温泉ブログ 山と温泉のきろく

山好き女子の温泉と食と山旅の記録です。

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登山が好きな人と出会えるかな?単独登山女子の出会いのきろく下界編

登山が好きな人と出会って恋人同士になり一緒に山に行けたら

そう思っていた時代が私にもありました。
主に、登山を始めてから1年ぐらいまでのことでしょうか……。

先日「マネ会」というサイトに「趣味とお金」というテーマで寄稿させていただきまして。多くの方に読んでいただけたようでうれしかったです。ありがとうございました。

hikakujoho.com

「登山を始めてからお金と時間の使い方がどう変わったか」というお題をいただいての寄稿だったのですが「そう言えば登山を始める前は婚活をしていたんだよね」と思い出し、それについて触れたところ思った以上に反響がありまして。まあ、タイトルにも入れちゃったからそりゃそうなんですが。

特に「登山が好きな人同士で出会いがあるのでは?」というコメントをたくさんいただいたので「それもそうだよな」と思い、せっかくなので続編として、私自身の出会いについて書いてみようかな、と思った次第です。ちなみに、しつこいようですが現在は彼氏がいます。山ではなく、一人で飲みに行ったとき都内で知り合いました。

長くなりそうなので「山の中での偶然の出会いはあったのか」と「山中以外での出会いはあったのか」に分けて書いてみようかなと思っています。今回は「下界編」ということで山中以外での出会いです。下界という呼び方はそんなに好きではないのですが他にうまい表現が思い浮かばず……。たとえば「地上」だと「じゃあ山の上は地上じゃないのか」という気がしてしまったので、ご容赦ください。

山仲間もおらず、ソロ登山に不安があったころ「パートナーがいたら」と思った

先に紹介した記事にも書きましたし、ブログの記事内でも何度か触れていますが、現在は当たり前のように1人で山に登っている私ですが、登山を始めたころは「高い山って1人で登っちゃいけないんじゃないか」と思っていました。

結局「1人で地道にやっていこう」というところに落ち着いて今に至るのですが、そこに至るまで何もしなかったわけではなく、サークルやイベントなどさまざまな方法で出会いを求め、仲間を作ろうとしていたのです。そしてできればそこで「一緒に山に登れる彼氏ができれば」と思っていました、本当に。

この記事では、私が登山を始めてからどんな場所で出会いを求め、そしてどのような結果に終わったかについてレポートしたいと思います。

出会い方その1:mixiの登山コミュニティ(登山歴1年目)

今どきmixiって!!と思われたかもしれません。
私が登山を始めた2011年ごろ、Facebookは既にありましたけど今のようにFacebookグループで知らない人同士が集うようなことはなく、あくまで知り合い同士で近況を報告しあう場でした。

ですがmixiには昔から「コミュニティ」や「イベント」の機能がありましたよね。2011年当時もmixi自体はかなりオワコン状態でしたが、登山関連のコミュニティは異様なほど盛り上がっていたんです。

特に「初心者向けの登山コミュニティ」の「日帰り登山」のイベントは常に人気で、イベント開催の告知があってから数時間後には定員いっぱいになってしまうほどの人気ぶりでした。登山がブームになり始めたころでしたから「登ってみたいけど一緒に登る相手がいない!」方が多かったんでしょうね。

私自身もまさにその状態でしたから、いくつかの初心者向けの登山コミュニティに入会し、その中から「定員が10名以内」「同世代の方が主催している」「これまで1人で登ったことのある山とコースタイムが同じぐらい」のイベントを選んで参加してみることにしました。

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山の中腹までケーブルカーで行ける、初心者向けの山でした。コース自体はけして、しんどいものではなかったはずです。

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そのイベントに参加して感じたことの詳細はこちらの記事に書いたのですが、感想は「話しながら歩くのは疲れるなあ」ということだったんですよね。

