箱根底倉温泉ての湯
箱根底倉温泉ての湯は2019年に閉館しました。以下は営業当時の情報となります。
箱根底倉温泉(そこくらおんせん)は、宮ノ下温泉と強羅温泉の中間あたりにあり、箱根七湯の一つにも数えられている歴史ある温泉です。
箱根七湯とは「箱根湯本温泉」「塔ノ沢温泉」「宮ノ下温泉」「堂ヶ島温泉」「底倉温泉」「木賀温泉」「芦之湯温泉」を指すんだそうですが、これらは江戸時代にそう呼ばれていたんだそうです。
だから「強羅」や「仙石原」「小涌谷」など、明治以降に開発された温泉は含まれないんですね。
正直なところ「木賀温泉」と「底倉温泉」は「どこ?」と思ってしまったのですが……底倉温泉については、過去には3軒の旅館があったけれど、現在は一軒を残すのみ、とWikipediaには書いてありました。
そんな歴史ある底倉温泉のお湯を日帰りで手軽に楽しめる「ての湯」で、明神ヶ岳・明星ヶ岳登山の帰りに日帰り入浴をしてきました。
いいお湯の日帰り温泉が意外とない箱根で、かけ流しの極上湯を楽しめる「ての湯」
10月、三連休の最終日に明神ヶ岳~明星ヶ岳を縦走し、宮城野橋のバス停に下りた私は「さて、この後どこでお風呂に入ろう?」と悩みました。
この日の登山のきろくはこちら。
時間は午後3時前。旅館では宿泊のチェックインが始まる時間帯です。
宮城野橋から10分ほど歩けば強羅に出ますが、強羅って日帰り温泉施設はないし、旅館も日帰り入浴を受け付けてくれないことが多いんですよね。
箱根の旅館は基本的には宿泊者優先で、15時を過ぎると日帰り入浴は受け付けてくれないところがほとんど、という印象で。
探せば受け付けてくれるところもあるかもしれないけど、お湯が循環のところは嫌だし……いっそ、バスに乗ってお湯がいい日帰り温泉施設まで移動してしまおう!
で、宮城野橋から箱根湯本駅行きのバスに乗りました。湯本駅行きのバスは数社で運行しているようで、5分に1本ぐらい来ます。
この時点で私の頭にあったのは「ての湯」か、もしくは、いっそ湯本駅まで移動して「天山湯治郷」に行こうと思っていました。
どっちがいいかなあ?と悩みつつバスに乗ったのですが、乗るとすぐに「湯本駅までの道が渋滞していてかなりの遅れが見込まれるので、お急ぎの方は途中の宮ノ下で箱根登山鉄道に乗り換えてください」という車内アナウンスが。。。
なんと、乗り換え……面倒くさい。
というわけで、宮城野橋からほんの数停留所先の「木賀温泉入り口」のバス停で下車しました。
すると、もう目の前が「ての湯」です。
「ての湯」は底倉温泉ですが、バス停は「木賀(きが)温泉入り口」なんですね。
街道を渡り、建物の前まで来ました。
こちらの、布?で覆われたところの後ろに入り口があります。
フロントは3階なので、エレベーターで上へ。
靴を脱いで鍵をかけて受付へ。
こちらの施設は、受付でバーコードの入ったリストバンドを渡され、館内での飲食などはリストバンドの番号でOK。最後に入館料と一緒に精算する、という仕組みになります。
ての湯の入館料
入館料ですが、平日は大人1300円、土日祝日は大人1700円で、時間制限などはなく、バスタオル・フェイスタオルがつくので手ぶらで入館できます。とは言え岩盤浴などが特にないことを思うと、やや高めかもしれませんね。
平日17時以降の入館だと900円、土日祝日は18時以降入館で1100円と少し値引きがあります。ただ、閉店時間が平日19時、土日祝日20時なので、2時間の利用料金と考えるとそんなにお得な感じはしないかも。ちなみにこちらの料金が適用された場合、タオルもつかないそうです。
今回は15時過ぎの入館でしたので料金は1700円で、タオルがつきました。
ての湯の館内
受付でタオルを受け取り、浴室のほうへ進んでいくと食事処がありました。
通路沿いというか、けっこうオープンなスペースにあります。後で寄ってみよう♪
無料休憩所が4階にあるとのことなので、先に見に行ってみます。
受付が3階なので、高さ的には4階になるのですが、2階って書いてありますねw
休憩所のスペースはかなり広かったです。
フロントに言えば、タオルケットも貸してくれるそう。けっこう長居できますね。
マッサージチェアもあったり。
まるで居酒屋のようなテーブルと座敷ですが、特にここで飲食したりはできないようです。
貸切の家族風呂もありました!
しかし、1回120分で、平日3400円、土日祝日4000円というブルジョア価格。
でも、利用してる方いるみたいでしたね。
正直、120分も貸し切る必要あるかなと思ってしまったんですが……せいぜい60分でよくないか。。。まあ、1人ですし借りることもないわけですが。。。
ひとしきり4階を偵察した後、いよいよお風呂へ!
