土曜日も一人泊可能で朝夕部屋食、かけ流しの温泉とおいしい食事を楽しめる宿
JR中央本線の下諏訪駅と諏訪大社下社が徒歩圏内にある下諏訪温泉は、小規模な温泉旅館が点在する一人旅に優しい宿が多い温泉地です。
「旅館梅月」は、下諏訪温泉の中でも食事がおいしい宿として知られており、特に馬刺しと馬肉のすき焼きが絶品だと噂に聞いていました。
土曜日も一人で泊まれて、朝夕部屋食の一人旅に優しい宿なので、2019年にも1度宿泊しているのですが、その際は馬肉のすき焼きは注文しないでしまいました。すき焼きなしでも料理は十分おいしかったものの、少し心残りに思っていたのです。
そこで先日再訪し、ついに馬肉のすき焼きを食べてきましたので、レポートしたいと思います。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。
- 土曜日も一人泊可能で朝夕部屋食、かけ流しの温泉とおいしい食事を楽しめる宿
下諏訪駅から徒歩9分、諏訪大社秋宮まで徒歩5分
旅館梅月は、中央本線の下諏訪駅から徒歩9分と徒歩圏内にあり、また諏訪大社下社秋宮までは徒歩5分と、交通の便が良く観光を楽しむにもちょうどいい場所にあります。
駅から旅館梅月を目指して歩いていくと、途中にセブンイレブンがあるので、道すがらに必要なものを買い足せるので便利です。
このセブンイレブンの一つ向こうの角を左に曲がると「中山道下諏訪宿」と書かれた提灯の掲げられたゲートがあります。
ここをくぐって左側の道に進み、住宅街の中の道を歩いていくと……。
住宅街の中に旅館梅月はあります。
チェックインは15時30分から可能です。早めの到着への対応は難しいと予約サイトなどに書かれていますので、必ず15時30分を過ぎてから到着しましょう。(荷物の預かりは事前に連絡をすれば可能な場合もあるようです)
1階のフロントでチェックイン手続きを行い、若女将と思しき女性スタッフに、部屋に案内していただきます。
【部屋】★★★★☆ コタツはなくなっていたけど広く快適
客室は、階段を上った2階にあります。
全5室の宿で、すべてのお部屋がこの2階フロアにあります。
廊下はちり一つなく掃除されていました。
2022年3月に宿泊した「椿」の部屋
今回宿泊したお部屋は「椿」というお部屋です。
踏込でスリッパを脱いで、中へ。
お部屋は10畳の和室で、広々としています。
以前宿泊したときは布団は食事後に敷いていただいたと思うのですが、今回はチェックイン時から敷かれていました。
また、前回は座卓のほかにコタツもあったのですが、このときは既に3月だったからか?それとも布団を先に敷くことにしたのでスペース確保のためか?わかりませんが、コタツはなくて、少し残念に思ったり。
お部屋の説明をしていただいた後、抹茶を煎れていただきました。
お茶菓子は「味噌パイ」です。甘さ控えめでおいしいお菓子でした。
床の間にテレビや電話、電気ポットなどが置いてありました。
電気ポットは保温機能はない、湯沸かしタイプ。お湯が湧くスピードは早かったです。テレビの後ろの壁に飾ってあったお花がきれいでした。
縁側には洗面所があります。
Panasonicのイオニティのドライヤーも設置してありました。
縁側の隅には、空の冷蔵庫と金庫も。
また、浴衣は(女性のみかもしれませんが)入室前に色浴衣の中から好きな柄のものを選ばせてもらいました。
帯の色は赤一色のようで……赤い浴衣に赤い帯になってしまいましたが。
クローゼットの中には、羽織とバスタオルとタオル、足袋ソックス、シャワーキャップ、歯ブラシが。
風呂場に共用の櫛はありましたが、自分用の櫛はないので、共用の櫛に抵抗がある方は持参したほうが良いですね。
また、客室内ではWi-Fiも利用可能で、スピードも特に問題ないレベルでした。
部屋に置いてあったお知らせ。
ちょっと気になったのは
「チェックアウトは10時ですが、10分前までにフロントへお越しください」
とあり。
それは実質、チェックアウト9時50分なのでは?と心の中でツッコミを入れてしまったのですが、小心者なのでちゃんと9時50分にチェックアウトしました・笑
2019年1月に宿泊した「桃」の部屋
前回、2019年1月には「桃」の部屋に宿泊しました。
部屋の向きは反転していますが、広さなどは同じようです。
このときはあらかじめ布団は敷いておらず、座卓のほかに、テレビの前にコタツがありました。
ここで、テレビを見ながらコタツに入ってごろごろするのが良かったんですよ……。コタツは止めてしまったのか、それとも冬に来ればあったのか……?
