時音の宿 湯主一條
鎌先温泉は、宮城県の白石市にある開湯から600年ほど経つ歴史ある温泉地です。
5軒の宿で構成されており、かつては湯治場として賑わったそうですが、現在は、湯治を受け入れているのは一軒のみ(最上屋旅館さん)だそう。
今回ご紹介する湯主一條は、その鎌先温泉街の一番奥に位置する宿です。
湯主一條でもかつては湯治棟がありましたが、現在はいわゆる「旅館」の営業のみ。
かつては湯治部屋だった部屋が現在は個室食事処として使われており、その建物の雰囲気と食事のおいしさの評判がいいようです。
そんな湯主一條さんに、8年ぶりに宿泊してきましたので、レポートしたいと思います。
新幹線で仙台駅に向かい、そこから在来線で白石駅へ
鎌先温泉の最寄り駅は在来線の白石駅、新幹線なら仙台駅ですが、この日私はまず、朝8時台の新幹線にのり、10時少し前に仙台駅に到着。
10時開店の仙台駅ナカの立ち食い寿司屋「北辰鮨」に一番乗りで入店し、朝兼昼食で一杯いただきます。



食後は、仙台駅近くの気になっていたカフェでお茶を飲んでから、在来線で白石駅へ
湯主一條さんは、前日までに予約をしておけば、新幹線の白石蔵王駅に15時10分 or 在来線の白石駅に15時20分に迎えに来てくれます。
駅までの迎えはこの時間帯のみで、それ以外の時間はタクシー利用になりますが、白石駅から宿までは15分ぐらいなので、タクシーでもそこまで高額にはなりません。
白石駅に電車がついてから、迎えの時間まで20分ぐらい時間があったので、駅前にあるファミマを覗いたり、うろうろしていたのですけど、そうしているうちに何やら、甲冑を着た人たちが駅舎に現れました。
けっこう本格的だな……。
何か祭りでもやっていたのでしょうか。。。
そして、甲冑人たちがどこかにいなくなると、今度はホームになんだか見たことのないすごい車両が……。
みんなが改札から写真を撮っていたので、つられて私も撮ってみました。
なんでもTRAIN SUITE 四季島という「クルーズトレイン」だそうですね。
後で宿の方に聞いた話だと、白石駅にはわずかな時間停車するだけで、列車はそのまま松島方面に向かうんだそうです。
四季島の写真を撮っているころに、宿の方が迎えに来てくださいました。
実は私、湯主一條さんに宿泊するのは8年ぶりの2回目なのです。前回も駅まで迎えをお願いしたのですが、そのとき同様、今回も宿のオーナー自ら迎えに来てくれました。
オーナーという呼び方がふさわしいかどうかわからないのですけど、20代目当主の一條一平さんです。この方↓
前回来たときも思ったのですが「東北の温泉宿のオーナー」と言うよりも「東京のホテルマン」という風情の方なのです、しゃべり方とか。経歴を紐解くとやはり、若いころはインターコンチネンタル東京ベイなどのホテルで働かれていたんですね。
今回、駅への迎えを頼んだのは私だけだったようで、車の中は20代目当主と私の2人きり。
「8年ぶりぐらいですね」と声をかけられ、おお、よくそんな昔の宿泊記録残ってたねえと思ったのですが、この後、チェックインの手続きをしてくださった方や食事の担当をしてくださった方などほぼ全員に「8年ぶりにお越しいただき」と言われ、恐縮する私でした。朝礼とかで、その日の宿泊客の情報共有とかしてるんでしょうね。
車が宿に着くと、ラウンジでお茶をいただきながらチェックインの手続きを済ませます。
ラウンジは、20時30分以降はバーとして営業しているそうです。
お茶とずんだ餅をいただきます。ちなみにお茶は、緑茶とほうじ茶のどちらが良いかを聞いてくれました。ずんだ餅おいしかった。
お茶をいただいたら、お部屋に案内していただきます。
【部屋】★★★★★ 部屋も寝具も暖かく、文句なく居心地の良い部屋
今回宿泊したお部屋は214号室。
湯主一條の中では最もリーズナブルに泊まれる、和室10畳のお部屋です。