【風呂】★★★★☆ アメニティもしっかりあり、露天の岩風呂は加水・加温・循環消毒なしのかけ流し!しかもすいている
浴室は3階の階段の側にあります。向かって左側が女湯で、右側が男湯。
この日は連休の最終日の午後だったので、混んでいても仕方ないかなと思っていましたが、浴室も案外すいていて、脱衣所に入った時点では誰もいませんでした。
鍵付きのロッカーが並んでおり、場所を指定されるのではなく、好きな場所を選べます。
洗面所。
清潔に保たれています。
化粧水、乳液、洗顔料、クレンジング、ティッシュ、ドライヤーがしっかりありました。
櫛、綿棒、カミソリ、シャワーキャップもご自由にどうぞ。
温泉分析表がありました。
ph7.2とほぼ中性。源泉は67度とけっこう熱いんですね。
ナトリウムー塩化物温泉です。
温泉利用状況。
内湯は加水・循環ありですが、露天の「壺湯・檜風呂・寝湯」は加水かけ流し。
露天の岩風呂・檜風呂は加水・加温・循環・消毒なしのかけ流しです!すばらしい。。。
内湯には、ジェットバスや低温サウナもあり、スーパー銭湯っぽい感じ。
洗い場もたくさんあり、混み合っても順番待ちをするようなことはないと思います。
シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプーが置いてあり、シャンプーとコンディショナーはノンシリコンで馬油配合とのことでした。
私自身は特に、こだわりはないんですが、最近日帰り温泉施設でもノンシリコンのアメニティを用意しているところが増えましたね。
露天風呂。
撮影禁止との貼り紙があったので、お借りした画像ですが、この岩風呂のお湯がとてもすばらしかったです。
無色透明、無味無臭のお湯ではあるんですが、新鮮さが感じられました。
お湯の良さでは岩風呂が一番だったので、ほとんど岩風呂に入っていましたが、露天には壺湯や檜風呂もありました。
また、塀の外にはさっき登ってきたばかりの箱根の山の山肌がせまり、街道沿いだというのに自然を感じられる、すばらしい露天風呂でした。
そうか、1階に露天風呂を作ってしまうと、車の音が聞こえたり、露天風呂から自然を感じられないから、それもあって3階を浴室にしているのかな?
もしそうだったらすばらしいなと思いました。かなり満足して湯浴みを終えました。
【食事】★★★★ お酒の種類も多く、食事も呑みもデザート類もまあまあ豊富
先ほど通り過ぎてきた、受付前にある食事処へ行きました。
カウンター席もありましたが、ガラガラだったので座敷席へ。
まずは一杯。何をいただこう?
お酒のメニューはこちら。
日本酒もいいけど、箱根七湯ビールも気になるなあ。。。
ご当地のお酒やサイダーを用意しているのはいいですね。
こちらもドリンクメニュー
フレッシュジュースやサワー系、ハイボールも取りそろえています。
私は焼酎は飲まないけれど……
焼酎もありました。
よし、やっぱりこれだ!
箱根七湯ビールのピルスナーにしました。
実は、こちらにある「呑み比べセット」もかなり気になったんですが……
お好きなお酒3種で800円とのことで、日本酒2種と小田原梅ワインかみかんワインか梅酒もいいなあと……。
でもやっぱり、お風呂上がりの1杯はビールだわ、と思いまして。つまみはどうしましょうかね。
がっつり御膳でご飯を食べちゃうか。。。
しゃぶしゃぶおいしそうですね~。
ビールだし、ハンバーグやナポリタンというのもありかも。
この「金時ハンバーグ」もけっこう気になりました。
唐揚げ・にじます・おぼろ豆腐・大海老天重・梅茶漬け。
でも、御膳にしちゃうと1品しか食べれないしなあ。。。
お蕎麦やうどん系。
今回はこれはいいかな。。。
うん、やっぱりつまみですね!
ということで、注文したのは……。
八丁味噌のモツ煮。620円。
うん、写真とはちょっと違ってたけど普通においしいw
それに、アスパラベーコン串540円。
うん。こしょうがきいていてビールに合いますね~。
ちなみに、今回は頼まなかったけどデザートメニューもわりと揃っています。
ソフトクリーム各種も。
うーん、こうやってメニューを見直してみると、ハンバーグとナポリタンが気になりますね。
でも、実はこのとき「もう一軒別の店に寄って一杯飲みたい」と思っていたので、ガッツリ系にはいけなかったのでした。また来よう。。。
【再訪したい度】★★★★★ 値段は高めだが、休日にがっつり長時間楽しむのが良い
実は、こちらの温泉に来たのは2度目で、前回も土曜か日曜に来たんですが、そのときもあまり混んでおらず、のんびり温泉を楽しむことができました。
お湯も、かけ流しの露天についてはすばらしく良いですし、設備もアメニティも整っていているのに空いていて、良い施設だなあと思います。
夕方に来て2時間だけささっとお風呂に入るよりも、昼から来てのんびり楽しむのがいいんじゃないかなあと。
また行きたいなあと思います。