桃の部屋には、廊下にリクライニングチェアがありました。
このときはパープル系の色浴衣を選びました。
トイレは客室内にはなく、男女別の共同トイレを利用する
旅館梅月の部屋には、洗面所は付いていますがトイレがありません。
共同のトイレは、部屋を出てすぐのところに男女別であります。
女子トイレには個室が3つ。うち2つは和式ですが1つはウォッシュレット付きの洋式でした。
共同トイレが苦手な方もいらっしゃると思いますが、個人的にはいつも清潔に掃除されていましたし、部屋のすぐ前にあるのでそんなに不便ということはなかったです。
【風呂】★★★★☆ コンパクトな浴室だがシャワーやカランも温泉
部屋で一休みした後は温泉へ。
旅館梅月には2つの温泉浴室があり、時間帯で男女が交換になります。
夜間23時から朝6時までは入浴できません。また、朝の入浴時間は午前9時までになります。
チェックインから23時までは、左側の浴室が女湯となっていました。
温泉はすべて源泉かけ流しで、贅沢にもカランやシャワーのお湯も源泉を使っているそうです。
そのため、カランやシャワーを出してからお湯になるまで時間がかかることがあるそうです。たしかに、朝入浴したときはお湯になるまでけっこう時間がかかりましたが、源泉を使用しているからと言われると納得です。
温泉分析表は、両方の浴室に同じものが掲示されていたので、先にご紹介しておきたいと思います。
泉温57.5度、使用位置で42.0度という入浴にベストな温度の源泉。ナトリウム、カルシウム硫酸塩泉塩化物温泉で、加水・加温・循環・消毒などすべてなしの源泉かけ流しです。
チェックイン~夜まで女湯だった左側の浴室
では、左側の浴室へ。
脱衣所の手前側に洗面台があり、奥に脱衣かご。
洗面台には櫛と綿棒、化粧水と乳液が。
化粧水と乳液は「菊正宗」の日本酒の化粧品ですね!この化粧水すごいしっとりするので、私、家でボディーローションとして使っていますよ。付けたあとお酒の匂いするけれど。
ドライヤーはこちらもPanasonicのイオニティ。
では、浴室へ。
右手に浴槽、左手に洗い場。
コンパクトですが壁面は白いタイル張りで、光の良く入る明るい浴室です。
源泉の出る洗い場にはシャンプー&コンディショナーとボディシャンプー。
それと泡の洗顔料が置いてありました。
体を洗って浴室へ。
定員2人ぐらいかな……と思われる大きくはない浴槽ですが、そのぶん浴槽内のお湯が入れ替わるのが早いのでしょう。
無色透明なお湯はきりっと熱く、新鮮さが感じられます。湯口には温泉の成分がこびりついていました。
浴槽内に段差があるので、熱めのお湯でも案外長湯しやすく、のんびりと湯浴みを楽しめました。
翌日朝に女湯だった露天風呂付きの浴室
翌日朝6時からは、右側の浴室が女湯になります。
こちらの浴室には露天風呂が付いており、脱衣所に入って正面が内湯、右側に露天風呂に出る扉があります。アメニティ含め脱衣所内の設備は、もう1ヶ所の浴室とまったく同じでした。
露天風呂には洗い場が付いていないので、まずは内湯へ。
こちらは左側に浴槽、右側に洗い場があり、前日入った内湯と左右対称になっています。
浴槽の広さも同じぐらいでしょうか。
熱い湯に浸かって体を温め、目が覚めてきたところで露天風呂へ。
一度脱衣所に戻って、こちらの扉から露天風呂に出ます。
住宅街の中にある宿なので眺望はなく、四方を壁に囲われている状態ではありますが……晴れた朝に、まだひんやりと冷たい外気を感じながらお湯に浸かるのはやはり格別です。
