの赤・白があります。
泡盛・梅酒・焼酎にスミノフまであります。
ハイボールは角です。
ソフトドリンクもトマトジュースにホット烏龍茶、シャーリーテンプルまであります。鰻屋でシャーリーテンプルって。。。誰が飲むんだこれw
メインの鰻メニュー。うな串が1本から注文でき、うな重、うな丼のうなぎの量も調節できるのがすばらしい
私は、ここではあまりうな重はいただかないのですが、川長さんのうな重は、ご飯の上に鰻が最初からはのっていないタイプですが、先に言っておけば最初から載せて出してくれるそうです。
基本のうな重は2900円。
値段は正直「めっちゃ安い!」というわけではないのですが、私がこちらのお店でいいなと思うところは「鰻が少し小さめ」「鰻半分」など、細かいオーダーができることです。
私は、蕎麦でも鰻でも、最初に何かつまみをとってちょっと飲みたいんですよね。
でも、1人で来店してそれをやると、〆の鰻や蕎麦は半人前ぐらいでいいんだよなーと、いつも思うんです。お腹的にも、値段的にも。。。
馴染みのお客になれば融通も利くかもしれませんが、旅先でそれをやるのはなかなか難しいですよね。でも、川長さんなら一見さんでも「半うな重」がいただける。
たとえば、川長さんのうな重の中でお高めの部類の「松」は肝吸いもついて3600円。
でも、うなぎ半分の「松半重」にすれば2100円とグッとお求めやすくなります。基本のうな重2900円はうなぎ半分なら1650円ですよ。一杯飲んだらもう、これで十分じゃない……?
うな重以外にも、蒲焼きのついた御膳などもあります。
こちらはそんなに、融通のきくメニューではないですが、一番下に書いてある
「飲んだ後の仕上げです。うな茶漬け700円」が泣かせますね。
まあ、私は茶漬けを食べたくなるほどには飲まないので、食べたことないんですけども、きっとおいしいに決まってます。
そして、実は私が一番よく頼むのはこちら。丼です。
こちらも、うなぎを半分にした「半丼」「特半丼」があり、私はこちらをいただくことが圧倒的に多いです。
櫃まぶしや「駅前丼」という、半蒲焼きを櫃まぶし風に切り身にして載せた丼もあります。
そして、うなぎの一品料理のメニューです。どじょうは最近は入荷してないみたいですね。
半白焼き1750円を以前つまみでいただいたことがありますが、かなり贅沢なつまみになり、至福のひとときでした。
こんな感じで出てきます。わさび醤油でいただく。
そしてこちらが、うな串のメニューです。
種類はそんなに多くないですが、1本から注文できるのが本当にありがたいです。けっこう「串は同種類を2本から」というところが多いと思うんですよね。。。
うなぎ以外のつまみメニューも。鳥モツ煮もあるよ
サラダや枝豆などのすぐ出るメニュー。
モツ煮や豆腐チゲなどの温かいおつまみに、まぐろ刺身も。
それと、こちらのメニューには書いてありませんが、鳥モツ煮も出せるそうです。1人前500円とのこと。
それから、持ち帰りのメニューもありました。
店内でいただくより、若干お安い値段のようです。
電話で予約しておけば待たずに持ち帰れるそうな。
また、冷凍真空パックの案内もありました。
本当に、さまざまなニーズにこたえようとしていて、至れり尽くせりだなと思います。
鰻屋さんて「うちは鰻以外やらねえ」な店のほうが圧倒的に多いんだから、こういう店があったっていいじゃないですか。私は好きですよ、敷居が低いしね。
川長のメニューの中でもっともすばらしいと思う晩酌セットがこちら
夕方5時以降のメニューなんですが、私が最高に好きなのがこちらのセットメニューです。
ちょいと一杯!うなぎ屋さんの晩酌セット。
名前からして素敵です。
Aセットは「グラス生ビール2杯 or 熱燗のお銚子2本」に「お通し・うな串2串・辛みそキュウ・兜1串・ヒレ1串・うネ焼き1串」と、こちらのお店でいただけるうな串がオールスターでついて1700円です。
飲むとそんなに食べない人なら、Aセットだけで十分ではないでしょうか。
Bセットはまさに「うな重の前にちょっとだけ飲みたい」人用ですね。
お酒はやはり「グラス生ビール2杯 or 熱燗のお銚子2本」で「お通し・ミニ冷や奴・辛みそキュウ・兜一串」がついて980円。
お銚子1本が350円ですので、お銚子とお通し代だけで「ミニ冷や奴・辛みそキュウ・兜一串」がついてくることになりますね。
ちなみに「ジョッキ1杯」でも「日本酒2合」でもなく「グラスビール2杯」と「お銚子2本」なところが、酒飲みの心をわかっている感じがして私は好きです。
昼もやって欲しいぐらい好きです。晩酌セットw
今回も、晩酌セットと特半丼をいただき、大満足!!