主催者の方ががんばって参加者を楽しませようと工夫してくれているのが感じられて、良いイベントだったと思うのです。それなのに「疲れるなあ」なんて考えている自分が申し訳ないぐらいだったのですが、そんな罪悪感もひっくるめて「私はこういう集まりには向いてないな」と感じました。

イベント終了後は「どこかで打ち上げでも」という話になったのですが、あまりにも疲れてしまったのでお断りして、近所の日帰り温泉で汗を流し、一人で寿司を食べて帰ってきたことを覚えています。

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寿司はいつでも私の心を癒やしてくれるよ。。。

それと、参加して思ったのが、mixiって匿名のサイトなのでイベントが始まって「今日はよろしくお願いします!」というタイミングでは、参加者がお互いの本名を知らないことが多いんですよね。
顔もそのとき初めて見る人がほとんどで、安全性としてもこれはどうなんだ?誰かがはぐれてしまったとして、その人をちゃんと探せるのか?本当に1人で登るより安全って言えるのか?と思ってしまって、結局イベントに参加したのは一度きりでした。

とは言え今も、mixiの登山コミュニティで出会っている人もいる

しかし、さっきひさびさにmixiにログインして、コミュニティ検索で「登山」と入力して検索してみると、いまだに複数の登山コミュニティが活発に活動されているようです。ちゃんと安全性を考慮しているコミュニティであれば、登山仲間や、一緒に山に登れるパートナーを探すのに有益なツールとして、今でも有効なのかもしれません。私には向いてなかったですけど。。。

そういえば、もうすっかり単独登山女子が板についてきてからの話ですが「高天原温泉」という、どの登山口から歩いても2日はかかるという秘境の温泉に行ったことがあるんですが。

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その道すがらに出会った男女の2人パーティが

「mixiの登山コミュニティで知り合ってメッセージをやりとりして、昨日登山口で初めて会った」

と言っているのを聞いて愕然としたことがあります。2人で1つのテントに泊まっていたと言う話だったのですけど、よく平気だなあ……いろんな意味で。

「単独登山は危険」と言われるけど、単独でさえなければ危険じゃないってわけじゃない、ですよね……。

出会い方その2:山岳会(登山歴2年目)

mixiで登山が好きな人と出会うことをあきらめ、1人で少しずつ山に登り始めた私は、登山を始めて1年経過するころには「山に泊まる」ことにすっかり心を奪われていました。それまでは山小屋に泊まっていたのですが、次第に「テント泊をしてみたい」と思うように。

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こちらは木曽駒ヶ岳の頂上直下のテント場です。こんなところに泊まれるって、なんて素敵なの。。。

しかし、グループ登山でテント泊をするなら、テントやクッカーなどの装備を分担して持つことができますが、1人だとすべて自分で背負わなければなりません。体力的にも費用的にも負担が大きく、少しの躊躇が私にもありました。

そこで考えたのが「山岳会に入ってみるというのはどうか」ということ。山岳会とは言ってみれば「大人の登山サークル」みたいなものですけど、多くは週に1回程度「例会」を開いて活動状況を報告し、会の中で講習会なども行って登山の技術を先輩から後輩に受け継いでいくというもの、と捉えていました。テントなどの大物の登山ギアは「共同装備」として会のものを使えますし、それでいて会費は月500円~1000円ぐらい。(もちろん、山に行くための費用は別途必要ですが)車を出せる人がメンバーにいれば、登山口まで車で行くこともできるし、良いことづくしのように思えたのです。

登山がブームになっていたこともあり「20代~40代限定」で会員を募集している山岳会もけっこうありましたので、そういう会の中から例会の開催地が職場に近いところを選んで、2つの山岳会の例会を見学に行きました。

1つめの山岳会は、猛者ぞろいすぎた

最初に見学に行ったのは、規模は小さめで、アットホームな感じでやっている会でした。例会の雰囲気は悪くなく、みんな仲がよさそうで、同世代の人も多そうだしいいなと思いました。
しかし、その会は登山の方向性がガチすぎたのです。 
活動報告を聞いていると、長く活動している人はみなバリエーションルートをどんどん行っていて、経験の浅い人も「上達してがんがん岩を登るぞ!バリルート行くぞ!」という情熱に燃えているように見えました。これはちょっと「テントで山に泊まりたいな♪」ぐらいの気持ちで来た私には、きつくないか。。。