湯口からは静かに、源泉が注がれ続けています。
新鮮なお湯を楽しめるすばらしい浴室でした。
本音を言うと、もう少しだけ入浴時間が長めだとうれしいなとは思うのですが……。
たとえば他のお客さんが先に入っていて「こういうご時世だしちょっと時間をずらして入りたいな」と思ったときなど、入浴のタイミングが難しいことはありそうだなと思いました。とは言えこの日は、他のお客さんと浴室で会うことがまったくなかったので、特に気になりませんでしたが。
後述しますが、一人泊の場合、夕食が17時40分と早めの時間から始まってしまうので、夕食前にゆっくりお風呂に浸かりたいなら、チェックイン可能となる15時30分にチェックインしたほうが良いですね。
【食事】★★★★☆ 馬肉づくしでお腹いっぱい!夜鳴き蕎麦サービスあり
旅館梅月に1人で2食付きで泊まる際は「一人旅プラン」で予約をすることになりますが、実はこのプランは、夕食の開始時刻が17時40分からになります。
あらかじめ、一人旅プランの概要ページにも「※18時前から夕食開始の為、お早めのご到着をお願い致します」と書かれているのですが、これをあまりよく見ずに遅い時間にチェックインすると、夕食前にお風呂に入れないということになりかねません。
少人数のスタッフで営業している小さな宿ですし、全室部屋食での対応ですので、全部の部屋が一斉スタートにならないようにこのようにしているのでしょうね。
知らずに予約してしまうと「夕食は17時40分からです」と言われて「え?さっき昼食を食べたばかり……」ということにもなりかねませんので、覚えておいたほうが良いと思います。
旅館梅月のドリンクメニューと別注メニュー
夕食時にいただけるドリンクメニューです。
信州産の地酒が並びますが、1人で飲むのに良さそうなのは1合の冷や升酒と、あとは「地酒セット3種」があります。
瓶は240mlの小瓶が多くて、1人だとちょっと多いなと思ったのですが、セットメニューは魅力的ですね。
このほかに焼酎3種と生ビール、瓶ビール、ハイボール、そして諏訪の地ビール「諏訪浪漫」の小瓶もありました。
ワインはフルボトルかハーフボトルでの提供になり、グラスワインはない模様。
それと当日注文可能な別注メニューもあり、なかなか魅力的です。
大王イワナや信州サーモンの刺身と馬刺し。
馬刺しは基本のコースにも必ずついてくるようなのですが、大王イワナと信州サーモンと馬刺しの3種盛りはちょっと気になりますね。同行者がいたらお願いしてもいいかもしれません。
ちなみにですが、名物の「馬肉のすき焼き」を食べたいときは、2人以上での宿泊の際は「桜鍋」付きのプランを選ぶことができますが、一人泊の場合は鍋付きのプランはありません。そして桜鍋(馬肉のすき焼き)は当日注文はできないため、事前に予約しておく必要があります。私は、予約時に通信欄に「別注料理の桜鍋を希望」と書いておきました。別注でオーダーする場合、桜鍋は1人前3700円(税・サービス料込4477円)です。
食後のコーヒーと、夜21時30分に無料でいただけるという夜鳴き蕎麦の案内もありました。
夜鳴き蕎麦!以前に来たときはなかったので新しく始めたサービスなんでしょうね。
すごく食べてみたいけれど、別注の桜鍋を食べた後に、蕎麦を食べれるでしょうか……。(よく見たら夜鳴き蕎麦についても一人旅プランの概要ページに記載がありました。よく読もうぜ私……)