最もリーズナブルでも10畳プラス広縁というこの広さ。。。
広縁側から見たところ。
部屋が広いからか、テレビが小さく感じますね・笑
こんなに広いとエアコンだけだと寒そうだなーと思ったのですが、なんと、床暖房付き。
外に面している広縁は気温が低くなりがちですが、窓のサッシも二重になっており、部屋全体がめちゃめちゃ暖かいです。
椅子も座り心地が良いのが素敵。
そして、窓からは鎌先温泉街と……。
湯主一條のシンボルとも言える、かつての湯治棟であり、現在は個室食事処として利用されている木造建築が見えます。
国の登録有形文化財にも指定されているそうです。
部屋の隅には広い洗面所が。
銅板仕上げのレトロで美しい洗面台ですが、真新しい混合栓の蛇口がついていて、ちゃんとお湯が出ます。
アメニティも、男性用・女性用共に揃っています。
「歯ブラシ」「ヘアブラシ」「ヘアゴム」「シャワーキャップ」「綿棒とコットン」は、それぞれ個別包装のものが1つずつ置いてありました。
また、バス付きの部屋ではありませんが、ドライヤーは各部屋に置いてありました。
お風呂の付いていない最もリーズナブルなお部屋も、すべてトイレ付きです。
清潔なウォッシュレットのトイレが付いています。
クローゼットを開けると、金庫の上にタオルセットが入ったバッグがあり、浴室に移動するとき使えるようになっています。
浴衣と羽織、足袋ソックスのほか、上下分かれている部屋着まで置いてありました。
私は「食事をするときお腹が苦しい」「寝るときにはだけてしまう」という理由で、浴衣を着るのは入浴の前後のみ。ほとんど持参した部屋着を着ているのですけど、湯主一條さんに泊まるのであれば部屋着は必要なかったですね……持ってきちゃったけど。
ちなみに、別料金で色浴衣も借りれます。私は借りませんでしたが……。
冷蔵庫とお茶のスペース。
湯沸かしポットは保温機能はなく、使うたびに湧かすタイプですが、すぐに湧きますしコーヒーを淹れやすい形なのがいいですね!
引き出しを開けると、グラスとお茶碗、コーヒーカップ。


ほうじ茶と煎茶と、ドリップコーヒーが1パック入っていました。
冷蔵庫を開けると中には冷水と……何やら小鉢が。
おお!お茶請けと思われるオリジナルのお菓子!と、定番の種なし梅。
お菓子は、かぼちゃ餡の入ったお餅で、柔らかく、とてもおいしかったです。
お茶を淹れて一休みしようと思い、座椅子に座ると……。
座卓の上に何やらタブレットらしきものが。
開くとiPadでした!
宿の案内冊子がタブレットに入っているんですね!
「客室外では使用できません。破損や水濡れによる故障は実費を頂戴致します」という断り書きが!なんか夢から覚めるような感じもありますが。。。
書いておかないと、浴室に持ち込む人とか出てきてしまうんですかね……?
iPadの中には館内の案内図や……
色浴衣を借りた方用と思われる、浴衣の着付け方法。
そしてお酒のメニューなど。
私は、1人で部屋にいるときはあまり飲みませんが(昔は1人でもめっちゃ飲んでたけど、最近はブログを書くので……)お酒の種類が豊富なのでかなり気になってしまいました。
特に気になったのはシャンパンとスパークリングワイン。
女子ってどうして泡が好きなんでしょうね!風呂上がりともあれば尚更です。
日本酒は食事のときに注文するし、ビールはいつも呑んでるじゃん!と思って我慢するんですが、部屋でシャンパンやスパークリングワインが飲めるとなると、どうしても気になってしまうという……。
もし、女同士の旅行だったら絶対、グラスのシャンパンか、ボトルのスパークリングワインを頼んでしまったと思います。
しかし、湯主一條さんのお部屋は全室Wi-Fi完備!この絶好の環境でブログ書かないでどうするよ私?お酒は夕食までとっておこうよ……と我慢して、ブログ書きにいそしんだのでした。
ちなみに、Wi-Fiの通信速度も十分でしたよ!