例会の最後に「何か質問はありますか」と聞かれたので「普通の縦走登山とかはあまりやらないんですか?」と聞いてみたところ「うちはそういうのは物足りないと思う人が多い」と言われてしまいました。そうなのか……。

2つめの山岳会は、飲み会で幻滅した

1つめの山岳会を見学して「山岳会にも目指している登山の方向性やレベルがいろいろある」と知った私は次に、会のホームページにこれまでの活動報告が掲載されており「そうそう私は、このぐらいの登山がしたいんだよ!」と思えたところの例会を見学に行きました。

その会は、随時入会申し込みを受け付けているわけではなく、1年のうち1ヶ月間だけ会員を募集して、新規入会者向けのお試し登山や飲み会に参加したうえで入会するかどうかを決められる、という風に、体系的な会運営をしているようでした。会員も、最初に見に行ったところよりかなり数が多く大規模な会っぽい。人数が多いってことは、出会いも多いってことだよね?期待!

そんなわけで期待しつつ例会を見学しに行き、この会に入ったとしたらどんな風に活動していくのか、という話を聞いた後の私の正直な感想は「だいぶ面倒くさいな」でした。

山岳会に入って登山されている方にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、会員は、たとえ会と関係なく単独で登山するときであっても「登山の2週間前には詳細な山行計画を提出し、この計画で登山してOKか会の判断を仰がなければならない」のだそうです。
というのは山岳会は、万が一遭難した際の連絡機関でもあるからで、そのために会員の山行計画を把握しておく必要があるわけです。それと、自分の技量を超えた山行計画を立てていないかのチェック機関でもあるから、というわけですが……うん、理由は納得できる。

でも、自分のこれまでの山行を振り返ってみると、登山の3日前になって天気予報が悪化したから行き先を変更する、とか当たり前にやっていたわけで……2週間前に立てた計画どおりに登山しなきゃいけないって、逆に危なくないか。。。

とは言え、入ってみたらそこまで杓子定規にやっていないのかもしれないし……とりあえずやりたい登山の方向性としては合っているから、まずは飲み会に参加してみよう!と思った私は、例会の後の飲み会に参加してみました。もしもそこで素敵な人と出会えたりしたら、面倒だろうが何だろうが、この会でがんばってみようと思えるかもしれないし!

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で、残念ながら飲み会に出て、幻滅することになるのです。あまりの噂話の多さに!

山の話よりも、その日来ていなかった会員の噂話のほうが圧倒的に多いのです。それも色恋沙汰の。。。
もし、この会に入って万が一素敵な相手に出会い、つきあうことになったとしたらこんな風に噂にされてしまうのか。

と思った瞬間に「山岳会は、ナシだな。。。」と心が決まりました。そもそもそういうのが嫌だから普段から単独行動ばかりしているのに、無理ゲーすぎるよ。。。それにこの環境で普通に活動できてる男性と、私とでは合わないような気もする。

その後私は、山岳会の共同装備でテント泊をするという甘い夢を捨て、一人で少しずつ装備を整えて体力をつけ、ソロテント泊をするようになりました。

で、しょっちゅうテント泊するようになると、隣に山岳会の大きなテントが設営されることがたまにあるんですけど、どこの会も本当に、噂話ばかりしてるんですよねw
あそこの会だけじゃなかったのね。

「なんで山に来てこんな、見知らぬ人の生々しい話を聞かされなきゃいけないんだろう」と、思わず耳をふさぎたくなるような噂話もけっこうありました。テントでの会話って筒抜けなのでね……最近はなるべく、山岳会の大きなテントが隣に来ないように、場所を工夫して張るようにしています。。。

