青根温泉 岡崎旅館
青根温泉は、蔵王連峰の宮城県側に位置する、宿が5~6軒と日帰り入浴施設が1軒のみで構成された、小規模な温泉街です。新幹線の最寄り駅は、白石蔵王駅、在来線の最寄り駅は白石駅です。
昭和元年に完成したという「本館」と、鉄筋の「別館」の二つの棟があり、どちらの棟にも同じ料金で宿泊することができます。
こちらの写真は「本館」の玄関です。
2016年の8月に別館に宿泊したのですが、とても気に入ったので今度は本館宿泊で、2017年7月に再訪しました。
- 青根温泉 岡崎旅館
10歳未満宿泊不可の大人のための宿。趣のある建物がすばらしい
近隣にある遠刈田温泉までは、白石蔵王駅や仙台駅、在来線の白石駅から路線バスが出ているので何度も行ったことがあるのですが、青根温泉は駅からの路線バスが通っていないため、なんとなく行きにくい気がして未訪でした。
しかし、よく調べてみるとこちらの岡崎旅館さんは、仙台から宿まで、1日1便のみですが無料の送迎バスが出ていたのです。公式ホームページに記載があり、事前予約制で定員8名とのこと。
迎えは仙台駅を13時15分、送りは宿を10時に出るとのことで、乗車時間は片道1時間ほど。宿での時間をめいっぱい楽しむことができますし、仙台駅から遠刈田温泉まで、路線バスに乗ると片道1320円かかりますから、かなりお得です。
ちなみに、仙台からの送迎バスが都合に合わない場合は、遠刈田温泉までバスで来れば普通に送迎してくれるそうです。
仙台駅のパルコ前の駐車場に、13時15分ぴったりに、宿の送迎のワゴン車が現れました。
1時間ほど車に揺られて、青根温泉に到着。
岡崎旅館は、本館(昭和初期に建てられた建物)と別館(新しいほうの建物)がありますが、どちらに泊まる場合も、チェックインは別館のフロントで行います。
別館フロントは開け放たれているため、蚊取り線香が焚かれていました。
自由に飲める冷たい麦茶が置いてあり、滞在中もくつろぐことができます。
奥のほうには囲炉裏のあるスペースがあったり。
お花が飾られていたり
涼しげですね。
こけしもたくさん飾られていて、賑やかかつ、楽しめます。
受付順に部屋に案内していただき、その際、浴室の場所や食事処の場所なども説明していただきました。
【部屋】★★★★ 趣ある本館と快適な別館をお好みで選べる
岡崎旅館さんは「昭和初期に建てられた本館」と「新しめの建物の別館」の二棟があります。宿泊料金は同じです。
私は、初めて宿泊した2016年の8月には別館に泊まり、その約1年後に再訪した際は本館に宿泊しました。別館に不満があったわけではないのですが、噂の本館にも一度泊まってみたいと思ったのです。
2016年8月に宿泊した別館のお部屋はこちら
初めて宿泊した別館のお部屋は3階にありました。
エレベーターがないので、地下1階にある浴室に行くには4階ぶんの階段を上り下りする必要があり、多少の覚悟は必要です。
廊下もきれいに磨き上げられています。
宿泊した部屋のドア。
コンパクトにまとまった8畳の和室です。
内装も比較的新しくてきれいです。古さはありません。
縁側に洗面所があり、ドライヤーも置いてあります。(ちゃんと使えるやつです)
水を出し始めたとき、ちょっと茶色っぽい水が出てきたのが残念。
水道の水は飲まないほうがいいかも。
洗面所のそばに空の冷蔵庫も置いてあり、中に冷水が入っているのでまあ、問題ありません。電気ポットもあります。
また、旅行サイトの予約ページに書いてあったのですが、館内にビールの自販機がないため(ソフトドリンクの自販機はあり)あらかじめ購入して持ち込んでください、とのこと。ありがたいですね。
ちなみに宿の自販機のラインナップはこんな感じで、市価と同じ価格で良心的なものの、たしかにお酒類は販売していませんでした。
お茶請けはのし梅。
山形県出身者にはお馴染みのお菓子ですが、宮城蔵王で出会えるとは!