【風呂】★★★★ 歴史ある薬湯は、浴室は地味だけどしみじみいいお湯
湯主一條の浴室は「露天風呂付き大浴場」と「薬湯」の2つの浴室があります。
2つの浴室はそれぞれ使用している源泉が異なり、露天風呂付き大浴場では「洞窟の湯」を、薬湯では鎌先温泉の歴史ある源泉「鎌先の湯」を使用しているとのこと。
それぞれに男女別の浴室があるため、時間による浴室の交換はなく、滞在中いつでも、両方のお風呂に入浴することができます。
露天風呂付き大浴場
露天風呂付き大浴場は、私が宿泊した部屋からは少し離れた別館の隅にありました。
別館の階段を上って、2階に男湯が。
3階に女湯が……ということで、こちらの廊下に進みまして。
廊下をまっすぐ行って突き当たりののれんをくぐりますと……
着きました。
清潔で明るい脱衣所。鍵付きのロッカーがあるのもいいですね。
先客の忘れ物と思われるタオルが残されていたのはまあ、ご愛嬌ということで。。。
洗面所には、POLAの化粧水と乳液など。
Panasonicのコンパクトなドライヤーも置いてありました。
ブラシなども、部屋に置いてあるのと同じものが置いてありました。
ちなみに、湯主一條さんは日帰り入浴を受け付けていないので、こちらのアメニティはすべて宿泊客向けのものです。
ではいざ、浴室へ!
広く換気がよく明るい浴室です。
大きな窓があるので、内湯に浸かっていても外がよく見えますね。
洗い場には、POLAのアロマエッセシリーズのシャンプー&コンディショナー、ボディシャンプー。
クレンジングもできる洗顔料もありました。
露天に出てみます。
絶景……というほどではないけれど、雪と緑を眺めながらゆっくりお湯に浸かれます。
泉温は41度ぐらいの適温です。
いいお湯だわ~。
内湯にも露天にも、お湯がじゃばじゃばと流れ込んでいますが……。
ただ実は、こちらの浴室のお湯は循環しているんですよね。
なので「すばらしくいいお湯!」というほどではないです。
加水はしていませんが、源泉が19度ぐらいなので加温あり、循環ろ過・消毒あり。
でも、塩素臭を感じるようなことはないですし、そこまで泉質にこだわりがある方でなければ特に気にならないのではないかなと思います。
しかし、もう一つの浴室、薬湯に浸かると、お湯の違いがわかってしまうのですよね……。
1429年に開湯の歴史ある薬湯(やくとう)
湯主一條さんのもう一つの浴室「薬湯」は、今回宿泊した部屋から近いところにありました。
こちらの階段を下りまして。
「ゆ」と書かれた大きなのれんの前を通り過ぎますと……
湯上がりに過ごせる広いお休み処がありまして。
その隅に赤いのれんと青いのれんがかかっている小さなガラス扉があります。
これが「薬湯」の浴室の入り口です。もちろん、赤いのれんが女湯です。
脱衣所は、先ほどの露天風呂付き大浴場と比べるとかなりこぢんまりとしていますが、設備的には同等のものが揃っています。
洗面スペースも広くはありませんが……。



アメニティやドライヤーは、こちらの浴室にも一通り揃っています。
ただ、誰かが洗面所で髪の毛を乾かしていると、落ち着いて着替えたりしにくい広さではあります。だから、各部屋にドライヤーが置いてあるんでしょうね。
では、いざ浴室へ!
扉にも書いてあるとおり、こちらの浴室は「天然100%かけ流しの温泉」なのです!
