どんな宿に、私は「再訪したい!」と思うのだろう
最近は「温泉宿」以外の記事も増えてきて、あろうことか「ステーキブログ」と紹介されたりすることもあるこのブログですが、2016年の9月まではブログ名も「温泉のきろく」で、温泉宿と日帰り温泉のレビューだけのブログでした。
温泉宿についての記事を書く際、★5つを満点として「部屋」「食事」「風呂」について自分なりに採点をし、最後に「再訪したい度」をやはり★5つを満点に決めて、ご紹介するようにしています。
ただの一旅行者である私が、宿に対して点数をつけるなんておこがましいかなとも思ったのですが、自分自身が宿泊候補にしている宿について調べているとき「いいことばかりでなく、微妙だと思ったこともはっきり書いている」レビュアーさんの意見を参考にすることが多いので、自分自身もそういうスタンスでいきたいなと思い。
それならばやはり、文章だけで表現するよりも数値を出したほうが、評価をはっきり打ち出せるよなあ、と思ったのでこういう形になりました。
しかし、宿泊する際に「気になるポイント」って、おそらく人によって違うと思います。私が「すばらしい!満点!」と思った宿を「あんまり……」と思ってしまう方もきっといるだろうなと思うのです。
今回は、私が温泉宿に泊まるとき「温泉宿の部屋でチェックしてしまうポイント」についてまとめてみたいと思います。
同じようなポイントが気になる方であれば、きっと今後も、私のレビューを参考にしていただけるのではないでしょうか。
- どんな宿に、私は「再訪したい!」と思うのだろう
- 【部屋】で思わずチェックしてしまうポイントは?
- 滞在中の大半を過ごす「部屋」の居心地はやはり重要
【部屋】で思わずチェックしてしまうポイントは?
どの項目についても同じことが言えますが、ゴージャスな部屋に泊まりたいわけではもちろんなく「宿泊料に見合った満足度」があれば★5つ付けるようにしています。
清掃状況がよく、清潔感があるか
「豪華で広く新しい部屋」に泊まりたいとは別に思いませんが、清潔に掃除されていてほしいなとは思います。
田沢湖高原温泉の「駒ヶ岳温泉」の6畳間は清潔で快適そのもの
たとえば秋田県の田沢湖高原温泉の駒ヶ岳温泉では、6畳間に宿泊しましたが、清潔でとても快適な部屋でした。
駒ヶ岳温泉の宿泊記録はこちらです。
特に、家族経営などの小さなお宿の場合、共用部分に使われていない家具などが置かれていることがありますが、駒ヶ岳温泉も全10室の小さな宿ですけれど、廊下などもとてもすっきりと片付いていました。
古い部屋であっても、きちんと掃除されていて、室内に余計なものが置いてなければ「ここはいいな」と思います。
古い宿で「おばあちゃんの家」にあるような、用途のわからない物が室内に並べて置いてあるところがたまにあるのですが……ああいうのは個人的には、ないほうがいいなと思います。どうしても、埃がつきやすくなったりしますしね。
駒ヶ岳温泉は、部屋も快適でお湯もすばらしく食事もおいしい、人にあまり教えたくないぐらいお気に入りの宿です。
再訪したい度は当然、★5つです。
室内の温度調節は自分でできるか
最近は、各部屋にエアコンや、冬はストーブなどがあって自分で温度調節できる宿が多くなったように思いますが、やはり自分好みで調節できる宿のほうがありがたいですね。
たまに、室内に調節用のリモコンなどが置いていなくて、全館や同フロアで一斉に温度調節されている宿に出会うこともあります。多くは、大型の温泉ホテルでしょうか。
一斉空調でも、自分にとって心地いい温度に調節されていれば特に気になることもないのですが、なかなか、そううまくもいかないものです。夜寝ているときに、暑かったり寒かったりで目が覚めてしまう、ということもけっこうありました。
それと、高原の宿などでは、部屋に冷房がない宿もよくあります。でも最近は、高原でもけっこう暑いんですよね。。。昼は窓を開けていれば涼しいことが多いけれど、夜がつらいです。
窓を開けて寝れば涼しいのかもしれませんが、網戸の隙間から小さな虫が入ってきたり、防犯上心配だったりしますから、できれば寝るときは窓は閉めたいんですよね。
