伊豆長岡温泉 ホテルサンバレー悠々館
伊豆長岡温泉は、最寄り駅の伊豆長岡駅からバスで5分ほどのところにある、比較的面積の広い温泉地です。
広いのは、元は「古奈温泉」と「長岡温泉」という2つの温泉地だったのが合併して1つになったからのようですね。楽天トラベルには41軒の宿が登録されていました。(2016年11月現在)
宿の一覧を見てみると小規模な宿よりは大きな温泉ホテルが多いようなんですが「ホテルサンバレー伊豆長岡」はその中でも、総部屋数100室近い本館に、コンセプトの異なる3つの別館を持つ、かなり大規模なホテルだと思います。
普段はそんなに大きなホテルを選んで泊まることはないのですが、実は、ある理由があってこのホテルに泊まってみたい!と少し前から思っていました。
調べてみたところ、ファミリー向けと思われる本館は、休前日の1人泊のプラン設定がないようなのですが、別館悠々館なら、土曜日の1人泊朝食付きで税込7500円で泊まれる!とわかったので、さっそく予約。
沼津港で寿司とクラフトビールを楽しんだ後、バスで現地に向かいました。
見た目はまったくホテルっぽくなく、マンションそのものです。
ホテルサンバレー伊豆長岡に泊まってみたかった2つの理由は「豪華な朝食バイキング」と「まんが図書館」
伊豆長岡温泉に初めて来たのは、修善寺方面にある神代の湯に泊まった後、日帰り入浴をしに「弘法の湯」に行くためでした。数年前のことでしょうか。
野菜たっぷりの料理がおいしく、湯量豊富な神代の湯。
伊豆長岡温泉はアルカリ単純泉の癖のない泉質ですが、湯量が豊富なのか新鮮な感じがして悪くないお湯だなと思い、それからも沼津アルプスに登った後に何度か日帰りで訪れていました。
ただ、日帰りでまあまあ満足していたのですが、いつも登山のついでに立ち寄るばかりなので、一度登山抜きで沼津・伊豆長岡温泉に行ってみたいなあと思っており。
そんなとき、目に付いたのがこんなお知らせでした。
2014年の6月にオープンしたようなのですが、漫画25000冊が読み放題とは、けっこうな蔵書量ではないですか!
開館時間も12時から23時までとまあまあ長い。欲を言えば漫画喫茶よろしく朝まで営業してくれたり、夜の間部屋に漫画を持ち込めたりしたらもっとありがたいけども、さすがに管理が大変か。。。
まだ「ネットカフェ」ではなく「漫画喫茶」だった時代には、飲んだ後などに酔い覚ましに寄って「買うほどじゃないけど読んでみたい」漫画を読んだものですが、最近は、行っても漫画の蔵書が少ないところも多いし、年齢的にももう、いい大人だし……。
と思ってここ数年「ネットカフェ」にも「漫画喫茶」にも行ったことがなかったのですが、買うほどじゃないけど読みたい漫画は今もけっこうあるんですよね。
日帰りでもまんが図書館は利用できるようなので、泊まるか日帰りですませるかを検討するためにいろいろ調べていたらば。
実は、朝食バイキングが非常においしそう!ということに気づいてしまったのです。。。
中でも、こちらに心惹かれました。
最近は、やっているホテルも多いとは聞くのですが、私はどちらかと言うと、海より山に近い宿に泊まることが多いということもあり、未経験です。
いくらをてんこ盛りにしてご飯食べたいなあ。秋だし。
素泊まりに、プラス1000円ぐらいで朝食付けられるんですよね。しかも、朝食バイキングもまんが図書館も、本館に泊まる必要はなく、どの別館に泊まっても同じサービスを受けられるのです。
では、1人で土曜日に泊まれる、一番お得なところに泊まろう!