昔ながらのタイル張りの浴室で、中央にそれほど大きくない浴槽が1つ。
洗い場は3つですが、シャンプー類などは露天風呂付き大浴場と同じものが揃っています。
ただ……脱衣所同様ややスペースが狭いので、ここで髪を洗ったりすると湯船に浸かっている人に水しぶきがかかったりしそうではあります。
体や頭を洗うときは露天風呂付き大浴場に行ったほうがのびのびできそうな気はします。
こちらの浴槽に流れ込むお湯は「じゃばじゃな」というほどではないですが……細い流れが途絶えることなく浴槽に流れ込んでいます。
こちらは、循環ろ過・消毒なしの天然温泉100%なのです。
いやー、いいお湯だ。
やっぱ、両方入ってみるとお湯の違いがわかりますね……うん。
露天風呂付き大浴場に入る方が多いのか、通常なら浴室が混み合う夕食前の時間帯でも、こちらの浴室は独占状態でした。うれしい。。。
部屋に近いということもあり、私はこちらの浴室にばかり通っていました。
源泉は26度ぐらいなので、適温に加温はしています。
浴槽のお湯は、だいたい40度ぐらいかなと思いました。
薬湯の前のお休み処
薬湯の前にある休憩スペースには、椅子や本棚、飲料水などが置いてあり、いつでも利用可能です。
冷蔵庫の中には冷水が冷えています。
自販機もこちらの休憩スペースにありました。
ソフトドリンクの自販機は伊東園。
ビールは、キリン、エビス、サントリー。それと酎ハイ。
市価よりはやや高いものの、夜中に突然ビールが飲みたくなっても安心ですね。
さて、お風呂に入ってお腹をすかせたところで、そろそろ夕食の時間です!
【食事】★★★★☆ 夕食も朝食も雰囲気抜群の個室で、質の高い料理をいただける
湯主一條では、食事は個室料亭でいただきます。
チェックインの際に夕食の時間の希望を聞かれます。そして希望した時間になると、夕食の係の方が部屋まで迎えに来てくれ、席まで案内してくれるのです。
私は、18時30分の夕食スタートを希望しました。時間になるとまず「これから迎えにあがります」という電話がかかってきて、それから間もなく係の方が来ます。
「今お風呂から戻ってきたのにもう迎えに来られちゃった!」というようなことがないので、予め電話をいただけるのはありがたいですね。
国の有形文化財指定の木造建築にある個室料亭へ
迎えに来てくれたスタッフの方の案内で、別棟にある個室食事処へ向かいます。
渡り廊下を渡って……。
かつては湯治棟だった木造建築の本館が、現在は個室料亭になっています。
個室なので一人でも気楽に食事をいただけますね。
個室の中はこんな感じ。
畳や壁などはすべて新しくなっており、古さはありません。
ライティングもおしゃれ。
部屋の隅には火鉢がありました。
本館がまだ湯治棟だった2000年代の前半ごろに、こちらに泊まった方の宿泊記を読んだことがあるのですが、その当時はこの火鉢が、現役で暖房として使われていましたね。現在は火は入っておらず、飾りのようです。
個室を反対側から見たところ。
磨りガラスの窓が雰囲気ありますね。
木造建築なので寒さが少し心配でしたが、個室内は本当に暖かかったです。廊下は寒かったですけど・笑
湯主一條のドリンクメニュー
食事の前に飲み物を注文します。


ビールや天然炭酸水もありますが。
私はもちろん、日本酒をいただくつもりでした。


すべて宮城の地酒、かつ純米酒にこだわったラインナップのようですね!
しかも、グラスでいただけるお酒がかなり多いです。これはすばらしい。。。
ワインも、赤、白、泡と揃っています。



グラスでいただけるのは各1種類ずつのようですが、ボトルでも5000円以下の、わりとリーズナブルなものもあるようでした。
湯主一條の夕食
最初にテーブルに乗っていた料理がこちら。
お品書き。
このタイミングで、焼き物と鍋物のメニューを選択します。
焼き物は「仙台黒毛和牛」「和牛ヒレステーキ」「鱈筍包み焼き」から一品。
鍋物は「蔵王のフランス鴨鍋」もしくは「金目鯛の鍋」から選びます。
料理の追加もできます。フォアグラ大根がおすすめのようです。
食事をグレードアップしたプランの場合は、もともとこれらのメニューが含まれている場合もあるようですね。
前菜。盛り付けもきれいでおいしそう!