ドリンク&別注メニューはこれで終わりですが、最後に1階のフロント前にある自動販売機のラインナップをご紹介します。
なんと!地ビールの諏訪浪漫の缶や、信州らしい「七味唐辛子ビール」がいただけるのはうれしいですね。普通の缶ビールも、サッポロ黒ラベルが入っているのは個人的には好印象です。
自販機まで厳選されたラインナップでいいな、と思いました。
2022年3月宿泊時の夕食
17時30分ごろになると係の方が座卓の上を片付けて、夕食の支度を始めます。
最初はこんな感じでセットしていただきました。
ピッチャーに入った水は下諏訪で採取される「黒曜石」が入った水だとか。
下諏訪町の黒曜石は、1年ほど前にブラタモリでも取り上げられて話題になったんだそう。飲んでみると、黒曜石の効果なのかもともとおいしい水なのかわかりませんが、柔らかくすっきりとおいしい水でした。
食前酒のかりん酒。
かりんも諏訪の名産品ですね。おそらく自家製なのでしょう。甘さ控えめで飲みやすいお味。
1杯目のお酒は、地ビールの諏訪浪漫にしました。
諏訪浪漫にはいくつか種類がありますが、この「しらかば」はケルシュタイプのお酒です。
いただきます!
フルーティでさわやかな香りのするビールです。諏訪の温泉水も使われているんだそう。苦みが少なく、湯上がりにいただくのもいいし、食事にも合いやすいビールだと思います。
お刺身は、梅月自慢の馬刺し。
自家製のたれにつけていただきます。
馬刺しはいろんなところで食べていますが、梅月の馬刺しはかなりの厚切りです。にんにく風味の甘めのたれでいただきましたが、赤身の馬肉にとてもよく合いました。
次の料理は何かの山かけ……?
と思ったら、こちらも馬肉のたたきだそう。細切りにした馬肉を甘辛いたれであえてとろろをかけてありました。たたきというよりもユッケ風といったほうがイメージしやすいかも。
山盛りの白髪ねぎをのせられて現れたのは「蕎麦の軍艦」です。
いわゆる「蕎麦寿司」ですね。ねぎと蕎麦と海苔という鉄板の組み合わせをこういう形でいただけるのはおもしろいし、もちろんおいしいです。
煮物は凍み豆腐。
定番の料理ですが、定番のものもちゃんとおいしい。
このあたりでビールがなくなったので、地酒の3種セットをお願いしました。
左から「真澄 美山錦」「遠藤酒造場 どむろく」「高天 純米吟醸生」です。
真澄はどっしりと力強いタイプのお酒、高天は軽やかでフルーティ。
そして真ん中の「どむろく」は……私、濁り酒が好きなのでどぶろくもちょいちょい飲むのですが、こちらは原材料のお米の粒がそのまま入っているような感じで、かなり濃厚でした。食事と一緒にいただくというよりは食後に飲みたいかな……と思い、どむろくだけ最後まで残しておくことに。
天ぷらは、山菜を交えた春らしい野菜の天ぷらです。
かぼちゃ、ふきのとう、タラの芽、エシャレット、ラディッシュ、花豆。揚げたてで持ってきていただき、抹茶塩で。花豆がホクホクしていて大変おいしかったです。
酢の物は帆立と菜の花。
菜の花のほろ苦さが良いですね。
そう言えば、鍋はいついただいたらいいんだろう……?と思っていたら「鍋を始められたいときはお声がけくださいね」と言われたので、じゃあお願いします!と。
すると若女将がやってきて、きれいに作ってくださいました。
具材は馬肉のほかに白菜、ねぎ、椎茸、春菊など一般的なすき焼きに入る野菜と、なぜかトマトが!
