鳴子温泉の滝の湯は、鳴子温泉神社の御神湯として千年の歴史をもつお湯に、わずか150円で浸かることのできる共同湯です。
建物は江戸時代の湯小屋を再現した風情ある木造建築で、朝7時30分から夜10時まで、極上のお湯を楽しむことができます。
実はこちらの共同浴場、鳴子温泉の宿に宿泊すると無料入浴券が貰えることが多く、私も以前「旅館すがわら」さんに泊まったときに滝の湯の無料券をいただいたことがあります。
しかしそのときは「旅館に泊まると無料券が貰えるなら、きっといつ行っても混んでいるんじゃないか」と思って、あえて足を運ぶことはしなかったんです。
無料ということで、有り難みが薄れてしまったんでしょうね~。
「旅館すがわら」さんと滝の湯はちょっと離れたところにありますしね。。。
今回、日帰りでなんと7年ぶりに鳴子温泉に訪れてみて、まず最初に立ち寄り入浴をしたのが、この滝の湯だったんですが、行ってみて、前回無料券を貰ったのに行かなかったことを後悔しました。。。
ただ、7年前はまだいわゆる「共同浴場の雰囲気」に慣れていなかったので、行っても良さがわからなかったかもしれませんけどね。。。
10月初旬、高速バスと各駅停車の電車のみで帰省途中、鳴子温泉に立ち寄ってみた
10月1日土曜日、所用があり、東京から山形県内にある実家に帰省することになったのですが、正直なところ帰省は特に楽しい用事ではありません。てか、せっかくの休みを潰してなんで実家に顔出さなきゃならんのだー。
で、予定としては土曜日の夕方に実家に着いていればいいことになっていましたから、その前にどこかで途中下車して一風呂浴びていこう!と思い、今回目的地として選んだのが鳴子温泉でした。
実は、お盆や正月の帰省の際も「せっかく交通費をかけて山形まで帰るなら」と、道中にある温泉地で日帰り入浴したり一泊したりしてから実家に帰ったことは何度もありました。
水上、越後湯沢、新潟県の瀬波温泉、山形県内の小野川温泉、蔵王温泉、秋田県の田沢湖周辺の温泉に寄ったこともありますね。でも、鳴子に立ち寄るのは今回が初めて。
実家は、山形県でも最も日本海側を走る羽越線の沿線なんですが、鳴子はかなり内陸部なので、電車の便が悪いんじゃないかと思っていたんですよね。でも、よく調べてみると、鳴子から実家の最寄り駅まで乗り継ぎは2回、所用時間も3時間以内で着くことがわかったので、それなら!ということに。
土曜日の早朝仙台駅へ到着!始発までどこで時間を潰せばいい?
金曜の夜にバスタ新宿を23時40分に出る夜行バスに乗り、土曜日の早朝5時30分に仙台駅東口へ到着。
の予定だったのですが、思っていた以上に早く着いてしまい、5時にはもう仙台駅に着いていました。。。
この後6時発の東北本線に乗って鳴子に向かう予定だったのに、1時間も時間あるよ……どうしよう。たしか仙台駅って、24時間やってるファミレスとかないんだよね~。
と思ったら、東口のマクドナルドは24時間営業でした。ありがたい。
夜行バスを降りた人で、マクドナルドはめちゃめちゃ賑わっていました。
それと、マクドナルドの目と鼻の先にあるビルの1階が明るいなーと思ったら……
なんと、この時間からやってるご飯やさんもあった!大衆食堂半田屋という店で、24時間営業してるみたいです。
でも、そんなにお腹がすいてるわけでもないんだよなー。
で、結局、まだ人もまばらな仙台駅構内をぶらぶら。
仙台駅も、ずいぶんきれいになりましたよね~。
サービスエリアで買ったお菓子を朝食替わりにつまみながら、電車の時間を待ちました。
ちなみに、サービスエリアで買ったお菓子、これなんですけど、めっちゃおいしいんですよ!