手前の白い皿は「海老芋鯛寿し」「つぶ貝串刺し」「エシャレットサーモン和え」「天蕪チーズ包み」「助子煮こごり」
後ろの小皿3つは左から「鮟鱇友和え」「カリフラワー葛豆腐」「あさつき酢味噌和え」でした。
食前酒の柚子酒も、甘すぎずさわやかな味わいでおいしかったです。
注文した「一ノ蔵 特別純米」も来たところで。
いただきます!
煮こごりで日本酒をいただく幸せ!
前菜だけでめちゃめちゃ飲めそうです。。。
お造りは「鯛、あおり烏賊、金目鯛」のカルパッチョ仕立て。
普通にお醤油でもいただけますが、バジルソースをかけていただくこともできます。
お刺身のつまって残してしまいがちですが、つまによく合うドレッシングが添えられていると、サラダとしていただけるからいいですね。
蓋物。
鰤大根煮。海老もついています。
私が知っている鰤大根と比べると、見た目も味も上品で、まったく別の料理ですね。
もちろんおいしいし、日本酒にも合います!
このあたりで日本酒をもう一杯。
次は「日高見」の純米にしました。
ここで、先ほど選んだ料理のうちの一品目。焼き物の「仙台黒毛和牛」が来ました!
鉄板で自分で焼いていただく牛肉もいいですが、焼かれた状態で運んでいただくと、ベストな焼き加減でいただけるから良いですね。
付け合わせの野菜も新鮮です。
お肉をいただきつつ、鍋に火をつけていただきました。
私が選んだのは「蔵王のフランス鴨鍋」です。
焼物も鍋物もつい、肉になってしまった。。。
鴨も、もちろんおいしいのですが、野菜がおいしい!
ネギは、鍋に入れる前に焦げ目をつけてあったり、ごぼうの切り方も単なるささがきではないのが良いです。食感が楽しめます。
ご飯は「百合根ごはん」か「みやぎのひとめぼれ」を選べるということで、迷わず「百合根ご飯」を選択しました。
お吸い物はすいとん汁。
鍋も一緒にいただき……もちろんお酒も飲みます。
日本酒って、ご飯が出てきても飲めるから恐ろしいですね~。
最後のデザートは「林檎コンポート 添え林檎のジェラード」
凝っていてしかもおいしい!大満足で夕食を終えました。
ちなみに、朝も夕も、行きは食事処まで案内してもらえますが、食事が終わったら勝手に帰ります。酔いすぎて迷わないよう注意が必要かも・笑
部屋に戻ると、お布団が敷いてありました。
敷き布団がめちゃめちゃ厚くて、なんだか贅沢な気分に。
ちなみに布団は、朝食後も敷きっぱなしになってました。うれしい♪
湯主一條の朝食
朝風呂に入って部屋に戻ってくると、朝刊が置いてありました。
そう、星野さんが亡くなったすぐ後だったんですよね。
前日に仙台駅に立ち寄った際は、駅前で河北新報が号外を配っていました。
朝食をお願いしていた時間になると、やはり、部屋に電話がかかってきて、担当の方が迎えに来てくれました。
昨日と同じ個室でいただきます。
食卓に最初に用意されていた料理はこちら。
席に着いた後、温かい料理がどんどん追加され、こういう状態に。
朝から豪華です!
そして、朝食もちゃんとお品書きがあるのが素敵ですね~。
ちなみにこの日は1月7日だったので、七草がゆを選ぶことができました。
宮城県産野菜のサラダ。
シンプルなサラダですが、野菜もドレッシングもおいしい!
ふろふき大根柚子味噌と、 ひき昆布煮。
手前にあるのが「仙台高級しそ巻き」とのことですが、このしそ巻きが、なんだかやたらおいしかったんです。
普通のしそ巻きは甘い味噌が包まれているだけですが、このしそ巻きは大粒のくるみが味噌と一緒に入っていまして、それがおいしい!
