CafeCielは、熊本県の有名温泉地「黒川温泉」の温泉街から少し離れた高台にたたずむ、ケーキと焼き菓子がものすごくおいしいカフェです。
温泉街を歩いていて偶然見つけた!ということはまずあり得ない場所に位置しているので、一見すると「こんなところにお店を開いてお客さん来るのかな?」と思ったのですが、おいしいものがある場所はみなさん、知っているんですね。いつも、ほどよい感じで賑わっています。
ランチタイムにはロシアのスープ「ボルシチ」などを提供していることもあり、週末は特に賑わうようです。
以前も黒川温泉に行った際に立ち寄ったことがあったのですが、そのときの印象がとても良かったので、2016年の12月に、再訪してきました。
由布院温泉から九州横断バスに乗り、黒川温泉へ
由布院いよとみに宿泊した翌朝、朝9時に由布院バスセンターを出発する「九州横断バス」に乗るために、8時30分過ぎには宿を後にしました。
今回もすばらしい温泉と食事を楽しめて、大満足の一泊でした!
本当はチェックアウトギリギリまでのんびりしていたいところなのですが、バスの本数がとにかく少ないので仕方ありません。。。
宿を出るとたちまち、ものすごい霧に包まれました。
駅の方向に向かわなければいけないのですが、向かう先は霧に包まれていますね……。
特に、川の近くはものすごい霧で驚きました。
空は晴れているんですけどねー。そういうものなのかな。
時折、真剣にホワイトアウトしそうになりましたw
川から離れて駅が近づいてくると、霧はあとかたもなく消え「あの真っ白はいったいなんだったの?」という状態に。
そのあたりは霧氷がきれいでしたね。
由布院駅前バスセンターに着いて、バスが来るまでなにげなく、壁の掲示物を見ていたら、こんなポスターが貼ってありました。
なるほど、あれば、言わば由布院の朝の名物だったんですね。
そう考えると、見れてラッキーだったのかもしれません。
日が高くなると消えてしまうそうですから、もっと遅い時間にチェックアウトしていたら、見れなかったのかも。
9時発の九州横断バスに無事乗車。
九州横断バスは、大分県の別府と熊本駅を結ぶ長距離バスで、途中、九重山の登山口や黒川温泉、阿蘇などを経由します。
以前は1日5往復運行していたのですが、現在は2往復のみとなってしまいました。私が初めて九重山に登ったときは、5往復していたんですけどね。。。
でも、このバスがないと公共交通機関で黒川温泉に行くのはかなり困難になってしまうので、運行してくれているだけでありがたいです!
九州横断バスは、基本的には予約制のバスなので、電話かインターネットで予約が必要です。乗車時に必ず、予約の名前を確認されます。席は指定ではなく自由です。
予約でいっぱいになっていなければ、予約なしでも乗車が可能ですが、最近は外国人観光客の方がかなり乗っているため、平日でも案外混んでいます。お客さんがほとんど海外からの旅行者ばかりなので、私も外国人だと思われたのか予約の名前を確認される際、英語で訊ねられたこともw
なので、予定がわかっているならなるべく予約をしておいたほうがいいでしょう。
由布院駅前バスセンターを9時に発車した九州横断バスは、10時35分に黒川温泉のバス停に到着します。
乗車時間は1時間ほどなのですが、トイレのついていないバスなので途中、2箇所で休憩を取るんです。まず、由布院を出て20分ほどで小田の池で休憩。そして黒川温泉に着く直前に、レストハウスのある「瀬の本」というところで休憩。
時刻表ではそれぞれ「10分休憩」ということになっているのですが、「瀬の本」では20分以上休憩時間がありました。
さすがに、ずっとバスの中で待っているのもだるいので、外に出てみました。
いい天気で、山並みがきれいですね。
トイレにも行ったのですが、特に混んでいるということもなく盛大に時間が余ってしまったので、つい、いきなり団子など買ってしまいました。。。
いきなり団子は、熊本県の郷土料理で、さつまいもと餡を餅で包んだお菓子です。肉まんのように、蒸し器で蒸されて売られています。見た目は団子というよりも「ラップにくるまれた饅頭」という感じ。
素朴な甘さでおいしく、熊本以外ではほとんど見かけないので、売っているところを見るとつい買ってしまうのですけど。。。