縁側に置いてあったこの椅子がとても座り心地が良くて、部屋にいる間ずっとここにいました。
椅子のそばにコンセントがあって、携帯を充電できるのもよかったです。偶然かもしれませんが、わかってる感じ。
トイレは、清潔ですがウォッシュレットはありません。
クローゼット内には、浴衣、タオル類、歯ブラシのほか麺棒とコットン、櫛など一通りのアメニティが揃っていました。
お風呂に行くとき用のカゴも便利でした。
部屋の設備についても、まったく問題なかったです。
高原の宿の場合、部屋にエアコンがついていなかったりすることがありますが、こちらの宿はきちんと新しいエアコンがついていたので、ホッとしました。
窓を開けていれば涼しい高原の宿でも、夜は網戸の隙間から虫が入ってきてしまうので、エアコン、使いたいんですよね。
別館の部屋の窓から見える景色です。
左手に見える黒っぽい屋根の建物は、日帰り温泉施設「じゃっぽの湯」です。
行ってみようかなーと思っていたのですが、目の前まで行ってみたところ、けっこう混んでいそうだったので、やめました。
ちなみに、じゃっぽの湯の目の前には「青根洋館」という洋風の建物があります。
明治末期に建てられた宣教師の住居らしいのですが(仙台市内にあったのをこちらに移設したそう)観光案内所やカフェとして利用されているようです。
2017年7月に宿泊した本館のお部屋はこちら
チェックインもチェックアウトも別館で行い、地下の連絡通路を通って移動するので実はこちらの玄関は使う機会がないのですが……いちおう本館の玄関はこちらです。
外観だけでなく中にも、古い電話機が置いてあったり。楽しいです。
ピカピカに磨き上げられた廊下を奥に進み、突き当たりを右に曲がると本館の客室棟です。
1階と2階に客室があります。今回宿泊したのは1階のお部屋。
右手に見えるドアが宿泊したお部屋のドアです。
広い室内。8畳+3畳+広縁付きです。
別館よりも本館の部屋のほうがかなり広く感じました。
こちらがくっついている3畳間。
特に使うことはありませんでしたが。。。
お茶請けは、やっぱりのし梅です。
別館同様冷房もちゃんと使えるし、広くて清潔だし文句ないわーと思っていたのですが、ここからはちょっと問題点が。
まず、テレビがぜんぜん映りませんでしたw
翌日の朝に初めてつけて、映らないと気づいたのでもう、宿に申告もしなかったのですが。。。
前夜、隣の部屋のおじさんがナイターを見て盛り上がっている声が、ナイター中継ごと聞こえたので「そもそもテレビの映りが悪い宿」というわけでもないと思うのですが、たまたま私が泊まった部屋のテレビが故障していたのでしょうか。
そう、そして古い建物だけあって壁が薄いのですよ。夜、おじさんが騒いでいる声が丸聞こえでしたw
それもあって、夜の間はテレビをつけなかったんですよね。。。
こちらは居室に置いてあったアメニティ類。
内容はすべて、別館と同じで問題ないのですが……問題は、浴室などへ移動する際に使用するカゴバッグです。
取っ手の部分がちぎれていて使えませんでしたw
まあ、そもそもあまりあてにはしていなかったのでいいのですけど、こういう点も、定期的にチェックしてくれたらなあと思いました。
本館の部屋にはトイレはついていないのですが、洗面所はあります。
各部屋にドライヤーがあるのはありがたいですね。
冷蔵庫の上にあるポットは湯沸かし機能付きでした。
なので今回も、お部屋でコーヒーを淹れてコーヒータイムを楽しみました。
ドリップパックは、台湾のスーパーで購入したものです。
また、縁側が明るくてとても気持ちよかったですね。
1階ですし、そんなにいい眺めというわけではないのですけど、風呂上がりに縁側で飲むビールが最高においしかったです。