お土産で販売しているとのことで「買って帰ろうかな……」と真剣に悩みました。結局、チェックアウト時間ぎりぎりまでだらだらしてしまって、買うのを忘れてしまったのですが。。。思い出したら欲しくなってきた。調べたらたぶんこれですね。買おうかな……。
グラスに入った赤いものは「完熟甘味トマト」とのことで、これも濃厚な味わいで甘く、フルーツのようでした。
宮城県産笹かまぼこを固形燃料でさっと炙っていただきます。
笹かまはおいしいんですけど、固形燃料で直接炙ると、なんとなく固形燃料の香りがかまぼこに移ってしまうのが少し残念でした。
おそらく今日しか食べられない、七草がゆも当然おいしいです!
こちらは「白石温麺(うーめん)」という、素麺の一種で、このあたりの名産品です。
温かい汁で食べるものだそうで、優しいお味で、朝にはいいですね。
梅干しは「地元のおばあちゃんの手作り。昔の味」とのことでしたが、大粒で酸っぱい、本当に昔ながらの梅干しでした。目が覚めた!
出来たて豆腐は、料理長が朝作った手作りとのこと。
薬味とお醤油でいただきます。
とても滑らかなお豆腐です。
卵焼きと、焼き魚が「鮭」と「塩鯖」が両方つきます。朝から豪華だわ。。。
どれもすばらしくおいしいです。
朝の焼き魚ってけっこう、おいしい宿とそうでもない宿で差が出るように思いますが、ここのはめちゃめちゃおいしいです。
最後にデザートの自家製ヨーグルトと、飲み物を「コーヒー」「紅茶」「日本茶」から選びます。
私はコーヒーをいただきました。ヨーグルトもおいしくて最後まで満足!ごちそうさまでした!
夕食も朝食も大変おいしく、サービスも良く、味の面では満点なのですが、半分だけ「食事」の★を減らしたのは
「夕食のボリュームが、基本プランだと物足りなく感じる人がいるかもしれない」
という点と
「朝食が、本来は洋食も選べるのだけれど一人泊だと和食しか選べない」
という点が少し気になったからです。
一人だとどうしても割高になるのに、それで選択肢が減るというのも寂しいなと思い。
贅沢な朝食を終えて、お部屋に戻ります。
湯主一條のチェックアウト時刻は11時で、ちょうど11時に白石駅or白石蔵王駅まで送りのバスが出ます。
なので少し部屋で休んでから「薬湯」にもう一度入って、あとはチェックアウトまで部屋でのんびりしていました。
チェックアウトの後、外から食事処を撮影してみました。
楽しく、おいしい滞在でしたね。
湯主一條の駐車場は、建物から少し離れたところにあるので、そこまで宿の車で送っていただきました。
駐車場で車からバスに乗り換えて、白石駅に送っていただきました。
【再訪したい度】★★★★☆ すばらしく料理がおいしく、本当にくつろげる宿
「部屋」「食事」「サービス」は文句なくすばらしいですし、お湯も、泉質が良いほうの浴室はあまり混んでいなくて、個人的にはうれしかったです。
食事も個室でいただけますし、休前日も一人泊のプランが出ています。しかも「露天風呂付きのスイートルーム」であっても、ちゃんと1人で泊まれるのです。土曜日でも。
そういう意味では一人泊に優しい宿と言えるのではないかと思うのですが、少し気になるのは「一人泊だと、泊まれるし部屋は選べるけどプランの選択肢がない」ということです。一人だと基本プランしか予約できないんですよね。食事のグレードアッププランなどは、選べません。それに、食事のところでも書きましたが、朝食を「和か洋か」選ぶこともできません。
コスト的な面で仕方ない部分もあるだろうとは思うのですが、一人泊だとどうしても、料金は割高になりますから、それで選択肢が狭いというのはなんだか、寂しい気分になってしまうのですよね。気にしなければいいのですけど・笑
そういう細かいことを気にしなければ、特に、女性の一人旅にすごくおすすめの宿だと思います。
女性で、そう頻繁に旅行に行くわけじゃないけれど、たまには贅沢したい……というようなコンセプトで旅をするなら、湯主一條さんはかなりおすすめできる宿ですね。
私も、次回は誰かと一緒に行こうかなと思います。