サンバレー伊豆長岡の本館と3つの別館の特徴
本館と、3つの別館について調べてみました。
ポイントは「土曜日1人泊可能か」「宿泊者専用の風呂があるか」「本館からの距離」です。
総ひのき造りの大浴場・まんが図書館・夕朝食のバイキング会場などが集まっている。
朝食付きで1人泊平日10000円ぐらいからだが、休前日は1人泊の設定なし。
本館の目の前にある。洋室20室&和洋室25室の宿。
宿泊者専用の貸切露天が5つあるが、お湯は循環。
朝食付きで1人泊平日10000円ぐらいからだが、休前日は1人泊の設定なし。
伊豆長岡温泉 ホテルサンバレーアネックス
本館から徒歩10分。洋室のみ49室。専用の風呂はなし。
1人泊可能でシングルルームもあるが数は少ない。
シングルルームに泊まれれば平日も休日も朝食付き7200円。
ダブルルームになると、部屋数は増えるが朝食付き7600円。
伊豆長岡温泉 ホテルサンバレー悠々館
本館から徒歩5分。マンションタイプ。
1人泊可能で、朝食付きだと平日7800円、休前日8800円が基本のプラン。
専用の内湯が地下にあり、加水ありかけ流し!
というわけで、休前日に一人泊できるのは「悠々館」と「アネックス」なんですが、個人的にポイントと思っていた「宿泊者専用の風呂」と「本館からの距離」の両方で悠々館が勝っています。
宿泊者専用の浴室がないのと、加水ありとは言えかけ流しの浴室があるのとではだいぶ違いますよね。
1人で泊まれる部屋数も悠々館のほうが多いようだし、よし決めた!
というわけで、宿泊する数日前に悠々館を予約しようとすると、直前割引プランが出ており、土曜日だというのに朝食付き7500円で泊まれることになったのです。ラッキー♪
沼津駅から伊豆長岡駅行きのバスに乗って、宿へ
当日は、朝9時台に東京駅から東海道線の普通列車に乗って沼津駅に向かい、そこからバスで沼津港へ向かいました。
まずはクラフトビアバーで1杯。
沼津が発祥の地のベアードビールのタップルームです。
そして、やや遅いお昼ご飯を食べに、お寿司屋さんへ。
沼津港直送の、新鮮なお寿司をいただきました。
そして、いったんバスで沼津駅に戻り、伊豆長岡駅行きのバスに乗り換えます。
沼津駅から伊豆長岡駅へのバスは、伊豆箱根バスが1時間に2本程度運行しています。
沼津駅からバスに乗り、20~30分というところでしょうか。
長岡温泉北口というバス停で下車します。
道の向こうにローソンが見えますね。
ローソンの手前の道を右折し、2分ほど歩きます。
突き当たりに悠々館の看板が見えますね。
右手に写っているのが悠々館で、その前の駐車場が悠々館の宿泊者用駐車場でした。
到着!バス停から2~3分と、かなり近いです。つまりローソンからも2~3分。
「マンションタイプ」とは聞いていましたが、本当に、マンションですねw
まずはフロントでチェックイン。
部屋への案内はないので、こちらで館内について、本館との行き来についての説明をしていただきます。
申し訳ないけれど布団敷きはご自身でお願いします、と言われますが、こういうタイプの宿なら、それが普通ですよね。
悠々館についての説明書き。重要なところに赤を入れてくださいました。
明日の朝、伊豆長岡駅に行くのであれば無料の送迎バスも出ているようです。
ほー、卓球もできるのか。22時まで。1時間500円。(1人だからまったく関係ない情報だけど。。。)
そして、本館についての説明書きです。
本館の大浴場には自由に入れるのと、朝食バイキングは本館が会場なので、場所についても詳しく説明してくださいました。
本館のお風呂に行くときは、部屋に置いてある、ホテル名の書かれているビニールの袋にタオルを入れて持っていってね、とのことでした。それを持っているかどうかで、日帰りのお客と区別をしているのかな……?
お部屋は3階とのこと。鍵をもらってエレベーターに乗ります。
【部屋】★★★★ ときどきなぞの機械音がする以外は、wifi完備でものすごく居心地のいい部屋
エレベーターをおりると……
うん!マンションの通路ですねw
本日のお部屋はこちら。
なんだか、自分の家に帰ってきたかのような気分です。
室内ですが、6畳の和室とリビングという造りなんですが「1LDK」と称したくなるような内装でした。
まず、6畳の和室。
シンプルな和室です。
手前側に押し入れがあり、布団が入っています。
浴衣とタオルと歯ブラシ。
真ん中に置いてある白い袋が「本館に行くとき持っていって」と言われた袋ですね。
そしてLDK。
あれ?どーんとダブルベッドが置いてあるよ。。。
じゃあ別に、布団敷く必要ないじゃん。。。
キッチン。
正直、うちのキッチンよりずっと広くて立派ですw
まさか、グリル付きのコンロがついてるとは。じゃあ、沼津で干物でも買ってくればいいつまみになったのかも……。
冷蔵庫もちゃんとした、冷凍冷蔵庫だから氷もアイスも冷やせるし。
冷蔵庫の上には、電気ポットと煎茶のティーパックと栓抜き!