ちなみに、この2つ目の山岳会とは、翌年に「最後の秘境」などと言われる雲ノ平のテント場で偶然出会いましたw

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テントに山岳会の名前が書いてあったのでわかったんですけどね。人の顔までは覚えていないので。でもまあ、やはり登山の方向性としては合っていたということなんでしょうね。

ちなみにですが、後に登山中に「山岳会に所属している」方と話す機会がありまして、聞いた話だと「個人の山行もすべて計画を届け出なければならないことになっているが、そこまで厳密にやっていない人も多い」とのことでした。
まあもちろん、会にもよるんでしょうけどやっぱりそうか……。でも、ルールを破ってこっそり山に行くみたいで、それもなんだか気持ち悪いですよね。。。

出会い方その3:婚活サイト (登山歴2年目)

最近は「paris」をはじめとした「恋活アプリ」などと呼ばれたりするサービスで「男性のみが月会費を払い、女性は基本無料で」出会いが求められるようになったようですね。

しかし、私が登山を始める前、2010年ごろに婚活をしていたときに利用していたのは、男性も女性も同様に、月額3000~4000円程度の会費を支払ってネット上でマッチングを行うというものでした。「婚活サイト」などと呼ばれていましたね。

たぶん、やっていること自体は婚活サイトもparisと変わらないと思うのですが……当時は「女性も会費を払う」のが当たり前だったんです。女性が無料のところは「いわゆる出会い系」っぽいところだけで、まじめな出会いを求められる雰囲気ではなかったと思います。

こちらの記事にも書きましたが、登山を始めて以降「週末の予定を全部空けておきたい」と思うようになった私は、婚活サイトでマッチングしたところで、週末にデートの約束をしたくない!という状態になってしまいました。

それで「デートの予定を立てられないのに毎月会費を払うのばかばかしいな」と思って、2011年に婚活サイトを退会し「婚活やめた!」な状態になっていたわけです。

しかし、1年経ってふと思ったのです「登山が好きな男性なら、私と同じように週末の予定はすべて空けておきたいと思うのではないか?」と。
最初から登山が好きな相手だけをターゲットにして、まずは平日の夜に食事に行ったりして、それで仲良くなれたら週末は一緒に登山をすればいい!そうだ、そうしよう。

「一緒に山に登れる人と出会いたい」というプロフィールを作成した

登山を始める以前に婚活をしていたときは、婚活サイトに登録するプロフィールも、ごく普通のプロフィールでした。「おいしいものを食べるのが好き」「お酒が好き」「読書が好き」「温泉が好き」みたいなことを書いていたと思います。とにかく、多くの人と出会いたいと登山を始める前は思っていたので。

しかし今回はあえて人を選ぶぞ!と思っていたので「一緒に山に登れる、登山を趣味にしている人と出会いたい」と、はっきりプロフィールに書きました。

それでも「登山はしないのですが、いいなと思ったので……」みたいな申込みも来るんですけど全部お断りし、「富士山に去年登りました」ぐらいの人もお断りし、プロフィール写真に山の写真や、山頂での記念写真を入れている人からの申込みだけ受けるようにしました。

とは言え、メールのやりとりや平日の夜に食事やお茶などしてみた段階で「この人とはないかな……」と思うことがほとんどだったのですが、それは普通に婚活しているのと同様で、フィーリングが合う人ってそんなに多くはないんですよね。でも、そんな中で「また会ってもいいかも」と思えた方が1人だけ現れたのです。

仮に「Mさん」としましょう。イニシャルがなんだったかはもう覚えてないので「Mountain」のMです・笑

エリート登山男子Mさんのこと

Mさんは一流大学を卒業して一流企業に就職後、さらに年収の高い企業に転職したという言わば「エリート」でした。転職前の会社も転職後の会社も、誰でも知っている有名企業です。

年齢は私よりも何歳か年上。世間的に見て「ちょうどつり合う年齢」だったと思います。

清潔感があり、いわゆるイケメン風ではないけれど親しみやすい外見。気さくで社交性もあり、読書が好きで知識も豊富。話していて頭の良さが感じられるけど、それをひけらかすようなこともないところもいいなと思いました。