昼から飲むビール、最高すぎる。
ちなみに、本館の居室内にはトイレはついていないのですが、共同トイレにはウォッシュレットがついていました。
ただ、男女共用のトイレだったので、そのあたりが気になる方は、別館に泊まったほうがいいかもしれません。
私もやや、気になりましたので……部屋の快適度ではやはり、新しい別館が勝りますね。
【風呂】★★★★ やや熱めの素晴らしい泉質。貸切風呂も大浴場も24時間入れる
岡崎旅館には別館の地下に男女別の大浴場と、本館の1階に、空いていればいつでも入れる貸切風呂が2つあります。
別館地下の大浴場はかなり熱い
まずは、混み合う前に……と思い、男女別の大浴場に入りました。
(大浴場って大抵、夕食前の時間帯が混み合いますよね)
地下に向かう階段を、のれんをくぐって下りていくと……
女湯の扉が!開け放たれており、誰も入っていないようです。
脱衣所。
洗面所には特にアメニティはないですが、ドライヤーはちゃんと使えるものが置いてありました。
内湯の扉を開けると、けっこう熱気がこもっています。暑い。。。
露天風呂はないのですが、緑が眺められる大きな窓がある、開放感のある内湯です。
しかし、開いている窓もあることはあるのですが、とにかく熱気がこもっていて暑い!
そしてお湯も熱いです。源泉は50度ぐらいですが宿では加水をしていないそうで「熱ければホースで水を入れてください」とのこと。
ちょっともったいない気もしますが、じゃんじゃん水を入れてしまいました。
水を入れつつ、体や髪を洗っていたんですが、脱衣所のアメニティはほとんど何もなかったのに、浴室内はアメニティ豊富です。
「シャンプー、コンディショナー、ボディシャンプー」のセットは、ブランドが異なるものが2セット。
メイク落としと洗顔料も2セットあり、好みのものを選んで使えるようになっています。素晴らしい。。。
加水してちょうどいい湯加減になったところで湯船に。
単純泉ですが、力強さを感じるいいお湯です。
しかし、浴室内の熱気であまり長湯はできない感じでした。
浴室の外に分析表が貼ってありました。
本館には貸切風呂が2つある
次に、本館の貸切風呂へ!
本館は、道路を挟んだ向かい側にあり、外観上はまったく別の建物に見えますが、実は地下でつながっています。
階段を下りていくと……
こんな感じで、造花の飾られた地下通路があり
また階段を上ると、本館の玄関に出ます。
建物は年代を感じさせますが、床などピカピカに磨き上げられています。
貸切風呂の扉。
空いていれば、中から鍵をかけて入れます。
私は、別館の部屋に泊まったので、本館までわざわざ来たのに貸切風呂がいっぱいだったら面倒だなあ、と思っていたんですが、滞在中いつ行っても、2つある貸切風呂のうちどちらかは空いていました。
まず、1つ目の貸切風呂。
洗い場には、大浴場の女湯と同様の、豊富なアメニティがありました。
こちらのお湯は、大浴場ほどは熱くなく、なんとか水を足さなくても入れるレベル……ですが、けっこうギリギリな感じです。
薄めていないので、すばらしくいいお湯ではあるのですが、長湯はできない感じなので、ちょっとつかってあがってしまいました。
脱衣所も真新しく、洗面所もおしゃれな感じ。
震災のときにこちらの浴室は被害があって、それを機に改装したという話を聞きました。
もう一つの貸切風呂は、昔ながらのタイル張りの浴室です。
こちらの浴室には、シャンプーなどのアメニティ類は置かれていないので、体や頭を洗いたいときは大浴場か、新しいほうの浴室で洗うことになります。
実は……お湯はこの浴室が一番ぬるめで、入りやすかったです!