なんでも、いろいろ試行錯誤してみてトマトが一番合うとわかったんだとか。
卵につけていただきます。
えーーーたしかにトマト!意外なほどにおいしいです。
甘めの割り下でいただくんですが、甘く煮えた野菜やお肉の中で、半生のトマトがすごく爽やかな存在です。もちろん馬肉も、牛肉と違って脂っこくなく、でも肉の味はしっかりするのですき焼きに合いますね。
「トマトは煮すぎないのがポイントですので。あとはご自身のペースでお願いしますね」
と、後は任せられたんですが、野菜も肉もまだまだたくさんあります。食べきれるかな……。
そしてこの後まだ料理が!
信州牛のステーキです。
絶妙な焼き加減で焼かれており、下にはふろふき大根が敷かれていました。
ふろふき味噌でいただくステーキというのもなかなか新鮮です。
〆のご飯はおにぎり茶漬け。
まん丸な野沢菜漬けは、中にご飯が入ったミニ野沢菜おにぎりでした。細かいところまで凝ってますね……。
デザートは、信州のりんごを使ったアップルパイ!
こちらもボリュームあるデザートで、お腹いっぱいでしたがおいしいのでいただきます。
全部おいしくて幸せでしたけど、さすがに夜鳴き蕎麦は食べれませんでした……。
2019年1月宿泊時の夕食
前回、約3年前の2019年1月に宿泊した際の夕食も、簡単にご紹介したいと思います。
食前酒はこのときもかりん酒。
馬刺しはやはり厚切りです。ユッケ風の馬肉のたたきも2022年と同様のメニュー。
蕎麦寿司は、このときは稲荷寿司スタイルでした。甘めの揚げと蕎麦というのも新鮮でおもしろかったですね。
左の写真は煮物で、牛のしぐれ煮を白玉団子で包んだもの。酢の物はえのきだけ、なめこ、しめじとチコリ、オクラと貝。具材もありふれたものではなく、工夫がありますね。
ふろふき大根の上にステーキを載せるスタイルはこのときも変わらずでした。
天ぷらは「天使の海老」と呼ばれる殻ごと食べられる海老だそう。野菜はカボチャとモロッコいんげんです。
おにぎり茶漬けとアップルパイは、味付けなどに若干の違いはあるものの、2022年と同じメニューでした。
煮物や酢の物、天ぷらなどは季節によってメニューが変わるけれど、馬刺しや馬肉のたたき、信州牛のステーキや〆のおにぎり茶漬け、デザートのアップルパイなどは定番メニューのようですね。
定番のメニューもどれもおいしいので「あの馬刺しを食べに梅月に泊まりたい!」と思う方も多いのかもしれません。
そして、お腹いっぱいで結局夜鳴き蕎麦は断念しました……。
2022年3月宿泊時の朝食
2022年3月に宿泊した際の朝食を紹介したいと思います。
朝食の開始時間は7時30分から。早めスタートですが、朝食事時も布団は敷いたままにしておいてもらえるので、食事が終わってからごろごろすることにします。
半円状のお盆の上には7枚のお皿がセットされ、品数豊富ですばらしいですね。具沢山なお味噌汁の中には菜の花と玉ねぎが入っていました。菜の花の味噌汁、春らしくておいしい……。
お品書きはイラスト付きでした。一部、お品書きと異なるメニューもありましたが、仕入れによっておかずが変わることもあるんでしょうね。
お盆の一番上には銀鮭と卵焼きが。銀鮭は「皮までパリパリ」と書かれていましたが、たしかに皮も気にせずいただけるおいしさ!朝からお酒が飲みたくなりますね……。
長芋、その隣はお品書きでは「雨長唐辛子の甘辛煮」とありましたが、この日は鯉の甘煮のようでした。その隣は大根おろしとなめ茸。
下の段は左からしじみの佃煮。真ん中はお品書きではきんぴらですが、茄子を甘辛く煮たお惣菜でした。右下は、お品書きではきゃらぶきだけど、ワカサギの甘露煮かな。
漬けものは自家製でしょうか。あまり塩辛くなくいのにご飯がすすむ、おいしい漬けものでした。
スプーンが添えられた器の中は、お品書きでは「甘酒」となっていましたけど、ヨーグルトでしたね。
ほうれん草のお浸しと、諏訪産コシヒカリのご飯。
ご飯がすすむおかずがたくさん並ぶ、満足度の高い朝食でした。
2019年1月宿泊時の朝食
2019年に宿泊した際の朝食は、おかずが箱膳に入っていました。
漬けものは高菜の油炒めですね。これ、ご飯にかけるといくらでもご飯が食べれてしまう……。
そして、お味噌汁の代わりにネギたっぷりの温かい蕎麦が。鶏肉も入っていて、具沢山なのがうれしい。
箱膳の蓋を開けてみると……。
鮭と卵焼き、ほうれん草のお浸しは2022年にもいただきましたが、左下の刺身っぽいやつは?