まさかとは思いますが、こうやって売店でお金を使ってもらうためにやたらと長めにトイレ休憩を取っているんじゃないでしょうね……。だとしたら、まんまと術中にハマっているわけですが orz
休憩を終えて瀬の本バス停を出ると、10分も走らないうちに黒川温泉バス停に到着します。
時間は10時半過ぎと、まだまだ旅館のチェックインには早い時間ですよね。。。
別府・由布院方面から黒川温泉に向かうバスは、今回乗った由布院を9時で出て10時30分過ぎに着くバスのほかには、由布院を14時50分に出て16時半ごろ黒川温泉に着くバス1本のみなんです。16時半着でも悪くはないのですが……早めに黒川温泉に着いてのんびりしたほうが良いかな、と思い、朝のバスにしました。
宿の方が迎えに来てくださり、車でいったん宿泊する宿へ。
本日お世話になる御客屋さんです。実はこちらの宿への宿泊も二度目。
こちらに嵩張る荷物は置かせてもらい、黒川温泉の湯めぐり&ぶらり歩きを楽しもうというわけです。
まずは観光案内所に寄って立ち寄り入浴などの状況を確認して……と思っていましたが、湯めぐりマップと詳しい説明までしていただいたので、観光案内所に行く必要がなくなってしまい。。。
震災の影響で休業中の宿も、やはりありました。
浴用のタオルと、タオルを入れるバッグまで貸していただき、湯めぐり手形も宿で購入できました。
なんという至れり尽くせりでしょう。
では、観光案内所に寄る必要がなくなったので、カフェでお茶しながら湯めぐりマップを眺めて、どこに行くか考えようかな。
黒川温泉街からCafe cielへの道のり
御客屋からCafeCielまでは、徒歩5分少々というところ。近いです。
カフェの公式サイトにも地図が掲載されていました。
黒川温泉の中心街のほうから小径を通って国道に出たら、国道を渡り「坂道をぐぅっと登ったところにあります」とのこと。
こちらがまず、小径ですね。
左手の細い坂を登っていきます。この道は車は通れず、歩行者専用です。
道は徐々に細くなり、気がつくと舗装路だったのが未舗装路に変わっています。
国道を渡ると、さらに坂道が現れます。
この道は車も通れますので、国道から車で行くことも、もちろん可能です。
というか、私以外の人はみな、車で来ていた気がする。。。
国道沿いを車で走っていたら、この看板、見逃してしまいそうですけどね。
坂道をどんどん登っていくと、遠くに風車が見えました。
俵山峠展望所の近くで稼働している風力発電所の風車のようです。
あのあたり、車で通ったら楽しそうだなあー。
木々の隙間から九重連山も見えました。
九重連山は大好きな山なので、坂道を上ってきた甲斐があったかも♪
坂を上りきると、CafeCielに到着です!
駐車スペースもありますので、目の前まで車で来れますよ。
焼き菓子の香り漂うくつろげる店内で、紅茶とケーキのセットをいただく
CafeCielの営業時間は、平日は午前10時30分から17時まで。土日祝日は午前10時から17時30分まで。
この日は日曜日の11時前という時間帯でしたから、オープンして1時間弱というところでしょうか。先客は1組でした。
お好きなお席にどうぞ、と言われたので、店内を見渡せる一番奥のテーブルに位置を取りました。
白と木をベースにした明るい店内です。
CafeCielのメニューはこちら
こちらが、デザートとアラカルト、ドリンクのメニューです。
季節のフルーツと焼き菓子の「シエルパフェ」が気になったのですが、15時からの販売で残念。というか、平日は17時閉店なのに15時からしか出さないメニューがあるとは……けっこうな時間限定メニューですねw
ソフトドリンクは特別に珍しいものはありませんが、一通り揃っています。
「ドリンクで使用しているミルクはすべて『阿蘇小国ジャージー牛乳』です」とのこと。
こちらはプレートのメニューです。
ボルシチとキッシュ、グリーンカレーと「フーガス」なるものをメインとしたプレートがありました。
「フーガス」は「自家製のパイ生地を三日月状に薄く伸ばし、自家製のトマトソースとチーズを載せて焼き上げた」もののようです。
プレートは「ドリンクとサラダ(メインによってはパンも)」がつくものと「ドリンクとサラダとデザート」がつくものがあるようですね。