栓抜き、重要ですよねー。
ベッドに横になった視点で撮ってみました。
いやー、くつろげるなあ。。。
洗面所。
アメニティは特にありませんが、ドライヤーは完備です。
お風呂もついてます。
トイレももちろんあり、ウォッシュレット付き。
室内はwifiも完備しており、接続してみたところ、十分速度が出る、実用に耐えうるwifiでした。
文字通り、自分の家にいるような気分でくつろげる部屋!広いし何の不満もないわー。
と思っていたのですが、しばらくして気がついたのは、キッチンの後ろの壁あたりから、時折何かの機械音がするんですね。隣の部屋の物音、とも何か違うような、機械が動いているような音です。夜中もずっとしてました。
エレベーターもそこまで近い場所にはないし、もしかして隣の部屋でトイレの水を流した音がこんな風に聞こえるの?などと考えていましたが、正体はわからず。。。
とは言え、そんな大きい音ではなく、私個人としては「眠ってしまえばわからない」レベルなんですが、物音がすると起きるタイプの人は気になるだろうなーと思いました。
でも、本当に広さは十分で、5人ぐらいで泊まって、パーティとかやりたい感じですw
料理をするには電子レンジがないのがおしいなーと思いましたが、実はフロント前にあるラウンジには、電子レンジが置いてありました。
玄関入って右手がフロント、左手がラウンジです。
奥のほうに電子レンジがありますね。
新聞も読めるようです。
総じて、ラグジュアリーではないけれど、くつろげる空間でした。
【風呂】★★★★ こぢんまりとしているけれど、空いていていいお湯
本館のお風呂とまんが図書館については、別途記事にしたいと思いますので、ここでは別館悠々館の宿泊者専用のお風呂について書きます。
↑本館についての記事はこちら。
夜の早めの時間帯は本館のお風呂に行ってしまったため、悠々館の宿泊者専用風呂に入ったのは、夜11時を過ぎてからでした。
浴室は地下にあります。男女別の内湯のみです。
入浴可能な時間は、チェックインから深夜0時までと、朝5時30分から10時まで。
脱衣所。
一応、鍵付きのロッカーもあります。
やや雑然とした印象でした。
洗面台には、化粧水と乳液、シャワーキャップが。
浴室の洗い場です。
シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプーあり。
洗い場と、浴槽1つというシンプルな浴室です。
加水ありのかけ流しということでしたが、42度ぐらいの、やや熱めでよく温まるいいお湯でした。
しかも、みんな本館でお風呂に入って「もういいや」となってしまうのか、空いていて、誰も入ってきません。
ひとしきり湯浴みを楽しんで、あがります。
脱衣所に、成分分析表がありました。ph9.0と、けっこうアルカリ度の強いお湯なんですねー。
源泉使用状況も書いてありました。
加水ありのかけ流しとは聞いていたけれど、消毒も無しなんですね。
なんだ、思った以上にちゃんとした温泉だったのねえ。。。
いやー、いいお湯でしたw
【食事】★★★★★ 期待の朝食バイキング。勝手丼とフレンチトーストに大満足!