ぬるめと言っても「熱めの適温」というぐらい。41~42度かと思います。
腰掛ける段差もあるのでのんびりとつかってしまいました。
こんなすばらしい浴室を独り占めできるとは……幸せ。。。
浴槽への投入量の違いで温度が異なるのかな?と思いましたが、よく見るとそれだけではないかもしれません。
他の浴室は、配管から直接浴槽にお湯が注がれていましたが、この、昔ながらの小浴室だけは、一度お湯が湯だまりみたいなところにたまって、そこから少量ずつ浴槽に流れ込んでくるんですね。
こんな感じ。
実は、岡崎旅館さんはあちこちに「当旅館はかけ流しにこだわっているのでお湯は熱いまま提供しています。熱いと思われたらご自身で水を足して入ってね」という内容の貼り紙がされているんですよね。
でも、正直なところ大浴場のお湯とか熱すぎて。。。お水を足しながら頭を洗ったりして、10分ぐらい経ってから入ってもまだめちゃめちゃ熱いんですよ。少し投入量を絞ってくれたほうがありがたいくらいw
いくらかけ流しにこだわっていると言われても、じゃんじゃん水を足さないと入れないぐらい熱いのでは、結局入るときには水で温泉も薄まってしまうわけですし、投入量を調節するか、あるいはこの昔ながらの浴室のように、いったんどこかにためて少し冷めた状態で浴槽に流れ込んでくるような仕組みになったら、もっといいんだけどなーと思いました。正直、大浴場は熱すぎて「一度入れば十分」と思ってしまいましたよ。
露天風呂はなく、内湯のみの宿です。だから私はこの宿には、2回とも夏に来ているんですね。。。虫が多い夏の間は、あまり露天風呂に入りたいと思わないのですよね。
【食事】★★★★★ 随所に工夫が感じられる素晴らしい料理。日本酒の種類も豊富。
食事は、本館宿泊者は本館の食事処で、別館宿泊者は別館大広間での会場食です。
席毎に仕切りで区切られており、隣の席との間隔も十分にあるため、1人でも特に気になりませんでした。
夕食の開始時刻は18時か19時から選べます。
特に電話などはなく、時間になったら会場に行く感じです。
公式サイトによれば、到着が遅い場合だと思いますが、20時開始も対応可能なようです。
2016年8月 別館大広間での夕食
まずはお酒を注文。日本酒の種類も豊富で、印刷されたメニューにはざっと30種類の銘柄が並んでいました。注文は一合から。
その中から1種類を選び、注文しようとすると、今日は切れているとのこと。
それでは……と、別のお酒を選ぶとそれも切れており、そこで仲居さんが「今日あるお酒はこれだけなんです」と、手書きのメモを見せてくれました。
「これだけ」と言っても10数種類あったのですが、あくまでメモなので値段は書いていないし、預かってじっくり考える感じでもなく、なんとなく「蔵王」の純米吟醸を注文。
めちゃくちゃ高かったらどうしよう!と思ったのですが、お会計で明細を見たら、一合900円でした。
本日のお品書きです。
前菜。
右の黄色いやつから時計回りに
蓮芋胡麻酢
鰻博多
おくらとろろ
寄せひじき
川海老艶煮
お造り。
鱒、蒸しアワビ、白ボタン海老。
ボタン海老、ねっとりとしていてとてもおいしかった。
お吸い物。
夏らしく、冷製かぼちゃスープ。
普通の旅館ならこのへんで、鮎の塩焼きなんかが出て来るところですが
鰆の西京焼きと夏野菜。
和牛フォアグラ包み枝豆ペースト
やはり、ひと味違います。
冷鉢。
野菜炊き合わせ。
お吸い物に続いて煮物も冷製なんですね~。
揚げ物。
賀茂茄子田楽と二色パプリカ。
やはり、単純な天ぷらなんて出てきません。
夏らしさたっぷりで、おいしいです。
酢の物。
もずく酢。ずわい蟹、きゅうり、ミョウガ。
食事も白いご飯ではなく、炊き込みご飯です。
塩昆布ご飯。味噌汁、漬物。
こちらの宿では「夕食には白米は出さない」というこだわりがあるそうで、連泊した方の話だと、2泊したら2日目は別の炊き込みご飯が出てくるそうです。
お酒を飲むと、最後の白ご飯は別にいいかなあと思ったりもするのですが、炊き込みご飯だとつい、食べてしまいますね~。
水菓子。
小玉スイカ、オレンジ。
夕食は、日本酒のメニューについてだけもうちょっとわかりやすくなればなあと思いましたが(日によって品揃えが異なるなら、その日のメニューを都度印刷して出してほしい)他は大満足!