パンはお替わり可能。セットドリンクはコーヒーや紅茶、数種のジュースから選べます。ケーキはショーケースの中から好きなものを選べるとのこと!なんだかかなりお得感のあるセットメニューですね。
ボルシチにも心惹かれたのですが、このときはまだ午前11時過ぎです。旅館で8時からしっかり朝食を食べた後なので、正直あんまり、お腹がすいてません。。。
なので、ケーキセットを注文することにしました。
ショーケースの中から好きなものを選ばせてもらいます。
ケーキの価格は、単品だと400円~430円というところでしょうか。
どれもおいしそうです。
セットにするドリンクは、メニューの「コーヒー」「紅茶」「果汁100%ドリンク」の中から選択します。ドリンクの値段は単品だと470円~580円。ドリンクとケーキがセットで880円になるので、けっこうお得になりますね。
ケーキを選んでオーダーした後は、店内に並んでいる焼き菓子の数々を眺めて過ごします。
クリスマス前なので、ツリーをかたち取ったクッキーがありますね。
スノーマンの顔のついたバッグに焼き菓子が入ったクリスマスギフトも。
こちらの、丸いクッキーに粉砂糖をまぶしたお菓子も、雪のようでクリスマスの時期によく見ますね。
たしか「ブール・ド・ネージュ」とかいう名前だったはず。。。
その他にも、見た目にもかわいい焼き菓子が、センスよく陳列されていました。
実は、前回来たときはあまりにもおいしそうだったので、ちょっぴり購入してしまいましたw
クッキー2枚だけですが……紅茶によくあって、おいしかったです。
そうこうしているうちに、ケーキセットが運ばれてきましたよ!
紅茶はポットサービスで。時間が経っても濃くならないように、茶葉は抜いてありました。
ケーキのアップ。タルトフロマージュです。
土台になっているチーズのタルトだけでも濃厚でおいしいのですが、その上にうっすらとチョコレートが塗られ、さらにクリームがふんわりと載せられています。
クリームはわりとあっさりした味わいで、チョコレートの苦味とクリームのふんわりと、濃厚なチーズタルトが合わさって、最高においしかったです。
タルト生地が贅沢にも分厚いので、フォークではきちんと切るのが難しそうですが、お店の方もわかっているのか、ちゃんとナイフとフォークを出してくれました。おかげで食べやすかったです。
ポットに入っている紅茶も、たっぷり2杯半ぶんありましたよ。
それぞれのテーブルの上には生花が飾られていました。
お店のブログによれば「フランスの昔ながらの製法にならいながら、無添加の洋菓子作りに取り組んでいる」とのこと。
お味も雰囲気も「温泉街の(あるいは観光地の)カフェ」とは一線を画する、素敵なカフェでした♪
実は、前回もケーキセットをいただきました
実は前回も、ランチには中途半端な時間に来てしまい、ケーキセットをいただきました。
今回はショーケースに並んでいなかった、フランボワーズ?のケーキでした。
見た目のかわいさで選んだのですが、もちろんおいしかったですよ!
【再訪したい度】★★★★★ 黒川温泉でお茶やランチをするなら、イチ押し!ちょっと遠くても坂を上ってもここが好き!
黒川温泉は、まあまあ栄えている温泉地ですので、温泉街にはカフェや飲食店が点在しています。
それなりにおいしいところもあるのですが、いわゆる「観光地のお茶屋さん」を抜け切れていないところがほとんどで、席と席の間が狭かったり、休日はやたら混んでいたり、あまりくつろげる雰囲気のところはありませんでした。
まあ、温泉街のカフェというのはそういうものなのかもしれません。メインは湯巡りで、温泉に入りすぎて疲れたところでちょっと一息つければいいのかも。
でも、このCafeCielだけは、味も雰囲気もぜんぜん違うんですよ。。。
なんだかいつも、ゆったりとした時間が流れています。「温泉街から歩いて来れるけど、少し離れている」という、絶妙の距離感がいいんでしょうね。
もし、もうちょっと街中にあったら。たとえば、駅から少し歩いたとしても、由布院のどこかにあったら、めちゃくちゃ流行ってしまいそうでこわいですw
2回来たのに、まだランチをいただけていないのがとても残念で。次に黒川温泉に来ることがあれば、ぜひこちらで、ボルシチのランチをいただきたいと思っています。