もしや鯉の洗いではないでしょうか?ちょっと記憶が曖昧なのですが、タレも普通の醤油ではなく酢味噌っぽいし、そんな感じがします。
こうして見ると、2019年から2022年までの間に朝食はおかずの数が増えたんですね。2019年の朝食も十分おいしかったと思うのですけど、進化を続けられていてすばらしいなと思いました。
【再訪したい度】★★★★☆ ボリュームたっぷりの食事は登山後の宿泊に最適かも
実は、梅月さんの隣にはぎん月さんという旅館があって、こちらも以前ブログでご紹介しています。
ぎん月さんも食事のおいしい宿でしたし、価格帯も近いのでどうしても比べてしまうのですが、ぎん月さんの食事は「料理人が作った繊細な会席料理」だなと思います。これも私は大好きです。
梅月さんの食事は、一皿一皿の盛りが良く、ボリュームたっぷり。味もとても良いですが、会席料理というよりは「郷土料理」に近い雰囲気かなと思いました。恐らくこれは、お隣同士で同じ路線で張り合っても仕方ないし、棲み分けているのではないかと思います。
あと、ぎん月さんは内湯は浴槽内循環していますけど、梅月さんはすべての浴槽がかけ流しです。ただし、ぎん月さんは内湯は夜通し入れますけど梅月さんは深夜早朝の入浴はできません。この辺りを見て、好みなほうに泊まるのが良いのかなと。
どちらもすばらしい宿ですが、梅月さんに泊まるときは、お腹を空かせてチェックインすることをおすすめします。特に1人泊の場合、夕食の開始時間が早めなので。
私も、今回は夜鳴き蕎麦までたどり着けませんでしたが、次回宿泊したらぜひ食べてみたいなと思っています。
【1人旅に優しい度】65点:以前は土曜日1人泊できなかったので、泊まりやすくなったのはありがたい
泊まりやすさ 15/20
連休のときなど設定がないこともあるが、基本的には土曜日も1人で、2食付きのプランで泊まれる。価格差は2人で泊まったときより2000円程度アップするが、良心的なほうだと思う。実は2019年時点では土曜日の1人泊ができなかったので、泊まりやすくなったのはありがたい。
食事場所の配慮 20/20
すべて部屋食での対応。食事処はなさそうなので、今後対応が変わることもなさそう。
プランの選択肢 5/20
1人で予約できるのは「一人旅(2食付き)」「夕食付き」「朝食のみ」「素泊まり」のみで、別注メニュー付きのプランなどは予約できない。ただし、プランに含まれないだけで、多くの別注メニューは一人泊でも注文はできる。
ドリンクオーダー 10/20
ビール、焼酎はグラスオーダーが可能だが、地酒は1合でオーダーできるものが1種類と「地酒セット3種」以外は240ml~300mlの小瓶でのオーダーになる。ワインはグラスオーダーができない。
フリーWi-Fi完備 15/20
Wi-Fi利用可能。速度は普通に利用できるレベル。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。