なので「高原の宿で冷房がない」けどいい宿なんだよなあ、という場合は、なるべく夏以外の季節に行くようにしています。
新潟県赤倉温泉の「ほてる千家」は古い宿だけどエアコンは最新型の霧ヶ峰
昨年夏に新潟県赤倉温泉の「ほてる千家」に宿泊した際は、部屋に入ったとき窓がすべて開け放されていたので「エアコンがない宿だったか!?」と一瞬思ったのですが、よく見たら真新しい「霧ヶ峰」エアコンがついていて、ちゃんと使用できました。
ほてる千家の宿泊記はこちらです↑
宿泊したお部屋はこんな感じでした。
入室時から布団敷きっぱなしなことについては、私はぜんぜん気にしない人です。1人泊だから大抵、スペースに余裕ありますしね。
ほてる千家は、再訪したい度満点の宿です。
部屋に空の冷蔵庫があるか
このポイントは必ずチェックしています。
というのも、私自身が宿を決める際に「部屋に冷蔵庫があるかないか」という点がかなり気になってしまうんですよね。
しかし、じゃらんなどを見ても冷蔵庫の有無についてはきちんと書かれていなかったりするので、他の方のブログなどで情報を探すことが多かったのです。
「空の冷蔵庫」と書きましたが、最近は昔のように「販売用のドリンク以外何も入れられない」冷蔵庫を置いている宿はほとんど見なくなりましたね。
長野県小諸市「中棚荘」は冷蔵庫に飲用の温泉水が入っていた
こんな感じで、販売用の飲み物も入っているけれど、空きはあることがほとんどです。
こちらの宿は「飲用できる温泉水をあらかじめ冷蔵庫に入れておいてくれる」素敵な宿でした。また泊まりたい。。。
宿泊記録がまだ書けていないのですが、飲用できる温泉を冷蔵庫に入れておいてくれる素敵な宿は、長野県小諸市の中棚荘です。
部屋のポットに湯沸かし機能はついているか
こちらも、個人的にかなり気になるのだけど、予約サイトにも個人のブログにもほとんど情報が載っていないポイントだったりします。もしかして、気になってるの私だけなんでしょうか。。。
ブログでも何度も書いていますが、私は、宿泊中にコーヒーを淹れるために、ドリップパックとチタンカップを宿に持参する人です。
となると、ポットは保温機能のみのものよりも、湯沸かし機能があったほうが圧倒的にありがたいわけです。
まあ、湯沸かし機能ついてなくても淹れちゃいますけどね。。。
鳴子温泉「旅館すがわら」は電気ポットじゃないけどサービスでカバー
ポットに保温機能がついていない宿でも、布団敷きのタイミングで新しいお湯を持ってきてくれたり「いつでも新しいお湯をお持ちします」と明記してあったりすればありがたいなと思います。
鳴子温泉の旅館すがわらでは、室内に置かれていた冊子で「ポット交換いたします」と明記されていました。
旅館すがわらの宿泊記録はこちらです↑
室内に置かれていた冊子にはこんな一文が。
おそらく、こんな風に書かれていない宿であっても「ポットのお湯を変えてほしい」と申し出れば、代えてくれるところがほとんどだとは思うのですけどね。給湯設備があるような湯治宿だったら別かもしれないですが。。。
でも、なかなか「代えて欲しい」とは言い出せなかったりするので、こういう風に案内を置いてくれる心遣いがうれしかったりします。
旅館すがわらも、再訪したい度満点の宿ですね。
寝具の質はどうか
チェックイン時から布団が敷いてあることについては特に気にならない私ですが、寝具の質は多少気になります。
まず、清潔なシーツと枕カバー、布団カバーがかけられていることはもちろん重要です。山小屋なら別に気にしませんけど、旅館ではね。。。
それから、布団の場合は敷き布団は2枚欲しいですなー。普段ベッドで寝ている人間にとっては、畳に布団1枚はちょっと固いようで、翌朝腰に違和感を覚えたりしますね。まあ、山に行けば寝袋で寝ているわけですけどね。。。
岩手県台温泉「中嶋旅館」の寝具は上質で快適でした
こちらは台温泉の中嶋旅館。敷き布団2枚で快適でした♪
掛け布団も、軽くて暖かいものであればベストですが、値段の安い宿の場合はそこまでは気にしません。
中嶋旅館さんは寝具の質はもちろんのこと、そして築100年の木造建築が見てもすばらしく、サービスや食事のおいしさもすばらしい、快適な宿でした。
トイレにウォッシュレットはついているか
室内にトイレがなくてもいいんです!