お腹いっぱい!ごちそうさまでした。
2017年7月 本館食事処での夕食
本館宿泊の際は、夕朝食共に食事処でいただきます。
この、食事処の建物が非常に趣深いというので、旅行サイトなどでは「泊まるならぜひ本館で!」という口コミをよく見かけました。
食事処の外観はこちらです。たしかに、ちょっと心惹かれますね。
夕食の時間は18時からと19時からで選択できたので、私は19時からを選びました。
お酒のメニューです。
生ビールから焼酎、果実酒まで、基本的なものは揃っています。
こちらは日本酒のメニュー。
一合から注文できるお酒が多いのってすばらしいですね。たぶん、ここにリストアップされているお酒すべてを在庫しているわけではなさそうですが。。。
青根温泉でしか飲めない、限定の純米大吟醸があるとのこと!
実は私は今回、日本酒の飲み比べセット付きのプランで予約していたので、飲み比べセットを飲み終わったら、これを飲んでみようかしら。。。
飲み比べセットはこのような感じで、おちょこ1杯ずつ、5種類のお酒が提供されました。
どれも宮城県内の有名な地酒ですね。素敵。
こちらが本日のお品書き。
卓上に最初に並んでいた料理はこちら。
先付けと前菜と、加熱前の鍋物のみで、少なめです。
つまり、出来たてで配膳していただく料理が多いということですよね。すばらしい。。。
前菜。
鱚のアーモンド揚げがおいしかったです。
もずく酢も夏らしくさっぱり。
こちらが加熱前の鍋。
立派なカニの足が3本も見えてちょっと興奮!
お刺身です。鮪、イカ、鯛、白ボタン海老。
ボタン海老はとにかく甘く、鮪は脂がのっており、イカも一手間かかっていますね。
お椀はアイナメのお吸い物。
夏らしくじゅん菜が入っているのがいいですね~。
焼き物は鰆の味噌漬け焼きです。
煮えてきたお鍋。
味噌仕立てで、中にはカニだけでなく、なんと牛肉も入っていました。濃厚な味わいで、お酒がすすみます。
お肉料理は「牛肉とフォアグラ、枝豆ペースト」です。これが最高においしかった!
ほどよく脂の載った牛肉2枚の間に、フォアグラと枝豆ペーストが挟まれているのです。濃厚、かつ夏らしくておいしすぎる。
煮物が出てくるまで、ちょっと時間がかかりました。
賀茂茄子田舎煮、だそうです。
田舎煮ということで濃い目の味付け。こちらもお酒に合いますね。
〆は枝豆ご飯とお漬け物、お味噌汁。
やはり〆は白いご飯ではないところが、個人的には大好きです。
水菓子は巨峰とメロンでした。
ごちそうさまでした!
