四万温泉 料理旅館くれない
料理旅館くれないは、四万温泉のほぼ中央あたりに位置する「落ち合い通り」の突き当たりにある赤い橋「落ち合い橋」の手前、四万川に面した全6室の小規模な旅館です。
楽天トラベルの旅館情報を見ると、小規模旅館ながら露天風呂と大浴場を備え、24時間入浴可能とのこと。公式サイトには露天風呂がないと書いてあるのですが、最近できたようです。
料理自慢らしいこちらの旅館の昼食営業に伺い、温泉街のうなぎ屋さんならではの「湯むしうな重」をいただきました。
ランチのみで、11時から14時ごろまでの営業です。
東京から直通バスで3時間半、往復5100円で行ける四万温泉
四万温泉に行ったのは2016年の3月、誕生日祝いにかこつけた1泊旅行でした。
なので今回は1人ではなく、同行者がいる旅になります。
同行者は車を運転できるので、レンタカーを借りることも考えましたが、2日目に一杯飲みたくなっても我慢するのは面倒だなあ、という理由で、今回も公共交通機関利用の旅です。
四万温泉までは関越交通が、その名も「四万温泉号」という高速バスを運行しており、通常1日1往復、12月からGWまでは増便して1日2往復の直通バスを使うことができます。
乗車時間は片道3時間半ほど。運賃は往復で5100円とけっこうお得な料金だと思います。
宿に宿泊する場合は、バス代を宿泊費に含めた、ちょっとお得なプランが用意されていることもあるので要チェックです。
四万温泉は、近代的な旅館から湯治宿まで大小さまざまな旅館が30~40軒ほど連なっており、一人泊できる宿もそれなりにあるのですが、私はこれまで来たことがありませんでした。楽天トラベルには32軒の宿が登録されていました。
群馬では、登山にからめて水上周辺や草津の宿に行くことが多く、あまりご縁がなかったのです。
初めての温泉地に行くので、期待と不安が高まります!
千と千尋の神隠しのモデルとも言われる積善館の前を通り、落ち合い通りへ
私たちは朝9時に東京駅を出発する四万温泉号に乗りました。
東京駅の八重洲口、八重洲通りのセブンイレブンの前に乗り場があります。
途中2回、サービスエリアで休憩をとり、ほぼ定刻通り、12時半過ぎに四万グランドホテル前のバス停に着きました。
バス停は、四万川の河原沿いでした。
バス停の目の前から階段で、河原に一段下りたところにあるのが「河原の湯」という無料で入れる共同浴場だそうです。
こんな場所に立っていて、水が増水したら大変そうですが……。
内湯のみの施設だそうですが、お湯は良さそうなんですよね。
今回は同行者がいたので、特に湯巡り的なことはしなかったのですが、四万温泉には日帰り温泉施設もいくつかあるようなので、次回は行ってみたいなあ。
さて、ちょうどお昼時なので、さっそく目星をつけていたお店に向かうことに。まずは四万グランドホテルから一歩奥に入っていきます。
千と千尋の神隠しの油屋のモデルになったという積善館本館
バスの出発後に、乗務員さんにどこの宿に泊まるのかを全員に聞いていたのですが、最も多くの人が泊まることになっていたのが「積善館」でした。
積善館本館は、元禄4年に建てられた、現存する日本最古の木造湯宿建築とのことで、千と千尋の神隠しの油屋のモデルとも言われているそうです。
しかし、温泉巡りをしていると、なんだか「千と千尋の神隠しのモデル」になった建物に、しょっちゅう出会うような気がしますw
道後温泉本館や、渋温泉、野沢温泉大湯なんかもそう言われてたような。。。
そんな積善館はこちらです。どーん!