どうしてこんな人に彼女がいないの?と思ったのですが、聞いてみると

「職場での恋愛は考えられず、平日は仕事、週末は登山で忙しく出会いがない」

「一緒に山に登れるレベルで登山をしている女性で、付き合いたいと思えるような人がこれまでいなかった」

「仕事が忙しくてまめに連絡できないからか、つきあっても『あなたに好かれている気がしない』と言われてふられてしまう」

というお話。最後のだけはちょっと気になったのですが、まあ、振られる理由が本当に「まめじゃないから」なら、私はそんなこと気にするタイプじゃないんで問題ないです。むしろ毎日連絡来たりするほうが面倒くさいんで。。。

そんなMさんから「君とだったら一緒に登山もできると思うし、君さえよければ付き合いたい」と言われ、率直に言って「うれしい」と思いました。

とは言え、ここで「わかりました付き合いましょう!」というのも早急すぎるよね。とりあえず一緒に山に登ってみましょう、ということになったのです。

しかしMさんは百名山ハンターだった

そんなわけでMさんと一緒に登る山の計画を立てることなりました。が、そこでわかったのは彼が「百名山制覇」を目指して、既に7割ほどの百名山に登っており、残りの山も駆け足で登りつつある途上だ、ということでした。

私自身はまだ、登山を始めて2年目でしたから、登ったことのない有名な山が、関東近県でもごまんとありました。たとえば谷川岳とか。東京から比較的気軽に行ける八ヶ岳や大月あたりの山にだってまだ、登ったことのない峰がたくさんあったのです。

でも、彼は「できれば自分がまだ登っていない百名山」に登りたいと言い、結局、東北地方にある某百名山に日帰りで登ることになりました。初めての2人での登山で、いきなり長距離移動……。(ちなみにそれまで、平日夜に5~6回は会っていましたのである程度信用はしてました)

たしかに、百名山にはいい山が多いです。
でも、100のうち70を既に登った人がまだ残している30の山は、東京から遠い山ばかりだったんですよね。うう、最初の1回ぐらいは近場の山にさくっと登りたいよう。。。

で、当日がやってきたんですが、ぶっちゃけ天気がよくなかったです。
ずっと真っ白で、山頂に着いたときには雨が降っていましたし。

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上のほうは残雪もけっこうあって、下のほうは雪解け水で登山道が川のようになり……端的に言ってしんどい登山でした。

正直言って、自分1人で計画していたらこの季節のこの天気の日に、この山に登ることはあり得なかったなあ。。。
というか私は「この山は雪が溶けてからのほうが、お花もきれいだしいいんんじゃない?」って言ってたんだけどなあ……聞いてくれなかったんだよな。

私も「まあ、車を運転するのはMさんだしなあ」と思って、あまり強くは言えなかったんだ。
でも、彼とつきあったとしたらずっとこんな感じなのかな、だとしたら今後も、しんどい登山が続きそうな気がするな。

結局、Mさんと一緒に登ったのはこの1回だけだった

実は、Mさんと一緒に登山した日は、途中のサービスエリアでの食事代や高速料金などは彼がまとめて払っていたのですが、東京に戻ってきて家の近くまで送ってもらった際に、きっちり半額請求されまして。

ああ「払っておくから大丈夫」って言ってたのは後で請求するからって意味だったのか、と思いながら言われた金額をお支払いし車を降りようとしたのですが、そこで

「あ!ごめん、忘れてた」

と呼び止められて

「ガソリン代も半分貰っていい?」

って聞かれたんです。
ああそうね、私はぜんぜん車詳しくないからよくわからないけれどこの車、なんだか高そうな外車だし、そのくせよく故障するらしいし?
しかもこの前「山に行く日まで修理が終わらないって言われたから車、買い換えちゃった」って言ってたもんね。うん、お金かかるよね~そうだよねーー。
…………なんかもう、いいかな、うん。