食事を終えた後、食事処内を撮影しました。
たしかに趣ある食事処なんですが……実は大きな欠点がありました。
冷房がきかないのです。周りを見回しても冷房機器のようなものが見当たらないので、おそらくこの日「エアコンが故障していた」とかいうものではないと思います。
しかも、窓もサッシ窓ではなく昔のままなので網戸も入れられず……締めきられていました。
それなのに、食事中は鍋を温めたりと火を使ったりしますからもう、暑くて暑くて。。。早く食事を終えたかったのでお酒のお替わりもしないでしまいました。
また、給仕も男性スタッフがほとんど1人で対応されているようで、ちょっと料理が出てくるペースも遅かったんですよね。料理の内容はすばらしかったんですけど、暑さでもうろうとして、正直味がよくわからなかったところもありました。残念です。。。
2016年8月 別館大広間での朝食
さて、朝食です。
時間帯は7時30分、8時、8時30分から選べます。
前日と同じ場所でいただきます。
席につくと、食後にドリップコーヒーかフルーツジュース(りんごorオレンジorぶどう)をいただけるとのことで、ぶどうジュースを選択しました。
基本的な和定食ですが、焼き鮭や納豆、温泉卵などの定番品ではなく、やはりちょっと工夫があります。
卵料理はだし巻き卵。魚も煮魚です。
上品な味付けで、すべておいしかったです。
白いご飯もおいしかったのですが、料理の味付けが濃すぎないので、食べ過ぎずにすんでよかったですw
デザートは自家製ヨーグルトでした。
ぶどうジュースも、濃厚でおいしかったです。
2017年7月 本館食事処での朝食
本館でも、前日と同じ席で朝食をいただきます。
前夜は、冷房がきかないため蒸し暑くて大変だったこちらの食事処。
朝も涼しくはないのですが……気温は夜よりは低かったのでなんとか大丈夫でした。
ああ……あの窓を開けることができたら、朝の風が入ってきて気持ちいいんでしょうね。。。
でもきっと、窓を開けたらめちゃめちゃ虫も入ってきそうだからなあ。。。
朝食はこんな感じで。
生野菜からお浸しから。
煮魚、笹かま、明太子など、ご飯がすすむおかずもたくさん。
どれもとてもおいしく、味付けが繊細でよかったです。
旅館の朝食って、濃い味のおかずが並んでいてつい、ご飯を食べ過ぎてしまうことがありますけど、どれも薄味で上品な味付けでした。
デザートは今回もヨーグルト。
そして、今回もぶどうジュースをいただきました。
コーヒーにしようかとも思ったのですが、室内が暑かったのでね。。。
ジュースは濃厚で、今回もおいしかったです。
ごちそうさまでした!
夕食・朝食共に非常に満足度が高く、料理目当てに来てよい宿だと思いました。
私は特にお願いしませんでしたが、苦手食材やアレルギーがある方には対応していただけるそうなので、あらかじめ伝えておくといいと思います。
しかし、料理は本当にすばらしかったのですけど、本館食事処の夏の暑さだけはなんとかならないものでしょうかね。。。宿泊したのは海の日の連休のときだったんですが、梅雨明け前の時期でもあれほど暑いなら、お盆ごろとかどうなってしまうんでしょうか。。。
【再訪したい度】★★★★★ 次回泊まるなら、私は別館に泊まります
好みの問題かもしれませんが、同じ料金ということを考えると、本館の「トイレが男女一緒の共同トイレ」「壁が薄い」「食事処におそらく冷房がない」という3つのポイントから、私は次回泊まるなら新しい別館かなーと思いました。本館に泊まるなら暑くない季節がよいですね。。。
とは言え2回宿泊してみましたが「素晴らしい宿に巡り会えた」という評価は変わらずでした。
岡崎旅館さんは、以前は休前日は1人泊はできなかったのですが、2017年現在は休前日も1人泊できるようです!ありがたい。。。
平日は、本館・別館共に1泊2食付きで、税込み12960円で宿泊できます。休前日でも15120円です。
なんと、1人泊でも料金アップなしで、2人以上で泊まったときと同じ宿泊料金になりました。なんとありがたいことでしょう!
お風呂、食事、部屋などどれも質の高いサービスを提供している宿ですし、「東北で穴場のいい宿ない?」と聞かれたら、ぜひおすすめしたい宿です。
というか、1人旅好きな人にもっと知ってもらいたい。。。青根温泉は不忘閣ばかりが有名なので。。。
また、この宿で他にいいなと思った点が10歳未満お断り、と謳っており、大人のための宿なこと。コンセプトがはっきりしているんでしょうね。静かでとてもくつろげました。
また、ぜひ訪れたいです。