さて、朝食バイキングです。
ちなみに、朝食バイキングでいっぱい食べられないともったいない……と思い、夕食はつまみ程度で軽めにしましたw
朝7時から9時30分の間に、本館に行っていただきます。
本館と別館の間はシャトルバスが、夜は22時まで、朝は7時から随時運行しているのですが、悠々館と本館の間は徒歩5分足らずなので、結局私はバスは使いませんでした。
利用したい場合はフロントに申し出れば、すぐにバスを呼んでくださるようです。(けど、それがちょっと面倒だったんですよね……フロントにって誰かしらお客さんいるし)
本館に行くには、バス停のある通りにいったん出まして
2~3分歩きます。
サンバレー本館の看板が見えたら左へ曲ります。
そこから2分ほどで到着です。
本館の前には、シャトルバスが停まっていました。
なるほど、フロントに言えばこれに乗ってこれるというわけですね~。
たしかに、天気の悪い日や真夏や真冬だったらバス使いたいかも……。宿泊時は晴れていて、気候もよかったですから、散歩がてら歩いてしまいましたが。
朝食会場は2箇所あり、正面玄関入って左側の「鳳凰」の間と、左手側に進んでいったところにある「吉祥」です。
とりあえず、入り口に近い鳳凰に行ってみたら入れたので、そちらでいただくことにしました。
食事に行くときは浴衣も着ていないですし、タオルバッグも持って行かないので、ルームキーでチェックしたり部屋番号を聞かれたりするかなーと思いましたが、まったくのノーチェックでした。。。
これ、関係ない人が外から入ってきても食べれてしまうけど、大丈夫かしら。。。たまたまですかね。。。
席も自由ということだったので、適当に席を取ります。
いざ!バイキングw
とりあえず、一周してご飯物以外で気になるものを取ってきました。卵料理が3種類ありますね。。。
いやー、これだけ見ると「別に普通じゃない?」という感じもしますが、たしかに普通なんですけど、地味に、どれもおいしいんですよ!
マグカップに入ってるのはホワイトシチューなんですけど、これも妙においしかった。和総菜もおいしかったなあ。地味なんだけど。。。
サラダもねー、私、朝食バイキングだとあまりサラダって取らないんですよ。
レタス・ブロッコリー・ポテトサラダ・きゅうり・トマト……みたいなラインナップだと、まず取らないんですが、こちらの朝食バイキングのサラダは、豆苗だのベビーリーフだの、普段あまり食べないちょっとおしゃれな野菜ばかり並んでいたので、珍しくいただいてしまいました。
ソーセージとかベーコンとかスクランブルエッグとか、当たり前のメニューがおいしいし、鰺の開きも、その場で焼いていて温かいし。
そして、今回かなりヒットだったのがこちら!
焼きたてフレンチトーストです!
混み合っているときは、既に焼かれているものを取っていく感じなのですが、1周目で食べてみておいしかったので、お替わりをもらいに行ったところ、列が途切れていまして。
そうしたら、コックさんがその場で焼きたてに粉砂糖をふってくれまして。それにメイプルシロップとジャムをつけて食べたらめちゃめちゃおいしかったです!!
ちなみに、ジャムはフレンチトーストのコーナーにはないのですが、ヨーグルトのコーナーに数種類置いてあるのでそれを使います。
後でヨーグルトもいただきました。盛り付けがあれですが。。。
そして、お楽しみの勝手丼。
イクラ・まぐろ・しらす・生しらす・サーモン。
それと、丼に載せられなかったのですが、イカの刺身もあり、取り放題です!
大量の刺身がどーんと置いてある感じだと鮮度が心配になりますが、こちらの勝手丼コーナーには少量ずつしか刺身が置いていなくて、減ってきたらこまめに追加してくださり、それもありがたかったです。
ご飯ものはこのほかに、白粥と抹茶粥がありました。
また、パンも数種類あったのですが、フレンチトーストをたっぷりいただいたので他には食べれず。。。
クロワッサンは自家製だったらしいと後から知り、ちょっと後悔しました。
宿の食事って、何か一品「これがめちゃめちゃおいしい!」と思えるものがあると、他は普通以上であれば「すごくおいしかった!」と思えるような気がするんですよね。
たぶん、品数が多いので、一品一品がまあまあおいしくても、印象に残らないといいますか……。
その意味で、こちらの朝食バイキングは「フレンチトースト」と「勝手丼」というスペシャルな2品があり、他も水準以上においしかったので、記憶に残る朝食になりましたよ。
【再訪したい度】★★★★☆ また朝食付きで泊まりたい
本館に泊まるとあまりお得感のない宿だなと思うんですが、悠々館はお風呂もいいし、値段も安く、土曜日も泊まりやすいしでかなり気に入りました。
ただ、部屋がかなり広いのに普通の家庭用のエアコン1機のみという、これも普通のマンション仕様なので、真夏や真冬は暑かったり寒かったりするかもしれません。
春か秋に、また来てみたいなーと思いました。
ここなら、あえて1人で来なくても、誰か連れてきてもいいかもしれないなあ。
それと、朝食バイキングの勝手丼は、かなり長い期間やってはいるようですが、一応「期間限定」ということらしいので、もしまた行くなら、今もやってるのかをちゃんと確認してから行かないとなあ、と思いました。