そこで私の中のMさんへの気持ちは、完全に終わってしまったように思います。もちろん、それだけが原因ではないのですけど、最後の一押しという感じで。

このとき初めて割り勘にされたわけではなく、Mさんとはそれまでの平日のデートでもだいたい割り勘でした。でも、割り勘自体が嫌だったわけではないのです。

振り返ると彼は「車や登山ギアなど自分の趣味」に対しては、びっくりするほど惜しみなくお金を使うのに、それ以外に関しては吝嗇、と言っても差し支えないような金銭感覚だったんですよね。。。なんか結婚したら苦労しそうだし、それ以前に付き合っても楽しくなさそうだ。
しかも「付き合う前の彼女候補」のはずの私も「お金かけるべきもの」と「そうではないもの」のグループで、後者に入れられちゃうんだもんなあ。
「釣った魚に餌はやらない」人と比べたら、ある意味正直なのかもしれないですけどね。

「一緒に登山できる相手」を求めて婚活したけれど、結果としては一緒に登山してみたことで、合わない部分が浮き彫りになってしまった、というところでしょうか。。。

まあ、よく考えるとMさんほど条件のいい相手とこれまでつきあった女性が「連絡がまめじゃないから」なんて理由だけで簡単に振ってしまうわけないですよね。我慢できることならするはずだし、直せそうなことならなんとかして直そうとするんじゃないかな、きっと。。。

私は、けして年収の高いエリート登山男子を求めていたわけではないのです。
でも、婚活サイトで出会った人の中で、一番話が合うと思った人がMさんだった。錯覚だったのかもしれないですけど……他の人とはそれ以前に、もう一度会ってもいいかなとすら思えなかったんですよ。

その相手とも結局、こういう結果に終わるのならもう、婚活サイトという出会い方自体が私に合ってないんだろうな、と思いました。
登山を始める前に1年ぐらいやっていてダメだったのだから、そりゃそうか、とちょっと納得もしましたね。

ちなみにですが、Mさんと一緒に登った山には、後に計画を立てて1人でもう1度登りました。

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何度でも登りたくなるような美しい山でした。
この山について微妙な思い出がくっついたままで終わってしまわなくて、本当によかったです。

出会い方その4:社会人サークル(登山歴3年目)

登山を始めてから3年目になると、週末はテントを担いで一人で山に登るのが当たり前になり、すっかり「単独登山女子」が板についてきました。

先ほど山岳会のところでちらっとお話した、最後の秘境と言われる雲ノ平や、鷲羽岳・水晶岳などに行ったのもこの年のことです。

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お天気にも恵まれ、すばらしい山旅でした。テントで5泊しましたw

前述の婚活サイトでの出会いのこともあり、この頃には「一緒に登山できるパートナーとしての彼氏」を求めることはほぼ諦めていました。パートナーがいなくても登山は楽しめるし、むしろ1人のほうが楽しい。となると「1人登山と同じぐらい楽しい2人登山」ができる相手を探すってめちゃめちゃ難しいよな……と、だいたいわかってきたのです。

とは言え、一緒に登ることはなくても山が好きな人同士で山の話をするのは楽しいひとときだ、ということもわかりつつあったのがこの頃です。というのは、後日別の記事として更新しようと思っている「山中での出会い」をいくつか経験し、行った山の話や装備の話などで盛り上がると一気に打ち解けられるなあと実感していたんですよね。

それならば、山での偶然の出会いを待たずに「山が好きな人同士が集まる飲み会」に出てみればいいんじゃない?と思いました。そこで「これは良いかもしれない」と思ったのが、当時広まりつつあった「社会人サークル」です。

社会人サークルって何?

大学のサークル活動のように、どこかのサークルに籍を置いて活動する、というものではありません。大学のサークル活動は「山岳会」のほうと近いですね。

社会人サークルは、どちらかと言うと「婚活パーティ」に近く、飲み会形式のものとイベント形式のものがあります。「婚活パーティ」も最近は、バスで日帰り旅行に行ったりするイベント形式のものが増えているようですので、そのあたりも似ているように思います。

そういえば「山と食欲と私」でも鮎美ちゃんが筑波山で開催された「山コン」に参加していましたね!
山コン編の1話目が現在無料で読めるようです。
続きが気になる方はコミックスの4巻でどうぞ!