日本最古の木造湯宿建築、ということのほかに、赤い橋を渡ると別世界!みたいなところも、千と千尋の神隠しを思わせる雰囲気があるのかもしれませんね。
とは言え実は私、あの映画見てないんですが……。
積善館の前にはいつも人がたくさんいて、人が誰も写ってない上の写真を撮るのにけっこう苦労しました。
普通に撮ると、こんな感じ。。。
橋を渡る、渡り廊下。
趣ある木造建築です。
実は、積善館でも1200円で日帰り入浴が楽しめるほか、館内には「積善や」という食事処もあり、11時30分から14時までの間、食事をいただくこともできます。
こちらにもちょっと興味はあったのですが、食事のメニューが普通の蕎麦とかうどんだったので、今回はやめておきました。せっかく今日は、2人いるわけですしね~。
昭和の雰囲気のレトロな温泉街、落合通りをぬけてくれない旅館へ
さて、積善館に背を向けて反対方向に歩き出すと、なんというか寂れた通りに出ます。
落合通りです。
人によっては「たまらない鄙び感」などと称しそうでもあるこの通り。
お店は、営業してるのかしてないのか微妙な店が大半で。
いや、たぶん営業している店が多いんだと思います。人がいないし、電気が薄暗かったりするから入りにくいだけで。
でも「パチンコ・スマートボール」のお店は営業してたりで。
有名人のサインがたくさん飾ってあったりするそうなのですが、どんな人が行くんだろう……謎ですw
同行者は「ここが四万温泉のメインストリートなんだとしたら、普通のお土産屋さんはないのか」と言っていましたが、たしかに。。。
温泉街によくあるお土産屋さんは皆無でしたね。大きな旅館とかに泊まったら、その中にはあるのかもしれません。
で、落ち合い通りを完全に抜けると、突き当たりに赤い橋があるのですが……
橋から眺める景色がこんな感じで。
で、この橋の手前、左手側に「うなぎ」の旗がたなびいているのが見えるのです。
こちらが目指していた「料理旅館くれない」です。
右側の大きめののれんがかかっているところが、食事処の入り口となるようでした。
店の前の黒板。
うな重1杯が税込み3240円というのが、現在の価格のようです。やっぱり、高くなりましたよねえ。。。
食べログでも評価が高く、何度もテレビに出ている人気店とのことで、実はいっぱいだったらどうしよう、と多少あせっていたのですが、入店時は先客は一組だけでホッとしました。
鰻は焼くのに時間がかかりますから、入店時に満員だったらけっこう待ちますよね。。。
お好きなお席にどうぞ、と言われ座敷席に座りました。
時間は13時前というところだったので
「ちょっと時間が遅かったからちょうど空いたところだったのかな」
などと話していたのですが、たまたまタイミングが良かっただけみたいで、この後ぞくぞくとお客さんがやってきて、あっというまに満席になってしまいましたw
メニューは、看板メニューの「湯むしうな重」のほか「かばやき」「白焼き」「温泉雑炊」「やまめ塩焼き」「いわな塩焼き」「くれないの焼き豚」などがありました。
ドリンクメニューは生ビールに日本酒。芋焼酎にキリンフリーなど。
昼ですが当然飲みますよ!
まずは、お店オリジナルの日本酒「くれない」の辛口を。
こんな感じで出てきました~。
ガラスの器の中央には氷が入っていて、ぬるくならないようになっています。
そして、おや……?オリジナルの日本酒の瓶に書いてあるイラストは……?
これですこれ!
ちなみにいわなの塩焼きとヤマメの塩焼き、一匹ずつ注文しました。
いわなとヤマメって味ちがうのかね?などと言っていたのですが、食べ比べてみるとけっこう違うものでしたね。どっちがどうだった、とかは忘れてしまいましたが。。。
いわなもヤマメも外はカリッと、中はふわっと焼けており、塩もきいていて日本酒のつまみにぴったりでした。
次に来たのがこちら。
大好き!鰻の白焼きです。
これまたお酒がすすみます。。。
1人だと、魚と白焼きを食べたら、もううな重は入らなかったと思うので、人と一緒に来るのもたまにはいいですねw
最後にうな重です!
温泉でふっくらと蒸されており、肉厚ながら柔らかく、大変おいしかったです。
ちなみに、十分満足!お腹いっぱいだったのですが、別のテーブルで頼んでいた「くれないの焼き豚」もおいしそうで気になりました。あとは、温泉雑炊も気になったなー。
でも、やっぱりうなぎは食べたいし、少人数で来たらうなぎ関連のメニューだけでお腹いっぱいですね、きっと。
入店時は私たちを入れて2組しかお客さんがいなかったのに、食べ終わるころには満席で、待っているお客さんも出始めていたので、長居せずに出ることにしました。
【再訪したい度】★★★★★ 四万温泉に来たらまた必ず来たいし、いつか宿泊してみたい
鰻大好きなので、旅先では「ちょっと贅沢しちゃえ!」という気持ちになってよく食べるんですが(東京では高いのであまり思いきれない)こちらのお店のうなぎ、かなりおいしかったです。
料理旅館ということで、宿泊時の食事もかなり気になるところなんですが、残念ながら1人泊は不可のもよう。
いつかまた、誰かと一緒に来たときは、泊まってみたいなあと思いました。