でも、共同トイレでいいので、できればウォッシュレットがあるとうれしい。。。
そして、共同トイレでいいので、できれば男女別のトイレにしてほしい。。。
群馬県湯宿温泉「大滝屋旅館」の美しすぎる部屋トイレ
群馬県の湯宿温泉 大滝屋旅館さんは、改装して部屋ごとに立派なトイレがついており、当然ウォッシュレットも完備です。
きれいすぎて、旅館というよりはホテルのようですが。。。きれいなだけではなく、バリアフリーにも対応していました。接骨院併設の宿ですもんね。
大滝屋旅館さんも、再訪したい度満点の宿です。
1泊2食付きで1万円ぐらいで泊まれる宿なんですが、そのわりに設備がすごいです。お湯もいいんですよ。
かつてはもっとずっと安い値段で泊まれる宿だったようですが、改装後は現在の料金でがんばっておられるようです。進化を続けている宿ということで、応援したくなりました。
テレビがちゃんと見れるか
宿で1人でいると、たまに酔っぱらってぼんやりテレビが見たくなることがあるんですよね。
大きさにはこだわりはないのです、ちゃんと、その地域で放送されているチャンネルが見れれば文句はないです。
いや、たまにですけど「テレビがちゃんと映らない」宿があるんですよ。古い旅館のことが多いですけど。NHKだけ映るんだけど、他は「チャンネルが設定されていません」と表示されてしまったりとか。。。
夜になる前に気づけば、フロントに問いあわせることもできますが、気づいたのが深夜だったりすると「まあ、もう、仕方ないか。。。」となってしまったりで。不便で困るというほどではないけれど、ちょっと残念な気持ちになりますね。
先日泊まった宿でも、画面のチラつきがかなりひどいテレビがあって、思わず写真を撮ってしまいました。
アナログ放送時代はよくこういうことがありましたけど……デジタル放送でもあり得るんですね。
まあ、もちろん山の宿などでテレビがないのは別にいいんですけど、普通に電気と上下水道が通っている温泉宿だったら、ちゃんと見れるテレビが置いてあるといいなと思います。
あと、壁が薄くて隣の部屋のテレビの音が聞こえてくる感じの宿も、気になってテレビをつけにくいので、ちょっと快適度が下がってしまいますね。
インターネット環境があるか
最近は、湯治宿のような宿でも、部屋で普通にWi-Fiが使えることが多くなりました。
最近私は、旅先にノートPCを持ち込んでブログを書くことが多くなったので、部屋でネットができるかどうかはけっこう重要だったりします。
岩手県鉛温泉「藤三旅館」は館内のどこでもWi-Fiがしっかりつながった
たとえば、岩手県の花巻温泉郷 鉛温泉藤三旅館では、ロビーなどの共用部分や日帰り入浴の休憩室などのほか、宿泊したお部屋でも何のストレスもなく、Wi-Fiを使うことができました。
鉛温泉藤三旅館は「湯治部」「旅館部」「全室客室露天付きの離れ」と、予算と好みに合わせて多くの選択肢から宿泊プランを選べる、お湯もサービスもすばらしい宿です。
じゃらんや楽天などで宿を検索する際は「インターネット可能か」どうかを検索条件に入れることができるので便利ですね。
ただし、じゃらんの場合は「部屋でインターネットOK」という選択肢なのに対し、楽天トラベルは単に「インターネット可」という表示なので、これだと自室でネットが使えるのか、ロビーなど一部のみでの対応なのかがはっきりわからないのではないかと思います。
じゃらんの場合は、プラン毎に「部屋でインターネットOK」という表示が出るようになっているので、とても親切です。
ただし、この表示を出すかどうかも宿の良心にかかってくると言いますか……全室で十分にスピードのでるWi-Fi環境が用意されていなかったとしても「部屋でインターネットOK」の表示が出ている宿はかなり多いです。