じゃあ婚活パーティと社会人サークルでは何がちがうんだ?と言われると難しいところですが、大きなちがいとして

(1)社会人サークルではカップリングを行わない

(2)社会人サークルでは参加者同士で気軽に連絡先を教え合ってOK

という違いがあるのかなと思っています。
先に紹介した「山と食欲と私」の山コンのお話でも、後半「カップリング」と「連絡先の交換」がお話のポイントになってくるのですが、社会人サークルの場合はカップリングを行わないので連絡先の交換も自由です。また、参加者同士が勝手に2次会に行くのも問題ない、というか「是非みなさんで2次会など行かれてくださいね」と推奨していることも大きな違いではないかと思います。
まあ、このへんもいろんな婚活パーティ、いろんな社会人サークルがあると思うので一概には言えないのですが、多くはそんな感じではないかと。

実際に見ていただくとわかりやすいと思うのですが「パーティ主体の社会人サークル」はこんな感じで、「イベント主体の社会人サークル」はこんな感じです。

実は「婚活パーティ」には、登山を始める前に婚活していたころに何度も参加したことがあったのですが、この「カップリングタイム」がすごく苦手だったんですよね。。。そこまでいいと思った人もいないけど、友達ぐらいはありかな?という人はいなくはない。でもその人と「カップル」になると次は「デート」をしなければならない、それはしんどい。まずは友達に……ぐらいじゃダメですかね?という感じで。

それと、婚活パーティはお酒を飲まずに素面の状態で「全員と義務的に5分間話す」みたいな方式のところが多く、それも苦痛でした。そのぶん女性の参加費は安かったのですけどね。。。(※立食パーティ形式の婚活パーティもあります)

社会人サークルのパーティは、食事と飲み放題のコース付きのことが多く、お酒が入れば私でも少しは打ち解けて話せるかな?と思い「登山好き」が集まる、社会人サークルのパーティに参加してみることにしました。

登山好きが集まるパーティに参加してみたけれど

参加申込みをする前にまず「不思議だな」と思ったのが「登山好きが集まるパーティ」のはずなのに、なぜか開催日が常に土曜日の夜だったことです。

え?登山が好きな人が集まるのにどうして土曜日に開催するの……?

登山好きなら土曜日は基本、天気予報が出るまで予定を入れずに空けておくものでは?

一抹の不安を感じながら「土曜日の昼間仕事が入っていて、山に行けない」ことがわかっていた日のパーティを申し込みました。ちなみに「登山好きが集まるパーティ」が大変人気が高く、1週間前の申込みでは参加できないことがほとんどでした。

結果は……簡潔にいきましょう。
正直、あまり話が合う人がいませんでしたw
その日の参加者の中で、私が一番ガチで登山をやる人だったんですよね。もしかしたらその日がたまたまそうだったのかもしれませんが「去年富士山に登った」とか「たまに日帰り登山をする」みたいな方がほとんどで、私は「1人でテント泊するんですか!?すごいなあ……」と驚かれる(若干引かれていたかも……)始末。

1人だけ、学生時代登山部で今もけっこう登っている男性がいるにはいたんですが、私よりは10歳ぐらい年齢が下で、たぶん男性の参加者の中で最年少だったんじゃないかな。もちろん、私になど見向きもせず、最近登山を始めた女子と盛り上がっていましたw

そう、わかっていたことだよ、登山ガチ勢は土曜日の夜開催の飲み会には申し込まない!