さて、今回は夜の時間帯の来訪でした。晩酌セットを頼みたくてですね。。。
17時30分ぐらいでしたので、先客はお1人だけ。
「お好きなお席にどうぞ」と声をかけていただきました。
ちなみに店内はこんな感じの「座敷一間」の小さなお店です。座卓が5つ。
晩酌セットを熱燗でお願いしました。
お通しは、油揚げと大根や青菜を油で炒めたもの。おいしい。
ちびちび飲んでいるとすぐ、辛味噌きゅうが来ましたよ。
シンプルなつまみに、酒がすすむことすすむことw
きゅうりと味噌がなくなる少し前に、うな串登場!
上からヒレ、うネ焼き、うな串2本です。
ヒレは塩でカリッと焼いてあり、お酒がすすむ味!
うネ串とは何かと言うと「うなぎ」と「ネギ」の串ですね。こちらはタレで焼鳥風に。
うな串2本は塩で。白焼きで飲みたい欲を満たしてくれます。
こちらの串盛り合わせが来たところで、1本目のお銚子がなくなったので、セットについている2本目を注文し、飲みながら串をいただきます。
そして、串焼きの最後に兜が!
鰻の頭ですね。生臭さなどはいっさいなく、タレをつけてしっかり焼いてあってほろ苦く、お酒がすすみます。
ちなみに、飲んでいるときの眺めはこんな感じで。
なんとなく、自分の家の茶の間で飲んでいるような気分で、くつろげます。
この狭さがいいんでしょうな。。。
そして兜串を食べ終わるころ、なんと女将さんから小鉢のサービスが!
「いつもありがとうございます。ちょっとお久しぶりですかね?」
と声をかけていただきました。
わー、いつも一人で、大抵山の格好で来るから目立つんだろうか……そうだよな。。。お店の人に覚えられるの、嫌いな人もいますけど、私は覚えてもらったほうが入りやすくなるので大歓迎です。おひたしおいしかったです。ありがとうございました。
そして最後に、来ました!特半丼!
ああ……美しいなー。
なんで半丼が好きなのかなーと思ってたんですけど、切らずに大きなままで出てくるからなんかうれしいのかもw
味も、もちろんおいしいですよ!
脂がのってふっくらした鰻で、タレは甘さ控えめです。
すべておいしかったです!お酒の量もちょうど良く、ほろ酔いで帰れます。ごちそうさまでした!
【再訪したい度】★★★★★ 甲府なのに一番通っている鰻屋さん。ただ「基本鰻は40分は待つ」と覚えておいたほうがよい
私は東京では鰻屋に入ることはまずなくて、旅先での贅沢なので、たぶん日本で一番通ってる鰻屋さんはここです。。。
なので、再訪したい度は文句なしの★5つなのですが、口コミサイトなどでは「待ち時間の長さ」を理由に評価を下げている方がけっこういて、ちょっと悲しい私なのでした。まあ、あまり混みすぎても困るからいいんだけどさー。
こちらのお店、鰻重やうな丼は基本的に、オーダーを受けてから最低40分は待つと思って間違いないです。実は、メニューにもちゃんと書いてあります。
「調理時間はおよそ40分です」のところに赤線がひいてありますね。
私は、この店の調理時間になれていたので、他の鰻屋さんに行って15分ぐらいで鰻が出てくると「ちゃんと焼いてるのかなあ?」などと訝しんでしまったりするのですが、人によっては「40分も待たせるなんてどういうこと?」と思う方がいるみたいで。
たぶん、立地も良くないんだと思います。
いや、駅の目の前にあって立地最高なんですけど最高だからこそ「電車の時間まであと1時間あるからどこか近場で飯でも」と、食べログで検索してやってきました、みたいな観光客が多いんじゃないかなーと。
そうなると、うなぎが出るまで40分かかったら、もう慌てちゃって味なんてわからないですよね。。。
まあ、私も観光客なんですけども、鰻屋に行くときは2時間ぐらいは余裕見て行きます。一杯飲みたいし、混んでるときもありますからね。
川長さんはつまみ豊富なので、つまみを少しとお酒を頼んでちびちびやってると「鰻遅いなー」なんて思う間もなく出てくるんですよね。
蒲焼きは時間かかりますけど、うな串は10分ぐらいで出てきますし。
もし、これから川長さんに行かれる方は時間に余裕を持っていくか、あらかじめ電話で来訪時間を伝えて予約し、予約の際に注文しておけばあらかじめ焼いておいてくれます。
メニューはこの記事を参考にしていただいてもいいですし、川長さんの公式サイトにもおよそのメニューは載っています。
あまり見やすいサイトではなく(失礼)見逃してしまう人もいそうなのですが、2ページ目には営業カレンダーがあり、臨時休業日や貸切・予約の多い日などの混雑状況も載っているので、行く前に確認してみると間違いなくてよいです。
また近々、晩酌しに行きたいと思います♪