あと「自分のメールアドレスを登録」しないと使えなかったり「使用開始して1時間経過すると勝手に接続が切れる」タイプのWi-Fiもちょっと嫌ですね。。。
部屋に置いてあるパスワードを入力するだけで、十分に速度が出るWi-Fi環境が用意されている宿は、そう多くありません。
部屋で快適にネットができると、かなり印象がよくなります。
翌朝の布団あげはあるか
私は、チェックイン時に既に布団が敷いてあることは気になりませんが、食事処などで朝食をいただいて部屋に戻ったときに、布団が片付けてあるとちょっと残念に思ってしまう人です。
朝食が部屋食のときはまあ、スペースの関係上仕方ないかなと思うのですが……。
たまに「部屋食だけどスペース十分ありますから敷いたままの食事でも大丈夫ですよ」と言われることもあり、すごいありがたいな!って思います。
掃除などの時間の都合上、できれば朝食時に片付けてしまいたい、という宿の都合もあるだろうなとは思うのですが、できれば
「食事中にお布団片付けさせてもらいますね」
と一声かけていただけるとありがたいですね。。。部屋に戻ってゴロゴロしよう!と思ったら布団がなかった……というときの悲しみはだいぶ深いので。
由布院温泉「由布院いよとみ」は布団とこたつの配置が理想的すぎる
大分県の由布院温泉にある由布院いよとみは、チェックインからチェックアウトまでお部屋に誰も入ってこず、お布団はチェックインのときから敷いてあります。
しかも、布団の配置が……
こたつのすぐそばという。
こたつで好きなだけごろごろした後はそのまま布団に潜り込めるという、夢のような環境です。
由布院いよとみは、再訪したい度満点の宿です。お湯も食事もすばらしく、お値段も由布院の宿の中ではかなりリーズナブルです。
浴衣や羽織は清潔か
色浴衣だったり、かわいい浴衣である必要は別にないんです。ただ、きちんと洗濯された清潔なものであれば!
浴衣は、概ねきれいな宿が多いんですけど、たまに羽織がね……「これ、ちゃんと洗濯してるのかな」と、訝しんでしまうようなものがあったりするんですよね。
ちなみに私は、自分の靴下を履いてしまうので足袋ソックスがあるかどうかは特に重視しません。
部屋にドライヤーが置いてあるか
基本的には脱衣所にあれば良いのですが、脱衣所が狭かったり、湿気が多かったりする場合は、自室にもドライヤーが置いてあると便利だなと思います。
Panasonicのドライヤーだと、ナノイーとかそこまでいいやつじゃなくても髪に優しく乾かしやすい機種が多いのでうれしいですね。
滞在中の大半を過ごす「部屋」の居心地はやはり重要
温泉宿のお部屋は、いわゆる「温泉マニア」な人や旅慣れた人ほど「泊まれればいいや」となりがちで、こだわりが薄くなる部分かもしれません。
「風呂」や「食事」については譲れないことも多いけど、部屋はちゃんと掃除してあれば別にね、という話もよく聞くし、実際私もそう思います。
ですが、そうは言っても「温泉宿でのんびりすること」が旅の主目的となる私の場合、入浴と食事以外の時間のほとんどを過ごす「部屋」の快適度が、宿の印象を左右してしまうことはまちがいありません。
「新しい部屋」「豪華な部屋」「広い部屋」でなくても、居心地の良さや快適度を左右するポイントはいろいろあります。やはり、再訪するなら居心地の良い部屋の宿がいいなあと思い、いつもあれこれチェックしてしまう私なのでした。
実は、最初は【食事】と【風呂】についてもあわせて1記事にしようと思っていたのですけど、あまりにも長くなるので3つに分けることにしました。
次回は【食事】について思わずチェックしてしまうことをまとめます!