そして「飲み会から異性の山友達を、あわよくば彼女を作ろう」と考える男性はガチ勢よりも若干チャラめであり「自分より登山レベルが低い女子を好む」のだよ。。。

既にガチ勢に片足を突っ込んでいる私には、この会合は無意味でした。
ていうかもう、登山好きな男性との出会いを求めるの、やめようかな……。

出会い方その5:紹介(登山歴4年目)

登山歴3年目にして、既に登山好きな男性との出会いを諦めかけた私は、婚活らしきものはすべて止めてしまいました。

しかし、ときどき金曜日や月曜日に有休をとって山に行くものですから、勤め先では「あの人は登山をするらしい」ということが知られるようになりました。
そのせいであまり喋ったことのない女性社員から「私今度富士山に行くんですけど、何か持っていったほうがいいものとかありますか?」などと質問されたりすることも多くなり。

そんなときは、面倒なのでこの本を貸しました。

さて、私がこの「山登りはじめました」をお貸しした人の中に、同世代で人事部に所属している女性がいました。仮にJ子さんとしましょう、人事部なので。

J子さんは富士登山に向けて地道に低山を登るトレーニングを続けていたので、私も本を貸すだけでなく「あの山とかアクセスもいいし登りやすいよ」とアドバイスをしたり自然と言葉を交わす仲になりました。

そんなある日、J子さんにこう聞かれたのです。

「私の兄の友人が登山を好きで、登山をする女性を紹介して欲しいって言っているのだけど、ももさんて彼氏いるの?」

なんでもその方は公務員なんだそうですが「山が好きすぎて、登山に行きやすいように八王子に引っ越した」んだそうで。それで一緒に登山ができる彼女を募集中なんですって。なんかデジャブ感あるな。。。

当時私は既に「一緒に山に登れる彼氏」は半分以上あきらめていましたし
「山が好きすぎて八王子に引っ越しか……なんかこだわり強すぎて面倒そうだな……家も遠いし」
という感想しか持てず。
いやでも待てよ、たしかJ子さんだって彼氏いないはずじゃない? 彼女だって今登山をがんばっているんだし、どうしてJ子さん自身はダメなんだ?と思い

「J子さんもたしか彼氏いなかったよね?J子さんはその人ダメなの?」

と聞いてみたのです。すると

「私はバツイチだから……離婚歴のある女は嫌なんだって」

とのこと。
なるほど。

離婚歴のある女は嫌だ、なんていう男は、私は嫌だな!

というわけで、結局紹介はしてもらいませんでした。
もういいです、登山好きな男子とは仲良くならなくて、いいです。

登山好きな男子はもういい、と思ったけれど

これが登山が好きな男性との下界での出会いのすべてです!と思ったけれど、番外編がありました。

私が行きつけにしている日本酒バーで、酒も料理もメニューが豊富で、本当においしいけれど値段も高くない、すばらしいお店があるんですけどね。どこかで聞いたような話だなこれ。

現在は着席のみの店に改装してしまいましたが、当時は立ち飲み席中心のお店でね、隣に立っていた男性の2人連れが「次回どこに登る?」なんてきゃっきゃしながら飲んでいたんですよ。

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「この前○○に行ったから、次回はこの、あさま尾根っていうのはどうだろう?」

…………。

おい青年よ、それは「浅間尾根(せんげんおね)」のことではないかな?
うわーーー気になる!めちゃめちゃ気になる!
でも、2人ですごい盛り上がっているから話しかけられない!

なので、1人がトイレに行って1人だけになったタイミングで話しかけたんです。

「山に登られるんですか?」って。

それが今の彼氏です。

結局、今の今まで浅間尾根については指摘できていないのですが、まあ、そこまでガチで登山するわけではない、そのぐらいの人がちょうどよかったってことかなと。思っています。

件の記事には文字数の都合上書けませんでしたが、登山にハマってすぐに婚活をやめたわけではなく、いろいろと、あがいてはいたんです。

この記事を書いてみて、登山を始める前からトータルしてあれほど出会いを求めても好きになれそうな人には出会えなかったのに、やっと出会えたんだから、大切にしたいものだなと改めて思いました。

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そのうち「登山中に出会いはなかったのか」についても書きたいと思います、

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