通販できるみたいなので、買おうか迷ってます。。。ラスクなんですけど、チョコが上にかけてあるんじゃなくて、チョコが生地にしみこんでて、サクッとしつつもしっとりしていて、おいしかったです。
さて6時、東北本線に乗って小牛田(こごた)駅で陸羽東線に乗り換え、7時46分に鳴子温泉駅に到着しました。
約6年ぶりの鳴子温泉駅です。
よく晴れていて気持ちのいい朝でした。
鳴子温泉の日帰り入浴可能な温泉の中で、唯一早朝から営業している滝の湯へ
駅に到着した時点ではまだ朝8時前ですが、今日鳴子温泉に滞在できるのは午後1時ぐらいまで。時間は5時間あります。食事したり、ちょっとビールも飲みたいし、お風呂も3箇所ぐらいは行きたいな~。
というわけで、まずは、鳴子温泉街の中で最も朝早い7時30分から営業している滝の湯に行くことにしました。
前回鳴子に来たときは「旅館に泊まって無料券を貰った人で混み合っているのでは?」と思って入らないでしまったけど、朝8時なら、宿泊している人は朝ご飯の時間でしょう!
温泉街を5分ほど歩いていきます。
ありました!滝の湯さんです。
今こうして写真を見てみると、湯小屋の内部の印象より、外観は新しい感じがしますね。
ちなみに、滝の湯さんの左隣には、温泉神社に続く道がありました。
なるほど……滝の湯のお湯は鳴子温泉神社のご神湯って、こういうことかー。
さて、軒先にあった券売機で入浴券を買います。
大人150円です。お安くてうれしい♪
入浴券を買っていたら、目の前に泊まっていた車からおばあちゃんが出てきて、慌てて滝の湯さんの中に入って行きました。
なんだろう……一番風呂に入りたい地元の人かしら?と思ったら……
よく見たらその方、番台に座ってましたw
まだお客さんは来ないだろうと思って、外にいたのかな。
【風呂】★★★★★ 熱めのお湯とぬるめのお湯の2つの浴槽があり、お湯は成分が濃くて新鮮そのもの
靴を脱いで番台のおばあちゃんに入浴券を渡すと「貴重品ある?」と聞かれたので「はい」と答えました。(財布持ってます)
そうしたら「これ使って」と、脱衣所の中に設置してあった貴重品ロッカーの鍵をお借りすることができました。
この写真の、奥のほうに見える小さなロッカーがそれです。利用したい人にだけ鍵を貸してくれる仕組みのようなので、貴重品をお持ちの方は番台で声をかけたほうがいいです。
脱衣所に入ると、誰もいません!ラッキー♪読みがあたりました。
脱衣所は木の棚が並んでいるのみで、アメニティやドライヤーなどは何もありません。そういうものが必要なときは、別のところに行ったほうがいいですね。
さて浴室です。
ああ……すばらしいですねえ……。
湯口は高いところにあり、硫黄の香りのするお湯がドバドバと、2つの浴槽にかけ流されています。
手前の浴槽がやや熱め、43度ぐらいでしょうか。ぴりっと目が覚める感じです。
奥の浴槽はぬるめで40度ぐらいです。こちらはいくらでも長湯できそうな温度ですが、手前の浴槽より奥の浴槽のほうが狭いのに、なぜか奥の浴槽のほうに湯口が2つあって、頭の上からまさに滝のように温泉が降り注いでくるんです。だから滝の湯って言うんでしょうか……水しぶきが……すごい。
なので結局あんまり、落ち着いて長湯はできないのですが、お湯は本当に、濃くて新鮮ですばらしいです。
成分分析表によれば酸性の含硫黄-ナトリウム・アルミニウム・カルシウム・含鉄(Ⅱ)-硫酸塩泉(硫化水素型)とのこと。源泉温度は46度だそうです。
ということは、手前の熱めの浴槽のほうがより、源泉に近いお湯なのかもしれませんね。
浴槽の手前には洗い場もありました。
と言っても、シャワーも蛇口も特になく、溢れてくるお湯を洗面器にためて、体や顔を洗う、という感じでした。
熱めの浴槽とぬるめの浴槽を何度か行き来していると、別のお客さんも入ってきたので、8時30分ごろ、そろそろあがることにしました。
【再訪したい度】★★★★★ 混んでないタイミングを狙ってまた来たい
お湯はすばらしく良く、脱衣所も浴室もきちんと掃除されており、貴重品ロッカーも使えてとてもありがたかったです。共同浴場で「お財布大丈夫かな……」って心配になって、長湯できないことってけっこう多いんですよね。
今回、土曜日の朝8時というタイミングで訪れたところ、しばらく浴室を独占状態で湯浴みを楽しむことができました。
共同湯ですし、それほど広い施設ではないので、一緒に入浴する人が多いとかなり印象が変わってしまうかも……。
早朝が空いているならまた早朝に来たいなあと思いました。